JPH0434776Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は各家庭等の浴室でシヤンプーやリン
ス、その他洗顔類（以下シヤンプー等と呼称す
る）が多数収容できる多段式のトレーに関し、特
に、シヤンプー等の数量に応じて使用容易なスペ
ースが調節自在に増減可能としたものである。

〔従来の技術〕 従来、この種のトレーで二、三段を夫々固定し
た状態に重ねた構成のものは見受けられる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような従来から見受けられ
る固定式のものは、一般的に単品中心に収容する
ためのものであり、比較的に収容能力が小さく
て、最近のように多種類販売されているシヤンプ
ー等多数本収容しようとしたり、或いは多人数の
家族で各人が好みのものを用意したのを収容しよ
うとする場合には収容しきれず、これらを収容す
るべくトレーを複数基置こうとすると家庭用の浴
室はスペースが限られていて希望が要えられない
といつたような問題がある。

そこで本考案は、多数本のシヤンプー等が出し
入れ容易に収容できて、しかも、不使用となる部
分は多段式のトレーの上下の間隔を狭めてコンパ
クトに重ねて無用に場所を塞ぐことなく、効率的
に使い勝手よく使える浴室用多段式トレーを提供
することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の浴室用多段式トレーは、方形をなし底
壁の後側が低くなるように傾斜を保たせて、その
周辺上端に鍔部を周設した傾斜トレーを複数形成
すると共に、これらの各傾斜トレーには鍔部の四
隅角上下に連結筒を立設して、これらの連結筒の
下部には各連結筒に嵌着可能なる嵌挿部を突設し
て、これらの嵌挿部を連結筒に嵌着させることに
より上下多段に重ねて合体させるようにし、一
方、前記連結筒と同径で所要長さの筒体の下部に
嵌挿部を突設して支柱を複数本形成し、これらの
支柱を前記上下に重ねた各傾斜トレーの間に介在
させることにより上下の間隔を拡張可能なるよう
に構成される。

〔作用〕

このように構成された本考案の浴室用多段式ト
レーは、収容すべきシヤンプー等の数量に応じて
上下の各傾斜トレーの間に支柱を介在させれば、
その上下間隔を使い勝手のよいように拡張でき
る。そして、使う必要のない傾斜トレーは支柱を
介在させないで上下の間隔を狭めたままにしてお
けば嵩張らない。このように各傾斜トレーは必要
に応じて上下の間隔を自由に調節が可能であるか
ら、シヤンプー等の数量に合わせて常に最適に、
しかも占有スペースを最小にして効率のよい使い
方が可能となり、一基のトレーで極めて多数のシ
ヤンプー等の収容が可能である。

〔実施例〕

以下に本考案の一実施例を図面と共に説明す
る。

図において１は多段（図示例では四段）に重ね
て使用される傾斜トレーであり、奥行きに対して
横巾を広くした方形の底壁２を後側で低くして約
30度の傾斜角を保たせ、その後端と左右側端に後
側壁３と左右側壁４，４とを夫々直角度に立設
し、さらにこれらの後側壁３及び左右側壁４，４
の上端と底壁２の前端とに鍔部５を周設して、こ
の鍔部５の四隅角上下の鍔部５に連結筒６を立設
する。これらの各連結筒６の下部には各上部の連
結筒６に嵌着させる嵌挿部７を突設する。さら
に、底壁２の最下部に水切孔８を多数開設してい
る。

９ａ，９ｂは前後で対をなす前脚と後脚であ
り、前記連結筒６と同径の筒体の下端に円盤状の
基台１０を固設して、前脚９ａは後脚９ｂの約３
倍の高さに形成し、これらの前脚９ａ及び後脚９
ｂの上端に傾斜トレー１の下部連結筒６に設けた
嵌挿部７を嵌着させることで多段に重ねる最下段
の傾斜トレー１ａを構成する。この傾斜トレー１
ａの各連結筒６に次なる傾斜トレー１ｂの下部連
結筒６に設けた嵌挿部７を嵌着し、以下、同じよ
うにして傾斜トレー１ｃ及び１ｄを順次重ねて合
体させる。

１１は最上部の傾斜トレー１ｄ上に重ねて組付
けられる略箱形の水平トレーであり、上端に周設
した鍔部１２の四隅角下面に嵌挿部１３を垂設す
る。この水平トレー１１の底壁１４には全面に水
抜孔１５を開設し、石鹸や軽石等を収容できるよ
うに形成される。

１６ａは水平トレー１１の後部の嵌挿部１３に
嵌着させる支柱であり、連結筒６と同径の筒体の
下端に嵌挿部１７を突設して形成し、これらの支
柱１６ａ，１６ａの嵌挿部１７を傾斜トレー１ｄ
の後部の連結筒６に嵌着して、第１図に示すよう
に浴室用多段式トレーの組立てが完成される。

而して、１６ｂはこのように組立てられた浴室
用多段式トレーを使用するに際して各傾斜トレー
１ａ〜１ｄ及び水平トレー１１の上下の間隔を拡
張保持するための支柱であり、この支柱１６ｂは
支柱１６ａの筒体の２倍の長さを持つ筒体の下端
に嵌挿部１８を突設して多数本形成する。

これらの支柱１６ｂは各傾斜トレー１ａと１
ｂ，１ｂと１ｃ，１ｃと１ｄ及び１ｄと水平トレ
ー１１の間に、夫々の支柱１６ｂの筒体上端に嵌
挿部７或いは１７を嵌着させると共に、下端の嵌
挿部１８を夫々連結筒６に嵌着させて介在させる
ことにより、第１０図のように水平トレー１１と
各傾斜トレー１ａ〜１ｄの上下の間隔を拡張し
て、シヤンプー等を出し入れ容易な状態に収容さ
せることができる。

そして、これらの支柱１６ｂはシヤンプー等の
数量に合わせて傾斜トレーに装着して、例えば第
１１図のように必要な収容部のみ拡張した状態で
使用することができる。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案の浴室用多段式トレー
は、複数の傾斜トレーを各傾斜トレーの上下四隅
角に立設した連結筒と嵌挿部とを互いに嵌着させ
ることで上下の間隔を狭めたコンパクトな形状に
て多段に重ねて合体させることができ、シヤンプ
ー等を収容させる傾斜トレーは支柱を介在させる
ことで上下の間隔を拡張して、シヤンプー等を出
し入れ容易に収容することができる。さらに、シ
ヤンプー等を収容させない傾斜トレーは当面、前
記の上下間隔を狭めたままの状態としておき、シ
ヤンプー等の数が増えたときにその数に応じて上
下の間隔を拡張させればよく、常にシヤンプー等
の収容量に合わせて最も使い勝手よく、かつ占領
スペースを少なくして使用できて、しかも、極め
て多数のシヤンプー等をすべて使い勝手のよい状
態に収容することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例に係わるもので第１図は
斜視図、第２図は傾斜トレーの平面図、第３図は
同上側面図、第４図は前脚の半割断面図、第５図
は後脚の半割断面図、第６図は水平トレーの平面
図、第７図は同上要部を断面で示す正面図、第８
図は支柱１６ａの半割断面図、第９図は支柱１６
ｂの半割断面図、第１０図は各傾斜トレーと水平
トレーの間に夫々支柱１６ａ，１６ｂを介在させ
た状態の斜視図、第１１図は傾斜トレー１ｃと１
ｄ及び１ｄと水平トレーの間にのみ支柱１６ａ，
１６ｂを介在させた状態の斜視図である。 １，１ａ〜１ｄ……傾斜トレー、２……底壁、
５……鍔部、６……連結筒、７，１７，１８……
嵌挿部、８……水抜孔、９ａ……前脚、９ｂ……
後脚、１１……水平トレー、１６ａ，１６ｂ……
支柱。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 方形をなし底壁の後側が低くなるように傾斜
   を保たせて、その周辺上端に鍔部を周設した傾
   斜トレーを複数形成すると共に、これらの各傾
   斜トレーには鍔部の四隅角上下に連結筒を立設
   して、これらの連結筒の下部には各連結筒に嵌
   着可能なる嵌挿部を突設して、これらの嵌挿部
   を連結筒に嵌着させることにより上下多段に重
   ねて合体させるようにし、一方、前記連結筒と
   同径で所要長さの筒体の下部に嵌挿部を突設し
   て支柱を複数本形成し、これらの支柱を前記上
   下に重ねた各傾斜トレーの間に介在させること
   により上下の間隔を拡張可能なるように構成し
   た浴室用多段式トレー。 (2) 最下段に重ねた傾斜トレーの各嵌挿部に前脚
   と、該前脚よりも低く形成した後脚を夫々装着
   した請求項(1)記載の浴室用多段式トレー。 (3) 最上段に重ねた傾斜トレーの上部に水平トレ
   ーを装着した請求項(1)記載の浴室用多段式トレ
   ー。