JPH04333577A - ダイヤモンド被覆工具の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド被覆工具の製造方法

Info

Publication number
JPH04333577A
JPH04333577A JP13178791A JP13178791A JPH04333577A JP H04333577 A JPH04333577 A JP H04333577A JP 13178791 A JP13178791 A JP 13178791A JP 13178791 A JP13178791 A JP 13178791A JP H04333577 A JPH04333577 A JP H04333577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamond
substrate
sic
layer
coating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP13178791A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2981012B2 (ja
Inventor
Ayanori Okuzumi
奥住 文徳
Tomoyuki Takeuchi
竹内 友幸
Junichi Matsuda
順一 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Diamond Industrial Co Ltd
Original Assignee
Asahi Diamond Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Diamond Industrial Co Ltd filed Critical Asahi Diamond Industrial Co Ltd
Priority to JP3131787A priority Critical patent/JP2981012B2/ja
Publication of JPH04333577A publication Critical patent/JPH04333577A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2981012B2 publication Critical patent/JP2981012B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイヤモンド被覆工具の
製造方法の改良に関するものである。さらに詳しくいえ
ば、本発明は、例えば、切削工具や耐摩耗性工具などに
好適に用いられる、基体表面に膜状ダイヤモンドを極め
て接着性良く形成させて成る寿命の長いダイヤモンド被
覆工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイヤモンドは極めて硬く、高耐
摩耗性を有することから、工業用として、非鉄材料や非
金属材料の切削加工工具、あるいは高耐摩耗性が要求さ
れる耐摩耗工具や、耐摩耗部材などに利用されている。 これらのダイヤモンド工具や耐摩耗部材に用いられるダ
イヤモンド素材としては、例えば、天然又は合成単結晶
ダイヤモンド、焼結体多結晶ダイヤモンドなどを挙げる
ことができる。さらに、近年気相合成法による膜状ダイ
ヤモンドの合成技術が著しい発展を遂げ、この気相合成
法により、基体表面に膜状ダイヤモンドを形成させ、こ
れを種々のダイヤモンド工具や耐摩耗部材に利用するこ
とが試みられている。この気相合成法としては、例えば
、炭素源を含む原料ガスを用い、これをプラズマ分解す
るか、又は不均等化反応を利用して、膜状ダイヤモンド
を基体表面に析出させる化学蒸着法(CVD法)、熱陰
極PIGガン、冷陰極PIGガン、スパッターガンなど
を用いて膜状ダイヤモンドを基体表面に形成させるイオ
ン化蒸着法などが知られている。特に、CVD法により
、膜状ダイヤモンドを基体表面に析出させる方法は、あ
まり高温を必要とせず、かつ連続操業が容易であって工
業的に有利であることから、最近注目を浴びている。 しかしながら、このような気相合成法により基体表面に
形成された膜状ダイヤモンドは、該基体との接着が十分
でないために、使用中に膜状ダイヤモンドが基体から剥
離しやすいという欠点を有している。したがって、気相
合成法により基体表面に膜状ダイヤモンドを形成させ、
このものをダイヤモンド工具に利用するためには、該膜
状ダイヤモンドと基体とが強く接着していることが必要
であり、その開発が強く望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、基体表面に膜状ダイヤモンドを極めて接
着性よく形成させて成るダイヤモンド被覆工具を効率よ
く製造する方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、あらかじめ浸炭
処理を施した基体表面に、膜状ダイヤモンドに対して高
い接着性を有する特定のケイ素化合物材料から成る層を
設け、次いでその上に膜状ダイヤモンドを形成させるこ
とにより、その目的を達成しうることを見い出し、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、次の各項の発明から
なる。 (1)  基体表面に浸炭処理を施したのち、SiC又
はSi3N4からなる層を化学気相合成法により設け、
次いでその上に膜状ダイヤモンドを気相合成法により形
成させることを特徴とするダイヤモンド被覆工具の製造
方法。 (2)  SiC又はSi3N4層で被覆した後、この
上に気相合成法による第2層の被覆又は膜状ダイヤモン
ドの被覆を行う前に、SiC又はSi3N4の被覆表面
に傷付け処理を施工することを特徴とする第1項のダイ
ヤモンド被覆工具の製造方法。 (3)  基体表面に浸炭処理を施したのち、SiC又
はSi3N4に対して接着性を有する材料から成る被覆
下層を化学気相により設け、さらに、該被覆下層の上に
SiC又はSi3N4からなる被覆上層を化学気相合成
法により設け、最後に、被覆上層の上に膜状ダイヤモン
ドを気相合成法により形成させることを特徴とするダイ
ヤモンド被覆工具の製造方法。 (4)SiC又はSi3N4に対して接着性を有する材
料がW、Mo、Si、Ta、Nb、SiC、TiN、T
iC及びSi3N4の中から選ばれた少なくとも1種で
ある第3項記載のダイヤモンド被覆工具の製造方法。 (5)被覆下層又は被覆上層を設けたのち、この上に気
相合成法による被覆上層の被覆又は膜状ダイヤモンドの
被覆を行う前に、被覆下層及び/又は被覆上層の表面に
傷付け処理を施工することを特徴とする第3項又は第4
項記載のダイヤモンド被覆工具の製造方法。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明方
法において用いられる基体の材質については特に制限は
なく、従来ダイヤモンド被覆工具における基体に慣用さ
れているもの、例えば、ケイ素、モリブデン、タンタル
、タングステン、チタンなどの金属や、これらの金属の
合金、炭化物、窒化物、酸化物、あるいはTiC−Ni
系、TiC−Co系、Al2O3−Fe系などのサーメ
ットなどの中から任意のものを選択して用いることがで
きるが、これらの中で特に炭化タングステンなどの超硬
合金基体が好ましく用いられる。
【0007】本発明方法においては、これらの材料から
成る基体の表面に、まず浸炭処理を施したのち、膜状ダ
イヤモンドに対して接着性を有する材料から成る層を化
学気相合成法により設けることが必要である。該浸炭処
理は、例えば、熱CVD装置に基体を入れて、これにメ
タンなどの炭化水素ガスと水素の混合ガスを導入して、
温度900〜1200℃、0.5〜3時間で処理すると
いった方法により行うことができる。前記の浸炭処理を
施さずに、基体表面に該接着性材料層を設けた場合、本
発明の効果が十分に発揮されず、基体表面に膜状ダイヤ
モンドが強固に接着したダイヤモンド被覆工具が得られ
にくい。
【0008】浸炭処理を施すことにより、膜状ダイヤモ
ンドが基体に強固に接着する理由については、必ずしも
明確ではないが、次のことが考えられる。すなわち、接
着性材料層として、例えばW、Mo、Si、Ta、Nb
、TiN、Si3N4などの金属や窒化物から成る層を
化学気相合成法で中間層として設けた場合、これらと浸
炭処理により沈着した炭素微粒子とが一部反応して炭化
物を形成し、その結果この接着剤層を介して膜状ダイヤ
モンドと基体とが強固に接着するものと思われる。また
、接着性材料層としてSiCやTiCなどの炭化物から
成る層を化学気相合成法で設けた場合、膜状ダイヤモン
ドを気相合成法で形成させる際に、通常該SiCやTi
C中の炭素がとられて一部SiやTiの金属となるが、
浸炭処理することにより、沈着した炭素微粒子によって
このような好ましくない事態が防止され、その結果膜状
ダイヤモンドと基体との接着性の低下が抑制されるもの
と思われる。
【0009】本発明の第1の態様は、中間層として、S
iC又はSi3N4を、浸炭処理した基体表面上に化学
気相合成法によって被覆して、この被覆層の上にダイヤ
モンド膜を化学気相合成法によって被覆する態様である
。 本発明の第2の態様は、第1の態様において、ダイヤモ
ンド膜の接する中間層としてのSiC又はSi3N4層
と浸炭処理された基体表面の間に、第2の中間被覆層と
して被覆下層を設けたものである。そして第2の態様で
は、SiC又はSi3N4は、該被覆下層の上に第1の
態様と同じように、被覆上層として被覆させる。本発明
の第2の態様に用いる浸炭処理の施された基体表面を被
覆する被覆下層に用いる材料は、被覆上層の材質に対し
て接着性を有する材料から成る層であることが必要であ
る。例えば、W、Mo、Si、Ta、Nb、TiN、T
iC、SiC及びSi3N4の中から選ばれた少なくと
も1種から成る層が好ましく挙げられる。
【0010】本発明に用いる被覆下層及び被覆上層は同
様の方法で被覆させることができる。すなわち、該中間
被覆層として、例えばW、Mo、Si、Ta、Nbなど
の金属層から成る層を設ける場合には、これらの金属の
塩化物やフッ化物などのハロゲン化物を気化し、化学気
相合成法により金属を析出させる方法などが用いられる
。該ハロゲン化物としては、例えばWCl6、WF6、
MoCl5、MoF6、SiCl4、SiF4、TaC
l5、TaF5、NbCl5、NbF5などが挙げられ
る。 また、SiCやTiCなどの炭化物から成る層を設ける
場合には、SiやTiなどのハロゲン化物や有機ハロゲ
ン化物を気化し、化学気相合成法により炭化物を析出さ
せる方法などが用いられる。該ハロゲン化物としては、
例えばSiCl4、SiF4、TiCl4、TiF4な
どが挙げられ、また、該有機ハロゲン化物としては、例
えばSiCH3Cl3、TiCH3Cl4などが挙げら
れる。
【0011】一方、TiNやSi3N4など窒化物から
成る層を設ける場合には、TiやSiなどのハロゲン化
物を気化し、窒素雰囲気下で化学気相合成法により窒化
物を析出させる方法などが用いられる。該ハロゲン化物
としては、例えばSiCl4、SiF4、TiCl4、
TiF4などが挙げられる。このようにして、浸炭処理
された基体表面及び被覆下層に設けられる中間被覆層の
厚さは、通常1〜100μmの範囲で選ばれる。
【0012】本発明方法においては、第1の態様及び第
2の態様のいずれの場合も前記SiC又はSi3N4の
中間被覆層が設けられた基体表面に、気相合成法により
膜状ダイヤモンドを形成させるが、所望に応じ、成膜速
度を速めるために、あらかじめ該中間被覆層が設けられ
た基体表面に高硬度粉末による摩擦処理や衝突処理を施
して、鋭利な表面傷を設けたのち、該膜状ダイヤモンド
を形成させることができる。本発明のSiC又はSi3
N4からなる被覆上層に対する傷付け処理を実施するこ
とにより、気相合成法によるダイヤモンド膜被覆におけ
るダイヤモンド膜の結晶核発生密度を高めることができ
るので、ダイヤモンド膜の生成速度が速くなり製造時間
が短縮できる。
【0013】また、本発明の被膜上層を化学気相合成法
により、被膜下層の上に被膜する場合も、該被膜下層の
表面を微細ダイヤモンド粒子などにより表面の傷付け処
理を実施しておくと、SiC又はSi3N4層との接触
面積が大きく被膜上層がしっかりと表面に固定される。 本発明の傷付け処理は、表面に均一に微細な傷が付く方
法であれば、特に制限はなく、適宜実施することができ
る。本発明におけるダイヤモンド膜の気相合成法につい
ては特に制限はなく、従来膜状ダイヤモンドの形成に慣
用されている方法、例えば種々の化学蒸着法(CVD法
)やイオン化蒸着法などの物理蒸着法の中から任意の方
法を選んで用いることができるが、CVD法が好適であ
る。
【0014】このCVD法には、原料ガスを活性化状態
に導く手段によって、例えば(1)原料ガスを赤熱した
フィラメントの近傍を通過させることによって活性化状
態に導く熱分解CVD法、(2)原料ガスの導入部に高
周波を印加し、高周波によってプラズマを形成させるこ
とによって、該原料ガスを活性化状態に導く高周波プラ
ズマCVD法、(3)前記高周波の代わりにマイクロ波
を用いるマイクロ波プラズマCVD法、(4)イオンビ
ームによって原料ガスを活性化状態に導くイオンビーム
CVD法などがあり、本発明においてはいずれの方法も
用いることができる。
【0015】前記CVD法において用いられる原料ガス
としては、炭素源ガスと水素との混合ガスが用いられる
。炭素源ガスについては特に制限はなく、通常CVD法
によりダイヤモンドの形成に用いられているもの、例え
ば一酸化炭素や二酸化炭素、あるいはアルカン類、アル
ケン類、アルキン類、芳香族炭化水素類、シクロパラフ
ィン類、シクロオレフィン類、含酸素炭素化合物、含窒
素炭素化合物などの中から選ばれた1種又は2種以上の
混合物が用いられる。またこれらの原料ガスには、所望
に応じ窒素、アルゴン、ネオン、キセノンなどの不活性
ガスを含有させてもよい。
【0016】このようにして形成された膜状ダイヤモン
ドの厚さは、使用目的によって異なるが、通常1〜10
00μmの範囲で選ばれる。本発明方法においては、前
記のようにして、あらかじめ浸炭処理された基体表面に
直接SiC又はSi3N4層を設けてその上に膜状ダイ
ヤモンドを形成させるか、若しくは、SiC又はSi3
N4に接着性を有する材料から成る層を前記浸炭処理さ
れた基体表面に設けたのち、この上に間接的に該SiC
又はSi3N4層を被覆上層として設け、該被覆上層に
膜状ダイヤモンドを形成させることにより、基体との接
着性の高い膜状ダイヤモンドが形成されたダイヤモンド
被覆工具が得られる。
【0017】このようにして得られた本発明のダイヤモ
ンド被覆工具は、膜状ダイヤモンドが基体表面に接着性
よく形成されたものであって、著しく硬く、高耐摩耗性
を有する上、使用中に膜状ダイヤモンドが基体から剥離
しにくいので、非鉄材料や非金属材料の切削加工工具や
耐摩耗工具などに好適に用いられる。
【0018】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0019】実施例1 基体として超硬合金製TATを用い、まず、次のように
して浸炭処理を行った。すなわち、反応容器内に超硬合
金製TATを挿入し、浸炭温度1050℃、H2ガス流
量100cc/min、CH4ガス流量10cc/mi
n、反応時間1hrの条件にて浸炭処理した。次に、反
応容器を排気したのち、浸炭処理を施した基体温度90
0℃、WCl6蒸発温度200℃、WCl6蒸発速度8
g/hr、H2ガス流量90cc/min、Arガス流
量10cc/min、反応時間40minの条件にてC
VD法によりタングステンを気相成長させた。上記の方
法により作成したタングステン被覆基体に、反応容器を
排気したのち、SiCH3Cl310g/hrをH21
00cc/minと共に反応容器に導入し、反応温度1
200℃、反応時間2hrの条件にてCVD法により、
該基体表面にSiCを析出させた。SiC層を有する基
体表面にマイクロ波プラズマCVD法により膜状ダイヤ
モンドを形成しダイヤモンド被覆TATを作製した。こ
のような処理を施したダイヤモンド被覆TATを切削速
度340m/min、送り0.15mm/rev、切り
込み0.15mmの切削条件で8%Siを含むAl合金
(AC4A)の乾式切削に用いた結果、120分間の連
続切削が可能で、その逃げ面摩耗は、10μmであり、
超硬合金製TATの1/20の逃げ面摩耗だった。
【0020】実施例2 超硬合金製TAT基体を実施例1と同様にして浸炭処理
した。次いで、反応容器を排気したのち、浸炭処理を施
した基体温度700℃、MoCl5蒸発温度250℃、
MoCl5蒸発速度10g/hr、H2流量90cc/
min、Ar流量10cc/min、反応時間1hrの
条件にてCVD法によりモリブデンを気相成長させた。 上記方法により作製したモリブデン被覆基体に反応容器
を排気したのち、SiCl4をH2100cc/min
とNH3600cc/minと共に反応容器に導入し、
反応温度1100℃、反応時間1hrの条件でCVD法
によりSi3N4を析出させ、該基体表面にSi3N4
層を設けた。さらに、該基体表面に実施例1と同様にし
て膜状ダイヤモンドを形成して切削試験を行ったところ
、100分間の連続切削においてその逃げ面摩耗は22
μmであった。
【0021】実施例3 超硬合金製TAT基体を実施例1と同様にして浸炭処理
した。次いで、反応容器を排気したのち、SiCl4を
H2100cc/minとCH420cc/minと共
に反応容器に導入し、反応温度1250℃、反応時間1
hrの条件にてCVD法により、該基体表面にSiCを
析出させた。上記処理を施した基体の表面をダイヤモン
ド微粉末からなるペーストにより表面を摩擦して、この
傷付け処理後の表面にさらに実施例1と同様にダイヤモ
ンドを被覆した。被覆にようする時間は8時間であった
。得られた工具によって切削試験を行ったところ120
分間の連続切削においてその逃げ面摩耗は17μmであ
った。
【0022】実施例4 基体として超硬合金製プリント基板用ドリルを用い、被
覆下層及び被覆上層に傷付け処理をした以外は、実施例
1と同様にしてダイヤモンド被覆ドリルを作製した。こ
のダイヤモンド被覆ドリルを用い、ガラス−エポキシ樹
脂基板の穴あけを行ったところ、15万穴以上の穴あけ
が可能であり、またドリルの外径摩耗の測定結果、摩耗
はほとんどしておらず、さらに15万穴の穴あけを行う
ことができ、通常の超硬合金製プリント基板用ドリルの
30倍の寿命であった。
【0023】比較例1 実施例1において、浸炭処理を行わなかったこと以外は
、実施例1と同様にしてダイヤモンド被覆TATを作製
した。このものを用いて切削試験を行ったところ、12
0分間の連続切削において、その逃げ面摩耗は150μ
mであった。
【0024】比較例2 実施例1において、浸炭処理及びタングステン被覆処理
を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にしてダイ
ヤモンド被覆TATを作製した。このものを用いて切削
試験を行ったところ、120分間の連続切削において、
その逃げ面摩耗は250μmであった。
【0025】
【発明の効果】本発明によると、基体表面に浸炭処理を
施したのち、膜状ダイヤモンドに対して接着性を有する
SiC又はSi3N4材料から成る層を設け、次いでこ
の上に膜状ダイヤモンドを形成させることにより、該膜
状ダイヤモンドと基体との接着性が著しく向上した寿命
の長いダイヤモンド被覆工具を得ることができる。さら
に、該SiC又はSi3N4層の下に、SiC又はSi
3N4に対して接着性を有する層、例えば、W、Mo、
Si、Ta、Nb、SiC、TiN、TiC及びSi3
N4からなる層を設けて、ダイヤモンド膜を接着するこ
とにより本発明の上記効果を増大させることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体表面に浸炭処理を施したのち、SiC
    又はSi3N4からなる層を化学気相合成法により設け
    、次いでその上に膜状ダイヤモンドを気相合成法により
    形成させることを特徴とするダイヤモンド被覆工具の製
    造方法。
  2. 【請求項2】SiC又はSi3N4層で被覆した後、こ
    の上に気相合成法による第2層の被覆又は膜状ダイヤモ
    ンドの被覆を行う前に、SiC又はSi3N4の被覆表
    面に傷付け処理を施工することを特徴とする請求項1の
    ダイヤモンド被覆工具の製造方法。
  3. 【請求項3】基体表面に浸炭処理を施したのち、SiC
    又はSi3N4に対して接着性を有する材料から成る被
    覆下層を化学気相合成法により設け、さらに、該被覆下
    層の上にSiC及び/又はSi3N4からなる被覆上層
    を化学気相合成法により設け、最後に、該被覆上層の上
    に膜状ダイヤモンドを気相合成法により形成させること
    を特徴とするダイヤモンド被覆工具の製造方法。
  4. 【請求項4】SiC又はSi3N4に対して接着性を有
    する材料がW、Mo、Si、Ta、Nb、SiC、Ti
    N、TiC及びSi3N4の中から選ばれた少なくとも
    1種である請求項3記載のダイヤモンド被覆工具の製造
    方法。
  5. 【請求項5】被覆下層又は被覆上層を設けたのち、この
    上に気相合成法による被覆上層の被覆又は膜状ダイヤモ
    ンドの被覆を行う前に、被覆下層及び/又は被覆上層の
    表面に傷付け処理を施工することを特徴とする請求項3
    又は4記載のダイヤモンド被覆工具の製造方法。
JP3131787A 1991-05-07 1991-05-07 ダイヤモンド被覆工具の製造方法 Expired - Fee Related JP2981012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3131787A JP2981012B2 (ja) 1991-05-07 1991-05-07 ダイヤモンド被覆工具の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3131787A JP2981012B2 (ja) 1991-05-07 1991-05-07 ダイヤモンド被覆工具の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04333577A true JPH04333577A (ja) 1992-11-20
JP2981012B2 JP2981012B2 (ja) 1999-11-22

Family

ID=15066132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3131787A Expired - Fee Related JP2981012B2 (ja) 1991-05-07 1991-05-07 ダイヤモンド被覆工具の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2981012B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07316818A (ja) * 1994-05-31 1995-12-05 Sanyo Electric Co Ltd 硬質炭素被膜基板及びその形成方法
US5674572A (en) * 1993-05-21 1997-10-07 Trustees Of Boston University Enhanced adherence of diamond coatings employing pretreatment process
WO1998001600A1 (fr) * 1996-07-08 1998-01-15 Citizen Watch Co., Ltd. Bague de guidage et procede de formation d'un film sur une bague de guidage
WO2002100612A2 (en) * 2001-06-08 2002-12-19 Fundação De Amparo À Pesquisa Do Estado de São Paulo Ultrasonic cutting tool coated by diamond cvd
CN102198523A (zh) * 2010-03-26 2011-09-28 三菱综合材料株式会社 金刚石包覆切削工具
CN103397314A (zh) * 2013-08-15 2013-11-20 王涛 一种金刚石涂层刀具的制备方法及该方法所得金刚石涂层刀具在印刷线路板制备中的应用
WO2022014709A1 (ja) * 2020-07-16 2022-01-20 Dowaサーモテック株式会社 金属炭化物膜被覆部材およびその製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5674572A (en) * 1993-05-21 1997-10-07 Trustees Of Boston University Enhanced adherence of diamond coatings employing pretreatment process
JPH07316818A (ja) * 1994-05-31 1995-12-05 Sanyo Electric Co Ltd 硬質炭素被膜基板及びその形成方法
WO1998001600A1 (fr) * 1996-07-08 1998-01-15 Citizen Watch Co., Ltd. Bague de guidage et procede de formation d'un film sur une bague de guidage
US6056443A (en) * 1996-07-08 2000-05-02 Citizen Watch Co., Ltd. Guide bush and method of forming film over guide bush
WO2002100612A2 (en) * 2001-06-08 2002-12-19 Fundação De Amparo À Pesquisa Do Estado de São Paulo Ultrasonic cutting tool coated by diamond cvd
WO2002100612A3 (en) * 2001-06-08 2003-02-20 Fundacao De Amparo A Pesquisa Ultrasonic cutting tool coated by diamond cvd
CN100343029C (zh) * 2001-06-08 2007-10-17 圣保罗国情研究援助基金会 涂有金刚石cvd的超声切削工具
US7700195B2 (en) 2001-06-08 2010-04-20 Fundacao De Amparo A Pesquisa Do Estado De Sao Paulo Cutting tool and process for the formation thereof
CN102198523A (zh) * 2010-03-26 2011-09-28 三菱综合材料株式会社 金刚石包覆切削工具
CN103397314A (zh) * 2013-08-15 2013-11-20 王涛 一种金刚石涂层刀具的制备方法及该方法所得金刚石涂层刀具在印刷线路板制备中的应用
WO2022014709A1 (ja) * 2020-07-16 2022-01-20 Dowaサーモテック株式会社 金属炭化物膜被覆部材およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2981012B2 (ja) 1999-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3656995A (en) Chemical vapor deposition coatings on titanium
US3784402A (en) Chemical vapor deposition coatings on titanium
EP1044288B1 (en) Method for forming a three-component nitride film containing metal and silicon
US5674572A (en) Enhanced adherence of diamond coatings employing pretreatment process
US3787223A (en) Chemical vapor deposition coatings on titanium
EP0413834B1 (en) Diamond-covered member and process for producing the same
US3807008A (en) Chemical vapor deposition coatings on titanium
US3368914A (en) Process for adherently depositing a metal carbide on a metal substrate
Schmidt et al. Low temperature diamond growth using fluorinated hydrocarbons
JPH04333577A (ja) ダイヤモンド被覆工具の製造方法
CA2072326A1 (en) Method for selective cvd diamond deposition
JP2628601B2 (ja) ダイアモンド被覆超硬合金および超硬合金のダイアモンド被覆方法
JPWO2005121398A1 (ja) ダイヤモンド薄膜のコーティング法及びダイヤモンド被覆超硬合金部材
US4980201A (en) Method of forming tungsten carbide by chemical vapor deposition
US4810530A (en) Method of coating metal carbide nitride, and carbonitride whiskers with metal carbides, nitrides, carbonitrides, or oxides
US4869929A (en) Process for preparing sic protective films on metallic or metal impregnated substrates
JPH04331008A (ja) ダイヤモンド被覆工具の製造方法
JPH0762541A (ja) 耐摩耗性部材
Tägtström et al. Low pressure CVD of tungsten carbides
JPS61104078A (ja) 硬質被覆焼結合金及びその製造方法
JP2686970B2 (ja) 膜状ダイヤモンドの製造方法
JPS5824501B2 (ja) タングステンカ−バイド被膜層の製造方法
JPH01266A (ja) ダイヤモンド状炭素の製造方法
JP2709150B2 (ja) 気相法ダイヤモンドのコーティング方法
EP0930377A1 (en) Bonding diamond to substrate

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees