JPH04306241A - コーティング材 - Google Patents

コーティング材

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JPH04306241A
JPH04306241A JP4901191A JP4901191A JPH04306241A JP H04306241 A JPH04306241 A JP H04306241A JP 4901191 A JP4901191 A JP 4901191A JP 4901191 A JP4901191 A JP 4901191A JP H04306241 A JPH04306241 A JP H04306241A
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JP
Japan
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coating material
silane coupling
coupling agent
parts
material according
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Pending
Application number
JP4901191A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Murata
勉 村田
Hideo Samura
秀夫 佐村
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP4901191A priority Critical patent/JPH04306241A/ja
Publication of JPH04306241A publication Critical patent/JPH04306241A/ja
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FRP(複合強化プラ
スチック)または軽金属用耐エロージョン性コーティン
グ材、コーティング方法、並びに、このコーティング材
がコーティングされた、FRPまたは軽金属に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FRP用または軽金属用耐エロー
ジョン性コーティング材としては、二液型ウレタン塗料
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コーテイング材は、航空機などの高度の耐エロージョン
性,耐熱性を要求される用途ではまだこれらの性能が不
十分であり、経時的に塗膜が劣化するなどの問題があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高度の耐
エロージョン性および耐熱性を有するFRP用または軽
金属用コーティング材を得ることを目的に鋭意検討した
結果本発明に到達した。即ち本発明は、(無水)トリカ
ルボン酸もしくはトリカルボン酸エステルから選ばれる
有機酸(a−1)とジアミン(b)とからのポリアミド
イミド樹脂(A)および/または(無水)テトラカルボ
ン酸もしくはテトラカルボン酸エステルから選ばれる有
機酸(a−2)とジアミン(b)とからのポリイミド樹
脂(B)の溶液からなることを特徴とするFRP用また
は軽金属用コーティング材;シランカップリング剤がコ
ーティングされたFRPまたは軽金属にこのコーティン
グ材をコーティングする方法;並びに、このコーティン
グ材がコーティングされた、FRPまたは軽金属からな
る部材である。
【0005】本発明において、有機酸(a−1)のうち
(無水)トリカルボン酸としては、炭素数が9〜50の
(無水)トリカルボン酸があげられる。この具体例とし
ては、(無水)トリメリット酸,(無水)3,3’,4
−ベンゾフェノントリカルボン酸,(無水)1,4,5
−ナフタリントリカルボン酸,(無水)ジフェニルメタ
ン−3,3’,4−トリカルボン酸,(無水)ジフェニ
ルエーテル−3,3’,4−トリカルボン酸,(無水)
ジフェニルスルホン−3,3’,4−トリカルボン酸,
(無水)ジフェニル−3,3’,4−トリカルボン酸,
下記化1〜化3で示される化合物などがあげられる。
【0006】
【化1】
【0007】
【化2】
【0008】
【化3】
【0009】また、有機酸(a−1)のうちトリカルボ
ン酸エステルとしては、上記に例示した(無水)トリカ
ルボン酸と炭素数1〜8のアルコール(メタノール,エ
タノール,イソプロパノール,ブタノールなど)の部分
エステルまたはトリエステルがあげられる。この具体例
としては、トリメリット酸トリメチルエステル,トリメ
リット酸トリエチルエステル,3,3’,4−ベンゾフ
ェノントリカルボン酸トリメチルエステル,1,4,5
−ナフタリントリカルボン酸トリメチルエステル,ジフ
ェニルメタン3,3’,4−トリカルボン酸トリメチル
エステルなどで代表される、上記に例示した(無水)ト
リカルボン酸と上記で例示した炭素数1〜8のアルコー
ルとの部分エステルまたはトリエステルがあげられる。 以上(a−1)として例示したものは、2種以上の混合
物でも良い。好ましいものは、(無水)トリカルボン酸
である。
【0010】本発明において、(b)としては、芳香族
ジアミン■,脂環式ジアミン■,脂肪族ジアミン■,分
子内に珪素原子を有するジアミン■,分子内にフッ素原
子を有するジアミン■など(■〜■は■,■と重複する
ものを除く)があげられる。
【0011】芳香族ジアミン■としては、炭素数が6〜
50の芳香族ジアミンがあげられる。この具体例として
は、m−フェニレンジアミン,p−フェニレンジアミン
,2,4−ジアミノトルエン,m−キシレンジアミン,
4,4’−ジアミノジフェニルプロパン,4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン,ベンジジン,4,4’−ジア
ミノジフェニルスルフィド,4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン,3,3’−ジアミノジフェニルスルホン
,4,4’−ジアミノジフェニルエーテル,3,3’−
ジアミノジフェニルエーテル,1,4−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン,1,3−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン,ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン,4,4’−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ビフェニル,ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]エーテル,2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン,4,4’−
ジアミノベンゾアニリド,4,4’−ジアミノ−p−テ
ルフェニル,1,5−ジアミノナフタレン,9,10−
ビス(4−アミノフェニル)アントラセン,9,9−ビ
ス(4−アミノフェニル)フルオレン,3,3’−ジメ
チル−4,4’−ジアミノビフェニル,3,3’−ジメ
トキシベンジジン,2,4−ビス(β−アミノ−t−ブ
チル)トルエン,ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフ
ェニル)エーテル,p−ビス(2−メチル−4−アミノ
ペンチル)ベンゼン,p−ビス(1,1−ジメチル−5
−アミノペンチル)ベンゼン、2,6−ジアミノピリジ
ン,ビス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキシド,
ビス(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン,O−
トルイジンスルフォンなどがあげられる。
【0012】脂環式ジアミン■としては、炭素数が6〜
30の脂環式ジアミンがあげられる。この具体例として
は、イソホロンジアミン,1,3−ビスアミノメチルシ
クロヘキサン,2,5−ビスアミノメチルノルボルナン
,ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタンなどがあげ
られる。
【0013】脂肪族ジアミン■としては、炭素数2〜1
8のジアミンがあげられる。この具体例としては、エチ
レンジアミン,プロピレンジアミン,ヘキサメチレンジ
アミン,ヘプタメチレンジアミン,オクタメチレンジア
ミン,ノナメチレンジアミン,デカメチレンジアミン,
3−メチルヘプタメチレンジアミン,2,11−ジアミ
ノドデカン,2,2−ジメチルプロピレンジアミン,3
−メトキシヘキサメチレンジアミン,2,5−ジメチル
ヘキサメチレンジアミン,5−メチルノナメチレンジア
ミンなどがあげられる。
【0014】分子内に珪素原子を有するジアミン■とし
ては、炭素数が8〜180の分子内に珪素原子を有する
ジアミンがあげられる。この具体例としては、下記化4
と表1で示すもの,化5と表2で示すものなどがあげら
れる。
【0015】
【化4】
【0016】
【表1】
【0017】
【化5】
【0018】
【表2】
【0019】分子内にフッ素原子を有するジアミン■と
しては、炭素数が13〜150の分子内にフッ素原子を
有するジアミンがあげられる。この具体例としては、下
記化6〜化9に示す化合物などがあげられる。
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】以上(b)として例示したものは、2種以
上の混合物でも良い。■〜■のうち好ましいものは、■
,■,■,■およびそれらの2種以上の混合物である。 特に好ましいものは、■および/または■、並びに[■
および/または■]と[■および/または■]との混合
ジアミンである。
【0025】本発明において、有機酸(a−2)のうち
(無水)テトラカルボン酸としては、芳香族テトラカル
ボン酸(無水物)■,脂肪族または脂環式テトラカルボ
ン酸(無水物)■,分子内に珪素原子を有するテトラカ
ルボン酸(無水物)■,分子内にフッ素原子を有するテ
トラカルボン酸(無水物)■など(■,■は■,■と重
複するものを除く)があげられる。
【0026】芳香族テトラカルボン酸(無水物)■とし
ては、炭素数が10〜50の芳香族テトラカルボン酸(
無水物)があげられる。この具体例としては、(無水)
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
,(無水)ピロメリット酸,(無水)3,3’,4,4
’−ビフェニルテトラカルボン酸,(無水)2,3,3
’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸,(無水)2,
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン,
(無水)ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テ
ル,(無水)ビス[(3,4−ジカルボキシフェノキシ
)フェニル]エ−テル,(無水)ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)スルホン,(無水)2,3,6,7−
ナフタレンテトラカルボン酸,(無水)ペリレン3,4
,9,10−テトラカルボン酸,(無水)ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル1,3,4−オキサジアゾール
などがあげられる。
【0027】脂肪族または脂環式テトラカルボン酸(無
水物)■としては、例えば、(無水)1,2,3,4−
ブタンテトラカルボン酸および(無水)シクロペンタン
テトラカルボン酸があげられる。
【0028】分子内に珪素原子を有するテトラカルボン
酸(無水物)■としては、炭素数が18〜120の分子
内に珪素原子を有するテトラカルボン酸(無水物)があ
げられる。この具体例としては、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物,1,3−ビ
ス(4,5−ジカルボキシナフチル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン二無水物などがあげられる
【0029】分子内にフッ素原子を有するテトラカルボ
ン酸(無水物)■としては、炭素数が18〜50の分子
内にフッ素原子を有するテトラカルボン酸(無水物)が
あげられる。この具体例としては、下記化10〜化13
に示す化合物などがあげられる。
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】また有機酸(a−2)のうちテトラカルボ
ン酸エステルとしては、■〜■で例示した(無水)テト
ラカルボン酸と炭素数1〜8のアルコール(メタノール
,エタノール,イソプロパノール,ブタノールなど)の
部分エステルまたはテトラエステル(代表例としては、
ピロメリット酸テトラメチルエステル,3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸テトラメチルエ
ステル,3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸テトラエチルエステル,2,3,3’,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステルなど)が
あげられる。以上(a−2)として例示したものは、2
種以上の混合物でも良い。(a−2)として例示したも
ののうち好ましいものは、■,■,■,これらのメチル
またはエチルエステルおよびこれらの2種以上の混合物
である。特に好ましいものは■,■,これらのテトラメ
チルまたはテトラエチルエステルおよびこれらの2種以
上の混合物および■と以上のものとの混合物である。
【0035】(A)および/または(B)のうち好まし
いものは、珪素原子および/またはフッ素原子を0.0
5〜50重量%,特に好ましくは、0.2〜45重量%
有する樹脂である。
【0036】本発明のコーティング材は、更にシランカ
ップリング剤を含有するコーティング材であるか、ある
いは(A)および/または(B)が更にシランカップリ
ング剤を構成単位とするものである場合が、コーティン
グ後の密着性が向上するため好ましい。前者のシランカ
ップリング剤を含有する場合の含有量は、通常(A)お
よび/または(B)の合計100重量部に対して0.0
1〜30重量部である。また後者の構成単位とする場合
のシランカップリング剤の量は、通常(A)および/ま
たは(B)の合計100重量部に対して0.01〜20
重量部である。
【0037】上記シランカップリング剤としては、(イ
)下記化14で示されるもの,(ロ)アミノ基置換シラ
ンカップリング剤とエポキシ化合物との反応生成物,(
ハ)アミノ基置換シランカップリング剤と(メタ)アク
リロキシ基置換シランカップリング剤との反応生成物,
(ニ)アミノ基置換シランカップリング剤と加水分解性
シリル基を含有する化合物の部分加水分解物などがあげ
られる。
【0038】
【化14】
【0039】{式中、R9は、炭素数1〜8のアルキル
基(メチル基,エチル基,イソプロピル基など)または
フェニル基、R10は、炭素数1〜12のアルキレン基
(エチレン基,プロピレン基,ブチレン基など)または
フェニレン基、Xは、加水分解性基[アルコキシ基,ア
ルケニルオキシ基,アシロオキシ基,アミノオキシ基,
アミノ基,アミド基,ハロゲン基,−ON=R11,−
OR12OR11など〔R11は、炭素数1〜8のアル
キル基(メチル基,エチル基,イソプロピル基など),
R12は、炭素数1〜8のアルキレン基(エチレン基,
プロピレン基など)〕],Yは、アミノ基,グリシドキ
シ基,ビニル基,(メタ)アクリロキシ基,−SH,−
NH−R13−NH2,−NH−R13−Z,−NH−
R13−NH−R13−Z,アリールアミノ基,イソシ
アネート基,エポキシシクロヘキシル基,ウレイド基,
アリールアルキルアミノ基(R13は炭素数1〜12の
アルキレン基またはフェニレン基,Zは、−CH=CH
2および−COOH)、mは1〜3の整数を表す。}
【0040】(イ)の具体例としては、(1)アミノ基
置換シランカップリング剤;γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシキシシラン
,N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン,N−フェニル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−シクロヘキ
シル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−ベ
ンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−
ビニルベンジルアミノエチル−γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン,N−ビニルベンジル−γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン,γ−ウレイドプロピルト
リメトキシシラン,(CH3O)SiC3H6NHC2
H4NHCH2COOHなど。 (2)エポキシ基置換シランカップリング剤;γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン,β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,γ
−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラ
ンなど。 (3)(メタ)アクリロキシ基置換シランカップリング
剤;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,
γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,γ
−メタクリロキシプロピルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シランなどがあげられる。 (4)その他のシランカップリング剤;ビニルトリクロ
ルシラン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン,ビニルトリメトキシシラン,γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン,γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン,γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシ
ラン,γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシ
ラン,γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン
,γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン
など。
【0041】アミノ基置換シランカップリング剤とエポ
キシ化合物との反応生成物(ロ)としては、前記で例示
したアミノ基置換シランカップリング剤とエポキシ化合
物をアミノ基とエポキシ基との当量比が1〜10:1で
反応して得られるものなどがあげられる。このエポキシ
化合物としては、分子量が44〜16,000で、エポ
キシ基を1個以上有する化合物があげられる。この具体
例としては、前記に例示したエポキシ基置換シランカッ
プリング剤,エチレンオキシド,ブチレンオキシド,エ
ピクロルヒドリン,フェニルグリシジルエーテル,ブチ
ルグリシジルエーテル,エポキシ化大豆油,シェル(株
)製のエピコート828あるいはエピコート1001な
ど,ポリオキシプロピレンジグリシジルエーテルなどが
あげられる。
【0042】アミノ基置換シランカップリング剤と(メ
タ)アクリロキシ基置換シランカップリング剤との反応
生成物(ハ)としては、前記に例示したアミノ基置換シ
ランカップリング剤と(メタ)アクリロキシ基置換シラ
ンカップリング剤とをアミノ基と二重結合の当量比が1
〜10:1で反応して得られるものなどがあげられる。
【0043】アミノ基置換シランカップリング剤と加水
分解性シリル基を含有する化合物の部分加水分解物(ニ
)としては、前記で例示したアミノ基置換シランカップ
リング剤を必須成分とするシランカップリング剤と加水
分解性シリル基を有する化合物(エチルシリケート、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなど)と
水と必要であれば酸性またはアルカリ性触媒を加え、部
分加水分解することにより得られるものなどである。以
上例示したシランカップリング剤(イ)〜(ニ)は、2
種以上を混合してもよい。また、前記に例示した加水分
解性シリル基を有する化合物を配合してもよい。
【0044】(A)および/または(B)の引張弾性率
は、ASTM  D882で測定することができ、10
0〜700Kg/mm2の範囲のものが耐エロージョン
性および耐熱性が特に高度であるため好ましい。
【0045】(A)および/または(B)の分子量は、
通常5,000〜500,000である。分子量が5,
000以下は、塗膜強度が不足する。500,000以
上は、高粘度となるため作業性が悪い。
【0046】(A),(B)の製造方法を例示すると、
(A)の場合は(a−1),(B)の場合は(a−2)
と、(b)とを有機溶媒(イ)中で、反応温度30〜2
00℃で反応することにより(A),(B)が各々得ら
れる。また、更にシランカップリング剤を構成単位とし
た樹脂は、(A)の場合は(a−1),(B)の場合は
(a−2)と、(b)とシランカップリング剤を有機溶
媒(イ)中で、反応温度30〜200℃で反応すること
によりシランカップリング剤が構成単位となった(A)
,(B)が各々得られる。樹脂の重合度は反応温度,反
応時間,(a−1)または(a−2)と(b)またはシ
ランカップリング剤も入れたモル比などで調整する。上
記有機溶媒(イ)の具体例としては、N,N−ジメチル
ホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド,N,N
−ジエチルホルムアミド,N,N−ジエチルアセトアミ
ド,N,N−ジメチルメトキシアセトアミド,ジメチル
スルホキシド,ヘキサメチルフォスホアミド,N−メチ
ル−2−ピロリドン,ピリジン,ジメチルスルホン,テ
トラメチレンスルホン,ジメチルテトラメチレンスルホ
ンなどがあげられる。これらの溶媒は、2種以上の混合
物でも良い。本発明において、該溶液を形成するための
溶媒としては、上記(A),(B)の製造工程で用いら
れる有機溶媒(イ)として例示したものをそのまま本発
明のコーティング材を構成する溶媒とすることが好まし
い。また、蒸発速度調整剤,塗膜平滑剤などの目的で、
ベンゼン,ベンゾニトリル,ジオキサン,ブチロラクト
ン,キシレン,トルエン,シクロヘキサンなどの有機溶
媒(ロ)を0.1〜80重量%混合して使用しても良い
【0047】本発明のコーティング材には、更にウィス
カを含有させることができる。ウィスカを含有させるこ
とにより耐エロージョン性が向上する。ウィスカを含有
させる場合の含有量は、(A)および/または(B)の
合計100重量部に対して0.1〜200重量部である
。このウィスカは、金属系ウィスカでも非金属系ウィス
カでもよい。金属系ウィスカとしては、Fe,Cu,A
l,Ti,Ni,Sn,Zn,W,Coなどの各金属系
ウィスカがあげられる。非金属系ウィスカとしては、α
−SiC,β−SiC,Si3N4,α−Al2O3,
B4C,MgO,AlN,チタン酸カリウム,ポリオキ
シメチレンなどの各非金属系ウィスカがあげられる。本
発明に用いることができるウィスカは、通常、直径が0
.01〜10μm、長さが10〜300μm、アスペク
ト比が20〜400である。
【0048】本発明のコーティング材には必要によりそ
の他の成分として、充填剤,老化防止剤,チクソトロピ
ー化剤,チクソトロピー化助剤,繊維などを含有しても
よい。この充填剤としては、無機充填剤類(重質炭酸カ
ルシウム,沈降性炭酸カルシウム,カーボンブラック,
タルク,雲母,アルミナ微粒,二硫化モリブデン,炭化
珪素など)などがあげられる。老化防止剤としては、ヒ
ンダードアミン系[ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)セバケート(日本チバガイギ
ー製チヌビン765)など],ヒンダードフェノール系
[オクタデシルー3ー(3,5ージーtーブチルー4ー
ヒドロキシフェニル)プロピオネート(日本チバガイギ
ー製イルガノックス1076)など],ベンゾフェノン
系(2ーヒドロキシ ー4ーメトキシベンゾフェノンな
ど),ベンゾトリアゾール系[2ー(5ーメチルー2ー
ヒドロキシフェニル) ベンゾトリアゾールなど]など
があげられる。チクソトロピー化剤としては、超微粉末
シリカ,硬化ヒマシ油などがあげられる。チクソトロピ
ー化助剤としては、ジメチルスルホキシド、ポリオキシ
エチレンオキシプロピレンポリオールなどがあげられる
。繊維としては、炭素繊維,アラミド繊維,ガラス繊維
,ボロン繊維,アルミナ繊維などがあげられる。
【0049】本発明のコーティング材の製造方法を例示
すると、上記方法で製造した(A)および/または(B
)の有機溶媒(イ)の溶液、あるいはシランカップリン
グ剤を構成単位とした樹脂の溶液、並びに目的に応じて
上記に例示するシランカップリング剤やウィスカや有機
溶媒(ロ)やその他の成分を混合し、更に必要に応じて
、塗工に適した粘度になるよう有機溶媒(イ)および/
または(ロ)を追加して調整することにより本発明のコ
ーティング材が得られる。
【0050】本発明の部材において、該FRPは、強化
繊維とマトリックス用樹脂で構成されるものである。強
化繊維としては、前記に繊維として例示したもののほか
、炭化珪素繊維,窒化珪素繊維およびこれらの2種以上
の併用があげられる。マトリックス用樹脂としては、例
えば、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミドイミ
ド樹脂,ウレタン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,ポリ
アミド樹脂,,ポリエーテルスルフォン樹脂,ポリエー
テルエーテルケトン樹脂,ポリフェニレンサルファイド
樹脂およびポリテトラフロロエチレン樹脂があげられる
【0051】該FRPの製造法を例示すると、強化繊維
とマトリックス用樹脂からなるプリプレグを積層し加熱
プレスして熱硬化成型する方法,二液混合注入装置を用
い強化繊維を分散した主剤と硬化剤を金型に注入し硬化
させ成型する方法などがあげられる。
【0052】本発明の部材において、該軽金属は、通常
比重が4.5程度以下である。該軽金属の具体例として
は、アルミニウム(Al),マグネシウム,チタン,ベ
リリウム,珪素およびそれらの合金[■Al合金;例え
ば、シルミン,ジュラルミン,超々ジュラルミン,Y合
金,ローエックス,ラウタルAなど、■Mg合金;例え
ば、エレクトロン,ダウ・メタルなど、■Ti合金;例
えば、Ti−6Al−4V合金,Ti−6Al−6V−
2Sn合金,Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo合
金,Ti−10V−2Fe−3Al合金など]があげら
れる。
【0053】本発明のコーティング材をFRPまたは軽
金属にコーティングし、本発明の部材を製造する方法を
例示すると、FRPまたは軽金属に本発明のコーティン
グ材を、スプレー,刷毛塗り,流し塗り,ディピングな
どの方法で塗工し、50〜400℃で乾燥することによ
り本発明の部材が得られる。上記製造方法において、シ
ランカップリング剤をプライマーとして用いることによ
り更に密着性が向上する。シランカップリング剤のコー
ティング方法を例示するとFRPまたは軽金属に、エタ
ノールなどの溶媒に希釈したシランカップリング剤をス
プレー,刷毛塗りなどの方法でコーティングすればよい
。また、このプライマー塗装後は、10秒以上乾燥のう
えで本発明のコーティング材を塗装するとよい。
【0054】本発明の部材は、高度の耐エロージョン性
および耐熱性の要求が強い航空機用部材などに好適であ
る。
【0055】航空機用部材としては、航空機,宇宙船,
ロケットおよび戦闘機の部材(主翼,主翼前縁,翼端,
垂直安定板,垂直安定板前縁,水平安定板,方向舵,昇
降舵,フラップ,エルロン,前脚,主脚,胴体外板,ノ
ーズコーンなど)、ヘリコプターのローター,ジェット
エンジンの部材(ガイドベイン,スプリッター,ノーズ
コーン,カウリングなど)などがあげられる。
【0056】航空機用部材以外としては、レーダードー
ム,新幹線のスカート,風力発電機の翼,潜水艦の方向
舵,スクリュー,タ−ビン翼,アンテナ,ゴルフクラブ
,乗用車の外板などに好適である。
【0057】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量
部を、%は重量%を示す。なお実施例中での略記号の意
味および評価試験方法を下記に示す。
【0058】(略記号) TMC;トリメリット酸無水物 BTC;3,3’4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸無水物 PTC;3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸無水物FPC;化15で示される化合物。
【0059】
【化15】
【0060】 DAI;イソホロンジアミン DAM;4,4’−ジアミノジフェニルメタンDAE;
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルDAS;化16
で示される化合物。
【0061】
【化16】
【0062】(但し、Ph;フェニル基)FDA;化1
7で示される化合物。
【0063】
【化17】
【0064】 FMA;化18で示される化合物。
【0065】
【化18】
【0066】 NMP;N−メチル−2−ピロリドン S−3;N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルメトキシシラン SC;炭化珪素ウィスカ SA;Al2O3ウィスカ CFRP;炭素繊維強化FRP AFRP;アラミド繊維強化FRP GFRP;ガラス繊維強化FRP A7075;超々ジュラルミン TA;Ti−6Al−4V合金
【0067】(評価試験方法) 1)耐エロージョン試験法 FRPにコーティング材を塗工した試験片に砂を試験片
温度=70℃,速度=70m/Secの条件で20分間
吹き付ける。吹き付けた部分の侵食深さを測定する。 (単位=μ) 2)耐熱性 示差熱分析(DTA)で昇温速度=5℃/分の条件で熱
分解温度を測定する。 3)弾性率 ASTM D882に準拠して引張弾性率を測定する。 (単位=Kg/mm2) 4)密着性試験 JIS K5400のXカットテープ法に準拠して試験
した。
【0068】(製造例1)4ッ口コルベンにN−(β−
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン222gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン236gを仕込み、80℃,3時間反応して、シラ
ンカップリング剤(S−1)を得た。 (製造例2)4ッ口コルベンにN−(β−アミノエチル
)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン222gと
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン248
gを仕込み、80℃,5時間反応して、シランカップリ
ング剤(S−2)を得た。
【0069】実施例1〜16 4ッ口コルベンに下記表3〜5に各々示す酸,アミンお
よび有機溶媒■を表3〜5に示す各配合量で仕込み、攪
拌しながら200℃で8時間反応させた。反応生成物溶
液に下記表3〜5に示す有機溶媒■を仕込み、混合して
均一溶液とすることにより表3〜5に示す本発明のコー
ティング材<1>〜<16>を得た。コーティング材<
1>〜<16>各々を表3〜5に示すFRPに流し塗り
し、170℃で1時間乾燥し表3〜5に示す膜厚50μ
の試験片[1]〜[16]を得た。
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】その試験片を用い、耐エロージョン試験を
した結果を表6に示す。また耐熱性および弾性率の試験
は、上記コーティング材を離型剤を塗布したガラス板上
に流し、170℃で1時間乾燥して200μのフィルム
を作り試験した。その結果を表6に示す。
【0074】
【表6】
【0075】実施例17〜32 4ッ口コルベンに下記表7〜9に各々示す酸,アミンお
よび有機溶媒■を表7〜9に示す各配合量で仕込み、攪
拌しながら200℃で8時間反応させた。反応生成物の
溶液に下記表7〜9に示す有機溶媒■を仕込み、混合し
て均一溶液とすることにより表7〜9に示す本発明のコ
ーティング材<17>〜<32>を得た。コーティング
材<17>〜<32>各々を表7〜9示す軽金属に流し
塗りし、170℃で1時間乾燥し表7〜9に示す膜厚5
0μの試験片[17]〜[32]を得た。
【0076】
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】
【表9】
【0079】その試験片を用い、耐エロージョン試験を
した結果を表10に示す。また耐熱性および弾性率の試
験は、上記コーティング材を離型剤を塗布したガラス板
上に流し、170℃で1時間乾燥して200μのフィル
ムを作り試験した。その結果を表10に示す。
【0080】
【表10】
【0081】実施例33および34 4ッ口コルベンに下記表11に各々示す,コーティング
材,シランカップリング剤を表11に示す各配合量で仕
込み、攪拌混合して均一溶液とすることにより表11に
示す本発明のコーティング材<33>および<34>を
得た。コーティング材<33>および<34>各々を表
11示す部材に流し塗りし、170℃で1時間乾燥し表
11に示す膜厚50μの試験片[33]および[34]
を得た。その試験片を用い、耐エロージョン試験および
密着性試験をした結果を表14に示す。また耐熱性およ
び弾性率の試験は、上記コーティング材を離型剤を塗布
したガラス板上に流し、170℃で1時間乾燥して20
0μのフィルムを作り試験した。その結果を表14に示
す。
【0082】
【表11】
【0083】実施例35〜38 4ッ口コルベンに下記表12に各々示す酸,アミン,シ
ランカップリング剤および有機溶媒■を表12に示す各
配合量で仕込み、攪拌しながら200℃で8時間反応さ
せた。反応生成物の溶液に下記表12に示す有機溶媒■
を仕込み、混合して均一溶液とすることにより表12に
示す本発明のコーティング材<35>〜<38>を得た
。コーティング材<35>〜<38>各々を表12示す
部材に流し塗りし、170℃で1時間乾燥し表12に示
す膜厚50μの試験片[35]〜[38]を得た。
【0084】
【表12】
【0085】その試験片を用い、耐エロージョン試験お
よび密着性試験をした結果を表14に示す。また耐熱性
および弾性率の試験は、上記コーティング材を離型剤を
塗布したガラス板上に流し、170℃で1時間乾燥して
200μのフィルムを作り試験した。その結果を表14
に示す。
【0086】実施例39〜44 4ッ口コルベンに下記表13に各々示す,コーティング
材,ウィスカおよび有機溶媒■を表13に示す各配合量
で仕込み、攪拌混合して均一溶液とすることにより表1
3に示す本発明のコーティング材<39>〜<44>を
得た。コーティング材<39>〜<44>各々を表13
示す部材に流し塗りし、170℃で1時間乾燥し表13
に示す膜厚50μの試験片[39]〜[44]を得た。 その試験片を用い、耐エロージョン試験および密着性試
験をした結果を表14に示す。また耐熱性および弾性率
の試験は、上記コーティング材を離型剤を塗布したガラ
ス板上に流し、170℃で1時間乾燥して200μのフ
ィルムを作り試験した。その結果を表14に示す。
【0087】
【表13】
【0088】
【表14】
【0089】実施例45 エタノールに溶解したシランカップリング剤(S−1)
をCFRPに刷毛塗りし、10分乾燥して表13に示す
コーティング材<40>をコーティングして試験片[4
5]を得た。その試験片を用い、密着性試験をした結果
、評価点数10であった。 実施例46 エタノールに溶解したシランカップリング剤(S−2)
を7075に刷毛塗りし、10分乾燥して表4に示すコ
ーティング材<11>をコーティングして試験片[46
]を得た。その試験片を用い、密着性試験をした結果、
評価点数10であった。 実施例47 表3に示すコーティング材<4>をCFRPで作られた
ジェットエンジンのガイドベインに流し塗りし、160
℃で1時間乾燥し膜厚150μの部材を得た。 実施例48 表5に示すコーティング材<14>をCFRPで作られ
たジェットエンジンのガイドベインに流し塗りし、16
0℃で1時間乾燥し膜厚150μの部材を得た。 実施例49 表5に示すコーティング材<14>をAFRPで作られ
たジェットエンジンのノーズコーンに流し塗りし、16
0℃で1時間乾燥し膜厚150μの部材を得た。 実施例50 表5に示すコーティング材<14>をAlで作られた航
空機のフラップにスプレーし、160℃で1時間乾燥し
膜厚100μの部材を得た。 実施例51 表11に示すコーティング材<33>をCFRPで作ら
れたジェットエンジンのガイドベインに流し塗りし、1
60℃で1時間乾燥し膜厚150μの部材を得た。 実施例52 表13に示すコーティング材<41>をCFRPで作ら
れたジェットエンジンのガイドベインに流し塗りし、1
60℃で1時間乾燥し膜厚150μの部材を得た。 実施例53 表13に示すコーティング材<44>をAFRPで作ら
れたジェットエンジンのノーズコーンに流し塗りし、1
60℃で1時間乾燥し膜厚150μの部材を得た。 実施例54 表12に示すコーティング材<36>をAlで作られた
航空機のフラップにスプレーし、160℃で1時間乾燥
し膜厚100μの部材を得た。
【0090】比較例1 水酸基当量300のアクリルポリオール100部,ヘキ
サメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン
のアダクト体(NCO基含量=19.5%)72部,酢
酸エチル400部およびジブチルチンジラウレート2部
を混合しコーティング材を得た。それをCFRPにコー
ティングし、80℃で1時間乾燥および反応して硬化さ
せ、膜厚50μの試験片を得た。その試験結果は、下記
表15に示す通り、耐エロージョン性,耐熱性および密
着性が悪い。 比較例2 水酸基当量500のアクリルポリオール100部,ヘキ
サメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン
のアダクト体(NCO基含量=19.5%)45部,酢
酸エチル380部およびジブチルチンジラウレート2部
を混合しコーティング材を得た。それをAFRPにコー
ティングし、80℃で1時間乾燥および反応して硬化さ
せ、膜厚50μの試験片を得た。その試験結果は、表1
5に示す通り、耐エロージョン性,耐熱性および密着性
が悪い。 比較例3 水酸基当量1,000のアクリルポリオール100部,
ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロ
パンのアダクト体(NCO基含量=19.5%)22部
,酢酸エチル400部およびジブチルチンジラウレート
2部を混合しコーティング材を得た。それをCFRPに
コーティングし、80℃で1時間乾燥および反応して硬
化させ、膜厚50μの試験片を得た。その試験結果は、
表15に示す通り、耐エロージョン性,耐熱性および密
着性が悪い。 比較例4 比較例1で得たコーティング材ををAlにコーティング
し、80℃で1時間乾燥および反応して硬化させ、膜厚
50μの試験片を得た。その試験結果は、表15に示す
通り、耐エロージョン性,耐熱性および密着性が悪い。 比較例5 比較例2で得たコーティング材をを7075にコーティ
ングし、80℃で1時間乾燥および反応して硬化させ、
膜厚50μの試験片を得た。その試験結果は、表15に
示す通り、耐エロージョン性,耐熱性および密着性が悪
い。 比較例6 比較例3で得たコーティング材ををTAにコーティング
し、80℃で1時間乾燥および反応して硬化させ、膜厚
50μの試験片を得た。その試験結果は、表15に示す
通り、耐エロージョン性,耐熱性および密着性が悪い。
【0091】
【表15】
【0092】
【発明の効果】本発明のコーティング材は、航空機など
で要求される高度の耐エロージョン性、耐熱性を有する
ものでる。例えば、ジェットエンジンの部材は、従来の
チタン合金などに代えてより軽量なFRP製へ素材変更
することが出来なかったが、本発明のコーティング材を
塗工することにより変更可能となる。また、機械強度,
耐水性,電気特性,摩擦抵抗,動的粘弾性特性なども優
れている。上記効果を奏することから本発明のコーティ
ング材は、軽量な基材である複合強化プラスチックや軽
金属のコーティング材として有用である。また本発明の
部材は、長期および厳しい条件での耐エロージョン性が
必要な、例えば、航空機部材[航空機,宇宙船,ロケッ
トおよび戦闘機の部材(主翼,主翼前縁,翼端,垂直安
定板,垂直安定板前縁,水平安定板,方向舵,昇降舵,
フラップ,エルロン,前脚,主脚,胴体外板,ノーズコ
ーンなど)、ヘリコプターのローター、ジェットエンジ
ンの部材(ガイドベイン,スプリッター,ノーズコーン
,カウリングなど)を始めとして、新幹線のスカート,
風力発電機の翼,レーダードーム,潜水艦の方向舵,ス
クリュー,タ−ビン翼,アンテナ,ゴルフクラブ,乗用
車の外板などに有用である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (無水)トリカルボン酸もしくはトリ
    カルボン酸エステルから選ばれる有機酸(a−1)とジ
    アミン(b)とからのポリアミドイミド樹脂(A)およ
    び/または(無水)テトラカルボン酸もしくはテトラカ
    ルボン酸エステルから選ばれる有機酸(a−2)とジア
    ミン(b)とからのポリイミド樹脂(B)の溶液からな
    ることを特徴とするFRP用または軽金属用コーティン
    グ材。
  2. 【請求項2】  (A)および/または(B)が珪素原
    子および/またはフッ素原子を0.05〜50重量%有
    する樹脂である請求項1記載のコーティング材。
  3. 【請求項3】  (A)および/または(B)の引張弾
    性率が100〜700Kg/mm2である請求項1また
    は2記載のコーティング材。
  4. 【請求項4】  更に、シランカップリング剤を(A)
    および/または(B)の合計100重量部に対して0.
    01〜30重量部含有する請求項1〜3のいずれか記載
    のコーティング材。
  5. 【請求項5】  (A)および/または(B)が更にシ
    ランカップリング剤を構成単位とするものであり、且つ
    このシランカップリング剤の構成割合が(A)および/
    または(B)の合計100重量部に対して0.01〜2
    0重量部である請求項1〜3のいずれか記載のコーティ
    ング材。
  6. 【請求項6】  シランカップリング剤がアミノ基置換
    シランカップリング剤とエポキシ化合物との反応生成物
    および/またはアミノ基置換シランカップリング剤と(
    メタ)アクリロキシ基置換シランカップリング剤との反
    応生成物である請求項4または5記載のコーティング材
  7. 【請求項7】  更に、ウィスカを(A)および/また
    は(B)の合計100重量部に対して0.1〜200重
    量部含有する請求項1〜6のいずれか記載のコーティン
    グ材。
  8. 【請求項8】  FRPまたは軽金属にシランカップリ
    ング剤がコーティングされたものに、請求項1〜7のい
    ずれか記載のコーティング材をコーティングするコーテ
    ィング方法。
  9. 【請求項9】  請求項1〜7のいずれか記載のコーテ
    ィング材がコーティングされた、FRPまたは軽金属か
    らなる部材。
  10. 【請求項10】  請求項1〜7のいずれか記載のコー
    ティング材がコーティングされた、FRPまたは軽金属
    からなる航空機用部材。
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