JPH04333326A - 加工用複合型金属素材および金属中空体の製造方法 - Google Patents

加工用複合型金属素材および金属中空体の製造方法

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JPH04333326A
JPH04333326A JP3130537A JP13053791A JPH04333326A JP H04333326 A JPH04333326 A JP H04333326A JP 3130537 A JP3130537 A JP 3130537A JP 13053791 A JP13053791 A JP 13053791A JP H04333326 A JPH04333326 A JP H04333326A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工用複合型金属素材
、金属中空体およびその製造方法に関するものである。 そして、本発明の加工用複合型金属素材は、加熱により
その内部に発生した気体の圧力を利用して中空加工を行
うという新規な金属加工に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来の技術について図7を参照して説明
する。図7は、金属中空体(5)の完成状態を示す一部
断面説明図である。従来、図7に示すな金属中空体(5
)は、先ず、ポンチ及びダイスにより金属平板の絞り加
工を行って容器を形成し、次いで、得られた容器の2つ
を相互のフランジ部にて接合する方法により製造されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
製造方法は、少なくとも2つの加工工程を必要とし、必
ずしも、合理的とは言えない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記実情に
鑑み鋭意検討を重ねた結果、内部に密閉空間部を有する
金属中空体を1つの加工工程で製造し得る新規な加工法
を見出した。本発明は、上記の中空加工法に使用される
加工用複合型金属素材これを用いた金属中空体およびそ
の製造方法の提供を目的としたものである。すなわち、
本発明の第1の要旨は、加熱によりその内部に発生した
気体の圧力を利用して加工を行うために使用される加工
用複合型金属素材であって、塑性変形可能な金属と加熱
により気体に変化するか又は気体を生じる気体発生剤と
から成り、該気体発生剤が金属表面に露出することなく
金属内に埋設されていることを特徴とする加工用複合型
金属素材に存し、第2の要旨は、加工用複合型金属素材
を塑性変形可能な温度に加熱すると共に金属内に埋設さ
れた気体発生剤から気体を発生させ、該気体の圧力によ
り、少なくとも金属内部に空間部を形成して成ることを
特徴とする金属中空体に存し、第3の要旨は、加工用複
合型金属素材を金型内に載置したのち、塑性変形可能な
温度に加熱すると共に金属内に埋設された気体発生剤か
ら気体を発生させ、該気体の圧力により、塑性変形可能
な金属を金型内面に沿って成形することを特徴とする金
属中空体の製造方法に存する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の第1の要旨に係る加工用複合型金属素材について
説明する。本発明の加工用複合型金属素材は、塑性変形
可能な金属と加熱により気体に変化するか又は気体を生
じる気体発生剤とから成る。そして、気体発生剤は金属
表面に露出することなく金属内に埋設されていることが
重要である。従って、この点について先に説明する。
【0006】図1(a)〜(c)は、本発明の加工用複
合型素材の製作方法を示す説明図であるが、本発明の塑
性加工用複合型素材は、これらの方法に従って容易に製
作することができる。
【0007】図1(a)に示す製作方法は、中央に凹部
を有する金属(1a)と該金属の凹部に嵌合する金属(
1b)とを使用し、金属(1a)の凹部に気体発生剤(
2)を載置し、金属(1a)の凹部に金属(1b)を嵌
合して圧接一体化する方法である。
【0008】図1(b)に示す他の製作方法は、周囲を
切欠して段形状とし上段の中央に凹部を有する金属(1
a)と該金属の周囲の切欠部に嵌合する凸部を周囲に有
する金属(1b)とを使用し、金属(1a)の凹部に気
体発生剤(2)を載置し、金属(1a)の切欠部に金属
(1b)を嵌合して圧接一体化する方法である。
【0009】図1(c)に示す更に製作方法は、円錐台
状の上部平坦部に凹部を有する金属(1a)と該金属の
円錐部に嵌合する斜面を内周面に有する金属(1b)と
を使用し、金属(1a)の凹部に気体発生剤(2)を載
置し、金属(1a)の円錐部に金属(1b)を嵌合して
圧接一体化する方法である。
【0010】上記の何れの製作方法においても、金属(
1b)は金属(1a)に緊密嵌合され、また、金属(1
a)の凹部に載置された気体発生剤(2)は、金属(1
b)に圧接されて固定される。従って、このような嵌合
構造による本発明の塑性加工用複合型素材は、例えば、
後述する各種の前加工を行った際に気体発生剤(2)が
移動することがない。
【0011】図2(a)〜(e)は、本発明の加工用複
合型素材の側面説明図であり、これらの素材は、前記の
製作方法またはこれを変形した製作方法によって容易に
得ることができる。
【0012】図2(a)に示す素材は、金属(1)内に
2枚の気体発生剤(2)、(2)を水平に配置したもの
であり、図2(b)に示す素材は、金属(1)内に気体
発生剤(2)を下方に湾曲させて配置したものであり、
図2(c)に示す素材は、金属(1)内に両端部が上方
に曲げられた気体発生剤(2)を水平に配置したもので
ある。
【0013】図2(d)に示す素材は、中央に中空孔(
3)を有する素材であり、その左右の金属(1)内に気
体発生剤(2)を水平に配置したものであり、図2(e
)に示す素材は、中央に中空孔(3)を有する素材であ
り、その左右の金属(1)内に気体発生剤(2)を垂直
に配置したものである。
【0014】なお、図2においては、気体発生剤(2)
をシート状に図示したが、これは、気体発生剤(2)の
粉末状での使用を排除したものではなく、気体発生剤(
2)は、後述するその種類により、適宜の形状で使用す
ることができる。また、図示を省略したが、気体発生剤
(2)を金属内にランダムな層状で埋設することもでき
、金属および気体発生剤の種類によってはメッキ法によ
り埋設することもできる。特に、メッキ法による場合は
、気体発生剤として導電性樹脂または水素吸蔵合金の粉
粒体を用い、電解メッキ又は無電解メッキにより、その
表面をNi、Cu、Znで被覆するのがよい。
【0015】本発明の加工用複合型素材を構成する塑性
変形可能な金属としては、殆どあらゆる金属を対象にす
ることができる。代表的には、アルミニウム、亜鉛、鉛
、錫、銅が挙げられ、そして、これらの各金属は合金で
あってもよい。また、これらの金属または合金と同様に
使用し得る他の金属としては、黄銅または軟鋼が挙げら
れる。そして、特に好ましい金属は、超塑性亜鉛合金(
代表的な合金の融点275℃)、超塑性アルミニウム合
金(代表的な合金の融点560℃)である。
【0016】本発明において、気体発生剤は、加熱によ
り気体に変化するか又は気体を生じる物質または材料で
あれば如何なるものも使用できるが、以下に例示するよ
うに、金属に対して腐食性の少ないものが好ましい。
【0017】(1)各種の液体 例えば、純水、メタノール、エチレングコール、グリセ
リン等の各種アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の炭化水素溶剤が挙げられ、これらは、適宜、紙
や綿などの多孔質支持体や吸水性樹脂に吸蔵して使用さ
れる。 (2)各種の樹脂 例えば、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリエ
チレン等が挙げれ、これらは、フイルム状またはチップ
状で使用される。 (3)結晶水や結合水を有する化合物 例えば、ミョウバン、2水石膏、水酸化アルミニウム等
が挙げられ、これらは粉末状で使用される。 (4)水素吸蔵合金 例えば、La−Ni、Ti−Fe、Mg−Ni、Fe0
.9−Ni0.1−Ti、Ti、Mg等の水素化物が挙
げられ、これらは各種の形状で使用される。 (5)市販の発泡剤 例えば、有機系のものとしては、アゾジカルボンアミド
、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p,p′−オキシビ
スベンゼンスルホニルカルバジド、バリウムアゾジカル
ボキシレート等が挙げられ、無機系のものとしては、重
炭酸ナトリウム等の炭酸塩や各種のアジド化合物等が挙
げられる。これらは粉末状で使用される。
【0018】気体発生剤(2)の金属(1)内における
埋設位置は、後述する前加工や後加工の種類、加工の程
度等により異なるので、これらを勘案して上下の位置お
よび左右の位置が決定される。また、気体発生剤(2)
の埋設量についても同様である。
【0019】本発明の加工用複合型素材は、加熱により
その内部に発生した気体の圧力を利用して金属中空体を
製造するために使用される。そして、本発明の加工用複
合型素材のみによって成形体を製造することもできるが
、本発明の加工用複合型素材を発泡剤として利用するこ
とにより、他の金属と一体化した成形体を製造すること
もできる。このような例としては、鋳造金型の所定の位
置に本発明の加工用複合型素材を配置したのち金属の溶
湯を鋳込み、中空鋳造体を製造する例を挙げることがで
きる。また、鍛造加工、塑性加工、圧延加工、押し出し
加工、引抜き加工等の前加工を行うこともできる。この
ような例としては、好適には、冷間粗鍛造による前加工
を行った後に熱間鍛造により金属中空体を製造する例を
挙げることができる。
【0020】次に、本発明の第2の要旨に係る金属中空
体について説明する。本発明の金属中空体は、上記の加
工用複合型金属素材を塑性変形可能な温度に加熱すると
共に金属内に埋設された気体発生剤から気体を発生させ
、該気体の圧力により、少なくとも金属内部に空間部を
形成したものである。
【0021】上記の金属中空体の内部空間は、加熱によ
り金属が軟化し、そして、気体発生剤から発生した気体
の圧力の作用により金属が塑性変形して生じる。従って
、加工用複合型金属素材の加熱温度は、当該温度におけ
る気体の圧力との関係で決定されるが、通常、使用する
金属の融点の1/3〜4/5程度の温度に加熱するのが
よい。例えば、超塑性アルミニウム合金においては、2
00〜550℃の温度に加熱される。そして、使用する
気体発生剤の種類は、このような加熱温度を勘案して適
切な圧力を生じ得るものを適宜選択する。
【0022】また、加工用複合型金属素材の加熱は金型
内で実施しても、または、金型を使用せずに加工用複合
型金属素材を自由変形させてもよい。特に、メッキ法に
より、気体発生剤を金属内に埋設した粒状の加工用複合
型金属素材は、自由変形により中空状の粉粒体とするこ
とができる。
【0023】本発明の金属中空体は、そのまま使用する
こともできるが、前記と同様の加工を後加工として行う
こともでき、そして、金属内部に有する空間部により、
軽量性に優れると共に防音性等にも優れて各種の用途に
供することができる。
【0024】従来、圧力を利用した成形加工法としては
、圧力液体または圧力気体による張り出し成形法が知ら
れている。この成形法は、バルジ成形法の一つであり、
金属平板の周辺を固定して中央部に外部から圧力液体ま
たは圧力気体を導入して一方向に成形する方法である。 本発明の金属中空体は、上記のような張り出し成形法と
は異なり、金属の内部に発生させた気体の圧力により等
方的に金属を変形させてその内部に密閉空間部を形成し
たものである。
【0025】また、従来、軽量化を図ったアルミニウム
材料としては、水素吸蔵合金とアルミニウム溶湯とを混
合して型内に流し込んだのちに水素吸蔵合金より水素ガ
スを放出させて製造される発泡アルミニウムが知られて
いる。本発明の金属中空体は、上記の従来の発泡アルミ
ニウムに比し、気体発生剤が金属表面に露出することな
く金属内に埋設された加工用複合型金属素材を使用する
ために表面に空洞部がない。従って、例えば、本発明の
金属中空体を鍛造加工により最終加工品に仕上げた場合
、そのまま外観美麗な商品となり得る。また、従来の発
泡アルミニウムの製造においては、アルミニウム溶湯と
を混合したのちに水素吸蔵合金による水素の放出が行わ
れるように制御しなければならず、従って、水素吸蔵合
金の種類の選択にも制限があるばかりか、それ自体の製
造も必ずしも容易ではない。これに対し、本発明の金属
中空体は、気体発生剤が常温時に金属内に埋設された加
工用複合型金属素材を使用するために上記のような不都
合は皆無である。
【0026】次に、本発明の第3の要旨に係る金属中空
体の製造方法について説明する。本発明の製造方法は、
前記の加工用複合型金属素材を金型内に載置したのち、
塑性変形可能な温度に加熱すると共に金属内に埋設され
た気体発生剤から気体を発生させ、該気体の圧力により
、塑性変形可能な金属を金型内面に沿って成形すること
より成る。
【0027】上記の製造方法においては、任意の金型を
使用することができるが、一般的には、当該製造方法は
、主として最終加工品を目的として実施されることから
、目的とする製品形状の金型が採用される。そして、加
工用複合型金属素材の加工条件、例えば、加熱温度、気
体発生剤の金属内における埋設位置、気体発生剤の埋設
量および種類は、軟化した金属が金型内面に沿って流れ
るように総合的に勘案して決定される。図3は、本発明
の製造方法の一例を示す概念的説明図であり、図3(a
)は、図1(a)に示す加工用複合型金属素材(4)を
金型(6)内に載置した加熱前の状態を示し、図3(b
)は、加熱後に金型から取り外した金属中空体(5)を
示す。得られる金属中空体(5)は、その内部に密閉空
間部を有する。なお、図3に示すような金型を使用する
場合は、加工用複合型金属素材(4)の加熱は、上下の
金型のフランジ部を適宜の手段で接合した後に行われる
【0028】また、上記の製造方法の実施に当たっては
、必要に応じ、加工用複合型金属素材を前加工により賦
形することもできる。前加工法としては、特に、弾性限
界以上の応力により、金属を塑性変形する塑性加工(例
えば、衝撃押し出し、冷間もしくは温間鍛造、スピンニ
ング加工またはプレス加工)が推奨される。この場合は
、加工用複合型金属素材の金属が塑性加工可能な金属で
なければならないのは当然である。
【0029】図4は、一般的な後方衝撃押し出しの説明
図であり、図4(a)は、ダイ(30)内にスラグ(1
0)を載置した状態を示し、図4(b)は、ポンチ(4
0)を前進させ、ダイ(30)とポンチ(40)の隙間
から、ポンチ(40)の前進方向とは逆方向にスラグ(
10)を押し出して容器(20)を形成した状態を示す
【0030】図5は、図1(a)に示す加工用複合型金
属素材を使用して後方押し出しにより製作された容器の
一部の断面説明図であるが、同図に示すように、本発明
の加工用複合型素材によれば、気体発生剤(2)が容器
の側壁から露出することがない。
【0031】図6は、図5に示す容器を素材とする本発
明の製造方法の一例を示す概念的説明図であり、図5(
a)は、予め容器状に賦形された加工用複合型金属素材
(4)を雄型(6a)及び雌型(6b)から成る金型内
に載置した加熱前の状態を示し、図5(b)は、加熱後
に金型から取り外した金属中空体(5)を示す。得られ
る金属中空体(5)は、その内部に密閉空間部を有する
。上記のように、塑性加工により、加工用複合型金属素
材を予め容器状に賦形するならば、その後の本発明の加
工法の適用により、内部に空間部を有する二重構造の容
器を容易に製造することができる。
【0032】以上説明した本発明の金属中空体は、その
特徴を活かして例えば次のような各種の用途に好適に使
用することが期待される。 (1)自動車部材、建材、産業機械部材、事務用機械部
材、容器等の軽量かつ高剛性を必要とする用途(2)防
振性や防音性を必要とする用途(3)熱交換器のよう中
空部を構造的に必要とする用途(4)特定温度で作動す
るセンサー又はアクチュエータ等 (5)従来のプレス成形、圧空成形、液圧成形に代わる
低コスト成形品への用途
【0033】更にまた、本発明の加工用複合型金属素材
は、金属中空体の素材に供されるのみならず、金属部品
間の締結加工にも利用することができる。すなわち、所
定長さの接続用金属部材(例えば、棒状体、板状体等)
の両端部に本発明の加工用複合型金属素材を形成し、そ
して、例えば、中ぐり加工により、締結加工すべき金属
部品の双方に跨がって接続用金属部材を挿入して両金属
部品の端面を接続し、次いで、これを加熱することによ
り、接続用金属部材の両端部に中空部を形成する共に接
続用金属部材の両端部と締結加工すべき各金属部品とを
一体化する。上記のような締結加工は、特に、溶接困難
な金属部品間の締結加工に好適である。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0035】実施例1 次に示す金属と気体発生剤とを使用し、図1(a)に示
した製作方法に従って複合型金属素材(直径80mm、
厚さ2mmの円盤状素材)を製作した。 金属      :A5052アルミニウム合金(Al
−Mg系) 気体発生剤:ポリエステル樹脂フィルム。このフィルム
は、厚さ0.1mm、直径55mmであり、金属の上下
のほぼ中央に埋設されている。 上記の複合型金属素材を図3(a)に示す形状の2分割
金型内に載置して、上下の金型のフランジ部を接合し、
350℃に加熱して中空体を成形した。得られた中空体
は、金型形状に沿った外観を有し、バルジ部の上下の各
高さ20mm、直径55mmであった。また、中空体を
2分割し、中空部の厚みを観察した結果、ほぼ均一厚み
であることが確認された。また、上記において、ポリエ
ステル樹脂フィルムに代えて2水石膏を使用し、上記と
同様に加熱したところ、ほぼ同一の中空体が成形された
。更に、上記において、A5052アルミニウム合金に
代えて、超塑性亜鉛合金を使用した場合も、ほぼ同一の
中空体が成形された。
【0036】実施例2 次に示す金属と気体発生剤とを使用し、図1(a)に示
した製作方法に従って複合型金属素材(直径80mm、
厚さ1mmの円盤状素材)を製作した。 金属      :超塑性アルミニウム気体発生剤:水
素吸蔵合金(Mg2 NiH4.2 )。水素吸蔵合金
は、金属の上下のほぼ中央に、高さ0.1mm、直径6
5mmの面積となるように配置して埋設されている。 上記の複合型金属素材を図3(a)に示す形状の2分割
金型内に載置して、上下の金型のフランジ部を接合し、
350℃に加熱して中空体を成形した。得られた中空体
は、実施例1と同様に、金型形状に沿った外観を有して
いた。また、ポリエステル樹脂フィルムに代えて2水石
膏を使用し、上記と同様に加熱したところ、ほぼ同一の
中空体が成形された。
【0037】実施例3 次に示す金属と気体発生剤とを使用し、図1(a)に示
した製作方法に従って複合型金属素材(直径18mm、
厚さ6mmの円盤状素材)を製作した。 金属      :純度99.5%以上のアルミニウム
気体発生剤:ポリエステル樹脂フィルム。このフィルム
は、厚さ0.1mm、直径15mmであり、金属の上下
のほぼ中央に埋設されている。 先ず、上記の複合型金属素材を図4(a)、(b)に示
す後方衝撃押し出し加工により円筒状に前加工した。得
られた容器は、側壁および底のどの部分にも樹脂フィル
ムの露出はなかった。次いで、上記の容器を図6(a)
に示す雄型および雌型の金型新居に挿入して350℃に
加熱したところ、図6(b)に示すような二重構造の容
器が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、加熱によ
りその内部に発生した気体の圧力を利用して加工を行う
という新規な金属加工に使用される加工用複合型金属素
材が提供され、本発明の加工用複合型金属素材は、特に
、各種の工業製品を製作する際の素材として利用価値が
高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工用複合型金属素材の製作方法を示
す説明図である。
【図2】本発明の加工用複合型金属素材の側面説明図で
ある。
【図3】本発明の製造方法の一例を示す概念的説明図で
ある。
【図4】一般的な後方衝撃押し出しの説明図である。
【図5】図1(a)に示すに示す加工用複合型金属素材
を使用して後方押し出しにより製作された容器の一部の
断面説明図である。
【図6】図5に示す容器を素材とする本発明の製造方法
の一例を示す概念的説明図である。
【図7】内部に密閉空間部を有する金属中空体の完成状
態を示す一部断面説明図であり、従来技術の説明ための
ものである。
【符号の説明】
(1)  :金属                 
     (6)  :金型(2)  :気体発生剤 
               (10):スラグ (3)  :中空孔                
    (20):容器(4)  :加工用複合型金属
素材      (30):ダイス (5)  :金属中空体              
  (40):ポンチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  加熱によりその内部に発生した気体の
    圧力を利用して加工を行うために使用される加工用複合
    型金属素材であって、塑性変形可能な金属と加熱により
    気体に変化するか又は気体を生じる気体発生剤とから成
    り、該気体発生剤が金属表面に露出することなく金属内
    に埋設されていることを特徴とする加工用複合型金属素
    材。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の加工用複合型金属素材
    を塑性変形可能な温度に加熱すると共に金属内に埋設さ
    れた気体発生剤から気体を発生させ、該気体の圧力によ
    り、少なくとも金属内部に空間部を形成して成ることを
    特徴とする金属中空体。
  3. 【請求項3】  請求項1記載の加工用複合型金属素材
    を金型内に載置したのち、塑性変形可能な温度に加熱す
    ると共に金属内に埋設された気体発生剤から気体を発生
    させ、該気体の圧力により、塑性変形可能な金属を金型
    内面に沿って成形することを特徴とする金属中空体の製
    造方法。
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