JPH04321427A - エンジンマウントメンバー - Google Patents

エンジンマウントメンバー

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Publication number
JPH04321427A
JPH04321427A JP11677091A JP11677091A JPH04321427A JP H04321427 A JPH04321427 A JP H04321427A JP 11677091 A JP11677091 A JP 11677091A JP 11677091 A JP11677091 A JP 11677091A JP H04321427 A JPH04321427 A JP H04321427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine mount
cross member
engine
vehicle body
attached
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11677091A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadanobu Yamamoto
山本 忠信
Hiroyoshi Kumada
拡佳 熊田
Toshio Enomoto
俊夫 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP11677091A priority Critical patent/JPH04321427A/ja
Publication of JPH04321427A publication Critical patent/JPH04321427A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンマウントメンバ
ーに係り、詳しくは、車体の前後で左右方向へ延びるよ
うに配置された二つのクロスメンバーにわたって、前後
端部が取り付けられたエンジンマウントメンバーの形状
ならびにエンジンマウントの装着構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車体にサスペンション装置やパワープラ
ントを取り付ける場合に、車体の左右方向へ延びて支持
されるサスペンションクロスメンバーを使用することが
多い。そのサスペンションクロスメンバーは、従来、鉄
板をプレスした二つの部材を合わせた形で製作されてい
るが、最近では、少しずつアルミダイキャスト製のサス
ペンションクロスメンバーが採用されるようになってき
ている。したがって、サスペンションクロスメンバーを
一体ものとして、複雑な形状に成形することも比較的容
易となってきた。しかし、そのような鋳造品のサスペン
ションクロスメンバーに、エンジンやトランスミッショ
ンなどからなるパワープラントを装着する場合、どのよ
うにしてその取付部位における強度を確保したり防振対
策を施すかが重要な課題となる。なお、車体のフロント
において左右へ延びる二つのクロスメンバーを、前後に
配置し、その前後のクロスメンバーに、前後方向へ延び
るセンターメンバーで接続するようにした構造が、実開
平2−88825号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、前後
に配置されて車体に固定した二つのクロスメンバーに、
車体の略中央で前後に延びるセンターメンバーがかけわ
たされている場合、パワープラントの前後は、上記公報
に記載されているように、センターメンバー上で支持さ
れるのが通常である。ところで、パワープラントは重量
が大きく、車両の操向安定性を考慮すると、FF車の場
合のエンジンをできるだけ後方に位置してキャビンに近
いことが望ましい。しかし、センターメンバー上で前後
に配置されたエンジンマウントにパワープラントを搭載
する場合には、そのパワープラントの搭載位置を後方に
ずらせて配置するには限りがある。また、パワープラン
トから発生する振動が車体へ伝達されるを防止する必要
もあり、エンジンマウントにはマウントラバーが介装さ
れるが、その振動を完全に抑制することは不可能に近い
。上記したセンターメンバーを採用すると、ある程度パ
ワープラントの搭載位置をキャビン側にすることができ
るが、その場合に、エンジン振動がキャビン側へ伝達さ
れにくくするための配慮も必要とされる。ちなみに、上
記公報では、センターメンバーとして略一定の幅を有す
るプレス加工鋼板材が採用されているが、それに取り付
けられているエンジンマウントにおける防振に関するバ
ネ定数の強弱の記載はなく、振動伝達の方向性につては
、センターメンバーを採用した場合の一つの大きな課題
となる。また、センターメンバーを採用するにあたり、
その軽量化の努力も必要とされる。しかも、センターメ
ンバーはエンジンの下方に位置することを勘案すると、
センターメンバーの有する機能と、それに必要とされる
強度や剛性を勘案したうえで、エンジンの冷却性を確保
するなどのスペースの占有度の低減をも考慮する必要が
ある。したがって、センターメンバーの形状ならびにク
ロスメンバーへの取付構造の最適化、さらには、センタ
ーメンバーに作用する捩れ対策を施さなければならない
。加えて、センターメンバーが前後に延びるという配置
上の制約から、衝突事故においては、そのセンターメン
バーがキャビンに向けて後退しにくくしておき、乗員の
安全性を高く確保する配慮も払われねばならない。 このように、センターメンバーを設ける場合には、種々
の技術的な対策や工夫が要求されるが、現状では、それ
らの具体策はなく、効果的な対策の提案が望まれるとこ
ろである。本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、
その目的は、車体の前後で左右方向へ延びる二つのクロ
スメンバーに、前後方向へ延びるセンターメンバーが取
り付けられている場合に、前後のエンジンマウントを介
してエンジン振動を防止しつつ、その振動が乗員に及び
にくくすることができるようにすること、そのセンター
メンバーの軽量化と捩れ剛性の両立、さらには、エンジ
ンマウントの取付剛性の確保ならびにスペース占有度の
低減を図ること、衝突時のセンターメンバーの後退を防
止したフェイルセイフ機構による乗員の安全を確保する
こと、を実現するエンジンマウントメンバーを提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体の前後で
左右方向へ延びるように前後二つのクロスメンバーが配
置され、その二つのクロスメンバーにわたって取り付け
られたエンジンマウントメンバーに適用される。その特
徴とするところは、図1を参照して、エンジンマウント
メンバー51におけるエンジンマウント49の取付位置
が、車体前方側のクロスメンバー50寄りに配設される
。そして、そのエンジンマウント49のばね定数が、後
方側のクロスメンバー1上に設けられたエンジンマウン
ト47のばね定数よりも大きく設定されていることであ
る。上記のエンジンマウントメンバー51は、前方側の
クロスメンバー50に取り付けられる板状ブラケット材
91と、後方側のクロスメンバー1に取り付けられるパ
イプ部材90とを接続して構成され、その板状ブラケッ
ト材91の上に、エンジンマウント49が設置される。 上記の板状ブラケット材91は、前方側のクロスメンバ
ー50上の二点(ボルト92a,92b参照)で固定さ
れ、パイプ部材90は後方側のクロスメンバー1上の一
点(ボルト93参照)で固定される。その板状ブラケッ
ト材91とパイプ部材90とは、パイプ部材90が上方
へ折れ曲がった折曲部の形成される箇所で連結され、そ
の連結部位に、脆弱部94(図2参照)が形成される。
【0005】
【作用】車体前方側のクロスメンバー50と車体後方側
のクロスメンバー1とが設けられ、その両クロスメンバ
ー1,50間に、エンジンマウントメンバー51が取り
付けられる。これによって、パワープラント48をクロ
スメンバー1,50に載せるとき、幅広く配置させるこ
とができ、エンジン振動が抑制される。しかも、前後に
も大きいクロスメンバーを採用する必要がなく、その軽
量化も図られる。そして、そのエンジンマウントメンバ
ー51に、パワープラント48の前側を支持させること
もできるようになる。このようなことから、パワープラ
ント48をできるだけ後方に配置することができ、FF
車のステアリング特性をよくするために、車体全体の重
心位置を後方へずらすことにも寄与させることができる
。なお、パワープラント48を後方にずらせると、パワ
ープラント48の後側を支持するエンジンマウント47
を設けるところがなくなるが、クロスメンバー1に、そ
のエンジンマウント47を取り付けるようにすることが
できる。一方、パワープラント48の前側は、エンジン
マウントメンバー51の前部位に設けられたエンジンマ
ウント49で支持されることになる。この場合、エンジ
ンマウントメンバー51におけるエンジンマウント49
の取付位置を、クロスメンバー50寄りとすることがで
きる。そして、前方側のクロスメンバー50寄りのエン
ジンマウント49におけるばね定数は、後方側のクロス
メンバー1上のエンジンマウント47におけるばね定数
よりも大きくなっている。したがって、エンジンマウン
ト49における荷重分担を小さくすることができる。 すなわち、そのエンジンマウント49における支持は硬
くされているので、振動が後方のエンジンマウント47
から前方のエンジンマウント49へ伝達されやすくなる
。そのエンジンマウント49は乗員の位置より遠く、そ
こでの振動が大きくても乗員への影響は少なくなる。 一方、後方のエンジンマウント47における支持は柔ら
かくされていることから、車体振動が乗員側に伝達され
るのも抑制される。上記したエンジンマウントメンバー
51は、パイプ部材90と板状ブラケット材91からな
るが、そのパイプ部材90はエンジンマウントメンバー
51の後半部に配置され、大きい荷重を支持する必要が
ないことから細い部材でよい。それによって、パワープ
ラント48の下方における良好な冷却性が達成され、ま
た、排気管などのためのスペースを確保することができ
る。板状ブラケット材91は平坦面を形成した形状であ
り、前方のエンジンマウント49を載せることができる
と共に、クロスメンバー50上の二点で固定される。そ
れによって、エンジンマウント49の取付剛性が向上し
、また、エンジンマウントメンバー51自体の捩れ剛性
も高められ、その位置でロール作用が生じても、それを
抑えることができる。上記したパイプ部材90は、その
形状によって軸方向に伝わる衝撃に強いものである。 しかし、その前方位置で少し上方に折り曲げられており
(図2参照)、その折曲部の近傍で板状ブラケット材9
1と連結され、その連結部位に施された脆弱部94の存
在により、車両が衝突した場合などに、板状ブラケット
材91を介して入る衝撃などでもって、パイプ部材90
を曲がりやすくしている。したがって、エンジンマウン
トメンバー51が大きく後退して、クロスメンバー1に
大きい衝撃荷重を作用させることはなく、また、そのエ
ンジンマウントメンバー51がキャビンに突入しないよ
うにさせることができ、衝突時の乗員の安全が図られる
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、エンジンマウントメン
バーにおけるエンジンマウントの取付位置が、車体前方
側のクロスメンバー寄りに配設され、かつ、そのばね定
数が、後方側のクロスメンバー上に設けられたエンジン
マウントのそれよりも大きく設定されているので、後方
側のクロスメンバー上に設けられたエンジンマウントに
おける振動の伝わりが軽減され、振動騒音の面から極め
て有利となる。エンジンマウントメンバーにパイプ部材
が採用されると、その軽量化が図られると共に、パワー
プラントの下方に位置しても、その占有スペースは小さ
く、エンジンマウントメンバーの存在により、他の装着
部品の取り付けを阻害するようなことも少なくなる。一
方、前方側のクロスメンバーに取り付けられる板状ブラ
ケット材は、平坦面を形成させることができ、エンジン
マウントを載せるためのスペースを確保することができ
る。前記したように、後方側のクロスメンバー上のエン
ジンマウントにおける振動の伝わりが軽減されることか
ら、エンジンマウントメンバーを後方側のクロスメンバ
ーに一点で固定しても、後方側のクロスメンバー上のエ
ンジンマウントに入る振動は大きくなく、軽量化のため
に上記したパイプ部材を採用することが可能で、しかも
、それを簡単に固定しておくことができる。一方、振動
騒音は、前方側のクロスメンバーにおけるエンジンマウ
ントで支配的となり、そのためにばね定数の大きいエン
ジンマウントを取り付ける必要がある。そこで、板状ブ
ラケット材を採用して、エンジンマウントメンバーを二
点で支持することができ、その取付剛性ならびにエンジ
ンマウントメンバーの捩れ剛性の向上が図られ、その位
置で生じるロールが抑制される。パイプ部材と板状ブラ
ケット材との連結部位に脆弱部を設けておけば、軸方向
に伝わる衝撃に強いパイプ部材が、衝突時に板状ブラケ
ット材から入る衝撃力で折れやすくなり、前後に延びる
エンジンマウントメンバーがキャビン側へ後退すること
なく、フェイルセイフ機能が発揮されて、乗員に対する
安全性が向上される。
【0007】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて、詳細に
説明する。図3は、車体のフロント側におけるマルチリ
ンク式サスペンション装置とサスペンションクロスメン
バーで、その右半部の平面図を示す。図4はその後面図
で、図5はその側面図である。なお、図3における上が
車体の前側であり、下が後側である。図示しないエンジ
ンを支持する前方位置に設けられる第一クロスメンバー
と後方位置に設けられるサスペンションクロスメンバー
としての第二クロスメンバー1とが設置されている。そ
の第二クロスメンバー1はアルミダイキャスト品であり
、その本体部2から腕部3が後方へ出ていて、前方側に
は一つの孔4と後方側には二つの孔5,6が設けられて
いる。そして、それぞれの孔4,5,6へ図4に示すス
タッドボルト7やボルト8,9を入れて、車体の左右で
合計六つの孔位置において、図6に示す車体フレームと
してのサイドフレーム59に、第二クロスメンバー1を
固定することができるようになっている。その第二クロ
スメンバー1の前側取付部10(図3参照)と後側取付
部11とには、サスペンション装置のロアーアーム12
の中間曲がり部12Aと後端部12Bとを取り付けるよ
うにしている。図7にロアーアーム12の単体の平面形
状を示すが、このロアーアーム12もアルミダイキャス
ト品で、略A字状に形成されたリンクであり、上記した
中間曲がり部12Aは、そのA字の頂部にあたるところ
である。図3において、前側取付部10にはラバーブッ
シュ13が差し込まれており、その中にカラー(図示せ
ず)が取り付けられている。このような前側取付部10
は、ロアーアーム12の中間曲がり部12Aにおける股
状の二つのブラケット部12a,12b(図7参照)に
嵌合され、前側取付部10とロアーアーム12とが、矢
印42(図7参照)方向へ挿入される締付ボルト14で
接続される。後側取付部11には軸孔部15があり、そ
の中にロアーアーム12の後端部12Bに取り付けられ
た液封式ブッシュ16が介装されるようになっている。 その後側取付部11の近傍に設けられた二つの後方側の
孔5,6の上方には、車体フレーム59(図6参照)の
後部位59Bが位置しており、その下面に、後方側の二
つの上記したボルト8,9で固定されるようになってい
る。一方、第二クロスメンバー1の前方側の孔4は、本
体部2から斜め上方へ曲がった立ち上がり部18(図4
参照)に設けられている。その前方側の孔4の上方には
車体フレーム59の前部位59A(図6参照)が位置し
ており、その下面に上記したスタッドボルト7で固定さ
れるようになっている。なお、その立ち上がり部18の
先端のリンク取付部18aにはサスペンション装置のア
ッパーアーム19が取り付けられるようになっている。 第二クロスメンバー1上には、操舵用の後述するステア
リングラック装置17(図3参照)が設けられ、それに
図2に示すステアリングラックギヤー38が内蔵され、
そのためのラックケース20が取り付けられている。そ
のステアリングラックバー21(図3参照)の先にタイ
ロッド22がついていて、前輪23のホイールサポート
24に繋がっている。したがって、ハンドルを切れば、
タイロッド22の左右への動きで、前輪23の向きが変
えられる。サスペンション装置の後部で左右へ延びるパ
イプ状のスタビライザー25は、ロアーアーム12の中
間ボス部80(図4参照)に軸承されたロッド26を介
して、ロアーアーム12に接続されている。このスタビ
ライザー25は、第二クロスメンバー1の腕部3の中央
の取付金具27(図3参照)でもって、第二クロスメン
バー1にラバー28(図5参照)を介して取り付けられ
ている。そして、第二クロスメンバー1の本体部2の中
央のブラケット76(図3参照)で、上記したラックケ
ース20が固定されている。図4に示した車体のサスペ
ンションタワー83に取り付けられるサスペンションダ
ンパー29の下部のフォーク部材30は、図8に示す下
端のピン31をロアーアーム12の端部寄りの支持部7
5(図4参照)に嵌挿させるようにして、接続されてい
る。ロアーアーム12の端部には張出材79を介してボ
ールジョイント32が設けられ、ロアーアーム12が、
そのボールジョイント32でもって、ホイールサポート
24に接続されている。なお、上記のフォーク部材30
は、図8に示すようにく字状に曲げられており、FF車
のための出力軸(図示せず)を通すための空間33(図
4参照)が確保されている。ちなみに、フォーク部材3
0は、サスペンションダンパー29のダンパー本体29
Aとは別体で製作され、接続部74において取付ボルト
34(図3において一点鎖線で表されている)で固定さ
れる。上記したホイールサポート24からは、図4に示
すように、立ち上がった延長アーム部35が設けられ、
その先端にトレーリングアーム36が接続される。そし
て、そのトレーリングアーム36の後端部36aは、車
体側に直接取り付けられている。ステアリングラック装
置17は、第二クロスメンバー1の上に直接取り付けら
れていることは上述した。そして、本例の車両には、後
輪を前輪23に合わせて逆相や同相にし、小回りを良く
したり、高速でのレーンチョンジをしやすくするための
四輪操舵装置が装着されている。したがって、その四輪
操舵における前輪23で切った舵角を後輪に伝えるため
に、図1に示す中間シャフト37が設けられている。
【0008】第二クロスメンバー1の前方側と後方側に
は、図9に示す三つの孔4,5,6が設けられているが
、それぞれの孔に図4に示すスタッドボルト7やボルト
8,9が挿通され、左右計六つの孔位置で、図6に示す
サイドフレーム59に第二クロスメンバー1が固定され
るようになっている。そのサイドフレーム59は、車体
の右側に取り付けられる例で、図中の上は車体の前側、
下は後側にあたり、左部が車体の内側、右が車体の外側
である。図1に示した第二クロスメンバー1の前方側の
孔4には、図6に示したスタッドボルト7の下部のねじ
部7aが挿通される。なお、そのスタッドボルト7の位
置する箇所は、前輪の操舵を可能にするタイヤ逃し部7
1を確保して覆う図示しないタイヤハウスの上部にあた
る。そして、スタッドボルト7に第二クロスメンバー1
の前方側の孔4を通した後、図4および図10に示した
ナット62を締めつければ、第二クロスメンバー1はサ
イドフレーム59に固定される。第二クロスメンバー1
は、このようにしてサイドフレーム59に取り付けられ
るので、サイドフレーム59の前部位59A(図6参照
)が狭くなっていても、サイドフレーム59の強度が向
上される。このサイドフレーム59の後部位59Bには
、図示しない外板との間に設置されたトルクボックス6
7が溶接などで一体化されている。このトルクボックス
67は、板材を箱状にして閉断面の空間68を形成して
おり(図示はトルクボックス67の前面と下面のみ現れ
ている)、車体全体の捩れ剛性の向上が図られている。 そのトルクボックス67の位置する内方におけるサイド
フレーム59の底部には、二つのナット69,70が固
着されている。このナット69,70は、図4に示した
第二クロスメンバー1の後方側の二つの孔5,6と対応
され、ボルト8,9でもって、第二クロスメンバー1が
サイドフレーム59に固定できるようにしている(図1
1参照)。このようにして、トルクボックス67とサイ
ドフレーム59との結合により剛性もあがり、車体全体
の剛性も向上されている。なお、サイドフレーム59の
前部位59Aの幅は狭いので、第二クロスメンバー1の
固定は一本のスタッドボルト7により、また、後部位5
9Bはトルクボックス67によりある程度広く確保でき
るので、二本のボルト8,9により、固定されるように
なっている。
【0009】ところで、第二クロスメンバー1は、図9
に示すように、左右の計六箇所に設けられた孔4,4,
5,5,6,6の位置で車体に取り付けられる。それら
の車体支持部の近くにサスペンションアームが取り付け
られるようになっている。すなわち、図4に示すように
、ロアーアーム12やアッパーアッパー19は、それぞ
れの他端に設けられたボールジョイント32,85を介
して、前輪23のホイールサポート24に繋がれている
。したがって、これらのサスペンションアーム12,1
9には、前輪23からの衝撃力が入ってくる。しかしな
がら、アッパーアーム19の一端は前方側の孔4の近い
ところに支持され、ロアーアーム12の後端部12Bは
、後方側の二つの孔5,6の極く近くに支持されている
ことから、衝撃力が第二クロスメンバー1を介して車体
に伝達される距離が短く、第二クロスメンバー1に作用
する曲げが少なくなる。そのために、車輪のアライメン
トの狂いやホイールサポート24に対する衝撃力の入り
方も少なくなる。ちなみに、ロアーアーム12の中間曲
がり部12Aは、前方側の孔4よりは少し離れた位置に
取り付けられているが(図3参照)、第二クロスメンバ
ー1の本体部2の近いところであり、衝撃力を受けても
、さほど大きく影響を受けることがないように配慮され
ている。このように、第二クロスメンバー1の車体支持
部の近傍に、サスペンションアーム12,19の一端を
支持する後側取付部11やリンク取付部18aなどのア
ーム支持部が設けられるので、それらのアーム支持部が
第二クロスメンバー1の本体部2から延びる立ち上がり
部18や腕部3といった片持ち梁的な箇所にあっても、
その張り出した片持ち梁的な部分が直接車体に支持され
る。したがって、強度的に大きく期待できない立ち上が
り部18や腕部3に、衝撃力を伝達するサスペンション
アーム12,19を取り付けても、腕部3や立ち上がり
部18の変形が抑制される。それゆえに、図3ないし図
5に示したマルチリンク式サスペンション装置を構成さ
せても、リンクを構成する各アームを配置するうえで、
ある程度の自由度が確保される。ところで、第二クロス
メンバー1は車体に対してラバーなどの弾性部材を介し
て取り付けられる。すなわち、第二クロスメンバー1は
図6に示したサイドフレーム59に取り付けられる。そ
して、図10のように、前方側の孔4では、パネル63
と第二クロスメンバー1との間にラバー86が介装され
、図11に示すように、後方側の孔5,6では、リヤー
フレーム72と第二クロスメンバー1との間に、それぞ
れラバー87a,87bが介装されている。一般的に、
サスペンションクロスメンバーを車体に支持するときに
は、車輪からの振動が車体へ伝わらないように、上記し
たように、ラバーを介して取り付けられる。そのように
しておけば、サスペンションクロスメンバーが車体に対
してリジットに取り付かない状態となり、車輪から各サ
スペンションアームを介して衝撃力が入ったときにラバ
ー86,87a,87bが変形して、操向安定性の面か
らは不利な状況になる。しかし、前述したように、各サ
スペンションアーム12,19の取付位置が、サスペン
ションクロスメンバー1の車体支持部に近いので、その
影響を少なくすることができる。
【0010】上述したスタビライザー25は、図3に示
したように、第二クロスメンバー1の左右の腕部3,3
上に固定される(図示は右側のみ)。その第二クロスメ
ンバー1は、図9に示すように、その本体部2に対して
二本の腕部3,3が後方へ延びるような平面視でコ字状
になっており、その腕部3は細くて強度的に大きく期待
できない。また、腕部3の後端には後側取付部11が形
成されて、ロアーアーム12の後端部12B(図7参照
)が取り付けられるので、その後側取付部11から、車
両が例えば突起を乗り越えたときなどに衝撃が入ってく
る。しかし、腕部3は、本体部2から延びる連結リブ7
7で補強されており(図5および図9参照)、かつ、腕
部3の平面矢視は三角状とされ、車体内側にテーパーし
ている。したがって、腕部3に、上記の衝撃が入ってき
ても、それに耐えるだけの剛性が確保される。そして、
上記した連結リブ77により、片持ち梁的な腕部3であ
っても、ロアーアーム12の取付部分の剛性が向上され
ている。その連結リブ77の上面にはスタビライザー2
5を固定するための取付座78が形成されるので、取付
金具27を介してスタビライザー25が止められると、
補強された腕部3におけるスタビライザー25の取付剛
性も高められる。すなわち、ロアーアーム12を支持す
るために腕部3に施される補強が、同時にスタビライザ
ー25を取り付けるための補強をも兼ねることになる。 したがって、スタビライザー25の取付座78を積極的
に補強しなくても、連結リブ77の補強作用により、ロ
アーアーム12から入る力に対応させることができる。
【0011】一方、図1および図2に示すように、エン
ジンやトランスミッションからなるパワープラント48
をクロスメンバー上に載せるとき、車幅方向に広くして
おくと、エンジン振動の抑制に有利である。すなわち、
これによって、車体全体のばね定数を低くすることがで
きる。しかし、そのために、大きいサスペンションクロ
スメンバーを採用することは、重量が増加することから
も好ましくない。本例の車両においては、従来からも考
えられているセンターメンバー51が採用されている。 すなわち、前側の第一クロスメンバー50とサスペンシ
ョンクロスメンバーとしての後側の第二クロスメンバー
1とを設け、その両クロスメンバー1,50間に、エン
ジンマウントメンバーとしてのセンターメンバー51が
取り付けられる。そして、そのセンターメンバー51に
パワープラント48の前部を支持させている。ところで
、車体全体の重心位置を考慮すると、FF車の場合に、
フロントに搭載されるパワープラント48をできるだけ
後方に配置することが好ましい。そして、望むらくは、
パワープラント48が前輪23の位置するところまで下
げられていると、ステアリング特性はよくなる。すなわ
ち、パワープラント48が前方にありすぎるとフロント
ヘビィーとなり、曲がりにくい車となってしまうからで
ある。そこで、パワープラント48を後方へ下げると、
パワープラント48の後部を支持する第二エンジンマウ
ント47を設ける箇所がなくなる。したがって、その第
二エンジンマウント47を第二クロスメンバー1の本体
部2に取り付けるようにしている。一方、パワープラン
ト48の前側は、センターメンバー51の前部位に設け
られた第一エンジンマウント49で支持されている。そ
して、センターメンバー51の前端を可能な限り前方に
位置させるように、センターメンバー51を前方へ延ば
し、そのセンターメンバー51における第一エンジンマ
ウント49の取付位置が、第一クロスメンバー50寄り
となっている。上記の第一エンジンマウント49におけ
るばね定数は、後方の第二エンジンマウント47におけ
るばね定数よりも大きくなるように、それぞれのマウン
トラバー88,89の硬さが選定されている。これは、
パワープラント48が、可及的に後方へ寄せた配置とさ
れていることから、第一エンジンマウント49における
荷重分担が小さくなることを考慮したものである。ちな
みに、第二クロスメンバー1は、左右に設けられた前方
側の孔4と後方側の孔5,6の車体支持部でもって、図
6に示すサイドフレーム59に止められ、それゆえに、
右側の第三エンジンマウント52と左側の第四エンジン
マウント53との間の距離も大きくなる。したがって、
パワープラント48を幅広く搭載することができ、エン
ジン振動の抑制が図られる。上記したように、第二エン
ジンマウント47におけるマウントラバー89による支
持は柔らかくされており、剛性をできるだけ高く確保し
ておかなければならないセンターメンバー51を介して
、車体振動が乗員側へ伝達されるのを抑制するようにし
ている。一方、第一エンジンマウント49には硬いマウ
ントラバー88が採用されるので、振動は後方の第二エ
ンジンマウント47から第一エンジンマウント49へ伝
達される。しかも、その第一エンジンマウント49は乗
員の位置より遠いので、そこでの振動が大きくても乗員
への影響は少なくなる。ところで、前輪23から振動が
入ると、車体の振動モードとして、第一エンジンマウン
ト49の箇所が腹となり、第二エンジンマウント47の
ところでは節となる傾向にある。したがって、第二エン
ジンマウント47のところでの支持をあまり硬くしない
で、振動が伝わりにくくするように配慮されている。ま
た、パワープラント48の下方は、エンジンの冷却性や
排気の問題などがあるため、および、荷重を大きく支持
する必要もないことから、センターメンバー51の大部
分はパイプ部材90が採用されている。一方、センター
メンバー51の先端部は、パイプ部材90に接続される
板状ブラケット材91とされ、平坦面を形成して第一エ
ンジンマウント49が載せられるようになっている。な
お、センターメンバー51を構成するパイプ部材90は
、図2のように、その前後端が平たく叩き潰されており
、その後端は第二クロスメンバー1に取り付けやすく、
前端は板状ブラケット材91に接続しやすくなっている
。このようなセンターメンバー51の構造を採用するこ
とで、その軽量化も図られる。ちなみに、第二エンジン
マウント47の下にはステアリングラックギヤー38が
通ることになるので、トンネル空間45を有するエンジ
ンマウントブラケット41を介して、第二エンジンマウ
ント47が取り付けられている。ちなみに、図中の46
は、ディファレンシャルギヤーである。図1から分かる
ように、センターメンバー51は、板状ブラケット材9
1を介して第一クロスメンバー50上の二点でボルト9
2a,92bにより取り付けられている。そして、パイ
プ部材90を介して第二クロスメンバー1上では一点で
ボルト93により取り付けられている。このようにな取
付構造とされているのは、第二クロスメンバー1上の第
二エンジンマウント47には大きい振動の入ることが少
なく、センターメンバー51の軸方向に伝わる衝撃に強
いパイプ部材90はそれに耐えることができ、加えて、
軽量化も図られるからである。そのようなパイプ部材9
0を採用したために、一つのボルト93での取り付けも
可能となり、また、それでもって十分となる。 一方、振動騒音に対しては第一クロスメンバー50寄り
の第一エンジンマウント49で支配的となること、その
ためにばね定数の大きいマウントラバー88を取り付け
ておくことが必要である。したがって、板状ブラケット
材91が採用されるが、その幅の広い部分を介して、第
一エンジンマウント49を二つのボルト92a,92b
で第一クロスメンバー50に固定することも可能となる
。それによって、第一エンジンマウント49の取付剛性
も向上し、その位置でロール作用が生じても、それを抑
制することが可能となる。ところで、図2に示すように
、パイプ部材90は、その前方部位で少し上方へ折り曲
げられている。その折曲部の形成される箇所の近傍で、
板状ブラケット材91と連結されている。そして、その
連結部位に切欠き94が施され、パイプ部材90の脆弱
部を形成している。パイプ部材90は、その軸方向に伝
わる衝撃に対しては強いために、衝突しても折れないこ
とがある。しかし、脆弱部94が形成されることで、衝
突した場合などに、板状ブラケット材91を介して入る
衝撃などでもって、その脆弱部94の部分で曲がりやす
くなる。したがって、パイプ部材90が大きく後退して
、第二クロスメンバー1に後退力を作用させたり、その
パイプ部材90自体が、乗員側に進出したりすることを
防止でき、衝突時の安全が図られるように配慮されてい
る。
【0012】ちなみに、図1に示すように、パワープラ
ント48の前後部位は、センターメンバー51の前側の
第一エンジンマウント49と第二クロスメンバー1の本
体部2に取り付けられた後側の第二エンジンマウント4
7とに装着され、第二クロスメンバー1に取り付けられ
たサスペンション装置と共に一体化されて、パワープラ
ントアッセンブリーとされる。本例では、そのパワープ
ラントアッセンブリーの重心Gが、第一エンジンマウン
ト49と第二エンジンマウント47とを結ぶ線57より
右側、すなわち、第四エンジンマウント53とは反対側
に位置されている。したがって、パワープラントアッセ
ンブリーを車体に組みつけるために、下から車体に向け
て上げてきたとき、パワープラント48の左側に取り付
けられたエンジンブラケット44が、車体フレーム56
に予め固定されている第四エンジンマウント53から張
り出す支持部材43の下面に当たるようになる。しかし
、重心Gが第四エンジンマウント53とは反対に位置す
ることから、パワープラントアッセンブリーには左上が
りすなわち右下がりとなるような力が働く。それゆえに
、エンジンブラケット44が第四エンジンマウント53
と接触を維持し、かつ、それ以上にパワープラントアッ
センブリーが右下がりとなるのが規制される。すなわち
、パワープラントアッセンブリーを車体に自動搭載する
場合に、パワープラントアッセンブリーの姿勢が崩れな
いようにするための支持手段を敢えて使用しなくても仮
支持が可能となり、その状態で第四エンジンマウント5
3にエンジンブラケット44をボルト55,55で固定
することができる。そして同時に、車体の右側の車体フ
レーム58に固定されている第三エンジンマウント52
とパワープラント48の右に張り出されたエンジンブラ
ケット60に、垂直姿勢のボルトを下方から通してナッ
ト61,61で締めつけることにより、エンジンブラケ
ット60を結合することができる。このようにして、パ
ワープラントアッセンブリーの車体への装着作業を容易
に行うことができるようにもなっている。
【0013】前述した構成によれば、左右に長い前側の
第一クロスメンバー50と後側の第二クロスメンバー1
とを設け、その両クロスメンバー1,50間に、センタ
ーメンバー51が取り付けられる。これによって、パワ
ープラント48をクロスメンバーに載せるとき、幅広く
配置させることができ、エンジン振動が抑制される。し
かも、大きいクロスメンバーを採用する必要もなく、そ
の軽量化も図られる。そして、そのセンターメンバー5
1に、パワープラント48の前部を支持させることもで
きるようになる。このようなことから、パワープラント
48をできるだけ後方に配置することができ、FF車の
ステアリング特性をよくするために、車体全体の重心位
置を後方へずらすことにも寄与させることができる。な
お、パワープラント48を後方にずらせると、パワープ
ラント48の後部を支持する第二エンジンマウント47
を設けるところがなくなるが、第二クロスメンバー1の
本体部2に、その第二エンジンマウント47を取り付け
るようにすることができる。一方、パワープラント48
の前側は、センターメンバー51の前部に設けられた第
一エンジンマウント49で支持されることになる。この
場合、センターメンバー51における第一エンジンマウ
ント49の取付位置を、第一クロスメンバー50寄りと
することができる。そして、その第一エンジンマウント
49におけるばね定数は、後方の第二エンジンマウント
47におけるばね定数よりも大きくなっている。したが
って、第一エンジンマウント49における荷重分担を小
さくすることができる。その第一エンジンマウント49
における支持は硬くされているので、振動は後方の第二
エンジンマウント47から第一エンジンマウント49へ
伝達されやすくなる。その第一エンジンマウント49は
乗員の位置より遠く、そこでの振動が大きくても乗員へ
の影響は少なくなる。一方、第二エンジンマウント47
における支持は柔らかくされていることから、車体振動
が乗員側に伝達されるのも抑制される。ところで、上記
のセンターメンバー51はパイプ部材90と板状ブラケ
ット材91からなるが、そのパイプ部材90はセンター
メンバー51の後半部に配置され、大きい荷重を支持す
る必要がないことから細い部材であり、それによって、
パワープラント48の下方における良好な冷却性を達成
したり、排気管などのためのスペースを確保することが
できる。板状ブラケット材91は平坦面を形成した形状
であり、第一エンジンマウント49を載せることができ
ると共に、第一クロスメンバー50上の二点でボルト9
2a,92bにより固定される。それによって、第一エ
ンジンマウント49の取付剛性が向上し、その位置でロ
ール作用が生じても、それを抑えることが容易となる。 上記したパイプ部材90はその前方位置で少し上方に折
り曲げられており、その折曲部の近傍で板状ブラケット
材91と連結され、その連結部位に施された切欠き94
の存在により、衝突した場合などに、板状ブラケット材
91を介して入る衝撃などでもって、パイプ部材90が
曲がりやすくなる。したがって、パイプ部材90が大き
く後退すると衝撃荷重を第二クロスメンバー1に作用さ
せることになるが、そのようなことが回避される。また
、そのパイプ部材90が車室に突入しないようにして、
衝突時の安全を図ることもできる。なお、脆弱部94は
上記した切欠きに限らず、パイプ部材90に部分的な焼
鈍を施しておくといったように、局部的に弱い部分とし
ておけばよい。
【0014】以上詳細に述べたことから分かるように、
センターメンバーにおけるエンジンマウントの取付位置
が、第一クロスメンバー寄りに配設され、そのエンジン
マウントのばね定数が、第二クロスメンバー上に設けら
れたエンジンマウントのばね定数よりも大きく設定され
ている。したがって、第二クロスメンバー上に設けられ
たエンジンマウントにおける振動の伝わりが軽減され、
キャビンへ及ぶ振動や騒音が低減される。センターメン
バーにパイプ部材を採用しているので、その軽量化が図
られる。そのパイプ部材がパワープラントの下方の狭隘
な空間に位置しても、その占有スペースは小さく、セン
ターメンバーが存在することによって、他の部品の装着
が阻害されることも少なくなる。一方、第一クロスメン
バーに取り付けられる板状ブラケット材は平坦面を形成
しており、前側のエンジンマウントを載せるためのスペ
ースが確保される。第二クロスメンバー上のエンジンマ
ウントにおける振動の伝わりが軽減されることから、セ
ンターメンバーを第二クロスメンバーに一点で固定して
も、第二クロスメンバー上のエンジンマウントに入る振
動は大きくなく、軽量化のためにパイプ部材を採用する
ことが可能となる。しかも、そのパイプ部材を簡単に第
二クロスメンバーに固定しておくことができる。一方、
振動騒音は、第一クロスメンバーにおけるエンジンマウ
ントで支配的となるが、大きいばね定数を有する前側の
エンジンマウントを取り付けた板状ブラケット材を、第
一クロスメンバーに二点で支持できる。その結果、セン
ターメンバーの取付剛性ならびに捩れ剛性の向上が図ら
れ、その位置で生じるロールも抑制される。パイプ部材
と板状ブラケット材との連結部位に脆弱部が設けられる
ことから、軸方向に伝わる衝撃に強いパイプ部材であっ
ても、衝突時に板状ブラケット材から入る衝撃力で折れ
やすくなる。したがって、前後に延びるセンターメンバ
ーがキャビン側へ後退することはなく、フェイルセイフ
機能が発揮されて、乗員に対する安全性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】  サスペンションクロスメンバーにパワープ
ラントを装着した状態の平面図。
【図2】  図1中のB−B線矢視図。
【図3】  サスペンション装置とサスペンションクロ
スメンバーの平面配置図。
【図4】  サスペンション装置とサスペンションクロ
スメンバーの後面配置図。
【図5】  サスペンション装置とサスペンションクロ
スメンバーの側面配置図。
【図6】  車体右側に取り付けられるサイドフレーム
の斜視図。
【図7】  ロアーアームの平面図。
【図8】  サスペンションダンパーの全体図。
【図9】  第二クロスメンバーの単体平面図。
【図10】  サイドフレームにおけるスタッドボルト
の取付位置にサスペンションクロスメンバーを取り付け
る部分の断面図。
【図11】  サイドフレームとトルクボックスとの接
続部にサスペンションクロスメンバーを取り付け部分の
断面図。
【符号の説明】
1…後方側のクロスメンバー(第二クロスメンバー)、
47…第二エンジンマウント、48…パワープラント、
49…第一エンジンマウント、50…前方側のクロスメ
ンバー(第一クロスメンバー)、51…エンジンマウン
トメンバー(センターメンバー)、88,89…マウン
トラバー、90…パイプ部材、91…板状ブラケット材
、92a,92b…ボルト、93…ボルト、94…脆弱
部(切欠き)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  車体の前後で左右方向へ延びるように
    二つのクロスメンバーが配置され、その前後二つのクロ
    スメンバーにわたって前後端部が取り付けられたエンジ
    ンマウントメンバーにおいて、上記エンジンマウントメ
    ンバーにおけるエンジンマウントの取付位置が、車体前
    方側のクロスメンバー寄りに配設され、そのエンジンマ
    ウントのばね定数が、後方側のクロスメンバー上に設け
    られたエンジンマウントのばね定数よりも大きく設定さ
    れていることを特徴とするエンジンマウントメンバー。
  2. 【請求項2】  前記エンジンマウントメンバーは、前
    方側のクロスメンバーに取り付けられる板状ブラケット
    材と、後方側のクロスメンバーに取り付けられるパイプ
    部材とを接続して構成され、その板状ブラケット材上に
    、前記エンジンマウントが設置されていることを特徴と
    する請求項1に記載されたエンジンマウントメンバー。
  3. 【請求項3】  前記エンジンマウントメンバーは、前
    記板状ブラケット材を介して前方側のクロスメンバー上
    の二点で固定され、前記パイプ部材を介して、後方側の
    クロスメンバー上の一点で固定されていることを特徴と
    する請求項2に記載されたエンジンマウントメンバー。
  4. 【請求項4】  前記板状ブラケット材とパイプ部材と
    は、パイプ部材が上方へ折れ曲がった折曲部の形成され
    る箇所で連結され、その連結部位に、脆弱部が形成され
    ていることを特徴とする請求項2に記載されたエンジン
    マウントメンバー。
JP11677091A 1991-04-19 1991-04-19 エンジンマウントメンバー Withdrawn JPH04321427A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002120752A (ja) * 2000-10-19 2002-04-23 Mazda Motor Corp 自動車の前部車体構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002120752A (ja) * 2000-10-19 2002-04-23 Mazda Motor Corp 自動車の前部車体構造

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