JPH0117354Y2

JPH0117354Y2 -

Info

Publication number: JPH0117354Y2
Application number: JP15464283U
Authority: JP
Priority date: 1983-10-05
Filing date: 1983-10-05
Publication date: 1989-05-19
Also published as: JPS6063400U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は展開の態様を変えることにより、二
様の形態に変化する変態玩具に関するものであ
る。

単体で、複数の物品の形態変化しうるようにし
た変態玩具は、同一物を複数の態様で使用できる
こと、従つて、使用率が向上すること、他の玩具
との種々の組合せを楽しめること、及び娯楽性が
高いのに対して収納空間の縮小が可能であること
などの利点を有するため、種々の変態玩具が考案
されている。

この考案は、そのような変態玩具の一環をなす
もので、未展開状態では、収納保存に適する箱形
を有し、第１の展開態様では応接セツトの形態を
備え、第２の展開態様では台所セツト、化粧台セ
ツトその他の家具調度品の形態を備える変態玩具
を提供することを目的とする。

次に、この考案の一実施例を、図面に基いて説
明する。

この考案による変態玩具は、概略的には、二つ
のほぼ対称形の長椅子状部材A₁，A₂と、壁面体
Ｂとからなつている。

第１長椅子状部材A₁は、左右両側板１，２と、
底板３と、背板４と、床板５と、及びこれらの各
板により形成された凹部に設けられたソフア部６
とを一体に有して、長椅子の形を備えている。そ
して、前記床板５は、前記底板３より前方に延出
されている。

また、第２長椅子状部材A₂は、第１長椅子状
部材A₁と同様に左右両側板７，８と、底板９と、
背板１０と、及びこれらの各板により形成された
凹部に取付けられたソフア部１１とを一体に有し
て、第１長椅子状部材とほぼ対称形の長椅子の形
を有している。そして、第２長椅子状部材A₂の
底板９には、前端において前方に開口する孔より
なる収納部１２が設けられており、かつ、その収
納部に板状のスライダ１３が出入自在に収納され
ている。

前記収納部１２の開口部の両端に設けた突起１
２ａ，１２ｂでスライダ１３の内側端に設けた突
起１３ａ，１３ｂを係止することにより、スライ
ダを引出したときに抜けないようにしている。ま
た、前記スライダの前端は、第１長椅子状部材
A₁の床板５の前端の左右両側にヒンジ１４によ
り床板と平行な軸線回りに回転自在に連結してあ
る。

さらに、床板５の前端と、これに隣接する前記
スライダ１３の前端には、両者に跨つて連続する
二本の溝１５が設けられている。

こうして、第１図に示すように、第１長椅子状
部材と第２長椅子状部材の底板３，９を共通な平
面上に置き、第２図に示すように、前記スライダ
１３を第２長椅子状部材A₂の収納部１２内から
引出して、前記溝１５にテーブル兼棚１６の左右
両側に備えてある脚部１７を嵌合して固定するこ
とができ、この状態で、この考案に係る玩具は応
接セツトの形態を構成する。

前記壁面部Ｂは、前記第１長椅子状部材A₁の
背板４上部にヒンジ１８により回転自在に連結さ
れており、第１図ないし第４図に示されているよ
うに、背板が直立されて応接セツトとして表現さ
れているときは、壁面部の自重により垂下し、長
椅子の背板の一部を構成する外観を呈している。

第４図に示されている応接セツトから前記テー
ブル兼棚１６を前記溝１５から外すとともに、前
記スライダ１３を前記収納部１２内に収納し、か
つ、第１長椅子状部材A₁を前記ヒンジ１４廻り
に上方に回転すると、両長椅子状部材の両側板
１，２，７，８はほぼ対称形でかつ、補完的な形
状を有しているため、第５図に示すように、二つ
の長椅子状部材が上下に重ね合さり、全体とし
て、長方体状の箱形になる。

また、前記第１長椅子状部材A₁の底板３の表
面には、第６図に示されているように、一例とし
て、観音扉１９，２０が開閉自在に設けられ、レ
ンジの扉２１が描かれている。さらに、前記背板
４の外側面には、第７図及び第８図に示されてい
るように、台所において用いられる流し台を構成
する水道蛇口とコツク２２及び水溜２３が前記観
音扉に対応する側に設けられ、前記レンジに対応
する側にはガス台２４が設けられている。

そして、前記壁面部Ｂの内側面には、第８図に
示されているように、窓の模様２５、台所用器具
の模様２６、各種の器が収納された戸棚の模様２
７がそれぞれ適当に配置され、戸棚の模様と器具
の模様の間に支持板２８が設けられている。この
支持板と壁面部の三辺に沿つて連続する突縁のう
ち、壁面部を前記ヒンジ１８廻りに回転したとき
に上方に位置する突縁部との間には、第７図に示
されているように、前記テーブル兼棚１６を嵌合
して固定することができるようになつている。

なお、前記壁面部Ｂは、第１長椅子状部材の背
板から90度まで回転すると、端部２９が前記背板
に当接して、その状態に止められる。

こうして、第５，６図の状態の箱形の玩具は、
前記壁面部Ｂを上方に回転して、第７，８図に示
されているように、立てると、台所セツトの形態
となり、観音扉を開けると、その内側に描かれて
いる台所用品が現れ、第５，６図に示された箱か
らは到底予想できない形態に変化する。

前記水道蛇口２２は、回転可能に取付けられ、
壁面部を倒伏する場合は、その蛇口は、第７図に
示されているように側方に向けて、倒伏する際に
前記支持板の移動の邪魔にならないようにしてあ
る。

この玩具を使用しないときは、第５，６図に示
されているように箱状に折り畳み、重ねて保管さ
れる。従つて、収納空間は、最小のものでよい。
そして、上記の構成により、箱状のものから展開
する態様により、一つには、第３図に示されてい
るような応接セツトの形態に変化することがで
き、また、二つには第８図に示されているような
台所セツトの形態に変化することができ、その形
態の変化は非常に意外性と高い娯楽性を有して、
遊戯者を魅了する。

上記実施例は、応接セツトと台所セツトに変化
する例であつたが、この考案は、化粧台セツトそ
の他の家屋内備品の模擬形態を備えることが可能
である。上述のように、この考案によれば、未展
開状態では収納保存に適する箱状の形態を有し、
一つの展開態様では応接セツトの形態に変化する
とともに、他の展開状態では台所セツトその他の
家屋内備品の形態に変化するので、非常に変化、
娯楽性に富んだ変態玩具を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すものであり、
第１図ないし第３図は一つの形態に変化する場合
の態様を示す斜視図、第４図は底板部分における
断面図である。第５図は収納保管される状態にお
ける斜視図、第６図は同じく反対側より見た斜視
図、第７図は壁面部を起立した状態における斜視
図、第８図は他の形態に変化した場合における斜
視図である。 A₁……長椅子状部材、A₂……長椅子状部材、
Ｂ……壁面部、１３……スライダ、１４……ヒン
ジ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】下記の要件からなることを特徴とする変態玩
具。 (イ) 二つの対称形の長椅子状部材を対向させ、一
方の底部にスライダを出入自在に連結し、その
スライダの一端を他方の底部にヒンジで枢着し
て、双方を折畳み・積重ね可能に連結してある
こと。 (ロ) 一方の長椅子状部材の背面に、壁面部が起伏
自在に枢着され、壁面部の内側面及び長椅子状
部材の背面に台所セツト、化粧台セツトなどの
家屋内備品の形態が備えてあること。