JPH04294309A - オートフォーカス装置 - Google Patents

オートフォーカス装置

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Publication number
JPH04294309A
JPH04294309A JP5917291A JP5917291A JPH04294309A JP H04294309 A JPH04294309 A JP H04294309A JP 5917291 A JP5917291 A JP 5917291A JP 5917291 A JP5917291 A JP 5917291A JP H04294309 A JPH04294309 A JP H04294309A
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JP
Japan
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focus
evaluation value
focus lens
focus evaluation
circuit
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Application number
JP5917291A
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Inventor
Takahiro Nakamura
高弘 中村
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オートフォーカス装置
に関し、特に、合焦時間の短縮されたオートフォーカス
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においてビデオカメラ等の撮像装置
は、被写体に自動的に焦点を合わせる(フォーカシング
を行なう)ためのオートフォーカス装置を含む。一般に
、このようなオートフォーカス装置は、撮像素子から得
られる電気信号を用いて焦点合わせを行なう。このよう
な、映像信号によるフォーカス制御を行なうオートフォ
ーカス装置は、パラドックスが存在しないためファイン
ダ視野と撮像レンズ視野とのずれを補正する必要がない
、被写界深度が浅い場合や、被写体が遠方にある場合で
も正確に焦点合わせを行なうことが出来る、オートフォ
ーカス用の特別なセンサを必要としないため極めて簡単
な機構によって構成される、などの多くの利点を有する
。このようなオートフォーカス装置は、特公昭39−5
265号公報,特開昭60−93885号公報,61−
105978号公報等に示されているような山登りサー
ボ方式と呼ばれる制御方法によって焦点合わせを行なう
。次に、山登りサーボ方式の原理について簡単に説明す
る。
【0003】まず、撮像素子から得られた輝度信号から
所定の高周波数帯域の信号が取出され、その振幅が検波
される。検波された振幅はデジタル信号に変換される。 このようにして得られたデジタル信号はある一定期間分
(通常1フィールド分)すべて積算処理される。この結
果得られた値がフォーカス評価値と呼ばれる。
【0004】図4は、フォーカスレンズの位置とフォー
カス評価値との関係を示す図である。図において、横軸
はフォーカスレンズの位置、縦軸はフォーカス評価値を
示す。図中、Pは焦点がぴったりと合うレンズ位置を示
す。図からわかるように、フォーカス評価値はレンズ位
置Pにおいて最大値を示し、その前後では単調増加また
は単調減少する。そこで、フォーカスレンズを図におけ
る正方向に移動させながら1フィールドごとにフォーカ
ス評価値を求め、これを前フィールドのフォーカス評価
値と比較する。その結果、現フィールドのフォーカス評
価値の方が大きければフォーカスレンズをさらにそれま
でと同じ方向に移動させる。逆に、前フィールドのフォ
ーカス評価値の方が大きければ、フォーカスレンズの位
置は合焦位置Pを越えてしまったと判断できるのでフォ
ーカスレンズをそれまでと逆方向に移動させる。たとえ
ば、フォーカスレンズが初期状態において図中Qの位置
にあったとすると、上記のようなフォーカス評価値比較
によってフォーカスレンズが初め正方向に移動する。し
たがって、フォーカスレンズが合焦位置Pを越えるとフ
ォーカス評価値が減少しはじめるため、フォーカスレン
ズは負方向に移動する。以上のような一連の動作が繰り
返されることによってフォーカスレンズは合焦位置Pを
中心に微小振動するようになる。このようにして、フォ
ーカスレンズは現在撮影されている被写体に焦点の合う
位置に自動的に移動する。
【0005】実際には、フォーカスレンズを最初に動か
す方向は予め定められており、この初めの方向が、フォ
ーカスレンズが合焦位置Pに近づく方向であるか否かが
判別される。そして、この判別結果に応じて、フォーカ
スレンズの移動方向が必要に応じて補正される。フォー
カスレンズの初めの移動方向(以下、初期移動方向とい
う)がたとえば図における負の方向に予め設定されてい
れば、図におけるQの位置にあったフォーカスレンズは
初め、合焦位置Pから離れる方向に移動する。このため
、フォーカス評価値は減少する。したがって、フォーカ
スレンズが移動し始めることに応答してフォーカス評価
値が減少し始めると、フォーカスレンズの移動方向が適
切でないと考えられる。そこで、この様な場合にはフォ
ーカスレンズの移動方向が逆転されフォーカスレンズが
位置Qまで引き戻された後、フォーカスレンズが図にお
ける正の方向に移動させられながら前述の山登り制御が
行なわれる。
【0006】なお、実際の山登り制御においては、通常
、画面全体ではなく画面の一部の領域が焦点合わせの対
象とされる。この領域をフォーカス制御エリアという。 図5は、フォーカス制御エリアの一般的な設定例を示す
図である。図5を参照して、フォーカス制御エリアは、
画面50の中央部に映し出される映像が焦点の合ったも
のとなるようにするため、画面50の中央の領域51と
される。すなわち、1つの画面を構成するすべての走査
線52の輝度信号のうち、領域51に含まれる成分のみ
に基づいてフォーカス評価値が作成される。
【0007】図3は、このような山登りサーボ方式が用
いられた、従来のオートフォーカス装置の一例を示す概
略ブロック図である。図3を参照して、まず、撮像素子
(図示せず)から得られた映像信号に含まれる輝度信号
Yは、ゲート回路2および同期分離回路3に与えられる
。同期分離回路3は、与えられた輝度信号Yから、それ
に含まれる水平同期信号Hsおよび垂直同期信号Vsを
分離出力する。ゲート回路2は、与えられた輝度信号Y
のうち、フォーカス制御エリアから得られた成分のみを
通過させるように、同期分離回路3から出力される水平
同期信号Hsおよび垂直同期信号Vsに基づいて動作す
る。具体的には、ゲート回路2は、フォーカス制御エリ
ア内の輝度信号Yが与えられる期間にのみ、入力信号を
後段のBPF(バンドパスフィルタ)1に与えるための
電気経路を活性化し、フォーカス制御エリア外の輝度信
号Yが与えられる期間には、この電気経路の不活性化す
る。水平同期信号Hsおよび垂直同期信号Vsは、この
ような電気経路の活性化/不活性化のタイミングを制御
するために用いられる。したがって、BPF1には、フ
ォーカス制御エリア内の輝度信号Yのみが与えられる。
【0008】BPF1は、ゲート回路2を通過した輝度
信号Yから所定の高周波帯域成分のみを抽出して検波回
路4に与える。検波回路4は、BPF1からの高周波数
帯域成分の平均レベルを検波しそれに応じたレベルの直
流信号をサンプリング回路5に与える。サンプリング回
路5は、検波回路4の出力信号電圧を一定期間ごとにサ
ンプリングし、サンプリングした信号電圧をそのレベル
に応じたデジタル値に変換してフォーカス評価値処理回
路7に与える。以下、このデジタル値を絶対値データと
呼ぶ。
【0009】フォーカス評価値処理回路7は、加算回路
71,ラッチ回路72,第1メモリ73,第2メモリ7
4,および比較回路75を含む。加算回路71はサンプ
リング回路5からの絶対値データをラッチ回路72に保
持されているデータとを加算するとともに、その加算結
果をラッチ回路72に与える。ラッチ回路72は、加算
回路71から加算データが入力されると、これをそれま
で保持していたデータに変わって保持する。さらに、ラ
ッチ回路72は、同期分離回路3からの垂直同期信号V
sに同期して、すなわち、1フィールド期間ごとに、保
持データを第1メモリ73に与えるとともに、保持デー
タをリセットする。したがって、絶対値データは加算回
路71によって、1フィールド分ごとにすべて加算され
る。つまり、リセットされる直前のラッチ回路72の保
持データがフォーカス評価値であり、このフォーカス評
価値が第1メモリ73に与えられる。
【0010】第1メモリ73は、ラッチ回路72からフ
ォーカス評価値が与えられると、それまで記憶していた
データ、すなわち、前フィールドのフォーカス評価値を
第2メモリ74に与えた後、前記与えられた現フィール
ドのフォーカス評価値を記憶する。次に、比較回路75
が、第1メモリ73に記憶されている現フィールドのフ
ォーカス評価値と、第2メモリ74に記憶されている前
フィールドのフォーカス評価値とを比較し、その比較結
果をフォーカスモータ制御回路76に与える。
【0011】フォーカスモータ制御回路76は、評価回
路74からの比較結果に応じて、上述のような山登りサ
ーボ方式の原理に従って、フォーカスレンズ(図示せず
)を移動させるように、フォーカスレンズ(図示せず)
を移動させるためのフォーカスレンズ移動用モータ8の
回転方向を制御する。
【0012】フォーカスレンズが合焦位置に達し、現在
の被写体に対する焦点合わせが終了すると、制御回路7
6がモータ8を停止させるので、フォーカスレンズは合
焦位置に停止する。これによって、現在の被写体に対す
る焦点合わせのための回路動作が終了する。
【0013】このようにしてある被写体に対する焦点合
わせが終了し、この被写体が撮影された後、撮像装置と
の距離がこの被写体とは異なる他の被写体にフォーカス
レンズが向けられる場合を考える。この場合、フォーカ
スレンズの位置は、前記他の被写体に対する合焦位置と
は異なる位置にあるため、BPF1によって抽出される
高周波数帯域成分のレベルが変化する。したがって、ラ
ッチ回路72が出力するフォーカス評価値が変化するの
で、フォーカスレンズ停止時のフォーカス評価値(第2
メモリ74に記憶されたデータ)と、その後第1メモリ
73に記憶されたデータとの間に差が生じる。そこで、
制御回路76は、フォーカスモータ8を一旦停止させた
後、比較回路75からの比較結果が“第1メモリ73の
記憶データと第2メモリ74の記憶データとが所定値以
上異なる”ことを示すものになると、撮影されるべき被
写体が変更されたと判断して、予め定められた、フォー
カスレンズの初期移動方向に対応する方向に、モータ8
を回転させる。そして、以後、制御回路76は比較回路
75による比較結果に基づいて、山登りサーボ方式に従
ったフォーカスモータ制御を実行する。この結果、前記
他の被写体に焦点が合う位置で、フォーカスレンズが停
止される。撮影の対象となる被写体が別の被写体に変わ
ったり、撮影されるべき被写体と撮像装置との距離が変
化したりすると、フォーカス評価値が大きく変化するの
で、制御回路76のこのような動作によって、フォーカ
スレンズは必ずその時点での撮影対象物に焦点が合う位
置に自動的に停止する。この結果、撮影して得られた画
像は常に、焦点の合ったものとなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、山登り
サーボ方式を用いた従来のオートフォーカス装置は、フ
ォーカスレンズをその時点での被写体に応じた合焦位置
に移動させるための回路動作(以下合焦動作と呼ぶ)の
初めにおいて、フォーカスレンズを所定の方向に移動さ
せて、その移動によるフォーカス評価値の変化に基づい
てフォーカスレンズの移動方向が正しいか否かを判別す
る。そして、合焦動作は、撮影開始後最初にフォーカス
レンズを移動させる場合、および、撮影開始後フォーカ
スレンズを一旦停止させた後再度移動させる場合の両方
において行なわれる。したがって、ある連続した撮影時
間内に、ある被写体に焦点が合う位置に一旦停止された
フォーカスレンズを、他の被写体に焦点が合う位置に移
動させる場合にも、フォーカスレンズは、前記ある被写
体に対応するフォーカスレンズの合焦位置と前記他の被
写体に対応するフォーカスレンズの合焦位置との位置関
係にかかわらず、初め所定の方向に移動される。この所
定の方向が前記フォーカスレンズが前記他の被写体に対
応する合焦位置に向かう方向であれば、フォーカスレン
ズはそのままこの合焦位置まで移動される。しかし、こ
の所定の方向が、フォーカスレンズがこの合焦位置から
離れる方向であれば、フォーカスレンズの移動方向が反
転させられるまでの期間フォーカスレンズは無駄に移動
する。たとえば、図3に示されるオートフォーカス装置
においては、フォーカスレンズが再度移動し始めてから
、制御回路76がこの移動の方向が不適性であると判別
してモータ8の回転方向を反転させるまでの期間に、フ
ォーカスレンズは誤った方向に移動する。このため、フ
ォーカスレンズが前記他の被写体に対応する合焦位置に
停止されるまでの時間(合焦時間)が長くなる。
【0015】たとえば,前記所定の方向(初期移動方向
)が、撮像装置により近い位置にある被写体に焦点が合
う方向である場合を想定する。このような場合、ある連
続した撮影時間内に、たとえば、ある被写体を撮像装置
からAメートルの距離で撮影した後、同じ被写体を撮像
装置からAメートルよりも長い距離Bメートルで撮影す
ると、この被写体と撮像装置との距離がAメートルから
Bメートルに変化したときに、フォーカスレンズが初め
不適正な方向に移動するので合焦時間が長くなる。
【0016】それゆえに、本発明の目的は、上記のよう
な問題点を解決し、ある連続した撮影時間内の2回目以
降の合焦動作において、フォーカスレンズを不適正な方
向に起動させず、迅速に合焦位置に移動させることがで
きるオートフォーカス装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明にかかるオートフォーカス装置は、
フォーカスレンズを含む撮像装置が適用されること前提
とし、被写体を撮像して得られた輝度信号から所定の高
周波成分を抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出
された所定の高周波成分に基づいてフォーカス評価値を
作成するフォーカス評価値作成手段と、フォーカスレン
ズを移動および停止させるためのフォーカスレンズ移動
手段と、フォーカスレンズが停止された後にフォーカス
評価値作成手段によって作成されたフォーカス評価値に
時間的な変動の態様を検出する検出手段と、この検出手
段の検出出力に基づいてフォーカスレンズ移動手段を制
御する制御手段とを備える。
【0018】フォーカスレンズ移動手段は、この撮像装
置における自動焦点合せの開始時に、フォーカスレンズ
を所定の方向に移動させた後、フォーカス評価値作成手
段によって作成されたフォーカス評価値の増大に応答し
て、フォーカスレンズを前記所定の方向に移動させつづ
け、その後、フォーカス評価値作成手段によって作成さ
れたフォーカス評価値の減少に応答して、フォーカスレ
ンズを前記所定の方向とは逆の方向に移動させて停止さ
せる。検出手段は、フォーカスレンズ移動手段によって
フォーカスレンズが停止された後に、フォーカス評価値
作成手段によって作成されたフォーカス評価値と時間と
の関係を検出する。制御手段は、この検出手段によって
検出された前記関係に基づいて、フォーカスレンズ移動
手段がフォーカスレンズを初めに移動させるべき前記所
定の方向を、フォーカスレンズが被写体から近づく方向
または、フォーカスレンズが被写体から遠ざかる方向に
設定する。さらに、制御手段は、検出手段によって検出
された関係に基づいて、フォーカスレンズ移動手段を能
動化または不能化する。
【0019】
【作用】本発明にかかるオートフォーカス装置は、上記
のように構成されるので、フォーカスレンズがある被写
体に焦点が合う位置で停止された後のフォーカス評価値
変動の様子が検出され、この検出結果に基づいて、次の
自動焦点合せの開始および次の自動焦点合わせにおける
フォーカスレンズの初期移動方向が決定される。このた
め、2回目,3回目,…の自動焦点合せ開始のタイミン
グおよびそのときのフォーカスレンズの初期移動方向は
、それぞれ、フォーカスレンズ停止手段による1回目,
2回目,…のフォーカスレンズ停止以後におけるフォー
カス評価値の時間的な変動の様子に基づいて決定される
。したがって、2回目以降の自動焦点合わせに、その直
前のフォーカスレンズ停止時刻までの期間に撮像装置が
捉えた被写体像の変化の様子が反映される。
【0020】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のオートフォーカ
ス装置の構成を示す概略ブロック図である。以下の説明
においては、このオートフォーカス装置は従来と同様、
ビデオカメラに内蔵されているものとする。
【0021】図1を参照して、このオートフォーカス装
置は、図3に示される従来のオートフォーカス装置に含
まれる機能ブロックに加えて、変動検出回路77を備え
る。変動検出回路77は、フォーカス評価値処理回路7
に含まれる。このオートフォーカス装置の、制御回路7
6および変動検出回路77を除くすべての機能ブロック
の動作は図3に示されるものと同様であるので説明は省
略する。
【0022】変動検出回路77は、ある連続した撮影時
間期間内に、フォーカスモータ8が一旦停止してから再
度回転し始めるまでの期間におけるフォーカス評価値の
変動の様子を検出する。制御回路76は、従来と同様の
、山登りサーボ方式による合焦動作を行なうとともに、
変動検出回路9における検出結果に基づいて、連続した
撮影時間内におけるモータ8の2回目以降の移動開始時
の回転方向を決定する。さらに、制御回路76は、各合
焦動作終了時に、1回の合焦動作が終了したこと、すな
わち、モータ8がフォーカスレンズ(図示せず)を、そ
の時点での被写体と撮像装置との距離に応じた合焦位置
に停止させたことを示す第1の制御信号を変動検出回路
77に出力する。さらに、従来と異なり、制御回路76
は、連続した撮影時間内に、1回目の合焦動作の終了後
の第1メモリ73に記憶されるデータと第2メモリ74
に記憶されたデータとの間に所定値以上の大きな差が生
じたことに応答して、モータ8を所定の方向に回転させ
る代わりに、2回目以降の合焦動作の開始を知らせるた
めの第2の制御信号を変動検出回路6に出力する。以下
、本実施例における制御回路76の動作および、変動検
出回路77の実際の動作について具体的に説明する。
【0023】変動検出回路77は、制御回路76からの
前記第1の制御信号に応答して、ラッチ回路72から出
力されるフォーカス評価値を順次取込み始める。変動検
出回路77は、このフォーカス評価値の取込みを、制御
回路76から前記第2の制御信号が与えられるまで続け
る。変動検出回路77は、取込んだフォーカス評価値に
基づいて、制御回路76から第1の制御信号が与えられ
てから第2の制御信号が与えられるまでの期間における
フォーカス評価値と時間との関係を一次回帰直線で近似
する。
【0024】図2は、連続した撮影時間内における、フ
ォーカスレンズが一旦停止してから次に動き始めるまで
の期間での、フォーカス評価値の変動の一例およびその
場合に近似される一次回帰直線を示すグラフである。た
とえば、ユーザが、撮像装置から比較的離れた位置にあ
るもの、たとえば遠くの風景などを撮影した後、引き続
いて、撮像装置から近い位置に立っている人などを撮影
する場合を想定する。この様な場合には、フォーカスレ
ンズは、撮像装置から遠い距離にある被写体に焦点が合
う位置に停止された後の期間において、フォーカス評価
値は、撮像装置から近い距離に立っている人にフォーカ
スレンズが向けられていくにつれて、小さくなる。した
がって、このような場合には、フォーカスレンズが停止
された後の期間において変動検出回路77が取込むフォ
ーカス評価値は誤差等によって上下するものの、時間と
ともに小さくなる。そこで、この期間におけるフォーカ
ス評価値と時間との関係は、時間およびフォーカス評価
値をそれそれxおよびyで表わした場合、傾きaが負で
ある、一次式;y=ax+bで表わされる直線で近似さ
れる。次に、上記の場合とは逆に、ユーザが、初めに撮
像装置から近い距離に立っている人などを撮影した後、
引き続いて、遠くの風景などを撮影した場合を想定する
。このような場合には、フォーカスレンズは、撮像装置
に近い距離にある被写体に焦点が合う位置に停止された
後の期間において、フォーカス評価値は時間とともに大
きくなる。したがって、変動検出回路77が取込むフォ
ーカス評価値は誤差等によって上下しながらも、時間と
とも大きくなる。そこで、このような場合には、フォー
カス評価値と時間との関係が、正の傾きaを有する一次
直線によって近似される。このような一次直線の傾きa
は、フォーカスレンズが一旦停止された後に得られるフ
ォーカス評価値、すなわち、変動検出回路77によって
取込まれた複数のフォーカス評価値に次式のような演算
を行なうことによって算出される。次式においてyiは
変動検出回路77がi番目に取込んだフォーカス評価値
を表わし、xiはi番目のフォーカス評価値yiが取込
まれた時刻を表わす。またnは、フォーカスレンズが一
旦停止されてから次に移動し始める迄の期間に変動検出
回路77によって取込まれるフォーカス評価値の数を表
わす。
【0025】
【数1】
【0026】ラッチ回路72からは一定時間ごとにフォ
ーカス評価値が出力されるので、n個のフォーカス評価
値の各々が得られた時刻は、そのフォーカス評価値がフ
ォーカスレンズ停止後何番目に取込まれたものであるか
によって一時的に決まる。したがって、上式におけるx
iはiに比例した任意の数量であればよい。変動検出回
路77はこの傾きaを上式(1)に示される演算によっ
て算出する。
【0027】さらに、変動検出回路77は、これらn個
のフォーカス評価値と時間との間に相関関係があるか否
かを判別する。2種類の物理量の間に、所定の式で表わ
される関係にどの程度近い関係が成り立つかは、既知の
演算式によって求められる相関係数rで表わされる。こ
の相関係数rの値が大きいほど、これら2種類の物理量
間の関係が前記所定の式で表わされる関係に近い。前述
のn個のフォーカス評価値と時間との関係が、近似され
た一次直線で表わされる関係にどの程度近いかを表わす
相関係数rを求めるための演算は次式で表わされる。
【0028】
【数2】
【0029】変動検出回路77は、上式(2)に示され
る演算によって相関係数rを算出する。変動検出回路7
7によって算出された傾きaおよび相関係数rは制御回
路76に与えられる。
【0030】制御回路76は、撮影開始時における合焦
動作を従来と同様に行なう。しかし、撮影開始後フォー
カスモータ8が一旦停止された後の期間には、第1メモ
リ73に記憶されたデータと第2メモリ70に記憶され
たデータとの差が前記所定値以上となったことに応答し
て、変動検出回路77からの相関係数rに基づいてフォ
ーカスモータ8の回転を再開するか否かを決定する。具
体的には、相関係数rがある基準値よりも小さければ、
制御回路76はモータ8を停止状態に保持する。相関係
数rがこの基準値よりも大きければ、制御回路76は、
変動検出回路77からの傾きaの正負を判別する。そし
て、傾きaが負である場合、制御回路76はモータ8を
フォーカスレンズが撮像装置からより近い距離にある被
写体に焦点が合う方向に移動する方向に回転させる。逆
に、傾きaが正である場合、制御回路76はモータ8を
、フォーカスレンズが撮像装置からより遠い距離にある
被写体に焦点が合う方向に移動する方向に回転させる。 制御回路76は、このようにしてモータ8を傾きaの曲
線に応じた方向に回転するように制御した後、従来と同
様の山登りサーボ方式による合焦動作を開始する。 すなわち、制御回路76は、比較回路75における比較
結果が、現フィールドのフォーカス評価値が前フィール
ドのフォーカス評価値よりも大きいことを示すものであ
れば、モータ8を、傾きaの極性に応じて決定された方
向に回転させ続け、比較回路75における比較結果が、
前フィールドのフォーカス評価値が現フィールドのフォ
ーカス評価値よりも大きいことを示すものであれば、フ
ォーカスレンズは合焦位置を通過したと判断して、モー
タ8の回転方向を反転させる。
【0031】一般に、遠くの風景などのように、撮像装
置から離れた距離にあるものを撮像して得られる輝度信
号は、近くの人物などのように、撮像装置から比較的近
い距離にあるものを撮像して得られた輝度信号よりも多
くの高周波成分を含むことが知られている。このため、
撮像装置から離れた距離にあるものを撮像して得た輝度
信号から作成されたフォーカス評価値は、撮像装置から
近い距離にあるものを撮像していた輝度信号から作成さ
れたフォーカス評価値よりも大きい。
【0032】さて、同じ対象物が撮影し続けられている
期間は、ユーザの手ぶれ等によって、撮像装置にパンニ
ングやチルティング等が生じる場合がある。パンニング
やチルティング等の撮像装置のぶれは、フォーカスレン
ズを一時的に他の被写体に向けさせる。したがって、こ
のようなパンニングやチルティング等によって、フォー
カス評価値が時間とは無関係に変動する。そのため、連
続した撮影時間内に、フォーカスレンズが一旦停止され
た後の期間において、撮影されるべき被写体と撮像装置
との距離が変化していないもかかわらず、フォーカス評
価値が前記所定値以上に大きく変化した場合、このフォ
ーカス評価値変動は撮像装置本体のパンニングやチルテ
ィング等による無秩序なものとなると考えられる。すな
わち、このような場合のフォーカス評価値変動は時間と
は無関係であるので、変動検出回路77において取込ま
れたフォーカス評価値と時間との間の相関係数rは小さ
い。しかし、ユーザが連続した撮影時間内に撮影対象物
を途中で意図的に変更した場合には、この変更期間に、
フォーカス評価値は、フォーカス制御エリア内における
新たな撮影対象物の占有面積の増加に伴って連続的に増
大または低下する。したがって、連続した撮影時間内に
、このような意図的な撮影対象の変更が行なわれると、
この変更によって、フォーカスレンズの一旦停止された
後の期間におけるフォーカス評価値の変動は、時間に追
従したものとなる。このため、変動検出回路77によっ
て取込まれたフォーカス評価値は時間との間の相関係数
rは大きい。
【0033】そこで、前記基準値は、撮像装置のパンニ
ングやチルティング等の一時的な動きによってフォーカ
ス評価値が変動した場合のフォーカス評価値と時間との
間の相関係数範囲と、ユーザが意図的に被写体を変更し
たことによってフォーカス評価値が変動した場合のフォ
ーカス評価値と時間との間の相関係数範囲との境界値に
設定される。
【0034】それゆえ、制御回路76が上記のように動
作することによって、連続した撮影時間内に、フォーカ
スレンズが一旦停止されてから次に動き始めるのは、撮
影されるべき被写体と撮像装置との間の距離が変化した
場合のみとなり、撮像装置のパンニングやチルティング
等の一時的な動きによってフォーカスレンズが誤動作す
るという現象が回避される。一方、フォーカスレンズが
一旦停止された後再び移動し始めるとき、すなわち、フ
ォーカスレンズを新たな被写体に対応する合焦位置まで
移動させるための合焦動作の開始時において、モータ8
の回転方向(フォーカスレンズの移動方向)は、傾きa
の極性によって上記のように決定されるので、フォーカ
スレンズは必ず、この新たな被写体に焦点が合う位置に
向かう方向に移動し始める。したがって、連続した撮影
時間内における2回目以降の各合焦動作の初めに、フォ
ーカスレンズが誤った方向に移動し、その後一旦元の位
置に引き戻されるというハンチング現象が生じない。こ
の結果、これら2回目以降の合焦動作に要する時間が短
縮される。
【0035】このように、本実施例によれは、連続した
撮影期間内における2回目以降の合焦動作を、従来より
も高速に、かつ正確に行なうことが可能となる。
【0036】なお、制御回路76および変検出回路77
の機能は、マイクロコンピュータ等によってソフトウェ
アを用いて実現されてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、連続し
た撮影時間内において、フォーカスレンズが一旦停止さ
れてから再び移動し始めるべきときまでの期間における
フォーカス評価値変動の様子に基づいて、フォーカスレ
ンズが再度移動されるべきときの初期移動方向が決定さ
れるので、連続した撮影時間内の2回目以降の合焦動作
は従来よりも高速にかつ正確に行なわれる。したがって
、本発明にかかるオートフォーカス装置を従来の撮像装
置に適用すれば、合焦時間が短く、かつ、誤動作の少な
いオートフォーカス機能を有する撮像装置が提供される
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のオートフォーカス装置の構
成を示す概略ブロック図である。
【図2】フォーカスレンズが一旦停止されてから再度移
動し始めるまでの期間におけるフォーカス評価値変動の
様子の一例を示すグラフである。
【図3】従来のオートフォーカス装置の構成を示す概略
ブロック図である。
【図4】フォーカス評価値とフォーカスレンズの位置と
の関係を示すグラフである。
【図5】フォーカス制御エリアの設定例を示す図である
【符号の説明】
1  BPF  2  ゲート回路 3  同期分離回路  4  検波回路5  サンプリ
ング回路  7  フォーカス評価値処理回路8  フ
ォーカスモータ 71  加算回路  72  ラッチ回路73  第1
メモリ  74  第2メモリ75  比較回路  7
6  制御回路77  変動検出回路 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  フォーカスレンズを含む撮像装置のフ
    ォーカスレンズの焦点を被写体に自動的に合わせるため
    のオートフォーカス装置であって、前記被写体を撮像し
    て得られた輝度信号から、所定の高周波成分を抽出する
    抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記所定
    の高周波成分に基づいてフォーカス評価値を作成するフ
    ォーカス評価値作成手段と、前記自動焦点合せの開始時
    に、前記フォーカスレンズを所定の方向に移動させた後
    、前記フォーカス評価値作成手段によって作成されたフ
    ォーカス評価値の増大に応答して、前記フォーカスレン
    ズを前記所定の方向に引続き移動させ、その後、前記フ
    ォーカス評価値作成手段によって作成されたフォーカス
    評価値の減少に応答して、前記フォーカスレンズを前記
    所定の方向とは逆の方向に移動させて停止させるフォー
    カスレンズ移動手段と、前記フォーカスレンズ移動手段
    によって前記フォーカスレンズが停止された後に、前記
    フォーカス評価値作成手段によって作成されたフォーカ
    ス評価値と時間との関係を検出する検出手段と、前記検
    出手段によって検出された前記関係に基づいて、前記所
    定の方向を、前記フォーカスレンズが前記被写体から近
    づく方向または、前記フォーカスレンズが前記被写体か
    ら離れる方向に設定し、かつ、前記検出手段によって検
    出された前記関係に基づいて、前記第1のフォーカスレ
    ンズ移動手段を能動化または不能化する制御手段とを備
    えた、オートフォーカス装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010072117A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Canon Inc 自動合焦装置とその制御方法並びに撮像装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63177105A (ja) * 1987-01-19 1988-07-21 Canon Inc 自動合焦装置

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