JPH04315991A - 燃料集合体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［発明の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、限界圧力の増大を図っ
た燃料集合体に関する。

【０００２】

【従来の技術】沸騰水型原子炉の炉心に装荷される従来
の燃料集合体１は図４（ａ）に縦断面図で示す様に構成
されている。横断面正方形の角筒状のチャンネルボック
ス２内には複数本の燃料棒３と少なくとも１本のウオー
タロッド４とが収容され、この収容された燃料棒３及び
ウオータロッド４の上下端は上部端栓５と下部端栓６が
溶接により固着されている。この上部端栓５及び下部端
栓６は、上部タイプレート７及び下部タイプレート８に
より支持されている。また、燃料棒３の軸方向中間部は
、ウオータロッド４に保持される偏平角筒状のスペーサ
９により適宜間隔において整列支持され、燃料棒３の径
方向変位を拘束している。前記ウオータロッド４は、燃
料集合体１内で水対ウラン比を高めて核特性を改善する
ためのものであるが、さらに大幅な核特性の改善を図る
ために大径のウオータロッド１０を装着した燃料集合体
１１が提案されている。この様な燃料集合体１１は図４
（ｂ）に縦断面図で示す様に構成され、格子状に配列さ
れた複数の燃料棒３の中央に大径ウオータロッド１０が
配設されている。この大径ウオータロッド１０の直径は
燃料棒３の直径よりも大径であり、その下端部は大径下
部端栓１２が固着して閉塞されている。この大径下部端
栓１２の軸部にはねじ部が形成され、このねじ部をこの
ねじ部と螺合するねじ孔を有する下部タイプレート１３
にねじ込み、ねじ結合される様になっている。この下部
タイプレート１３には軽水等の冷却材を下部タイプレー
ト１３内へ導入するためにその底部で開口する冷却材導
入口１４と、この冷却材導入口１４より下部タイプレー
ト１３内へ導入された冷却材をチャンネルボックス２内
へ案内するための冷却材流路１５とが形成されている。

【０００３】図５は図４（ｂ）のＡ−Ａ矢視断面図であ
り、下部タイプレート１３の上部支持部１６の構成を示
している。この上部支持部１６は全体がほぼ正方形に形
成され、燃料棒３及び大径ウオータロッド１０の下部端
栓６及び大径下部端栓１２に嵌合させて、これらを支持
するための支持用嵌合孔１７を有するボス１８と、各ボ
ス１８をほぼ正方格子状に一体連結するウエブ１９とを
有している。この各ボス１８とウエブ１９とで形成され
る空間が軽水等の冷却材の流路２０となり、下部タイプ
レート１３の冷却材導入口１４より導入された冷却材は
冷却材流路１５及びこの流路２０を経てチャンネルボッ
クス２内に導入される様になっている。

【０００４】ところで、今日、原子力プラントの自動制
御化および日間負荷追従運転の導入等、運転融通性を拡
大することが望まれている。この要望に沿い、例えば沸
騰水型原子炉（以下、ＢＷＲと記す）では炉心の熱水力
特性をより改善するため、炉心の安定性の改善、熱的余
裕の拡大（限界出力の増大）、炉心圧力損失の低減等の
開発が進められている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ＢＷＲ燃料集合体は図
６に示すように燃料棒３を正方格子に配列してある。熱
中性子の有効利用を考慮してチャンネルボックス２に面
した最終列の燃料棒出力を内部燃料棒出力に比較して増
加している。このような出力分布の燃料集合体１１の出
力を増加していくと、図７で示す燃料棒２２のチャンネ
ルボックス２に面した側２１の表面の温度が急激に増大
する。 この時の出力を限界出力と呼んでいる。この理由として
は、燃料集合体内部の流量Ｃの分布は図８に示すように
チャンネルボックスと最外周の燃料棒で囲まれた流路の
流量が、燃料棒間で形成された内部流路の流量よりも低
いためである。燃料集合体内部の燃料棒出力Ｄは低くま
た流量Ｃは大きい。一方、外側の燃料棒出力Ｄは高くま
た流量Ｃは小さいという傾向を有している。言い換えれ
ば、外側に比較して内側の燃料は過大な熱的余裕Ｅを有
しているといえる。

【０００６】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、チャンネルと燃料棒で囲まれた流路の流量を
増大することにより限界出力を増大する燃料集合体を提
供することにある。 ［発明の構成］

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は多数本の燃料棒
を下部タイプレート、上部タイプレートおよび複数の燃
料スペーサによって正方格子状に配列しチャンネルボッ
クス内に収納してなる燃料集合体において、前記下部タ
イプレートに形成された流路孔の面積を下部タイプレー
トの中央部よりも外側の方を大きくした事を特徴とする
。

【０００８】

【作用】本発明は下部タイプレートの流路孔面積を下部
タイプレートの中央部よりも外側の方を大きくしたこと
により、熱的に最も厳しいチャンネルボックスと燃料棒
で囲まれた流路の流量が増大する。これにより限界出力
を増大させることができる。

【０００９】

【実施例】本発明の実施例を図１から図３を参照して説
明する。図１は本発明の下部タイプレート２１を示す。 この下部タイプレート２１は熱的に最も厳しいチャンネ
ルボックス２と燃料棒で囲まれた流路の流量を増大する
ために、下部タイプレートの流路孔面積を下部タイプレ
ートの中央部よりも外側の方を大きくしている。この場
合、内部の流路孔３１の面積を１とすると、チャンネル
と燃料棒で囲まれた流路の流路孔３２の面積は２となっ
ている。 図２，図３は燃料集合体内部の流量分布がどのように変
化するかを限界出力発生点と下部タイプレートの直径の
例で示したものである。図２，図３中には、参考に従来
の下部タイプレートの場合の流量分布の変化も破線Ｆ，
Ｇで示している。本発明の下部タイプレートの場合、図
３実線Ｈで示すように下部タイプレート直後においては
外側の流路の流量は内部の流量に比較してかなり大きく
なっているが、チャンネルと燃料棒で囲まれた流路の水
力直径が内部流路の水力直径に比較して小さく外側の流
路のほうが流れにくいため、図２実線Ｊで示すように流
量分布はしだいに均一化している。しかしながら、従来
の下部タイプレートの場合に比較して、燃料棒温度が上
昇する位置での流量は約２０％増加する。これによる限
界出力の増大は５％である。

【００１０】

【発明の効果】本発明によれば従来例に比較して限界出
力を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る燃料集合体の要部であ
る下部タイプレートを示す平面図。

【図２】本発明に係る燃料集合体の限界出力発生点の流
量分布を示す特性図。

【図３】本発明に係る燃料集合体の下部タイプレート直
後の流量分布を示す特性図。

【図４】（ａ）は燃料集合体の従来例を示す縦断面図。 （ｂ）は燃料集合体の他の従来例を示す縦断面図。

【図５】図４のＡ−Ａ矢視断面図。

【図６】図４に示した燃料集合体の特性を示す説明図。

【図７】図６に示した燃料棒の特性を示す説明図。

【図８】燃料集合体の従来の内部流量を示す特性図。

【符号の説明】

２…チャンネルボックス　　　　　　　　　　　　　　
３…燃料棒４，１０…ウオータロッド　　　　　　　　
　　　　　　７…上部タイプレート ９…スペーサ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　１４…冷却材導入口 ２１…下部タイプレート　　　　　　　　　　　　　　
　　３１，３２…冷却材流路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　複数本の燃料棒と、少なくとも１本の
   ウオータロッドと、この燃料棒及びウオータロッドの上
   端を支持する上部タイプレートと、前記燃料棒及びウオ
   ータロッドの下端を支持しこの燃料棒間に冷却材を導く
   冷却材流路が形成されこの冷却材流路に冷却材流路に冷
   却材を導入する冷却材導入口を設けた下部タイプレート
   と、この上部，下部タイプレート間に適当な間隔で配設
   され燃料棒相互間を適宜間隔で保持する複数個のスペー
   サとをチャンネルボックス内に収容せしめて成る燃料集
   合体において、前記下部タイプレートの流路孔面積を下
   部タイプレートの中央部よりも外側の方を大きくして成
   ることを特徴とする燃料集合体。