JPH04310372A - カットワイヤ用ワイヤの製造方法 - Google Patents
カットワイヤ用ワイヤの製造方法Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ショットボールに用いられる高強度カットワイヤ用ワイ
ヤの製造方法に関し、詳しくは、伸線加工によって得ら
れるビッカース硬度Hv=750以上のカットワイヤ用
ワイヤの製造方法に関する。
った後、材料の表面に圧縮残留応力を導入するために行
われるショットブラスト用のショットボールとして使用
されている。ショットボールには、特開平02−190
266号公報のような鋼線を切断して製造されるショッ
トボール、セラミック製のショットボール、アトマイズ
法によるショットボールなどがある。
ためショットを行う材料の強度が高い場合には、割れた
ショットボールでショットされた材料が傷つくといった
問題点がある。アトマイズ法によるショットボールは、
強度を調整することが難しく、また高強度のショットボ
ールが得られたとしてもビッカース硬度で500程度に
すぎない。このため高強度材のショットでは、材料に十
分な圧縮残留応力を導入できないといった問題点がある
。
においては今まで強度が低いために、高強度材ショット
に用いると、ショット後に導入される圧縮残留応力が低
いといった問題点があった。
ットに適したビッカース硬度の高く寿命の長い高強度カ
ットワイヤ用ワイヤの製造方法を提供することにある。
.90〜1.10%、Si:0.4%以下、Mn:0.
5%以下、Cr:0.10〜0.30%、Al:0.0
50%以下、残部鉄及び不可避的不純物よりなる高炭素
鋼線を用い、最終パテンティング後の強度を135以上
145kgf/mm2 未満とし、その後、引き抜き加
工により真ひずみで3.0〜3.10の加工を行い、直
径0.4mmφ以上0.8mmφ未満かつビッカース硬
度をHv=750以上800未満とすることを特徴とす
るカットワイヤ用ワイヤの製造方法である。
を145以上155kgf/mm2 未満とし、その後
、引き抜き加工により真ひずみで3.10〜3.30の
加工を行い、直径0.4以上0.8mmφ未満かつビッ
カース硬度Hv=800以上850以下とし、更に最終
パテンティング後の強度を140以上150kgf/m
m2 以下とし、その後、引き抜き加工により真ひずみ
で3.00〜3.20の加工を行い、直径0.8以上1
.0mmφ未満かつビッカース硬度750以上800以
下とするカットワイヤ用ワイヤの製造方法である。
る。通常のパテンティング処理においては0.8%近傍
の共析成分のおいても、旧オーステナイト粒界に沿って
初析フェライトが析出すること、またこの初析フェライ
トが伸線後の延性低下の原因となることを本発明者らは
見いだした。Cは経済的かつ有効な強化元素であるが、
この初析セメンタイトの析出量低下にも有効な元素であ
る。
φ未満かつビッカース硬度750以上800未満のカッ
トワイヤの製造の場合には、C量が0.90%未満の場
合には、ビッカース硬度がHv=750以上を得ること
ができないので、C量を0.90%以上とする。また、
C量が1.10%を超えて添加された場合には、初析セ
メンタイトの析出を抑えることが難しく、カットワイヤ
の寿命を著しく低下させるためC量を1.10%以下と
する。
カース硬度800以上850以下のカットワイヤ用ワイ
ヤの製作の場合には、C量が0.95%未満の場合には
、ビッカース硬度がHv=800以上を得ることができ
ないのでC量を0.95%以上とする。また、C量が1
.10%を超えて添加された場合には、初析セメンタイ
トの析出を抑えることが難しく、カットワイヤの寿命を
著しく低下させるためC量を1.10%以下とする。
カース硬度750以上800以下のカットワイヤ用ワイ
ヤの製作の場合にはC量が0.95%未満の場合には、
ビッカース硬度がHv=800以上を得ることができな
いのでC量を0.95%以上とする。また、C量が1.
10%を超えて添加された場合には、初析セメンタイト
の析出を抑えることが難しく、カットワイヤの寿命を著
しく低下させるためC量を1.10%以下とする。
、従ってその含有量があまりに少ない時、脱酸効果が不
十分となる。またSiは熱処理後に形成されるパーライ
ト中のフェライト相に固溶しパテンティング後の強度を
上げるが、反面フェライトの延性を低下させ伸線後の極
細線の延性を低下させるため0.4%以下とする。
量のMnを添加することが望ましい。しかし、多量のM
nの添加は偏析を引き起こしパテンティングの際にベイ
ナイト、マルテンサイトという過冷組織が発生し、その
後の伸線性を害するため0.5%以下とする。
ィング後の組織においてセメンタイトのネットワークが
発生しやすく、セメンタイトの厚みのあるものが析出し
やすい。この鋼において高強度高延性を実現するために
は、パーライトを微細にし、かつ先に述べたようなセメ
ンタイトのネットワークや厚いセメンタイトを無くす必
要がある。Crはこのようなセメンタイトの異常部の出
現を抑制しさらにパーライトを微細にする効果を持って
いる。しかし、多量の添加は熱処理後のフェライト中の
転位密度を上昇させるため、引き抜き加工後の極細線の
延性を著しく害することになる。従ってCr添加量はそ
の効果が期待できる0.10%以上とし、フェライト中
の転位密度を増加させ延性を害することの無い0.30
%以下とする。
めSの含有量を0.020%以下とし、PもSと同様に
線材の延性を害するので、その含有量を0.020%以
下とするのが望ましい。
2 O3 ,MgO−Al2 O3 等のAl2 O3
を主成分とする非延性介在物の存在がある。従って、本
発明においては非延性介在物による延性低下を避けるた
めに、Al含有量を0.050%以下とする。
る通りである。本発明法に示す直径0.4mmφ以上0
.8mmφ未満かつビッカース硬度750以上800以
下のカットワイヤの製造の場合には、最終LPの際に強
度を135kgf/mm2 以下とした場合には、ビッ
カース硬度を750以上とすることは難しい。また、引
張強さを145kgf/mm2以上とした場合には、ビ
ッカース硬度がHv=800を超えてしまうので、引張
強さを135kgf/mm2 以上145kgf/mm
2 以下とする。
繰り返し引き抜き加工を行うことにより、0.4mmφ
以上0.8mmφ以下に加工する。この時、加工量が真
ひずみで3.0以下の加工の場合には、ビッカース硬度
Hv=750以上のワイヤを得ることができない。また
、真ひずみで3.10以上の加工を行うと、ビッカース
硬度が800を超えてしまうので、引き抜き加工量を真
ひずみで3.0以上3.10以下とする。
φ未満かつビッカース硬度800以上850以下のカッ
トワイヤ用ワイヤの製造の場合には、最終LPの際の強
度を145kgf/mm2 以下とした場合にはビッカ
ース硬度を800以上とすることは難しい。また、引張
強さを150kgf/mm2 以上とした場合には、ビ
ッカース硬度がHv=850を超えてしまうので、引張
強さを145kgf/mm2 以上150kgf/mm
2 以下とする。
、繰り返し引き抜き加工を行うことにより、0.4mm
φ以上0.8mmφ以下に加工する。この時、加工量が
真ひずみで3.10以下の加工の場合にはビッカース硬
度Hv=800以上のワイヤを得ることができない。ま
た、真ひずみで3.30以上の加工を行うと、ビッカー
ス硬度が850を超えてしまい、ショット粒の寿命が著
しく低下するので、引き抜き加工量を真ひずみで3.1
0以上3.30以下とする。
φ未満かつビッカース硬度750以上800以下のカッ
トワイヤ用ワイヤの場合には、最終LPの際の強度を1
40kgf/mm2 以下とした場合には、ビッカース
硬度を750以上とすることは難しい。また、引張強さ
を150kgf/mm2 以上とした場合には、ショッ
ト粒の寿命が著しく低下してしまうため、引張強さを1
40kgf/mm2 以上150kgf/mm2 以下
とする。
繰り返し引き抜き加工を行うことにより、0.4mmφ
以上0.8mmφ以下に加工する。この時、加工量が真
ひずみで3.00以下の加工の場合にはビッカース硬度
Hv=750以上のワイヤを得ることができない。また
、真ひずみで3.20以上の加工を行うと、ビッカース
硬度が800を超えてしまい、ショット粒の寿命が著し
く低下するので、引き抜き加工量を真ひずみで3.00
以上3.20以下とする。
後の線径で得られる組織に不良部分が発生しやすい。こ
の不良部分は、引き抜き加工過程における微小クラック
の発生源となる。しかし微小クラックの発生を組織の改
善により低減することは、本発明鋼が過共析鋼であるた
め難しい。本発明者らは、引き抜き加工に10°を基準
にして8°〜12°の引き抜きダイスを用いることで、
容易にこの問題が解決できることを見いだした。
引き抜き力が最も低下するアプローチ角が14°を基準
にして、12°〜16°の引き抜きダイスが使用されて
いる。しかし、この場合、中心部には引張応力が働くた
め、中心部分に微細クラックが発生しやすい状態となっ
ている。
き抜き加工を行うには、中心部まで十分な圧縮応力の働
く10°を基準にして、8°〜12°の引き抜きダイス
を用いるのが望ましい。また、引き抜き加工に使用する
ダイスのアプローチ角を低下することで、引き抜き加工
における内部欠陥の発生を低下し、より高寿命のショッ
トボールを実現することが可能となった。
満の場合、切断が困難となるためワイヤの切断長さを1
倍以上とする。また、切断長さが線径の2倍を超えた場
合、ショット粒の寿命が著しく低下するので、切断長さ
を線径の2倍以下とするのが望ましい。
カットワイヤを製造した。1〜4は本発明法第1項によ
るもの、5〜7は本発明法第3項によるもの、8〜10
は本発明法第5項によるもので、用いた鋼の化学成分お
よび製造方法は本発明に従って調整されている。また、
本発明例1,2,5,7,8,9は、最終引き抜き加工
の際にアプローチ角が14°のダイスを用いている。
違いがある。比較例11は本発明法と使用した鋼の化学
成分のうちC量およびCr量が異なる水準である。
成分のうちCr量が異なる水準である。比較例13は本
発明法に比べ最終引き抜き加工における減面率が本発明
法より高い水準である。比較例14は本発明法に比べ最
終引き抜き加工における減面率が本発明法より低い水準
である。比較例15は本発明法とカットワイヤの切断長
さが異なる水準である。表1に示される成分の鋼を熱間
圧延によって5.5mmφに製造し、これを引き抜き加
工により表1に示される最終LP線径のワイヤとした。 このワイヤに表1に示されるLP処理を行うことで、表
1に示される引張強さのワイヤとした。本発明例による
1〜10はいずれも本発明法の範囲に強度が調整されて
いる。この後、本発明例においては、アプローチ角を1
0°と14°で行い、比較例においてはアプローチ角が
14°のダイスを用いて引き抜き加工を行った。
ットし、硬度を測定した。また、カットワイヤの寿命を
調べるため、連続1000時間のショットを行い、ショ
ット粒の損耗量を初期ショット粒の重量からショット後
の所定サイズ以上のショット粒の重量を差し引いた重量
%で求めた。
ことでビッカース硬度Hv=750以上で、寿命の優れ
たカットワイヤを得ることができる。また、引き抜き加
工の際にアプローチ角を10°とすることでより高寿命
のカットワイヤを得ることができる。一方、比較例11
では表1に示されるようにビッカース硬度Hv=750
以上を得ることができない。
カース硬度Hv=750以上を得ることができない。比
較例13は本発明法に比べ最終引き抜き加工における減
面率が高いため、ビッカース硬度Hv=750以上の硬
度が得られているが、カットワイヤの損耗率が大きくな
ってカットワイヤの寿命が短くなっている。比較例14
は本発明法に比べ最終引き抜き加工における減面率が低
いため、ビッカース硬度Hv=750以上が得られてい
ない。比較例15は本発明法に比べカットワイヤの切断
長さが長いため、カットワイヤの損耗率が大きくなって
寿命が短くなっていることが判る。
のショットボールを製造した場合、ビッカース硬度Hv
=750以上の高強度ショットボールを得ることができ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 重量%でC :0.90〜1.10
%、Si:0.4%以下、Mn:0.5%以下、Cr:
0.10〜0.30%、Al:0.050%以下、残部
鉄及び不可避的不純物よりなる高炭素鋼線を用い、最終
パテンティング後の強度を135以上145kgf/m
m2 未満とし、その後、引き抜き加工により真ひずみ
で3.0〜3.10の加工を行い、直径0.4mmφ以
上0.8mmφ未満かつビッカース硬度をHv=750
以上800未満とすることを特徴とするカットワイヤ用
ワイヤの製造方法。 - 【請求項2】 最終パテンティング後の強度を145
以上155kgf/mm2 未満とし、その後、引き抜
き加工により真ひずみで3.10〜3.30の加工を行
い、直径0.4以上0.8mmφ未満かつビッカース硬
度Hv=800以上850以下とすることを特徴とする
請求項1記載のカットワイヤ用ワイヤの製造方法。 - 【請求項3】 最終パテンティング後の強度を140
以上150kgf/mm2 以下とし、その後、引き抜
き加工により真ひずみで3.00〜3.20の加工を行
い、直径0.8以上1.0mmφ未満かつビッカース硬
度750以上800以下とする請求項1記載のカットワ
イヤ用ワイヤの製造方法。 - 【請求項4】 引き抜き加工のダイスアプローチ角が
、8°〜12°のダイスを使用することを特徴とする請
求項1記載のカットワイヤ用ワイヤの製造方法。 - 【請求項5】 引き抜き加工のダイスアプローチ角が
、8°〜12°のダイスを使用することを特徴とする請
求項2記載のカットワイヤ用ワイヤの製造方法。 - 【請求項6】 引き抜き加工のダイスアプローチ角が
、8°〜12°のダイスを使用することを特徴とする請
求項2記載のカットワイヤ用ワイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7276391A JPH0790465B2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | カットワイヤ用ワイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP7276391A JPH0790465B2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | カットワイヤ用ワイヤの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH04310372A true JPH04310372A (ja) | 1992-11-02 |
JPH0790465B2 JPH0790465B2 (ja) | 1995-10-04 |
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ID=13498733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7276391A Expired - Lifetime JPH0790465B2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | カットワイヤ用ワイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0790465B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6394881B1 (en) * | 1998-12-04 | 2002-05-28 | Toyo Seiko Co., Ltd. | Cut-wire type ferrous shot for blasting and a process of using a cut-wire type ferrous shot for blasting |
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-
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- 1991-04-05 JP JP7276391A patent/JPH0790465B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0790465B2 (ja) | 1995-10-04 |
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