JPH04275586A - レインボー・ホログラムの作成方法 - Google Patents

レインボー・ホログラムの作成方法

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JPH04275586A
JPH04275586A JP5957291A JP5957291A JPH04275586A JP H04275586 A JPH04275586 A JP H04275586A JP 5957291 A JP5957291 A JP 5957291A JP 5957291 A JP5957291 A JP 5957291A JP H04275586 A JPH04275586 A JP H04275586A
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hologram
light
image
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Toshitaka Toda
敏貴 戸田
Susumu Takahashi
進 高橋
Takashi Nishihara
隆 西原
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/22Processes or apparatus for obtaining an optical image from holograms
    • G03H1/2249Holobject properties
    • G03H2001/2263Multicoloured holobject
    • G03H2001/2268Rainbow hologram

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白色光再生型のディス
プレイ・ホログラムの一つであるレインボー・ホログラ
ムおよびその作成方法に係り、特に視域が制限されるこ
となく、立体像以外のぼけのない複数の画像を連続的に
かつ鮮明に再生し得るようにしたレインボー・ホログラ
ムおよびその作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、出版あるいは印刷業等においては
、書籍や雑誌の表紙、挿絵、ギフト、ノベルティ、ある
いは有価証券、クレジットカ―ド、ICカ―ドの偽造を
防止するための手段として、ホログラムが多く利用され
てきている。この種のホログラムとしては種々のものが
あるが、その一つとして一方向にホログラムを動かすと
画像が順次変わる白色光再生型のレインボー・ホログラ
ムがある。
【0003】ところで、この種の従来のレインボー・ホ
ログラムで、複数の画像を順次表示する場合には、その
応用技術の一つとして、ホログラフィック・ステレオグ
ラムの応用といった技術がある。
【0004】すなわち、人が物を見て立体であると感じ
るのは、左目と右目とで物を見る位置(角度)が異なる
ために、両目で見える像が異なっていることによってい
る。このため、左右の目の位置から被写体を見た時の平
面画像(2次元画像)がそれぞれの目に入るようにする
と、被写体画像は立体画像(3次元画像)として感じら
れる。このことから、被写体を色々な位置から撮影した
平面画像が、それぞれに対応した位置から観察できるよ
うにすると、元の位置に被写体が存在しているように見
えるディスプレイができる。そして、このような両眼の
視差を利用して平面画像から立体画像を作るディスプレ
イ・ホログラムを、ホログラフィック・ステレオグラム
と称している。
【0005】通常のホログラフィック・ステレオグラム
は、異なった位置から見た時の被写体の平面画像が記録
してある縦に短冊状のホログラムが、物体を見た時の位
置に対応させて横一列に並べられたものである。この時
の短冊状の一つ一つのホログラムを要素ホログラムとい
う。そして、このホログラフィック・ステレオグラムを
再生させて像を見る場合、左右の目には要素ホログラム
を通してそれぞれの位置から見た時の被写体の平面画像
が観察される。このため、被写体画像は立体画像として
観察される。そして、白色光で観察する場合には、この
ホログラフィック・ステレオグラムからレインボー・ホ
ログラムを作成することによって可能となる。
【0006】以下、ホログラフィックステレオグラムを
マスターホログラムとして用い、白色光で再生可能なレ
インボーホログラムを作成する方法について説明する。
【0007】図9は、レインボーホログラムを作成する
ための光学系の構成例を示す図である。すなわち、図9
において、レーザ発振器20より出力されたレーザビー
ムは、全反射ミラー21、光路分岐手段であるビーム・
スプリッター(ハーフミラーでもよい)22により、2
つのレーザービームに分岐される。そして、一方のレー
ザービームは、全反射ミラー23により反射され、レン
ズ24A,24Bに入射して十分に拡大されて平行光と
なり、その後図10に示すような位置関係のスリット2
5によって一部分が選択され、マスター・ホログラム(
例えば、ホログラフィック・ステレオグラムHS)26
上に入射される。また、他方のレーザービームは、全反
射ミラー27により反射され、レンズ28A,28Bに
入射して十分に拡大されて平行光となり、その後参照光
として感光材料29上に入射される。この場合、マスタ
ー・ホログラム26上に入射される光のうち、ここで回
折した光も物体光として感光材料29上に入射される。 これにより、感光材料29上に参照光と結像した再生像
の光(物体光)とによる干渉縞が形成され、この干渉縞
が形成された感光材料を現像することによって、白色光
再生型のレインボー・ホログラムが得られる。
【0008】さて、上述のような方法で作成されたレイ
ンボー・ホログラムは、図11に示すように再生される
。すなわち、例えば図12に示すように、緑(G)の波
長によって再生されたスリットの位置に目をもってくる
と、緑(G)の波長(色)の再生像が観察される。この
再生像とは、マスター・ホログラムに記録された像であ
る。ここで、マスター・ホログラムが、ホログラフィッ
ク・ステレオグラムの作成方法を利用して、複数の画像
を要素ホログラムとして記録した場合、図11の横方向
の視点の移動は、図10のマスター・ホログラム26の
対応する位置にある短冊状の要素ホログラムを観察する
ことになるので、順次再生像が変わるという効果をもた
らす。一方、図11の縦方向の視点の移動は、連続して
再生されたスリット像の移動ということになり、観察さ
れる波長の変化となって現われる。例えば、図11で目
を下に少しずつずらせば、緑(G)の波長(色)で観察
されていた再生像が少しずつ波長が長い色となっていき
、赤(R)の波長(色)に近づいていくだろう。
【0009】以上を要約すると、レインボー・ホログラ
ムの観察において、横方向の視点の移動は観察される像
の変化、縦方向の視点の移動は観察される色の変化とな
って知覚されるということである。また、マスター・ホ
ログラムの要素ホログラムに、それぞれ視差画像を記録
しておけば、観察者の左目と右目の位置の違いから再生
される像が異なり、立体像として認識させることができ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなホログラフィック・ステレオグラムの作成方法を用
いて、各要素ホログラムに、全く別の画像あるいは動画
像等を記録しておくと、観察者の左目と右目で観察され
る像の違い、すなわち観察者の両目に異なった画像が入
ってしまうことから、画像がぼけとして(画像が二重と
なって)認識され、望ましい像を観察することができな
い。
【0011】そこで、これを解決する一つの手段として
、像が常に観察者の片方の目にしか入らないようにする
ことが考えられる。その実例として、従来のレインボー
・ホログラムのまま、スリットの横方向をかなり制限す
ることも可能であるが、かようにすると視域が最大で観
察者の左目と右目との間の距離に限定されてしまい、視
域が非常に狭くなって実用的ではない。
【0012】本発明は、上記のような問題を解決するた
めに成されたもので、その目的は視域が制限されること
なく、立体像以外のぼけのない複数の画像を連続的にか
つ鮮明に再生することが可能なレインボー・ホログラム
およびその作成方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項(1)項に記載の発明では、レーザ
光源より出力されたレーザビームを光路分岐手段により
2つのレーザービームに分岐し、一方のレーザービーム
を平行光とした後スリットにより一部分を選択して再生
光としてマスター・ホログラムを再生して当該再生像を
感光材料上に結像させ、他方のレーザービームを平行光
とした後参照光として感光材料上に入射させることによ
って、感光材料上に参照光と結像した再生像の光(物体
光)とによる干渉縞を形成し、当該干渉縞が形成された
感光材料を現像して得られる白色光再生型のレインボー
・ホログラムにおいて、再生スリット像の可視スペクト
ル領域内に、観察者の左目または右目のうちの一方のみ
が入るように照明光が回折されるようにしている。
【0014】また、請求項(2)項に記載の発明では、
レーザ光源より出力されたレーザビームを光路分岐手段
により2つのレーザービームに分岐し、一方のレーザー
ビームを平行光とした後スリットにより一部分を選択し
て再生光としてマスター・ホログラムを再生して当該再
生像を感光材料上に結像させ、他方のレーザービームを
平行光とした後参照光として感光材料上に入射させるこ
とによって、感光材料上に参照光と結像した再生像の光
(物体光)とによる干渉縞を形成し、当該干渉縞が形成
された感光材料を現像することにより、白色光再生型の
レインボー・ホログラムを作成する方法において、スリ
ットとして、再生スリット像の特定の一波長域ラインで
再生されたスリット像に対して観察者の左目と右目を結
ぶラインをあらかじめ設定した傾き角度で透光部が形成
されたスリットを用いると共に、マスター・ホログラム
として、複数の要素ホログラムが一列に配列されてなる
マスター・ホログラムを用いるようにしている。
【0015】特に、請求項(2)項に記載の発明におい
て、スリットとしては、透光部が連続的に形成されたス
リットを用いるか、あるいは透光部が各要素ホログラム
に対応させて断続的に形成されたスリットを用い、また
マスター・ホログラムとしては、ホログラフィック・ス
テレオグラムの作成方法を利用して作成した要素ホログ
ラム列を用いるようにしている。
【0016】
【作用】従って、本発明においては、レインボー・ホロ
グラムからの再生像は、常に観察者の一方の目にしか観
察できないため、両眼視差による像のぼけが排除される
。また、原理的には、スリットの数が無制限であるため
、視域も制限されない。
【0017】これらにより、立体像以外のぼけのない複
数の画像を連続的にかつ鮮明に再生することができ、極
めて見易いレインボー・ホログラムが得られる。
【0018】
【実施例】本発明では、両眼視差で立体を認識する目的
以外の場合の白色光再生型のレインボー・ホログラムを
作成する場合に、スリットとして、再生スリット像の特
定の一波長域ラインに対して観察者の左目と右目を結ぶ
ラインを傾斜させるような傾き角度で透光部が形成され
たスリットを用いると共に、マスター・ホログラムとし
て、複数の要素ホログラムが一列に配列されてなるマス
ター・ホログラムを用いることにより、レインボー・ホ
ログラムを観察した場合に、再生スリット像の可視スペ
クトル領域内に観察者の左目または右目のうちの一方の
みが入るように照明光が回折されるレインボー・ホログ
ラムを得るものである。
【0019】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】本実施例によるレインボー・ホログラムは
、図5に概要図を示すように、再生スリット像の可視ス
ペクトル領域S内に、観察者の左目または右目のうちの
一方のみ(図では左目のみ)が入るように照明光が回折
されるようにしたものである。
【0021】次に、本実施例によるレインボー・ホログ
ラムの具体的な作成方法について説明する。
【0022】まず、図2に示すようなホログラフィック
・ステレオグラムの光学系を用いて、要素ホログラム列
(マスター・ホログラム)を作成する。すなわち、図2
において、レーザ光源1より出力されたレーザビームは
、全反射ミラー2、光路分岐手段であるビーム・スプリ
ッター(ハーフミラーでもよい)3により、2つのレー
ザービームに分岐される。そして、一方のレーザービー
ムは、全反射ミラー4、全反射ミラー5により反射され
、レンズ6A,6Bに入射して十分に拡大されて平行光
となり、その後スリット7によって一部分が選択され、
参照光として感光材料8上に入射される。また、他方の
レーザービームは、レンズ9A,9Bに入射して十分に
拡大されて平行光となり、物体光として35mmカメラ
のフィルム(空間変調素子なら何を用いてもよい)10
およびレンズ11を介してスクリーン12上に2次元画
像が投影され、スリット7を通して要素ホログラムを感
光材料8上に撮影することにより、マスター・ホログラ
ムが得られる。
【0023】図3は、図2におけるスリット7と、感光
材料8と、スクリーン12との位置関係を拡大して示し
た概要図である。ここで、スリット7は、光の一部分を
選択する、すなわち余計な光を遮光するためにのみ必要
なものであり、本例では図示のように、透光部が縦方向
に形成されたスリットを用いる。また、図3では、スリ
ット7と感光材料8とを離間して示しているが、実際に
は両者はかなり近接した状態で配設しているものである
【0024】次に、白色光で再生可能なレインボーホロ
グラムを作成する方法について説明する。
【0025】すなわち、本実施例では、以上のような光
学系により作成されたマスター・ホログラムである要素
ホログラム列13と、図4に示すような位置関係のスリ
ット14とを用い、図9に示した光学系のマスター・ホ
ログラム26とスリット25とを、この要素ホログラム
列13とスリット14とに置き換えた光学系を用いて、
前述の場合と全く同様の方法によりレインボーホログラ
ムを作成するものである。
【0026】ここで、本実施例の特徴とするところは、
スリット14として、図5に示すように再生スリット像
の特定の一波長域ラインに対して、観察者の左目と右目
を結ぶライン(rは瞳孔間距離を示す)を傾斜させるよ
うな傾き角度θで、透光部が各要素ホログラムに対応さ
せて断続的に形成されたスリットを用いると共に、マス
ター・ホログラムとして、短冊状の複数の要素ホログラ
ムが観察者の左目と右目を結ぶラインに対してほぼ直交
する方向(図示縦方向)に所定の間隔で一列に配列され
てなる要素ホログラム列を用いることである。なお、図
4に示すスリットにおける一つ一つの小さな透光部が、
従来のスリットにおける透光部と同等のものである。
【0027】次に、以上のような光学系により作成され
たレインボー・ホログラムにおいては、一つ一つのスリ
ット像に関し、縦方向の視点の移動に関しては、色の変
化を示す。また、横方向の視点の移動に関しては、一つ
のスリットから他のスリットへの移動と色の変化の両方
を伴う。すなわち、図1は、再生されたスリット像を、
代表的なR,G,Bの3つの波長を例として描いたもの
である(図示点線は可視スペクトル、スリットが再生さ
れる領域)。例えば、Rのスリット位置に目をもってい
くと、Rの波長(色)でホログラムの再生像が観察でき
る。実際には、あらゆる波長のスリット像が連続的にで
き、観察方向を図示縦方向に移動させると、虹のように
色が変わりながら、ホログラムの再生像が観察できる。
【0028】従って、かかるレインボー・ホログラムに
おいて、スリット14の透光部の傾き角度θを適切に設
定しておけば、スリットの像は常に観察者の一方の目に
しか入らず、すなわちホログラムからの再生像は常に観
察者の一方の目にしか観察できないため、両眼視差によ
る像のぼけが排除される。また、原理的には、スリット
の数が無制限であるため、視域も制限されない。以上の
結果として、立体像以外のぼけのない複数の画像を連続
的にかつ鮮明に再生することができ、極めて見易いレイ
ンボー・ホログラムが得られる。
【0029】次に、上記スリット14の透光部の傾き角
度θについて、図6および図7を用いてより具体的に説
明する。
【0030】一般的に、回折格子への光の入射角をα、
1次の回折角をβ、格子定数をd、光の波長をλとする
と、   λ=d(sinα+sinβ)         
                   ……(1)と
表わすことができる(α、βは、図6に示すように±の
値をとる)。これをβについて解くと、  β=arc
sin{(λ/d)−sinα}          
      ……(2)ここで、本実施例のレインボー
・ホログラムの再生時を考える。いま、可視スペクトル
の一番長い波長をλR 、およびその回折角をβR 、
一番短い波長をλB 、およびその回折角をβB とす
ると、(2)式より    βR =arcsin{(
λR /d)−sinα}            …
…(3)    βB =arcsin{(λB /d
)−sinα}            ……(4) 
 となる。
【0031】一方、図7に示すように、ホログラム面か
らLの位置で観察した時を考える。いま、目の位置での
可視スペクトルの範囲をSとすると、
【0032】
【数1】 この(5)式に、(3)、(4)式を代入すると、
【0
033】
【数2】 となる。また、観察者の瞳孔間距離をrとすると、スリ
ットの透光部の傾き角度θは、   θ=arctan(S/r)          
                    ……(7)
【0034】
【数3】 となる。この(8)式により、適切なスリットの透光部
の傾き角度θを計算することができる。
【0035】例えば、可視スペクトルを400〜750
nmとし、入射白色光の角度α=45度、ホログラムの
格子間隔d=2μm、ホログラム面から目までの距離L
=200mm、瞳孔間距離r=70mmのとき、スリッ
トの透光部の傾き角度θは、 θ=34.0度 という値が得られる。すなわち、この条件の時には、ス
リットを34.0度以上傾ければ、観察者の両目に同時
に像が再生されることがなくなり、ぼけが排除される。
【0036】上述したように、本実施例においては、白
色光再生型のレインボー・ホログラムを作成する場合に
、スリットとして、再生スリット像の特定の一波長域ラ
インに対して観察者の左目と右目を結ぶラインを傾斜さ
せるような傾き角度θで透光部が各要素ホログラムに対
応させて断続的に形成されたスリット14を用いると共
に、マスター・ホログラムとして、短冊状の複数の要素
ホログラムが観察者の左目と右目を結ぶラインに対して
ほぼ直交する方向に所定の間隔で一列に配列されてなる
要素ホログラム列13を用いることにより、再生スリッ
ト像の可視スペクトル領域S内に観察者の左目または右
目のうちの一方のみが入るように照明光が回折されるよ
うにしたものである。
【0037】従って、スリット14の透光部の傾き角度
θを適切に設定しておくことにより、スリットの像は常
に観察者の一方の目にしか入らず、すなわちホログラム
からの再生像は常に観察者の一方の目にしか観察できな
いため、両眼視差による像のぼけを排除することができ
る。
【0038】また、原理的には、スリット14の数が無
制限であるため、視域も制限されないようにすることが
できる。これにより、立体像以外のぼけのない複数の画
像を連続的にかつ鮮明に再生することが可能となり、極
めて見易いレインボー・ホログラムを得ることができる
【0039】さらに、断続的なスリット14は、レイン
ボー・ホログラム作成時にマスター・ホログラムを有効
に使用することができ、従って、作成されたレインボー
・ホログラムは、上記の直線的な場合に比べて、より明
るくかつ見易いものを得ることができる。
【0040】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば次のようにしても同様に実施できるも
のである。
【0041】(a)上記実施例では、本発明の作製方法
により作成された要素ホログラム列をマスターホログラ
ムとして用い、白色光で再生可能なレインボーホログラ
ムを作製する方法について説明したが、これ以外のホロ
グラをマスターホログラムとして用い、白色光で再生可
能なレインボー・ホログラムを作成するようにしてもよ
い。
【0042】(b)上記実施例では、基板として透明型
のものを用い、透明型の要素ホログラム列からレインボ
ーホログラムを作成する場合について説明したが、これ
に限らず基板として反射型のものを用い、反射型のホロ
グラフィックステレオグラムからレインボーホログラム
を作成することも可能である。この場合には、図8に示
した光学系の構成の一部を組み換えて、反射型のホログ
ラフィックステレオグラムからの反射による回折光を感
光材料上に入射させるようにすればよい。
【0043】(c)上記実施例では、スリット7として
、透光部が各要素ホログラムに対応させて断続的に形成
されたスリットを用いた場合について説明したが、これ
に限らずスリット7として、例えば図8に示すように、
透光部が連続的に形成されたスリットを用いて、ホログ
ラフィック・ステレオグラムからレインボー・ホログラ
ムを作成することも可能である。このような直線的に連
続なスリットは、レインボー・ホログラム作成時の、設
置、調整が極めて容易である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、マ
スター・ホログラム白色光再生型のレインボー・ホログ
ラムを作成する場合に、スリットとして、再生スリット
像の特定の一波長域ラインに対して観察者の左目と右目
を結ぶラインをあらかじめ設定した傾き角度で透光部が
形成されたスリットを用いると共に、マスター・ホログ
ラムとして、複数の要素ホログラムが一列に配列されて
なるマスター・ホログラムを用い、可視スペクトル領域
内に観察者の左目または右目のうちの一方のみが入るよ
うに照明光が回折されるようにしたので、視域が制限さ
れることなく、立体像以外のぼけのない複数の画像を連
続的にかつ鮮明に再生することが可能なレインボー・ホ
ログラムおよびその作成方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレインボー・ホログラムの一実施
例を示す概要図。
【図2】同実施例におけるマスター・ホログラム(要素
ホログラム列)を作成するための光学系の構成例を示す
概要図。
【図3】図2におけるスリットと感光材料とスクリーン
との位置関係を拡大して示す概要図。
【図4】同実施例におけるスリットの構成例を示す概要
図。
【図5】同実施例のレインボー・ホログラムにおいて再
生されたスリット像を代表的なR,G,Bの3つの波長
を例として示す図。
【図6】同実施例における作用を説明するための概念図
【図7】同実施例における作用を説明するための概念図
【図8】本発明によるスリットの他の構成例を示す概要
図。
【図9】レインボー・ホログラムを作成するための光学
系の構成例を示す概要図。
【図10】図9における従来のスリットの構成例を示す
概要図。
【図11】従来のレインボー・ホログラムの一例を示す
概要図。
【図12】図11のレインボー・ホログラムにおいて再
生されたスリット像を代表的なR,G,Bの3つの波長
を例として示す図。
【符号の説明】
1…レーザ光源、2…全反射ミラー、3…ビーム・スプ
リッター、4…全反射ミラー、5…全反射ミラー、6A
,6B…レンズ、7…スリット、8…感光材料、9A,
9B…レンズ、10…フィルム、11…レンズ、12…
スクリーン、13…マスター・ホログラム、14…スリ
ット、20…レーザ発振器、21…全反射ミラー、22
…ビーム・スプリッター、23…全反射ミラー、24A
,24B…レンズ、25…スリット、26…マスター・
ホログラム、27…全反射ミラー、28A,28B…レ
ンズ、29…感光材料。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  レーザ光源より出力されたレーザビー
    ムを光路分岐手段により2つのレーザービームに分岐し
    、一方のレーザービームを平行光とした後スリットによ
    り一部分を選択して再生光としてマスター・ホログラム
    を再生して当該再生像を感光材料上に結像させ、他方の
    レーザービームを平行光とした後参照光として前記感光
    材料上に入射させることによって、前記感光材料上に前
    記参照光と結像した再生像の光(物体光)とによる干渉
    縞を形成し、当該干渉縞が形成された感光材料を現像し
    て得られる白色光再生型のレインボー・ホログラムにお
    いて、再生スリット像の可視スペクトル領域内に、観察
    者の左目または右目のうちの一方のみが入るように照明
    光が回折されることを特徴とするレインボー・ホログラ
    ム。
  2. 【請求項2】  レーザ光源より出力されたレーザビー
    ムを光路分岐手段により2つのレーザービームに分岐し
    、一方のレーザービームを平行光とした後スリットによ
    り一部分を選択して再生光としてマスター・ホログラム
    を再生して当該再生像を感光材料上に結像させ、他方の
    レーザービームを平行光とした後参照光として前記感光
    材料上に入射させることによって、前記感光材料上に前
    記参照光と結像した再生像の光(物体光)とによる干渉
    縞を形成し、当該干渉縞が形成された感光材料を現像す
    ることにより、白色光再生型のレインボー・ホログラム
    を作成する方法において、前記スリットとして、再生ス
    リット像の特定の一波長域ラインに対して観察者の左目
    と右目を結ぶラインをあらかじめ設定した傾き角度で透
    光部が形成されたスリットを用いると共に、前記マスタ
    ー・ホログラムとして、複数の要素ホログラムが一列に
    配列されてなるマスター・ホログラムを用いるようにし
    たことを特徴とするレインボー・ホログラムの作成方法
  3. 【請求項3】  前記スリットとしては、透光部が連続
    的に形成されたスリットを用いるようにしたことを特徴
    とする請求項2に記載のレインボー・ホログラムの作成
    方法。
  4. 【請求項4】  前記スリットとしては、透光部が前記
    各要素ホログラムに対応させて断続的に形成されたスリ
    ットを用いるようにしたことを特徴とする請求項2に記
    載のレインボー・ホログラムの作成方法。
  5. 【請求項5】  前記マスター・ホログラムとしては、
    ホログラフィック・ステレオグラムの作成方法を利用し
    て作成した要素ホログラム列を用いるようにしたことを
    特徴とする請求項2に記載のレインボー・ホログラムの
    作成方法。
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