JPH0431726B2 - - Google Patents

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JPH0431726B2
JPH0431726B2 JP62000168A JP16887A JPH0431726B2 JP H0431726 B2 JPH0431726 B2 JP H0431726B2 JP 62000168 A JP62000168 A JP 62000168A JP 16887 A JP16887 A JP 16887A JP H0431726 B2 JPH0431726 B2 JP H0431726B2
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heating device
wax
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばデイーゼルエンジンを搭載し
て車両に設けられる燃料フイルタ装置に取付けら
れ、このフイルタ内の燃料を加熱する装置に関す
る。
〔従来の技術〕
デイーゼルエンジンの燃料すなわち軽油は、−
10℃以下の低温域になるとワツクス状に凝固しは
じめ、これによりフイルタエレメントが目詰りを
起こすことがある。このような目詰りは、エンジ
ンへの燃料供給を防げることとなり、エンジンの
運転状態を悪化させるおそれがある。したがつて
低温時には燃料を加熱する必要があり、特開昭59
−190462号公報、特開昭59−224463号公報には、
正特性半導体から成るヒータを燃料フイルタ装置
の燃料通路内に設け、このヒータにより燃料を加
熱してワツクス成分を溶解させる構成が開示され
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述した従来の燃料加熱装置は、スイツチとヒ
ータが離れた所に設けられ、装置全体が大形なも
のとなるという問題を有している。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係る燃料加熱装置は、エンジンの燃料
供給経路の途中に設けられる燃料フイルタ組立体
に取り付けられ、該燃料フイルタ組立体のフイル
タエレメントを通過して流れる燃料を加熱する燃
料加熱装置であつて、燃料が通過する燃料通路が
形成されたハウジングと、前記燃料通路内に臨み
通電されて発熱することにより燃料を加熱するヒ
ータと、該ヒータに電力を供給するための電源
と、前記ハウジング内に収容され燃料内における
ワツクスの量を検出して該ワツクス量に応じた変
位をするワツクス検出手段と、前記ハウジング内
に収容され前記ワツクス検出手段の変位量に応じ
てその変位の方向にスナツプアクシヨンを行う皿
状金属板と、前記ハウジング内に収容され前記皿
状金属板のスナツプアクシヨンによつて作動され
て前記電源による前記ヒータへの通電を開閉する
スイツチとを備えていることを特徴とする。なお
この場合、前記ワツクス検出手段と前記皿状金属
板とが一体になつているものを含んでいる。
〔作用〕
燃料温度の低下等によつて燃料内におけるワツ
クスの量が増加すると、ワツクス検出手段がワツ
クス量に応じた変位をするので、それによつて皿
状金属板がワツクス検出手段の変位の方向にスナ
ツプアクシヨンを行う。スナツプアクシヨンは2
つの位置の間を択一的に急速に動き中間位置に止
まることがない運動であるから、皿状金属板によ
つて駆動されるスイツチは明確な開閉動作を行
い、大電流の開閉であつても接点間にアーク放電
を生じたり、接点の損傷を起こすことがなく、長
期間高い信頼性を保つことができる。
しかも、本発明においては燃料加熱装置のハウ
ジング内に、燃料を加熱するヒータのみならず、
ワツクス量に応じた変位をするワツクス検出手
段、ワツクス検出手段の変位量に応じてその方向
にスナツプアクシヨンを行う皿状金属板、及び皿
状金属板のスナツプアクシヨンによつて駆動され
るスイツチが、このような位置関係で全て収容さ
れているので、全体の形が小型化されてまとまり
がよいだけでなく、燃料中のワツクスの量を検知
するための燃料の差圧や温度を直接に検出するこ
とができるので、作動が確実で応答性が高く、各
部分の遠隔配置による不都合がなく、更に組み付
けや点検修理の作業性も向上する。
〔実施例〕
以下図示実施例により本発明を説明する。
第1図は本発明の第1実施例に係る燃料加熱装
置を設けられた燃料フイルタ装置を示す。この図
において、燃料フイルタ装置は金属製アツパボデ
イ100、フイルタ組立体200、レベルスイツ
チ装置300、ハンドポンプ400により構成さ
れており、アツパボデイ100には燃料加熱装置
500が設けられる。フイルタ組立体200は金
属ケース201、軸流式フイルタエレメント20
2で主要部が構成され、フイルタエレメント20
2の下方には水溜用空間部203が形成される。
金属ケース201の軸心部には筒状部材204が
設けられ、フイルタエレメント202はこの筒状
部材204に嵌着される。燃料はアツパボデイ1
00の入口通路から筒状部材204内を通つて空
間部203へ流入し、フイルタエレメント202
を通過する間に濾過されてアツパボデイ100の
出口通路から流出する。
アツパボデイ100には、入口ポート101
と、上流燃料通路102と、下流燃料通路103
と、出口ポート104とが穿設され、アツパボデ
イ100の上方にはハンドポンプ400のダイヤ
フラム401によりダイヤフラム室105が形成
され、またアツパボデイ100の下方には出力ポ
ート104に連通する出口室109が形成され
る。入口ポート101の入口部にはニツプル10
6が螺着され、ニツプル106には燃料入口管1
07が固定される。しかして、図示しない燃料ポ
ンプの作用により燃料は、燃料入口管107およ
びニツプル106を通つて入口ポート101へ流
入し、後述する弁機構110の吸入部111を押
開けてダイヤフラム室105へ入込み、そして弁
機構110の吐出部112を押開けて上流燃料通
路102へ流入する。この燃料は加熱装置500
を通つて下流燃料通路103へ流入し、フイルタ
エレメント202において濾過された後、出口ポ
ート104から外部へ流出する。
第2図および第3図は弁機構110の構造を詳
示するものである。弁機構110は弁部材118
と支持部材119とから成る。弁部材118はば
ね鋼を打抜いて一体的に形成され、円盤状の吸入
部111および吐出部112と、リング部113
とを有し、吸入部111とリング部113は可撓
性板部114により、また吐出部112とリング
部113は可撓性板部115によりそれぞれ連結
される。一方支持部材119は、例えばステンレ
ス鋼をプレス成形により打抜いて一体的に成形さ
れ、弁部材118の上面に対向するストツパ部1
16と、リング部113および吐出部112の上
面に係合する円盤部117とを有し、円盤部11
7の中央には貫通孔117aが穿設される。
これらの弁部材118と支持部材119は第3
図に示すように組付けられる。すなわち、支持部
材119は、ストツパ部116を吸入部111の
上方に、また円盤部117を吐出部112の上に
位置させて、弁部材118の上に配置される。そ
してこれら支持部材119と弁部材118の組立
体は、吸入部111が入口ポート101を閉塞
し、また吐出部112が上流燃料通路102を閉
塞するようにして、アツパボデイ100の上面に
取付けられる(第1図参照)。すなわち、リング
部113および円盤部117は上流燃料通路10
2の入口部121内に嵌合される。入口部121
の内周縁部は、複数個所において治具により押潰
されて内方へ突出する爪122が形成され、これ
らの爪122により円盤部117とリング部11
3はアツパボデイ100の上に固定される。しか
して吸入部111は入口ポート101内の燃料圧
により上方へ変形してこのポート101を開放
し、これにより燃料はポート101からダイヤフ
ラム室105へ流入する。ここで吸入部111の
上方への変形量はストツパ部116により規制さ
れる。吐出部112はダイヤフラム室105内の
燃料圧により下方へ変形して上流燃料通路102
を開放し、これにより燃料はダイヤフラム室10
5から燃料通路102へ流入する。
第1図に示されるように、ダイヤフラム室10
5の上部にはハンドポンプ400が設けられ、ダ
イヤフラム室105はハンドポンプ400のダイ
ヤフラム401により大気から遮断される。ダイ
ヤフラム401はゴム等の可撓性材料から成形さ
れ、ダイヤフラム401の外周縁は、アツパボデ
イ100の筒状壁123の上端部に嵌着された金
属カバー402により、その筒状壁123の上端
部に固定される。またダイヤフラム401は金属
板403,404に挾持され、金属板403,4
04は金属取付部材405の先端部をかしめるこ
とによりダイヤフラム401に固定される。取付
部材405の上端はカバー402の外部へ突出し
ており、この上端にはビス410により樹脂製の
カツプ状の操作部材411が取付けられる。この
操作部材411はカバー402の上部を覆う形状
を有しており、この覆うように横方向に広がつた
部分とカバー402との間にはコイルスプリング
412が設けられる。したがつて操作部材411
を手で押すとコイルスプリング412が縮み、取
付部材405が下降してダイヤフラム401が撓
む。操作部材411より手を離せば、コイルスプ
リング412が伸びて操作部材411を介して取
付部材405が上昇し、ダイヤフラム401が元
の状態に復帰する。このような操作部材411の
往復動操作によりダイヤフラム室105内に圧力
変動が生じ、これにより燃料を弁機構110を介
してフイルタ組立体200へ供給することができ
る。
アツパボデイ100には燃料加熱装置500が
設けられる。第4図はこの加熱装置500の構造
を詳示するものである。この図において、アツパ
ボデイ100には円筒状の穴131が形成され、
この穴131は上流燃料通路102を介してダイ
ヤフラム室105に連通し、また下流燃料通路1
03を介してフイルタ組立体200の筒状部材2
04(第1図)内に連通する。またアツパボデイ
100の穴131の下方には、出口室109に連
通する負圧通路132が穿設される。負圧通路1
32と穴131を連結する孔133には、耐熱樹
脂すなわち絶縁材料から成る管部材134が嵌合
される。この管部材134は穴131内に突出
し、また孔133との間にはシール用のOリング
135が設けられる。管部材134の上部に形成
された筒状部136の内側には、負圧センサ15
0の下部ハウジング151がOリング152とと
もに嵌合され、穴131には耐熱樹脂すなわち絶
縁材料から成る筒状のスペーサ137がOリング
139とともに挿入される。スペーサ137は下
流燃料通路103に連通するポート138を有す
る。しかして、アツパボデイ100、スペーサ1
37、下部ハウジング151および管部材134
により、環状室140が形成される。上流および
下流燃料通路102,103は環状室140に連
通するが、負圧通路132は環状室140には連
通せず、管部材134の軸心部に形成された通路
139を介して負圧センサ150に通じる。
環状室140には、正特性(PTC)磁器半導
体材料から成る環状のセラミツク加熱素子141
が収容される。この加熱素子141の上面および
下面には、第6図に示されるように数ミクロンか
ら数十ミクロンの厚さを有する銀等から成る電極
142が溶着される。これらの電極142は第7
図に示されるように、加熱素子141と同じ形状
を有する導電性および熱伝導性のよい銅等から成
る金属ワツシヤ143,144により覆われる。
さらに下方に位置するワツシヤ144の下面には
第2の金属ワツシヤ145が配設される。穴13
1の底部には先端が球状に成形された適当数の突
起146が形成される。第2の金属ワツシヤ14
5はこれらの突起146の上に載置され、その上
に金属ワツシヤ143,144に挾まれた加熱素
子141が設けられる。上側の金属ワツシヤ14
3と負圧センサ150の下部ハウジング151と
の間にはリング状スプリング147が弾設され
る。このスプリング147により、金属ワツシヤ
143,144、加熱素子141および第2の金
属ワツシヤ145は相互に圧着され、また第2の
金属ワツシヤ145は突起146に圧接する。突
起146により、第2の金属ワツシヤ145はア
ツパボデイ100に対して良好に電気接触し、ま
た加熱素子141の熱がアツパボデイ100に逃
げることが防止される。
負圧センサ150のハウジングは、下部ハウジ
ング151と上部ハウジング153から成る。下
部ハウジング151は大径部154と小径部15
5を有し、大径部154はOリング156ととも
にスペーサ137の内側に嵌合され、小径部15
5はOリング152とともに管部材134の筒状
部136内に嵌合される。上部ハウジング153
は、下部ハウジング151の大径部154の上縁
部157の内側に嵌合して固定される。下部ハウ
ジング151の大径部154を小径部155との
間には環状の支持面158が形成され、その支持
面158と上部ハウジング153の下端部との間
には円板部材161が設けられる。ダイヤフラム
162は円板部材161の下方に配設され、ダイ
ヤフラム162の外周縁部は支持面158上に設
けられたリング部材163と円板部材161によ
り挾持される。ダイヤフラム162の下面には、
管部材134の通路139および負圧通路132
を介してフイルタ組立体の出口室109内の圧力
が導かれる。すなわちダイヤフラムは圧力センサ
として作用する。スナツプアクシヨンを行なう皿
状金属板164はダイヤフラム162の上面に固
着され、この皿状金属板164の上面に形成され
た棒部材165は円板部材161の中に穿設され
た孔166を貫通して円板部材161の上方に突
出する。一方、ダイヤフラム161の下方には皿
状樹脂板167が設けられ、この樹脂板167
は、下部ハウジング151の小径部155内に螺
着された調整ナツト168との間に設けられたス
プリング169により、常時上方へ付勢され、ダ
イヤフラム161に当接する。
ハウジング内には可動接点171と固定接点1
72が設けられる。可動接点171および固定接
点172は、大電流に耐えられるような材質およ
び大きさを有する。固定接点172は円板部材1
61上に設けられる導電性の金属連結板173の
一端に形成され、この連結板173の他端は上部
ハウジング153の下端部と下部ハウジング15
1の上縁部157と円板部材161とにより挾持
されて固定される。可動接点171は、一端が上
部ハウジング153の内壁に固定される導電性金
属連結板174の他端に形成される。この金属連
結板174の下面には棒部材165が当接し、こ
の棒部材165の昇降により、接点171,17
2は開閉する。すなわちダイヤフラム162の下
面に実質的に負圧が導かれない時、スプリング1
69の弾発力によりダイヤフラム162は上方位
置にあり、棒部材165は上昇して金属連結板1
74を突上げて接点171,172を開放させ
る。これに対し、ダイヤフラム162の下面に実
質的に負圧が導かれる時、ダイヤフラム162は
この負圧により吸引されて下方位置にあり、棒部
材165は下降して金属連結板174を下方へ変
位させ、接点171,172を閉成させる。金属
連結板174に接続されたターミナル175はリ
ード線176に接続されたターミナル177に結
合され、リード線176は電源181(第5図)
の正極に連結される。しかして、電源181と接
点171,172と加熱素子141は第5図に示
すように電気的に接続され、接点171,172
が閉成することにより、加熱素子141は電力を
供給されて発熱する。
なお、深皿状カバー182は、図示しないビス
によりアツパボデイ100に固定されて上部ハウ
ジング153およびターミナル175,177を
覆い、リード線176はカバー182から外部へ
延び、電源181に接続される。このカバー18
2により、雨水等の侵入が防止される。また、ス
イツチ150の作動圧の調整は、ナツト168を
回転させてスプリング169の弾発力を変化させ
ることにより行なわれる。
さて、第1図において、レベルスイツチ装置3
00は、公知の磁石301付きフロート302を
用いたリードスイツチ303を具備しており、こ
のレベルスイツチ装置300の基部304は、フ
イルタ組立体200のケース201の底壁に設け
られたナツト部305に取付けられる。このレベ
ルスイツチ装置300の基部304には水抜き用
のドレンプラグ310が取付けられる。なお、こ
のドレンプラグ310を基部304より少し弛め
ると、図示しない横溝が縦溝311と連通し、水
溜用空間部203が外部に連通するようになつて
いる。
本実施例の作動を説明する。
燃料ポンプの作用により、本燃料フイルタ装置
内に導かれる燃料は、加熱装置500を通つた
後、水溜用空間部203へ流入し、この空間部に
滞留する間に、水と燃料の比重差によつて水が空
間部203の下方に沈み、燃料から分離される。
そして燃料は、水を分離された後、フイルタエレ
メント202内を軸方向に沿つて通過する際に濾
過されて清浄となり、アツパボデイ100に設け
た出口ポート104から図示しない燃料ポンプお
よびエンジンへ導かれる。
水溜用空間部203に沈降した水は、一定の量
だけ溜ると、レベルスイツチ装置300のフロー
ト302が浮上して磁石301によりリードスイ
ツチ303がON状態となる。これにより、イン
ストルメントパネル等に配置された警告灯又はブ
ザーが作動し、運転者に警告する。所定量の水を
検出したらドレンプラグ310をまわして空間部
203内を外部に連通させ、ハンドポンプ400
の操作部材411を上下動させてダイヤフラム4
04を変位させ、ダイヤフラム室105内に圧力
変動を生じさせる。これにより、機構110の吐
出部112が間欠的に開いて空間部203内の水
面に圧力が加えられるため、水はドレンプラグ3
10の縦構311を通つて排出される。
ところで、ハンドポンプ400はドレン水を抜
くために用いられる他、フイルタ組立体200を
新品に交換したときなどに燃料をフイルタ組立体
200の内部に一時的に供給するためにも用いら
れる。なお、定常時は、前述のように、ハンドポ
ンプ400の内部が燃料系路の一部を構成するこ
とになる。
一方、低温時には燃料中にワツクスが存在し、
このワツクスはフイルタエレメント202の目詰
りを進行させる。それに伴い、フイルタエレメン
ト下流側の負圧が上昇していき、この負圧が所定
値以上になると、負圧センサ150の接点17
1,172が接触し、電流はリード線176、タ
ーミナル177、ターミナル175、接点17
1、接点172、連結板173、下部ハウジング
151、スプリング147、ワツシヤ143、加
熱素子141、ワツシヤ144、ワツシヤ145
の順で流れる。したがつて、加熱素子141は通
電されて発熱する。燃料は環状室140を一周す
る間に、加熱素子141によつて加熱され、これ
により燃料中のワツクス成分はもちろん、フイル
タエレメント202に目詰りをおこさせているワ
ツクス分も溶ける。しかしてフイルタエレメント
202の下流側における負圧は減少し、これによ
り負圧センサ150の接点171,172が開放
し、加熱素子141への電力供給が停止する。こ
のように負圧センサ150は燃料内のワツクスの
量を間接的に検出しており、ワツクス量が所定値
以上となつてフイルタエレメント202に目詰り
が生じはじめた時、接点171,172を閉成さ
せ、加熱素子141を発熱させる。
この負圧センサ150がOFF状態になると、
燃料の温度によつて再びフイルタエレメント20
2の目詰りが起こり始め、燃料回路系がワツクス
分を溶かす温度に到達するまで上述のプロセスが
繰り返されるが、エンジンに悪影響を与える目詰
りの時だけに作動するので、使用電力量は必要最
小限ですむ。
また、加熱素子141は、高い熱効率を得るた
めには燃料に直接接触することが好ましいが、電
極142は通電中に水分と接触すると変質または
溶解してしまう。そこで本実施例においては、上
述のように電極142が金属部材143,144
により覆われてサンドイツチ構造となつている。
したがつて、電極142が露出して水分に接触す
ることがなくなり、高い熱効率を保持しつつ電極
142の変質が防止される。
さらに本実施例においては、ワツシヤ144の
下側にワツシヤ145が設けられている。このよ
うにワツシヤ144,145を積層させたことに
よる効果について説明する。アツパボデイ100
は、成形性、導電性およびコストの点から、アル
ミニウムにより成形されることが好ましい。一
方、加熱素子140に対して銀を溶着させて電極
142を形成する場合、電食を防止するために、
ワツシヤ143,144は銀に対して電位差の少
ない銅から成形されることが望ましい。ところが
銅とアルミニウム間の電位差は大きく、このた
め、ワツシヤ144と突起146とを接触させる
と電食が生じるおそれがある。そこで本実施例に
おいては、ワツシヤ144と突起146の間に、
銅とアルミニウムの中間の電位を有するステンレ
ス鋼等から成るワツシヤ145を挿入し、電食の
発生を防止している。
また、本実施例において、負圧センサ150の
下部ハウジング151が加熱素子141に対して
正の電極として使用され、スプリング147によ
り、加熱素子141が下方に押えつけられてい
る。この構造により、加熱素子141の正極と、
負圧センサ150との間の結線を省略することが
でき、構造も簡単となる。
さらに、本実施例の負圧センサ150は、スナ
ツプアクシヨンを行う皿状金属板164により、
接点171,172を瞬時にON,OFFする構造
であり、接点も大電流を制御できるような材質お
よび形状を有しているので、リレーは不要とな
り、負圧センサおよびリレー間の配線も必要な
く、簡単な構造となつている。
なお、本実施例において、加熱素子141、ワ
ツシヤ143,144はドーナツ状を有している
が、円板形状であつてもよいし、また、加熱素子
141は正の抵抗温度特性を有し特定温度で抵抗
値が急増するPTC磁器半導体材料により構成さ
れているが、これに限定されるものではなく、他
の公知のセラミツク加熱素子であつてもよい。
第8図は燃料加熱装置500の第2実施例を示
す。この第2実施例において、加熱素子141の
下側に設けられたワツシヤ144は、アツパボデ
イ100に形成された半球状の突起146に直接
接触し、第9図から明らかなように、上記第1実
施例において設けられていた第2の金属ワツシヤ
145は省略されている。またカバー182のリ
ード線176が突出する部分には接着剤183が
充填され、これによりカバー182内への浸水が
防止されるとともに連結板173が固定される。
その他の構成は、上記第1実施例と基本的に同じ
である。
この第2実施例は、ワツシヤ143の突起14
6の間における電位差が電食を起こすほど大きく
ない場合に採用することができ、第1実施例より
も構造を簡単にすることができる。なお、第2実
施例の作用は、第2の金属ワツシヤ145による
作用を除き、第1実施例と同じである。
第10図は燃料加熱装置500の第3実施例を
示す。この第3実施例は上記第1および第2実施
例と異なり、負圧センサに代えて温度センサ65
0が用いられており、また皿状金属板164に代
えて皿状バイメタル664が設けられている。す
なわち温度センサ650は下部ハウジング151
を介して燃料温度を検出し、この温度が所定値よ
り高い時、バイメタル664は上方へ撓み、棒部
材165を介して接点171,172を開放さ
せ、この温度が所定値より低い時、バイメタル6
64は下方へ撓み、棒部材165を介して接点1
71,172を閉成させる。この作動はスナツプ
アクシヨンであり、開閉の中間位置に止まること
がないので、第3実施例における皿状バイメタル
650は、ワツクス検出手段と皿状金属板とが合
体したものと言える。しかしてこの第3実施例に
よれば、フイルタ組立体の出口室109における
負圧を検出する必要がなくなり、この負圧を導く
ための通路、ダイヤフラムあるいは調圧機構が不
要になる。
第11図および第12図は燃料加熱装置500
の第4実施例を示す。この第4実施例は第4図に
示される第1実施例と比較し、加熱素子の構成が
異なり、その他の構成は基本的に同じである。す
なわち、同一形状を有する3個の加熱素子141
a,141b,141cが積層して設けられ、各
加熱素子の間に導電性材料から成るリング状のス
ペーサ641a,641bがそれぞれ挿入され
る。これらのスペーサ641a,641bは、各
加熱素子と略同じ厚さを有し、これらの加熱素子
よりも小さい径方向幅を有する。したがつて各加
熱素子の上下面は燃料に対して充分広い面積で接
触し、また加熱素子141a,141b,141
cは第12図に明示されるように電気的に直列に
接触される。なお、第11図には示されていない
が加熱素子141a,141b,141cの各上
下面はそれぞれ電極を形成されるとともに金属ワ
ツシヤにより覆われ、また最も下の加熱素子14
1cの下面に設けられる金属ワツシヤの下側に
は、電食を防止するため、第7図と同様に第2の
金属ワツシヤが設けられることが好ましい。
このように3個の加熱素子を直列に接続した構
成は、1個の加熱素子を設けた構成と比較する
と、電源181の出力を同じ大きさに設定した場
合、加熱素子141a,141b,141cの径
を小さくすることができ、逆に、同じ径の加熱素
子により燃料の加熱性能を向上させることができ
る。また本実施例の構成により燃料に対する接触
面積が大きくなるので、燃料の加熱効率を向上さ
せることができる。
なお、加熱素子の数は3に限定されるのではな
く、必要に応じて増減させてもよい。
第13図および第14図は燃料加熱装置500
の第5実施例を示す。この第5実施例は第4実施
例と異なり、加熱素子141a,141b,14
1cが電気的に並列に接続されており、その他の
構成は第4実施例と同じである。すなわち、下部
ハウジング151の環状室140に臨む面に、断
面L字状の第1筒状部材740が固定され、突起
146の上面に第1筒状部材740を囲繞する断
面L字状の第2筒状部材741が固定される。3
個の加熱素子141a,141b,141cは第
1および第2筒状部材740,741の間に配設
される。第1筒状部材740の外周面には、スプ
リングを兼ねた3個の正の電極部材742a,7
42b,742cが設けられ、第2筒状部材74
1の内周面には、スプリングを兼ねた2個の負の
電極部材743a,743bが設けられる。加熱
素子141aは電極部材742a,743aの間
に挾持され、加熱素子141bは電極部材742
b,743bの間に挾持される。加熱素子141
cは電極部材742cと第2筒状部材741の底
部741aの間に挾持される。しかして各加熱素
子141a,141b,141cは第14図に明
示されるように電気的に並列に接続される。また
加熱素子141a,141b,141cの各上下
面は、それぞれ電極を形成されるとともに金属ワ
ツシヤにより覆われる。
この実施例においても各加熱素子141a,1
41b,141cの上下の面がそれぞれ燃料に接
触するので、燃料の加熱効率が向上する。また加
熱素子141a,141b,141cを電気的に
並列に接続することにより、所定の熱容量を得る
ために必要な加熱素子の大きさが小さくなり、あ
るいは、同じ大きさの加熱素子を用いて熱容量を
大きくするとともに加熱速さを向上させることが
できる。
なお、加熱素子の数は全く任意に定められるこ
とは言うまでもない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、皿状金属板がワツクス検出手
段の変位の方向にスナツプアクシヨンを行うの
で、ヒータの回路を開閉するスイツチは、開閉の
中間位置に止まることがなく、明確で急速な開閉
動作を行う。従つて、大電流の開閉であつても接
点間にアーク放電を生じたり、接点の損傷を起こ
すことがなく、長期間高い信頼性を保つことがで
きる。
しかも、本発明においては、燃料加熱装置のハ
ウジング内に燃料を加熱するヒータのみならず、
ワツクス量に応じた変位をワツクス検出手段と、
ワツクス検出手段の変位量に応じてその方向にス
ナツプアクシヨンを行う皿状金属板と、皿状金属
板のスナツプアクシヨンによつて駆動されるスイ
ツチとが全てこのような位置関係で収容されてい
るので、全体の形が小型化されてまとまりがよい
だけでなく、燃料中のワツクスの量を検知するた
めの燃料の差圧や温度を直接に検出することがで
きるので、作動が確実で応答性が高く、各部分の
遠隔配置による不都合がなく、更に組み付けや点
検修理の作業性も向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を適用した燃料フ
イルタ装置を示す部分断面図、第2図は弁機構を
分解して示す斜視図、第3図は弁機構を示す斜視
図、第4図は第1実施例を示す断面図、第5図は
第1実施例における電気回路図、第6図は加熱素
子を示す断面図、第7図は加熱素子と金属ワツシ
ヤを分解して示す斜視図、第8図は第2実施例を
示す断面図、第9図は加熱素子と金属ワツシヤを
分解して示す斜視図、第10図は第3実施例を示
す断面図、第11図は第4実施例を示す断面図、
第12図は第4実施例における電気回路図、第1
3は第5実施例を示す断面図、第14図は第5実
施例における電気回路図である。 100…アツパボデイ、141…加熱素子(ヒ
ータ)、150…負圧センサ(ワツクス検出手
段)、171,172…接点、181…電源、2
00…燃料フイルタ組立体、650…温度センサ
(ワツクス検出手段)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エンジンの燃料供給経路の途中に設けられる
    燃料フイルタ組立体に取り付けられ、該燃料フイ
    ルタ組立体のフイルタエレメントを通過して流れ
    る燃料を加熱する燃料加熱装置であつて、 燃料が通過する燃料通路が形成されたハウジン
    グと、 前記燃料通路内に臨み、通電されて発熱するこ
    とにより燃料を加熱するヒータと、 該ヒータに電力を供給するための電源と、 前記ハウジング内に収容され燃料内におけるワ
    ツクスの量を検出してこのワツクス量に応じた変
    位をするワツクス検出手段と、 前記ハウジング内に収容され前記ワツクス検出
    手段の変位量に応じてその変位の方向にスナツプ
    アクシヨンを行う皿状金属板と、 前記ハウジング内に収容され前記皿状金属板の
    スナツプアクシヨンによつて作動されて前記電源
    による前記ヒータへの通電を開閉するスイツチ
    と、 を備えることを特徴とする燃料加熱装置。 2 ヒータがセラミツク加熱素子であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の燃料加熱装
    置。 3 ヒータの両面に設けられた電極がそれぞれ金
    属部材により覆われていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の燃料加熱装置。 4 ヒータの一方の電極がハウジングに電気的に
    導通し、該電極を覆う金属部材とハウジングの間
    に該電極の電位とハウジングの電位との中間の電
    位を有する第2の金属部材が設けられていること
    を特徴とする特許請求の範囲第3項記載の燃料加
    熱装置。 5 ワツクス検出手段がフイルタエレメントの上
    下流の圧力差を検出する負圧センサであり、該負
    圧センサは下流側の圧力が上流側の圧力よりも所
    定値以上低くなつた時スイツチを閉成させるよう
    に設定されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の燃料加熱装置。 6 ワツクス検出手段が燃料温度を検出する温度
    センサであり、該温度センサは燃料温度が所定値
    よりも低くなつた時スイツチを閉成させるように
    設定されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の燃料加熱装置。
JP62000168A 1986-02-25 1987-01-06 燃料加熱装置 Granted JPS62277115A (ja)

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US07/191,782 US4844793A (en) 1986-02-25 1988-05-04 Fuel heating type fuel filter device

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JP3943086 1986-02-25

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