JPH04341138A - 殺虫方法及び殺虫装置 - Google Patents

殺虫方法及び殺虫装置

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JPH04341138A
JPH04341138A JP16970391A JP16970391A JPH04341138A JP H04341138 A JPH04341138 A JP H04341138A JP 16970391 A JP16970391 A JP 16970391A JP 16970391 A JP16970391 A JP 16970391A JP H04341138 A JPH04341138 A JP H04341138A
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JP
Japan
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tank
gas
processing
insecticidal
recovery tank
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JP16970391A
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Akira Kishi
岸 昭
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Original Assignee
Individual
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被処理物に殺虫処理を
施す殺虫方法及び該方法を実施する殺虫装置に関し、特
にダニを駆除するのに有効な殺虫方法及び殺虫装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】絨毯、布団、畳等には塵ダニ類が生息し
ているが、この種のダニ類は多くのアレルギー病を引き
起こす原因となることが知られている。そのため、絨毯
や畳等に生息するダニ類を駆除する方法が種々研究され
ているが、ダニ類は他の害虫に比べて特に駆除が困難で
あることが知られている。
【0003】ダニを駆除する方法としては、有機燐剤、
有機砒素剤、有機塩素剤等の殺虫剤を用いる方法と、被
処理物を60℃程度の雰囲気の処理室内に数時間放置す
る方法とが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、薬剤を用いて殺
虫処理を行う場合には、薬剤を含むガスを室内に充満さ
せて、一定時間放置する方法が取られていたが、この方
法では、絨毯や畳等の被処理物の内部にまで薬剤を浸透
させることができないため、被処理物の内部に潜むダニ
類に対して100%の効果を期待することができなかっ
た。
【0005】また熱処理による従来の殺虫方法では、被
処理物を60℃程度の雰囲気の処理室内に数時間放置す
ることにより、害虫の駆除を図っていたが、この程度の
温度と処理時間では、被処理物の内部に潜んでいるダニ
類に対して100%の駆除効果を期待することができな
かった。ダニ類は非常に繁殖力が強いため、100%の
駆除効果を挙げることができない方法は余り意味がない
【0006】なおこの方法で駆除効果を高めるために、
処理温度を高くすることが考えられるが、処理温度を高
くすると被処理物が損傷を受ける恐れがあり、処理でき
る材質が制限されることになる。
【0007】また処理温度を従来と同様に60度程度に
設定して、処理時間を24時間程度まで延長すれば、駆
除効果を期待できるが、このような長時間を必要とする
のでは処理能率が著しく低下するため、到底採用できな
い。
【0008】本発明の目的は、ダニ等の害虫を能率良く
、しかも確実に駆除することができる殺虫方法、及び該
殺虫方法を実施するために用いる殺虫装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の方法においては
、殺虫処理を施す被処理物を処理タンク内に配置し、該
処理タンク内を減圧した後、該処理タンク内に殺虫性を
有する有効成分を含む処理ガスを供給し、所定の処理時
間が経過した後、処理タンク内からガスを排出させる。
【0010】ガスの有効成分が人体に有害な場合や、ガ
スを反復使用する場合には、処理に用いたガスを回収す
ることが好ましい。この場合には、処理タンクと回収タ
ンクとを用意して、回収タンク内に殺虫性を有する有効
成分を含む処理ガスを収容しておき、殺虫処理を施す被
処理物を処理タンク内に配置した後、処理タンク内を密
閉する。次いで処理タンク内を減圧した後、回収タンク
内の処理ガスを処理タンク内に供給し、所定の処理時間
が経過した後、処理タンク内のガスを回収タンク内に回
収する。
【0011】処理ガスとしては、有効成分として酸化エ
チレンを少なくとも3容量%以上含んでいるものを用い
るのが好ましい。
【0012】なお酸化エチレンガスは、大気中に放出さ
れると分解されて無害なガスとなるので、このガスを処
理ガスとして用いる場合には、所定の処理時間が経過し
た後、処理タンク内からガスを排出させるようにしても
よい。
【0013】上記処理時間は3分以上であればよく、従
来よりはるかに短い時間で済む。
【0014】上記の方法を実施する本発明の殺虫装置は
、ガス取入口とガス排出口とを有し、被処理物を収容す
る内部空間を有する気密構造の処理タンクと、吸入口が
処理タンクのガス排出口に接続されていて、該タンク内
のガスを吸引排出する真空ポンプと、真空ポンプの吐出
口及び処理タンクのガス取入口にバルブを介して接続さ
れて真空ポンプにより処理タンク内から回収されたガス
を収容する回収タンクとにより構成できる。
【0015】上記回収タンクは、ガスを収容する空間の
容積が変化し得るように構成することが好ましい。この
場合回収タンクは、処理用ガスにより侵されない弾性材
料または可撓性材料により袋状に形成してもよく、蛇腹
状に伸縮し得るように形成してもよい。これらの場合、
回収タンクは剛性を有する保護ケース内に収納するのが
好ましい。
【0016】また上記回収タンクを、剛性を有する容器
本体と、該容器本体内にスライド自在に嵌合されたピス
トンとにより構成して、ピストンの変位により容積が変
化する容器本体内の空間を、ガスを収容する内部空間と
してもよい。
【0017】上記の回収タンクは、真空ポンプの吐出口
及び処理タンクのガス取入口に繋がる管路に着脱自在に
接続し得るように構成しておくことが好ましい。
【0018】上記回収タンクは必ずしもその内部容積が
変化し得るものでなくてもよく、剛性を有するタンクで
あってもよい。剛性を有するタンクを回収タンクとする
場合には、真空ポンプにより回収されたガスを回収タン
ク内に圧送する手段を設けておく必要がある。またこの
場合、回収タンク内のガスを処理タンク内に圧送する手
段を更に設けるのが好ましい。
【0019】
【作用】上記のように、被処理物を処理タンク内に収容
した後、処理タンク内を減圧してから、処理タンク内に
処理ガスを供給すると、処理ガスが虫の呼吸器等に容易
に進入する。また絨毯や畳等の内部にも容易にガスが浸
透するため、絨毯や畳の内部に潜んでいる虫をも確実に
殺すことができる。そのため有効成分の濃度が低い処理
ガスを用いても、大きな殺虫効果を挙げることができる
【0020】特に酸化エチレンを有効成分とする処理ガ
スを用いる場合には、酸化エチレンが3容量%以上含ま
れていれば、処理時間を3分以上とすることにより、1
00%の殺虫効果を得ることができる。また酸化エチレ
ンは、大気中に放出されると分解して無害なガスとなり
、残留性もないため、安全である。
【0021】なお従来酸化エチレンガスは、病院等でも
っぱら殺菌用として用いられ、その濃度は27%程度に
設定されていた。本発明により、このガスを殺虫処理に
用いる場合には、酸化エチレンの濃度がわずか3容量%
あれば良いことが明らかになった。このことは、ガス処
理の際の安全性がきわめて高いことを意味している。ま
た本発明によれば、酸化エチレンの使用量は僅かで良い
ため、殺虫処理の経済性を高めることができる。
【0022】上記の処理装置により被処理物に殺虫処理
を施すには、先ず処理タンクを開いて該処理タンク内に
被処理物を収容する。処理用ガスは回収タンク内に充填
しておき、該回収タンクをバルブを介して真空ポンプの
吐出口と処理タンクのガス取入口とに接続しておく。処
理タンク内に被処理物を収容した後、該処理タンクを密
閉し、真空ポンプを駆動して処理タンク内の空気を外部
に排出する。処理タンク内の減圧が完了した後、真空ポ
ンプと処理タンクとの間の流路を遮断し、処理タンクと
回収タンクとの間のバルブを開く。この時処理タンク内
は減圧されているため、回収タンク内から処理用ガスが
処理タンク内に流入し、処理タンク内が処理用ガスで満
たされる。回収タンクとして、その内部容積が変化し得
るものを用いている場合には、処理用ガスが処理タンク
内に流入するにしたがって、回収タンク内の容積が縮小
していく。
【0023】処理タンク内が処理用ガスで満たされた後
、回収タンクと処理タンクとの間のバルブを閉じて殺虫
処理または殺菌処理に必要な時間だけ放置する。
【0024】所定の時間が経過した後、回収タンクと真
空ポンプの吐出口との間のバルブを開いて真空ポンプを
運転し、処理タンク内のガスを回収タンク内に回収する
。この時回収タンクは、その内部空間の容積を拡大して
処理用ガスを受け入れる。処理タンク内のガスを限界ま
で回収した後、回収タンクと真空ポンプの吐出口との間
のバルブを閉じ、処理タンク内に大気を導入する。最後
に処理タンクを開いて被処理物を取り出す。
【0025】上記のように、内部空間の容積が変化し得
る回収タンクを用いると、回収タンクは、処理タンク内
にガスを充填する際に自らその内部容積を縮小してガス
の流出を許し、また処理タンクからガスを回収する際に
は自らその内部容積を拡大して回収ガスを受け入れるた
め、回収タンク専用の真空ポンプは必要としない。また
回収タンクは高圧容器である必要はなく、軽量に構成で
きるため、処理タンクの上方、或いは側方等いずれの箇
所にも容易に配置することができ、装置全体をコンパク
トに構成できる。従って上記のように構成すると、殺虫
装置をトラックの荷台等に搭載して移動可能に構成する
ことも可能である。また高価な真空容器及び真空ポンプ
はそれぞれ1台ずつ設ければ良いため、設備費の低減を
図ることができる。
【0026】更に回収タンクを着脱自在とすると、該回
収タンクをカセット式として、取り扱いを容易にするこ
とができる。
【0027】上記のように処理ガスを回収するように構
成すると、処理ガスは回収タンクと処理タンクとの間の
閉じた系を循環するため、生体に悪影響を与えるおそれ
をなくし、大気が汚染されるのを防ぐことができる。ま
た処理ガスを外部に排出させないため、あらゆる環境で
使用することができ、トラック等に搭載して、出張処理
を行うことも可能になる。
【0028】更に本発明の処理装置では、処理に用いる
ガスをガスの状態で回収タンク内に収容しておくので、
液化ガスを用いていた従来の処理装置に比べて処理タン
ク内へのガスの充填を短時間で行うことができ、処理の
能率を向上させることができる。
【0029】回収タンクとして、剛性を有する容器を用
いる場合には、該回収タンク内に処理タンク内で必要と
されるガス圧力よりも高い圧力で処理ガスを充填してお
くことにより、処理タンク内に所定の圧力の処理ガスを
供給することができる。また処理タンクから回収したガ
スを回収タンク内に圧送する手段を設けておくことによ
り、ガスの回収を行うことができる。
【0030】
【実施例】本発明の方法は、殺虫処理を施す被処理物を
配置したタンク内を減圧した後に、該タンク内に処理ガ
スを供給し、所定の処理時間が経過した後にタンク内の
ガスを排気することを特徴とする。
【0031】本発明者は、種々の実験を行った結果、常
圧雰囲気中で虫に適用しても100%の殺虫効果を得る
ことができない薬剤でも、減圧された雰囲気中に置かれ
ている虫に適用すると100%の殺虫効果を得ることが
できること、及び100%の殺虫効果を得るために必要
な処理時間を大幅に短縮できることを確認した。
【0032】本発明の殺虫方法で用いる処理ガスは、殺
虫効果を有するものであればよいが、できれば人体に対
する害が少ないものを選ぶのが好ましい。本発明者は、
従来殺菌用燻蒸ガスとして病院等の医療機関で用いられ
ている酸化エチレンガス(E.G.O)に着目し、この
ガスを処理ガスとして用いて種々の実験を行った。
【0033】実験では、日本ガス殺菌株式会社から殺菌
用燻蒸剤として市販されているエポン(商品名)を使用
し、害虫類の中でも駆除がきわめて困難であるとされて
いるダニを検体として殺虫効果の確認を行った。使用し
た市販ガスは、27容量%のC2 H4 O(酸化エチ
レン)と、73容量%のCCl2 F2 (フレオン)
との混合ガスで、実験ではこれに適量の空気を混合する
ことにより、酸化エチレンの濃度を27容量%,10容
量%,5容量%,3容量%及び2容量%とした5種類の
試験用の処理ガスを調整した。
【0034】検体としては、家屋内塵ダニとして広く知
られているヤケヒョウヒダニを選び、これを12匹ずつ
収容して綿栓で蓋をした試験管を各成分の処理ガスに対
して3本ずつ、合計15本用意した。
【0035】実験では、全ての試験管を真空タンク内に
収容して、先ず処理タンク内を−750mmHgまで減
圧した後、処理タンク内に所定の成分の処理ガスをタン
ク内が大気圧になるまで充填した。所定の処理時間が経
過した後、処理タンク内のガスを回収して処理タンクを
開き、処理を終了した。そして処理終了直後、1時間後
及び24時間後の3回に亘って処理タンクから取り出し
た各試験管内の検体の状態を精査し、検体の生存率を算
出した。
【0036】処理時間を3分、5分、10分と異ならせ
て同様の実験を行い、処理を行わない場合(処理時間0
分)と比較した。実験は室温20℃の雰囲気中で行った
【0037】なおこの実験において、各試験管は綿栓で
蓋がされているため、各試験管内の検体は、絨毯や畳の
内部に潜んでいるのと同様な状態に置かれている。
【0038】処理タンクからガスを排気して試験管をタ
ンクから取り出した直後のダニの生存率は表1の通りで
あった。
【0039】
【表1】
【0040】この表から明らかなように、酸化エチレン
の濃度を27容量%とした場合には、処理時間を3分と
した場合でも、処理終了直後に既に生存率は0であった
。また酸化エチレンの濃度を10用容量%とした場合に
は、処理時間を5分以上とすれば、処理終了直後に生存
率を0とすることができた。酸化エチレンの濃度を5容
量%以下とした場合には、処理終了直後に生存率を0に
することはできなかった。
【0041】次に処理タンクからからガスを排気した後
、1時間が経過した後のダニの生存率は表2の通りであ
った。
【0042】
【表2】
【0043】表2から明らかなように、処理終了後1時
間を経過すると、酸化エチレンの濃度を3容量%とした
場合でも、処理時間を10分とすれば、生存率を0にす
ることができた。
【0044】また処理終了後24時間を経過した後の各
試験管内のダニの生存率は表3の通りであった。
【0045】
【表3】
【0046】表3から明らかなように、処理終了後24
時間を経過すると、酸化エチレンの濃度を3容量%とし
、処理時間を3分とした場合でも、生存率を0とするこ
とができる。これらの結果から、酸化エチレンを処理ガ
スの有効成分とする場合には、酸化エチレンの濃度を3
容量%以上とすれば、100%の殺虫効果を得ることが
できることが明らかになった。
【0047】上記の酸化エチレンガスは大気中に排出さ
れると分解して無害なガスとなるので、処理が終了した
後処理タンク内のガスを大気中に排出させてもなんら問
題はない。特に酸化エチレンの濃度を3容量%程度に設
定すれば、大気中に排出しても安全性はまったく問題な
い。しかし、酸化エチレンガスは非常に高価であるので
、できれば回収して反復使用するのが好ましい。
【0048】本発明の殺虫方法において、処理ガスを回
収する場合には、処理タンクと回収タンクとを用意して
回収タンク内に殺虫性を有する有効成分を含む処理ガス
を収容しておき、殺虫処理を施す被処理物を処理タンク
内に配置した後、前記処理タンク内を密閉し、処理タン
ク内を減圧した後、回収タンク内の処理ガスを処理タン
ク内に供給し、所定の処理時間が経過した後、処理タン
ク内のガスを回収タンク内に回収する。
【0049】次に上記本発明の方法を実施するために用
いる装置の構成について説明する。図1は本発明の方法
を実施するために用いる殺虫装置の構成例を展開して示
したもので、同図において1は金属製の処理タンク、2
は真空ポンプ、3は回収タンク、4は予備のガスを液化
した状態で収納したボンベである。
【0050】処理タンク1は真空タンクの条件を満たす
もので、被処理物を収容するのに十分な容積を有してい
る。図示の処理タンク1は横置きの円筒形タンクからな
っていて、その一端には開閉自在な扉(蓋)100が設
けられ、本体101の下部には支持脚102が設けられ
ている。処理タンクの本体101にはガス取入口103
とガス排出口104と空気取入口105とが設けられ、
空気取入口105は電磁バルブ5により開閉されるよう
になっている。
【0051】回収タンク3は、弾性材料または可撓性材
料により袋状に形成されている。回収タンク3は、図5
及び図6に示したように偏平な直方体状に形成された金
属製またはプラスチック製の保護ケース300内に収納
され、回収タンク3と保護ケース300とによりカセッ
ト容器6が構成されている。
【0052】なお図5は回収タンク3が収縮した状態の
一例を示しており、図6は回収タンク3が膨脹した状態
を示している。回収タンク3が膨脹した状態でその内部
に処理タンク1内の容積以上のガスを収納し得るように
、回収タンク3の大きさと保護ケース300の大きさと
が設定されている。
【0053】この例では、回収タンク3に2つの接続管
301,302が接続され、接続管301には手動バル
ブ303を介してカプラー304が、また接続管302
には手動バルブ305を介してカプラー306がそれぞ
れ取り付けられている。カプラー304,306は雄形
または雌形に構成されていて、電磁バルブ7及び8にそ
れぞれ設けられた雌形または雄形のカプラーに着脱自在
に結合されるようになっている。カプラー304及び3
06は、自動的に開閉動作を行う止弁機能を有していて
、該カプラー304及び306が電磁バルブ7及び8側
に設けられた相手方のカプラーに結合された際に自動的
にそれぞれの弁が開くようになっている。カプラー30
4,306を相手方のカプラーから外した状態では、そ
れぞれの止弁機能により、バルブ303及び305が開
かれていても、ガスが漏れないようになっている。なお
このカプラーは例えば都市ガス用ホースの接続口に取り
付けられるものと同様のものである。
【0054】図5及び図6に示した例では、接続管30
1が金属またはプラスチックの管からなっていて、その
一端が回収タンク3の袋状の本体に設けられた孔307
内に挿入され、回収タンク3の孔の周辺部が接続管30
1に接着されるとともに、バンド308により締め付け
られている。接続管301の容器3内に位置する端部に
は末広がり状のガード309が取り付けられていて、こ
のガード309により接続管301の内端部付近に空間
310が確保されている。これにより、接続管301の
回収タンク内の開口端部が回収タンクを構成する弾性材
料または可撓性材料により塞がれることがないようにし
ている。接続管301は保護ケース300の壁部を貫通
して外部に導出され、この接続管の導出部は保護ケース
300に固定されている。接続管302側の構造も上記
と同様である。
【0055】なお接続管301及び302は回収タンク
3の本体と気密に結合していれば良く、その結合構造は
任意である。保護ケース300内での回収タンク3の膨
脹収縮を妨げないようにするため、保護ケース300に
は通気孔325が設けられている。
【0056】処理タンク1のガス排出口104は電磁バ
ルブ11を介して真空ポンプ2の吸入口201に接続さ
れ、真空ポンプの吐出口202はポンプ内で生じるオイ
ルミストを除去するオイルミストトラップ12と電磁バ
ルブ13及び7とを通して回収タンク3の接続管301
に接続されている。電磁バルブ13は1つの流入ポート
13aと2つの流出ポート13b及び13cとを有する
3方弁で、ポート13aがオイルミストのトラップ12
に接続され、ポート13bは電磁バルブ7に接続されて
いる。またポート13cは大気に連通した排気管14に
接続されている。
【0057】回収タンク3の接続管302は電磁バルブ
8と所定の配管と電磁バルブ15とを介して処理タンク
のガス取入口103に接続されている。またボンベ4は
そのガス流出口に手動バルブ401を有し、該手動バル
ブ401の出口側が所定の配管と電磁バルブ16とを介
して、電磁バルブ8及び15の間をつなぐ管路の途中に
接続されている。
【0058】なおこの例では、真空ポンプとして油封式
のものを用いているが、水封式、乾式等の他の形式の真
空ポンプを用いてもよく、油封式以外の真空ポンプを用
いる場合には、当然オイルミストトラップ12を省略で
きる。
【0059】図示してないが、処理タンク1内のガス圧
力を監視する圧力計や、該処理タンク内の温度を監視す
る温度計等の計器類が必要に応じて取り付けられている
【0060】図1には、各部を平面的に展開して示した
が、実際には各部を立体的に配置することにより全体を
コンパクトに構成することができる。例えば図4に示し
たように、処理タンク1の周囲にフレーム20を組んで
、このフレーム20上にカセット容器6を配置する構造
にすると、全体をコンパクトに構成することができる。 図4に示した例では、フレーム20の上端に支持板20
aが設けられていて、処理タンク1の扉100が設けら
れた装置の前面側から支持板20aの上にカセット容器
6をセットできるようになっている。
【0061】また処理タンク1の横にカセット容器6を
並べて配置したり、処理タンク1の下にカセット容器6
を配置したりすることもでき、設置場所に応じて適宜の
構成をとることができる。
【0062】上記の装置を用いて本発明の殺虫方法を実
施するに当っては、先ず処理タンク1の扉100を開い
て該処理タンク内に被処理物を収容する。処理ガスは回
収タンク3内に充填しておく。回収タンクを収容したカ
セット容器6は予めバルブ7及び8に接続しておき、バ
ルブ303及び305は開いておく。また処理タンク1
を開く際には全ての電磁バルブ5,7,8,11,15
及び16を閉じておく。電磁バルブ13は、ポート13
aをポート13bに連通させた状態にしておく。
【0063】処理タンク1内に被処理物を収容した後、
該処理タンクの扉100を閉じて該タンクを密閉する。 次いで電磁バルブ11を開き、電磁バルブ13のポート
13aをポート13cに連通させた状態にして真空ポン
プ2を駆動する。これにより処理タンク1内の空気を排
気管14から外部に排出し、処理タンク1内を真空引き
する。
【0064】処理タンク内の真空引きが完了した後、電
磁バルブ11を閉じ、電磁バルブ13のポート13aを
ポート13bに連通させた状態にする。次いで電磁バル
ブ8及び15を開き、回収タンク3内のガスを処理タン
ク1に供給する。この時処理タンク1内は減圧されてい
るため、処理タンク内の圧力が大気圧になるまで回収タ
ンク3内から処理ガスが処理タンク1内に流入し、処理
タンク内が処理ガスで満たされる。ガスが処理タンク内
に流入するにしたがって、回収タンク3が収縮していく
ため、処理タンク内へのガスの充填は円滑に行われる。
【0065】処理タンク内に処理ガスが大気圧まで充填
された後、電磁バルブ8,15を閉じて殺虫処理に必要
な時間だけ放置する。
【0066】所定の時間が経過した後、電磁バルブ11
を開き、電磁バルブ7を開いて真空ポンプ2を運転し、
処理タンク1内のガスを回収タンク3内に回収する。こ
の時回収タンクは膨脹して処理ガスを受け入れる。処理
タンク内のガスを限界まで回収した後、電磁バルブ11
及び7を閉じ、次いで電磁バルブ5を開いて処理タンク
1内に大気を導入する。処理タンク1内を大気圧とした
後バルブ5を閉じ、扉100を開いて被処理物を取り出
す。
【0067】上記の実施例において、処理タンク1内の
真空引きを完全に行うことはできないため、処理を繰り
返す毎に、僅かではあるが処理ガスの一部が空気と置換
される。従って処理タンク1内またはバルブ8と15と
の間の管路等から処理ガスをサンプリングしてその有効
成分濃度を監視し、有効成分が減少した場合には処理タ
ンク1内のガスを一部排出させた後、電磁バルブ16を
開いてボンベ4から処理ガスを補給するようにするのが
好ましい。この場合、ガスの毒性が強く、処理タンク内
のガスの一部を大気中に排出することが許容されない場
合には、回収タンク3と同様の伸縮可能な廃棄回収タン
クを更に設けて、この廃棄回収タンクを例えば電磁バル
ブ13及び7の間の配管の途中またはトラップ12と電
磁バルブ13との間の配管の途中等に接続すれば良い。
【0068】なお1つのカセット容器6により行う処理
の回数を制限するようにして、処理ガス補給用のボンベ
4を省略するようにしても良い。
【0069】処理の際に処理タンク内の温度を所定の温
度に保つために、処理タンク1を加熱することが必要と
される場合には、処理タンク1を加熱する手段を設ける
ことができる。この加熱手段は例えば処理タンク1の外
面を囲むように設けられた加熱媒体流路と、該加熱媒体
流路内にスチームや湯等の加熱媒体を供給する加熱媒体
供給源と、処理タンク1内を所定の温度に保つように加
熱媒体の供給を制御する制御装置とにより構成できる。 また電気ヒータを加熱手段とすることもできる。
【0070】上記の実施例では、回収タンク3に2つの
接続管301,302を設けたが、図2に示すように、
1つの接続管301のみを設けて、この接続管を、電磁
バルブ7,8間を接続する管の途中に接続するようにし
ても良い。
【0071】上記の実施例では、1つの回収タンクのみ
を用いるようにしているが、1つの処理タンクに対して
複数の回収タンクを用いるようにしても良い。例えば図
3に示すように、2個のカセット容器6,6を設けて、
これらのカセット容器を所定の配管を介して電磁バルブ
7,8間を接続する管の途中に接続するようにしても良
い。この場合、各カセット容器6内の回収タンク3の容
量を処理タンク1内に必要なガスを供給するために十分
な大きさとして、一方のカセット容器を予備として用い
るようにしても良く、また2つのカセット容器6,6内
の回収タンク3,3の容量を合わせて、必要な量のガス
を得るようにしても良い。
【0072】上記の実施例では、回収タンク3を袋状に
構成したが、図7に示すようにある程度自立性を有する
可撓性材料により蛇腹状に伸縮するように構成しても良
い。このように構成した場合には、接続管301の回収
タンク内の開口端部が塞がる恐れが無いため、ガード3
09は特に設けなくても良い。
【0073】上記の各実施例では、回収タンク3内と外
部とを連通させる接続管を回収タンクの本体の一端に接
続して保護ケース300の端部から外部に導出している
が、この接続管の取付け位置は任意である。例えば図8
に示すように回収タンク3の底部に接続管301を接続
して、該接続管301を保護ケース300の底部から導
出させるようにしても良い。図8において301aは接
続管301の内端部に設けられたフランジであり、この
フランシ301aを回収タンク3の底部に設けられた孔
の周辺部に接着することにより接続管301と回収タン
ク3とを気密に接続している。309´は接続管301
の開口部が回収タンク3を構成する弾性材料により塞が
れるのを防ぐためのガードで、このガードは単なる板で
も良く、カップを伏せたような形状の多孔体等でも良い
【0074】上記実施例で用いる回収タンクは余り高い
圧力に耐えさせることは難しいため、安全のために回収
タンク内の圧力を監視して、回収タンクが過大圧力によ
り破損しないように管理することが好ましい。そのため
には、例えば接続管301に圧力計を接続して回収タン
ク内の圧力を監視するようにしても良いが、図9に示す
ように、保護ケース300の内面に圧力センサ30を取
付けて、回収タンク3が膨脹した時の圧力をこの圧力セ
ンサにより検出し、その検出値が設定値を超えたときに
警報を発生させたり、真空ポンプを停止させたり、電磁
バルブ8及び15を開いて圧力を処理タンク側に逃がし
たりするようにしても良い。この場合、圧力センサ30
の出力端子31はコネクタとして例えば図示のように保
護ケース300の接続管側の端部壁を貫通させて外部に
導出しておく。
【0075】上記の実施例では、可撓性を有する回収タ
ンク3を保護ケース300内に収納したが、図10に示
したように、回収タンク3を保護ケースに入れないで使
用することもできる。
【0076】上記の実施例では、可撓性を有する材料に
より回収タンク3を構成したが、回収タンクはガスを収
容する内部空間の容積がガス圧に応じて変化するもので
あればいかなるものでもよい。例えば図11に示すよう
に、剛性を有する容器本体320内にピストン321を
スライド自在に嵌合させて、ピストン321の片側の内
部空間をガス収容空間Gとしたものでも良い。この場合
、ピストン321と容器本体320の内面との間を気密
にシールしておくことはもちろんである。図示の例では
、ピストン321と容器本体320の端部壁との間に復
帰バネ324が配置され、このバネにより、ピストン3
21がガス収容空間Gの容積を縮小する方向に付勢され
ている。容器本体320のガス収容空間Gと反対側の空
間に臨む端部壁には空気流通孔325が設けられている
。容器本体320には、ガス収容空間Gに連通させてバ
ルブ303の一端が接続され、該バルブの他端にカプラ
ー304が接続されている。なおバネ324は省略する
こともできる。
【0077】図12は、剛性を有する材料により構成し
た回収タンク3の他の例を示したもので、この例では、
剛性を有する容器本体320内にスライド自在に嵌合さ
れたピントン321を貫通させてガイドロッド323が
設けられ、ガイドロッド323の両端は容器本体320
の両端に固定されている。ピストン321と容器本体3
20の内面との間及びピストン321とガイドロッド3
23との間は気密を保持するようにシールされている。 容器本体320のガス収容空間Gと反対側の空間に臨む
端部壁に通気孔325が設けられている。
【0078】図12に示した回収タンク3では、ピスト
ン321がガイドロッド323に沿ってスライドしてガ
ス収容空間Gの容積を変化させる。また図12の例では
、カプラ304及びバルブ303が容器本体320の下
部に接続されている。
【0079】上記の各実施例では、安全のために接続管
301,302に手動バルブ303,305を取付けた
が、接続管301,302を電磁バルブ7,8に接続す
るために設けられるカプラー304,306が有する止
弁機能の信頼性が十分高く、運搬中のショック等により
カプラーの弁が開いて回収タンク内のガスが漏れる恐れ
がない場合には、手動バルブ303,305を省略する
ことができる。
【0080】またバルブ303,305を設ける場合に
は、止弁機能を有するカプラーを用いずに回収タンクを
電磁バルブ7,8に接続するようにしても良い。
【0081】上記の実施例では、圧力に応じて内部の容
積が変化する回収タンクを用いたが、図13に示すよう
に、回収タンク3として剛性を有する高圧タンクを用い
ることもできる。この場合には、真空ポンプ2と回収タ
ンク3との間にコンプレッサ(ポンプ)17を挿入して
、真空ポンプ2により回収された処理ガスを回収タンク
3内に圧送するようにする必要がある。図示の例では、
電磁バルブ13と電磁バルブ7との間にコンプレッサ1
7を挿入している。
【0082】また図13の例では、予備の液化ガスを収
容したボンベ4の出口のバルブ401と電磁弁16との
間に気化器18を挿入して、液化ガスの気化を促進させ
るようにしている。その他の点は図2の実施例と同様で
あり、図2の各部と同等の機能を有する部分には同一の
符号を付してある。
【0083】図13のように構成する場合には、回収タ
ンク3内に十分に高い圧力で処理ガスを充填しておいて
、処理タンク1内を真空引きした後、電磁弁15及び8
を開いて回収タンク3から処理タンク1内に処理ガスを
大気圧まで供給した状態で、回収タンク3内のガスの圧
力が大気圧以上になっているようにしておく。処理が終
了した後は、真空ポンプ2により処理タンク内から排出
した処理ガスをコンプレッサ17により強制的に回収タ
ンク3内に圧送して回収する。
【0084】図13の実施例において、回収タンク3は
、処理タンク1と同じ大きさのものでも良く、処理タン
クよりも容積が小さいものでよい。但し回収タンク3の
容積を小さくすればするほど、ガスを回収した際の内部
圧力が高くなるので、回収タンクの強度を高くする必要
がある。
【0085】図13のように構成する場合には、処理タ
ンク1内の圧力を大気圧以上に設定することができる。
【0086】図14は本発明の方法を実施する装置の他
の実施例を示したもので、この例では、コンプレッサ1
7のガス取入れ口を電磁切換バルブ19を介して電磁バ
ルブ13の出口側と電磁バルブ8の出口側とに接続して
いる。またコンプレッサ17のガス流出口を電磁切換バ
ルブ20を介して電磁バルブ7の入り口側と、電磁バル
ブ15の入口側とに接続している。その他の点は図13
の実施例と同様であり、回収タンク3は剛性を有する高
圧タンクからなっている。
【0087】図14の実施例において、処理タンク1内
を真空引きした後該処理タンク内に処理ガスを供給する
際には、電磁切換バルブ19を電磁バルブ8側に切り換
え、電磁切換バルブ20を電磁バルブ15側に切り換え
た後に、電磁バルブ8と15とを開いて、回収タンク3
内のガスをコンプレッサ17により処理タンク1内に圧
送する。処理が終了した後、ガスを回収する際には、電
磁切換バルブ19を電磁バルブ13側に切り換え、電磁
バルブ20を電磁バルブ7側に切り換えた後に、電磁バ
ルブ7を開いて真空ポンプ2及びコンプレッサ17を運
転し、処理タンク1内のガスを回収タンク3内に圧送す
る。
【0088】図14のように構成した場合には、回収タ
ンク3内のガスを処理タンク1内に圧送するので、回収
タンク3内が大気圧以下になるまで処理タンク内にガス
を供給できる。従って回収タンク内に収容しておくガス
の量を少なくすることができる。
【0089】図13の実施例において、電磁バルブ8と
電磁バルブ15との間の管路にコンプレッサを挿入して
も図14と同様の効果を得ることができる。
【0090】上記の各実施例では、流体回路の各部を開
閉するためのバルブとして電磁バルブを用いているが、
当然のことながら電磁バルブに代えて電動機により駆動
される電動バルブを用いることもできる。電磁バルブま
たは電動バルブを用いる場合には、これらのバルブを所
定のシーケンスで動作させる制御装置を構成して、処理
タンク内の真空引き、回収タンクから処理タンク内への
ガスの充填、ガスの回収等の一連の動作を自動的に行わ
せることができる。
【0091】しかしながら、本発明はこれに限定される
ものではなく、全てのバルブの操作または一部のバルブ
の操作を手動により行わせるようにしても良い。
【0092】上記の実施例では、処理タンク1として横
置きの円筒形タンクを用いたが、この処理タンクは、被
処理物の出し入れが可能で、所定の真空度に耐えるもの
であれば良く、その形状及び置き方は任意である。例え
ば、断面が正方形ないしは矩形を呈する角筒状のタンク
を処理タンク1として用いることができる。
【0093】本発明で用いる処理ガスは、上記実施例で
挙げたエチレンオキサイドガスに限らず、処理の目的に
応じて適宜のガスを用いることができる。例えば本出願
人は先に特願平2−107259号において、殺虫処理
に有効なガスとして、エチルアルコールとクロロホルム
との混合ガスを提案したが、このようなガスを用いる殺
虫処理にも本発明の殺虫装置を適用することができる。
【0094】
【発明の効果】本発明の方法によれば、以下に示すよう
な効果を得ることができる。
【0095】(a)被処理物を処理タンク内に収容した
後、処理タンク内を減圧してから、処理タンク内に処理
ガスを供給するので、被処理物の内部に潜んでいる虫に
も確実に処理ガスを接触させて殺虫効果を高めることが
でき、有効成分の濃度が低い処理ガスを用いても、大き
な殺虫効果を挙げることができる。従って人体への影響
を少なくして殺虫処理作業を行うことができる。
【0096】(b)ダニ等の繁殖力が強い害虫の駆除を
行う場合には、100%の殺虫効果が得られなければま
ったく意味がないが、特に酸化エチレンを有効成分とす
る処理ガスを用いた場合には、酸化エチレンが3容量%
以上含まれていれば、処理時間を3分以上とすることに
より、100%の殺虫効果を得ることができる。また酸
化エチレンは、大気中に放出されると分解して無害なガ
スとなり、残留性もないため、安全であり、絨毯、畳、
寝具類等の処理を行っても何等問題がない。
【0097】また請求項6ないし13に記載された本発
明の殺虫装置によれば、以下に示すような効果を得るこ
とができる。
【0098】(c)ガス回収タンクを備えて、処理が終
了した後に処理ガスを回収タンク内に回収するようにし
たので、高価な処理ガスを用いても低ランニングコスト
で殺虫処理を行うことができる。
【0099】(d)処理ガスは回収タンクと処理タンク
との間の閉じた系を循環するため、ガスが生体に悪影響
を与えるおそれをなくし、大気が汚染されるのを防ぐこ
とができる。従って処理ガスとして有毒ガスを用いるこ
ともでき、また使用環境を選ばずに、あらゆるところで
使用することができる。
【0100】(e)ガスを収容する空間の容積が変化し
得る回収タンクを用いるので、回収タンク用の真空ポン
プを用いないで処理タンク内へのガスの充填及び処理タ
ンクからのガスの回収を円滑に行わせることができる。
【0101】(f)高価な真空容器及び真空ポンプはそ
れぞれ1台ずつ設ければ良いため、設備費の低減を図る
ことができる。
【0102】(g)処理に用いるガスをガスの状態で回
収タンク内に収容しておくので、液化ガスを用いていた
従来の装置に比べて処理タンク内へのガスの充填を短時
間で行うことができ、処理の能率を向上させることがで
きる。
【0103】(h)特に請求項6ないし11に記載の発
明によれば、ガスを収容する空間の容積が変化し得る回
収タンクを用いるので、回収タンクは高圧容器である必
要がない。そのため回収タンクを軽量に構成することが
でき、該回収タンクを処理タンクの上方等に配置して、
装置全体をコンパクトに構成することができる。
【0104】(i)特に請求項11に記載の発明によれ
ば、回収タンクが着脱自在であるため、該回収タンクを
カセット式として取り扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の他の実施例の構成を示す構成図である
【図3】本発明の更に他の実施例の構成を示す構成図で
ある。
【図4】処理タンクと回収タンクとを上下に並べて配置
した本発明の実施例を示した側面図である。
【図5】本発明の実施例で用いる回収タンクの構成例を
示した断面図で、回収タンク内のガス収容空間が縮小し
た状態を示したものである。
【図6】図5に示した回収タンクのガス収容空間が拡大
した状態を示した断面図である。
【図7】本発明の実施例で用いる回収タンクの他の構成
例を示した断面図である。
【図8】本発明の実施例で用いる回収タンクの更に他の
構成例を示した断面図である。
【図9】本発明の実施例で用いる回収タンクの他の構成
例を示した断面図である。
【図10】本発明の実施例で用いる回収タンクの更に他
の構成例を示した断面図である。
【図11】本発明の実施例で用いる回収タンクの他の構
成例を示した断面図である。
【図12】本発明の実施例で用いる回収タンクの更に他
の構成例を示した断面図である。
【図13】本発明の他の実施例の構成を示す構成図であ
る。
【図14】本発明の更に他の実施例の構成を示す構成図
である。
【符号の説明】
1…処理タンク、2…真空ポンプ、3…回収タンク、3
00…保護ケース、320…容器本体、321…ピスト
ン、6…カセット容器、5,7,8,11,13…電磁
バルブ、17…コンプレッサ。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  殺虫処理を施す被処理物を処理タンク
    内に配置し、前記処理タンク内を減圧した後、該処理タ
    ンク内に殺虫性を有する有効成分を含む処理ガスを供給
    し、所定の処理時間が経過した後、処理タンク内からガ
    スを排出させることを特徴とする殺虫方法。
  2. 【請求項2】  処理タンクと回収タンクとを用意して
    、前記回収タンク内に殺虫性を有する有効成分を含む処
    理ガスを収容しておき、殺虫処理を施す被処理物を前記
    処理タンク内に配置した後、前記処理タンク内を密閉し
    、前記処理タンク内を減圧した後、前記回収タンク内の
    処理ガスを前記処理タンク内に供給し、所定の処理時間
    が経過した後、前記処理タンク内のガスを回収タンク内
    に回収することを特徴とする殺虫方法。
  3. 【請求項3】  前記有効成分は酸化エチレンであって
    、前記処理ガスは該酸化エチレンを少なくとも3容量%
    以上含んでいる請求項1または2に記載の殺虫方法。
  4. 【請求項4】  前記処理時間は3分以上に設定される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記
    載の殺虫方法。
  5. 【請求項5】  処理ガスを用いて被処理物に殺虫処理
    を施す殺虫装置において、ガス取入口とガス排出口とを
    有し、前記被処理物を収容する内部空間を有する気密構
    造の処理タンクと、吸入口が前記処理タンクのガス排出
    口に接続されていて、該タンク内のガスを吸引排出する
    真空ポンプと、前記真空ポンプの吐出口及び前記処理タ
    ンクのガス取入口にバルブを介して接続されて前記真空
    ポンプにより処理タンク内から回収されたガスを収容す
    る回収タンクとを具備したことを特徴とする殺虫装置。
  6. 【請求項6】  前記回収タンクは、ガスを収容する空
    間の容積が変化し得るように形成されていることを特徴
    とする請求項5に記載の殺虫装置。
  7. 【請求項7】  前記回収タンクは処理用ガスにより侵
    されない弾性材料または可撓性材料により袋状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項6に記載の殺虫装置。
  8. 【請求項8】  前記回収タンクは蛇腹状に伸縮し得る
    ように形成されている請求項6に記載の殺虫装置。
  9. 【請求項9】  前記回収タンクは剛性を有する保護ケ
    ース内に収納されている請求項7または8に記載の殺虫
    装置。
  10. 【請求項10】  前記回収タンクは剛性を有する容器
    本体と、該容器本体内にスライド自在に嵌合されたピス
    トンとを有し、前記ピストンの変位により容積が変化す
    る容器本体内の空間が前記ガスを収容する内部空間とな
    っている請求項6に記載の殺虫装置。
  11. 【請求項11】  前記回収タンクは前記真空ポンプの
    吐出口及び前記処理タンクのガス取入口に繋がる管路に
    着脱自在に接続し得るように構成されている請求項5な
    いし10のいずれか1つに記載の殺虫装置。
  12. 【請求項12】  前記回収タンクは、剛性を有するタ
    ンクからなり、前記真空ポンプにより回収されたガスを
    前記回収タンク内に圧送する手段が更に設けられている
    請求項5に記載の殺虫装置。
  13. 【請求項13】  前記回収タンク内のガスを前記処理
    タンク内に圧送する手段を更に備えている請求項12に
    記載の殺虫装置。
JP16970391A 1990-10-31 1991-07-10 殺虫方法及び殺虫装置 Withdrawn JPH04341138A (ja)

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JP29449690 1990-10-31
JP3-30820 1991-02-26
JP3082091 1991-02-26
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6047495A (en) * 1994-06-14 2000-04-11 Novartis Corporation Pest-controlling apparatus for use in livestock barns

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6047495A (en) * 1994-06-14 2000-04-11 Novartis Corporation Pest-controlling apparatus for use in livestock barns

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