JP3127906U - 検査用具 - Google Patents

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常雄 金子
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株式会社日研生物医学研究所
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Abstract

【課題】呈色反応を示す試薬液を用いて被検査面における汚染物質の有無を検査するときに、一つの用具で2回の検査を行うことができ、検査作業を一つの動作により行うことができる検査用具を提供する。
【解決手段】 被検査面から試料を採取する綿棒10の両端部に綿球12a、12bを設け、呈色反応を示す試薬液を綿球12a、12bに含浸させ、綿棒10を1本ずつ個別に密封して収容する細長形状の包装体14を備え、包装体14の、長手方向における中央部を、長手方向と交差する方向に切断可能とし、包装体14を二つに分離できるようにした。
【選択図】図1

Description

この考案は、綿棒を使用して被検査面から試料を採取し、呈色反応を示す試薬液を用いて被検査面における汚染物質の有無を検査する検査用具に関する。
食品工場や飲食店などのように厳しい衛生管理が求められる事業所では、そこで使用される機械や器具、調理台などを十分に洗浄し、その上で、それらの機械、器具等の表面にタンパク質、デンプン、油脂、糖などの汚染物質が残留していないかどうかを検査する必要がある。被検査面における汚染物質の有無を検査するためには従来から、綿棒を使用し被検査面から試料を綿球に移し取って採取し、呈色反応を示す試薬液に綿棒の綿球を接触させて、発色するかどうかを観察する、といった方法が行われている。
例えば、タンパク質の有無を検査する場合には、1w/v%のビシコニン酸ナトリウムと2w/v%のNaCOと0.16w/v%の酒石酸ナトリウムと0.4w/v%のNaOHと0.95w/v%のNaHCOとを含む水溶液1mlに、CuSO4・5HOの4w/v%水溶液を数滴添加して混合し、この混合試薬液に、機械や器具などの被検査物の表面から採取した試料が付着した綿棒の綿球を漬ける。そして、室温で15分程度放置して反応させた後に、混合試薬液の色を観察し、混合試薬液の色が赤紫色に変化したときにタンパク質が存在していると判定する。
上記したような検査を行う検査用具として、従来、1本の綿棒を収容する綿棒収容部と、1回の検査に必要な量の試薬液を収容する試薬液収容部とを、互いに隔離するように試験容器に設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−41954号公報(第2−3頁、図1−図4)
上記した検査用具は、検査を1回だけ行うことができるものである。また、上記検査用具を用いた検査作業は、綿棒を使用して被検査面から試料を拭き取り、試料が付着した綿棒の綿球を試薬液に浸漬させる、といった二つの動作により行われる。
この考案は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、一つの用具で2回の検査を行うことができるとともに、検査作業を一つの動作により行うことができる検査用具を提供することを目的とする。
請求項1に係る考案は、綿棒を使用して被検査面から試料を採取し、呈色反応を示す試薬液を用いて被検査面における汚染物質の有無を検査する検査用具において、前記綿棒の両端部にそれぞれ綿球を設けて、それらの綿球の少なくとも一方に前記試薬液を含浸させ、少なくとも一部が可撓性もしくは柔軟性を有する材料で形成され前記綿棒を1本ずつ個別に密封して収容する細長形状の包装体を備え、その包装体の、長手方向における中央部を、長手方向と交差する方向に切断可能として、包装体を二つに分離することができるようにしたことを特徴とする。
請求項1に係る考案の検査用具を用いて被検査面における汚染物質の有無を検査するときは、包装体を長手方向における中央部で切断し、二つに分離された一方の包装体構成片の上から綿棒を摘んだ状態で、他方の包装体構成片を綿棒から抜き外して、綿棒の、試薬液を含浸させた一方の綿球を露出させる。そして、一方の包装体構成片の上から綿棒を摘んだまま、露出した綿球で被検査面を拭うことにより、被検査面上の試料が綿球に移し取られる。この後、前記他方の包装体構成片を元のように、綿球に試料を移し取った綿棒に外挿し、そのまま放置して試料と試薬液とを反応させ、綿球に含浸させた試薬液の発色の有無を観察することにより、被検査面における汚染物質の有無を判定する。また、前記他方の包装体構成片の上から綿棒を摘んだ状態で、前記一方の包装体構成片を綿棒から抜き外して、綿棒の他方の綿球を露出させることにより、もう一回検査を行うことが可能である。
したがって、請求項1に係る考案の検査用具を使用すると、一つの用具で2回の検査を行うことができるとともに、検査作業を一つの動作により行うことができる。
以下、この考案の最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、この考案の実施形態の1例を示し、図1は、検査用具の平面図であり、図2は、その側面図である。
この検査用具は、両端部にそれぞれ綿球12a、12bが設けられた綿棒10と、綿棒10に沿った細長形状を有し綿棒10を1本ずつ個別に密封して収容する包装体14とから構成されている。綿棒10の綿球12a、12bには、呈色反応を示す試薬液が含浸している。包装体14は、柔軟性(もしくは可撓性)を有する平面状フィルム16の上面に柔軟性(もしくは可撓性)を有する透明のカバーフィルム18の周縁部を貼着して形成されている。カバーフィルム18は、綿棒10を包囲することができる形状に成形されており、平面状フィルム16の上面とカバーフィルム18の凹部内面とで囲まれる空間に綿棒10が収容される。また、包装体14は、切断用指標20で示す長手方向における中央部位置において長手方向と交差する方向に切断することができるフィルム材料で形成されており、右側包装体構成片14aと左側包装体構成片14bとの二つの部分に分離することができるようになっている。
上記構成を備えた検査用具を用いて、食品工場の機械や器具、飲食店の調理器具や調理台などの被検査面にタンパク質、デンプン、油脂、糖などの汚染物質が残留していないかどうかを検査するときは、まず、包装体14を長手方向における中央部で切断して二つの部分に分離する。そして、図3に平面図を示すように、一方の包装体構成片、図示例では右側包装体構成片14aの上から綿棒12を摘んだ状態で、もう一方の左側包装体構成片14bを綿棒10から抜き外し、図4に平面図を示すように、綿棒10の一方の綿球12aを露出させる。次に、図5に斜視図を示すように、手指で右側包装体構成片14aの上から綿棒12を摘んだまま、露出した綿球12aで被検査面を拭うことにより、被検査面上の試料を綿球12aに移し取る。綿棒12の綿球12aで拭った被検査面は、布巾やティッシュ等で拭っておく。この後、図6に平面図を示すように、綿棒10から先に抜き外しておいた左側包装体構成片14bを、綿棒10の綿球12aに被せるようにして綿棒10に外挿し、図7に平面図を示すように、元通りに右側包装体構成片14aおよび左側包装体構成片14b内に綿棒10を収容する。この状態のまま放置して、綿棒10の綿球12aに含浸した試薬液と綿球12aに移し取られた試料とを反応させる。そして、所定時間後に、綿棒10の綿球12aに含浸した試薬液の発色の有無を観察することにより、被検査面における汚染物質の有無を判定する。また、引き続き、同じ検査用具を用いて、機械や器具、調理台などの別の部位や別の機械や器具、調理台などの検査を行うときは、図8に平面図を示すように、左側包装体構成片14bの上から綿棒12を摘んだ状態で、右側包装体構成片14aを綿棒10から抜き外し、綿棒10の綿球12bを露出させて、上記と同様の操作を行う。
上記したように、この検査用具を使用すると、一つの用具で2回分の検査を行うことができる。また、従来のように、被検査面から綿棒の綿球に試料を移し取り、試料が付着した綿棒の綿球を試薬液に浸漬させる、といった二つの動作ではなく、この検査用具では、被検査面から綿棒10の綿球12a、12bに試料を移し取る一つの動作により検査作業を行うことができる。
なお、包装体は、包装体構成片の上から綿棒を摘むことができるものであれば一部のみが可撓性もしくは柔軟性を有する材料で形成されていてもよい。また、綿棒10の二つの綿球12a、12bにそれぞれの異なる種類の試験薬を含浸させるようにしてもよいし、綿棒10の一対の綿球12a、12bのうち一方の綿球だけに試薬液を含浸させ、他方の綿球には試験薬を含浸させないでおき、その他方の綿球に試料を移し取った後に、その綿球を、必要に応じて別途用意した適宜の試験薬に浸漬させて別の検査を行うことができるようにしてもよい。
この考案の実施形態の1例を示し、検査用具の平面図である。 図1に示した検査用具の側面図である。 図1に示した検査用具を用いて検査する一連の操作のうちの一操作を説明するための平面図である。 同じく、一連の操作のうちの一操作を説明するための平面図である。 同じく、一連の操作のうちの一操作を説明するための斜視図である。 同じく、一連の操作のうちの一操作を説明するための平面図である。 同じく、一連の操作のうちの一操作を説明するための平面図である。 同じく、一連の操作のうちの一操作を説明するための平面図である。
符号の説明
10 綿棒
12a、12b 綿球
14 包装体
14a、14b 包装体構成片
16 平面状フィルム
18 カバーフィルム
20 切断用指標

Claims (1)

  1. 綿棒を使用して被検査面から試料を採取し、呈色反応を示す試薬液を用いて被検査面における汚染物質の有無を検査する検査用具において、
    前記綿棒の両端部にそれぞれ綿球を設けて、それらの綿球の少なくとも一方に前記試薬液を含浸させ、
    少なくとも一部が可撓性もしくは柔軟性を有する材料で形成され前記綿棒を1本ずつ個別に密封して収容する細長形状の包装体を備え、その包装体の、長手方向における中央部を、長手方向と交差する方向に切断可能として、包装体を二つに分離することができるようにしたことを特徴とする検査用具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008228612A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Nikken Seibutsu Igaku Kenkyusho:Kk 環境微生物拭き取り検査用具

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