JPH0434096A - 古紙パルプ入りティッシュ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は古紙パルプ入りティッシュに関する。

更に詳しくは、バージンパルプのみから製造したティッ
シュと同等以上の品質特性を有する古紙パルプ入りティ
ッシュに関する。

［従来の技術］ 周知の通り、化粧用ティッシュ、トイレットティッシュ
、タオル等のティッシュには柔らかくて、手触りが良く
、吸水性が太き（、強度が強く、しかも紙粉の発生の少
ないことが要求されており、これらの特性を満足させる
為に、従来から針葉樹漂白パルプ（ＮＢＫＰ）、広葉樹
漂白パルプ（ＬＢＫＰ）等のバージンパルプが主として
用いられてきた。

又、一部のティッシュ製品、とりわけトイレット用ティ
ッシュには従来から古紙パルプが使用されてきたが、近
年資源枯渇問題や環境問題の面より古紙の再利用が見直
されつつあり、ティッシュの分野でも古紙パルプの使用
が増加している。

一方、古紙パルプは古紙のリサイクルに付随する問題点
として紙が使用されている間に、パルプ繊維が空気中の
酸素の存在下で熱、温度、光等の影響を受けて劣化する
こと、古紙パルプとして再生される間にパルプ繊維が湿
潤と乾燥を反復して受けること、解繊、叩解、抄造、カ
レンダー掛け、印刷、加圧等の間にパルプ繊維が機械的
外力を受けること、更にはサイジング、印刷、樹脂加工
、接着剤塗布等の間に化学的作用を受は劣化すること等
の為に得られたパルプ繊維細胞は角質化し、パルプ繊維
がいわゆる「枯れた」状態となり、繊維の一本一本が剛
直化するという問題がある。

この為、古紙パルプをティッシュの原料として使用する
場合、ティッシュの柔らかさや手触りがバージンパルプ
からのものと比較して劣り、強度も低く、又紙粉も発生
し易いという問題があった。

又、バージンパルプと古紙パルプを層状で抄紙した２層
うミネートティッシュ製品についての提案（特公昭６２
−２８４８０号公報参照）もあるが、繊維間結合力の小
さい繊維については強度が弱く、紙粉の発生が多いとい
う問題が残されている。

［発明が解決しようとする課題］ かかる現状に鑑み、本発明者等は古紙パルプを用いたテ
ィッシュ製品の特性について鋭意研究した結果、バージ
ンパルプと古紙パルプを抄き合わせる二層構造のティッ
シュウェブにおいて、使用する古紙パルプのフリーネス
を低下させ、且つ古紙パルプの使用比率を制限して古紙
パルプから成る層同士を対向して重ね合わせ用いること
によりバージンパルプのみの場合と同等以上の品質特性
を有するティッシュが得られることを見い出し本発明を
完成するに至った。

従って、本発明の目的は古紙パルプを原料として用いる
ティッシュにおいて紙粉の発生が少なく、柔らかく、手
触り感が良く、しかも強度がありバージンパルプのみか
ら作ったティッシュと同等以上の品質特性を有するティ
ッシュを提供することにある。

［課題を解決する為の手段］ 本発明はバージンパルプから成る第一層と古紙パルプか
ら成る第二層をウェブの厚さ方向に一体構造としてクレ
ープのついたティッシュウェブを形成し、該ティッシュ
ウェブの第二層が対向する位置に二枚のティッシュウェ
ブを重ね合わせ、第二層に用いる古紙パルプのフリーネ
スが１８０ｍｆ２以下であり、且つ、ティッシュウェブ
に占める第二層の比率が６０％以下という構成としたこ
とを特徴とする古紙パルプ入りティッシュである。

本発明で使用するバージンパルプとしてはＮＢＫＰ、Ｌ
ＢＫＰ等の従来より使用されているパルプが使用可能で
あり、ティッシュの強度、柔らかさ、手触り感等の特性
を満たす為にはパルプフリーネスは４００〜５５０ｍ！
（カナダ標準フリーネス）の範囲内で適宜選択して用い
られる。古紙パルプとしては新聞古紙、上質古紙の他に
電子写真用転写紙、フオーム用紙、ノーカーボン紙、感
熱記録紙等のオフィス古紙及び紙の抄造時に発生する横
紙からの再生パルプも使用可能であるが、脱墨処理を施
した白色度６０％以上の古紙パルプが前記のティッシュ
に必要な特性を得るのに好都合である。古紙の脱墨法と
しては古紙のパルパーでの離解、アルカリソーキング、
漂白剤による漂白、古紙パルプ中のインキ、トナー成分
のフローテーションによる除去、洗浄及び脱水処理が施
される公知の方法が本発明の為に用いられる。

古紙パルプのフリーネスはティッシュ製品の品質性状に
顕著な影響が及ぶので、本発明では１８０ｍε（カナダ
標準フリーネス）以下であることが第一の必須要件であ
る。フリーネスが１８０　ｍβより高くなると繊維間結
合力が弱まり、紙粉の発生増加、強度の低下等の問題に
加えて、繊維の剛直性が強調されティッシュウェブ、ひ
いては本発明のティッシュの手触り感が極めて劣るとい
う問題を生じる。一方、フリーネスが低（なるに従い微
細繊維の含有量も多くなり紙粉量が増加するのでフリー
ネスの水準を無闇に低下させるのも好ましくない。従っ
て、古紙パルプのフリーネスが高い場合には所望に応じ
て適宜公知の方法で叩解を施し、フリーネスを８０〜１
８０　ｍβの範囲に調整して用いるのが好ましい。

又、バージンパルプから成る第一層と古紙パルプから成
る第二層より構成されるティッシュウェブにおいてティ
ッシュウェブに占める第二層の重量比率は６０％以下で
あることが本発明の第二の必須要件である。この比率が
６０％を越えると古紙パルプ中の剛直な繊維が第一層、
即ちバージンパルプから成る層側に突出して出てくるケ
ースが多くなり、手触り感を著しく低下させる結果を招
くので好ましくない。

本発明のティッシュウェブは第一層と第二層を抄き合わ
せ、一体構造のティッシュウェブが形成できるようにパ
ルプ原料をそれぞれ別々に供給できる二重の原料供給口
及びスライスリップを備えた公知の抄紙機で製造でき、
抄造に際し適宜必要に応じて抄紙薬品が添加され、第一
層と第二層から構成される一体構造のティッシュウェブ
とした後乾燥クレープをつけ、１０〜３０ｇ／ｍ”の範
囲で所望の坪量のものに仕上げられる。

このようにして得られる一体構造のティッシュウェブは
公知のりワインダーで第二層と第二層が対向するように
、即ち古紙パルプから成る層同士が向き合わせて二枚重
ねにされた加工用巻き取りとされ、更に公知の折り機を
用いて折られ、プレス圧縮、切断後、本発明のティッシ
ュとされる。

［実施例コ 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが
、勿論本発明はこれによって限定されるものではない。

実施例及び比較例 古紙パルプ用の古紙として、新聞古紙７０％及び上質古
紙３０％を用い、この混合古紙を公知の除塵、漂白及び
脱墨処理を施し、白色度６８．３％、フリーネス１７６
ｍρ（カナダ標準フリーネス）のパルプを得た。古紙パ
ルプから更にリファイナーでフリーネス１６３ｍβとし
たパルプ、及び微細繊維分を除去してフリーネス２３０
ｍ１並びに３４５ｍＩ２に調整したパルプを用意しテス
トに供した。

バージンパルプについてはＮＢＫＰとＬＢＫＰを４０＋
６０の一定比率で混合したフリーネス５５０ｍ２．白色
度８５．３％のパルプを用いた。

前記バージンパルプ及び古紙パルプをそれぞれ第一層及
び第二層として二重の原料供給口方式のヘッドボックス
を備えたツインワイヤークロス抄紙機に供給してティッ
シュウェブを形成し、ブレス脱水し及びクレープ率２６
％で乾燥クレープを付けた後カレンダー掛けして１３．
５ｇ／ｍ２　（風乾）のティッシュ原紙を得た。抄紙の
際、紙力増強剤としてエビクロリルヒドリン系のもの（
カイメン、デイックバーキュレス社製）をパルプ当たり
０．１重量％添加した。

更に、該原紙をリワイングーで第二層が対向する位置、
即ち古紙パルプ層から成る層同士が内側に面接触するよ
うに二枚のティッシュウェブを重ね合わせ、加工用ティ
ッシュウェブを製造した。

こうして得られた加工用ティッシュを公知の折りたたみ
機を用いて折りたたみ、プレス圧縮して一枚の大きさが
１９７　Ｘ２２９　ｍｍとなる如く切断し、２゜０組を
一個の化粧用ティッシュボックスに収納して製品とした
。第二層に用いる古紙パルプのフリーネス及び第一層と
第二層の重量比率との組み合わせで実施例１〜４及び比
較例１〜６を作成した。ティッシュ製品の品質評価を行
うために用いた測定方法は次の通りである。

Ｌ足万羞 測定サンプルはすべてティッシュボックスへ収納された
製品の状態で採取し、紙粉量の測定用サンプルを除きテ
ィッシュボックスから取り出して恒温恒湿室で調湿後、
ティッシュ二枚重ねの状態で特性を測定し、評価した。

（１）調湿 ＪＩＳ−８１１１による標準条件（温度２０℃±　２℃
、湿度６５％±２％）に保持された恒温恒温室室で４時
間以上調湿する。

（２）引張強さ 試験片を試料の流れ方向に２５ＩＩＩＩＩＩ幅で採取し
。

テンシロン万能型引張り強さ試験機で１００　ｍｍの長
さについて測定する。

（３）ソフトネス ティッシュのシート（２００ｘ　２００ｍｍ　）を一定
の隙間（６ｍｍ）に押し入れるのに必要な仕事量を測定
する原理のハンドルオメーター（熊谷理機工業社製）に
よる測定値に０．５を乗じ、単位をｇ７１０ｃｍとした
。試験片の押し入れは試料の流れ方向に対し、直角に折
り曲げて行う。

（４）吸水度（滴下法） 滴下する蒸留水の一滴が０．１ｍｇ、であるように調整
したピペットを使用し、中央部に直径４０ｍｍ以上の穴
を設けである支持台上に二枚重ね一組の試験片を置き、
１０ｃｍの高さから温度２０℃±１”Ｃの蒸留水滴を滴
下し、水滴が試験片に接触した時点から完全に吸収され
て反射光が消えるまでの時間を測定する。

（５）紙粉量 無風状態の室内で平判断裁した一枚のコート紙の中央に
ティッシュボックスを置き、ボックス取り出し口からテ
ィッシュ−組（ティッシュ二枚重ねで一組）ずつ２００
組全都合取り出し、コート紙上に落下した紙粉及びボッ
クス内に残留している紙粉を集めて重量を秤量した。

（６）手触り感 男子１５名（年令２５〜５０才）及び女子１０名（年令
１８〜２５才）による官能評価を行った。手ざわり感の
評価は良い（得点３点）、中くらい（得点２点）、悪い
（１点）とし、総合評価は次の基準で表示した。

○・・・得点の合計が５０点以上 口・・・得点の合計が３１〜４９点 △・・・得点の合計が３０点以下 測定及び評価結果を第１表に示す。

（以下余白） 第１表に示される比較例６はバージンパルプのみを使用
して製造したティッシュの例であり、実施例１〜４及び
比較例１〜５の評価結果から分かるように、古紙パルプ
のフリーネスを１−８１−８Ｏ以下とし、第二層の古紙
パルプのティッシュに対する重量比率を６０％以下にす
ると、引張強さ、ソフトネス、吸水度、紙粉量及び手ざ
わり感のいずれの項目もバージンパルプのみで製造した
ティッシュの品質特性と比較して遜色のないことが明ら
かである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. バージンパルプから成る第一層と古紙パルプから成る第
   二層をウェブの厚さ方向に一体構造としてクレープのつ
   いたティッシュウェブを形成し、該ティッシュウェブの
   第二層が対向する位置に二枚のティッシュウェブを重ね
   合わせ、第二層に用いる古紙パルプのフリーネス（カナ
   ダ標準フリーネス）が１８０ｍｌ以下であり、且つ、テ
   ィッシュウェブに占める第二層の比率が６０％以下であ
   ることを特徴とする古紙パルプ入りティッシュ。