JPH0430041Y2 - - Google Patents

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JPH0430041Y2
JPH0430041Y2 JP16009787U JP16009787U JPH0430041Y2 JP H0430041 Y2 JPH0430041 Y2 JP H0430041Y2 JP 16009787 U JP16009787 U JP 16009787U JP 16009787 U JP16009787 U JP 16009787U JP H0430041 Y2 JPH0430041 Y2 JP H0430041Y2
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vanadium
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metal compound
transition metal
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は改良された調光体、特に周囲環境の温
度により光透過性が変化するサーモクロミツク方
式調光ガラスの改良に関する。更に詳しくは複数
の遷移金属化合物層の集積体から成り、それぞれ
の層が異る温度で光透過性を変える、いわゆる周
囲環境の温度条件に準応して熱遮断性を変化し得
る機能をもつた改良された調光ガラスの提供に関
する。
[従来の技術] 今日、建築物・自動車・車両などに用いられる
ガラスにおいて周囲環境条件の変化に応じ、ガラ
スの光学的機能を調節したいとの要求はますます
高まりつつある。このような市場ニーズに対し、
光によりガラスの透過性が変化するいわゆるフオ
トクロミツクガラスが早くから研究されてきた。
フオトクロミツクガラスは例えばガラス中に塩化
銀を含有させたもので光により塩化銀が解離し生
じた銀イオンによる光吸収を調光機能に利用する
ものであるが、このフオトクロミツク現象は光照
射がなくなつた時の塩化銀へ戻る反応、すなわち
消色速度が非常に遅い(数分間)ほか、着、消色
の繰返し寿命が短かいなどの欠点があり、サング
ラスなど極く限られた商品に応用された例がある
のみで、調光ガラスとして実用化されるには至ら
なかつた。
このため、これに代わるものとしてエレクトロ
クロミツク現象を利用した調光ガラスの開発も試
みられた。この調光ガラスはガラス板にWO3
ど遷移金属化合物の被膜を被覆し、該被膜へ陽イ
オンと電子の同時注入により起るWの原子価遷移
による光吸収を応用したものであるが、この調光
ガラスの最大の問題は電流によりON−OFF駆動
をさせるため大面積調光体では極めて電気抵抗の
低い透明電極を必要とすることで、実現が困難で
あつたり、更にはWO3膜の水分・酸素などに対
する不安定性から、調光体セルの信頼性も低く耐
久性のある大型調光体としての実現が困難であつ
た。
また、一定の温度で相移転を起こすサーモクロ
ミツク現象を利用したものとして、ガラス板上に
VO2膜を被覆したガラスが特公昭62−38313号で
知られている。しかしながら、このガラスは相転
移温度を境にしてエネルギー透過率の有無が完全
に変わり連続した透過率の変化が得られないた
め、快適な調光ガラスとはいい難く、更には相移
転温度よりも高い周囲温度が低下し始めてもガラ
スの降温に時間がかかるので、周囲温度に応じた
調光ができない欠点があつた。
[考案が解決しようとする問題点] 本考案は前記した一定の温度で相転移を起こ
し、光透過率が変化するサーモクロミツク膜をガ
ラス板上に被覆した調光ガラスの有する前記欠点
を除去するためになされたものであつて、本考案
は温度の上昇に応じて、徐々にガラスのエネルギ
ー遮断性を高め、温度の下降する場合には逆に
徐々にエネルギー遮断性を下げるようにした改良
された調光体に関するものである。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本考案は透明基体上に一定の温度で
相転移を起し、光透過性が変化する遷移金属化合
物膜を形成した調光体において、該遷移金属化合
物の被膜が異なつた相転移温度を有する複数のバ
ナジウム化合膜の集積体からなる調光体である。
本考案において透明基体としてガラス板又は合成
樹脂板等が用いられる。
また、本考案において、バナジウム化合物膜と
しては、 (1) バナジウム(V)の酸化物に、Nb,No,W
の一群から選ばれた少なくとも1つ以上の元素
をドーパントとして混入させる。
(2) Vの酸化物に弗素(F)をドーパントとして
混入させる。
(3) Vのリン化物かあるいはVのリン化物に
Mo,W,Nb,Fe,Co,Ge,Srの一群から選
ばれた少なくとも一つ以上の元素をドーパント
として混入させる。
の3通りの方法がある。本考案の相転移温度の異
なるバナジウム化合物膜の積層体は、これら3つ
の方法で得られた異なる相転移温度のV化合物を
組み合せてもよいし、一つの方法でドーピング量
を変えたV化合物を組み合せても得られる。
ドーピング量の適性範囲は、V化合物の種類に
より異なるが実用的な転移温度を想定すれば、前
記(1)〜(2)の方法場合で原子割合(ドーパントをM
とし、ドーピング後のバナジウム化合物をV1-x
MxO2とした時のx)0.005〜0.05がよく望ましく
は0.01〜0.04である。一方(3)の方法によるリン化
物ではドーパントの種類により異なるが、リン化
物の構造をV1-yMxPyとした時x=0.01〜0.3がよ
い。このようなバナジウム化合物膜の製法として
は蒸着法、スパツタリング法、CVD法など通常
の成膜手段が利用できるが、化学的量論比及びド
ーピング量のコントロールの容易性・再現性から
スパツタリング法が好んで用いられる。
[作用] 本考案は遷移金属化合物の被膜が異つた相転移
温度を有する複数のバナジウム化合物の積層体か
らなる多層構造からなるものであるから夫々の膜
が夫々の相転移温度で相転移をし、調光体は温度
に応じたエネルギー透過率を示す。
[実施例] 半径1cmのバナジウム(V)のターゲツト3ケ
を準備し、そのうち2ケのターゲツト上にはそれ
ぞれ0.3mm,0.6mm巾のモリブデン(Mo)の線状
薄膜を形成した。これらモリブデン(Mo)の線
状薄膜はバナジウム(V)ターゲツト片上に0.3
mm巾あるいは0.6mm巾のステンレスマスクを置い
た上で、これを陽極側としモリブデン(Mo)を
ターゲツトとするスパツタリング法により作成し
た。この時の真空度は10-6Tprrでありアルゴンガ
ス雰囲気下でスパツタリングを行つた。
次いで、モリブデン線状薄膜を形成していない
前記バナジウムターゲツトを用い、酸素ガスを導
入しつつ真空度10-6Tprrで、石英ガラス1上にモ
リブデン(Mo)含有率が0で、330Å厚の酸化
バナジウム膜2を形成し、その上に0.3mm巾のモ
リブデン線状薄膜を形成した前記バナジウムター
ゲツトを用い、同条件でモリブデン含有率が1at.
%で、330Å厚の酸化バナジウム膜3を形成し、
更にその前に0.6mm巾のモリブデン線状薄膜を形
成した前記バナジウムターゲツトを用い、同条件
でモリブデン含有率が1.5at.%で、330A厚NO酸
化バナジウム膜4を形成した。これら異なるモリ
ブデン(Mo)ドーピング量を含有する3層の酸
化バナジウム膜被覆ガラスのサーモクロミツク特
性を測定した結果、赤味を帯びた橙色の透過色調
が周囲温度とともに濃くなり、可視光線透過率及
び太陽エネルギー透過率は常温で18%及び26%、
35℃で16%及び23%、46℃で14%及び19%、68℃
で13%及び16%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の調光体の断面図である。 1……石英ガラス、2……酸化バナジウム膜、
3,4……モリブデンをドープした酸化バナジウ
ム膜。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 透明基体上に一定の温度で相転移を起し、光
    透過性が変化する遷移金属化合物膜を形成した
    調光体において、該遷移金属化合物の被膜が、
    異なつた相転移温度を有する複数のバナジウム
    化合物膜の集積体から成ることを特徴とする調
    光体。 (2) 前記遷移金属化合物がバナジウム(V)の酸
    化物にニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タン
    グステン(W)の群から選ばれた少なくとも1
    つの金属元素をドーパントとして混入したもの
    である実用新案登録請求の範囲第1項に記載の
    調光体。 (3) 前記遷移金属化合物がバナジウム(V)の酸
    化物に弗素(F)をドーパントとして混入した
    ものである実用新案登録請求の範囲第1項に記
    載の調光体。 (4) 前記遷移金属化合物がバナジウム(V)のリ
    ン化物、またはバナジウム(V)のリン化物に
    ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タングステ
    ン(W)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ゲルマニ
    ウム(Ge)、ストロンチウム(Sr)の群から選
    ばれた少なくとも1つの金属元素をドーパント
    として混入したものである実用新案登録請求の
    範囲第1項に記載の調光体。
JP16009787U 1987-10-20 1987-10-20 Expired JPH0430041Y2 (ja)

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JPH0164426U JPH0164426U (ja) 1989-04-25
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