JPH0434398Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はトンネル炉に関し、特にトンネル炉の
天井ヒータに関する。

＜従来の技術＞ トンネル炉はフエライト、セラミツクなどの焼
成などに使用されるもので、台板上に搭載した加
工物を順次にトンネル炉内に送りこみ、トンネル
炉の長さと台板の移動速度とによつて定まる所定
の時間内に所定の熱処理が受けられるようにトン
ネル炉の温度、トンネル炉内の雰囲気ガスの成
分、炉内圧力などを調節し、これによつて所望の
製品がトンネル炉の出口において得られるように
なされている。

通常、トンネル炉は耐熱性材料、例えば煉瓦積
みの内張りを有し、移送される台板によつて限界
される下部と上部とを有しており、加熱は台板の
下部および上部にヒータを設けることによつて通
常行われている。

上部、すなわち天井ヒータの一例を第５図に示
すが、図において１はヒータ、２はヒータ１に電
力を供給する導線、３は支持板である。なお図示
しないがトンネル炉には複数のヒータが設けられ
ている。

＜考案が解決しようとする課題＞ 天井ヒータの場合、ヒータを第５図に示すよう
屈曲形状としたとき、ヒータの熱膨張によつて屈
曲部の位置がヒータの長さ方向に変化し、第５図
における端部１ａ，１ａ，１ａが支持板３から垂
下するという不具合がある。

本考案は上述従来の技術における課題を解決す
るトンネル炉の天井ヒータを提供することを目的
としている。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案によれば、間隔をおかれた少くとも３つ
のヒータ支持板の内の両端部板の一方の上面に少
くとも１つの、他方の上面にに少くとも２つのヒ
ータの屈曲部のための支持部を設け、これらヒー
タの屈曲部のための支持部によつて屈曲形状をな
すヒータを支持するようにし、中間部の支持板を
含む各ヒータ支持板の長さを屈曲形状をなすそれ
ぞれのヒータの全幅に対応するものとしたトンネ
ル炉の天井ヒータが提供される。

＜作用＞ ヒータ支持板を間隔をおかれた少くとも３つと
することによりヒータの熱を充分に下方に伝達す
ることができ、ヒータの屈曲部のための支持部に
よつて屈曲形状のヒータを支持することにより、
ヒータ、特にその屈曲端部が垂下することを防止
することができる。

中間部の支持板を含む各ヒータ支持板の長さを
屈曲形状をなすヒータの全幅に対応するものとす
ることにより、ヒータ支持板の位置を個々にヒー
タについてヒータの長さ方向に変更することが可
能となり、ヒータの調節が可能となり、整備およ
び修理が容易となる。

＜実施例＞ 第１図はトンネル炉の概略断面図であつて、４
は煉瓦積み、５は台板、６は加工物であつて図面
に垂直方向に運動する。煉瓦積み４の内部に加熱
用に下部ヒータ７と、上部すなわち天井ヒータ８
とが設けられ、それぞれ導線９，１０によつて電
力を供給される。天井ヒータ８は間隔をおかれた
少くとも３つのヒータ支持板１１，１２，１３，
１４に支持され、それらヒータ支持板の両端部の
ヒータ支持板１１，１４の一方１４の上面に少く
とも１つの、他方１１の上面にに少くとも２つの
ヒータの屈曲部のための支持部を設け、これらの
ヒータの屈曲部のための支持部によつて屈曲形状
をなすヒータを巻回支持するようにする。

第２図は天井ヒータの上面図で、ヒータ１５は
ヒータの屈曲部のための支持部１６，１６，１６
によつて屈曲形状を維持して展張される。図示実
施例ではヒータの屈曲部のための支持部１６は一
方のヒータ支持板１１に２個、他方のヒータ支持
板１４に１個設けられているが、これはヒータの
屈曲形状に対応するものであり、図示した実施例
に限定されるものではない。

第２図においてヒータ支持板１１，１４の長さ
は屈曲形状をなすヒータ１５の全幅に対応するも
のとなされる。図示しないが、中間のヒータ支持
板１２，１３も同一の長さを有し、それぞれの両
端部において支持されている。なお、トンネル炉
には同様な複数のヒータ１５が設けられている。

第３図はヒータの屈曲部のための支持部１６の
詳細を示し、大径の頭部、すなわち突出部１６ａ
と小径の軸部、すなわち嵌合部１６ｂとを有し、
小径の軸部１６ｂがヒータ支持板に設けた嵌合孔
１７に嵌合する。ヒータ支持板に予め複数の嵌合
孔１７を設け、支持板１６の所望数を所定位置に
装着可能とすることにより、製作工数を著しく節
減することができる。

第４図はヒータの屈曲部のための支持部の変形
例を示し、頭部、すなわち突出部１８には円周溝
１９が設けられて、ヒータの屈曲部の保持を確実
とする。

上述した実施例は単なる例示であつて、長さ、
高さ、その他の形状などについて各種の変形例が
本考案の範囲内において実施可能である。

＜考案の効果＞ 本考案によれば、ヒータ支持板を間隔をおかれ
た少くとも３つとすることによりヒータの熱を充
分に下方に伝達することができ、ヒータを充分に
支持することが可能となり、ヒータの屈曲部のた
めの支持部により屈曲形状をなすヒータを確実に
保持することにより、ヒータの脱落、垂下を防止
することができ、各ヒータ支持板の長さを屈曲形
状をなすヒータの全幅に対応するものとすること
により、ヒータ支持板の位置特に中間部のヒータ
支持板の位置を個々のヒータについてヒータの長
さ方向に変更することが可能となり、ヒータの調
節が可能となり、整備および修理が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるトンネル炉の天井ヒータ
の実施例を有するトンネル炉の断面図、第２図は
第１図の天井ヒータの上面図、第３図はヒータの
屈曲部のための支持部の拡大側面図、第４図はヒ
ータの屈曲部のための支持部の変形例を示す側面
図、第５図は従来技術によるトンネル炉の天井ヒ
ータの例を示す斜視図である。 ８……天井ヒータ、１５……ヒータ、１１，１
２，１３，１４……ヒータ支持板、１６，１６′
……ヒータの屈曲部のための支持部、１６ａ，１
８……突出部、１７……嵌合孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 間隔をおかれた少くとも３つのヒータ支持板の
   内の両端部板の一方の上面に少くとも１つの、他
   方の上面にに少くとも２つのヒータの屈曲部のた
   めの支持部を設け、これらヒータの屈曲部のため
   の支持部によつて屈曲形状をなすヒータを支持す
   るようにし、中間部の支持板を含む各ヒータ支持
   板の長さを屈曲形状をなすそれぞれのヒータの全
   幅に対応するものとしたことを特徴とするトンネ
   ル炉の天井ヒータ。