JPH04285485A - 物体の加速装置及びその加速方法 - Google Patents

物体の加速装置及びその加速方法

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JPH04285485A
JPH04285485A JP7059091A JP7059091A JPH04285485A JP H04285485 A JPH04285485 A JP H04285485A JP 7059091 A JP7059091 A JP 7059091A JP 7059091 A JP7059091 A JP 7059091A JP H04285485 A JPH04285485 A JP H04285485A
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electrodes
pair
dielectric
electrode pair
electrode
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JP7059091A
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Yasuhiko Takemura
保彦 竹村
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Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的な物体を加速す
る装置および加速方法に関する。本発明による物体の加
速は、例えば、物理実験用の高速物体の発射や、人工衛
星等の発射等に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】物体を高速に加速する技術は中世から常
に改良が加えられてきたが、近年になって、より一層、
その重要性を増している。その主たる用途は、人工衛星
等の物体を衛星軌道もしくはそれ以上の高度まで運ぶ必
要が生じたからである。
【0003】物体の加速は、歴史的には、大砲のように
火薬の爆発によって密閉容器内に生じた圧力によって物
体を押し出す方法、あるいはロケットのように、火薬等
の爆発・燃焼によって生じた高速気体を後方に噴出させ
た際のその反作用によって推進する方法が最初に考案さ
れた。
【0004】これらの方法はいずれも燃焼・爆発といっ
た化学反応を使用するものであり、大砲の場合は砲身の
長さ等によって、また、ロケットの場合は燃料と本体の
重量比等によって、得られる最高速度が決定され、加速
度も大きなものは得られなかった。
【0005】一方、近年になって、レールガンと称する
、物理的な加速手段が注目を集めている。その原理と基
本的な構造を説明する。図2にはレールガンの基本構造
を示した。レールガンは、電磁砲とも呼ばれ、電磁気力
によって物体を加速する装置である。
【0006】まず、レールガンには、2本の平行な線路
201aと201bが設けられている。線路間の距離は
lである。これらの線路は電流源203に接続され、図
中のIで示される電流が流れている。この線路を横切る
ようにして、被加速物体202が置かれている。物体2
02は線路201aと201bに電気的に接続され、電
流は線路201a−物体202−線路201bというよ
うに流れる。
【0007】このとき、線路に磁束密度Bの磁場が加え
られていると、物体は、
【0008】
【数1】
【0009】で表される右向きの力を受ける。この力に
よって物体202は加速される。物体の長さはlに等し
いものとし、物体の高さをD、長さ(図において左右方
向)をxとし、物体の密度をρとしたら、物体の加速度
aは、
【0010】
【数2】
【0011】と表される。ここで、物体を流れる電流密
度をJとすれば、
【0012】
【数3】
【0013】なので、
【0014】
【数4】
【0015】である。Jとしては、通常の金属であれば
、103 A/cm2 =109 A/m2 は十分耐
えうる値であり、ρとしては、金属においては104 
kg/m3が普通の数字である。また、磁束密度の値と
しては、1テスラは通常の永久磁石でも得られる数字で
ある。以上の数字を代入すると、105 m/s2 と
いう十分大きな値が得られる。
【0016】しかしながら、実際にはそのような大きな
加速度は得られない。すなわち、図から明らかなように
、物体は線路の上を滑る、もしくは転がってゆくわけで
あるため、電流が大きくとれないことがその原因の1つ
である。実際にはJは106 A/m2 が限度であり
、したがって、得られる加速度は102 m/s2 が
限度である。さらに、物体は常に線路と接触しなければ
ならないから、絶えず摩擦による抵抗が存在する。
【0017】加速度が102 m/s2 とすれば、物
体を103 m/sまで加速するには、空気抵抗や線路
との摩擦が全くない場合であっても、5kmもの線路が
必要であり、その線路に磁石を敷き詰める必要があるこ
とから、このような装置を作製することは全く不可能で
ある。さらに付け加えるならば、102 m/s以上の
速度で物体が線路の上を走ることはほとんど不可能であ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の議論
で明らかにした、いわゆるレールガンの持つ問題点、す
なわち、小さい加速度と多量の高性能磁石を使用をはじ
めとする制作上の問題点を解決するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴的な点は、
いわゆるレールガンに見られるような磁場を一切使用し
ないことである。本発明は静電場の誘電体に対する相互
作用を利用することによって加速をおこなう。
【0020】平行平板コンデンサーにEの電場がかけら
れているとする。ここに、誘電率ε(≫ε0 )の誘電
体を持ってくると、誘電体はコンデンサーの電極の間に
吸い込まれる。このときに誘電体にはたらく力Fは、誘
電体の幅をl、高さをD、長さ(誘電体の吸い込まれる
方向)をxとすると、
【0021】
【数5】
【0022】となる。誘電体の密度をρとすると、物体
の加速度aは、
【0023】
【数6】
【0024】で表される。真空中であれば、E=107
 V/mが可能であり、εとしては真空中の誘電率の1
00倍のものを考え、x=10−2m、ρ=104 〔
kg/m3 〕とすれば、加速度は500m/s2 と
なる。この値は先のレールガンもものとさほど違わない
ように見えるが、レールガンの場合には、5kmもの距
離にわたって磁石を敷き詰めなければならなかったのに
対し、本発明では、装置の総延長は1kmとなるが、磁
石を敷き詰める必要が全くないということである。また
、本発明はその技術思想において、被加速物体が他の物
体と接触しながら加速してゆくということを必要としな
いので、摩擦抵抗の全くない加速も可能である。
【0025】次に本発明による物体の加速の原理を図1
を用いて説明する。まず、図に示されるように3つの平
行平板電極対がそれぞれ電圧Vの電源に接続されている
。最初、図1(A)で示されるように、図の左端に誘電
体203が存在する。この誘電体は電極対101aと1
02aによって引き寄せられる。
【0026】次に、電極対101aと102aの間の電
圧を0にすると、誘電体は慣性でそのまま、図1(B)
のように電極対101aと102aを通過する。
【0027】そして、誘電体は、図1(C)に示される
ように、次なる電極対101bと102b(電圧Vがか
かっている)に引き寄せられる。この動作を繰り返すこ
とによって、誘電体は加速される。
【0028】これと同じことは、電極対に交流を加える
ことによっても実現される。この過程は図4に示される
。すなわち、第1の電極対(401aと402a)には
+Vの、第2の電極対(401bと402b)には0の
、第3の電極対(401cと402c)には−Vの電圧
が加えられている。誘電体403は、最初に第1の電極
対に引き寄せられる。(図4(A))そして、誘電体が
、第1の電極対にある間に、第1の電極対の電圧はゼロ
とされ、したがって、誘電体は第1の電極対を飛び出す
ときには第1の電極対に引き戻されることはなく、慣性
によって第1の電極対を速度を保ったまま脱出する。 一方、このときには第2の電極対には+Vの電圧がかけ
られているので、誘電体は、第1の電極対を脱出したあ
と、第2の電極対の引力を受け、加速されて第2の電極
対へと進む。(図4(B))そして、誘電体が第2の電
極対にある間に、第2の電極対の電圧はゼロとされ、ま
た、このときには第3の電極対に+Vの電圧がかけられ
ているので、誘電体は第3の電極対へと加速される。以
下、同じ動作を繰り返し、誘電体は加速されてゆく。こ
のとき、図から明らかなように、各電極対は、極性が時
間とともに変化する交流等の電圧がかけられている。
【0029】交流をかけた場合と同様な効果は、脈流の
ように、電圧の大きさが時間とともに変化する電圧を各
電極対にかけた場合にも実現する。この過程は図5に示
されているが、ここでは説明はくどいので省略する。
【0030】
【実施例】〔実施例1〕電極はアルミニウム板(厚さ2
mm)を用いて形成し、1つの電極の幅は2cm、長さ
(誘電体の進行方向)は1cmとした。また、電極の間
隔は5mmとし、各電極対は1cmの間隔で配置した。 電極対は10組配置した。各々の電極対には、高電圧直
流電源を結合した。本実施例で用いた回路の等価回路図
を図3(A)に示す。本実施例の電源と電極対を結合す
る回路においては、誘電体が通過すると同時に電源との
回路が切断され、さらに電極間に蓄えられている電荷を
放電するようになっている。すなわち、図3(B)に示
されるように、誘電体が電極間に入る前にはスイッチS
1は閉じられ、S2は開けられており、電極には+Vの
電圧がかかっている。この状態は誘電体が電極の間に入
りきるまで持続する。そして、誘電体が電極間を抜けよ
うとするときに、図3(C)に示されるようにS1を切
り、次にS2を閉じて、電極間に蓄えられていた電荷を
放電させ、電極間の電圧をゼロとする。すると、誘電体
は、電極による引力を受け、引き戻されることなく、次
の電極の引力によって加速され、前進する。
【0031】アルミニウム電極の表面には誘電体との接
触による損傷を避けるために、薄い窒化珪素被膜をグロ
ー放電法によって形成した。窒化珪素のかわりに酸化珪
素、ダイヤモンド状炭素(DLC)を用いても、ほとん
ど差異はなかった。電極の列は20cmであり、この電
極の列も含めて装置全体は真空容器中に置かれた。装置
の回路図を図3に示す。
【0032】誘電体としては、チタン酸バリウム(Ba
TiO3 )の焼結体を用いた。この焼結体の大きさは
、10mm×4mm×10mmのほぼ直方体であった。 その質量はだいたい3gであった。
【0033】まず、真空容器を排気し、10−6tor
rとした。真空度が低い(圧力が高い)と、電極間に電
圧をかけたときに放電が生じるので、十分に排気するこ
とが必要である。各電極対には1kVの電圧をかけてお
いた。電場の大きさは、2×105 V/mであると考
えられる。そして、電極対の一方の端に、マジックハン
ドで誘電体を近づけた。
【0034】マジックハンドから誘電体を離すと、誘電
体は加速され、電極対の列の他方の端から放出された。 電極対の列の端から飛び出した速度は、高速写真から、
約7m/sであり、理論的に予想された値とほぼ一致し
た。このことから、加速度は約120m/s2 と算出
される。
【0035】〔実施例2〕電極はアルミニウム板(厚さ
2mm)を用いて形成し、1つの電極の幅は20cm、
長さ(誘電体の進行方向)は5cmとした。また、電極
の間隔は10cmとし、各電極対は1cmの間隔で配置
した。電極対は10組配置した。各々の電極対には、図
6(B)〜(D)で示される回路を接続した。この回路
の特性を説明する。
【0036】電極対に誘電体が入る際には、図6(B)
に示されるようにスイッチSが閉じられている。Tは一
定電圧以上の電圧がかかると、自動的に放電し、電圧を
維持するように設計された装置で、例えば、スパークギ
ャップや定電圧放電管、ツェナーダイオード等である。 また、真空中での電界放出効果を利用しても同様な装置
を作製することができる。
【0037】さて、このように電極対に電源からの電圧
がじかにかかっている状態では、電極対に誘電体が入る
と、誘電体は電極対に引き寄せられ、誘電体は加速され
る。この間に電源から電極に電荷が移動し、例えば、図
6(B)に示されているように、誘電体が半分だけ入っ
た状態で電荷Q1が電極に存在している。
【0038】誘電体は電極に引き寄せられ、やがて、図
6(C)に示されるように、誘電体と電極がもっとも重
なった状態となる。このときの電極上の電荷量をQ2と
する。このときにスイッチSを開ける。
【0039】誘電体はその後、慣性によって電極対を離
れるが、そのとき、電極間にかかる電圧は増加しようと
する。すなわち、誘電体が電極対を離れるということは
、電極対によって構成されるコンデンサーの容量が減少
するということである。この電極対(コンデンサー)の
容量をCとすれば、
【0040】
【数7】
【0041】すなわち、
【0042】
【数8】
【0043】である。ここで、コンデンサーの容量が半
分になったとすると、この電極対は電源からは実質的切
り離されているので、電荷Q2は不変である。したがっ
て、電圧は上式より、2倍になる必要がある。しかしな
がら、電圧が2倍になると一定電圧を維持する装置Tに
よって過剰な電圧は放電され、結局、電圧がVを越えな
いように電荷がTを伝って移動し、電極間の電圧はVに
保たれる。一方、電極の電圧がVで一定であるならば、
電極対から離れようとする誘電体には何ら力が作用せず
、誘電体は速やかに次の電極対に向かうこととなる。 そして、次の電極対では上と同じ操作が繰り返され、こ
の動作の繰り返しによって誘電体は加速され続けてゆく
【0044】本実施例では、各電極対に設けられたスイ
ッチSは、誘電体の進行に同期して開閉するようになっ
ていたが、スイッチSのかわりに、電荷の逆流を阻止す
るようなダイオード特性を有する装置を用いてもよい。 例えば、半導体ダイオードや2極真空管等を用いること
ができる。このような素子を用いた場合には、スイッチ
ングの動作を外部で誘電体の進行に併せて同期的におこ
なう必要がなく、誘電体の進行と共に自動的に全ての操
作が行われるため構造が簡単である。また、物体を高速
に加速する場合には、機械的なスイッチ操作が不可能と
なるが、ダイオード等を用いるのであればかなりの速度
、例えば、10ナノ秒までスイッチング動作を行うこと
が可能である。図6(E)は、機械的な装置を用いない
で構成した装置の例であり、D1、D2はダイオードで
あり、D2はダイオードのツェナー特性を利用すること
によって、電極間に過剰な電圧がかからないように構成
されている。
【0045】さて、本実施例では加速装置を2組使用し
、2つの誘電体の側面に腕を設け、その腕の延長上に被
加速物を設置する台を設けた。図6(A)はこのような
加速装置の断面であり、紙面に垂直な方向に誘電体およ
び被加速物体は進行する。ここで、601aおよびb、
602aおよびbは電極であり、603aおよびbは誘
電体、605aおよびbは誘電体から延びる腕であり、
604は被加速物体の台である。このような構造を有す
ることによって、誘電体以外の物体を加速することが可
能である。606aおよびbは604を支えるための台
車である。
【0046】各誘電体の大きさは幅20cm、高さ8c
m、長さ(誘電体の進行方向)5cmであった。誘電体
としてはチタン酸バリウムセラミックスを使用した。ま
た、誘電体および腕、台車、台、被加速物体を含めた総
重量は30kgであった。装置全体は真空容器に入れ、
10−5torrまで真空排気した。そして、電極間に
100kVの電圧をかけた。このとき、各電極対の電極
間にかかっている電界強度は106 V/mであると推
測される。この状態で装置を離すと、物体はゆるやかに
加速され、電極対列を通過したときの速度は、連続写真
から約1.5m/sであることがわかった。したがって
、加速度は約2.3m/s2 であると算出される。
【0047】〔実施例3〕以上実施例1および2では誘
電体が加速され、電極は固定されていた。しかしながら
、これとは逆に誘電体を固定して、電極を加速すること
も可能である。図7にその例を示す。図7(A)に示さ
れるように、直線状に配置された誘電体703a〜dを
またぐように電極対701と702が設けられ、この電
極対は本発明の原理によって誘電体間を推進する。本実
施例では、誘電体の幅は5cm、高さは10cm、長さ
(電極の進行方向)は13cmであった。また、誘電体
の間隔は13cmであった。1つの電極の大きさは、長
さが15cm、高さが10cmであった。電極には図7
(B)で示される回路によって電力が供給された。
【0048】図7には示されていないが、電極に加速さ
れるべき物体を図6(A)で示される方法もしくはその
他の方法によって、固定することが可能なことは明らか
である。
【0049】〔実施例4〕以上の実施例は物体を直線状
に加速する装置および方法に関するものであったが、本
発明の原理を用いて、これを回転運動を起こす装置を形
成することも可能である。その例を図8に示す。図8(
A)は本実施例の装置を上から見た様子、図8(B)は
その断面を示す。図8には、4つの電極対801a〜d
が円周状に配置されている。電極対の下面には対称的に
電極802a〜dが配置されている。電極対の数は4よ
り多くても構わないし、少なくても構わない。しかし、
対称性よく配置する方が安定した回転が得られた。 そして、この電極対の電極の間を誘電体803aとbが
通過するように形成されている。誘電体には支持体が付
けられ、この誘電体および支持体は円周の中心を軸とし
て回転する。
【0050】本実施例では電極対が固定され、誘電体(
とその支持体)が回転する構成であるが、その逆に誘電
体が固定され、電極が回転する構成も取りうることが可
能であることは、実施例3の記述からして明らかであろ
う。
【0051】このようにして、本発明によって電場エネ
ルギーを回転エネルギーにかえることが可能となった。
【0052】
【発明の効果】本実施例から明らかなように、本発明は
従来の物体加速方法の概念を打ち破った、画期的な方法
である。すなわち、いわゆるレールガンのような磁場は
必要としない。さらにまた、従来の通常の電気磁気的な
加速方法であったリニアモーターのような交流を必ずし
も用いる必要がない。もちろん、本発明においても交流
を用いることは可能であるが、必要条件ではない。特に
、図6(E)に示された回路を用いると、機械的なスイ
ッチ操作は全く必要とされず、さらに、交流を供給する
必要もない。すなわち、装置には常に一定の電圧が供給
されておれば十分である。従来の例としては、直流モー
ターも電源から一定の電流・電圧が供給されてあれば動
作するのであるが、モーターの内部において機械的なス
イッチ操作が自動的おこなわれており、また、そのよう
な機械的な操作がない場合においても、モーターの回転
数に同期して直流を交流に変換する操作が必要である。 本発明はそのような操作は必ずしも必要としない。
【0053】本発明の注目すべき利点は、体積あたりに
おこすことのできる力の大きさが従来の電磁力を利用し
たモーターに比べて格段に大きいということである。こ
れはそもそも、電場のエネルギーが磁場のエネルギーに
比べて桁違いに大きいということに由来する。例えば、
体積Vの空間に蓄えられるエネルギーは、電場の場合に
は、
【0054】
【数9】
【0055】磁場の場合には
【0056】
【数10】
【0057】(ここで、Dは電束密度、Hは磁場強度)
で、それぞれ表されるが、電場の場合にはE<107 
V/mでは、
【0058】
【数11】
【0059】の関係が成り立ち、強誘電体ではε>10
−8なので、E=106 V/mという、比較的穏やか
な条件であっても、W>104 Vである。一方、磁場
によるエネルギーは、例えば、電磁モーター等では鉄心
が用いられるが、鉄の場合、Bの最大値は1〔T〕であ
り、コイルに流される電流の制限から、103 〔A/
m〕が限度であり、よって、せいぜい103 Vのエネ
ルギーしか蓄えられない。空間に蓄えられるエネルギー
を長さのディメンジョンで割れば、力が導出されるから
、結局、磁場によって生じる力は電場によって生じる力
より大きくない。
【0060】このように本発明は従来の方法と比較して
も優れた方法であることは明白である。特に本発明は、
被加速物体が加速装置と機械的な接触をしないという意
味で高速物体の発射に適しており、また、真空中であっ
ても物体の加速には何ら問題はないため、宇宙空間にお
ける物体の加速、発射に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示したものである。
【図2】従来の技術の例を示したものである。
【図3】本発明の一例を示したものである。
【図4】本発明の別な原理を示したものである。
【図5】本発明の別な原理を示したものである。
【図6】本発明の一例を示したのである。
【図7】本発明の一例を示したのである。
【図8】本発明の一例を示したのである。
【符号の説明】
101a〜c、102a〜c・・・・電極103・・・
・・・・誘電体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向した電圧のかけられる電極を有する連
    続した電極対を少なくとも2つ有し、該電極の正および
    負の電極間には誘電体を主とする加速されるべき物体が
    通過するための空間を有し、それぞれの電極対には電極
    対と電源との電気的な接続を遮断するための装置を有す
    ることを特徴とする、物体の加速装置。
  2. 【請求項2】請求項1において該電極対には電極間の電
    圧を一定以上の電圧としないための装置が設けられてい
    ることを特徴とする物体の加速装置。
  3. 【請求項3】対向した電圧のかけられる電極を有する連
    続した電極対を少なくとも2つ有し、該電極の正および
    負の電極間には誘電体を主とする加速されるべき物体が
    通過するための空間を有し、それぞれの電極対には電極
    対と電源との間に電荷もしくは電流を一方向にのみ流す
    装置と、該電極対には電極間の電圧を一定以上の電圧と
    しないための装置が設けられていることを特徴とする、
    物体の加速装置。
  4. 【請求項4】周期的に配置された誘電体を挟んで、もし
    くはその上に設けられた少なくとも1つの電極対と電源
    とを有し、電源と電極対の少なくとも一方の電極の間に
    は、電気的な接続を遮断するための装置が設けられてい
    ることを特徴とする物体の加速装置。
  5. 【請求項5】請求項4において該電極対には電極間の電
    圧を一定以上の電圧としないための装置が設けられてい
    ることを特徴とする物体の加速装置。
  6. 【請求項6】周期的に配置された誘電体を挟んで、もし
    くはその上に設けられた少なくとも1つの電極対と電源
    とを有し、電源と電極対の少なくとも一方の電極の間に
    は、電流もしくは電荷を一方向にのみ流す装置が設けら
    れているとともに、該電極対には電極間の電圧を一定以
    上の電圧としないための装置が設けられていることを特
    徴とする物体の加速装置。
  7. 【請求項7】円周状に配置された少なくとも2つの電極
    対と該円周の中心を軸として回転する誘電体からなる物
    体を有し、前記回転する誘電圧に回転力を発生させるこ
    とを特徴とする物体の加速装置。
  8. 【請求項8】円周状に配置された少なくとも2つの誘電
    体と該円周の中心を軸として回転する電極を含む物体を
    有する、物体の回転力発生装置。
  9. 【請求項9】対向した電極を有する少なくとも2つの電
    極対において、第1の電極対に加えられた電圧によって
    、誘電体を主とする物体を第1の電極間に設けられた空
    間に引き込む過程と、第1の電極対に加えられていた外
    部電圧を取り去る過程と、第2の電極対に加えられた電
    圧によって第1の電極対を通過した物体を第2の電極間
    に設けられた空間に引き込む過程と、第2の電極対に加
    えられていた外部電圧を取り去る過程とを有することを
    特徴とする、物体の加速方法。
  10. 【請求項10】対向した電極を有する少なくとも2つの
    電極対において、第1の電極対に加えられた電圧によっ
    て、誘電体を主とする物体を第1の電極間に設けられた
    空間に引き込む過程と、第1の電極対に蓄えられていた
    過剰な電界を取り去る過程と、第2の電極対に加えられ
    た電圧によって第1の電極対を通過した物体を第2の電
    極間に設けられた空間に引き込む過程と、第2の電極対
    に蓄えられていた過剰な電荷を取り去る過程とを有する
    ことを特徴とする、物体の加速方法。
JP7059091A 1991-03-11 1991-03-11 物体の加速装置及びその加速方法 Pending JPH04285485A (ja)

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