JPH04310860A

JPH04310860A - 洗剤分析用具及び洗剤分析用キツト

Info

Publication number: JPH04310860A
Application number: JP7746791A
Authority: JP
Inventors: Isamu Kobayashi; 勇小林
Original assignee: SEIKATSU KYODO KUMIAI KOOPU KANAGAWA
Current assignee: SEIKATSU KYODO KUMIAI KOOPU KANAGAWA
Priority date: 1991-04-10
Filing date: 1991-04-10
Publication date: 1992-11-02

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は家庭用あるいは業務用に
使用されている洗剤を、石鹸か合成洗剤かを識別するた
めの洗剤分析用具及び洗剤分析用キツトに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】家庭用・業務用として数多くの種類の洗
剤が使用されているが、それらの洗剤は、石鹸および合
成洗剤に分けることができる。石鹸の起源は、ローマ時
代といわれており、動物あるいは植物油脂とアルカリを
反応させる製造方法の原理は、その昔からいまだに変わ
っていない。

【０００３】一方、合成洗剤は、第一次、第二次大戦と
続く世界的食糧難の時代に食糧となる動植物由来の原料
以外を使った洗剤の研究が行われ、アルキルベンゼンス
ルホン酸等の合成洗剤が開発された。合成洗剤は、水溶
液中でその主成分の電離（解離）の形態によつて陰イオ
ン系、陽イオン系、非イオン系及び両性イオン系に分類
される。例えば陰イオン系にはアルキルスルホン酸系、
陽イオン系には四級アンモニウム塩系、非イオン系には
ポリオキシエチレン系、ポリエチレングリコール系、両
性イオン系にはアミノ酸系などがある。石鹸も高級脂肪
酸のアルカリ塩からなり、陰イオン系に分類される。

【０００４】石鹸は天然油脂から作られているので、そ
の排水は容易に分解され水と炭素ガスになるが、合成洗
剤は分解しにくく、昭和３６年頃から各地の河川や海の
汚染が問題になつた。また、昭和５０年頃からは主婦湿
疹、おむつかぶれ等の皮膚湿疹が合成洗剤使用によるた
めではないかと言われ始めた。これらのことから石鹸が
再び見直されてきている。

【０００５】この結果、洗剤が合成洗剤であるか、又は
石鹸であるかを判別する必要性が高まつてきている。

【０００６】

【発明が解決しようとしている課題】合成洗剤の分析法
としては、Ｃ．Ｒｏｒｔｌａｎｄ，Ｈ．Ｆ．Ｄａｍｍｅ
ｒｓ法、Ｖａｎ　ｄｅｒ　Ｈｏｅｖｅ　法等が知られて
いるが、クロロホルム等の有機溶剤を使用するため、小
学校から大学までの理科・化学・家庭化・環境科学等の
教材、保健所・消費生活センターの現場検査、消費者教
育の教材、洗剤運動の教材、給食施設での洗剤購入時の
商品テスト等には使いにくいし、また、時間も要するた
め、簡便かつ短時間で識別できる洗剤分析用具と洗剤分
析用キツトの開発が望まれていた。

【０００７】

【発明が解決しようとしている課題】本発明は上述の課
題を解決することを目的として成されたもので、簡便で
かつ短時間で洗剤を分析する洗剤分析用キツトを提供す
ることを目的とする。そして、上述の目的を達成する一
手段として以下の構成を備える。即ち、洗剤分析用具は
、洗剤のサンプルを受け入れる開口可能な口部と密封さ
れた底部を有し、少なくとも一部に内部透視可能部を可
撓性の密封容器と、該密封容器内に保持された洗剤分析
用試薬からなる。

【０００８】そして、例えば、洗剤分析用試薬そしては
、以下の各試薬を用いることができる。１．酢酸ナトリウム、酢酸、ブロムフェノールブルー、
アルコールを含んでなる陽イオン系洗剤分析用試薬、２
．酒石酸、チモールブルーを含んでなる陰イオン系洗剤
分析用試薬、３．チオシアン酸アンモニウム、硝酸コバルトを含んで
なる非イオン系洗剤分析用試薬、または、４．酒位置酸
またはクエン酸を含んでなる石鹸分析用試薬。

【０００９】または、洗剤分析用キツトを、陰イオン系
洗剤分析用具、陽イオン系洗剤分析用具、非イオン系洗
剤分析用具及び石鹸分析用具の少なくとも２種類を組み
合わせて構成する。

【００１０】

【作用】以上の構成において、簡便でかつ短時間で洗剤
を分析する洗剤分析用具及び洗剤分析用キツトを提供す
ることができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明に係る一実施例を詳細に説明す
る。本発明に係る一実施例の洗剤分析用具は、洗剤のサ
ンプルを受け入れる開口可能な口部と密封された底部を
有し、少なくとも一部に内部透視可能部を可撓性の密封
容器と、該密封容器内に保持された洗剤分析用試薬から
なる。

【００１２】そして、密封容器の形状は、筒状、柱状、
錐体、球体あるいはそれらを組み合わせた形状等任意の
形状でよく、適宜選択することができる。開口可能な口
部は、■針、ヨウジのように先端が尖ったもので刺通し
開口する。■密封部材をピールオフすることによつて開
口する。

【００１３】■破断あるいは切断することによつて開口
する。等、任意の方法で開口可能に構成すればよく、適
宜選択することができる。口部開口の大きさは、針の穴
程度でもよく、あるいはピペツト等でサンプルが注入で
きる程度でもよい。実質的にサンプルが入る程度であれ
ば、適宜選択できる。

【００１４】内部透視可能部は、容器の一部あるいは全
部が透明あるいは半透明体のような内部の色調変化等が
確認できるもので構成されていればよい。可撓性容器は
、容器の一部あるいは全部が可撓性を有していればよく
、硬質容器にピペツトを接合したようなものでもよい。合成洗剤は、一般に、主成分である界面活性剤の他に、
ゼオライト、りん酸塩等の補助剤、蛍光増白剤、アルカ
リ剤、ボウ硝等の増量剤などから構成されており、以下
の説明では、主成分の界面活性剤の種類によつて陰イオ
ン系洗剤、陽イオン系洗剤および非イオン系洗剤と区別
する。

【００１５】本実施例で使用する洗剤分析用試薬は、液
体状でも固体状でもよいが、好ましくは固体状である。以上の構成を備える本実施例の洗剤分析用具は、洗剤用
洗剤、台所用洗剤、シヤンプー、ハミガキ、リンス、ソ
フター、ボディーシャンプー等の洗剤に使用することが
できる。

【００１６】以下、以上の構成を備える本実施例の洗剤
分析用具の使用方法の一例を説明する。■分析すべき洗
剤を水で約１０倍に希釈しサンプル液とする。■陽イオ
ン系洗剤分析用試薬入り洗剤分析用具の先端に針等であ
なをあけ（開口部）、指で潰して内部の空気を排出した
後、サンプル液中に開口部を浸しサンプル液を吸い上げ
る。

【００１７】■分析用試薬と混合して約３０秒静置し、
内容液の変化を確認し、判断する。■同様に陰イオン系
、非イオン系および石鹸分析用試薬入り洗剤分析用具に
ついても同様に操作し内部の変化を確認する。■陽イオ
ン系洗剤分析用試薬入り洗剤分析用具の内容液が、青色
に変色すれば、陽イオン系洗剤が入っていると判断する
。陰イオン系が赤紫色、非イオン系がコバルト色、石鹸
分析が白濁したら、それぞれの洗剤が入っていると判断
する。

【００１８】以上のように本発明の洗剤分析用具を用い
ることによつて洗剤が、陽イオン系か、陰イオン系か、
非イオン系か、または混合したものか、あるいは石鹸な
のかが短時間で簡単に識別することができる。次に上述
の実施例を、具体例を上げて更に詳細に説明する。［洗剤分析用具の調製］■酢酸ナトリウム　　１．２ｇ
、酢酸　　１１．１ｇ、ブロムフェノールブルー０．０
２ｇ、アルコール　　１０．２ｍｌを混合し、その０．
１〜１．０ｍｌをアンプル形状をしたポリエチレン製の
容器に入れ、口部を熔融密封し陽イオン系洗剤分析用具
を作製した。

【００１９】■チモールブルー　　０．１５ｇ、酒石酸
　　３．０ｇ、アルコール　　１０．０ｍｌを混合し、
その０．１ｍｌを■と同様の容器に入れ、乾燥した後、
口部を熔融密封し陰イオン系洗剤分析用具を作製した。 ■チオシアン酸アンモニウム　　１７．４ｇ、硝酸コバ
ルト　　０．２ｇを乳鉢中で粉砕混合し、その０．２ｇ
を■と同様な容器に入れ乾燥した後、口部を熔融密封し
非イオン系洗剤分析用具を作製した。

【００２０】■酒位置酸（またはクエン酸）０．１ｇを
■と同様の容器乳鉢に入れ、口部を熔融密封し石鹸分析
用具を作製した。［試験の実施］■脂肪酸ナトリウムを含む石鹸、直鎖ア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む陰イオン系
洗剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムを含む陽
イオン系洗剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを
含む非イオン系洗剤を試験用の試料とした。

【００２１】■それぞれの試料を水で１０倍に希釈しサ
ンプル液とする。■陽イオン系、陰イオン系、非イオン
系及び石鹸分析用具の先端に針等であなをあけ（開口部
）、指で潰して内部の空気を排出した後、石鹸のサンプ
ル液中に開口部を浸しサンプル液を吸い上げた。■分析
用試薬と混合して約３０秒静置した。

【００２２】■残りの３種類のサンプル液についても同
様に操作した。以上の結果を表１に示す。

【００２３】

【表１】　　　　表１に示したようにそれぞれの分析用具は、そ
れぞれに対応した洗剤と反応した。

【００２４】以上述べたように本実施例によれば、洗剤
のサンプルを受け入れる開口可能な口部と、密封された
底部を有し少なくとも一部に内部透視可能部を可撓性の
密封容器とで構成し、該密封容器内に洗剤分析用試薬、
例えば、洗剤分析用試薬として、陽イオン系洗剤分析用
試薬、非イオン系洗剤分析用試薬、または、石鹸分析用
試薬のいずれかを保持した洗剤分析用具の少なくとも２
種類を組み合わせて分析することにより、その洗剤が石
鹸なのか、合成洗剤なのか、また合成洗剤の場合には、
さらに陽イオン系なのか、陰イオン系なのか、非イオン
系なのかを短時間に、かつ簡便に識別できる。

【００２５】以上の構成を備える本実施例を用いること
により、家庭用・業務用石鹸及び合成洗剤の成分を、３
０秒かからずに直ちに判別することができる。しかも、
メチレンブルー法のような危険な有機溶剤を用いておら
ず、使い捨てタイプとして使用することができる。この
ため、小学校から大学までの理科、化学、家庭科、環境
科学等の教材、保健所、消費生活センターの現場検査・
消費者教育の教材、洗剤運動、消費者運動の教材、給食
施設での洗剤購入時の商品テスト、その他、広く利用す
ることができる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、そ
の洗剤が石鹸なのか、合成洗剤なのか、また合成洗剤の
場合には、さらに陽イオン系なのか、陰イオン系なのか
、非イオン系なのかを短時間に、簡便に識別できる洗剤
分析用具および洗剤分析用キツトが提供できる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　洗剤のサンプルを受け入れる開口可能
な口部と密封された底部を有し、少なくとも一部に内部
透視可能部を可撓性の密封容器と、該密封容器内に保持
された洗剤分析用試薬からなる洗剤分析用具。
【請求項２】　　洗剤分析用試薬が酢酸ナトリウム、酢
酸、ブロムフェノールブルー、アルコールを含んでなる
陽イオン系洗剤分析用試薬であることを特徴とする請求
項１に記載の洗剤分析用具。
【請求項３】　　洗剤分析用試薬が酒石酸、チモールブ
ルーを含んでなる陰イオン系洗剤分析用試薬であること
を特徴とする請求項１に記載の洗剤分析用具。
【請求項４】　　洗剤分析用試薬がチオシアン酸アンモ
ニウム、硝酸コバルトを含んでなる非イオン系洗剤分析
用試薬であることを特徴とする請求項１に記載の洗剤分
析用具。
【請求項５】　　洗剤分析用試薬が酒位置酸またはクエ
ン酸を含んでなる石鹸分析用試薬であることとを特徴と
する請求項１に記載の洗剤分析用具。
【請求項６】　　陰イオン系洗剤分析用具、陽イオン系
洗剤分析用具、非イオン系洗剤分析用具及び石鹸分析用
具の少なくとも２種類を組み合わせてなる洗剤分析用キ
ツト。