JPH04349819A - 全稈投入型コンバインにおける脱穀装置の選別構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、扱胴の下方に受網を張
設し、この受網の下方に揺動選別板を備えてあるととも
に、この揺動選別板の前部に備えられた前部グレンパン
の後端部に、粗選別用の濾過体を連設してある脱穀装置
の選別構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の脱穀装置の選別構造においては
、特開平２−２１９５１７号公報に示されたもののよう
に、穀粒が多く含まれている扱室前部における漏下処理
物を濾過体で粗選別することにより、効率良く選別でき
るように構成されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】脱穀装置は稲、麦や大
豆等各種茎稈の脱穀選別を行うのであるが、従来では稲
、麦に比べて硬い大豆の稈が、濾過体の孔に刺さり込ん
で詰まってしまう不具合が生じる傾向にあり、改善が望
まれていた。本発明は上記不具合を解消させる点に目的
を有するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的のために本発明
は、冒頭に記載した脱穀装置の選別構造において、濾過
体の濾過孔を開閉自在な開閉手段を設けるとともに、唐
箕による選別風の流れ方向を調節可能な風向板を設け、
この風向板通過後の選別風が、濾過体よりも選別方向下
手側部分に作用する第１状態と、前記選別方向下手側部
分と濾過体との双方に作用する第２状態とを現出可能に
、風向板の姿勢を変更自在に構成してあることを特徴構
成とする。

【０００５】

【作用】前記特徴構成によれば大豆の脱穀時には開閉手
段によって濾過体の濾過孔を閉塞することによって稈の
刺さりを防止できて、濾過体の詰まり除去作業がなくな
るとか、選別性能が低下するのを防げるようになる。つ
まり、大豆は元来稲等に比べて脱粒性が良好であり、そ
のため粗選別用の濾過機能を省略しても選別性能が低下
し難いことが確認されたのである。そして、稲等の比較
的脱粒され難いものの脱穀時には開閉手段によって濾過
孔を開き、濾過体を機能させることによる粗選別作用を
生じさせることができるので、十分な選別作用を付与す
ることができる。また、選別風が濾過体よりも選別方向
下手側部分に作用する第１状態と、選別方向下手側部分
と濾過体との双方に作用する第２状態とを現出可能に、
姿勢を変更自在な風向板を設けたことにより、濾過体の
非使用時に風向板を操作して第１状態にすれば、大豆の
脱穀時に実際に選別作用の生じる部分に選別風を集中で
きて排出物を確実に排出口に飛ばせて選別性能を向上で
きるとか、風向板を操作して第２状態にすれば、選別風
が不必要に強く作用するのを抑えられるので、脱穀物の
状況によってはむしろ好ましい選別状態が得られるとい
った使い方ができるようになる。一方、濾過体も使用時
に風向板を操作して第２状態にすれば、稲等の難脱粒物
の脱穀時に実際に選別作用の生じる部分全体に風選別作
用を与えて良好な選別作用が得られるとか、風向板を操
作して第１状態にすれば、排塵物の比率の高い選別部後
半部分に集中的に風選別作用を与えられるので、脱穀物
の状況によってはむしろ好ましい選別状態が得られると
いった使い方ができるようになる。

【０００６】

【発明の効果】従って、稲、麦等の選別性能を低下させ
ることなく大豆の選別性能を向上し得たとともに、選別
風の作用状態を可変操作することによって一層の選別性
能の向上が期待でき、さらに、同一種類の茎稈であって
もその濡れ具合が異なるといった状況相違に応じて、適
宜に最適な選別状態を現出可能となる利点大な選別構造
を提供できた。

【０００７】

【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図１に脱穀部１と選別部６から成る全稈投入型
コンバインの脱穀装置Ａが示されている。脱穀部１は、
前後方向軸心周りで回転する軸流型の扱胴２を扱室３の
前後に亘って軸架し、その扱胴２の下側に受網４を張設
して構成され、扱胴２の外周に扱歯５を螺旋状に設ける
ことにより、脱穀対象茎稈を脱穀作用が与えられる状態
で後方へ移送するようにしてある。選別部６は揺動選別
板７、唐箕８、１番および２番回収部９，１０等から構
成されている。揺動選別板７は、前部グレンパン１１、
チャフシーブ１２、リヤチャフシーブ１３等を備えて構
成され、前部グレンパン１１の後端部に、粗選別用の濾
過体である樹脂製の前部シーブ１４を連設してある。前
部シーブ１４は揺動選別板７における左右の枠体１５，
１５に固定取付けしてあるとともに、一辺が１５ｍｍの
角孔１６を多数形成してある。図２に示すように、前部
シーブ１４の左端部にナット部１７，１７を設けるとと
もに、右枠体１５にピン１８，１８を横向きに突設して
あり、これらピン１８，１８とナット部１７，１７をし
て着脱可能であり、かつ、装着時には前部シーブ１４の
上に重ねられて、全ての角孔（濾過孔に相当）１６を閉
塞する蓋板（開閉手段Ｂに相当）１９を構成してある。 つまり、蓋板１９を、その横孔２０，２０をピン１８，
１８に嵌合し、縦孔２１，２１をボルトでナット部１７
，１７に固定すると前部シーブ１４の濾過孔１６‥が無
くなった状態（図１参照）　となり、大豆の選別に適し
たものとなる。

【０００８】図１に示すように、唐箕８のカバーケース
２２の出口部上側のガイドカバー（風向板に相当）２３
を、その基端部に設けた左右軸心Ｐ周りで上下に揺動移
動可能に取付てあり、実線で示す第１姿勢と、仮想線で
示す第２姿勢とに姿勢変更及びそれらの姿勢を維持可能
に構成してある。ガイドカバー２３が第１姿勢であると
、このガイドカバー２３通過後の選別風が、前部シーブ
１４よりも選別方向下手側部分に作用する第１状態が現
出され、ガイドカバー２３が第２姿勢であると、このガ
イドカバー２３通過後の選別風が、前部シーブ１４とこ
れよりも選別方向下手側部分との双方、つまりは全体に
作用する第２状態が現出されるのである。

【０００９】図３、図４に示すように、機体後部のバン
パー２８を、前向きのコ字状に形成して左右の角パイプ
製主フレーム２９に挿入して頭付ピン３０で抜け止めす
るとともに、ショック緩和用のコイルバネ３１を装備し
てある。バンパー２８が主フレーム２９に設けたリミッ
トスイッチ２７に接触すると運転席で警報が鳴る（又は
エンジンが停止する）ようにすれば危険回避に役立つ。

【００１０】〔別実施例〕図５に示すように、ガイドカ
バー２３通過後の選別風が、角穴１６の閉塞状態では前
部シーブ１４よりも選別方向下手側部分に作用し、かつ
、角穴１６の開口状態では前記選別方向下手側部分と前
部シーブ１４との双方に作用する状態に、ガイドカバー
２３と後述する開閉手段Ｂとを連係してあると好都合で
ある。すなわち、固定された前部シーブ１４の上側に、
前部グレンパン１１下方に収納された状態の板部材１９
を後方へスライドして濾過孔を開閉自在として開閉手段
Ｂを構成し、その開閉手段Ｂとガイドカバー２３とを人
為操作レバー２４にワイヤ２５と伸び方向に付勢する図
示しないバネで連動連結するのであり、これによって、
風向板通過後の選別風が、濾過孔の閉塞状態では濾過体
よりも選別方向下手側部分に作用し、かつ、濾過孔の開
口状態では選別方向下手側部分と濾過体との双方に作用
する状態に、風向板と開閉手段とを連係してあるのであ
る。

【００１１】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】脱穀装置の構造を示す側面図

【図２】前部シーブの開閉手段の構造を示す斜視図

【図
３】全桿投入型コンバインの側面図

【図４】後部バンパ
ーを示す斜視図

【図５】開閉手段の別構造を示す斜視図

【符号の説明】

２　　　　扱胴 ４　　　　受網 ７　　　　揺動選別板 ８　　　　唐箕 １１　　前部グレンパン １４　　濾過体 １６　　濾過孔 ２３　　風向板 Ｂ　　　　開閉手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　扱胴（２）の下方に受網（４）を張設
   し、この受網（４）の下方に揺動選別板（７）を備えて
   あるとともに、この揺動選別板（７）の前部に備えられ
   た前部グレンパン（１１）の後端部に、粗選別用の濾過
   体（１４）を連設してある脱穀装置の選別構造であって
   、前記濾過体（１４）の濾過孔（１６）を開閉自在な開
   閉手段（Ｂ）を設けるとともに、唐箕（８）による選別
   風の流れ方向を調節可能な風向板（２３）を設け、この
   風向板（２３）通過後の選別風が、前記濾過体（１４）
   よりも選別方向下手側部分に作用する第１状態と、前記
   選別方向下手側部分と前記濾過体（１４）との双方に作
   用する第２状態とを現出可能に、前記風向板（２３）の
   姿勢を変更自在に構成してある脱穀装置の選別構造。