JPH0434470Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本考案は、穴掘装置に取付けられる埋設物探知
装置に関するものであり、特に探知精度を向上さ
せ、信頼性を高めたものである。

(2) 従来の技術 穴掘装置のドリルに地中埋設物接近感知装置を
取付け、穴掘作業時に埋設物への接近を感知する
ことは特公昭48−42402号公報に記載されている
ように、従来より公知である。

(3) 考案が解決しようとする問題点 しかし、従来は回転するドリルにスリツプリン
グを設けて、検出した信号を受信部に伝達するも
のであつたため、作業中の振動あるいは掘削土砂
の付着によりノイズが発生したり、スリツプリン
グが破損するという問題があつた。

(4) 問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題点を解決するために、穴
掘装置のドリルの先端部に金属探知センサを備
え、ドリルから離れた位置に金属探知センサから
の信号を判別する判別器を設けた埋設物探知装置
において、ドリルの軸内に収納され金属探知セン
サと連結された送信器と、ドリルの上端部外周に
取付けられ送信器と連結された第１の環状アンテ
ナと、この第１の環状アンテナの外側に第１の環
状アンテナと同心状に位置するようにドリルを回
転駆動する駆動装置に取付けられ、第１の環状ア
ンテナから無線により信号を受信して判別器に信
号を送る第２の環状アンテナとより構成され、金
属探知センサからの信号を無線により判別器に伝
達するようにしたものである。

(5) 作用 上記の構成により、ドリルを回転させて穴掘作
業を行うことにより、ドリルの先端部に備えられ
た金属探知センサの探知信号は送信器、第１の環
状アンテナ及び第２の環状アンテナを介して無線
により判別器に伝達され、ドリルの歯先に金属が
接近すると判別器が作動して警報器を鳴らした
り、穴掘装置の作動を停止する。

(6) 実施例 以下、図面により本考案の実施例について説明
する。

第１図に示すように、駆動装置４により回転駆
動される穴掘装置のドリル１の先端には、ジルコ
ニア系等のセラミツク材料により作られたビツト
２が備えられ、このビツト２内には、発信信号と
受信信号の位相を比較して金属の接近を探知する
金属探知センサ５が収納され、この金属探知セン
サ５はドリル１の軸内に収納された送受信装置６
に連結され、送受信装置６はドリル１の上端部の
外周に取付けられた第１の環状アンテナ７に連結
されている。駆動装置４には第１の環状アンテナ
７の外側に第１の環状アンテナ７と同心状に位置
するように第２の環状アンテナ８が取付けられ、
第２の環状アンテナ８は制御送受信装置９に連結
されている。

第２図に示すように、送受信装置６と制御送受
信装置９は半二重系の多重伝送機能を有するもの
であり、送受信装置６は、切換え器６１、送信器
６２及び受信器６３を備え、金属探知センサ５に
送信器６２と受信器６３がそれぞれ連結され、送
信器６２と受信器６３が切換え器６１を介して第
１の環状アンテナ７に連結され、切換え器６１の
切換えにより第１の環状アンテナ７を送信器６２
あるいは受信器６３に選択的に連結するものであ
り、制御送受信装置９は、切換え器９１、受信器
９２、判別器９３、送信器９４及び調整信号発生
器９２を備え、調整信号発生器９５が送信器９４
に連結され、判別器９３が受信器９２に連結さ
れ、送信器９４と受信器９２が切換え器９１を介
して第２の環状アンテナ８に連結され、切換え器
９１の切換えにより第２の環状アンテナ８を送信
器９４あるいは受信器９２に選択的に連結するも
のであり、制御送受信装置９の判別器９３は穴掘
装置の作動を停止する駆動停止装置１０に連結さ
れている。

上記の実施例により、第１図の駆動装置４によ
り回転させたドリル１を、地面に押込むことによ
り、センタビット３及びビツト２により掘削され
た土砂がドリル１のブレード上に送られて、ドリ
ル１が地中に進入し、穴が掘削され、回転するビ
ツト２から所定の距離離れた範囲内に、金属でで
きた埋設物が存在しない状態においては、金属探
知センサ５の信号は送信器６２、切換え器６１、
第１の環状アンテナ７、第２の環状アンテナ８、
切換え器９１及び受信器９２を介して判別器９３
に送られるが、判別器９３は出力しないため、駆
動停止装置１０は作動せず、穴の掘削は続行さ
れ、回転するビツト２から所定の距離離れた範囲
内にケーブルあるいは配管等の金属でできた埋設
物が接近すると、金属探知センサ５から発信され
る信号は変化し、判別器９３が出力するため、駆
動停止装置９３が作動して、穴掘装置による穴の
掘削は停止する。

また、金属探知センサ５は随時、バランス調整
を行う必要があるが、このバランス調整は、調整
信号発生器９５を操作し、送信器９４、切換え器
９１、第２の環状アンテナ８、第１の環状アンテ
ナ７、切換え器６１及び受信器６３を介して、調
整信号を金属探知センサ５に伝達することにより
行われる。

(7) 考案の効果 以上のように、本考案の埋設物探知装置は、ス
リツプリングを用いないため、作業中の振動ある
いは掘削土砂の付着によりノイズが発生したり、
スリツプリングが破損することがなく、また、離
れた位置から金属探知センサのバランス調整が行
えるため、作業性に優れるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は構成を
示す説明図、第２図は同ブロツク線図である。 １……ドリル、２……ビツト、５……金属探知
センサ、７……第１の環状アンテナ、８……第２
の環状アンテナ、９３……判別器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穴掘装置のドリルの先端部に金属探知センサを
   備え、ドリルから離れた位置に金属探知センサか
   らの信号を判別する判別器を設けた埋設物探知装
   置において、ドリルの軸内に収納され金属探知セ
   ンサと連結された送信器と、ドリルの上端部外周
   に取付けられ送信器と連結された第１の環状アン
   テナと、この第１の環状アンテナの外側に第１の
   環状アンテナと同心状に位置するようにドリルを
   回転駆動する駆動装置に取付けられ、第１の環状
   アンテナから無線により信号を受信して判別器に
   信号を送る第２の環状アンテナとより構成され、
   金属探知センサからの信号を無線により判別器に
   伝達するようにしたことを特徴とする埋設物探知
   装置。