JPH04318165A - スパッタリング方法及び装置 - Google Patents

スパッタリング方法及び装置

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JPH04318165A
JPH04318165A JP17348091A JP17348091A JPH04318165A JP H04318165 A JPH04318165 A JP H04318165A JP 17348091 A JP17348091 A JP 17348091A JP 17348091 A JP17348091 A JP 17348091A JP H04318165 A JPH04318165 A JP H04318165A
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JP
Japan
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target
magnetic
center
outer periphery
respect
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Application number
JP17348091A
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English (en)
Inventor
Yoshito Kamatani
鎌谷 吉人
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグロー放電を利用する薄
膜形成方法及びその装置に係わり、特に成膜物質から成
り、薄膜の原料と言えるターゲット材料の利用効率の高
いマグネトロンスパッタリング技術に関するものである
【0002】
【従来の技術】高ターゲット利用率マグネトロンスパッ
タリング技術の内、本発明に最も近い従来技術として、
永久磁石で構成された磁界発生源をターゲット裏面の内
外周に配置し、この磁界発生源が作るターゲット上の漏
洩磁界を該磁界発生源の近傍に配置した電磁石の励磁電
流を調整し、漏洩磁界分布を変化させることで、スパッ
タリングに寄与するターゲット直上近傍の高密度プラズ
マの発生領域をターゲット中心近傍から外周近傍までの
間を移動させながら成膜する技術がある。高密度プラズ
マの発生領域が調整出来ないマグネトロンスパッタリン
グ技術のターゲット利用率が20%程度であるのに対し
、この高密度プラズマの発生領域を調整し、最適化する
ことにより、ターゲット利用率を40%程度まで向上さ
せている。
【0003】図15〜図23は、本発明に最も近い従来
技術の1例として8×26インチの矩形プレーナーマグ
ネトロンスパッタリングカソードを有するスパッタリン
グ方法及び装置を説明するもので、図15は主要構成を
示し、図16はカソード部の断面構造の概略図で高密度
プラズマをターゲット外周近傍に位置する様に制御した
場合のプラズマ及びターゲットの侵食状態を示し、図1
7は図16に示したカソードで高密度プラズマをターゲ
ット外周近傍に位置する様に制御した場合に発生するタ
ーゲット直上面の漏洩磁界の中心から外周に到る範囲の
ターゲット面に対し水平方向の磁束密度成分と、垂直方
向の磁束密度成分を表す線図でターゲット直上の漏洩磁
界の磁束密度分布を示し、図18はカソード部の断面構
造の概略図で高密度プラズマをターゲット内周近傍に位
置する様に制御した場合のプラズマ及びターゲットの侵
食状態を示し、図19は図18に示したカソードで高密
度プラズマをターゲット内周近傍に位置する様に制御し
た場合に発生するターゲット直上面の漏洩磁界の中心か
ら外周に到る範囲のターゲット面に対し水平方向の磁束
密度成分と、垂直方向の磁束密度成分を表す線図でター
ゲット直上の漏洩磁界の磁束密度分布を示し、図20は
高密度プラズマ発生位置の中心に対する高密度プラズマ
の発生領域を移動させるために消費する電磁石の消費電
力を示し、図21は高密度プラズマをターゲット外周近
傍から内周近傍に位置させた時に変動する放電インピー
ダンスを示し、図22は高密度プラズマをターゲット外
周近傍から内周近傍に位置させた時に変動する基板近傍
のイオン電流密度を示し、図23は図15に示した断面
構造を有するカソードで、高密度プラズマをターゲット
外周近傍、及び、内周近傍に繰り返し位置する様に制御
し、ターゲットとして8×26インチの無酸素銅を用い
寿命に到るまで使用した場合のターゲット短尺方向の中
心から外周までの範囲における侵食状態を示している。
【0004】なお、図15〜図23において、1は永久
磁石から成る中央磁極、2は永久磁石から成る外周磁極
、4は中央磁極1と外周磁極2を磁気的に結合する軟磁
性体から成るヨーク、6は成膜物質より成るターゲット
、8は基板、11は中央磁極1と外周磁極2の間の磁気
回路により形成されるトンネル状の磁力線の模式図、1
4はトンネル状の磁力線11により閉じ込められた環状
のプラズマの断面模式図、15はプラズマ14中のスパ
ッタ用ガスイオンの衝突によりターゲット6が侵食され
た部分を表す断面模式図、20は真空容器、21はカソ
ード部外壁、22はターゲット6およびカソード内部を
冷却する水配管、23はカソード部を真空容器に連結す
るための真空シール機能および電気絶縁機能を有する絶
縁体、24は必要に応じてプラズマポテンシャルを調整
するために設けられたアノードリング、25は真空容器
外の電源からアノードリングへ給電するための電流導入
端子、26は真空容器に対してアノードリングを電気的
に絶縁し固定するための絶縁体、27は基板8を載置し
冷却または加熱され所定の温度を維持し真空容器20と
電気的に絶縁された基板載置手段、28は基板用アース
シールド、29は基板載置手段27と基板用アースシー
ルド28を連結するための真空シール機能および電気絶
縁機能を有する絶縁体、30はスパッタ用のガスを導入
する質量流量制御弁、31は真空容器20の内部を排気
する排気装置、40はターゲット6およびカソード部に
スパッタリング用のプラズマを生成するために高電圧を
給電するスパッタ用高圧電源、41は必要に応じてアノ
ードリングに給電する電源、50は電磁石に励磁電流を
供給する励磁電源、51は内周電磁石、52は外周電磁
石を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明に最も近い高タ
ーゲット利用率マグネトロンスパッタリング技術は、永
久磁石が作るターゲット上の漏洩磁界を電磁石の励磁調
整で、その分布を変化させ、高密度プラズマの発生領域
を移動制御することで、以前のマグネトロンスパッタリ
ングに比ベターゲット利用率が2倍程度向上した。特に
、高価なターゲットを使用するコーティングで、連続生
産の成膜製造装置においては、成膜コストを低減する有
力な技術である。
【0006】この従来技術の原理は、ターゲット上の漏
洩磁界を形成する磁界発生源を永久磁石とし、その漏洩
磁界の垂直成分は、図17に示す様に半径方向(又は、
ターゲット中心から外周方向)に対し、急峻な勾配で0
[Gauss]をよぎる分布となる。この0[Gaus
s]をよぎる点は、高密度プラズマの略中心で、この点
では著しくターゲット材料が消費されターゲットの最大
侵食深さを示す位置と成り、高密度プラズマの発生領域
を移動制御させるために、漏洩磁界の垂直成分が0[G
auss]と交わり正から負、又は、負から正へと変化
するこの点とターゲットの中心からの距離を、電磁石が
作る磁界を作用させて変化させている。また、電磁石が
作る磁界は、励磁方向、及び、励磁電流により、図16
に示す様に、プラズマが外周近傍へ位置する場合は、図
17に示すターゲット上の漏洩磁界の各成分双方が、主
にプラス側へシフトし、一方、図18に示す様に、プラ
ズマが内周近傍へ位置する場合は、図19に示すターゲ
ット上の漏洩磁界の各成分双方が、主にマイナス側へシ
フトする様に作用する。
【0007】ところが、図16に示す様に、ターゲット
上の漏洩磁界を形成する磁界発生源である永久磁石の磁
化方向、又は、配置(配向)がターゲットに対し略垂直
に交わる方向であるため、ターゲット上の漏洩磁界の垂
直成分は、図17に示す様に急峻な勾配で0[Gaus
s]をよぎる分布となるため、図23に示す様なターゲ
ット侵食形状を得るために高密度プラズマの発生領域を
移動させるのに必要な電磁石は大容量となりカソードの
スペースファクタを悪化させ、又、その励磁電源も大容
量のものを採用する必要がある。
【0008】さらに、プラズマ移動のための電磁石励磁
による強力な磁界のために、図17及び図19に示すプ
ラズマ移動には殆ど寄与しない漏洩磁界の水平成分の変
化が大きいので、ターゲット上のプラズマ密度が大きく
変動し、スパッタリング特性の内、特に放電インピーダ
ンスと成膜スピードの変化が大となるばかりか、基板と
ターゲット間の磁界を大きく変動させるため、基板近傍
のイオン電流密度(荷電粒子密度)にも大きく影響する
。(図20、図21、図22参照)
【0009】従って、ITO(インジウムとスズ合金の
酸化物)等に代表されるスパッタリング特性(放電特性
)が成膜中に変化しては、好ましく無い膜を成膜する場
合、適用できないか、もしくはプラズマ移動幅を小さく
して制御しなければならないと言った問題点が有った。
【0010】本発明は、マグネトロンスパッタリング成
膜技術に係わり、特に薄膜の原料と言える成膜物質から
成るターゲット材料の利用効率の高く、スパッタリング
特性の諸特性が安定で、荷電粒子(ガスイオンや電子)
のダメージを嫌う様な成膜においても適用可能なマグネ
トロンスパッタリング方法及び装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ターゲッ
トを載置し電圧を印加しうる構造で、且つ、冷却機能を
有するカソード部の近傍に磁気装置を配置したものにお
いて、該磁気装置の発生する磁界に関し、ターゲット直
上面の中心から外周に到る範囲の磁束密度分布において
、ターゲット面に対し中心と外周の間で垂直方向の磁束
密度成分の傾きが略零となる様に、該磁気装置の少なく
とも2組の磁気要素の内、一方の磁気要素はターゲット
面と平行な面に対し磁化方向、又は、配向が±60度以
内の角度差を有する永久磁石で構成し該磁気要素をター
ゲット中心近傍に環状(又は楕円状、又はレーストラッ
ク状)に配置し、他方の磁気要素は永久磁石で構成し該
磁気要素をターゲット外周近傍に環状(又は楕円状、又
はレーストラック状)に配置し、且つ、該磁気要素の少
なくとも1組はターゲット面に対し遠近調整可能な駆動
手段を具備し、駆動手段に連結された該磁気要素をター
ゲット面に対し遠近調整し、スパッタリングに寄与する
ターゲット直上近傍の高密度プラズマの発生領域をター
ゲットの軸対称線、又は、軸対称面に対し中心近傍から
外周近傍までの間を移動させながら成膜することにより
達成される。
【0012】
【作用】スパッタリング用のカソード部(成膜物質から
成るターゲットを載置し冷却が可能でプラズマ生成のた
めの放電電圧を印加できる構造体)の近傍に設けた磁気
装置に関し、該磁気装置の少なくとも2組の磁気要素の
内、一方の磁気要素はターゲット面と平行な面に対し磁
化方向、又は、配向が±60度以内の角度差を有する永
久磁石で構成し該磁気要素をターゲット中心近傍に環状
(又は楕円状、又はレーストラック状)に配置し、他方
の磁気要素は永久磁石で構成し該磁気要素をターゲット
外周近傍に環状(又は楕円状、又はレーストラック状)
に配置することで、この磁気装置によりターゲット直上
面に発生される漏洩磁界の磁束密度分布の中心から外周
に到る範囲において、ターゲット面に対し中心と外周の
間で垂直方向の磁束密度成分の傾きが略零で、非常に緩
やかな勾配で0[Gauss]をよぎる分布となる。こ
の0[Gauss]をよぎる点は、高密度プラズマの略
中心で、この点では著しくターゲット材料が消費されタ
ーゲットの最大侵食深さを示す位置と成りるため、高密
度プラズマの発生領域を移動させるには、この垂直成分
が0[Gauss]と交わり正から負、又は、負から正
へと変化するこの点をターゲットの半径方向(又は中心
から外周への放射方向)に移動させれば良いのであるが
、本発明では、上記の如く非常に緩やかな勾配なので、
ターゲット面に対し遠近調整可能な駆動手段を具備し、
これに連結された上記、磁気要素の少なくとも1組をタ
ーゲット面に対し、ごく僅かの量の遠近調整で、スパッ
タリングに寄与するターゲット直上近傍の高密度プラズ
マの発生領域をターゲットの軸対称線、又は、軸対称面
に対し中心近傍から外周近傍までの間を広範囲に移動さ
せることが可能となる。
【0013】このため、ターゲット利用率を向上させる
目的で高密度プラズマの発生領域を移動させるのに従来
、必要であった電磁石や励磁電源は不要となり、スペー
スファクタの良いカソードが実現できる。
【0014】また、上記の様に、永久磁石からなる磁気
要素をターゲット面に対し遠近調節する量が小さくて良
いため、基板とターゲット間の磁界の変動を低く抑える
ことが可能で、基板近傍のイオン電流密度(荷電粒子密
度)に与える影響も少なく、又、ターゲット上のプラズ
マ密度の変動も小さく、放電インピーダンスや成膜スピ
ードに与える影響がごく僅かである。
【0015】
【実施例】本発明の実施例として、8×26インチの矩
形ターゲット用のカソードを有するスパッタリング方法
及び装置を例にとり、図1〜図14により以下説明する
。図1〜図14において、1はターゲット6の面と平行
な面に対し、磁化方向、又は、配向が±60度以内の角
度差を有する永久磁石から成る中央磁極、2は永久磁石
から成る外周磁極、3は永久磁石から成る中間磁極、6
は成膜物質より成るターゲット、7は駆動手段69と中
央磁極1及び又は外周磁極2を機械的に連結する非磁性
体から成る連結手段、8は基板、11は中央磁極1と外
周磁極2の間の磁気回路により形成されるトンネル状の
磁力線の模式図、14はトンネル状の磁力線11により
閉じ込められた環状のプラズマの断面模式図、15はプ
ラズマ14中のスパッタ用ガスイオンの衝突によりター
ゲット6が侵食された部分を表す断面模式図、65はリ
ンク機構のほぼ中央を支える支柱、66は支柱65と組
合わせてシーソーの様に中央磁極1と外周磁極2がター
ゲット6面に対し片方が接近すれば他方が離れる様にし
たリンク機構、67はクランク軸、68は減速機構を内
蔵し回転力を出力するアクチュエータ(例えばギヤード
モータ)、69は中央磁極1及び又は外周磁極2をター
ゲット6に対し遠近調整する駆動手段である。
【0016】20は真空容器、21はカソード部外壁、
22はターゲット6およびカソード内部を冷却する水配
管、23はカソード部を真空容器に連結するための真空
シール機能および電気絶縁機能を有する絶縁体、24は
必要に応じてプラズマポテンシャルを調整するために設
けられたアノードリング、25は真空容器外の電源から
アノードリングへ給電するための電流導入端子、26は
真空容器に対してアノードリングを電気的に絶縁し固定
するための絶縁体、27は基板8を載置し冷却または加
熱され所定の温度を維持し真空容器20と電気的に絶縁
された基板載置手段、28は基板用アースシールド、2
9は基板載置手段27と基板用アースシールド28を連
結するための真空シール機能および電気絶縁機能を有す
る絶縁体、30はスパッタ用のガスを導入する質量流量
制御弁、31は真空容器20の内部を排気する排気装置
、40はターゲット6およびカソード部にスパッタリン
グ用のプラズマを生成するために高電圧を給電するスパ
ッタ用高圧電源、41は必要に応じてアノードリングに
給電する電源を示す。
【0017】なお、スパッタ用高圧電源40はターゲッ
トの材質により、直流電源、又は、高周波電源と高周波
整合装置を用いる。
【0018】以上の主要構成要素からなる図1に示す本
発明の第1の実施例の装置全体は以下のように動作する
【0019】基板8を基板載置手段27に載置した後、
排気装置31により、真空容器20の内部を所定のバッ
クグラウンド(高真空)まで排気すると同時に、基板載
置手段27を温度制御して基板8を所定の温度に保つ。 その後、スパッタ用のアルゴンガス(これに限定するも
のでは無い)を質量流量制御弁30より導入し、所定の
ガス圧力に調整する。
【0020】ターゲット6に電気的に接続されたカソー
ド部外壁21へスパッタ用高圧電源40から電力を供給
すると、磁力線11に閉じ込められたスパッタリング用
の高密度プラズマ14が発生する。この磁力線11は、
ターゲット6の面と平行な面に対し、磁化方向、又は、
配向が±60度以内の角度差を有する永久磁石で構成さ
れ環状に配置された中央磁極1と駆動手段69に連結さ
れ永久磁石で構成され環状に配置された外周磁極2及び
永久磁石で構成され環状に配置された中間磁極3により
、ターゲット直上面に発生される漏洩磁界の磁束密度分
布の中心から外周に到る範囲において、ターゲット面に
対し中心と外周の間で垂直方向の磁束密度成分の傾きが
略零となる。
【0021】この時、外周磁極2のターゲット6面に対
する距離が調整範囲のほぼ中間に成る様に連結手段7を
介し駆動手段69を調節すれば、ターゲット6上の漏洩
磁界分布の垂直・水平の各成分は、図3に示す様な形態
になるため、スパッタリングに寄与するターゲット6直
上近傍の高密度プラズマ14の発生位置の中心は、ター
ゲット短尺方向の中心より56[mm]の所となり、図
2に示す様な断面形態となる。この高密度プラズマ14
中のアルゴンガスイオンは陰極降下(カソードフォール
)により加速されターゲット6の上記、中心から56[
mm]の所が最も多く(プラズマ14中のアルゴンガス
イオンの密度分布に略比例)衝突し、ターゲット原子を
たたき出す。たたき出されたターゲット原子が基板8表
面に堆積し、スパッタリング成膜機能を果たすと同時に
、ターゲット6の中心から56[mm]の近傍が侵食す
る。
【0022】同様に、外周磁極2のターゲット6面に対
する距離が調整範囲の中で最もターゲットに接近する様
に連結手段7を介し駆動手段69を調節すれば、漏洩磁
界分布の垂直・水平の各成分は、図5に示す様になるた
め、高密度プラズマ14の発生位置の中心は、ターゲッ
ト短尺方向の中心より78[mm]の所となり、図4に
示す様な断面形態となる。この高密度プラズマ14中の
アルゴンガスイオンは陰極降下により加速されターゲッ
ト6の中心から78[mm]の所が最も多く衝突し、タ
ーゲット原子をたたき出す。たたき出されたターゲット
原子が基板8表面に堆積し、スパッタリング成膜機能を
果たすと同時に、ターゲット6の中心から78[mm]
の近傍が侵食する。
【0023】同様に、外周磁極2のターゲット6面に対
する距離が調整範囲の中で最もターゲットから離れる様
に連結手段7を介し駆動手段69を調節すれば、漏洩磁
界分布の垂直・水平の各成分は、図7に示す様になるた
め、高密度プラズマ14の発生位置の中心は、ターゲッ
ト短尺方向の中心より35[mm]の所となり、図6に
示す様な断面形態となる。この高密度プラズマ14中の
アルゴンガスイオンは陰極降下により加速されターゲッ
ト6の中心から35[mm]の所が最も多く衝突し、タ
ーゲット原子をたたき出す。たたき出されたターゲット
原子が基板8表面に堆積し、スパッタリング成膜機能を
果たすと同時に、ターゲット6の中心から35[mm]
の近傍が侵食する。
【0024】上記の構成により、永久磁石で構成した磁
気要素が作るターゲット上面の漏洩磁界の磁束密度分布
の中心から外周に到る範囲において、ターゲットの中心
と外周の間で垂直方向の磁束密度成分の傾きが略零と成
っているため、僅かの磁極移動でターゲット上の高密度
プラズマの発生領域の中心の移動幅を43[mm](タ
ーゲット短尺方向の中心より35[mm]〜78[mm
]の間)とすることが出来るので、上記の駆動手段69
の調整で高密度プラズマが各位置に滞在する時間調整を
最適化し、ターゲット寿命に到るまで繰り返し、周期的
に移動させ制御することで、成膜物質から成るターゲッ
ト材料の体積利用効率は、40[%]以上とすることが
可能となる。
【0025】又、その時のターゲット短尺方向の中心か
ら外周までの断面は、図14に示す形状となる。
【0026】更に、従来2個必要であった電磁石が不要
と成るため、スペースファクタの良いカソードが実現で
きると共に、信頼性が向上する。
【0027】なお、図1には、基板搬送手段、基板昇降
手段、基板回転手段、リアクティブスパッタ用ガス導入
手段、シャッタ、ビューポート、真空計等は図示してい
ないが、必要に応じて使用が可能で、図1に示す構成に
限定するものではない。
【0028】図2、図4、図6は本発明の第1の実施例
で図1に示したカソードの外周磁極2の位置を駆動手段
69により変化させた時のスパッタリング用の高密度プ
ラズマ14の断面形状、及び発生領域を示し、従来技術
の図16及び図18に比べ、V字形の侵食形状15の断
面積が広い特徴を有する。
【0029】図3、図5、図7は本発明の第1の実施例
で図1に示したカソードの外周磁極2の位置を駆動手段
69により変化させた時の、ターゲット上面の漏洩磁界
の磁束密度分布の中心から外周に到る範囲のターゲット
面に対し水平及び垂直方向の各磁束密度成分を示した線
図で、従来技術の図17及び図19と比較すると、水平
成分の磁束密度の変動が従来技術で約400[Gaus
s]なのに対し、本発明では100[Gauss]以下
と小さいので、図12に示す様に放電インピーダンスの
変動率が±13[%]以内と少なく、又、垂直成分に付
いては、従来技術のターゲット半径方向(中心から外周
方向)に対する分布が急峻な勾配で0[Gauss]を
よぎるのに対し、本発明の分布は0[Gauss]をよ
ぎる点の近傍の傾きが略零なので、外周磁極3を僅かに
移動させることにより、この点を大幅に移動させること
が出来るのが理解できる。
【0030】図12は本発明の第1の実施例で図1に示
したカソードに関し、外周磁極2の位置を駆動手段69
により調整し、高密度プラズマの発生領域を移動させた
時の高密度プラズマ発生位置の中心に対する放電インピ
ーダンスを表した線図で、従来技術とほぼ同等の移動を
させた場合で比較して、従来技術の図21に示したもの
が+25[%]〜−50[%]と大きく変動するのに対
し、本発明では±12[%]以内と少ないため、成膜ス
ピードの変動が少なく、その他のスパッタリング特性(
放電特性)の変動も少ない。
【0031】図13は本発明の第1の実施例で図1に示
したカソードに関し、外周磁極2の位置を駆動手段69
により調整し、高密度プラズマの発生領域を移動させた
時の高密度プラズマ発生位置の中心に対する基板近傍の
イオン電流密度を表した線図で、従来技術とほぼ同等の
幅を移動をさせた場合で比較して、従来技術の図22に
示したものが0.08〜0.75[mA/cm2]と大
きく変化しているのに対し、本発明では0.11〜0.
18[mA/cm2]と少ないため、ITO(インジウ
ムとスズ合金の酸化物)等に代表されるスパッタリング
特性(基板近傍の荷電粒子の密度)が成膜中に変化して
は、好ましく無いものを成膜する場合にも適用できる。
【0032】図14は本発明の第1の実施例で図1に示
したカソードにてターゲット6として8×26インチの
無酸素銅を用い寿命に到るまで使用した場合のターゲッ
ト中心から外周までの範囲における侵食状態を示し、従
来技術とほぼ同等の幅を移動をさせた場合で比較して、
従来技術の図23に示した侵食形状15に比ベ、本発明
の侵食断面積か大きいのは、ターゲット上の高密度プラ
ズマの密度分布が従来に比べ広範囲であるためで、同じ
移動幅においても本発明の方が利用率向上の面で有利で
ある。
【0033】図8〜図11は、本発明の第2〜第5の実
施例を示したカソード部断面の概略図である。
【0034】図8は、本発明の第2の実施例で、中央磁
極1はターゲット6の面と平行な面に対し、永久磁石の
配向を45度の角度差を持たせ、環状に配置し、外周磁
極2はターゲット6の面と平行な面に対し、永久磁石の
配向を0度の角度差を持たせ、環状に配置し、更に、高
密度プラズマの発生領域を移動させるために中央磁極1
に非磁性体から成る連結手段7を介して駆動手段69を
機械的に接続したもので、本発明の第1の実施例で示し
たカソードに比べ、複雑な着磁を必要としない構成とし
、永久磁石のコストを低減したものを示している。
【0035】図9は、本発明の第3の実施例で、中央磁
極1と外周磁極2はターゲット6の面と平行な面に対し
、磁化方向又は配向が0度の角度差を有する永久磁石の
小片を複数組合せて環状に配置し、更に、高密度プラズ
マの発生領域を移動させるために外周磁極2に非磁性体
から成る連結手段7を介して駆動手段69を機械的に接
続したもので、本発明の第1の実施例で示したカソード
に比べ、複雑な着磁を必要としない構成とし、永久磁石
のコストを低減したものを示している。
【0036】図10は、本発明の第4の実施例で、中央
磁極1と外周磁極2とをリンク機構66で連結し、この
リンク機構66のほぼ中央を支える支柱65をターゲッ
ト面と相対的に変位しない所へ設置し、リンク機構66
の中央磁極1側、又は、外周磁極2側の何れか一方に連
結手段7を介して駆動手段69を機械的に連結したもの
で、本発明の第1〜第3の実施例で示したカソードが中
央磁極1又は外周磁極2の何れか一方のみが、ターゲッ
ト面に対し相対移動するのに対し、本実施例では駆動手
段69の調整で、シーソーの様に中央磁極1と外周磁極
2がターゲット6面に対し片方が接近すれば他方が離れ
る様に制御出来る。このため、ターゲット6上面に作る
漏洩磁界のターゲット面に対して水平方向の磁束密度成
分の変動を更に低減出来るので、スパッタリング特性(
放電特性、基板近傍の荷電粒子密度)の変動を極小に抑
えることが可能である。
【0037】図11は、本発明の第5の実施例で、中央
磁極1と外周磁極2とをリンク機構66で連結し、この
リンク機構66のほぼ中央を支える支柱65をターゲッ
ト面と相対的に変位しない所へ設置し、リンク機構66
の中央磁極1側に連結手段7を介しクランク軸67に連
結し、このクランク軸67の回転軸は図示していないが
回転導入機構によりカソードの外壁を貫通し、減速機構
を内蔵し回転力を出力するアクチュエータ(例えばギヤ
ードモータ)68に接続したもので、本発明の第1〜第
4の実施例で示した駆動手段69が、カソードの外壁を
貫通する際に直線導入機構を必要とするのに対し、本実
施例では回転導入機構により、シーソーの様に中央磁極
1と外周磁極2がターゲット6面に対し片方が接近すれ
ば他方が離れる様に制御出来るので、本発明の第4の実
施例と同様に、スパッタリング特性(放電特性、基板近
傍の荷電粒子密度)の変動を極小に抑えることが可能で
ある。
【0038】本発明の第1〜第5の実施例で示した各磁
気要素の構成(磁極配置)と、中央磁極1、及び、又は
、外周磁極2をターゲット6に対し相対移動させる機構
又は手段とは種々組合せが可能で、図1、図2、図4、
図6、図8〜図11に示した磁気要素の構成と駆動手段
の組合せに限定されるものではない。又、各磁気要素の
移動をスムーズに行うために各磁気要素の近傍にリニア
ガイド等を設けても良い。
【0039】本発明の実施例では、ターゲット6中心に
対して基板8中心が相対的に移動し無いものについて説
明したが、インライン装置の様に基板8が搬送手段によ
り移動するものでも良く、また、カソード部の形状は矩
形に限らず円形や楕円形でも適用可能で、当然のことな
がら、ターゲット寸法やカソード寸法異なるものでも適
用できる。さらに、ロール等による搬送手段で移送され
るフィルム状の基板、カルーセルと呼ばれる回転するド
ラムに載置された基板、ターゲット面に対し並行移送さ
れる搬送手段に載置された単数または複数の基板等へ片
面又は、両面同時成膜する場合にも適用が可能で、図1
に限定されるものではない。また、ターゲット6と基板
8は、完全に平行で対向配置する必要は無く、多少の角
度を持たせて配置しても良い。
【0040】なお、図1、図2、図4、図6及び、図8
〜図11に示す本発明の第1〜第5の実施例で示した各
永久磁石のN極、S極の極性を全く逆にしても、同様の
効果が得られる。また、各永久磁石は環状又は楕円状の
一体成形品を着磁したもの、小片磁石を環状又は楕円状
に集積したもののいずれでも良い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、スパッタリング用のカ
ソード部(成膜物質から成るターゲットを載置し冷却が
可能でプラズマ生成のための放電電圧を印加できる構造
体)の近傍に設けた磁気装置に関し、該磁気装置の少な
くとも2組の磁気要素の内、一方の磁気要素はターゲッ
ト面と平行な面に対し磁化方向、又は、配向が±60度
以内の角度差を有する永久磁石で構成し該磁気要素をタ
ーゲット中心近傍に環状(又は楕円状、又はレーストラ
ック状)に配置し、他方の磁気要素は永久磁石で構成し
該磁気要素をターゲット外周近傍に環状(又は楕円状、
又はレーストラック状)に配置することで、この磁気装
置によりターゲット直上面に発生される漏洩磁界の磁束
密度分布の中心から外周に到る範囲において、ターゲッ
ト面に対し中心と外周の間で垂直方向の磁束密度成分の
傾きが略零となる。この様な漏洩磁界分布のもとで、タ
ーゲット面に対し遠近調整可能な駆動手段を具備し、こ
れに連結された上記、磁気要素の少なくとも1組をター
ゲット面に対し遠近調整すれば、ターゲット上の漏洩磁
界分布が変化し、スパッタリングに寄与するターゲット
直上近傍の高密度プラズマの発生領域をターゲットの軸
対称線、又は、軸対称面に対し中心近傍から外周近傍ま
での間を移動させることが可能となる。更に、上記の永
久磁石で構成した磁気要素が作るターゲット上面の漏洩
磁界の磁束密度分布の中心から外周に到る範囲において
、ターゲットの中心と外周の間で垂直方向の磁束密度成
分の傾きが略零と成っており、ターゲット上の高密度プ
ラズマの発生領域の移動を制御するのに、僅かの磁極移
動で良いため、ターゲット上のプラズマ密度の変動が小
さく、放電インピーダンスや成膜スピードに与える影響
がごく僅かであると同時に、基板近傍の荷電粒子密度の
変動も少ないので、ITO(インジウムとスズ合金の酸
化物)に代表されるスパッタリング特性に敏感な(スパ
ッタリングの各特性が成膜中に変化しては好ましく無い
もの)膜を成膜する際にも、高いターゲット利用率で成
膜可能なスパッタリング方法及び装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す装置全体の
断面概略図である。
【図2】本発明の第1の実施例で、図1の一部拡大図で
あり、プラズマが移動範囲の略中央に位置する場合のカ
ソード部の断面構造の概略と、それにより生成される高
密度プラズマ及びターゲットの侵食状態を示したカソー
ド部の断面概略図である。
【図3】本発明の第1の実施例で図2に示した断面構造
を有するカソード部の内部に配置された磁気装置が発生
する漏洩磁界のターゲット直上面の中心から外周に到る
範囲のターゲット面に対し水平方向の磁束密度成分と、
垂直方向の磁束密度成分を表す線図である。
【図4】本発明の第1の実施例で、図1の一部拡大図で
あり、プラズマが移動範囲の最外周に位置する場合のカ
ソード部の断面構造の概略と、それにより生成される高
密度プラズマ及びターゲットの侵食状態を示したカソー
ド部の断面概略図である。
【図5】本発明の第1の実施例で図4に示した断面構造
を有するカソード部の内部に配置された磁気装置が発生
する漏洩磁界のターゲット直上面の中心から外周に到る
範囲のターゲット面に対し水平方向の磁束密度成分と、
垂直方向の磁束密度成分を表す線図である。
【図6】本発明の第1の実施例で、図1の一部拡大図で
あり、プラズマが移動範囲の最内周に位置する場合のカ
ソード部の断面構造の概略と、それにより生成される高
密度プラズマ及びターゲットの侵食状態を示したカソー
ド部の断面概略図である。
【図7】本発明の第1の実施例で図6に示した断面構造
を有するカソード部の内部に配置された磁気装置が発生
する漏洩磁界のターゲット直上面の中心から外周に到る
範囲のターゲット面に対し水平方向の磁束密度成分と、
垂直方向の磁束密度成分を表す線図である。
【図8】本発明の第2の実施例を示したカソード部の断
面概略図である。
【図9】本発明の第3の実施例を示したカソード部の断
面概略図である。
【図10】本発明の第4の実施例を示したカソード部の
断面概略図である。
【図11】本発明の第5の実施例を示したカソード部の
断面概略図である。
【図12】本発明の第1の実施例で、高密度プラズマ発
生位置の中心に対する放電インピーダンスを表した線図
である。
【図13】本発明の第1の実施例で、高密度プラズマ発
生位置の中心に対する基板近傍のイオン電流密度を表し
た線図である。
【図14】本発明の第1の実施例で、図1に示したカソ
ードにてターゲットとして8×26インチの無酸素銅を
用いプラズマを移動制御し寿命に到るまで使用した場合
のターゲット中心から外周までの範囲における侵食状態
を示す断面模式図である。
【図15】従来技術の主要構成を示す装置全体の断面概
略図である。
【図16】従来技術のカソード部で、ターゲット上の高
密度プラズマ移動用の電磁石を励磁して、プラズマが移
動範囲の最外周に位置する場合の断面概略図である。
【図17】図16に示した断面構造を有するカソード部
の内部に配置された磁気装置の発生する漏洩磁界のター
ゲット直上面の中心から外周に到る範囲のターゲット面
に対し水平方向の磁束密度成分と、垂直方向の磁束密度
成分を表す線図である。
【図18】従来技術のカソード部で、ターゲット上の高
密度プラズマ移動用の電磁石を励磁して、プラズマが移
動範囲の最内周に位置する場合の断面概略図である。
【図19】図18に示した断面構造を有するカソード部
の内部に配置された磁気装置の発生する漏洩磁界のター
ゲット直上面の中心から外周に到る範囲のターゲット面
に対し水平方向の磁束密度成分と、垂直方向の磁束密度
成分を表す線図である。
【図20】従来技術において、図15に示したカソード
に関し、高密度プラズマ発生位置の中心に対する高密度
プラズマの発生領域を移動させるための電磁石の消費電
力を表した線図である。
【図21】従来技術において、図15に示したカソード
に関し、高密度プラズマ発生位置の中心に対する放電イ
ンピーダンスを表した線図である。
【図22】従来技術において、図15に示したカソード
に関し、高密度プラズマ発生位置の中心に対する基板近
傍のイオン電流密度を表した線図である。
【図23】従来技術において、図15に示したカソード
にてターゲットとして8×26インチの無酸素銅を用い
プラズマを移動制御し寿命に到るまで使用した場合のタ
ーゲット中心から外周までの範囲における侵食状態を示
す断面模式図である。
【符号の説明】
1  中央磁極 2  外周磁極 3  中間磁極 6  ターゲット 7  連結手段 8  基板 11  磁力線の模式図 14  プラズマの断面模式図 15  ターゲットの侵食を表す断面模式図20  真
空容器 21  カソード部外壁 22  水配管 23、26、29  絶縁体 24  アノードリング 25  電流導入端子 27  基板載置手段 28  基板用アースシールド 30  質量流量制御弁 31  排気装置 40  スパッタ用高圧電源 41  電源 50  励磁電源 51  内周電磁石 52  外周電磁石 65  支柱 66  リンク機構 67  クランク軸 68  アクチュエータ(ギヤードモータ)69  駆
動手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  単数又は複数の基板を保持、又は、カ
    ソード部に対し相対的に運動(垂直、又は、平行移動、
    及び又は、自公転、及び又は、回転運動)を与える基板
    載置手段と、該基板の堆積面と所定の間隔を隔てて対向
    する成膜物質から成るターゲットと、該ターゲットを載
    置し電圧を印加しうる構造で、且つ、冷却機能を有する
    カソード部の近傍に磁気装置を配置したものにおいて、
    該磁気装置の発生する磁界に関し、ターゲット直上面の
    中心から外周に到る範囲の磁束密度分布において、ター
    ゲット面に対し中心と外周の間で垂直方向の磁束密度成
    分の傾きが略零となる様に、該磁気装置の少なくとも2
    組の磁気要素の内、一方の磁気要素はターゲット面と平
    行な面に対し磁化方向、又は、配向が±60度以内の角
    度差を有する永久磁石で構成し該磁気要素をターゲット
    中心近傍に環状(又は楕円状、又はレーストラック状)
    に配置し、他方の磁気要素は永久磁石で構成し該磁気要
    素をターゲット外周近傍に環状(又は楕円状、又はレー
    ストラック状)に配置し、且つ、該磁気要素の少なくと
    も1組はターゲット面に対し遠近調整可能な駆動手段を
    具備し、駆動手段に連結された該磁気要素をターゲット
    面に対し遠近調整し、スパッタリングに寄与するターゲ
    ット直上近傍の高密度プラズマの発生領域をターゲット
    の軸対称線、又は、軸対称面に対し中心近傍から外周近
    傍までの間を移動させながら成膜することを特徴とする
    スパッタリング方法。
  2. 【請求項2】  単数又は複数の基板を保持、又は、カ
    ソード部に対し相対的に運動(垂直、又は、平行移動、
    及び又は、自公転、及び又は、回転運動)を与える基板
    載置手段と、該基板の堆積面と所定の間隔を隔てて対向
    する成膜物質から成るターゲットと、該ターゲットを載
    置し電圧を印加しうる構造で、且つ、冷却機能を有する
    カソード部の近傍に磁気装置を配置したものにおいて、
    該磁気装置の発生する磁界に関し、ターゲット直上面の
    中心から外周に到る範囲の磁束密度分布において、ター
    ゲット面に対し中心と外周の間で垂直方向の磁束密度成
    分の傾きが略零となる様に、該磁気装置の少なくとも2
    組の磁気要素の内、一方の磁気要素はターゲット面と平
    行な面に対し磁化方向、又は、配向が±60度以内の角
    度差を有する永久磁石で構成し該磁気要素をターゲット
    中心近傍に環状(又は楕円状、又はレーストラック状)
    に配置し、他方の磁気要素は永久磁石で構成し該磁気要
    素をターゲット外周近傍に環状(又は楕円状、又はレー
    ストラック状)に配置し、且つ、該磁気要素の少なくと
    も1組はターゲット面に対し遠近調整可能な駆動手段を
    具備し、駆動手段に連結された該磁気要素をターゲット
    面に対し遠近調整し、スパッタリングに寄与するターゲ
    ット直上近傍の高密度プラズマの発生領域をターゲット
    の軸対称線、又は、軸対称面に対し中心近傍から外周近
    傍までの間を移動させながら成膜することを特徴とする
    スパッタリング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5744011A (en) * 1993-03-18 1998-04-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Sputtering apparatus and sputtering method
WO2002099841A1 (en) * 2001-06-06 2002-12-12 Applied Materials, Inc. High performance magnetron for dc sputtering systems
US20090314631A1 (en) * 2008-06-18 2009-12-24 Angstrom Sciences, Inc. Magnetron With Electromagnets And Permanent Magnets

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US5744011A (en) * 1993-03-18 1998-04-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Sputtering apparatus and sputtering method
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