JPH0433277B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はドラム式引渡し機構を備えた列構造の
枚葉紙オフセツト輪転印刷機であつて、この引渡
し機構において枚葉紙が連続して、機械的なグリ
ツパを以つての引渡しによつて第１の圧胴から引
渡しドラムへ、更にダブルサイズ（即ち、版胴及
びゴム胴の２倍の大きさ）の引渡しドラムへ、そ
の後で方向転換ドラムへ、更に第２の圧胴へ搬送
可能であり、またこの印刷機が片面多色印刷又は
両面印刷に使用可能である形式のものに関する。

従来の技術 上記形式を有する枚葉紙オフセツト輪転印刷機
は例えばドイツ連邦共和国特許第1107246号明細
書から公知である。この印刷機の両面印刷用の位
置では、方向転換ドラムの周面上に配置された両
面印刷用のグリツパが枚葉紙の後走行縁を捕捉し
て該枚葉紙を、先行するダブルサイズの引渡しド
ラムから受取る。続いて各グリツパは自らの軸を
中心に内方へ、内側ストツパ部材に当接するまで
旋回する。方向転換ドラムの周面に付加的に配設
された２色印刷用の２色用グリツパもやはりその
自らの軸線を中心に内方へ、もう１つの内側スト
ツパ部材に接触するまで旋回される。枚葉紙の後
走行縁は、内方へ旋回された両面印刷用グリツパ
から、該グリツパと整合された２色グリツパへ引
渡され、それによつて枚葉紙が方向転換され、こ
の際に枚葉紙の後走行縁が前走行縁になる。この
公知印刷機では連続して機械的なグリツパによる
引渡しが行なわれるので、各枚葉紙の捕捉、引渡
しそして放出は常に正確に一定であり、それによ
つて必要な見当合せ維持が保証される。この公知
機械においては付加的な吸込み機構が方向転換ド
ラムの周面上に、即ち方向転換ドラムの回転方向
で見て各グリツパの後ろに配設されている。この
吸込み機構は枚葉紙の後走行縁の保持のために補
助的に働く。この公知の枚葉紙オフセツト輪転印
刷機の欠点は、シングルサイズの引渡しドラム上
での枚葉紙の強い曲げ故にまた繰り返しての曲げ
変化及び多数のグリツパ引渡し作動故に、スムー
ズではない枚葉紙走行が生じ、また片面多色印刷
において高速度での印刷及び例えばカートンなど
の硬めの印刷担体の処理が行なわれなければなら
ないような場合には、見当合せ維持における問題
が生じ得る。片面多色印刷においてはこのような
場合やはり、両面印刷において一般的な低めの作
業速度のみが用いられ得る。

ドイツ連邦共和国特許出願公告第2350132号明
細書で公知の列構造のオフセツト印刷機において
は、枚葉紙が連続した機械的なグリツパによる引
渡しによつて、第１のダブルサイズの圧胴から唯
１つのダブルサイズの引渡しドラムへ、更にそこ
から第２のダブルサイズの圧胴へ搬送可能であ
る。この輪転印刷機によれば片面多色印刷におい
てスムーズな枚葉紙走行が達成され得るが、しか
し両面印刷においてはドラムの所での枚葉紙の、
特に方向転換プロセス後の枚葉紙端部の汚損を防
ぐために、ダブルサイズの引渡しドラムの引渡し
範囲内に、周期的に制御可能なブロー兼吸込みケ
ースが付加的に配設されなければならない。

発明の課題 本発明の課題は冒頭に述べた形式の枚葉紙オフ
セツト輪転印刷機を改良して、両面印刷において
は２つの引渡しドラムとダブルサイズの引渡しド
ラムとを介して形成される枚葉紙走行路が、片面
多色印刷のためには、２つのダブルサイズの圧胴
の間に配置された唯１つのドラムとしてのダブル
サイズの引渡しドラムのみを介して形成可能であ
り、同時に各印刷ユニツトの間の距離寸法を減少
せしめてコンパクトな列構造を可能にすることで
ある。

課題を解決するための手段 上記の課題は本発明によれば前記の両印刷形式
の間で枚葉紙走行路を切換えるために、ダブルサ
イズの引渡しドラムが２つの位置の内の一方に選
択的に移動可能でありかつその回転方向を変更可
能であり、この際に片面多色印刷のための第１の
位置と第１の回転方向においては、引渡しドラム
が離動されかつダブルサイズの引渡しドラムが２
つのダブルサイズの圧胴に接近可能であり、また
両面印刷のための第２の位置と第２の回転方向に
おいては、ダブルサイズの引渡しドラムが下方へ
方向転換ドラムに接近されかつ、片面多色印刷に
おいて離動されていた引渡しドラムが上方から、
第１のダブルサイズの圧胴及ダブルサイズの引渡
しドラムに接近可能であり、しかも前記の各圧胴
の距離がダブルサイズの引渡しドラムの直径より
も大きいことによつて解決された。

発明の利点 本発明の構成によれば、第１の引渡しドラムと
ダブルサイズの引渡しドラムと２つの圧胴の間の
１つの方向転換ドラムとを有する構造による枚葉
紙方向転換の利点、即ち３ドラム式方向転換の利
点、特に公知の汚損なしの枚葉紙走行路形成及び
グリツパによる機械式の連続引渡しに関してのそ
れらの利点が、ダブルサイズの引渡しドラムの付
加的な切換え可能性によつて、片面多色印刷のた
めにダブルサイズの各圧胴の間へ当該の唯１つの
ダブルサイズの引渡しドラムを位置させること、
即ち一般的な中間ドラム走行におけるスムーズで
狭幅な枚葉紙走行路形成による利点と結合可能と
なる。これによつて上記形式の枚葉紙オフセツト
輪転印刷機による片面多色印刷においてはもは
や、従来のように特に毎時10000枚以上の作業速
度でのカートン処理の際に生じていた困難に基づ
いてそうであつたように、３ドラム式方向転換に
よる不利な制限を受けることはない。更に本発明
による切換え可能な枚葉紙走行路によつて、各印
刷ユニツトから印刷ユニツトへの距離寸法の短い
列構造が可能となつており、何故なら両面印刷に
おいて、連続する３つのドラム又は引渡しドラム
が従来の構造に比べてよりコンパクトに相互接続
されているからである。

実施例 第１図及び第２図に示された２色印刷機は２つ
の版胴１，２と、２つのゴム胴３，４と、該版胴
及びゴム胴の２倍の大きさ（ダブルサイズ）の２
つの圧胴５，６とから成り、この２つの圧胴５，
６の間に引渡しドラム１７と、ダブルサイズの大
きさの引渡しドラム７と方向転換ドラム２１とが
配置されている。枚葉紙引渡しは通常通り機械的
なグリツパによつて行なわれる。このために圧胴
５にはグリツパ列１０，１１が、引渡しドラム１
７にはグリツパ列９が、ダブルサイズの引渡しド
ラム７にはグリツパ列１２，１３が、また方向転
換ドラム２１には公知方法で内方へ旋回可能であ
りかつ互いに協働する各グリツパ列１８，１９
が、更に圧胴６にはグリツパ列２２，２３が配置
されている。版胴１，２のためのインキ装置は図
示されていない。ダブルサイズの引渡しドラム７
は回転方向を変更可能でありかつ引渡しドラム１
７と同様に旋回可能な軸受８又は１６上に配設さ
れている。この運動は第１図及び第２図に示され
た矢印に沿つて、位置７′又は１７′へ向つて行な
われる。ダブルサイズの引渡しドラム７に固定さ
れたグリツパ列１２，１３はペンチ状のグリツパ
を有している。この構造によつてダブルサイズの
引渡しドラム７が、両面印刷用（第１図）と片面
多色印刷用（第２図）との間で切換え可能な枚葉
紙走行路のために選択的に２つの位置の内の一方
にもたらされかつその回転方向を変えられ得、そ
れによつて第２図に示された第１の位置では引渡
しドラム１７が離動されかつ両方のダブルサイズ
の圧胴５，６が引渡しドラム７に接触して片面多
色印刷を形成しており、また両面印刷のための第
２の位置と回転方向においては（第２図）ダブル
サイズの引渡しドラム７が下方へ動かされて方向
転換ドラム２１に接触せしめられかつ、片面多色
印刷では離動されていた引渡しドラム１７が上方
から第１のダブルサイズの圧胴５とダブルサイズ
の引渡しドラム７とに接近せしめられている。

枚葉紙２０の後縁をダブルサイズの引渡しドラ
ム７にスムーズに接触させかつ正確に見当合せし
て引渡すこと可能とするために、枚葉紙端部に合
わせて調節及び作用可能な（第１図の矢印）なら
し機構１４，１５が配設されている。しかしまた
このならし機構を除去して、付加的な吸込み機構
を方向転換ドラム２１の周面上に配設しまた、枚
葉紙の位置決めのためのブロー又は吸込み装置を
ダブルサイズの引渡しドラム７上に公知方法で配
設し、それによつて後方の枚葉紙縁を固定保持し
かつ汚損なしの枚葉紙走行を確保することが可能
である。枚葉紙走行と引渡しとは、片面多色印刷
においてはダブルサイズの圧胴５，６の間のダブ
ルサイズの引渡しドラム７のみを以つて行なわ
れ、また両面印刷においてはダブルサイズの圧胴
５，６の間で引渡しドラム１７とダブルサイズの
引渡しドラム７と方向転換ドラム２１とによつて
それぞれ公知の方法で行なわれるのでここでは詳
説しない。相応した切換え機構を配設することだ
けが必要である。

引渡しドラム７と１７との旋回機構は前述の旋
回可能な軸受８，１６に限定されるものではな
く、枚葉紙走行路の切換えのために駆動軸の回転
方向及び幾何的な位置を変えることが可能である
他の公知装置も使用可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の１実施例を示すものであつて、
第１図は列構造の２つの印刷ユニツトを備えた枚
葉紙オフセツト輪転印刷機を両面印刷用の位置で
略示した図、第２図は列構造の２つの印刷ユニツ
トを備えた枚葉紙オフセツト輪転印刷機を片面多
色印刷用の位置で略示した図である。 １，２……版胴、３，４……ゴム胴、５，６…
…圧胴、７，１７……引渡しドラム、７′，１
７′……位置、８，１６……軸受、９，１０，１
１，１２，１３，１８，１９，２２，２３……グ
リツパ列、１４，１５……ならし機構、２０……
枚葉紙、２１……方向転換ドラム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ドラム式引渡し機構を備えた列構造の枚葉紙
   オフセツト輪転印刷機であつて、この引渡し機構
   において枚葉紙が連続して、機械的なグリツパを
   以つての引渡しによつて第１の圧胴から引渡しド
   ラムへ、更にダブルサイズの引渡しドラムへ、そ
   の後で方向転換ドラムへ、更に第２の圧胴へ搬送
   可能であり、またこの印刷機が片面多色印刷又は
   両面印刷に使用可能である形式のものにおいて、
   前記の両印刷形式の間で枚葉紙走行路を切換える
   ために、ダブルサイズの引渡しドラム７が２つの
   位置の内の一方に選択的に移動可能でありかつそ
   の回転方向を変更可能であり、この際に片面多色
   印刷のための第１の位置と第１の回転方向におい
   ては、引渡しドラム１７が離動されかつダブルサ
   イズの引渡しドラム７が２つのダブルサイズの圧
   胴５，６に接近可能であり、また両面印刷のため
   の第２の位置と第２の回転方向においては、ダブ
   ルサイズの引渡しドラム７が下方へ方向転換ドラ
   ム２１に接近されかつ、片面多色印刷において離
   動されていた引渡しドラム１７が上方から、第１
   のダブルサイズの圧胴５及びダブルサイズの引渡
   しドラム７に接近可能であり、しかも前記の各圧
   胴５，６の距離がダブルサイズの引渡しドラム７
   の直径よりも大きいことを特徴とする、列構造の
   枚葉紙オフセツト輪転印刷機。 ２ 引渡しドラム１７とダブルサイズの引渡しド
   ラム７とが旋回可能な軸受８，１６内に配置され
   ている、特許請求の範囲第１項記載の枚葉紙オフ
   セツト輪転印刷機。 ３ ダブルサイズの引渡しドラム７の各グリツパ
   列１２，１３がペンチ状のグリツパを有し、回転
   方向で見て該グリツパの後方には、両面印刷時に
   枚葉紙端部に対して調節されて作用可能なならし
   機構１４，１５が配設されている、特許請求の範
   囲第１項又は第２項記載の枚葉紙オフセツト輪転
   印刷機。