JPH04346671A - マイクロ波プラズマcvd装置 - Google Patents
マイクロ波プラズマcvd装置Info
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- JPH04346671A JPH04346671A JP11743391A JP11743391A JPH04346671A JP H04346671 A JPH04346671 A JP H04346671A JP 11743391 A JP11743391 A JP 11743391A JP 11743391 A JP11743391 A JP 11743391A JP H04346671 A JPH04346671 A JP H04346671A
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Landscapes
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体デバイスや、液晶
表示素子、ラインセンサ、薄膜磁気ヘッド等の薄膜を応
用した電子部品等の製造に使用するプラズマCVD装置
に係り、特に、大面積に、高速で薄膜を形成するマイク
ロ波プラズマCVD装置に関する。
表示素子、ラインセンサ、薄膜磁気ヘッド等の薄膜を応
用した電子部品等の製造に使用するプラズマCVD装置
に係り、特に、大面積に、高速で薄膜を形成するマイク
ロ波プラズマCVD装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のマイクロ波プラズマCVD装置
の従来装置は、例えば、特開昭63−213344号公
報に示されたものが知られている。これによる場合、真
空室には放電管が設けられ、これにコイルを取り付けて
磁場を印加し、さらに、導波管を介して電子サイクロト
ロン周波数と同一の周波数のマイクロ波を導入し、放電
を起こすことにより真空室内に導入された反応ガスを分
解し、これにより真空室内に設置された試料である基板
上に化学蒸着を行うようになっている。この化学蒸着を
行うに際し、形成される薄膜の特性は、ガス圧力、電子
サイクロトロン共鳴点と基板との距離、投入するマイク
ロ波のパワー等により決定される。そこで、従来装置で
も、磁界強度を変化させ、電子サイクロトロン共鳴点を
、放電管内部から基板表面に至るまで移動できるように
なっている。また、場合によっては、基板位置を移動し
て、電子サイクロトロン共鳴点と基板との距離を変えて
いる。従来装置の場合、電子サイクロトロン共鳴点を放
電管内部から出してチャンバ内に移動させると、電子サ
イクロトロン共鳴はチャンバ内径いっぱいに起こり、プ
ラズマ径はチャンバ内径いっぱいに広がる。この場合、
マイクロ波はチャンバ内径いっぱいに広がり、密度が低
下した状態でプラズマに吸収されるため、プラズマ密度
が低下する。これを防ぐためには投入するマイクロ波の
パワーを増加する必要がある。加えて、この従来装置の
ような場合、電子サイクロトロン共鳴をチャンバ内いっ
ぱいに起こしても、マイクロ波の放射は放電管径内で強
く周辺部は弱いので均一なプラズマの生成は困難であり
、均一な薄膜形成はできない。
の従来装置は、例えば、特開昭63−213344号公
報に示されたものが知られている。これによる場合、真
空室には放電管が設けられ、これにコイルを取り付けて
磁場を印加し、さらに、導波管を介して電子サイクロト
ロン周波数と同一の周波数のマイクロ波を導入し、放電
を起こすことにより真空室内に導入された反応ガスを分
解し、これにより真空室内に設置された試料である基板
上に化学蒸着を行うようになっている。この化学蒸着を
行うに際し、形成される薄膜の特性は、ガス圧力、電子
サイクロトロン共鳴点と基板との距離、投入するマイク
ロ波のパワー等により決定される。そこで、従来装置で
も、磁界強度を変化させ、電子サイクロトロン共鳴点を
、放電管内部から基板表面に至るまで移動できるように
なっている。また、場合によっては、基板位置を移動し
て、電子サイクロトロン共鳴点と基板との距離を変えて
いる。従来装置の場合、電子サイクロトロン共鳴点を放
電管内部から出してチャンバ内に移動させると、電子サ
イクロトロン共鳴はチャンバ内径いっぱいに起こり、プ
ラズマ径はチャンバ内径いっぱいに広がる。この場合、
マイクロ波はチャンバ内径いっぱいに広がり、密度が低
下した状態でプラズマに吸収されるため、プラズマ密度
が低下する。これを防ぐためには投入するマイクロ波の
パワーを増加する必要がある。加えて、この従来装置の
ような場合、電子サイクロトロン共鳴をチャンバ内いっ
ぱいに起こしても、マイクロ波の放射は放電管径内で強
く周辺部は弱いので均一なプラズマの生成は困難であり
、均一な薄膜形成はできない。
【0003】そこで、電子サイクロトロン共鳴点と基板
との距離を小さくして膜形成を行う場合には、電子サイ
クロトロン共鳴点は放電管とチャンバの境目付近に置き
、基板を放電管に近づけるようにして膜形成を行うほう
が好ましい。従って、大面積に均一な膜形成を行う場合
、放電管径を大きくし、その中で均一なプラズマを形成
しそこに基板を近づけるようにして成膜する必要がある
。
との距離を小さくして膜形成を行う場合には、電子サイ
クロトロン共鳴点は放電管とチャンバの境目付近に置き
、基板を放電管に近づけるようにして膜形成を行うほう
が好ましい。従って、大面積に均一な膜形成を行う場合
、放電管径を大きくし、その中で均一なプラズマを形成
しそこに基板を近づけるようにして成膜する必要がある
。
【0004】しかし、大面積で、かつ、高速で膜形成を
行う場合、原料ガス流量も多くなり、また原料ガスが分
解して生成するガスの量も多くなる。このような場合、
基板と放電管の開口端とを近づけるとその隙間が狭くな
りガスの排気に十分なコンダクタンスが得られず、その
結果、放電管部の圧力調整ができなかったり、副生成物
による悪影響が膜特性に現れたりすることがある。従来
装置はこの点について考慮されておらず、大面積に高速
で膜形成を行うことが困難であった。
行う場合、原料ガス流量も多くなり、また原料ガスが分
解して生成するガスの量も多くなる。このような場合、
基板と放電管の開口端とを近づけるとその隙間が狭くな
りガスの排気に十分なコンダクタンスが得られず、その
結果、放電管部の圧力調整ができなかったり、副生成物
による悪影響が膜特性に現れたりすることがある。従来
装置はこの点について考慮されておらず、大面積に高速
で膜形成を行うことが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大面
積にわたり均一に特性の良い薄膜を高速で形成すること
が可能なマイクロ波プラズマCVD装置を提供すること
にある。
積にわたり均一に特性の良い薄膜を高速で形成すること
が可能なマイクロ波プラズマCVD装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは種々の実験の結果、以下に記すような
知見を得て、この知見に基づいて発明を構成した。
に、本発明者らは種々の実験の結果、以下に記すような
知見を得て、この知見に基づいて発明を構成した。
【0007】すなわち、マイクロ波プラズマCVDによ
り薄膜形成を行う場合、基板温度、マイクロ波パワー、
圧力、ガス流量といったパラメータ以外に、ガス分解を
行う放電管周辺のコンダクタンスが膜質に影響するとい
う点である。コンダクタンスは分子流の場合、一般に気
体の分子の質量の平方根に反比例するので放電管周辺の
コンダクタンスが排気系の能力に対して小さくなると、
分子の質量の違いによって排気され易さに差がでてくる
。その結果は放電管部分のガスの組成比に影響し、形成
された膜の特性にも影響を与えるようになる。従って、
放電管と基板ホルダの部分のコンダクタンスを排気系の
能力に見合ったものにする必要がある。放電管と基板と
の距離を大きくとればコンダクタンスは大きくなるが、
電子サイクロトロン共鳴点を放電管部に設定すると、電
子サイクロトロン共鳴点と基板との距離が遠くなり最適
条件での膜形成ができなくなる。そこで残される方法は
基板ホルダを放電管径にたいして小さくすることにある
。
り薄膜形成を行う場合、基板温度、マイクロ波パワー、
圧力、ガス流量といったパラメータ以外に、ガス分解を
行う放電管周辺のコンダクタンスが膜質に影響するとい
う点である。コンダクタンスは分子流の場合、一般に気
体の分子の質量の平方根に反比例するので放電管周辺の
コンダクタンスが排気系の能力に対して小さくなると、
分子の質量の違いによって排気され易さに差がでてくる
。その結果は放電管部分のガスの組成比に影響し、形成
された膜の特性にも影響を与えるようになる。従って、
放電管と基板ホルダの部分のコンダクタンスを排気系の
能力に見合ったものにする必要がある。放電管と基板と
の距離を大きくとればコンダクタンスは大きくなるが、
電子サイクロトロン共鳴点を放電管部に設定すると、電
子サイクロトロン共鳴点と基板との距離が遠くなり最適
条件での膜形成ができなくなる。そこで残される方法は
基板ホルダを放電管径にたいして小さくすることにある
。
【0008】大面積に膜形成を行う必要のある電子デバ
イスは液晶表示パネルや、ラインセンサ、感熱ヘッド等
、矩形の基板を用いる場合が多い。一方、電子サイクロ
トロン共鳴を利用したマイクロ波プラズマCVD装置は
均一性の高い磁界を形成する必要から円形コイルを使用
し、その中にはいる円形チャンバをもつものが多い。 そこで、基板ホルダを基板と同じ大きさ、形状とするこ
とにより、すなわち、円形に対して矩形のホルダを用い
ることにより、開口面積を大きくとり、コンダクタンス
を大きくすることができる。基板が円形である場合には
、基板の大きさと同一の基板ホルダを用い、それより十
分大きな放電管径を選べば良い。
イスは液晶表示パネルや、ラインセンサ、感熱ヘッド等
、矩形の基板を用いる場合が多い。一方、電子サイクロ
トロン共鳴を利用したマイクロ波プラズマCVD装置は
均一性の高い磁界を形成する必要から円形コイルを使用
し、その中にはいる円形チャンバをもつものが多い。 そこで、基板ホルダを基板と同じ大きさ、形状とするこ
とにより、すなわち、円形に対して矩形のホルダを用い
ることにより、開口面積を大きくとり、コンダクタンス
を大きくすることができる。基板が円形である場合には
、基板の大きさと同一の基板ホルダを用い、それより十
分大きな放電管径を選べば良い。
【0009】
【作用】一般に有効排気速度Seはポンプの排気速度S
と配管のコンダクタンスCから次式で算出される。
と配管のコンダクタンスCから次式で算出される。
【0010】
1/Se=1/S−1/C ・・・・・(1)と
ころで配管のコンダクタンスCもポンプの排気速度Sも
排気されるガスの分子量の関数であり、コンダクタンス
Cは分子量Mの平方根に反比例する。ポンプの排気速度
Sは、ポンプの種類構造により排気されるガスの分子量
Mの影響の受け方が異なるが、例えば、ターボ分子ポン
プを用いた場合、窒素ガスの排気速度に比べ、水素ガス
等の軽い分子の排気速度は遅くなり、窒素ガスの1/2
〜1/5であることが多い。このような場合に、放電管
と基板ホルダの間隙が狭くコンダクタンスが小さいと本
来質量の大きいガスの排気速度が大きかったのにコンダ
クタンスが小さいために質量の大きいガスの排気速度が
小さくなり相対的に質量の小さいガスの排気速度が大き
くなりガスの組成が比較的質量の大きいガスの多いもの
に変化する。このような影響を避けるにはポンプの排気
速度の値と同等、もしくは、それ以上のコンダクタンス
の値を持つように設計すべきである。そうすればコンダ
クタンスが小さいためにガスの組成が変化するような事
態を回避することができる。
ころで配管のコンダクタンスCもポンプの排気速度Sも
排気されるガスの分子量の関数であり、コンダクタンス
Cは分子量Mの平方根に反比例する。ポンプの排気速度
Sは、ポンプの種類構造により排気されるガスの分子量
Mの影響の受け方が異なるが、例えば、ターボ分子ポン
プを用いた場合、窒素ガスの排気速度に比べ、水素ガス
等の軽い分子の排気速度は遅くなり、窒素ガスの1/2
〜1/5であることが多い。このような場合に、放電管
と基板ホルダの間隙が狭くコンダクタンスが小さいと本
来質量の大きいガスの排気速度が大きかったのにコンダ
クタンスが小さいために質量の大きいガスの排気速度が
小さくなり相対的に質量の小さいガスの排気速度が大き
くなりガスの組成が比較的質量の大きいガスの多いもの
に変化する。このような影響を避けるにはポンプの排気
速度の値と同等、もしくは、それ以上のコンダクタンス
の値を持つように設計すべきである。そうすればコンダ
クタンスが小さいためにガスの組成が変化するような事
態を回避することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例との対比によ
って説明する。
って説明する。
【0012】〈実施例1〉図1は本発明のマイクロ波プ
ラズマCVD装置の概略縦断面図を示したものである。 マイクロ波発生源1からマイクロ波導波管2を通し電磁
ホーン4に2.45GHzのマイクロ波を導く。電磁ホ
ーン4の開口部には石英性の放電管8を設け、これを通
してマイクロ波を真空室内に導入した。磁場は電磁コイ
ル5に電流を通じて発生させ、電子サイクロトロン共鳴
点は、放電管の開口端部分にあるように設定した。反応
ガスは円管状のガス導入器7のガス吹き出し孔から真空
室内に噴出させた。排気は補助ポンプとして油回転ポン
プ14を備えたターボ分子ポンプ13により行い、圧力
の調整はコンダクタンス調整バルブ12により行った。 ターボ分子ポンプの排気能力は窒素ガスに対して3m3
/sであり、水素ガスに対して0.5m3/sである。 基板10は基板ホルダ11に乗せ放電管の開口部より2
0mmの位置に置いて成膜した。本実施例の放電管の開
口径は400mmであり、基板は240mm×320m
mのガラス板で、基板ホルダは基板と同じ大きさである
。図2に放電管と基板の関係を示す。本実施例で窒素ガ
スに対するコンダクタンスは約5m3/sであり、水素
ガスに対するコンダクタンスは約18.7m3/sであ
る。この場合、窒素ガスに対する有効排気速度は1.8
75m3/sで、水素ガスに対する有効排気速度は0.
487m3/sである。
ラズマCVD装置の概略縦断面図を示したものである。 マイクロ波発生源1からマイクロ波導波管2を通し電磁
ホーン4に2.45GHzのマイクロ波を導く。電磁ホ
ーン4の開口部には石英性の放電管8を設け、これを通
してマイクロ波を真空室内に導入した。磁場は電磁コイ
ル5に電流を通じて発生させ、電子サイクロトロン共鳴
点は、放電管の開口端部分にあるように設定した。反応
ガスは円管状のガス導入器7のガス吹き出し孔から真空
室内に噴出させた。排気は補助ポンプとして油回転ポン
プ14を備えたターボ分子ポンプ13により行い、圧力
の調整はコンダクタンス調整バルブ12により行った。 ターボ分子ポンプの排気能力は窒素ガスに対して3m3
/sであり、水素ガスに対して0.5m3/sである。 基板10は基板ホルダ11に乗せ放電管の開口部より2
0mmの位置に置いて成膜した。本実施例の放電管の開
口径は400mmであり、基板は240mm×320m
mのガラス板で、基板ホルダは基板と同じ大きさである
。図2に放電管と基板の関係を示す。本実施例で窒素ガ
スに対するコンダクタンスは約5m3/sであり、水素
ガスに対するコンダクタンスは約18.7m3/sであ
る。この場合、窒素ガスに対する有効排気速度は1.8
75m3/sで、水素ガスに対する有効排気速度は0.
487m3/sである。
【0013】〈比較例〉これに対する比較例として、図
3に示したように、直径400mmの円形基板ホルダを
用いた場合、窒素ガスに対するコンダクタンスは約1.
5m3/sであり、水素ガスに対するコンダクタンスは
約5.6m3/sである。この場合の窒素ガスに対する
有効排気速度は約1m3/sであり、水素ガスに対する
有効排気速度は約0.46m3/sである。比較例の場
合の水素ガスと窒素ガスに対する有効排気速度の比は0
.46であり、本実施例の場合の比は0.26である。 すなわち、比較例の場合、水素ガスの排気速度が相対的
に速くガスの組成比も異なったものとなる。
3に示したように、直径400mmの円形基板ホルダを
用いた場合、窒素ガスに対するコンダクタンスは約1.
5m3/sであり、水素ガスに対するコンダクタンスは
約5.6m3/sである。この場合の窒素ガスに対する
有効排気速度は約1m3/sであり、水素ガスに対する
有効排気速度は約0.46m3/sである。比較例の場
合の水素ガスと窒素ガスに対する有効排気速度の比は0
.46であり、本実施例の場合の比は0.26である。 すなわち、比較例の場合、水素ガスの排気速度が相対的
に速くガスの組成比も異なったものとなる。
【0014】次に、このことが膜質に与える影響につい
て実施例と比較例の対比により述べる。実施例の装置を
用い、320mm×240mmのガラス基板を基板ホル
ダに乗せこの表面に窒化シリコン膜を形成した。反応ガ
スはモノシランを毎分40cm3、窒素ガスを毎分40
0cm3ほどガス供給管を通して真空室内に導入し、タ
ーボ分子ポンプ13により排気した。コンダクタンス調
整バルブ12は全開とし、この状態で圧力は0.5Pa
になった。4kWのマイクロ波を5分間投入し、プラズ
マを発生させたところ基板中心で0.6μm、端部で0
.55μmの膜厚の窒化シリコン膜が形成された。この
膜の誘電率は6.8であり、抵抗率は3×1015Ωc
mであった。これに対し、比較例の装置を用いて同じ基
板上に窒化シリコンを形成した場合、毎分モノシランガ
ス26.7cm3、窒素ガス267cm3を流して、圧
力は0.5Paになった。4kWのマイクロ波を5分間
投入し、プラズマを発生させたところ基板中心で0.4
μm、端部で0.38μmの膜厚の窒化シリコン膜が形
成された。この膜の誘電率は周波数依存性を示し、10
kHzに対して156、1MHzに対して15であった
。 また、抵抗率は5×109Ωcmであった。さらにこの
膜を加熱して出て来るガスを質量分析計で観測したとこ
ろ、100℃から200℃でアンモニアと思われるガス
の発生が認められた。実施例の装置で形成された膜では
このようなガスの発生は認められなかった。
て実施例と比較例の対比により述べる。実施例の装置を
用い、320mm×240mmのガラス基板を基板ホル
ダに乗せこの表面に窒化シリコン膜を形成した。反応ガ
スはモノシランを毎分40cm3、窒素ガスを毎分40
0cm3ほどガス供給管を通して真空室内に導入し、タ
ーボ分子ポンプ13により排気した。コンダクタンス調
整バルブ12は全開とし、この状態で圧力は0.5Pa
になった。4kWのマイクロ波を5分間投入し、プラズ
マを発生させたところ基板中心で0.6μm、端部で0
.55μmの膜厚の窒化シリコン膜が形成された。この
膜の誘電率は6.8であり、抵抗率は3×1015Ωc
mであった。これに対し、比較例の装置を用いて同じ基
板上に窒化シリコンを形成した場合、毎分モノシランガ
ス26.7cm3、窒素ガス267cm3を流して、圧
力は0.5Paになった。4kWのマイクロ波を5分間
投入し、プラズマを発生させたところ基板中心で0.4
μm、端部で0.38μmの膜厚の窒化シリコン膜が形
成された。この膜の誘電率は周波数依存性を示し、10
kHzに対して156、1MHzに対して15であった
。 また、抵抗率は5×109Ωcmであった。さらにこの
膜を加熱して出て来るガスを質量分析計で観測したとこ
ろ、100℃から200℃でアンモニアと思われるガス
の発生が認められた。実施例の装置で形成された膜では
このようなガスの発生は認められなかった。
【0015】このように放電管と基板ホルダの寸法及び
位置関係によっては放電管と基板ホルダの間のガスのコ
ンダクタンスが悪くなりそれが膜特性に悪影響を与える
ことが分かった。
位置関係によっては放電管と基板ホルダの間のガスのコ
ンダクタンスが悪くなりそれが膜特性に悪影響を与える
ことが分かった。
【0016】〈実施例2〉第二の例は、6インチシリコ
ンウェハ四枚上に同時に窒化シリコン膜を形成する例を
示す。この場合、比較例のような大型の円形基板ホルダ
上にシリコンウェハを四枚並べて処理するのが通常の方
法であるが、これでは放電管と基板ホルダの間のガスの
コンダクタンスが悪く膜特性の良い膜が得られない。そ
こで、図4のように、シリコンウェハの大きさにあわせ
た四つの基板ホルダを配置することによりコンダクタン
スの悪化を防止している。反応ガスとしてモノシランガ
ス54cm3、窒素ガス540cm3を毎分流し、この
時圧力は0.5Paであった。実施例一と同様にして窒
化シリコン膜を形成した。この膜の誘電率は6.9であ
り、抵抗率は2×1015Ωcmであった。
ンウェハ四枚上に同時に窒化シリコン膜を形成する例を
示す。この場合、比較例のような大型の円形基板ホルダ
上にシリコンウェハを四枚並べて処理するのが通常の方
法であるが、これでは放電管と基板ホルダの間のガスの
コンダクタンスが悪く膜特性の良い膜が得られない。そ
こで、図4のように、シリコンウェハの大きさにあわせ
た四つの基板ホルダを配置することによりコンダクタン
スの悪化を防止している。反応ガスとしてモノシランガ
ス54cm3、窒素ガス540cm3を毎分流し、この
時圧力は0.5Paであった。実施例一と同様にして窒
化シリコン膜を形成した。この膜の誘電率は6.9であ
り、抵抗率は2×1015Ωcmであった。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、大面積で、かつ、高速
で膜形成を行う場合に生じる多量の原料ガスおよび原料
ガスが分解して生成するガスの排気の問題を解決するこ
とができ、これらガスの排気に十分なコンダクタンスが
得られるため、放電管部の圧力調整ができなかったり、
副生成物による悪影響が膜特性に現れたりすることがな
い。これにより、マイクロ波プラズマの低圧力、高密度
という特徴を利用した高品質膜の高速形成を可能とし、
たとえば大型液晶表示素子、ファクシミリのラインセン
サ、感熱ヘッド等における薄膜製造の性能、歩留りの向
上、スループットの向上等、コストの低減が可能となる
。
で膜形成を行う場合に生じる多量の原料ガスおよび原料
ガスが分解して生成するガスの排気の問題を解決するこ
とができ、これらガスの排気に十分なコンダクタンスが
得られるため、放電管部の圧力調整ができなかったり、
副生成物による悪影響が膜特性に現れたりすることがな
い。これにより、マイクロ波プラズマの低圧力、高密度
という特徴を利用した高品質膜の高速形成を可能とし、
たとえば大型液晶表示素子、ファクシミリのラインセン
サ、感熱ヘッド等における薄膜製造の性能、歩留りの向
上、スループットの向上等、コストの低減が可能となる
。
【図1】本発明のマイクロ波プラズマCVD装置の一実
施例のブロック図、
施例のブロック図、
【図2】実施例一における放電管と基板の関係を示す説
明図、
明図、
【図3】比較例における放電管と基板の関係を示す説明
図、
図、
【図4】実施例二における放電管と基板の関係を示す説
明図。
明図。
8‥放電管、10、10−2‥基板、11−1、11−
2、11−3‥基板ホルダ。
2、11−3‥基板ホルダ。
Claims (3)
- 【請求項1】ガス供給手段と、真空排気手段を備えた真
空容器と、前記真空容器内にマイクロ波を導く導波管と
、前記導波管の一端に接続されたマイクロ波放射器と、
前記マイクロ波放射器の開口部に真空を封じる放電管を
備え、前記放電管内で前記マイクロ波の周波数で電子サ
イクロトロン共鳴を起こすような磁場の発生手段とを、
具備してなるマイクロ波プラズマCVD装置において、
円筒形の真空室内に矩形の基板ホルダを設置することを
特徴とするマイクロ波プラズマCVD装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記円筒形の真空室内
に設置された前記基板ホルダが複数個に分割されており
各々に基板を乗せて薄膜形成するマイクロ波プラズマC
VD装置。 - 【請求項3】請求項1において、内部で電子サイクロト
ロン共鳴を起こす前記放電管の開口部と前記基板ホルダ
の部分のガスのコンダクタンスが、真空排気手段の排気
能力と同等かまたはそれ以上の値をもつマイクロ波プラ
ズマCVD装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11743391A JPH04346671A (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | マイクロ波プラズマcvd装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11743391A JPH04346671A (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | マイクロ波プラズマcvd装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04346671A true JPH04346671A (ja) | 1992-12-02 |
Family
ID=14711530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11743391A Pending JPH04346671A (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | マイクロ波プラズマcvd装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04346671A (ja) |
-
1991
- 1991-05-22 JP JP11743391A patent/JPH04346671A/ja active Pending
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