JPH04272759A - 粉末吸入器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、粉末吸入器に係り、特
に粉末薬剤のための吸入器に関する。

【０００２】

【従来の技術】本発明は、特に、粉末を入れる貯蔵室を
形成するハウジングと、吸入によって粉末を吸い出すこ
とのできる分配室と、計量した１投与分の粉末を移送す
る手段とからなるタイプの粉末吸入器に関し、この手段
は、第１の位置と第２の位置との間を移動可能な一部材
からなり、第１の位置において粉末は貯蔵室からこの部
材の凹部に入ることができ、第２の位置においてこの凹
部は分配室に対して開かれる。これらの吸入器は、粉末
の吸入時において、通常粉末の凹部から分配室内への降
下か、もしくは、空気流による凹部からの吸入に依存し
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改良
された粉末吸入器を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】及び

【作用】本発明により、つぎのタイプの粉末吸入器が提
供される。この吸入器において、１投与分の計量粉末の
移送手段は計量部材からなり、この部材は、所定容積の
凹部を有し、また、第１の位置と第２の位置とのあいだ
を往復移動でき、第１の位置において、粉末を貯蔵室か
らこの凹部に入れることができ、また、第２の位置にお
いて、凹部内の粉末が分配室に移送される。さらに、計
量部材は、この計量部材に対して直角に移動可能なプラ
ンジャによって移動することができ、またこのプランジ
ャは計量部材と係合するカム面を有している。これはプ
ランジャの降下によって計量部材を第１の位置から第２
の位置に移動するためであり、また、計量部材は、プラ
ンジャの解放時に第１の位置に復帰するようにスプリン
グによって押されている。

【０００５】また、吸入器はスクレイパ部材を備えてお
り、この部材は、計量部材が第２の位置に移動するとと
もに、凹部内に係合し粉末を凹部から分配室にすくい入
れるものである。

【０００６】上記スクレイパ部材はハウジングに固定さ
れているのが好ましく、計量部材が第２の位置に移動す
ると共にスクレイパ部材が凹部に入るように、凹部はそ
の一端が開口されており、また、計量部材がその第２の
位置に移動するとき、その開口部と凹部の端部を閉鎖す
るつめ部材が設けられている。

【０００７】このつめ部材は、計量部材の移動方向に対
して横方向に移動するように、計量部材内に形成された
細孔内を往復することができ、計量部材が第１と第２の
位置あいだを移動すると共にハウジングの一部と係合す
ることによって移動される。

【０００８】吸入器は攪拌部材を含んでおり、この部材
は、計量部材が第１の位置にあるとき計量部材の凹部を
覆い、また、計量部材が第１の位置から第２の位置に移
動するに伴い凹部を開放するように移動することができ
る。さらに、攪拌部材は、この部材の動きによって粉末
が貯蔵室から計量部材の凹部に流入するのを補助するよ
うに、少なくとも貯蔵室内に位置する部分を備えている
。

【０００９】上記攪拌部材は、計量部材の移動方向と逆
方向に移動するように、計量部材に連結されているのが
好適である。本発明の一形態として、計量部材がある方
向に移動したとき攪拌部材がその反対方向に移動するよ
うに、ハウジングに取付けられたピンチローラが攪拌部
材と計量部材の一面とのあいだに配置されている。

【００１０】計量部材は２つの部分から形成してもよく
、一方を固定し、他方を第１の位置と第２の位置とのあ
いだを往復移動可能とし、かつ凹部を形成する孔部を設
けている。この孔部は、粉末を貯蔵室から分配室に移送
するように配置され、また、計量部材の固定部の凹部に
よって形成されている。また、可動部は第２の孔部を含
んでもよく、この孔部は、可動部が第１の位置にあると
き、固定部の上記凹部上になるように配置されている。

【００１１】計量部材はハウジングの下部内を水平方向
に移動可能であり、マウスピースは分配室に沿って上方
に延出しており、プランジャは貯蔵室に沿って垂直方向
に移動可能であるのが好ましい。これにより、特に小型
の吸入器を提供することができる。

【００１２】また、吸入器には使用された投与数を指示
する指示器が設けられている。これはプランジャが作動
する度に一位置を回動するラチェット・ギヤ機構によっ
て形成してもよい。また、指示器は、吸入器の一側の孔
部を通して見ることのできる、投与数が増加する毎にふ
える一連の番号もしくは突出する高さが投与数を示すバ
ー部材であってもよい。

【００１３】患者の口から吐き出された湿気によって粉
末がしけるのを防止するため、ハウジングの底部に湿気
を吸収するシリカゲルのような物質をいれる乾燥剤室を
設けてもよい。

【００１４】

【実施例】添付図において、粉末薬剤用吸入器は、吸入
通路１２と貯蔵室１４とを形成するハウジング１０、作
動プランジャ１６およびハウジングの下部を移動できる
計量部材２０からなる。吸入通路１２は隔壁２２からマ
ウスピース１１へ上方に延設されている。隔壁２２は孔
部２４を有し、この孔部を通り粉末が吸入通路１２の下
部に供給される。孔部の一側部において、孔部２４は２
６で示すように傾斜しており、スクレイパを形成してい
る。なお、このスクレイパの機能については後述する。 貯蔵室１４は吸入通路１２に沿って上方に延設され、壁
部２８によって吸入通路から分離されている。

【００１５】計量部材２０は、ハウジングの下壁部３０
と、隔壁２２と、貯蔵室１４の底部の間の空間内を水平
に移動することができる。計量部材２０は、図１及び３
で示す後退位置と、図２で示す作動位置との間を移動す
ることができる。圧縮ばね３２は計量部材２０をその後
退位置に押しやる。図１及び図２において計量部材２０
にはその上面に浅い凹部４０が形成されており、この凹
部は一端を垂直壁４２により、他端をつめ部材４６の一
面により画成されている。つめ部材４６は、計量部材２
０の垂直細孔内を、図１における通常位置と図２におけ
る後退位置との間で滑動する。このとき、つめ部材は、
通常位置において凹部４０の下面から上方に突出し、後
退位置において凹部から引っ込んでいる。

【００１６】凹部４０の下面４４は、隔壁２２の傾斜面
２６により形成された縁部２７と同一面なので、計量部
材２０が図２で示す位置に移動すると共に、縁部２７は
凹部の下壁部に沿って移動する。つめ部材４６は、つめ
部材の下傾斜面４７とハウジングに形成された傾斜路５
０とが係合することにより、その上部位置と退避位置と
の間を移動する。また、スプリングのような復帰機構を
設けてつめ部材を傾斜路に接触するように保持してもよ
い。

【００１７】垂直壁４２とつめ部材４６の面との間に形
成された凹部４０は、所定の容積を有しており、この容
積は、貯蔵室１４から吸入通路１２に移送される粉末の
一投与量に対応したものである。

【００１８】粉末攪拌部材６０は、ハウジング内の計量
部材２０の真上を水平に滑動できる。ハウジング内に取
付けられたピンチローラ５５２は、攪拌部材６０の下面
と計量部材２０上の一面５４とに係合しているので、計
量部材２０が後退位置と作動位置との間を移動するに伴
い、ローラ５２が回転し計量部材の移動方向の逆方向に
攪拌部材を移動する。

【００１９】図１に示すように、計量部材２０が後退位
置にあるとき、攪拌部材６０の一部が貯蔵室１４内に突
出し、かつ攪拌部材の下面６２が計量部材２０の凹部４
０を閉鎖する。計量部材２０がその作動位置に移動する
と共に、攪拌部材６０は引き込まれ凹部４０があらわれ
る。攪拌部材上の突出部６４は、攪拌部材が動くに伴い
粉末を攪拌しゆるくするために設けられ、後述するよう
に計量部材２０がその後退位置に後退するにしたがって
粉末が凹部４４に流入するのを補助するものである。攪
拌部材の端部６６には同様に傾斜面が形成されており粉
末が凹部４４に流入するのを補助している。

【００２０】作動プランジャ１６は、ハウジングの外壁
７０と貯蔵室１４との間に形成された案内通路内を垂直
に滑動できる。作動プランジャ１６には傾斜した下部カ
ム面７２が形成されており、このカム面は、プランジャ
が下降したとき、計量部材に係合して計量部材をその後
退位置から作動位置まで移動する。プランジャの解放時
には、復帰用ばね３２の働きによって計量部材が移動し
、それによって、プランジャはその上部位置に復帰する
。プランジャの上端部にはボタンを形成するキャップ７
４が設けられ、このボタンを使用者が指で押すことによ
り吸入器を作動させる。

【００２１】装置の使用時においては、貯蔵室に粉末薬
剤を満たす。使用者がプランジャ１６を押して一投与分
の薬剤を吸入する。計量部材２０が後退位置から作動位
置に移動するに伴い、つめ部材４６が引き込まれ壁部２
２の縁部２７により形成されたスクレイパが凹部４０の
底部に沿って移動し、凹部内の粉末を吸入通路１２の底
部にすくい入れる。プランジャが解放されると、計量部
材２０は、ばね３２によってその後退位置に後退される
。この位置において、計量部材２０は孔２４の底部をま
だ閉鎖しており、一方、つめ部材４６は図１に示す位置
に戻される。このとき、つめ部材が吸入通路の側壁２８
に係合するため吸入通路内の粉末は他へ漏れることがな
い。吸入通路内の粉末はマウスピース１１を通じて吸入
される。なお、粉末は、適当に配置された通気孔（図示
されていない）を通り吸入通路を流れる空気流により運
ばれる。

【００２２】計量部材２０がばね３２によって後退位置
に移動されるにつれて、凹部４０は貯蔵室１４内の位置
に移動し、粉末が凹部に流れ込み再度凹部を満たす。こ
の動作中に、攪拌部材６０もまた図１に示される位置に
戻る。攪拌部材６０の動作により貯蔵室１４内の粉末を
ゆるくし、粉末が凹部４０に流れ込むのを補助する。ま
た、計量部材２０と攪拌部材６０が図１に示す位置に到
達したとき、攪拌部材はスクレイパとして働き粉末を凹
部４０に押し込み、凹部を閉鎖し、粉末を凹部内に保持
する。吸入器の作動中、計量部材２０がその後退位置か
ら移動し、また攪拌部材６０が引き込まれるので、凹部
４０内の粉末は貯蔵室１４内の粉末と再度接触し、これ
によって、凹部４０内が完全に満杯になる。

【００２３】図３において、計量部材は可動部２０１　
と固定部２０２　から形成されている。可動部２０１　
は２つの孔８０，８１　を備えている。孔８０は所定容
積を有しており、この容積は貯蔵室１４から吸入通路１
２に移送される粉末の一投与分の量に相当している。可
動部２０１　が第２の位置にあるとき、その粉末は、固
定部２０２　に形成されたへこみ８２に載せられる。凹
部８２内の粉末は孔８１を介して吸入通路１２を通り吸
入される。他の構成として、可動部２０１　が第１の位
置にあるとき、凹部８２が吸入通路１２に露出して残る
ように可動部を十分に短くしてもよい。この場合、孔８
１は不必要である。

【００２４】上記可動部２０１　が第２の位置に到達す
ると共に、分配室のへこみ８２に粉末を載せるのを補助
するために可動部を動揺させるための投与スライド・ア
ジテータ７８が設けられている。

【００２５】また、図３に、計数機構８３が図示されて
いる。この計数機構は、作動指状部材８４、ウォーム歯
車９０を介して歯車８６に連結されたラチェット歯車８
５からなる。プランジャ１６が作動するごとに指状部材
８４が回転し、ウォーム歯車９０を介して順番に歯車８
６が回転する。 歯車８６は吸入器の薬剤がなくなる間に１回転する。た
とえば、吸入器が２２０　投与分を含んでいる場合、１
０個の歯をもつインディクシング歯車８５と２２個の歯
をもつ歯車８６とが、２２０　投与後、歯車８６が１回
転させるのに丁度適している。投与数指示器が孔８７を
通して見える歯車上に設けられており、何投与分が使用
されているかを示すことができる。

【００２６】ハウジング１０の下部にはシリカゲルのよ
うな乾燥剤を入れる乾燥剤室７６が設けられている。

【００２７】使用者は、プランジャを解放した後か、も
しくはプランジャが押された状態の間に粉末を吸入する
。吸入を補助するため、通気孔９１が吸入通路１２の下
端部に設けられている。

【００２８】吸入器の部品は、圧縮ばね３２を除いて、
例えば、ステンレス鋼等の他の材質を使用することがで
きるとしても、大部分がプラスチック材が使用される。 また、吸入器はプラスチック材で作られる。吸入器は、
適当な投与数分の粉末が十分満たされた、使用後処分可
能な装置としてもよい。また、吸入器を粉末を繰り返し
入れることができるようにしてもよく、これには、例え
ば、貯蔵室の上部を閉鎖する取り外せるキャップ８８を
フォームプラグ８９と共に用いて行うことができる。

【００２９】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により、簡単な構成で、正確な量の１投与分の薬剤粉末
を吸入でき、かつ、小型で、使用者にとって使い易い粉
末吸入器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による吸入器の一実施例を示す断面図で
ある。

【図２】作動プランジャが下降した状態を示す図１と同
様の断面図である。

【図３】本発明による吸入器の他の実施例を示す断面図
である。

【符号の説明】 １０　　ハウジング １１　　マウスピース １２　　吸入通路 １４　　貯蔵室 １６　　プランジャ ２０　　計量部材 ２６　　スクレイパ部材 ４４　　凹部 ４６　　つめ部材 ７２　　カム面 ７６　　乾燥剤室

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　粉末を入れる貯蔵室と、吸入によって
   粉末を吸い出すことのできる分配室とを形成するハウジ
   ングと、１投与分の計量粉末を前記貯蔵室から前記分配
   室に移送する手段とからなる粉末吸入器において；１投
   与分の計量粉末を移送する前記手段は、所定容積の凹部
   （４０）を有し、かつ、第１の位置と第２の位置とのあ
   いだを往復移動できる計量部材（２０）を含み、前記第
   １の位置において、粉末を前記貯蔵室（１４）から前記
   凹部に入れることができ、また、前記第２の位置におい
   て、前記凹部内の粉末を前記分配室に移送し、さらに、
   前記計量部材を、この計量部材に対して直角に移動可能
   なプランジャ（１６）によって移動することができ、か
   つ該プランジャの下降によって前記計量部材を前記第１
   の位置から前記第２の位置に移動させるため前記プラン
   ジャは、前記計量部材と係合するカム面（７２）を有し
   、また、前記計量部材は、前記プランジャの解放時に前
   記第１の位置に復帰するようにスプリングによって押さ
   れていることを特徴とする粉末吸入器。
2. 【請求項２】　　前記計量部材が前記第２の位置に移動
   するとともに、前記凹部内に係合して粉末を前記凹部か
   ら前記分配室にすくい入れるスクレイパ部材（２６）を
   備えたことを特徴とする請求項１の粉末吸入器。
3. 【請求項３】　　前記凹部は前記分配室の最も近くに開
   口端部を有し、前記計量部材が前記第１の位置にあると
   き、前記凹部の前記開口端部を閉鎖し、かつ、前記計量
   部材が前記第２の位置に移動するとき、引っ込むつめ部
   材（４６）を設けたことを特徴とする請求項１又は２の
   粉末吸入器。
4. 【請求項４】　　前記計量部材が前記第１の位置にある
   とき、前記計量部材の前記凹部を覆い、前記計量部材が
   前記第１の位置から前記第２の位置に移動するに伴い前
   記凹部を開放するように移動可能な攪拌部材を設け、該
   攪拌部材が、この部材の動きによって粉末が前記貯蔵室
   から前記計量部材の前記凹部に流入するのを補助するよ
   うに、少なくとも前記貯蔵室内に位置する部分を有して
   いることを特徴とする請求項１の粉末吸入器。
5. 【請求項５】　　前記計量部材を２つの部分から形成し
   、一方の部分を固定し、他方の部分を前記第１の位置と
   前記第２の位置との間を相互に移動可能とし、かつ凹部
   を形成する孔部を備え、前記計量部材の固定部のへこみ
   によって形成された前記孔部を前記貯蔵室から前記分配
   室に粉末を移送するように配置したことを特徴とする請
   求項１の粉末吸入器。
6. 【請求項６】　　前記分配室の凹部８２に粉末を載せる
   のを補助するために可動部を動揺するための投与スライ
   ド・アジテータを設けたことを特徴とする請求項５の粉
   末吸入器。
7. 【請求項７】　　前記計量部材は前記ハウジング部材の
   下部を水平方向に移動可能であり、マウスピースは前記
   分配室から上方に延出し、前記貯蔵室は前記マウスピー
   スの側部に沿って上方に延出し、また、前記プランジャ
   は前記貯蔵室の側部に沿って垂直方向に移動可能である
   ことを特徴とする請求項１の粉末吸入器。
8. 【請求項８】　　前記ハウジングは乾燥剤室（７６）を
   含んでいることを特徴とする請求項１の粉末吸入器。
9. 【請求項９】　　前記プランジャには使用投与数を指示
   する指示器が設けられていることを特徴とする請求項１
   の粉末吸入器。