JPH0434416Y2

JPH0434416Y2 -

Info

Publication number: JPH0434416Y2
Application number: JP1987119275U
Authority: JP
Priority date: 1987-08-05
Filing date: 1987-08-05
Publication date: 1992-08-17
Also published as: JPS6425715U

Description

【考案の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞この考案は、建築工事に際して使用する対票に
関し、特に、墨出し作業に使用する建築墨出し用
対票に関するものである。

＜従来技術＞「墨出し」は、設計図書に表現された建物の各
部位を、忠実に作り上げていくために、工事の各
段階で行われるもので、極めて重要な作業であ
る。この「墨出し」が不正確だと、手直し作業な
どで工程が遅れるばかりでなく、経済的にも損失
を被り、各種トラブルの原因となる。従つて、
「墨出し」は、「正確」に行れわなければならな
い。特に、スパンが大きい場合には、１回の墨打
ちで済ますと不正確に成り易いので、２〜3m間
隔で墨打ちをする必要がある。

従来、２〜3m間隔で墨打ちをする場合には、
建築現場の不用となつた木端の表面に、木端の辺
縁と直角になるように差しがねを使用して直線を
引いて利用していた。すなわち、第３図に示すよ
うに、トランシツト６またはレベルの十字線と木
端の直線が重なるように、木端を移動し、レベル
の十字線と重なつた地点に所定の印を印記してい
た。

しかしながら、木端の表面は平坦でなく、ま
た、木端の辺縁と表面も正確に直角に設定されて
いるものではない。従つて、誤差が生じやすく、
全体としても正確に墨出しをすることが困難であ
つた。また、端面が平らで、かつ、平面の木端を
探して、その都度、色を付ける作業が煩わしいも
のでもあつた。

＜考案が解決しようとする問題点＞この考案は、従来の欠点を除去するための新規
な建築墨出し用対票を提供することを目的とす
る。

この考案では、計量小型で表面が平坦な板体
に、板体の辺縁と直行する真つ直ぐな溝から成る
位置決め部を設け、さらに、位置決め部の周囲に
彩色の施された帯体を設けて位置決め部をより明
瞭にすることによつて、スパンが大きい場合の墨
出しの中間点を正確かつ容易に決定することがで
きる建築墨出し用対票を提供することを目的とし
ている。

＜問題点を解決するための手段＞上記問題点を解決し目的を達成するため、この
考案に係る建築墨出し用対票は、板体に、該板体
辺縁と直行する真つ直ぐな溝から成る位置決め部
を形成するとともに、該位置決め部の周囲に彩色
付きの帯体を形成した構成である。

＜実施例＞以下、この考案を図面に示す実施例に従つて詳
細に説明する。

第１図はこの考案に係る建築墨出し用対票の平
面図である。建築墨出し用対票１は、塩化ビニー
ル板を縦幅約50mm、横幅100mm、厚さ約２mmであ
つて表面が平坦な長方形に成形された基板２の中
央に、辺縁２１，２３に直交する真つ直ぐな溝
（深さ0.5mm）から成る位置決め部３が該設されて
いる。溝である為、容易に消失するということが
ない。実際の使用に際しては、位置決め部３の直
線溝がトランシツトの十字線と重なるように、建
築墨出し用対票１を移動する。トランシツトの十
字線と重なつたら、位置決め部３の直線溝と重な
る地表面（コンクリート面）に所定の印を印記す
る。この作業を２〜3m置きに行うとともに、印
記した印を墨糸で結んで墨打ちをする。なお、本
実施例においては、建築墨出し用対票１の表面と
各辺縁２１，２２，２３，２４とは直角に成形さ
れている。しかしながら、第２図に示すように、
辺縁２３の下面を鋭角的ａに形成することによ
り、傾斜させた基板２がコンクリート面と面一に
設置される為、位置決め部３の直線溝と重なるポ
イントをより正確に印記することが可能となる。
さらに、位置決め部３の周囲には、第１図に示す
ような所定の幅に設定された赤と緑に彩色された
帯体４，５が形成されている。すなわち、赤色の
帯体４は、位置決め部３の左右側にハの字形に設
けられている。また、緑色の帯体５は、辺縁２
２，２４に沿つて設けられている。これにより、
位置決め部３の直線溝が明確になる。

基板２の材質、形状、大きさ、厚さは本実施例
に限定されるものではなく、容易に折曲すること
がなく、持ち運びに簡便なものであればよい。ま
た、帯体に施される色彩も特に限定されるもので
はない。

＜考案の作用＞平坦に形成された板体に、真つ直ぐな溝から成
る位置決め部が該設されている為、より正確に基
板２の位置決めを行うことができるとともに、墨
出しの中間点を正確かつ容易に決定することがで
きる。

＜考案の効果＞この考案に係る建築墨出し用対票は上記詳述し
たような構成であるので、トランシツトやレベル
等と共に使用することによつて、正確に位置出し
を行うことができる。また、床に出す墨（地墨）
のみならず、高さの墨出し（陸墨）にも利用する
ことができる。さらに、建築墨出し用対票の各部
が一定の長さに設定されているので、スケールと
して代用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図１，２はこの考案に係る建築墨出し用対
票の平面図およびＡ−Ａ断面図であり、第２図は
他の実施例を示す図であり、第３図は従来の使用
状態を示す図である。１……建築墨出し用対票、２……基板、３……
位置決め部、４，５……帯体、６……トランシツ
ト、７……木端、８……木端に描かれた直線、９
……コンクリート面、ａ……基板表面と辺縁２３
とのなす角。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 板体に、該板体辺縁と直行する真つ直ぐな溝
から成る位置決め部が形成されているととも
に、該位置決め部の周囲に彩色の施された帯体
が形成されていることを特徴とする建築墨出し
用対票 (2) 前記第１項記載の建築墨出し用対票におい
て、板体が長方形に成形された塩化ビニール板
から成ることを特徴とする建築墨出し用対票 (3) 前記第１項記載の建築墨出し用対票におい
て、帯体が位置決め部の左右側にハの字形に設
けられているとともに、さらに板体の左右側辺
縁に沿つて設けられていることを特徴とする建
築墨出し用対票。