JPH04273096A - 制御棒駆動機構のドレン系 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉の制御棒
駆動機構のドレン系に関する。

【０００３】

【従来の技術】一般的な沸騰水型原子炉における機器配
置関係を図７により説明する。図７中、符号１は原子炉
圧力容器を示しており、この原子炉圧力容器１内には炉
水２が収容されているとともに、内周側には間隔を有し
てシュラウド３が立設されている。このシュラウド３の
内側には上下部をそれぞれ上部格子板４および炉心支持
板５に支持されて複数の燃料集合体６および制御棒（以
後、ＣＲと称す）７が装荷されており、炉心８を構成し
ている。シュラウド３の上端にはシュラウドヘッド９が
設置されており、このシュラウドヘッド９の上方には気
水分離器１０が設置され、さらにその上方には図示しな
い蒸気乾燥器が設置されている。

【０００４】制御棒７の下方には電動式の制御棒駆動機
構（以後、ＣＲＤと称す）１１が設置されている。この
ＣＲＤ１１は原子炉圧力容器１の底壁を貫通固定された
制御棒駆動機構ハウジング（以後、ＣＲＤハウジングと
称す）１２と、このＣＲＤハウジング１２内に下方から
挿入固定された制御棒駆動機構本体（以後、ＣＲＤ本体
と称す）１３とから構成されている。なお、図中符号１
４は制御棒案内管（以後、ＣＲ案内管と称す）を示して
いる。ＣＲＤ１１によりＣＲ７を炉心８内に挿入，引抜
きしてＣＲ７を炉心８内の適当な位置に固定させること
により炉心８の出力を制御している。

【０００５】次に図８を参照してＣＲＤ１１の構成につ
いて詳細に説明する。ＣＲＤハウジング１２の内周側に
はアウターチューブ１５が収容されており、このアウタ
ーチューブ１５の下端にはＣＲＤ本体フランジ１６が一
体に取付けられている。アウターチューブ１５の内周側
にはガイドチューブ３２が収容されており、このガイド
チューブ３２の内周側には中空状の中空ピストン１７が
上下動可能に収容されている。この中空ピストン１７の
上端には連結部材１８が取付けられており、この連結部
材１８を介してＣＲ７と連結されている。また、中空ピ
ストン１７の下端には大径に形成されたドライブピスト
ン１９が一体に取付けられている。

【０００６】中空ピストン１７内にはボールねじ軸２０
が貫通配置されており、このボールねじ軸２０にはシャ
フト２１を介して電動機２２から回転駆動力が伝達され
る。このボールねじ軸２０にはボールナット２６が螺合
している。シャフト２１はＣＲＤ本体フランジ１６に下
方から固定された軸封ハウジング２３に収容されており
、電動機２２はこの軸封ハウジング２３の下方に固定さ
れている。また、シャフト２１と軸封ハウジング２３と
の間にはシールボックス２４を介してグランドパッキン
２５が装着されている。

【０００７】以上の構成において、ＣＲＤ１１には原子
炉出力を所定の状態に調整維持するためにＣＲ７を比較
的低速で挿入，引抜きさせる動作（以後、シム動作と称
す）と、非常時に原子炉を緊急停止するためにＣＲ７を
高速で挿入する動作（以後、スクラム動作と称す）とが
ある。シム動作は電動機２２を駆動させて、シャフト２
１を介してボールねじ軸２０を回転させる。電動機２２
はモータブラケット４１を介して軸封ハウジング２３に
取付けられている。このボールねじ軸２０の回転により
ボールナット２６が上昇し、ドライブピストン１９を介
して中空ピストン１７を上昇させる。これによって、Ｃ
Ｒ７が低速で所定量挿入される。逆に、ＣＲ７を引抜く
場合には電動機２２を逆回転させる。電動機２２の逆回
転によりボールねじ軸２０も逆回転してボールナット２
６が下降し、同時に中空ピストン１７も下降してＣＲ７
は低速で所定量引き抜かれる。

【０００８】また、スクラム動作はＣＲＤハウジング１
２のフランジ１２ＡおよびＣＲＤ本体フランジ１６に形
成された高圧水供給ポート２７を介して図示しない高圧
水注入機構から高圧水が供給され、その高圧力が中空ピ
ストン１７に作用する。この高圧力の作用により中空ピ
ストン１７はボールナット２６から離脱して高速で上昇
し、ＣＲ７を炉心８内に高速で挿入する。これで原子炉
の緊急停止がなされる。

【０００９】ＣＲＤハウジング１２の下方には軸封ハウ
ジング２３が取付けられている。図９は軸封ハウジング
部を拡大して示す詳細図である。軸封ハウジング２３は
原子炉バウンダリを形成しており、シャフト２１のシー
ルをシールボックス２４内のグランドパッキン２５およ
びオイルパッキン３３により行っている。グランドパッ
キン２５は僅かに炉水のリークを許しており、このグラ
ンドパッキン２５からのリークをドレン系を介してサン
プタンクへ放出する構造となっている。

【００１０】次にドレン系を説明する。すなわち、ドレ
ン系は軸封ハウジング２３内のシールボックス２４に挿
着されたグランドパッキン２５とオイルパッキン３３と
の間の流路から導かれて軸封ハウジング２３の外側面に
取着されたドレンブロック３４と、このドレンブロック
３４からＣＲＤハウジング１２までを接続する第１のド
レン配管３５と、ＣＲＤハウジング１２からサンプタン
ク３８までを接続する第２のドレン配管３６とサンプタ
ンク３８とからなる。このドレン系を図１０に概略的に
示す。第２のドレン配管３６はＣＲＤハウジング１２の
上面よりさらに上方で側方に引き回され、最終的にサン
プタンク３８へと接続する構造をしている。ＣＲＤハウ
ジング１２の上方の第２のドレン配管３６はＣＲＤハウ
ジング１２に溶接取付けされている。なお、図１０は従
来例の説明の便宜上、サンプタンク３８を矢印で下方に
示しているが、実際にはＣＲＤハウジング１２よりも上
方に設置されている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】前述したようにＣＲＤ
１１の第２のドレン配管３６はＣＲＤハウジング１２よ
りも上方まで引き上げられて設置される。しかしながら
、ＣＲＤハウジング１２の上方は空間（スペース）が狭
く、またドレン配管にトラブルが生じてもアクセスでき
ず、修理ができない課題がある。すなわち、仮に第１お
よび第２のドレン配管３５，３６に腐食や金属的欠陥等
の損傷が生じた場合、第１と第２のドレン配管３５，３
６は溶接で取付けているため、ドレン配管３５，３６を
簡単に交換することができず、メンテナンス上の不具合
を生じる課題がある。

【００１２】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、ＣＲＤハウジングの上方に空間的余裕をもた
せ、ドレン配管を着脱自在にしてメンテナンスを容易に
してＣＲＤを含むシステムの安全性を向上させることが
できる制御棒駆動機構のドレン系を提供することにある
。 ［発明の構成］

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明は原子炉圧力容器
の底壁に貫通固定された制御棒駆動機構ハウジングと、
この制御棒駆動機構ハウジングの内周側に収容されたア
ウターチューブと、このアウターチューブの内周側に上
下動可能に収容された中空ピストンと、この中空ピスト
ンの上端に取付けられた制御棒と連結される連結部材と
、前記中空ピストンを上下動させる駆動機構と、前記制
御棒駆動機構ハウジングの下方に取付けられている軸封
ハウジングと、この軸封ハウジング内のシャフトのシー
ルを行うグランドパッキンと、このグランドパッキンか
らのリーク水を排出するドレン配管と、このドレン配管
に接続されたカプラとを具備したことを特徴とする。

【００１４】

【作用】軸封ハウジングにグランドパッキンからのリー
ク水を排出するドレンブロックを取着し、このドレンブ
ロックに第１のドレン配管を接続し、この第１のドレン
配管を接続する。この第１のドレン配管にカプラの一端
を接続し、カプラの他端を第２のドレン配管に接続する
。これらのドレン配管を通して下方にパッキンからのリ
ーク水を排出する。また、ドレンブロックにカプラの一
端を直接下向きに取付け、このカプラにドレン配管を接
続する。これによってドレンを下方向に行うことができ
るため、ＣＲＤハウジングより上方のスペースに空間的
余裕ができ、スペース的な設計が容易になる。また、ド
レン配管に不具合が生じても該スペースを利用して修理
や交換が容易となり、メンテナンスフリーにできる。

【００１５】

【実施例】図１から図３を参照しながら本発明に係る制
御棒駆動機構の第１の実施例を説明する。なお、図１は
図９と対応したもので、図８に示した軸封ハウジング部
を拡大して本発明のドレン系部を付加したものである。 従って、図１中、図８および図９と同一部分には同一符
号を付して重複する部分の説明は省略する。すなわち、
本発明が従来例と異なる点は、ドレン系の第１のドレン
配管３５と第２のドレン配管３６との間にカプラ３７を
組み込んで、第２のドレン配管３６を脱着自在に構成し
たことにある。図中３４はドレンブロック、３３はオイ
ルパッキン、２５はグランドパッキン、２４はシールボ
ックスをそれぞれ示している。

【００１６】次に図２および図３によってカプラ３７の
構造と接続方法を説明する。図２はカプラ３７を分離し
た状態を側面図で示しており、カプラ３７はプラグ３９
とソケット４０とからなっており、中央部に液体流路を
有し、上下両端にはドレン配管との接続部を有している
。図３はプラグ３９とソケット４０とを接続してカプラ
３７の状態にした側面図を示している。このカプラ３７
はワンタッチでプラグ３９とソケット４０に分離したり
接続したりできる構造を有しており、軽量小型で、水を
適用流体とする互換性に優れているものである。なお、
ドレン系に組み込まれるカプラ３７の場所はドレン配管
の交換等メンテナンス作業を容易に行うことができる場
所であるならばどの場所でもよい。

【００１７】図４は本発明の第２の実施例の要部のみを
示したものである。図４ではドレンブロック３４に直接
第１のドレン配管３５が下方に向くようにカプラ３７を
取付けている。また、ドレンブロック３４に直結，延長
された第２のドレン配管３６の先端部にカプラ３７を取
付けている。 さらに複数のカプラ３７を用いて両者の取付け手段を併
用することもよい。図中１２はＣＲＤハウジング、１６
はＣＲＤ本体フランジ、２３は軸封ハウジング、４１は
モータブラケットをそれぞれ示している。

【００１８】図５は本発明の第３の実施例の要部のみを
示したものである。図５ではＡで示したように軸封ハウ
ジング２３に取着したドレンブロック３４に第１のドレ
ン配管３５を直結するに当り、ドレンブロック３４にゴ
ムまたはビニール材製の柔軟な第１のドレン配管３５を
ドレンブロック３４側のプラグに差し込み、クリップ等
の留め金具４２で固定し、第１および第２のドレン配管
３５，３６にカプラ３７を取付けている。また、Ｂで示
したようにドレンブロック３４側に設けたプラグ３９と
第１のドレン配管３５を固定する際に使用するクリップ
の代りにスペース的に余裕がある場合にはかしめ金具４
３で置き換えることもできる。 第１のドレン配管３５の材質はゴムまたはビニール系樹
脂に限ることなく、ステンレス鋼製のフレキシブルホー
スまたは直管を使用することができる。ステンレス鋼製
の直管を使用した場合には溶接構造とすることができる
。

【００１９】図６は本発明の第４の実施例の要部を示す
ものである。図６では軸封ハウジング２３にそれぞれ固
定したドレンブロック３４に直接カプラ３７を取付ける
手段としてドレンブロック３４の下部にカプラ３７を取
付ける。また、ドレンブロック３４の側面から若干下方
に向けた配管にカプラ３７を取付ける。さらに、ドレン
ブロック３４からモータブラケット４１の上方まで延長
させた配管に片方のカプラ３７を取付け、モータブラケ
ット４１側にもその相手方のカプラ３７を取付け、モー
タブラケット４１を軸封ハウジング２３に取付け、取外
すと同時にカプラ３７の着脱を行うことができる。

【００２０】このカプラ３７に取付けられる第２のドレ
ン配管３６の材質および止め方はドレンブロック３４に
第１のドレン配管３５を直結する場合と同様な手段でも
よい。なお、カプラ３７はワンタッチ式以外に特に原子
力機器用として開発されている遠隔操作により第１およ
び第２のドレン配管３５，３６を着脱自在に構成したカ
プラを使用することができる。

【００２１】以上の各実施例ではＣＲＤハウジング１２
より上方に空間的な余裕ができるので、メンテナンス作
業が容易になる。また、例えば図１０に示したようにＣ
ＲＤハウジング１２より下方に第１および第２のドレン
配管３５，３６を折り曲げて布設することができ、且つ
ＣＲＤハウジング１２より下方に設置したサンプタンク
３８へのドレン水の排出を容易にできる。

【００２２】

【発明の効果】本発明によればＣＲＤハウジングの上方
に空間的余裕ができ、且つドレン配管を着脱自在にでき
る。従って、ドレン配管に腐食や損傷等の不具合が生じ
た場合にはそのドレン配管の交換，メンテナンス作業が
容易になる。よって、本発明は制御棒駆動機構を含むシ
ステムの安全性を向上することができ、メンテナンス時
の作業員の放射線被曝を低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る制御棒駆動機構のドレン系の第１
の実施例を示す縦断面図。

【図２】図１におけるカプラのプラグとソケットを示す
側面図。

【図３】図２におけるカプラの結合状態を示す側面図。

【図４】本発明の第２の実施例の要部を示す側面図。

【図５】本発明の第３の実施例の要部を示す側面図。

【図６】本発明の第４の実施例の要部を示す側面図。

【図７】沸騰水型原子炉の概略を示す縦断面図。

【図８】図７の制御棒駆動機構を示す縦断面図。

【図９】図８の軸封ハウジング部を拡大して示す縦断面
図。

【図１０】図８および本発明の制御棒駆動機構のドレン
系を説明するための概念図。

【符号の説明】

１…原子炉圧力容器、１２…ＣＲＤハウジング、１２Ａ
…フランジ、１３…ＣＲＤ本体、１６…ＣＲＤ本体フラ
ンジ、２１…シャフト、２３…軸封ハウジング、２４…
シールボックス、２５…グランドパッキン、３３…オイ
ルパッキン、３４…ドレンブロック、３５…第１のドレ
ン配管、３６…第２のドレン配管、３７…カプラ、３８
…サンプタンク、３９…プラグ、４０…ソケット、４１
…モータブラケット、４２…留め金具、４３…かしめ金
具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　原子炉圧力容器の底壁に貫通固定され
   た制御棒駆動機構ハウジングと、この制御棒駆動機構ハ
   ウジングの内周側に収容されたアウターチューブと、こ
   のアウターチューブの内周側に上下動可能に収容された
   中空ピストンと、この中空ピストンの上端に取付けられ
   た制御棒と連結される連結部材と、前記中空ピストンを
   上下動させる駆動機構と、前記制御棒駆動機構ハウジン
   グの下方に取付けられている軸封ハウジングと、この軸
   封ハウジング内のシャフトのシールを行うグランドパッ
   キンと、このグランドパッキンからのリーク水を排出す
   るドレン配管と、このドレン配管に接続されたカプラと
   を具備したことを特徴とする制御棒駆動機構のドレン系
   。