JPH0431824A - 模様入り調光材及びその製造法 - Google Patents

模様入り調光材及びその製造法

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JPH0431824A
JPH0431824A JP13808790A JP13808790A JPH0431824A JP H0431824 A JPH0431824 A JP H0431824A JP 13808790 A JP13808790 A JP 13808790A JP 13808790 A JP13808790 A JP 13808790A JP H0431824 A JPH0431824 A JP H0431824A
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liquid crystal
transparent
voltage
light control
crystal layer
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JP13808790A
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English (en)
Inventor
Minoru Matsuda
松田 實
Masayoshi Yamakido
山木戸 正義
Hidemi Ito
秀己 伊藤
Koichi Iwata
宏一 瀬
Sumihito Nakagawa
純人 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶の特性を利用して光学的性質に差異を生
じさせることにより、デイスプレィ、看板、ブラインド
、採光材、ドーム、間仕切りなど各種の調光用途に好適
に使用される模様入り調光材、及びその製造法に関する
〔従来の技術〕
液晶の特性を利用した調光材としては、■ネマチック液
晶をポリビニルアルコール水溶液中に乳化分散させてカ
プセル化し、これを透明電極材上に塗布して乾燥させた
後、該塗膜の上に対向電極となるもう一枚の透明電極材
を接着したもの、 ■アクリル系樹脂等の光硬化樹脂に液晶を混入し、これ
を二枚の透明電極材の間に封入して光を照射することに
より硬化させたもの、 ■エポキシ樹脂中に液晶を分散し、透明電極材の間に封
入して熱硬化させたもの、 等が知られている。
これらの調光材は、透明電極間に電圧を印加すると、液
晶層が白濁した光散乱状態から透明な光透過状態に変化
するため、前述した種々の調光用途が見込まれる。
しかしながら、上記調光材の透明電極材は、透明プラス
チックフィルム等の透明基材にITO等の金属酸化物を
蒸着するか、又は透明導電塗料を塗布することによって
、透明基材の片面全体に透明電極を形成したものである
ため、透明電極間に電圧を印加すると、液晶層全体が白
濁状態から透明状態に変化し、模様などを発現させたり
消失させたりできなかった。
そこで本発明者らは、液晶層の両面に積層された透明電
極の一方をエツチング等の手段で所望の模様又は図柄状
にパターン化した調光材を既に提案したく特願昭63−
164530号)。この調光材は、透明電極間に電圧を
印加しないときには従来の調光材と同様に液晶層が全体
的に白濁しているが、電圧を印加すると、液晶層が一方
の透明電極のパターン形状とほぼ同し形状に透明化し、
その他の部分は白濁状態のまま残るため、透明のすかし
模様が発現して変化に富む調光を行うことができるもの
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、特願昭63−164530号のように透
明電極をエツチングによりパターン化スる場合は、最初
、透明電極表面にフォトレジスト膜を形成し、その上に
パターンの形成されたマスク板を重ね合わせて、露光に
よりフォトレジスト膜をパターン形状通りに窓開けして
からエツチング液に浸漬し、エツチング後にフォトレジ
スト膜を除去しなければならないため、手間がかかりコ
スト高になるという問題があった。また、このように透
明電極をパターン化した調光材は、透明電極間に高い電
圧を印加しても液晶層全体を透明にすることが不可能で
あるため、光散乱よりも光透過を優先する調光用途には
不向きであるという問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、液晶層全体を白濁状態から透明状態又
はその逆に変化させたり、途中で鮮明なムラのない模様
を発現させることによって極めて変化に富む調光を行う
ことができ、光散乱を優先する調光用途から光透過を優
先する調光用途まで広範囲に使用することができる製造
の容易な模様入り調光材、及びその製造法を提供するこ
とにある。
[EIUを解決するための手段〕 上記目的を達成するため、本発明の模様入り調光材は、 式:R1 (X−CI(z−CH−C−0−Rz)−rR:+I (式中Xi;!S)l、N)1.OB 、、R+は)I
、C)+3 、Rzはアルキル基、ペテロ結合を含むア
ルキル基、R3はH,C,アルキル基、ペテロ結合を含
むアルキル基、nは1〜4の整数である) で示される化合物を配合して硬化させた硬化型樹脂の樹
脂マトリックス中に液晶を分散させてなる液晶層と、そ
の両面に積層した透明電極とを具備する調光材であって
、上記液晶層が低い電圧で透明に変化する低電圧透明化
領域と高い電圧で透明に変化する高電圧透明化領域を有
することを特徴としている。
そして、この模様入り調光材を製造する本発明の製造法
は、上記の式で示される化合物を配合して硬化させた硬
化型樹脂の樹脂マトリックス中に液晶を分散させてなる
液晶層と、その両面に積層した透明電極とを具備する調
光材を作製し、該調光材に光を部分照射することを特徴
としている。
尚、本発明の模様入り調光材における「模様」とは、透
明な領域と白濁した領域によって構成される模様、図柄
、文字、記号などを包含する広い概念の用語である。
〔作 用〕
式:RI (X−C)lz−CH−C−0−RzH「Ry(式中X
はSH,NHz、OH、RIはH,CH:l 、Rzは
7/L/キル基、ヘテロ結合を含むアルキル基、R3は
H,C,アルキル基、ヘテロ結合を含むアルキル基、n
は1〜4の整数である) で示される化合物(以下、化合物(XCH,CHR,C
o。
R1−)−i−Rffと記す)を配合して硬化させた硬
化型樹脂の樹脂マトリックス中に液晶を分散させてなる
液晶層は、模様形成前の段階では、液晶層中の液晶分子
がその向きを自由に変え得る状態にある。
そのため、液晶層両面の透明電極間に電圧を印加して電
界をかけると、液晶分子が電界方向に配向して透明とな
り、電圧を無印加にすると液晶分子の方向がランダムと
なり、透過光を散乱して白濁する。
ところが、この液晶層に光を部分照射すると、光照射部
分は光非照射部分に比べて、透明に変化する電圧(以下
、透明変化電圧という)が高くなるという新規な事実を
見出した。
このように光照射部分の透明変化電圧が高くなるのは、
次の理由によるものと推測される。即ち、化合物(XC
HzCHJCOORz斤R1を配合して硬化させた硬化
型樹脂よりなる液晶層の樹脂マトリックスは、硬化の際
に化合物(XCHzCHR+C00Rt「Riが何らか
の作用で一部解裂して生成したCH=CHR、C00R
(RはH,アルキル基、ヘテロ結合を含むアルキル基)
で示されるアクリル酸化合物(ビニル化合物)を含むと
考えられる。このような液晶層に光を部分照射すると、
その光照射部分ではアクリル酸化合物が互いに反応した
り、樹脂マトリックス中の反応性残基(エポキシ基、触
媒等)と反応して高分子の未知化合物を生成する際に液
晶分子に絡み付き、液晶分子をランダムな方向のまま拘
束(固定化)するため、低い電圧を印加しても、液晶分
子をランダムな方向に拘束する力の方が電界方向に液晶
を配向させようとする電場の力に勝り、液晶分子がラン
ダムな状態を維持するからと推測される。このことは、
光照射前の液晶層が原料には含まれないアクリル酸化合
物の臭いを発し、核磁気共鳴スペクトル(NMRスペク
トル)分析でアクリル酸化合物に起因すると思われるピ
ークが存在しているのに対し、光を照射した後の液晶層
はアクリル酸化合物の臭いがせず、NMRスペクトル分
析で上記のピークが消失しているという事実からみて間
違いがないものと思われる。一方、液晶層の光非照射部
分は、アクリル酸化合物の反応による液晶分子の拘束が
起こらないため、低い電圧を印加しても液晶が電界方向
に配向して透明に変化する。
従って、本発明の製造法で製造される模様入り調光材は
、液晶層中の液晶分子が拘束されないで低い電圧で透明
に変化する低電圧透明化領域と、液晶分子がランダムな
方向に拘束されて高い電圧で透明に変化する高電圧透明
化領域とを有しており、透明電極間に電圧を印加しない
ときには液晶層全体が白濁状態を呈しているが、低い電
圧を印加すると、低電圧透明化領域のみが透明に変化し
て、白濁状態を維持する高電圧透明化領域とのコントラ
ストの差により鮮明な模様を発現する。そして、電圧を
更に上げると、高電圧透明化領域の液晶分子の拘束力が
電場の力に負けて液晶分子が電界方向に強制的に配向す
るため、液晶層全体が透明に変化して模様が消失する。
このように、本考案の模様入り調光材は、電圧無印加時
には液晶層全体が白濁し、低電圧を印加したときには模
様が発現し、更に電圧を上げると液晶層全体が透明にな
るので、極めて変化に富む調光を行うことができ、光散
乱を優先する調光用途から光透過を優先する調光用途ま
で広範囲にわたって使用することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の模様入り調光材とそ
の製造法を詳述する。
第1図及び第2図はいずれも本発明の模様入り調光材の
一実施例を示す平面図であって、第1図は電圧無印加の
状態を、第2図は透明変化電圧を印加して模様を発現さ
せた状態を示す。また、第3図は第1図のA−B−C−
D線に沿った拡大断面図である。
この実施例の模様入り調光材は、液晶層1の上下両面に
、透明電極2a、2bを片面に形成した二枚の透明な樹
脂フィルム3a、3b(以下、透明電極フィルムと記す
)を、該透明電極が液晶層側となるように積層した厚さ
100〜500μm程度の五層構造のシート状調光材で
あって、上記の液晶層lが高電圧透明化領域4a、4b
、4cと低電圧透明化1i3a40を有している。そし
て−方(上側)の透明電極2aの一側縁(右側縁)と他
方(下側)の透明電極2bの他側縁(左側縁)には集電
極部5a、5bをそれぞれ形成し、これら集電極部5a
、5bを絶縁テープ7で被覆しである。また、集電極部
5a、5bの一端には外部へ突出する端子片6a、6b
を取付け、これらの端子片5a、6bにリード線を接続
できるようにしである。
上記の液晶層lは、化合物(XC)IzC)IR+ C
00RJ”fRff (但しXはSH,NH!、O)I
 −R+はH,CH3、R2はアルキル基、ヘテロ結合
を含むアルキル基、R1はH,C。
アルキル基、ヘテロ結合を含むアルキル基、nは1〜4
の整数である)を配合して硬化させた硬化型樹脂の樹脂
マトリックス中に液晶を均一に分散させたものであって
、例えば上記化合物を配合して熱硬化させたエポキシ樹
脂の樹脂マトリックス中にネマチック液晶を相分離法に
より液滴状態で分散させた液晶層などが適している。か
かる液晶層は、液滴状態で分散する液晶が1μm程度の
ほぼ均一な粒径を有し、電圧印加時の液晶分子の配向性
が良いため、電圧印加により液晶層1の低電圧透明化領
域40又は液晶層1全体を透明にしたとき高い透明度を
得ることができるからである。
上記硬化型樹脂としては、前記熱硬化型のエポキシ樹脂
の他にアクリル樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化型樹脂が
用いられ、これに液晶、硬化剤、触媒、マイクロビーズ
等が配合されて未硬化の樹脂液がaiv+される。特に
エポキシ樹脂としては脂肪族エポキシ樹脂が好ましく、
これに芳香族エポキシ樹脂を適宜混合して使用すること
もできる。
これらエポキシ樹脂をマトリックス化する際の硬化剤と
してはアミン系、酸無水物系、メルカプタン系等、各種
のエポキシ樹脂用硬化剤が使用可能である。また、アク
リル樹脂としてはウレタンアクリレート樹脂が好ましく
用いられる。
また、上記の化合物(XCHzCHR+C00Rzh−
Rgには種々のものがあり、単独又は2種以上混合して
エポキシ樹脂等の熱硬化樹脂に配合される。具体的には
XがSH,R1がH,、Rgがcth 、R,が酸素結
合を含むアルキル基、nが3であるトリメチロールプロ
パントリス−(β−チオプロピオネート)、XがSR,
R,がH,RzがCH2、R8がアルキル基、nが3で
あるトリメチルプロパントリス−(β−チオプロピオネ
ート)等が挙げられる。またXがN)lz又はSHであ
る化合物はエポキシ樹脂の硬化剤として兼用できるので
望ましい。この化合物は、前述のように熱硬化の際に一
部が解裂してアクリル酸化合物を生成し、光照射により
重合して液晶分子を拘束(固定化)するものと推測され
る。
液晶の配合量については経済性や白濁の度合いを考慮し
て適宜決定すればよいが、一般的には2O〜70重量%
程度配合するのが適当である。なお、この他にビンダー
ドアミン系等の光安定剤を添加すると、さらに安定性を
増すことになる。
液晶層1の高電圧透明化領域4a、4b、4cは、後述
するように、切抜きパターンを形成したマスク材を調光
材の片面に重ね合わせて光をマスク材越しに部分照射す
ることにより形成されたもので、化合物(XCHzC)
IR,C00RzhrR:+の解裂で生成したアクリル
酸化合物C)I=CHRI C0ORの反応によって液
晶分子がランダムな方向のまま拘束された領域であり、
透明電極2a、2b間に低い電圧を印加しても液晶分子
が電界方向に配向せず、高い電圧を印加したときに液晶
分子が電界方向に強制的に配向して透明に変化する領域
である。これに対し低電圧透明化領域40はマスク材で
光が遮られて照射されなかった光非照射領域であり、ア
クリル酸化合物CH=CHR,C0ORの反応による液
晶分子の拘束がないため、低い電圧を印加した場合でも
液晶分子が電界方向に配向して透明に変化する領域であ
る。
この液晶層1の上下両面に積層する前記透明電極フィル
ム3a、3bは、例えばポリエチレンテレフタレート、
ポリエーテルサルフオン、ポリカポネート等の透明な樹
脂フィルムの片面に、ITOや酸化錫等の金属酸化物を
蒸着もしくはスパッタリングするか、或いは透明導電性
塗料を塗布することによって、透明電極2a、2bを片
面全体に形成したものである。
また、透明電極2a、2bの端縁に設ける集電極部5a
、5bは、透明電極2a、2b間の電圧をほぼ均一にす
るためのもので、右側縁の集電極部5aは、液晶層1の
右側縁と下側の透明電極フィルム3bの右側縁を切除し
て上側の透明電極2aの右側縁を帯状に露出させ、該露
出部に銅ベスト、銀ペースト、カーボンペースト等の導
電性ペーストを塗布することによって、下側の透明電極
2bと短絡しないように形成されており、左側縁の集電
極部5bは、液晶層1の左側縁と上側の透明電極フィル
ム3aの左側縁を切除して下側の透明電極2bを帯状に
露出させ、該露出部に上記の導電性ペーストを塗布する
ことによって、上側の透明電極2aと短絡しないように
形成されている。尚、集電極5a、5bは、銅箔テープ
等の金属箔テープを導電性粘着剤を介して透明電極2a
2bの上記露出部に貼付けて形成してもよい。
この集電極部5a、5bの一端に取付ける端子片6a、
6bは、例えば銅箔テープ等の金属箔テープや、リン青
銅、銅、アルミニウム等の金属薄片よりなるもので、導
電性接着剤等によって接着されており、該端子片6a、
6bの突出部分にリド線が接続されるようになっている
また、この集電極部5a、5bを被覆する絶縁テープ7
は、水分の浸入、漏電や感電、調光付周縁の眉間剥離等
を防止するもので、例えば透明なポリプロピレン樹脂や
ポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂
やフッ素樹脂製の粘着絶縁テープ等が使用される。尚、
絶縁テープ7に代えてエポキシ樹脂系、シリコン樹脂系
等の透明な絶縁性接着剤を塗布して被覆してもよい。
以上のような構成の模様入り調光材は、透明電極2a、
2b間に交流電圧を印加しないときには、液晶層1の高
電圧透明化領域4a、4b、4cも低電圧透明化領域4
0も液晶分子の方向がランダムであるため、液晶の異常
光屈折率と樹脂マトリックスの屈折率との差により液晶
層1全体にわたって透過光が散乱され、第1図に示すよ
うに全面が白濁状態を呈する。この状態で透明電極2a
2b間に低い透明変化電圧を印加して液晶層1に電界を
かけると、液晶層1の低電圧透明化領域40は、液晶分
子が電界方向に配向して液晶の通常光屈折率と樹脂マト
リックスの屈折率が同一もしくは近似するため、白濁状
態から透明状態に変化する。けれども高電圧透明化領域
4a、4b、4Cは、前記アクリル酸化合物CH=CH
R,C0ORの反応によって液晶分子がランダムな方向
に拘束され、その拘束力が電界方向に液晶分子を配向さ
せようとする電場の力より勝るため、液晶分子がランダ
ムな方向を向いたまま白濁状態を維持する。そのため、
第2図に示すように白濁状態の高電圧透明化領域4a、
4b、4cと透明状態に変化した低電圧透明化領域40
とから成るコントラストの良好な模様が発現する。この
模様は、液晶分子の拘束によって高電圧透明化領域4a
、4b、4cの輪郭が明瞭に現れるため極めて鮮明であ
り、微細な模様でも牽けることがない。そして、印加電
圧を更に上げて高電圧透明化領域の透明変化電圧以上に
すると、高電圧透明化領域4a、4b、4cの液晶分子
の拘束力よりも電場の力の方が太き(なるので、液晶分
子が電界方向に強制的に配向して高電圧透明化領域4a
、4b、4cも透明状態に変化し、液晶層1全体が透明
になって模様が消失する。
このように本発明の模様入り調光材は、電圧無印加時に
は液晶層1全体が白濁状態を呈し、低電圧を印加したと
きにはコントラストの良い鮮明な模様が発現し、更に電
圧を上げると液晶層1全体が透明になるので、極めて変
化に富む調光を行うことができ、光散乱を優先する調光
用途から光透過を優先する調光用途まで広範囲にねった
で使用することができる。
次に、第4図を参照しながら、本発明の詳細な説明する
本発明の製造法によれば、最初、第4図(イ)に示す五
層構造のシート状調光材、即ち液晶層1の上下両面に透
明電極フィルム3a、3bを透明電極2a、2bが液晶
層側となるように積層した構造のシート状調光材が作製
される。液晶層Iを形成するための樹脂液としては、例
えば未硬化のエポキシ樹脂に前記の化合物(XCHzC
HR+C00Ihh−R1を配合すると共に、ネマチッ
ク液晶、前記硬化剤、触媒、マイクロビーズ等を適量混
合したものが好適に使用される。シート状調光材の作製
は、この樹脂液を透明電極フィルム3a、3bの間に薄
層状に挟んで加熱硬化させることにより行われる。この
ように加熱硬化させると、エポキシ樹脂の架橋硬化が進
むにつれて液晶が次第に不溶性となって相分離を起こし
、硬化が完結した状態では、液晶が1μm程度のほぼ均
一な粒径を有する略球状の液滴となって均一に分散する
ため、電圧印加時の透明度が高い液晶層1を有する調光
材が得られる。それと同時に、エポキシ樹脂に含まれる
前記化合物(XCHzCHR+C00Rz′r′rVR
zが何らかの作用で一部が解裂し、CH=CHR、C0
ORで示されるアクリル酸化合物(ビニル化合物)が生
成する。このことは、作用のところで述べたように、液
晶層1が原料の樹脂液には含まれないアクリル酸化合物
の臭いを発し、NMRスペクトル分析でアクリル酸化合
物に起因すると思われるピークが存在することから推定
される。このようにして作製されたシート状調光材は、
液晶層1が硬化しているため所望の形状に自由に切断す
ることができる。
作製されたシート状調光材は、次の集電極部形成工程に
おいて、第4図(ロ)に示すように、方(下側)の透明
電極フィルム3bの一側#t(右側縁)を切除すると共
に、液晶層を剥離して他方(上側)の透明電極フィルム
3aの透明電極2aを帯状に露出させ、同図(ハ)に示
すように導電性ペーストを電極露出部に塗布するか又は
tR箔テプを貼付して帯状の集電極部5aを形成し、該
集電極部5aに端子片6aを導電性接着剤等で接着する
。そして同じ要領で、同図(ニ)に示すように他方(上
側)の透明電極フィルム3aの他側縁(左側縁)を切除
して液晶層を剥離し、透明電極フィルム2bの露出部に
集電極部5bを形成して端子片6bを接着する。
集電極部5a、5bの形成と端子片6a、6bの取付け
が終わると、第4図(ホ)に示すように切抜きパターン
9を形成したマスク板10を調光材の片面に重ね合わせ
、光源11からマスク板10越しに光を部分照射する。
このように光を部分照射すると、液晶層1の光照射領域
では液晶分子がアクリル酸化合物の反応によってランダ
ムな方向のまま拘束されるため、低電圧では透明状態に
変化しない高電圧透明化領域4が形成される。−方、液
晶層1の光非照射領域は、アクリル酸化合物による液晶
分子の拘束が起こらないため、低電圧で液晶分子が電界
方向に配向して透明状態に変化する低電圧透明化領域4
0となる。
光照射条件については、光照射領域のアクリル酸化合物
を反応させるに十分な光照射量が得られる照射条件であ
ればよい。但し、液晶層1のマスク部分まで光が入り込
むほどの過酷な照射条件は避けるべきである。また光源
11としては水銀ランプ等の紫外線照射ランプやキセノ
ンランプや疑似太陽光等が用いられる。
このように高電圧透明化a域4と低電圧透明化領域40
が形成された模様入り調光材は、第4図(へ)に示すよ
うに両側縁の集電極部5a、5bが絶縁テープ7で被覆
されて最終製品となる。
上記の説明では、集電極部5a、5bの形成と端子片6
a、6bの取付けを行ってから光を部分照射しているが
、光の部分照射を先に行ってもよい。また、上記の説明
では、光を部分照射してから絶縁テープ7で集電極部5
a、5bを被覆しているが、光を部分照射する前に絶縁
テープ7で被覆してもよい。
以上、本発明の模様入り調光材及びその製造法について
詳述したが、本発明はこれらに限定されるものではなく
、例えば、記述の模様入り調光材の片面又は両面に、更
にアクリル樹脂板、ポリカ−ボネート樹脂板、ポリスチ
レン樹脂板、塩化ビニル樹脂板等の透明プラスチック板
やガラス板を、エポキシ系、アクリル系、酢酸ビニル系
、シリコン系、ウレタン系等の接着剤又は粘着剤を用い
て常温硬化、加熱硬化等の手段で貼着したり、ホットメ
ルトシートやブチラールシート等を用いて貼着してもよ
いものであり、また熱線カットフィルムや紫外線カツト
フィルムや耐候性改良フィルム等を積層して種々の機能
を付加することもできるものである。
(実施例1) エポキシ樹脂として東部化成■製YH300、硬化剤と
して構造式    H (H5−CHzCHC−OCHzhCCJsで表される
トリメチロールプロパントリス−(β−チオプロピオネ
ート)、触媒として1.8−ジアザビシクロ[5,4,
O)ウンデカ−7−エン、液晶としてBDH社製E8を
(エポキシ樹脂)対(硬化剤+触媒)対(液晶)が重量
比で1:0.7=1.2となるように夫々秤量して均一
に混合し、更に少量のアクリル樹脂製マイクロビーズ(
粒径12μm)を添加混合し、ITOフィルムの間に介
在させてオープン中で70℃1時間加熱硬化させて調光
材を得た。
得られた調光材に集電極を形成し、リード線を結着して
30〜40Vの電圧を印加すると調光材は透明となり、
電圧印加を停止すると白濁状態に戻った。
この調光材の片面に切抜きパターンを形成したマスク材
を重ね合わせ、高圧水銀灯からの光を5分間照射して模
様入り調光材を得た。この模様入り調光材は30〜40
Vの電圧を印加すると、光が照射されなかった部分は透
明となり、光が照射された部分は白濁状態を維持するた
め鮮明な模様が発現した。
更に印加電圧を上げ、60V以上にすると光が照射され
た部分も透明となり、調光材全面が透明になった。
また、電圧印加を停止すると、全面が白濁状態に戻った
(実施例2) 実施例1と同様のエポキシ樹脂、硬化剤、触媒、液晶を
(エポキシ樹脂)対(硬化剤+触媒)対(液晶)が重量
比で170.7  :1.2となるように夫々秤量し、
更に光安定剤であるコハク酸ジメチル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−チ
トラメチルビベリジン重縮合物と架橋ポリスチレン製マ
イクロビーズ(粒径20μm)を少量添加して均一に混
合し、ITOフィルムの間に介在させてオーブン中で7
0℃で1時間加熱硬化させて調光材を得た。
得られた調光材に集電極を形成し、リード線を結着して
30〜40Vの電圧を印加すると調光材は透明となり、
電圧印加を停止すると白濁状態に戻った。
この調光材の片面に切抜きパターンを形成したマスク材
を重ね合わせ疑似太陽光からの光を10分間照射して模
様入り調光材を得た。この模様入り調光材は30〜40
Vの電圧を印加すると、光が照射されなかった部分は透
明となり、光が照射された部分は白濁状態を維持するた
め鮮明な模様が発現した。
更に印加電圧を上げ、80V以上にすると光が照射され
た部分も透明となり、調光材全面が透明になった。
また、電圧印加を停止すると全面が白濁状態に戻った・ 〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明の模様入り調光
材は、印加電圧を変えたり電圧を無印加にすることによ
って、液晶層全体を白濁させたり、透明な低電圧透明化
領域と白濁した高電圧透明化領域とで構成されるコント
ラストの良い鮮明な模様を発現させたり、液晶層全体を
透明にして模様を消失させたりして、極めて変化に富む
調光を行うことができ、光散乱を優先する調光用途から
光透過を優先する調光用途まで広範囲にわたって好適に
使用することができる。また、低電圧透明化領域と高電
圧透明化領域を形成する前の調光材は所望形状に自由に
切断でき、双方の領域の形成も光を部分照射するだけで
極く簡単に行えるので、エツチングで透明電極をパター
ン化する場合に比べると手間とコストが大幅に減少する
といった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1WJ及び第2図はいずれも本発明の模様入り調光材
の一実施例を示す平面図であって、第1図は電圧無印加
の状態を、第2図は模様を発現させた状態を示しており
、また第3図は第1図のA−B−C−D線に沿った拡大
断面図、第4図(イ)〜(へ)は本発明の製造法の一実
施例を工程順に示す説明図である。 l・・・液晶層、 2a、2b・・・透明電極、 3a、3b・・・透明電極フィルム、 4.4a、4b、4c・・・高電圧透明化領域、40・
・・低電圧透明化領域。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中XはSH、NH_2、OH、R_1はH、CH_
    3、R_2はアルキル基、ヘテロ結合を含むアルキル基
    、R_3はH、C、アルキル基、ヘテロ結合を含むアル
    キル基、nは1〜4の整数である) で示される化合物を配合して硬化させた硬化型樹脂の樹
    脂マトリックス中に液晶を分散させてなる液晶層と、そ
    の画面に積層した透明電極とを具備する調光材であって
    、上記液晶層が低い電圧で透明に変化する低電圧透明化
    領域と高い電圧で透明に変化する高電圧透明化領域を有
    することを特徴とする模様入り調光材。
  2. (2)請求項(1)の式で示される化合物を配合して硬
    化させた硬化型樹脂の樹脂マトリックス中に液晶を分散
    させてなる液晶層と、その画面に積層した透明電極とを
    具備する調光材を作製し、該調光材に光を部分照射する
    ことを特徴とする模様入り調光材の製造法。
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