JPH04280167A - 画像信号復号化装置 - Google Patents

画像信号復号化装置

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JPH04280167A
JPH04280167A JP3001497A JP149791A JPH04280167A JP H04280167 A JPH04280167 A JP H04280167A JP 3001497 A JP3001497 A JP 3001497A JP 149791 A JP149791 A JP 149791A JP H04280167 A JPH04280167 A JP H04280167A
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distortion
orthogonal transform
circuit
coefficient
block
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Hiroyuki Fukuda
弘之 福田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧縮符号化された後
に伝送もしくは記録された画像信号を復号する画像信号
復号化装置に係り、特に、そのような装置に於けるブロ
ック歪除去処理に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CCD(電荷結合素子)に代表
される固体撮像装置等により撮像された画像信号を、メ
モリカード,磁気ディスク,あるいは磁気テープ等の記
録装置に、ディジタルデータとして記録する場合、その
データ量は膨大なものとなる。そこで、通常、このよう
なデータを限られた記録容量の範囲で記録しようとする
には、得られた画像信号のデータに対し、何らかの高能
率な圧縮を行なうことが必要である。高能率な画像デー
タの圧縮方式として、直交変換符号化を利用した符号化
方式が広く知られている。この方式についての一例を図
9を参照して説明する。
【0003】先ず、固体撮像装置等から画像データ(f
)が入力されると(101)、その画像データ(f)を
所定の大きさのブロックに分割して値(fb)を得(1
02)、この分割されたブロック毎に直交変換として2
次元のDCT(離散コサイン変換)を行って値(F)に
変換する(103)。次に、各周波数成分に応じた線形
量子化を行ない(104)、この量子化された値(FQ
 )に対し可変長符号化としてハフマン符号化を行ない
(105)、その結果が圧縮データ(C)として伝送又
は記録される。この時、前記線形量子化の量子化幅は、
各周波数成分に対する視覚特性を考慮にいれた相対的な
量子化特性を表わす量子化マトリックスを用意し、この
量子化マトリックスを定数倍することで量子化幅を決定
している。
【0004】一方、圧縮データから画像データを発生す
るとき、可変長符号(C)をデコード(復号)すること
で変換係数の量子化値(FQ )が得られる(106)
が、この値から量子化前の真値(F)を得ることは不可
能で、逆量子化によって得られる結果は誤差を含んだ値
(F’)になる(107)。従って、この値(F’)に
対してIDCT(逆離散コサイン変換)を行い(108
)、その結果の値(fb’)を逆ブロック化して(10
9)得られる画像データ(f’)も、誤差を含んだもの
となる。よって、画像再生装置等にて再生出力される(
110)再生画像(f’)は画質が劣化してしまう。 即ち、逆量子化によって得られる結果の値(F’)の誤
差がいわゆる量子化誤差として再生画像(f’)の画質
劣化の原因となっている。
【0005】以上の動作を図10を参照して具体的に説
明する。先ず、図10の(A)に示すように、1フレー
ムの画像データを所定の大きさのブロック(例えば、8
×8の画素より成るブロックA,B,C,…)に分割し
、この分割されたブロック毎に直交変換として2次元の
DCTを行ない、8×8のマトリックス上に順次格納す
る。
【0006】画像データは、2次元平面で眺めてみると
、濃淡情報の分布に基づく周波数情報である空間周波数
を有している。従って、上記DCTを行なうことにより
、画像データは、図10の(B)に示すように、直流成
分DCと交流成分ACに変換され、8×8のマトリック
ス上には、原点位置((0,0)位置)に直流成分DC
の値を示すデータが、(0,7)位置には、横軸方向の
交流成分ACの最大周波数値を示すデータが、そして、
(7,0)位置には、縦軸方向の交流成分ACの最大周
波数値を示すデータが、さらに、(7,7)位置には、
斜め方向の交流成分ACの最大周波数値を示すデータが
それぞれ格納される。中間位置では、それぞれの座標位
置により関係付けられる方向に於ける周波数データが、
原点側より順次高い周波数のものが出現する形で格納さ
れることになる。
【0007】次に、このマトリックスに於ける各座標位
置の格納データを、各周波数成分毎の量子化幅により割
ることにより、各周波数成分に応じた線形量子化を行な
い、この量子化された値に対し可変長符号化としてハフ
マン符号化を行なう。この時、直流成分DCに関しては
、近傍ブロックの直流成分との差分値をハフマン符号化
する。
【0008】交流成分ACに関しては、ジグザグスキャ
ンと呼ばれる低い周波数成分から高い周波数成分へのス
キャンを行ない、無効(値が「0」)の成分の連続する
個数(零のラン数)と、それに続く有効な成分の値の2
次元のハフマン符号化を行ない符号化データとする。
【0009】この方式に於いて、圧縮率は、前記量子化
の量子化幅を変化させることによって制御されるのが一
般的で、圧縮率が高くなるほど量子化幅は大きくなり、
従って量子化誤差が大きくなり、再生画像の画質劣化が
目立つようになる。
【0010】この変換係数の量子化誤差は、再生画像に
於いてブロック境界部分に不連続が発生するいわゆるブ
ロック歪として現われる傾向にあり、このブロック歪は
視覚的に目立つために、例えS/Nが良好であっても、
主観的な印象は悪くなってしまう。
【0011】そこで、復号器によって再生された画像に
、歪除去処理として低域通過(ローパス)フィルタをか
ける方法が考え出された。この後置フィルタは、比較的
良好に歪を除去することができるが、画像中にエッヂ等
が含まれている場合に、それらがぼけてしまい、逆にぼ
けを減らすためにローパスの度合をゆるくすると、ブロ
ック歪が完全に除去できなくなるといった不具合があっ
た。
【0012】そこで、この不具合を解消するために、画
像中のエッヂの有無やブロック歪を検出してその結果に
よってフィルタを作用させるかどうか切り換えるように
して、歪の存在する部分にだけフィルタをかける方式も
知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
に歪の存在する部分にだけフィルタをかけるような歪除
去方式では、細かい構造の多い画像や、特にブロック境
界上にエッヂが存在するような画像の場合に、エッヂを
歪と区別できずにフィルタをかけてしまうので、依然と
して画像にぼけを生じるという欠点がある。さらには、
画像中のブロック歪を検出する方法によっては、処理時
間を長く必要としてしまったり、歪除去がうまくいかな
い等の問題点があった。
【0014】本発明は、このような点に鑑みて成された
もので、簡単な回路により、画像中にぼけ等を生じさせ
ずにブロック歪を除去することのできる画像信号の復号
化装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による画像信号復号化装置は、画像データ
をブロックに分割し、この分割されたブロック毎に直交
変換を行なってから、この変換出力を量子化し、その後
この量子化出力を可変長符号化することにより圧縮され
た画像データを復号化する可変長符号デコード手段と、
前記可変長符号デコード手段からの復号化出力を逆量子
化することにより直交変換係数を得る逆量子化手段と、
前記逆量子化手段からの直交変換係数を逆直交変換する
第1の逆直交変換手段と、前記第1の逆直交変換手段か
らの変換出力に対して歪除去処理を行なう歪除去手段と
、前記歪除去手段からの歪除去処理出力を直交変換する
ことにより直交変換係数を得る直交変換手段と、前記逆
量子化手段及び直交変換手段の両出力からブロック毎に
歪除去処理前後の直交変換係数の変化量を算出し、この
算出した係数の変化量と前記係数の量子化誤差の取り得
る値の最大値とを比較して、前記変化量が各係数の量子
化誤差の取り得る値の最大値よりも大きいときに、前記
変化量が各係数の量子化誤差の取り得る値の最大値以下
になるように前記直交変換手段からの直交変換係数を修
正出力するクリッピング手段と、前記クリッピング手段
からの修正直交変換係数を逆直交変換することにより復
号化された再生信号を得る第2の逆直交変換手段とを備
えている。
【0016】
【作用】本発明の画像信号復号化装置では、直交変換手
段により歪除去処理出力を直交変換して直交変換係数を
得、クリッピング手段により、この直交変換係数の第1
の逆直交変換手段への入力である直交変換係数からの変
化量を求め、この変化量と前記係数の量子化誤差の取り
得る値の最大値とを比較して、前記変化量が各係数の量
子化誤差の取り得る値の最大値よりも大きいときに、前
記変化量が各係数の量子化誤差の取り得る値の最大値以
下になるように前記直交変換手段からの直交変換係数を
修正出力し、この修正直交変換係数を第2の逆直交変換
手段により再び逆直交変換することにより復号化された
再生信号を得るようにしたものである。
【0017】即ち、歪除去処理後の画像に対して再び直
交変換を行ない、各ブロック毎の変換係数が、歪除去処
理前後によってどのくらい変化したかを求めて、その変
化量が、量子化誤差の取り得る値の最大値よりも大きい
ときには歪除去処理によって画像信号中に存在した成分
まで失われてしまったことがわかるので、前記係数の変
化量が各係数の量子化誤差の取り得る最大値以下になる
ように修正するクリッピングを行なうことで、失われた
情報を回復させるようにしているものである。
【0018】
【実施例】本発明の実施例につき説明する前に、本発明
の理解を助けるために、先ず本発明の概念について図1
を参照して説明する。
【0019】先ず、記録されていた圧縮画像データは、
可変長符号デコード回路10に読み込まれる。この可変
長符号デコード回路10の出力は、逆量子化回路11で
直交変換係数に戻される。この直交変換係数は、逆直交
変換回路12で実空間データにされた後、歪除去回路1
3にて歪除去処理が行なわれる。この結果に対して、直
交変換回路14で再び直交変換係数に変換した後、クリ
ッピング回路15では、直交変換回路14の出力及び上
記逆量子化回路11で得た同一ブロックの直交変換係数
の係数変化量を各係数毎に求め、この変化量が、各係数
の量子化誤差の取り得る最大値よりも大きいときに、こ
の変化量が各係数の量子化誤差の取り得る値の最大値以
下になるように歪除去処理後の変換係数を修正する。こ
の修正された係数は、逆直交変換回路16で再び実空間
データに変換された後、再生画像として出力装置にて表
示出力される。
【0020】一般に、ブロック歪の目立ちやすさは、近
傍の画像の持つ空間周波数によって変化する。つまり、
細かな構造の有る高い周波数まで成分を持っているよう
な部分にブロック歪が発生している場合には、あまりブ
ロック歪は目立たない。逆に、比較的に変化の緩やかな
低い空間周波数成分しかない部分にブロック歪が発生し
ている場合には、ブロック歪が目立ちやすくなる。
【0021】一方、ブロック歪は、ブロック境界での不
連続性によるものなので、非常に高い空間周波数まで成
分を持っている。従って、歪の近傍の画像の持つ空間周
波数よりも高い空間周波数成分を除いてやることによっ
て、ブロック歪を目立たなくすることができる。しかし
、画像中に高周波成分を含んでいるような部分では、画
像データの高周波数成分まで一緒に失われてしまうので
、画像にぼけを生じてしまう。
【0022】ブロック歪の原因である変換係数の量子化
誤差は、変換係数を量子化幅に区切ってそれぞれの代表
値に置き換えることによって起こっている。つまり、歪
を除去する処理によって起こる変化は、変換係数の量子
化誤差が減少していくように変化していくはずであるの
で、歪除去処理前の変換係数の値が含んでいたと考えら
れる最大の量子化歪量以上には変化しないはずである。
【0023】その様子を図を用いて説明すると、一般的
な量子化器は、図2に示すように、i0 から量子化幅
だけ大きいi1 までの入力値は、その平均値であるq
0 を代表値として出力する。同様に、i1 からi2
 までの入力値をq1 、i2 からi3 までの入力
値をq2 に変換するものである。従って、一度量子化
されてしまった値からは、その真値を得ることはできな
い。例えば、量子化値q1 が与えられているとすると
、その真値はi1 とi2 の間の値であったことがわ
かり、本当の値に対して最大で量子化幅の半分の誤差を
含んでいることになる。逆に、この量子化歪を軽減する
ような処理を行なっていくと、q1 の値はi1 とi
2 の間で変化していき、これを越えるような場合には
、画像情報の劣化が起こっていると考えられる。
【0024】そこで、本発明では、歪除去処理後の画像
に対して再び直交変換を行ない、各ブロック毎の変換係
数が、歪除去処理前後によってどのくらい変化したかを
求めて、その変化量が、量子化誤差の取り得る値の最大
値よりも大きいときには歪除去処理によって画像信号中
に存在した成分まで失われてしまったことがわかるので
、前記係数の変化量が各係数の量子化誤差の取り得る最
大値以下になるように修正するクリッピングを行なうこ
とで、失われた情報を回復させるようにしている。以下
、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0025】ここで、記録又は伝送されてきた画像デー
タは、次のようにして高圧縮符号化が成されているもの
とする。即ち、符号化装置内では、直交変換に離散コサ
イン変換(DCT)を用い、それを量子化器で、   
 D≧0の時:  Q=int{(D+QW /2)/
QW }    D<0の時:  Q=int{(D−
QW /2)/QW }        …(1)  
のように変換している。但し、Dは入力のDCT係数、
Qは出力、QW は量子化幅をそれぞれ表わし、int
は小数点以下を切り捨てることを表わしている。また、
可変長符号には、ハフマンコードを用いている。
【0026】図3は、この符号化結果を復号する本発明
の第1の実施例に係る画像信号復号化装置のブロック構
成図である。即ち、ハフマンデコード回路10Aを通っ
た信号は、式(1)中のQで表わされる値である。続い
て、逆量子化回路11を通った前記信号は、    Q
i =Q×QW                  
                         
  …(2)で表わされるように、QにQW をかけた
値にされる。このQi は、DCT係数の量子化誤差を
含んだ値である。
【0027】この信号は2つに分けられて、一方は、一
旦ブロック毎に、クリッピング回路15に接続されたメ
モリ19に記録され、他方はIDCT(逆離散コサイン
変換)回路12Aへ送られる。
【0028】ブロック毎にIDCT回路12AでIDC
Tされた信号は、順次、全ブロック分のデータがフレー
ムメモリ18に書き込まれて再生信号とされた後、歪除
去回路13へ送られ、ローパスフィルタがかけられる。 その結果は、以前と全く同じブロックに分けられて、D
CT回路14AでDCTされた後、上記クリッピング回
路15に送られる。そして、上記メモリ19に記憶され
ている歪除去処理を行なう以前の変換係数Qi と比較
される。
【0029】この比較により、歪除去処理前後で各係数
がどのくらい変化したかを求め、歪除去処理後の係数Q
’が     Q’≧0の時:  Q’≧(Qi +QW /
2)又はQ’<(Qi −QW /2)    Q’<
0の時:  Q’>(Qi +QW /2)又はQ’≦
(Qi −QW /2)を満足するときには、クリッピ
ング回路15は、歪除去処理前の係数を出力し、満足し
ないときには、歪除去処理後の係数をそれぞれ出力する
。この出力をIDCT回路16AでIDCTして再生画
像を得て、出力装置17にて表示出力する。
【0030】この時、IDCT回路12AとIDCT回
路16Aは共通の構成のものであっても良い。また、歪
除去回路13での歪除去処理は実空間でのコンボリュー
ションフィルタによるものでも構わないし、フーリエ変
換面等の空間周波数フィルタリングによるものでも構わ
なく、その他、歪を軽減するような処理であれば、その
方法はどんなものでも良い。次に、図4を参照して本発
明の第2の実施例に係る画像信号復号化装置について説
明する。
【0031】ハフマンデコード回路10A及び逆量子化
回路11を通った信号は、図3に示した第1の実施例と
同様に2つに分けられて、一方はクリッピング回路15
内に組み込まれた図示しないメモリに記録され、他方は
IDCT回路12へ送られる。このIDCT回路12に
てブロック毎にIDCTされた信号は、順次、歪除去回
路13へ送られ、全ブロック分のデータが再生信号とさ
れた後にローパスフィルタがかけられる。この歪除去回
路13の出力は、スイッチング回路20により、DCT
回路14A又は出力装置17に選択的に切換供給される
ようになっている。DCT回路14Aへこの信号が送ら
れた場合には、上記第1の実施例と同様にDCT係数に
された後、クリッピング回路15にてクリッピングされ
る。
【0032】このクリッピング回路15は、繰り返し判
定回路21内に組み込まれた図示しない繰り返し回数カ
ウンタの値をインクリメントする信号を送出する。また
、上記クリッピングの結果を、IDCT回路12へ送出
する。クリッピング回路15からのクリッピング結果は
、IDCT回路12で再びIDCTされて、歪除去回路
13へ送られていく。
【0033】また、繰り返し判定回路21では、繰り返
し回数カウンタの値を用いて、2度目以降の歪除去処理
及びクリッピングを行なうかどうかを判定する。歪除去
処理を行なう場合は前回と同様にフィルタリングし、行
なわない場合はそのまま入力信号を出力するように、歪
除去回路13に指示を与える。それと同時に、クリッピ
ングを行なわないと判定した場合には、スイッチング回
路20の接続先を、出力装置17へと切り換える。
【0034】このようにすることで、スイッチング回路
20の接続先を出力装置17へと切り換えるまでは、歪
除去処理とクリッピングを繰り返して実行できるように
なり、概念的に表現すると、図5に示すような歪除去処
理とクリッピングのどちらからも脱出できるようなルー
プ処理にすることができる。
【0035】これは、歪除去処理でフィルタを複数回に
分けてかけるようにした方法を用いることができるよう
にしたもので、例えば、緩やかな周波数カットオフ特性
のフィルタを複数回に分けてかけるようにした多段フィ
ルタによって、シャープな周波数カットオフ特性を得る
ような方法を用いることができるようにしたものである
。この時、フィルタの段数がわかっている場合等は、ル
ープ内で毎回クリッピングを行なう必要がなければ、ク
リッピングを省略するように構成しても良い。また、本
発明は、ループ内で歪除去を行なった回数によって、前
記歪除去の特性を変化させられる機能を有していること
が好ましい。
【0036】例えば、歪除去処理用フィルタにコンボリ
ューションフィルタを用いた場合に、そのカーネルサイ
ズを大きくすることで、複雑な周波数カットオフ特性を
得ることができるが、逆に、計算量は多くなり、回路的
にも大きなものになってしまう。そこで、本実施例では
、小さなサイズのフィルタを複数個組み合わせて所望の
特性のフィルタを実現する方法を用いることができるよ
うにするものである。
【0037】また、この方式によれば、フィルタリング
によって軽減された歪がクリッピングによって再び現わ
れてきてしまうのを徐々に減らしていくようにすること
も可能となる。つまり、クリッピングによってブロック
内の変換係数がたった一つでも変化させられると、その
影響はブロック全体に出るために、ブロック歪が再び現
われてきてしまうことがある。しかし、一般的には、1
度歪除去処理が行なわれているので、最初に歪除去回路
13に入ってきたデータに比べると、その歪量は小さい
。従って、2度目の歪除去処理は1度目のものよりロー
パスの度合は弱くても良い。同様に、3度目以降はロー
パスの度合をさらに弱くしていき、適当な回数繰り返す
ことで、歪除去処理の必要がなくなったところで出力す
るようにしている。この方法を用いてブロック毎に歪除
去処理を適応的に行なう方法に関する本発明の第3の実
施例を次に説明する。
【0038】本第3の実施例では、復号して得られた結
果に対しブロック歪除去を行なうようにするために、各
ブロック毎の変換係数を、予め定めた値と比較を行ない
、その結果に基づいて有意な係数とそうでないものとに
分け、この有意な係数に相当する周波数帯域に基づいて
歪除去の特性をブロック毎に変化させるようにしている
ものである。
【0039】図6は、この第3の実施例のブロック構成
図である。即ち、ハフマンデコード回路10Aにて圧縮
画像データの可変長符号をデコードし、逆量子化回路1
1にて逆量子化された結果は、ブロック毎の変換係数で
あるので、ブロック内の空間周波数成分に相当している
。このデータを2つに分けて、一方はIDCT回路12
に送り、実空間での画像信号を得る。また、他方を用い
て、実空間の画像信号への歪除去特性を決定する。
【0040】この特性の決定の方法は、係数判定回路2
2にて各ブロック毎に空間周波数成分の絶対値を閾値と
比較し、この閾値より大きい係数を有意係数とし、歪除
去特性決定回路23にてこの有意係数の帯域を保存する
ようなローパスの特性を決定する。そして、歪除去回路
13にて、この決定された特性の歪除去処理を行なう。 その他のDCT回路14A及びクリッピング回路15の
動作については、前述の第2の実施例と同様である。
【0041】このような構成によって、低い空間周波数
成分しかないブロックには広い範囲に亙って平均化する
ような強いローパスフィルタリングを行い、逆に比較的
高い空間周波数成分まで含んでいるブロックには、あま
りぼかさないような弱いローパスフィルタリングを行な
うことで、ブロック内の構造がぼけない程度のローパス
フィルタリングを実現することができる。以下、この様
子を具体的に説明する。
【0042】今、係数判定回路22に与えられる注目ブ
ロックの直交変換係数を、図7の(A)に示すような8
×8画素のDCT係数とし、各係数の絶対値を閾値th
(th=10)と比較すると、図7の(B)に斜線のハ
ッチングを施して示す部分の係数が絶対値「10」以上
の有意係数と判定される。この場合、このブロックには
水平方向及び垂直方向に対してそれぞれ最高周波数(サ
ンプリング周波数の1/2)の半分の周波数までの情報
でほぼ表わしきれる程度の構造が含まれているというこ
とがわかる。そこで、このブロックに対するフィルタ特
性は、水平及び垂直の両方向ともに最高周波数の半分よ
り高い周波数をカットするような特性にすれば良いこと
になる。この様子を、簡単のために前記の例の水平方向
のみの1次元で考えることにする。
【0043】前述したように、有意係数の内最も高い周
波数に対応するものから、注目ブロックが最高周波数(
fmax )の半分の周波数成分までで構成されている
ことがわかったとすると、(fmax /2)までの帯
域を持っていたことになるので、この帯域より高い成分
をカットすれば良い。つまり、図8に斜線のハッチング
を施して示す部分を通過域とする帯域カットを行なえば
良い。
【0044】これを式で表わすと、       H=F×G              
                         
       …(3)となる。ここで、式(3)は、
周波数領域でのフィルタリングを表わしていて、F,G
,Hはそれぞれデータ,フィルタ,処理結果のフーリエ
面での係数であり、Gの成分は図8のようにすれば良い
ことになる。
【0045】このフィルタリングを実空間でのコンボリ
ューションで実現して、畳み込まれる係数を変化させる
ようにすると、     h=f*g                
                         
       …(4)のように表わされる。なお、式
(4)に於いて、f,g,hはそれぞれF,G,Hの逆
フーリエ変換結果であって、式(3)のフィルタリング
を実空間で処理した場合を表わしている。この式(4)
のように、フィルタリングは、データfとgとのコンボ
リューションになる。 このgのカーネルサイズは有限なので、図8のようなシ
ャープなカットオフ特性を得るのは無理であるが、実用
上は問題がなく、フィルタ係数とカーネルサイズの決め
方も任意であって、計算時間やカットオフ特性を考慮し
て決定される。
【0046】このように歪除去特性決定回路23に於い
て1度目の歪除去フィルタの特性がブロック毎に決定さ
れたならば、それをひとまず記憶しておき、前記特性で
各ブロックにフィルタリングを行なう。続いて、クリッ
ピングが行なわれて、2度目のフィルタリングでは、各
ブロックのローパス特性を1度目の時よりもそれぞれ弱
くする。つまり、図8の斜線部より広い範囲を通過域と
する帯域カットとなるようなフィルタリングにする。同
様に、3度目のフィルタリングではさらに広い範囲を通
過域とするようにしていき、これを繰り返して全てのブ
ロックに作用させるフィルタ特性が十分弱くなったとこ
ろで、ループを脱出する。この時、最初からフィルタ特
性が強くないブロックでは、他のブロックよりも早くフ
ィルタリングの必要がなくなってしまうが、その場合は
、そのブロックに関して、それ以降のフィルタリングを
省略するようにしている。
【0047】また、変換係数を有意係数であるかどうか
判定するのに、本第3の実施例のように各係数の絶対値
を閾値と比較するのではなく、各係数の値が零であるか
どうかで判断するようにしたものでも良い。さらには、
有意係数が非常に低い周波数成分だけか、もしくは全く
ないようなブロックが連続している場合に、それらをま
とめてマクロブロックとしてとらえることにして、この
マクロブロックには広い範囲で強いローパスをかけるよ
うにしたものでも良い。
【0048】本発明は、前述した実施例で使用したブロ
ックサイズ,直交変換の種類,可変長符号化の種類等に
限定されるものではない。また、歪除去フィルタは、水
平方向と垂直方向とで別々にかけても、2次元のフィル
タを1度にかけるようにしても良く、ブロック全体にか
けるのではなく、ブロック境界近傍だけにかけるように
しても良い。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
画像中にぼけ等を生じさせずに高速にブロック歪を除去
することができ、しかも回路的には簡単な構成なので、
適用される装置のコストダウンと小型化が図れ、静止画
像のみならず動画像にも利用できる画像信号復号化装置
を提供することができる。
【0050】さらに、本発明の画像信号復号化装置によ
れば、画像信号の符号化装置は従来構成のままで前述の
効果を奏することができる。即ち、標準的な圧縮方式に
対しても復号化装置への工夫のみで効果が上げられ、も
ちろん従来通りの再生もでき、また歪除去の程度を自由
に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号復号化装置の概念を説明する
ためのブロック構成図である。
【図2】一般的な量子化器の動作を説明するための図で
ある。
【図3】本発明の画像信号復号化装置の第1の実施例の
ブロック構成図である。
【図4】本発明の画像信号復号化装置の第2の実施例の
ブロック構成図である。
【図5】第2の実施例の動作を概念的に示す図である。
【図6】本発明の画像信号復号化装置の第3の実施例の
ブロック構成図である。
【図7】(A)は注目ブロックの直交変換係数を示す図
、(B)は有意係数を示す図である。
【図8】帯域カットのための通過域を示す図である。
【図9】従来の画像信号の符号化及び復号化方式の原理
を説明するための動作遷移図である。
【図10】(A)は画像データのブロック化を説明する
ための図であり、(B)は離散コサイン変換結果を示す
図である。
【符号の説明】
10…可変長符号デコード回路、11…逆量子化回路、
12,16…逆直交変換回路、13…歪除去回路、14
…直交変換回路、15…クリッピング回路、17…出力
装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  画像データをブロックに分割し、この
    分割されたブロック毎に直交変換を行なってから、この
    変換出力を量子化し、その後この量子化出力を可変長符
    号化することにより圧縮された画像データを復号化する
    可変長符号デコード手段と、前記可変長符号デコード手
    段からの復号化出力を逆量子化することにより直交変換
    係数を得る逆量子化手段と、前記逆量子化手段からの直
    交変換係数を逆直交変換する第1の逆直交変換手段と、
    前記第1の逆直交変換手段からの変換出力に対して歪除
    去処理を行なう歪除去手段と、前記歪除去手段からの歪
    除去処理出力を直交変換することにより直交変換係数を
    得る直交変換手段と、前記逆量子化手段及び直交変換手
    段の両出力からブロック毎に歪除去処理前後の直交変換
    係数の変化量を算出し、この算出した係数の変化量と前
    記係数の量子化誤差の取り得る値の最大値とを比較して
    、前記変化量が各係数の量子化誤差の取り得る値の最大
    値よりも大きいときに、前記変化量が各係数の量子化誤
    差の取り得る値の最大値以下になるように前記直交変換
    手段からの直交変換係数を修正出力するクリッピング手
    段と、前記クリッピング手段からの修正直交変換係数を
    逆直交変換することにより復合化された再生信号を得る
    第2の逆直交変換手段とを具備することを特徴とする画
    像信号復号化装置。
  2. 【請求項2】  前記第2の逆直交変換手段からの再生
    信号を前記歪除去手段に導く手段をさらに具備し、少な
    くとも1回は歪除去処理とクリッピングを繰り返し行な
    うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像信
    号復号化装置。
  3. 【請求項3】  前記歪除去手段を通った回数によって
    、前記歪除去手段の歪除去の特性を変化させる手段をさ
    らに具備することを特徴とする請求項2に記載の画像信
    号復号化装置。
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