JPH0432159Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の属する技術分野 この考案は、ミニチユア家具などの小物を収納
しうるカセツトケースを利用した人形用小型ハウ
ス玩具に関するものである。

従来技術とその欠点 従来の人形用ハウス玩具では、ミニチユア構造
家具などのハウス玩具を構成する小物を収納する
ケースとは別にハウス構成部材を使用しており、
ケースは小物収容にのみ使用していた。従つて、
ハウスを使用していない場合はハウス構成部材
が、また、ハウスを使用している場合はケース
が、それぞれ不使用の状態にあつて、遊戯場所の
周辺に放置され、又は遊戯場所を狭くするなどの
欠点があつた。また、従来の人形用ハウス玩具で
は、階段で連続する１階と２階を立体的に表現し
うる構造のものはなかつた。

この考案の目的 この考案は、上記の点に鑑み、カセツトケース
を小物収納用としてもハウス構成部材としても利
用することができ、従つて、ケースの有効利用と
構成部材の減少化と及び遊戯場所の狭隘化防止が
もたらされ、さらに、１階と２階が階段を介して
連続する構造を容易に表現しうる人形用小型ハウ
ス玩具を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するため、この考案に係る人形
用小型ハウス玩具は、本体の周壁の上端にヒンジ
により蓋を開閉自在に連結してミニチユア家具、
階段などの小物が収容できるカセツトケースを形
成し、そのカセツトケースの本体及び／又は蓋の
内側には隔壁を着脱自在に備えて、前記蓋の外側
面の前記ヒンジから離れた複数個所に、差し込み
用孔を設けてあり、その脚差し込み用孔に脚を差
し込んだ状態で蓋を開け、前記階段を本体の前記
ヒンジ側周壁に近接静置すると、本体がハウスの
１階、蓋が２階の外観を呈するようにしたことを
特徴としている。

この考案の実施例 次に、この考案の一実施例を図面に基いて説明
する。

Ａは、この考案に係るカセツトケースであり、
このカセツトケースは後述のように、ハウス玩具
構成部材である小物の収納と、小型ハウス構成部
材としても使用される。そして、カセツトケース
は、地板部１の周囲に周壁２を備えた本体ａと、
天板部３の真直な一辺を除く周囲に周壁４を有す
る蓋ｂとを、本体の周壁の一部の上端及び蓋の前
記真直な一辺においてヒンジｃにより屈曲自在に
結合してなつている。蓋ｂはその周壁４において
本体ａの周壁２に嵌合可能であり、従つて、この
カセツトケースＡは、第２図に示すように閉めた
状態及びヒンジｃを介して第３図に示すように開
放した状態とすることができる。

そして、本体ａ及び蓋ｂの外側面には、ハウス
の外観・模様と同様な図柄を印刷され、又は同様
の印刷をしたシールが貼着されているとともに、
本体及び蓋の内側面には、第３図に例示するよう
に、各種室内模様、とくに壁及び／又は床面のカ
ーペツトの模様などに類似した模様が印刷され、
又は印刷したシールが貼着されている。

d₁は玄関の床面のマツト又は板製床の木目、モ
ザイクなどの模様とし、d₂は風呂床面のタイルの
模様とし、d₃は例えば台所の床面の模様とし、d₄
は寝室のカーペツトの模様とし、d₅は居間の畳や
カーペツトの模様などとしてある。

さらに、本体ａ及び／又は蓋ｂの内側には単数
又は複数の隔壁e₁，e₂が設けられている。隔壁
e₁，e₂は本体及び蓋に着脱自在であり、開放した
状態の本体内又は蓋内に安定した状態で立設する
ことができるように、Ｌ，Ｔ又は角Ｃ字形などに
形成されている。また、蓋ｂの天板の内側面には
隔壁e₂を所定の位置に保持するため、隔壁の形状
に対応して屈曲する係止凸条５が設けてある。隔
壁e₁は本体ａの底部又は周壁に固着されてもよ
い。

本体ａの周壁の一部、本体の隔壁e₁及び蓋に装
着される隔壁e₂には上方に開放する切欠孔５₁〜
５₄が設けられ、かつ、その切欠孔の左右いずれ
か一方側にピン軸受６が設けれている。これらの
各切欠孔はハウスの内外間の又は室内間の出入口
となる。

前記ケースＡには、第４図に例示するような各
種の構造室内装置品、例えば、家具調度品７₁〜
７₈、ベツド７₉、調理台８₁、冷蔵庫８₂、浴槽９
や階段１０、複数個のドア１１₁〜１１₄、小型人
形１２₁，１２₂などの小物及び２本の脚１３₁，
１３₂が収納される。多数の小物をキチンと収納
するため、それぞれ位置、方向、順序などを遊戯
者が各自考慮して、収納することが要求される。
従つて、幼児などに物の収納時の整理整頓の教育
学習ができる。

そして、この考案に係るハウス玩具を使用する
場合は、カセツトケースＡを開放して第４図に示
すようにケース内に収納されていた上記すべての
小物及び脚を出す。この状態のケースは蓋ｂがヒ
ンジｃにより本体ａの周壁の上端に固着されてい
るだけであるから、第３図に示すように蓋側が傾
斜して不安定である。

蓋ｂの上面には、第２図に示されているよう
に、ヒンジｃから遠い側の複数の位置に、脚１３
の先端を差し込む穴１４が設けられているため、
脚１３の先端を差し込むと、第１図に示すよう
に、蓋の天板３を水平にした状態で保持され、本
体と蓋との間に段差が生じて、階段１０を本体ａ
の地板部１の上面に置き、ヒンジｃが設けてある
周壁に近接静置すると、あたかも、本体がハウス
の１階であり、蓋が２階であるような外観を呈す
る。

続いて、各切欠孔にドア１１₁〜１１₄を嵌合
し、そのドアに設けてあるピンを切欠孔付近に設
けてあるピン軸受に挿通して、ドアを開閉自在に
支持する。また、隔壁e₂を蓋ｂの天板３の上に静
置し凸条５により移動しないように係止して、本
体及び蓋内に複数個の部屋を区画形成する。そし
て、本体と蓋との各部屋に上記各種の小物７〜９
をそれぞれ自分の気に入つたパターンに配置し
て、室内装置品が備えられた部屋が完成する。

第１ａ図及び第１ｂ図はこのようにして形成さ
れた部屋の２例を示す。

この考案の効果 上述のように、この考案によれば、ハウス玩具
の室内装置品などの小物を収納するケース自体を
ハウス構成部材として使用し、その中を隔壁で区
画して部屋を形成し、各部屋に小物を配置するこ
とにより、ハウスごつこができるようにしたもの
であるから、ハウスごつこをしないときはカセツ
トケースに小物を収納して、例えば音楽カセツト
テープを収納するケースと同様に保管することが
でき、また、ハウスごつこをするときはハウス及
び部屋構成部材として使用される。従つて、非常
に物の使用効率が良く、また、ハウスごつこをし
ている間もしない間も、室内などの遊戯場所又は
保管場所などを狭隘化することもない。また、ヒ
ンジが本体の周壁の上端に設けてあり、蓋の上面
に脚差し込み用孔が設けてあるので、蓋に脚を設
けて開放したときは、本体がハウスの１階、蓋が
ハウスの２階の外観を呈することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の一実施例を示すものであ
り、第１ａ図及び第１ｂ図は使用状態の一例を示
す斜視図、第２図はハウス玩具の一構成部材であ
るカセツトケースの外観を示す斜視図、第３図は
カセツトケースを開放した状態の斜視図、第４図
はハウス玩具の他の構成部材である各種小物の例
を示す斜視図である。 Ａ……カセツトケース、ａ……本体、ｂ……
蓋、ｃ……ヒンジ、７〜９……小物。１１……ド
ア。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) 本体の周壁の上端にヒンジにより蓋を開閉自
   在に連結してミニチユア家具、階段などの小物
   が収容できるカセツトケースを形成し、 (ロ) 前記カセツトケースの本体及び／又は蓋の内
   側には隔壁を着脱自在に備えてあり、 (ハ) 前記蓋の上面の前記ヒンジから離れた複数個
   所に、脚差し込み用孔を設けてあり、その脚差
   し込み用孔に脚を差し込んだ状態で前記蓋を開
   け、前記階段を本体の前記ヒンジ側周壁に近接
   静置すると、本体がハウスの１階、蓋が２階の
   外観を呈することを特徴とする人形用小型ハウ
   ス玩具。