JPH0430011A - 河川用暗渠設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、河川改修工事の１つで、洪水時に河川の計画
高水流量を安全に流下させるように、河川の実質有効断
面を拡大するための河川用暗渠設備に関するものである
。

従来の技術 河川の有効断面を拡大するための河川改修工事としては
、第７図の点線で示すような河床（低水敷）１０および
河川敷（高水敷）ｔｉ、ｔｔからなる河川の横幅をＬＯ
からＬＬに拡幅するように１両側の上堰１２．１２を含
めて河川全体を第７図の実線で示すように開削し改修す
るのが一般的であるが、河川の両側が市街化の進んだ地
域や歴史的由緒のある地域等のごとく拡幅工事が困難な
地域においては、従来、第８図に示すような横断面形状
を有するコンクリート製水路構造物１３を用いて、河床
１０および河川敷１１．１１をともに深く掘下げ開削す
るといった改修工事が行なわれていた。

発明が解決しようとする課題 しかし、第８図で示すような従来の河床掘下げ改修の場
合は、ＮＷＬの水位で示す少流量の平常時において、河
川水が河床ｌＯの一部分を流下するのみであり、河川の
親木及び河川を含めた周辺地域の景観機能を損なう欠点
があった。また、改修前は空地利用機能等を発揮してい
た河川敷１１、　、、１１が改修にともない堰１２．１
２から非常に低くなるため、空地利用機能等も損なわれ
やすい欠点があうた。

本発明は上記の欠点を解消するためになされたもので、
周辺地域の景観機能や河川敷の空地利用機能等を損なう
ことなく、洪水時には計画高水流量の河川水を安全に流
下させることができる河川用暗渠設備を提供することを
目的とする。

暗渠設備は、河床の下層部に河川水の流れ方向に沿って
所要長さの暗渠を形成し、この暗渠の上流端部及び下流
端部にそれぞれ堰構造体を構築するとともに、これら堰
構造体にそれぞれ上記暗渠の入口部及び出口部を開閉す
る流量調節ゲートを設置したものである。

作用 上記の構成によると、流量の少ない平常時には、暗渠の
上流端部及び下流端部に設置した流量調節ゲートを介し
て暗渠の入口部及び出口部をそれぞれ閉塞して暗渠内部
を空水状態とし、暗渠上の河床の水位をほぼ一定に保っ
て河川水を流下させることにより、河川の親木および周
辺地域の景観機能が維持される。また、洪水時には、上
記流量調節ゲートを介して暗渠の入口部及び出口部をそ
れぞれ開放して、計画高水流量の河川水の大半を暗渠内
部を通じて流下させるとともに、残りの河川水を暗渠上
の河川有効断面で流下させることにより、洪水時の越流
等が防止される。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図乃至第６図に基づいて
説明する。

第１図乃至第６図に示すように、河床１０およびその両
側の河川敷１１．１１ならびに両側の上堰１２，１２か
らなる河川において、市街化の進んでいる地域や歴史的
由緒のある地域等のごとく、拡幅による河川改修が困難
な状況にある区域Ｅにおける河床ｌＯの下層部及び両側
の河川敷１１．１１の下層部にそれぞれ洪水時の計画高
水流量の大半の河川水を流下させる断面を有する暗渠１
３及び１４．１４を形成し、これら暗渠１３及び１４．
１４の上流端部及び下流端部にそれぞれ上堰１２．１２
よりも十分に高い頂面を有し。

かつ、管理橘１５Ａ、１５Ｂを備えた鉄筋コンクリート
製堰構造体１６Ａ、１６Ｂを構築するとともに、これら
堰構造体１６Ａ、１６Ｂに上記河床ｌＯ下の暗渠１３の
上流端の入口部１３Ａ及び下流端の出口部１３Ｂを上下
方向のスライドにより開閉する流量調節ゲー）１７Ａ及
び１７Ｂを設置する。また、上記両側の河川敷１１．１
１下の暗渠１４．１４の上流端入口部１４Ａ、１４Ａ及
び下流端出口部１４Ｂ、１４Ｂをそれぞれ上下方向のス
ライドにより開閉する制水ゲー）１８Ａ及び１８Ｂを設
置する。さらに、上記各暗渠１３及び１４．１４の上流
部及び下流部には、洪水時に河川水をスムーズに暗渠１
３及び１４．１４に導流し、かつ、流下させるためのコ
ンクリート製の導流構造物１９Ａ、１９Ｂが構築されて
いる。

尚、上記暗渠１３及び１４．１４を形成した区域Ｅの上
流及び下流の区域Ｅｌ及びＥ２は、河川の掘下げ開削な
どによる改修が可能な区域である。

次に、上記構成の河川用暗渠設備の機能について説明す
る。

河川の水位がＮＷＬで示す低水位にある平常時には、第
３図（Ａ）及び第２図で示すように、流量調節ゲー）１
７Ａ、１７Ｂを下降させて入口部１３Ａ及び出口部１３
Ｂをそれぞれ閉塞するとともに、第４図（Ａ−）で示す
ように、両側それぞれの制水ゲート１８Ａ、１８Ｂも下
降させて入口部１４Ａ及び出口部１４Ｂを閉塞して、各
暗渠１３及び１４．１４の内部を空水状態とし、暗渠１
３上の水位ＣＷＬをほぼ一定に制御しつつ、河川水を第
１図に示すように、河床１０上に沿って流下させること
により、河川の親木機能および河川を含めた周辺地域の
景観機能を維持し、また、河川敷１１．ｌｌの空地利用
機能等を確保する。

また、河川の水位がＨＷＬになった洪水時には、第３図
（Ｂ）及び第５図で示すように、流量調節ゲー）１７Ａ
、１７Ｂを上昇させて入口部１３Ａ及び出口部１３Ｂを
それぞれ開放するとともに、第４図（Ｂ）で示すように
、両側の制水ゲート１８Ａ、１８Ｂも上昇させて入口部
１４Ａ及び出口部１４Ｂを開放して、計画高水流量の河
川水の大半を暗渠１３及び１４．１４を通じて流下させ
るとともに、残りの河川水を河川の有効断面、つまり、
第６図に示すように、河床１０及び両側の河川敷１１．
１１を利用して流下させることにより、洪水時の越流等
を防止する。

尚、洪水時において、下流端部の流量調節ゲート１７Ｂ
及び制水ゲー１−１８Ｂは堰構造体１６Ｂの最上部にま
で上昇させる一方、上流端部の流量調節ゲー）１７Ａ及
び制水ゲー）１８Ａは第３図（Ａ）及び第５図のように
、その上流側の高水位ＨＷＬよりも若干、低い位置にま
で上昇させることにより、暗渠１３及び１４．１４とそ
の上部の河床１０及び河川敷１１．１１への流下水量を
適正水位に制御することが可能となる。

発明の効果 以上のように、本発明によれば、河床の下層部に暗渠を
形成し、少流量の平常時にはその暗渠を空水状態とし、
河川水を暗渠上の河床の一部において流下させることに
より、河川の親木機能及び河川を含めた周辺地域の景観
機能並びに河川敷の空地利用機能等を維持することがで
きるものでありながら、洪水時には計画高水流量の大半
を暗渠を通じて流下させるとともに、残りの河川水を河
川そのものの有効断面を利用して流下させることにより
、河川全体としての実質有効流水断面を十分に拡大して
、洪水時に越流等の不良事態を招来することなく、安全
な流水処理を実現することができる。また、洪水時に、
全流量の河川水を暗渠にバイパスさせて流下させる場合
に比べて、暗渠自体の断面を小さくできるから、暗渠設
備全体を経済的に施工できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図はこの発明の一実施例を示し、第１図
は暗渠設備を含む河川の改修縦断正面図、第２図は暗渠
の直上流から下流方向を見たとき及び直下流から上流方
向を見たときの縦断正面図、第３図（Ａ）、（Ｂ）、第
４図（Ａ）、ＣＢ）はそれぞれ平常時及び洪水時におけ
る河川水の流下状況を示す縦断側面図、第５図はゲート
群の開状態を示す縦断正面図、第６図は洪水時の暗渠上
の流水状況を示す縦断面図、第７図は拡幅開削した河川
の改修縦断正面図、第８図は河川底を掘下げ開削した河
川の改修縦断正面図である。 ｌＯ・・・河床（低水敷）、１１・・・河川敷（高水敷
）、１３．１４・・・・・・暗渠、１３Ａ・・・入口部
、１３Ｂ・・・出口部、１６Ａ、１６Ｂ・・・堰構造体
、１７Ａ、１７Ｂ・・・流量調節ゲート。 代理人　　弁理士　　森　本　義　弘 第１図 ｔＭ、ＩｂＢ 堰Ｍｊｉ＃造体 第２図 １例、ｌｆＢ 二五１３ｓ＃ケ一ト 第６図 第７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、河床の下層部に河川水の流れ方向に沿って所要長さ
   の暗渠を形成し、この暗渠の上流端部及び下流端部にそ
   れぞれ堰構造体を構築するとともに、これら堰構造体に
   それぞれ上記暗渠の入口部及び出口部を開閉する流量調
   節ゲートを設置したことを特徴とする河川用暗渠設備。