JPH04276259A - 輸液監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、実際の輸液の流量速度
と、輸液の設定流量速度との間に所定量以上の差が生じ
た場合に、その状態を確実に把握することができる輸液
監視装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】輸液療法は体力の弱った人や手術前に体
力をつける必要のある人などに体力をつけさせる目的で
、また手術後に人の体力を回復又は維持させる目的で、
あるいは消化器系疾患患者などに対する栄養補給の目的
などのために今やなくてはならないものになっており、
病院において広く普及している。従来、輸液療法に用い
る輸液装置としては、通常上部に輸液の入った輸液袋を
吊り下げ、その下に順次滴下筒とクランプなどを有する
輸液回路が用いられ、これをカテーテルに接続している
。ところで、この輸液療法においては予め調製された輸
液が予め定めた注入速度で静脈内に流れ込んでいくこと
が大切である。従って、看護者はひんぱんに輸液装置を
監視しなければならず、看護者にとって大変煩わしいも
のであった。特に今日のように看護者不足の時代におい
ては重大な問題となっている。一方この目的のために輸
液の流量調節をクランプに代えて輸液ポンプで行うこと
が提案されており、多くの輸液ポンプが市場に出されて
いる。しかしながら、輸液ポンプで輸液の流量調節を行
う輸液回路においては、滴下が終了し輸液が無くなると
空気の送り込みを防ぐために、自動的にポンプを止める
安全装置を取り付ける方法が採用されているが、安全装
置が高価である。さらに輸液処理中に患者側に何らかの
事情があっても、ポンプで無理やり輸液を押し込むとい
う問題点もある。このような状況であるためポンプ式輸
液回路はまだ普及の段階に至っていない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の問題点に鑑み、輸液の流量速度ｖ１が、輸液の
設定流量速度ｖ２どおりであるか否かを簡便にしかも確
実に監視することができる輸液監視装置を提供すること
を目的としてなされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、輸液流量速度を測定
でき、輸液流量速度と予め定めた輸液の設定流量速度と
の差が所定量以上になったときにアラームを発生させる
ことにより、輸液装置を監視できることに着目し、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。

【０００５】すなわち、本発明は、輸液の流量速度ｖ１
の測定部と輸液の設定流量速度ｖ２の入力部と、前記設
定流量速度ｖ２を記憶することができる記憶部と、前記
流量速度ｖ１と前記設定流量速度ｖ２の差を算出し、そ
の差が所定量以上になったときにアラームを発生するこ
とができる演算部及びアラーム部と、前記流量速度ｖ１
と前記設定流量速度ｖ２を出力することができる出力部
とを有することを特徴とする輸液監視装置を提供するも
のである。

【０００６】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
輸液監視装置は、以下の作用により機能する。輸液の設
定流量速度ｖ２が入力部より入力され、記憶部に記憶さ
れる。次いで、輸液回路の現実の輸液の流量速度ｖ１が
測定部で測定される。次に演算部で、輸液の流量速度ｖ
１と設定流量速度ｖ２の差が算出され、その差が予め設
定されている所定量より大きいかあるいは小さいかを算
出する。そして、その差がその所定量以上である場合は
、アラームの発生がアラーム部に指示され、アラーム部
でアラームが発生される。さらに現実の輸液の流量速度
ｖ１は出力部により出力され、看護者がその流量速度ｖ
１を見ることができる。これらの各部は電算機機能によ
り作用し、測定部での輸液の流量速度の測定及び演算部
での計算は連続的又は間欠的に行われるが連続的に行う
ことが好ましい。

【０００７】本発明の輸液監視装置の測定部は、輸液の
流量速度を測定できるものであることが必要である。こ
の測定方法としては、種々の流体の流量速度測定方法が
適用でき、例えば、滴下筒の所定時間内の液滴数を可視
光、赤外線その他の光学的方法、超音波などの音響的方
法、静電容量などの電気的方法などにより測定し、さら
に液滴の大きさは同様の方法により測定されるか又は別
途データ入力することによりその流量速度ｖ１を求める
方法などが適用できる。また別の流量速度測定方法とし
て、輸液回路中に設けられた２本の電極に輸液回路の外
側からコイルを接触し、その結果発生する電流や電磁的
起電力から流量速度を求める方法などが適用できる。こ
れらのうち検知器は赤外線透過検知方式が好ましい。な
お、測定部で測定された輸液の流量速度ｖ１は、記憶部
に記憶させてもよい。

【０００８】本発明の輸液監視装置の入力部は、輸液の
設定流速ｖ２を入力できるものであることが必要である
。また患者に投与する滴下すべき輸液量及び滴下終了時
刻からのずれ時間αを入力できるものであることが好ま
しい。入力部から入力された各データは記憶部により記
憶される。本発明の輸液監視装置の演算部は、電算機機
能を有するものであり、測定部、入力部あるいは記憶部
からの輸液の流量速度ｖ１及び輸液の設定流量速度ｖ２
を読み取り、その差を算出することができ、その差が予
め設定された所定量以上になったときはアラームを発生
させるためにアラーム部に指示することができるもので
あることが必要である。予め設定する所定量とは、任意
の量にすることができるが、輸液の設定流量速度ｖ２の
１０％以上にすることが好ましい。

【０００９】なお、演算部は、測定部、入力部あるいは
記憶部からの輸液の流量速度ｖ１、滴下すべき輸液量、
及び滴下終了時刻からのずれ時間αを、さらに本発明の
輸液監視装置に別に設けたクロック部からの現時刻ｔｏ
を読み取り、滴下所要時間ｔと滴下終了時刻ｔｆ及びア
ラームを発生させる時刻ｔｆ±αを算出できるものであ
ることが好ましい。輸液の滴下終了時刻とのずれ時間α
は任意の時間にすることができるが、アラームを発生さ
せる時刻が滴下終了時刻とあまり離れていない方が好ま
しいので通常０〜５分にすることが好ましい。また、ア
ラームを発生させる時刻は滴下終了時刻以前にすること
が好ましい。

【００１０】本発明の輸液監視装置の記憶部は、少なく
とも輸液の設定流量速度ｖ２を記憶することができるも
のであることが必要であり、その他、滴下すべき輸液量
、滴下終了時刻からのずれ時間などの入力部から入力し
た各データ及び演算部で扱われる各データを記憶するこ
とができるものであることが好ましい。本発明の輸液監
視装置の出力部は、少なくとも輸液の流量速度ｖ２を表
示することが必要であり、さらに滴下すべき輸液量や、
また設定時刻からの輸液の流入総量、輸液の滴下開始時
刻、輸液の滴下終了時刻、現時刻などを表示することが
できるものであることが好ましい。これらの各データの
表示は連続的に行ってもよいし、特定のスイッチを押す
ことにより間欠的に行ってもよい。

【００１１】本発明の輸液監視装置のアラーム部は、輸
液の流量速度ｖ１と輸液の設定流量速度ｖ２の差が所定
量以上になったときにアラームを発生させることができ
るものであることが必要である。従って何らかの事情で
輸液の滴下が停止した場合や輸液の滴下終了時にも輸液
の流量速度ｖ１と輸液の設定流量速度ｖ２との差が輸液
の設定流量速度ｖ２の１００％になるのでアラームを必
ず発生させることができる。さらに、アラーム部は、輸
液の滴下終了時刻ｔｆからずれ時間αをずらした時刻に
アラームを発生させることができるものであることが好
ましい。これらの測定部、入力部、記憶部、演算部、出
力部及びアラーム部は回路により接続されている。

【００１２】本発明の輸液監視装置をナースセンターに
設けた監視システムと連動させてダブルチェックするシ
ステムを構成することもできる。例えば、本発明輸液監
視装置の記憶をナースセンター装置に転写したり、又は
本発明輸液監視装置のアラームを電波でナースセンター
に連絡して、処理終了の信号が来るまでナースセンター
でチェックできるシステムにすることができる。

【００１３】

【実施例】次に本発明の輸液監視装置の一実施例を図面
に基づいて具体的に説明する。本発明はこの実施例によ
って何ら限定されるものではない。図１は、本発明の輸
液監視装置を輸液回路に取り付けた概略図である。輸液
回路は輸液バッグ１、滴下筒２、ローラークランフなど
の流量調節器４、必要に応じて別の輸液バッグからの輸
液を注入するための側注部５及びこれらの機器の間に取
り付けられている輸液管３から成っており、輸液回路取
り付け用の支柱６に取り付けられている。滴下筒の外側
には滴下する輸液の液滴数を計測するための赤外線透過
検知方式の液滴数検知器７が取り付けられている。この
液滴数検知器７は本発明の輸液監視装置の本体９に回路
８で連結されている。輸液監視装置の本体９は、入力部
、記憶部、演算部、出力部及び必要に応じてクロック部
などから構成されており、看護者が出力部で表示されて
いるデータを見易い位置にあるいは操作し易い位置に支
柱６に取り付けられている。なお、液滴数検知器７は、
輸液監視装置の本体９に合体されていてもよい。

【００１４】図２及び図３はそれぞれ本発明の実施例で
ある輸液監視装置の本体９の正面図である。図４は図３
の輸液監視装置の本体９の断面図である。以下図３及び
図４を中心に説明する。本発明の輸液監視装置は電池１
０により作動することができ、駆動スイッチ１１により
作動が開始される。なお、本発明の輸液監視装置の電源
は、電池の他にＡＣアダプターを取り付け交流電気を利
用することができる。

【００１５】輸液の液滴数検知器７も、駆動スイッチ１
１により作動開始し液滴数を検知することができる。測
定モード切替キー１２を押し続けて希望する測定モード
を選定することにより液滴の大きさ（一滴当たりの容積
）を入力し、これらの液滴数及び液滴の大きさのデータ
が演算部１４に送られ、輸液の流量速度ｖ１（ｍｌ／ｈ
ｒ又は液滴数／ｍｉｎ）が求められる。なお、測定モー
ドの数値６０、１９、１５のいずれかが選定されると選
定された数値が点灯する。出力部１７に表示されている
６０、１９、１５の数字は、既定されている測定モード
を示し、それぞれ輸液の液数が６０滴で１ｃｃ、１９滴
で１ｃｃ、及び１５滴で１ｃｃを意味する。次いで、設
定流量速度切替キー１３を押し数値アップキー２０又は
数値ダウンキー２１を使用することにより入力された輸
液の設定流量速度ｖ２（ｍｌ／ｈｒ又は液滴数／ｍｉｎ
）と演算部１４で求められた輸液の流量速度ｖ１との差
が演算部１４で求められる。一方、アラーム駆動スイッ
チを押し、次いで設定流量速度ｖ２の１０％をアラーム
を発生させるか否かを決める所定量として図示されてい
ない入力キーにより入力する。そして、設定流量速度ｖ
２と輸液の流量速度ｖ１との差が前記所定量より大きい
か否かを演算部１４で計算させ、その差が前記所定量よ
り大きい場合は図示されていないアラーム部にアラーム
を発生させるように指示を出す。

【００１６】設定輸液量切替キー２９を押し数値アップ
キー２０又は数値ダウンキー２１を使用することにより
入力された滴下されるべき輸液量と演算部１４で求めら
れた輸液の流量速度ｖ１とから演算部１４で滴下所要時
間ｔが求められ、そしてクロック部１６から出される現
時刻のデータとから滴下終了時刻ｔｆが求められる。さ
らに、図示されていない入力キーにより入力された滴下
終了時刻ｔｆからのずれ時間αと滴下終了時刻ｔｆとか
らアラーム発生時刻ｔｆ±αが求められる。これらのデ
ータは、記憶部１５及び／又は出力部１７に送られ、そ
れぞれ記憶及び／又は出力される。

【００１７】なお、図３の本発明の輸液監視装置の本体
９の正面図であるパネルには、実輸液量表示キー２８が
配置されており、これを押すと現時点での滴下した輸液
の総量が出力部１７に表示される。さらに、現時刻切替
キー２２を押すと現時刻モード表示ランプ２５が点灯し
、出力部１７に表示されている現時刻を数値アップキー
２０又は数値ダウンキー２１を使用することにより調整
することができる。同様に開始時刻切替キー２３を押す
と輸液開始時刻モード表示ランプ２６が点灯し、出力部
１７に表示される輸液開始時刻を数値アップキー２０又
は数値ダウンキー２１を使用することにより設定する。 輸液の滴下終了時刻切替キー２４を押すと滴下終了時刻
モード表示ランプ２７が点灯し、演算部１４で求められ
た予定される滴下終了時刻ｔｆが表示される。さらに必
要に応じて、患者のイニシャルや患者を区別するための
表示をするためにアルファベット記号やカナ記号の入力
キーを設けてもよい。なお、液滴の大きさは測定モード
切替キーによらないで、任意の液滴の大きさを図示され
ていない数字キーにより入力させるとともに出力部１７
で表示させてもよい。

【００１８】出力部１７は、各種データを出力するため
の液晶表示画面で構成されている。なお、出力部には常
時実際の輸液の流量速度ｖ１及び現時刻が表示されてい
る。設定流量速度ｖ２、輸液の滴下開始時刻、輸液の滴
下終了時刻などは、各切替キーを押すことにより表示さ
れ、他のキーを押すとその表示は他のキーのデータに置
き代わるが、常時表示させてもよい。さらに、表示画面
には数字や単位だけでなく、アルファベットやカナ記号
などを表示してもよい。これらの各種データの入力部、
演算部１４、記憶部１５及び出力部１７は電算機の機能
を有しており、これらの各部と測定部及びアラーム部は
、図示していないが回路によって連結されており、必要
なデータを相互に送ることができる。

【００１９】アラームは、輸液の流量速度ｖ１と輸液の
流量速度ｖ２との差が予め設定した所定量を超えた場合
や、アラーム発生時刻になると図示されていないアラー
ム部から鳴り、看護者に輸液の流量速度ｖ１と輸液の流
量速度ｖ２との差が予め設定した所定量を超えた場合や
、輸液の滴下終了時刻を知らせることができる。したが
って看護者は、輸液の滴下終了時刻を覚えておく必要が
ない。また、図示されていない滴下終了サインを設けて
、輸液の流量速度ｖ１と輸液の流量速度ｖ２との差が予
め設定した所定量を超えた場合や、滴下終了時刻を過ぎ
ると点滅させてもよい。アラームの停止はアラーム停止
キー１９を押すことにより行われる。また本発明の輸液
監視装置の停止は駆動スイッチ１１を再度押すことによ
り行うことができる。

【００２０】アラームが発生し、輸液の流量速度を調整
する必要がある場合は、ローラークランプなどの流量調
節器４により行うことができる。図２は本発明の輸液監
視装置の本体９の正面図である他のパネルである。これ
は図３のパネルと比べて簡略されたタイプであり、測定
モード、実流量速度及び設定流量速度を出力部１７に表
示させることができる。

【００２１】

【発明の効果】本発明の輸液監視装置によれば、実際の
輸液の流量速度を測定し、設定流量速度を入力すること
により、実際の輸液の流量速度と設定流量速度との差が
何らかの事情で、輸液の流量速度が大きくなったり、あ
るいは小さくなったり、時には停止した場合など所定量
以上になるとアラームを鳴らすことができるので、輸液
装置を絶えず監視する必要がない。また滴下すべき輸液
量を入力した場合には、輸液の滴下終了時刻を表示させ
ることができるので、滴下終了時刻を容易に把握できる
他、滴下終了時刻又はその前後の適当な時刻にアラーム
を鳴らすことができるので、滴下終了時刻をいちいち覚
える煩わしさがない。

【００２２】

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の輸液監視装置を輸液回路に取
り付けた概略図である。

【００２３】

【図２】図２は、本発明の輸液監視装置の一実施例の正
面図である。

【００２４】

【図３】図３は、本発明の輸液監視装置の他の一実施例
の正面図である。

【００２５】

【図４】図４は、図３の側面の断面図である。

【００２６】

【符号の説明】

１　　輸液バッグ ２　　滴下筒 ３　　輸液管 ４　　流量調節器 ５　　側柱部 ６　　支柱 ７　　液滴数検知器 ８　　回路 ９　　輸液監視装置の本体 １０　　電池 １１　　駆動スイッチ １２　　測定モード切替キー １３　　設定流量速度切替キー １４　　演算部 １５　　記憶部 １６　　クロック部 １７　　出力部 １８　　アラーム駆動スイッチ １９　　アラーム停止キー ２０　　数値アップキー ２１　　数値ダウンキー ２２　　現時刻切替キー ２３　　開始時刻切替キー ２４　　終了時刻切替キー ２５　　現時刻モード表示ランプ ２６　　開始時刻モード表示ランプ ２７　　終了時刻モード表示ランプ ２８　　実輸液量表示キー ２９　　設定輸液量切替キー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】輸液の流量速度ｖ１の測定部と、輸液の設
   定流量速度ｖ２の入力部と、前記設定流量速度ｖ２を記
   憶することができる記憶部と、前記流量速度ｖ１と前記
   設定流量速度ｖ２の差を算出し、その差が所定量以上に
   なったときにアラームを発生することができる演算部及
   びアラーム部と、前記流量速度ｖ１と前記設定流量速度
   ｖ２を出力することができる出力部とを有することを特
   徴とする輸液監視装置。
2. 【請求項２】時計機能を有するクロック部を有し、入力
   部が滴下すべき輸液量も入力することができ、演算部及
   びアラーム部が輸液の流量速度ｖ１と前記輸液量とから
   輸液の滴下所要時間ｔを求め、次いで輸液の滴下終了時
   刻ｔｆを算出し、前記滴下終了時刻ｔｆ±αの時刻にア
   ラームを発生させることもでき、かつ出力部が前記滴下
   終了時刻ｔｆを出力することもできる請求項１記載の輸
   液監視装置。
3. 【請求項３】輸液の流量速度ｖ１の測定部が輸液回路中
   の滴下筒の外から滴下する液滴の所定時間内の液滴数を
   測定し、さらに液滴の大きさを測定するか、又は別途入
   力することにより、前記流量速度ｖ１を求めるものであ
   る請求項１又は２記載の輸液監視装置。