JPH0432943B2 - - Google Patents

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JPH0432943B2
JPH0432943B2 JP59237648A JP23764884A JPH0432943B2 JP H0432943 B2 JPH0432943 B2 JP H0432943B2 JP 59237648 A JP59237648 A JP 59237648A JP 23764884 A JP23764884 A JP 23764884A JP H0432943 B2 JPH0432943 B2 JP H0432943B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は船外機の燃料噴射システムに関する。
[背景技術] 船外機の高出力化、低燃費化を図るために、船
外機に燃料噴射システムを採用することが考えら
れる。
ここで、自動車等に従来から用いられている燃
料噴射システムを船外機に用いるものとすると、
その燃料噴射システムは、船体側に配置される燃
料タンクと、船外機側に配置され、燃料を圧送す
る燃料圧送ポンプと、船外機本体に搭載されてい
る内燃機関に備えられている燃料噴射装置と、燃
料タンク内の燃料を燃料圧送ポンプに導入する燃
料導入経路と、燃料圧送ポンプが圧送する燃料を
燃料噴射装置に供給する燃料供給経路と、船外機
側に配設され、燃料供給経路内の余剰燃料を返送
する船外機側の燃料返送経路と、船体側に配設さ
れ、船外機側の燃料返送経路に接続されて余剰燃
料を燃料タンクに返送する船体側の燃料返送経路
と、燃料供給経路の終端と船外機側の燃料返送経
路の始端との間に配設され、燃料供給経路内の燃
料圧力が燃料噴射装置の燃料圧力以上の所定値を
超える時、燃料供給経路内の余剰燃料を船外機側
の燃料返送経路に移送可能とする圧力調整装置と
を有してなるものとなる。
上記燃料噴射システムによれば、燃料供給経路
内に常に、燃料噴射装置の噴射圧力以上の高圧燃
料を充填し続けることが可能となり、適正かつ確
実な燃料噴射動作を得ることが可能となる。
しかしながら、上記燃料噴射システムにあつて
は、燃料供給経路内の余剰燃料を返送する燃料返
送経路を、船外機側と船体側の両方に設け、かつ
船外機の船体への着脱に応じて上記両方の燃料返
送経路を交互に接続もしくは離脱可能とする必要
があり、配管構造が複雑となる。
また、上記燃料噴射システムにあつては、燃料
タンクに燃料導入経路が連なる接続口以外に、燃
料返送経路が連なる接続口を併設する必要があ
り、気化器を用いた燃料供給装置用の燃料タンク
を用いる場合には、該燃料タンクに燃料返送経路
用接続口を新設する必要がある。
また、上記燃料噴射システムにあつては、内燃
機関の低速運転時に燃料消費量が少なく、燃料供
給経路から圧力調整装置を経て燃料返送経路に返
送される余剰燃料の返送量が多くなるものの、燃
料返送経路で余剰燃料に及ぶ返送抵抗が大きく、
圧力調整装置による円滑な圧力調整を困難にする
虞れがある。
他方、内燃機関の高速運転時に燃料消費量が多
くなり、燃料返送経路に返送される余剰燃料の返
送量が少なく、かつ燃料圧送ポンプが圧送すべき
燃料量が多くなるものの、船体側の燃料タンクか
ら燃料圧送ポンプまでの管路抵抗が大きく、燃料
圧送ポンプによる十分な燃料圧送を困難にする虞
れがある。
本発明は、燃料経路を簡素化するとともに、燃
料返送経路用接続口を有しない燃料タンクを使用
可能とし、かつ機関燃料消費量の変動に対し、燃
料噴射装置との間の燃料の圧送状態及び返送状態
を円滑化可能とすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、船体側に配置される燃料タンクと、
船外機側に配置され、燃料を圧送する燃料圧送ポ
ンプと、船外機本体に搭載されている内燃機関に
備えられている燃料噴射装置と、燃料タンク内の
燃料を燃料圧送ポンプのポンプ室に導入する燃料
導入経路と、燃料圧送ポンプが圧送する燃料を燃
料噴射装置に供給する燃料供給経路と、燃料供給
経路内の余剰燃料を返送する燃料返送経路と、燃
料供給経路と燃料返送経路との間に配設され、燃
料供給経路内の燃料圧力が燃料噴射装置の噴射圧
力以上の所定値を超える時、燃料供給経路内の余
剰燃料を燃料返送経路に移送可能とする圧力調整
装置と、を有してなる船外機の燃料噴射システム
において、燃料返送経路を、燃料導入経路の船外
機側に位置する部分に接続し、燃料返送経路と燃
料導入経路の船外機側に位置する部分とからなる
船外機内の燃料低圧経路内に燃料溜りを設けてな
るようにしたものである。
[作用] 本発明によれば、下記、の作用効果があ
る。
燃料返送経路を船外機側にのみ設ける構成下
で、燃料供給経路内の余剰燃料を燃料導入経路
に返送可能とする。
よつて、燃料経路を簡素化するとともに、燃
料返送経路用接続口を有していない燃料タンク
を使用できる。
内燃機関の低速運転時に燃料消費量が少な
く、燃料供給経路から圧力調整装置を経て燃料
返送経路に返送される余剰燃料の返送量が多く
なると、燃料返送経路に返送された多量の余剰
燃料が直ちに燃料溜りに貯溜され、圧力調整装
置による円滑な圧力調整を維持可能とする。
他方、内燃機関の高速運転時に燃料消費量が
多くなり、燃料返送経路に返送される余剰燃料
の返送量が少なく、かつ燃料圧送ポンプが圧送
すべき燃料量が多くなると、燃料溜り内の貯溜
燃料が直ちに燃料圧送ポンプに吸引され、燃料
圧送ポンプによる十分な燃料圧送を確保可能と
する。
よつて、機関燃料消費量の変動に対し、燃料
噴射装置との間の燃料の圧送状態及び返送状態
を円滑化できる。
[実施例] 第1図は本発明が適用される船外機を示す側面
図、第2図は同船外機の内燃機関を示す模式図で
ある。
船外機10は、船体11に、クランプブラケツ
ト12、スイベルブラケツト13を介して、船外
機本体としての推進ユニツト14を着脱可能とし
ている。
また、船外機10は、推進ユニツト14の上部
に、V型6気筒4サイクル内燃機関15を搭載し
ている。内燃機関15はカウリング15Aによつ
て被覆可能とされ、各気筒にピストン16、点火
栓17、吸気弁18によつて開閉される吸気管1
9、排気弁20によつて開閉される排気管21を
備えている。内燃機関15の出力は、そのクラン
ク軸22に接続されるドライブ軸23、前後進切
換装置24、プロペラ軸25を介してプロペラ2
6に伝達可能とされている。
ここで、上記内燃機関15は、燃料噴射式とさ
れ、各気筒の燃焼室に燃料を噴射可能とする燃料
噴射装置としての電磁弁からなるインジエクタ2
7を備えている。28は、各気筒の吸気管19に
備えられ、各気筒の燃焼室に供給する空気量を調
整可能とするスロツトル弁である。
第3図は本発明の第一実施例に係る燃料噴射シ
ステムを示す配管系統図である。この燃料噴射シ
ステムは、船体11側に配置される燃料タンク2
9と、船外機10側に配置され、燃料を圧送する
燃料圧送ポンプ30と、内燃機関15の前記イン
ジエクタ27と、船体11側に配設され、燃料タ
ンク29内の燃料を送出する燃料送出配管31
と、船外機10側に配設され、燃料送出配管31
に接続されて燃料を燃料圧送ポンプ30のポンプ
室に導入する燃料導入経路としての燃料導入配管
32と、燃料圧送ポンプ30が圧送する燃料をイ
ンジエクタ27に供給する燃料供給経路としての
燃料供給配管33と、燃料供給配管33内の余剰
燃料を返送する燃料返送経路としての燃料返送配
管34と、燃料供給配管33の終端と燃料返送配
管34の始端との間に配設され、燃料供給配管3
3内の燃料圧力がインジエクタ27の噴射圧力以
上の所定値を超える時、燃料供給配管33内の余
剰燃料を燃料返送配管34に移送可能とする圧力
調整装置としてのレギユレータ35とを有してい
る。
ここで、燃料送出配管31と燃料導入配管32
とは、船外機10のカウリング15Aに配設され
ている接続部15Bにおいて、相互に接続もしく
は離脱可能とされている。また、燃料送出配管3
1の中間部には手動ポンプ36が介在し、カウリ
ング15A内の燃料低圧経路である燃料導入配管
32の中間部にはダイヤフラムポンプ37、中間
タンク38が介在している。中間タンク38は、
フロート39と、フロート39の浮動によつて燃
料導入配管32の中間流出口部40を開閉するニ
ードル弁41と、中間タンク38の内部空間を大
気圧に保持可能とするチエツク弁42を備えてい
る。また、燃料供給配管33における燃料圧送ポ
ンプ30の出側には、燃料圧送ポンプ30の吐出
圧力の脈動を平滑化可能とするダンパ43、燃料
圧送ポンプ30の吐出燃料を濾過可能とするフイ
ルタ44が介在している。
然して、この第一実施例においては、燃料返送
配管34の終端が、燃料導入配管32の中間部に
介在されている上記中間タンク38の上部空間に
接続され、燃料供給配管33からレギユレータ3
5を経て燃料返送配管34に移送される前記余剰
燃料を中間タンク38に返送可能としている。
なお、内燃機関15は、クランク角センサ4
5、スロツトル角センサ46、水温センサ47、
吸気温センサ48、大気圧センサ49を備えてい
る。クランク角センサ45は、ピストン16の圧
縮点を検出し、インジエクタ27の噴出タイミン
グを決定可能とする。スロツトル角センサ46
は、スロツトル弁28の開き角度を検出し、吸入
空気量の増加時にインジエクタ27の開時間を増
大して空熱費の適正化を図ることを可能とする。
水温センサ47は、内燃機関15の冷却水温を検
出し、冷機時にインジエクタ27の開時間を増大
して多量の燃料を供給可能とする。吸気温センサ
48は、吸入空気温度を検出し、吸入空気量を補
正可能とする。大気圧センサ49は、大気圧を検
出し、吸入空気量を適正可能とする。
つぎに、上記第一実施例の作用について説明す
る。
上記燃料噴射システムにおいては、レギユレー
タ35の作動により、燃料供給配管33内に常に
インジエクタ27の噴射圧力以上の高圧燃料を充
填し続け、インジエクタ27による適正且つ確実
な燃料噴射動作を得ることが可能である。
ここで、内燃機関15の低速運転時には、燃料
供給配管33からレギユレータ35を経て燃料返
送配管34に移送される余剰燃料の返送量が多
く、中間タンク38内に一時的に貯留される燃料
の量が多くなる。内燃機関15の高速運転時に
は、燃料返送配管34に移送される余剰燃料の返
送量が少なく中間タンク38内に一時的に貯留さ
れる燃料の量が少なくなる。
上記第一実施例によれば、燃料返送配管34を
船外機10側にのみ設ける構成下で、燃料供給配
管33内の余剰燃料を燃料導入配管32に返送可
能とし、配管構造を簡素化する状態下で、適正か
つ確実な燃料噴射動作を得ることが可能である。
また、燃料タンク29に燃料返送経路用接続口を
設ける必要がない。
また、上記第一実施例によれば、低速運転時に
は、燃料返送配管34に返送された多量の余剰燃
料が直ちに中間タンク38に貯溜され、レギユレ
ータ35による円滑な圧力調整を維持可能とす
る。また、高速運転時には、中間タンク38内の
貯溜燃料が直ちに燃料圧送ポンプ30に吸引さ
れ、燃料圧送ポンプ30による十分な燃料圧送を
確保可能とする。よつて、機関燃料消費量の変動
に対し、燃料噴射装置との間の燃料の圧送状態及
び返送状態を円滑化できる。
第4図は本発明の第二実施例に係る燃料噴射シ
ステムを示す配管系統図である。この第二実施例
が前記第一実施例と異なる点は、カウリング15
A内の燃料低圧経路である、燃料導入配管32に
おける燃料返送配管34の終端接続部の近傍部
に、アキユムレータ51を設けたことにある。
この第二実施例において、内燃機関15の低速
運転時には、燃料返送配管34に移送される余剰
燃料の返送量が多く、アキユムレータ51内に一
時的に貯留される燃料の量が多くなる。内燃機関
15の高速運転時には、燃料返送配管34に移送
される余剰燃料の返送量が少なく、アキユムレー
タ51内に一時的に貯留される燃料の量が少なく
なる。
上記第二実施例による場合にも、燃料供給配管
33の余剰燃料を返送する燃料返送配管34を船
外機10側にのみ設け、配管構造を簡素化するこ
とが可能となる。
また、上記第二実施例によれば、低速運転時に
は、燃料返送配管34に返送された多量の余剰燃
料が直ちにアキユムレータ51に貯溜され、レギ
ユレータ35による円滑な圧力調整を維持可能と
する。また、高速運転時には、アキユムレータ5
1内の貯溜燃料が直ちに燃料圧送ポンプ30に吸
引され、燃料圧送ポンプ30による十分な燃料圧
送を確保可能とする。よつて、機関燃料消費量の
変動に対し、燃料噴射装置との間の燃料の圧送状
態及び返送状態を円滑化できる。
第5図は本発明の第三実施例に係る燃料噴射シ
ステムを示す配管系統図である。この第三実施例
が前記第一実施例と異なる点は、カウリング15
A内の燃料低圧経路である、燃料導入配管32に
おける燃料返送配管34の終端接続部の近傍部
に、ダイヤフラム式貯留室61を設けたことにあ
る。
この第三実施例において、内燃機関15の低速
運転時には、燃料返送配管34に移送される余剰
燃料の返送量が多く、ダイヤフラム式貯留室61
のダイヤフラム62がスプリング63の弾発力に
抗して押し上げられ、貯留室61内に一時的に貯
留される燃料の量が多くなる。内燃機関15の高
速運転時には、燃料返送配管34に移送される余
剰燃料の返送量が少なく、ダイヤフラム62が下
り、貯留室61内に一時的に貯留される燃料の量
が少なくなる。
上記第三実施例による場合にも、燃料供給配管
33内の余剰燃料を返送する燃料返送配管34を
船外機10側にのみ設け、配管構造を簡素化する
ことが可能となる。
また、上記第三実施例によれば、低速運転時に
は、燃料返送配管34に返送された多量の余剰燃
料が直ちに貯溜室61に貯溜され、レギユレータ
35による円滑な圧力調整を維持可能とする。ま
た、高速運転時には、貯溜室61内の貯溜燃料が
直ちに燃料圧送ポンプ30に吸引され、燃料圧送
ポンプ30による十分な燃料圧送を確保可能とす
る。よつて、機関燃料消費量の変動に対し、燃料
噴射装置との間の燃料の圧送状態及び返送状態を
円滑化できる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、燃料経路を簡素
化するとともに、燃料返送経路用接続口を有しな
い燃料タンクを使用可能とし、かつ機関燃料消費
量の変動に対し、燃料噴射装置との間の燃料の圧
送状態及び返送状態を円滑化できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される船外機を示す側面
図、第2図は同船外機の内燃機関を示す模式図、
第3図は本発明の第一実施例を示す配管系統図、
第4図は本発明の第二実施例を示す配管系統図、
第5図は本発明の第三実施例を示す配管系統図、
である。 10……船外機、11……船体、14……推進
ユニツト、15……内燃機関、27……インジエ
クタ、29……燃料タンク、30……燃料圧送ポ
ンプ、31……燃料送出配管、32……燃料導入
配管、33……燃料供給配管、34……燃料返送
配管、35……レギユレータ、38……中間タン
ク、51……アキユムレータ、61……貯溜室。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 船体側に配置される燃料タンクと、船外機側
    に配置され、燃料を圧送する燃料圧送ポンプと、
    船外機本体に搭載されている内燃機関に備えられ
    ている燃料噴射装置と、燃料タンク内の燃料を燃
    料圧送ポンプのポンプ室に導入する燃料導入経路
    と、燃料圧送ポンプが圧送する燃料を燃料噴射装
    置に供給する燃料供給経路と、燃料供給経路内の
    余剰燃料を返送する燃料返送経路と、燃料供給経
    路と燃料返送経路との間に配設され、燃料供給経
    路内の燃料圧力が燃料噴射装置の噴射圧力以上の
    所定値を超える時、燃料供給経路内の余剰燃料を
    燃料返送経路に移送可能とする圧力調整装置と、
    を有してなる船外機の燃料噴射システムにおい
    て、燃料返送経路を、燃料導入経路の船外機側に
    位置する部分に接続し、燃料返送経路と燃料導入
    経路の船外機側に位置する部分とからなる船外機
    内の燃料低圧経路内に燃料溜りを設けてなること
    を特徴とする船外機の燃料噴射システム。
JP59237648A 1984-11-13 1984-11-13 船外機の燃料噴射システム Granted JPS61118552A (ja)

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