JPH04355008A - シールドケーブルおよびその製造方法 - Google Patents

シールドケーブルおよびその製造方法

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JPH04355008A
JPH04355008A JP13006791A JP13006791A JPH04355008A JP H04355008 A JPH04355008 A JP H04355008A JP 13006791 A JP13006791 A JP 13006791A JP 13006791 A JP13006791 A JP 13006791A JP H04355008 A JPH04355008 A JP H04355008A
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JP
Japan
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weight
shielded cable
circumferential surface
resin composition
conjugated
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Application number
JP13006791A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Suzuki
宏明 鈴木
Masami Nishiguchi
雅己 西口
Nobuo Takeuchi
竹内 暢夫
Kenji Uesugi
植杉 賢司
Yoshiaki Oishi
大石 義昭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールドケーブルおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルや通信ケーブル等のケーブ
ルとしては、電流が導体を導通する際に発生する電磁波
を遮蔽するためのシールド層が設けられたシールドケー
ブルが用いられている。このようなシールドケーブルは
、例えば、導体の周面上に、ゴムやプラスチックからな
る絶縁体層が設けられている。この絶縁体層上にシール
ド層が設けられている。更に、このシールド層上には外
被が施されている。
【0003】従来、シールド層の構成材料としては、銅
やアルミニウム等の導電性金属が使用されいる。特に、
通信ケーブルのシールド層としては、銅等を網状に編み
込んだ編組が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなシールドケーブルは、シールド層が金属製編組で
構成されているので、例えば、ケーブルの端末加工にお
いてこのシールド層を剥ぎ取るのが困難である。このた
め、シールドケーブルの製造時の操作性が悪く、かつシ
ールドケーブルの製造に大規模な製造設備が必要である
等問題があった。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、製造時の操作性に優れ、かつ比較的簡単な製造
設備により容易に製造し得るシールドケーブルおよびそ
の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、導体の周面上
に少なくとも一層配置された絶縁体層と、該絶縁体層の
周面に配置されかつ有機溶媒に可溶性である共役系導電
性高分子化合物を少なくとも75重量%含有する導電性
樹脂組成物からなるシールド層とを具備することを特徴
とするシールドケーブルを提供する。
【0007】ここで、導電性樹脂組成物が共役系導電性
高分子化合物100重量部に対して導電性カーボンブラ
ックを5〜80重量部の割合で含有しているものが好ま
しい。
【0008】また、本発明は、導体の周面上に少なくと
も一層の絶縁体層を形成する工程と、有機溶媒に可溶性
である共役系高分子化合物を少なくとも75重量%含有
する樹脂組成物を濃度15重量%以下になるように溶解
した樹脂組成物溶液を前記絶縁体層の周面に塗布した後
、該溶液中の溶媒を揮発させて前記樹脂組成物の薄膜を
形成する工程と、前記樹脂組成物溶液を塗布する際にま
たは塗布した後に前記薄膜中に電子供与性物質をドープ
して導電性樹脂からなるシールド層を形成する工程とを
具備することを特徴とするシールドケーブルの製造方法
を提供する。
【0009】ここで、樹脂組成物として、共役系高分子
化合物100重量部に対して導電性カーボンブラックを
5〜80重量部の割合で含有しているもの用いることが
できる。以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明のシールドケーブルの絶縁層の材質
としては、例えば、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、シリコンゴム等のゴムや、架橋ポリエチレン、テト
ラフルオロエチレンペルフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(PFA)、エチレン酢酸ビニル共重合体(
EVA)、エチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA
)、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、エチレンアク
リル酸メチル共重合体(EMA)等のプラスチックのよ
うな絶縁性樹脂を使用することができる。
【0011】また、本発明のシールドケーブルのシール
ド層は、有機溶媒に可溶性である共役系導電性高分子化
合物を少なくとも75重量%含有する導電性樹脂組成物
からなる。ここで、有機溶媒に可溶性である共役系導電
性高分子化合物としては、ポリピロール、ポリp−フェ
ニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリチオフェン等
の共役系化合物からなる共役系高分子化合物に電子供与
性物質をドープしたものである。
【0012】特に好ましい共役系導電性高分子化合物と
しては、化1に示す一般式(I)で表される化合物(I
)の重合体および化合物(I)とピロール、フラン、チ
オフェンおよび/またはセレノフェンとの共重合体が挙
げられる。
【0013】
【化1】
【0014】(式中Xは、O,S,Se,Te,NHま
たはNR3 を示し、R1 ,R2 ,R3は、炭素原
子数が3〜12である、アルキル基、アルコキシ基、ア
ルキルチオ基、アルキルテルロ基、アルケニル基、アル
コキシカルボニル基または水素原子を示す)
【0015】このような共役系導電性高分子化合物は、
例えば、“NIKEL−PHOSPHIN  COMP
LEX−CATALYED  GRIGNARD  C
OUPLING−II”K.TAMAO,S.KODA
MA,I.NAKAJIMA  andM.KUMAD
A(“Tetrahedron”Vol.38No.2
2P.3347)に記載されている方法により合成する
ことができる。
【0016】ここで、有機溶媒に可溶な共役系導電性高
分子化合物の配合量を75重量%以上に規定したのは、
75重量%未満の配合量では、シールド効果を発揮する
に十分な導電度を有するシールド層を形成し得ないから
である。
【0017】また、このような導電性樹脂組成物として
は、紫外線環境下でのシールド層の導電度の劣化を防止
することを目的として、共役系導電性高分子化合物10
0重量部に対して導電性カーボンブラック5〜80重量
部の割合で含有しているものを使用することが好ましい
。ここで、導電性カーボンブラックの含有量を、共役系
高分子化合物100重量部に対して5〜80重量部の範
囲内に規定したのは、5重量部未満では、該シールド層
の劣化防止効果が不十分だからであり、80重量部を越
えると、該シールド層の可とう性が損なわれるからであ
る。
【0018】また、本発明のシールドケーブルのシール
ド層の内周または外周の少なくとも一方に保護層を配置
することができる。この保護層は、隣接する絶縁層に電
子供与性物質が浸透するのを防止すると共に、電子供与
性物質が飛散するのを防止するものである。このような
保護層の材質としては、シリコンゴム等のようなシール
ド層または保護層から容易に剥離可能なものを使用する
ことができる。
【0019】本発明のシールドケーブルでは、絶縁層は
必要に応じて複数層を配置することができ、各絶縁層に
ついて必要に応じて、シールド層および保護層を配置す
ることができる。また、シールドケーブルの最外層には
、例えば、ポリ塩化ビニルからなる外被を設けることも
できる。
【0020】また、本発明のシールドケーブルの製造方
法では、まず、導体の周面上に少なくとも一層の絶縁体
層を形成した後、有機溶媒に可溶性である共役系高分子
化合物を少なくとも75重量%含有する樹脂組成物を濃
度15重量%以下になるように溶解した樹脂組成物溶液
を絶縁体層の周面に塗布した後、この溶液中の溶媒を揮
発させて樹脂組成物の薄膜を形成する。また、導電性樹
脂組成物の濃度が15重量%以下になるように樹脂組成
物溶液を調製するのは、上述の樹脂組成物の飽和濃度が
約15重量%だからである。
【0021】また、樹脂組成物を溶解する溶媒としては
、使用する共役系高分子化合物が溶解し得る溶媒を適宜
選択して使用する。例えば、上述の化合物(I)を使用
する場合には、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピリリドン等が好ましい。
【0022】ここで、共役系高分子化合物に代えて、有
機溶媒に可溶性である、1種または2種以上の共役系化
合物を少なくとも75重量%含有する組成物を濃度15
重量%以下になるように溶解した組成物溶液を絶縁体層
の周面に塗布した後、この溶液中の溶媒を揮発させて、
共役系化合物が互いに重合してなる上述のような共役系
高分子化合物を含有する樹脂組成物の薄膜を形成するこ
ともできる。ここで、酸化剤としては、例えば、塩化第
一鉄、FeClO4 、AgNO3 、Cu(NO3 
)2 、Cu(ClO4 )2 、Fe(ClO4 )
3 を使用することができる。
【0023】次に、このようにして形成された薄膜中に
電子供与性物質をドープしてシールド層を形成する。共
役系高分子化合物にドープされる電子供与性物質として
は、I3 − 、ClO4 − 、CF3 SO3 −
 、BF4 − 、SbF6 − を例示することがで
きる。電子供与性物質のドープは、樹脂組成物溶液を塗
布する際でも良いし、または樹脂組成物溶液を塗布した
後に行ってもよい。この電子供与性物質のドープは、例
えば、ヨウ素蒸気のような電子供与性物質を供給するガ
ス状物質の存在下で、樹脂組成物溶液を絶縁層に塗布す
るか、樹脂組成物からなる薄膜を前記ガス状物質に曝す
ことにより行うことができる。また、例えば、過塩素酸
溶液、CF6 SO3 H、NOSbF6 のような電
子供与性物質を供給する溶液に、樹脂組成物からなる薄
膜が形成されたケーブルを浸漬することにより行うこと
もできる。
【0024】
【作用】本発明のシールドケーブルによれば、シールド
層が、所望の溶媒に可溶性である共役系導電性高分子化
合物を含有する導電性樹脂組成物により構成されている
。これにより、シールドケーブルを、一般の有機溶媒、
例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、N−メチルピリリドン等に浸漬す
るか、或いは、これらの溶媒を含浸させた布等でシール
ド層を拭き取ることより、シールド層を容易に除去でき
る。
【0025】また、導電性樹脂組成物として、共役系導
電性高分子化合物100重量部に対して導電性カーボン
ブラックを5〜80重量部の割合で含有しているものを
使用することにより、シールド層の紫外線環境下におけ
る導電度の劣化が防止される。
【0026】また、本発明のシールドケーブルの製造方
法によれば、1種または2種以上の有機溶媒に可溶な共
役系化合物を75重量%以上含有する組成物を酸化剤の
存在下で溶解した溶液を絶縁体層の周面に塗布している
。これにより、含有されている共役系化合物が互いに重
合して共役系高分子化合物となり、この共役系高分子化
合物を含有する樹脂組成物からなる薄膜が絶縁体層の周
面に形成される。さらに、上述の溶液を塗布する際、或
いは塗布した後に、電子供与物質をドープしてシールド
層を形成している。これにより、導電性樹脂からなるシ
ールド層を容易に形成することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明のシールドケーブルの効果を確
認するために行った試験結果について説明する。実施例
1〜4
【0028】FeCl3 の存在下で、下記化2に示す
式(1)で表される化合物(A)と、化2に示す式(2
)で表される化合物(B)とピロールとを、下記表1に
示す割合で配合した組成物をテトラヒドロフランに対し
て5重量%になるように溶解した。次に、この溶液を、
図1に示す如く、導体11の周面上に、電子線架橋ポリ
エチレンからなる絶縁層12を被覆し、さらにシリコン
ゴムからなる保護層13を配置した絶縁電線の周面上に
塗布した後、20mmHgの減圧下でテトラヒドロフラ
ンを揮発させて薄膜を形成した。次いで、周面上に薄膜
が形成された絶縁電線を、ヨウ素(I2 )蒸気雰囲気
中に24時間曝すことにより薄膜を導電化して、シール
ド層14を形成した。このシールド層14の上に、ポリ
塩化ビニルからなる外被15を被覆して、実施例1〜4
のシールドケーブルを製造した。なお、実施例1〜4の
各シールドケーブルにおける樹脂組成物中において、化
合物(A)、化合物(B)および/またはピロールが重
合若しくは共重合して合成された共役系高分子化合物は
、夫々化3〜化6に示す式(3)〜(6)に示す通りで
ある。
【0029】
【化2】
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】                          
         表1              
              実施例        
                比較例      
    組    成        1      
2      3      4        1 
       化合物(A)    100    −
      75    −        67  
      化合物(B)      −    10
0    −      75      −    
      ピロール        −      
−      25    25      33  
        単位:  重量%
【0034】このよ
うに製造された実施例1〜4のシールドケーブルでは、
絶縁層12とシールド層14の間にシリコンゴムからな
る保護層13が配置されているため、シールド層14に
ドープしたヨウ素が絶縁層12に浸透して絶縁層12を
劣化するのを防止することができる。
【0035】次に、実施例1〜4のシールドケーブルに
ついてシールド特性を試験した。シールド特性の試験は
、IEC規格96−1に同軸ケーブルのシールド効果測
定法として規格されている伝達インピーダンス法に従っ
て行った。
【0036】このようにして行ったシールド特性の試験
結果を、図2の特性図に示す。なお、図中、I〜IVは
、夫々実施例1〜4のシールドケーブルについて行った
シールド特性の試験結果を示す特性線である。比較例1
【0037】化合物(A)およびピロールを上記表1に
示す割合で配合した組成物を用いた以外は、実施例1〜
4と同様にして、比較例1のシールドケーブルの製造を
試みた。しかしながら、この組成物は、有機溶媒に不溶
であるため、シールド層を形成することができなかった
。なお、比較例1のシールドケーブルにおいて、化合物
(A)およびピロールが重合して合成された共役系導電
性高分子化合物は、化7に示す式(7)に示す通りであ
る。
【0038】
【化7】 比較例2
【0039】また、実施例1〜4と同様に、導体11の
周面上に、紫外線架橋ポリエチレンからなる絶縁層12
およびシリコンゴムからなる保護層13を被覆した絶縁
電線の周面上に、すずメッキ軟銅線編組からなるシール
ド層14を形成した。さらに、このシールド層14上に
、実施例1の同様の材質からなる外被15を被覆して、
比較例2のシールドケーブルを製造した。この比較例2
のシールドケーブルについて、実施例1〜4と同様にシ
ールド特性について試験を行った。その試験結果を、図
2の特性図中に特性線Vとして示す。
【0040】図2から明らかなように、実施例1〜4の
シールドケーブルのシールド特性は、比較例2のすずめ
っき軟銅線編組からなるシールドケーブルと略同等のシ
ールド特性を有することが確認された。
【0041】また、樹脂組成物中の化合物(A)の配合
割合が67重量%である比較例1では、該樹脂組成物が
有機溶媒に不溶であるため、シールド層を形成すること
ができないことが確認された。
【0042】また、実施例1〜4の各シールドケーブル
は、テトラヒドロフランを浸透させた布で樹脂組成物を
拭き取ることにより、容易にシールド層を除去すること
ができた。これに対して、比較例2のシールドケーブル
は、シールド層がすずめっき軟銅線編組からなるため、
有機溶媒による除去は不可能であり、カッター等により
編組を切り取って剥ぎ取る必要があるため、シールド層
の剥ぎ取り特性が悪いことが確認された。実施例5〜7
【0043】下記化3に示す式(3)で表される化合物
(C)、ケッチェンブラックEC[商品名;三菱油化(
株)製、以下カーボンブラック1と記す]、およびバル
カンXC72[商品名;キャボット社製、以下カーボン
ブラック2と記す]を、下記表2に示す割合で配合した
導電性樹脂組成物をテトラヒドロフランに対して5重量
%になるように配合した。次に、この導電性樹脂組成物
の溶液を、図1に示す如く、導体11の周面上に、紫外
線架橋ポリエチレンからなる絶縁層12およびシリコン
ゴムからなる保護層13を配置した絶縁電線の周面上に
塗布した後、20mmHgの減圧下でテトラヒドロフラ
ンを揮発させて薄膜を形成した。次いで、周面上に薄膜
が形成された絶縁電線を、過塩素酸(HClO4 )溶
液中に24時間浸漬することにより薄膜を導電化して、
シールド層14を形成した。このシールド層14の上に
、ポリ塩化ビニルからなる外被15を被覆して、実施例
5〜7を製造した。                          
         表2              
                    実施例  
                比較例      
組    成            5      
  6        7            3
      化合物(C)      100    
100    100        100  カー
ボンブラック1      10      20  
    −            −  カーボンブ
ラック2      −        −     
   60          −  単位:  重量
【0044】このようにして得られた実施例5〜7のシ
ールドケーブルについて、実施例1〜4と同様に、シー
ルド特性を試験した。この試験結果を、図3の特性図に
示す。なお、図中、VI〜VIIIは、夫々実施例5〜
7のシールドケーブルについて行ったシールド特性の試
験結果を示す特性線である。
【0045】さらに、実施例5〜7のシールドケーブル
について、紫外線環境下に0〜13か月にわたって放置
したときの各シールドケーブルのシールド層の導電度の
変化を測定した。シールドケーブルの導電度は、AST
M  D991−68に基づく方法により測定した。こ
の試験結果を、図4の特性図に示す。なお、図中X〜X
II は、夫々実施例5〜7のシールドケーブルの導電
度の変化を示す特性線である。比較例3
【0046】化合物(C)のみからなる導電性樹脂組成
物を用いた以外は、実施例5〜7と同様にして、比較例
3のシールドケーブルを製造し、実施例1〜4と同様に
、シールド特性について試験を行った。その試験結果を
、図3中に特性線IXとして示す。なお、図3に示す特
性図には、比較例2のすずメッキ軟銅線編組からなるシ
ールド層を施したシールドケーブルのシールド特性を特
性線Vとして示す。
【0047】また、比較例3のシールドケーブルについ
て、実施例5〜7と同様にして、紫外線環境下に放置し
たときの−シールド層の導電度の変化を測定した。その
結果を、図4中に特性線XIIIとして示す。
【0048】図3から明らかなように、実施例5〜7お
よび比較例3のシールドケーブルのシールド特性は、比
較例2のすずめっき軟銅線編組からなるシールドケーブ
ルと略同等のシールド特性を有することが確認された。
【0049】また、図4から明らかなように、実施例5
〜7のシールドケーブルでは、紫外線環境下に13か月
にわたって放置した後にも、そのシールド層の導電度は
、100.6 S/cm以上に維持できることが確認さ
れた。これに対して、導電性カーボンブラックを配合し
なかった比較例3のシールドケーブルでは、試験開始か
ら1か月を過ぎたところで、シールド層の導電度が10
0 S/cm以下になり、シールド層としての効果を発
揮し得なくなった。
【0050】
【発明の効果】以上説明した如くに、本発明のシールド
ケーブルによれば、シールド層が所望の有機溶媒に可溶
性である共役系導電性高分子化合物を少なくとも75重
量%含有する導電性樹脂組成物からなる導電性樹脂組成
物で構成されているため、シールド層を対応する有機溶
媒により容易に剥ぎ取ることができる。この結果、シー
ルドケーブルの製造時の操作性を改善することができる
。また、本発明のシールドケーブルの製造方法によれば
、共役系高分子化合物を所定濃度含有する樹脂組成物か
らなる薄膜を絶縁体層上に形成した後、この薄膜に電子
供与性物質をドープして導電性樹脂からなるシールド層
を形成している。これにより、所望の導電率を有するシ
ールド層を容易に形成できる。この結果、シールドケー
ブルを、比較的簡単な製造設備により容易に製造できる
等顕著な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールドケーブルの一実施例を示す説
明図。
【図2】本発明のシールドケーブルのシールド特性の試
験結果を示す特性図。
【図3】本発明のシールドケーブルのシールド特性の試
験結果を示す特性図。
【図4】本発明のシールドケーブルの紫外線環境下での
シールド層の導電度の変化を測定した試験結果を示す特
性図。
【符号の説明】
11…導体、12…絶縁層、13…保護層、14…シー
ルド層、15…外被。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  導体の周面上に少なくとも一層配置さ
    れた絶縁体層と、該絶縁体層の周面に配置されかつ有機
    溶媒に可溶性である共役系導電性高分子化合物を少なく
    とも75重量%含有する導電性樹脂組成物からなるシー
    ルド層とを具備することを特徴とするシールドケーブル
  2. 【請求項2】  導電性樹脂組成物が共役系導電性高分
    子化合物100重量部に対して導電性カーボンブラック
    を5〜80重量部の割合で含有していることを特徴とす
    る請求項1記載のシールドケーブル。
  3. 【請求項3】  導体の周面上に少なくとも一層の絶縁
    体層を形成する工程と、有機溶媒に可溶性である、1種
    または2種以上の共役系化合物を少なくとも75重量%
    含有する組成物を濃度15重量%以下になるように酸化
    剤の存在下で溶解した溶液を前記絶縁体層の周面に塗布
    した後、該溶液中の溶媒を揮発させて、前記共役系化合
    物が重合してなる共役系高分子化合物を含有する樹脂組
    成物からなる薄膜を形成する工程と、前記溶液を塗布す
    る際にまたは塗布した後に前記薄膜中に電子供与性物質
    をドープして導電性樹脂からなるシールド層を形成する
    工程とを具備することを特徴とするシールドケーブルの
    製造方法。
  4. 【請求項4】  組成物が共役系高分子化合物100重
    量部に対して導電性カーボンブラックを5〜80重量部
    の割合で含有していることを特徴とする請求項3記載の
    シールドケーブルの製造方法。
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JP13006791A Pending JPH04355008A (ja) 1991-05-31 1991-05-31 シールドケーブルおよびその製造方法

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JP (1) JPH04355008A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006210203A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Nissei Electric Co Ltd 同軸ケーブル及びその製造方法
JP2009170113A (ja) * 2008-01-10 2009-07-30 Nissei Electric Co Ltd シールド電線
JP2016012497A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 矢崎総業株式会社 シールド電線

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