JPH0426517A - 五酸化バナジウム薄膜の製造方法 - Google Patents
五酸化バナジウム薄膜の製造方法Info
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- JPH0426517A JPH0426517A JP12665490A JP12665490A JPH0426517A JP H0426517 A JPH0426517 A JP H0426517A JP 12665490 A JP12665490 A JP 12665490A JP 12665490 A JP12665490 A JP 12665490A JP H0426517 A JPH0426517 A JP H0426517A
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- vanadium pentoxide
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は五酸化バナジウム薄膜の製造方法に関する。
五酸化バナジウム薄膜は物理的、電気化学的特性より、
電池、表示素子などの分野に応用可能であり、特に電気
化学的酸化還元反応により可逆的に可視光の吸収スペク
トル変化を生じるため、エレクトロクロミック用素子と
して用いられる。
電池、表示素子などの分野に応用可能であり、特に電気
化学的酸化還元反応により可逆的に可視光の吸収スペク
トル変化を生じるため、エレクトロクロミック用素子と
して用いられる。
[従来の技術]
従来、五酸化バナジウム薄膜を得る方法としては、rT
hin 5olid FilssJ (182巻198
2年)79〜85頁年記載のスパッタリング法、「電子
通信学会論文誌J (J67−CNo、41984年)
397〜404頁記載の真空蒸着法等の乾式法、「表面
科学」 (第6巻第3号1985年)198〜205頁
記載の電解析出法、[日本化学会誌J (191115
年No、6) 1050〜1054頁記載のコロイド溶
液を塗布乾燥する方法等の湿式法が知られている。
hin 5olid FilssJ (182巻198
2年)79〜85頁年記載のスパッタリング法、「電子
通信学会論文誌J (J67−CNo、41984年)
397〜404頁記載の真空蒸着法等の乾式法、「表面
科学」 (第6巻第3号1985年)198〜205頁
記載の電解析出法、[日本化学会誌J (191115
年No、6) 1050〜1054頁記載のコロイド溶
液を塗布乾燥する方法等の湿式法が知られている。
これらの内、乾式法は真空系を用いるため、成膜プロセ
スが複雑で、大面積への成膜は困難であり、得られた膜
は高価なものとなる。また、バナジウム薄膜の膜厚を厚
くしようとした場合、長時間を必要とする欠点がある。
スが複雑で、大面積への成膜は困難であり、得られた膜
は高価なものとなる。また、バナジウム薄膜の膜厚を厚
くしようとした場合、長時間を必要とする欠点がある。
成膜プロセスの簡素化、低コスト化、素子の大面積化を
考えた場合、湿式法が育利であるが、従来知られていた
電解析出法やコロイド溶液の塗布乾燥法は、五酸化バナ
ジウムのコロイド溶液を用いるため、この溶液の調製に
多くの工程を必要とし、より均一な薄膜を得るには多大
な労力を必要とする。
考えた場合、湿式法が育利であるが、従来知られていた
電解析出法やコロイド溶液の塗布乾燥法は、五酸化バナ
ジウムのコロイド溶液を用いるため、この溶液の調製に
多くの工程を必要とし、より均一な薄膜を得るには多大
な労力を必要とする。
[発明が解決しようとする課題〕
本発明は、成膜プロセスが簡単で、低コスト、かつ素子
の大面積化が容易な五酸化バナジウム薄膜の製造方法を
提供することにある。
の大面積化が容易な五酸化バナジウム薄膜の製造方法を
提供することにある。
[課題を解決するための手段]
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果
、五酸化バナジウムをその還元剤と供に有機溶媒に溶解
した溶液を基板上に塗布した後、これを加熱処理する方
法により、成膜プロセスが簡単で、低コスト、かつ素子
の大面積化が容易な五酸化バナジウム薄膜の作成が可能
となることを見い出し本発明を完成した。
、五酸化バナジウムをその還元剤と供に有機溶媒に溶解
した溶液を基板上に塗布した後、これを加熱処理する方
法により、成膜プロセスが簡単で、低コスト、かつ素子
の大面積化が容易な五酸化バナジウム薄膜の作成が可能
となることを見い出し本発明を完成した。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明では、まずバナジウムが有機溶媒に均一に溶解し
た溶液を調製する。
た溶液を調製する。
ここで用いるバナジウム原料は五酸化バナジウムが好ま
しいが、これ以外のバナジウム原料として硝酸バナジル
や塩化バナジル等も使用可能である。しかし、後者は高
価であるし、また塩化バナジル等はハロゲンを有するた
め、ハロゲンにより作成した膜の性質が低下する恐れが
あり好ましくない。金属バナジウムについては、酸化処
理を行えば本発明に用いることが出来る。
しいが、これ以外のバナジウム原料として硝酸バナジル
や塩化バナジル等も使用可能である。しかし、後者は高
価であるし、また塩化バナジル等はハロゲンを有するた
め、ハロゲンにより作成した膜の性質が低下する恐れが
あり好ましくない。金属バナジウムについては、酸化処
理を行えば本発明に用いることが出来る。
五酸化バナジウムは、通常そのままでは有機溶媒に溶解
しない。そのため、還元剤と共に有機溶媒中で加熱還流
等の操作を行い溶解する。ここで用いる還元剤は特に限
定されず、H2S 、アルカリ金属、水素化リチウム等
の無機系還元剤やベンジルアルコール、ヒドラジン等の
有機系還元剤があげられるが、高純度の五酸化バナジウ
ム薄膜を得るためには、熱処理により分解する有機系還
元剤がより好ましい。
しない。そのため、還元剤と共に有機溶媒中で加熱還流
等の操作を行い溶解する。ここで用いる還元剤は特に限
定されず、H2S 、アルカリ金属、水素化リチウム等
の無機系還元剤やベンジルアルコール、ヒドラジン等の
有機系還元剤があげられるが、高純度の五酸化バナジウ
ム薄膜を得るためには、熱処理により分解する有機系還
元剤がより好ましい。
本発明で用いる有機溶媒は特に限定されないが、還元さ
れたバナジウムを良く溶解すると同時に、成膜時に適度
の乾燥性を示すものが好ましい。このような有機溶媒は
、イソブチルアルコール、ターシャリ−ブチルアルコー
ル、ノルマルブチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等を例示することが出来る。
れたバナジウムを良く溶解すると同時に、成膜時に適度
の乾燥性を示すものが好ましい。このような有機溶媒は
、イソブチルアルコール、ターシャリ−ブチルアルコー
ル、ノルマルブチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等を例示することが出来る。
五酸化バナジウムの溶解操作は、一般に知られている加
熱、還流等の操作を用いることができる。
熱、還流等の操作を用いることができる。
還流温度、還流時間は特に限定されず、目的とするバナ
ジウムの濃度により温度及び時間を決定すれば良いが、
通常60℃から用いる溶媒の沸点までの温度で、0.5
〜24時間である。また、完全に五酸化バナジウムが溶
解するまで加熱還流を続ける必要はなく、未溶解の五酸
化バナジウムが残存する場合には、ろ過、遠心分離等の
操作によりこれを除去し、目的とするバナジウム溶液を
得ることができる。
ジウムの濃度により温度及び時間を決定すれば良いが、
通常60℃から用いる溶媒の沸点までの温度で、0.5
〜24時間である。また、完全に五酸化バナジウムが溶
解するまで加熱還流を続ける必要はなく、未溶解の五酸
化バナジウムが残存する場合には、ろ過、遠心分離等の
操作によりこれを除去し、目的とするバナジウム溶液を
得ることができる。
溶液中の五酸化バナジウムの濃度は特に限定されないが
0.1wt%〜20wt%となるように調製することが
好ましい。この濃度が0.1vt%未満の場合には、必
要な膜厚を得るのに多数回の塗布、乾燥操作を繰り返す
必要があり、また塗布の際、既に乾燥した成分が再溶解
する。また、20vt%より大では取扱いが困難で、均
一な膜を得ることが困難となる。
0.1wt%〜20wt%となるように調製することが
好ましい。この濃度が0.1vt%未満の場合には、必
要な膜厚を得るのに多数回の塗布、乾燥操作を繰り返す
必要があり、また塗布の際、既に乾燥した成分が再溶解
する。また、20vt%より大では取扱いが困難で、均
一な膜を得ることが困難となる。
以上の操作により得られた溶液は、従来、五酸化バナジ
ウム薄膜の原料として用いられていたコロイド溶液と異
なり、バナジウム原子が有機溶媒中に均一に溶解してい
るため、これを用いて非常に均質な膜を与えることが可
能となる。また、有機系還元剤を用いた場合には、塗布
後の熱処理工程中に溶媒及び還元剤を完全に除去でき、
高純度の薄膜を作成することが出来る。
ウム薄膜の原料として用いられていたコロイド溶液と異
なり、バナジウム原子が有機溶媒中に均一に溶解してい
るため、これを用いて非常に均質な膜を与えることが可
能となる。また、有機系還元剤を用いた場合には、塗布
後の熱処理工程中に溶媒及び還元剤を完全に除去でき、
高純度の薄膜を作成することが出来る。
本発明では、上記のようにして調製した溶液を基板上に
、スピンコード、デイツプコート、スプレーコート、刷
毛塗り等の操作により塗布する。
、スピンコード、デイツプコート、スプレーコート、刷
毛塗り等の操作により塗布する。
ここで用いる基板は特に制限されず、通常この分野で用
いられるガラス基板、石英基板、シリコン基板等である
。
いられるガラス基板、石英基板、シリコン基板等である
。
上記溶液を塗布した基板は、乾燥、加熱工程に供するが
、塗布、乾燥を必要な膜厚を得るまで繰り返すことも可
能である。
、塗布、乾燥を必要な膜厚を得るまで繰り返すことも可
能である。
塗布、乾燥した基板の加熱処理は300℃〜600℃の
温度で行なうことが好ましい。熱処理温度がこの温度よ
り低いと、有機物の分解が不十分となると同時に膜が非
晶質であるため、目的とする五酸化バナジウム薄膜を得
ることが困難である。また必要以上の高温度での処理は
、基板と五酸化バナジウムが反応する可能性があり、ま
た、五酸化バナジウムが融解するので好ましくない。こ
の際の加熱雰囲気は特に制限されず、また加熱時間は0
.1〜IO時間である。
温度で行なうことが好ましい。熱処理温度がこの温度よ
り低いと、有機物の分解が不十分となると同時に膜が非
晶質であるため、目的とする五酸化バナジウム薄膜を得
ることが困難である。また必要以上の高温度での処理は
、基板と五酸化バナジウムが反応する可能性があり、ま
た、五酸化バナジウムが融解するので好ましくない。こ
の際の加熱雰囲気は特に制限されず、また加熱時間は0
.1〜IO時間である。
以上の方法により、五酸化バナジウム薄膜を得ることが
出来る。
出来る。
[作用および発明の効果]
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、製膜
プロセスが簡単で、低コスト、かつ素子の大面積化が容
易な五酸化バナジウム薄膜を得る事が出来る。
プロセスが簡単で、低コスト、かつ素子の大面積化が容
易な五酸化バナジウム薄膜を得る事が出来る。
また得られた膜は、スパッタリング法等の乾式法で作成
された膜と同等の性能を示しエレクトロクロミック用素
子等として充分使用できるものである。
された膜と同等の性能を示しエレクトロクロミック用素
子等として充分使用できるものである。
[実施例]
次に本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例
五酸化バナジウム2gをイソブチルアルコール5011
とベンジルアルコール61の混合溶液に加えたものを1
10℃、4時間加熱還流した。還流後、溶液を室温まで
冷却した後、遠心分離を行い未反応物を除去し、バナジ
ウムのイソブチルアルコール溶液を得た。
とベンジルアルコール61の混合溶液に加えたものを1
10℃、4時間加熱還流した。還流後、溶液を室温まで
冷却した後、遠心分離を行い未反応物を除去し、バナジ
ウムのイソブチルアルコール溶液を得た。
次に得られた溶液をITOガラス基板上にスピンコード
装置を用いて塗布した。塗布条件は、回転数を2500
rpmとし、溶液量は0,11とした。塗布後、溶媒
の乾燥は室温で行った。この塗布、乾燥操作を10回繰
り返した後、400℃で1時間熱処理ヲ行い五酸化バナ
ジウム薄膜を得た。
装置を用いて塗布した。塗布条件は、回転数を2500
rpmとし、溶液量は0,11とした。塗布後、溶媒
の乾燥は室温で行った。この塗布、乾燥操作を10回繰
り返した後、400℃で1時間熱処理ヲ行い五酸化バナ
ジウム薄膜を得た。
得られた五酸化バナジウム薄膜のX線回折結果を第一図
に示す。
に示す。
得られた五酸化バナジウム薄膜のIMのLIC104−
ブロビレンカーボネート中でのサイクリックポルタモグ
ラム(掃引速度: 50 mV−see、一つの結果
を第二図に示す。アノード分極すると、濃青色−緑色−
黄色、カソード分極すると逆方向にすばやく変化する良
好なエレクトロクロミック特性ヲ示した。
ブロビレンカーボネート中でのサイクリックポルタモグ
ラム(掃引速度: 50 mV−see、一つの結果
を第二図に示す。アノード分極すると、濃青色−緑色−
黄色、カソード分極すると逆方向にすばやく変化する良
好なエレクトロクロミック特性ヲ示した。
得られた五酸化バナジウム薄膜の+1.2v、及び−o
、e vにおける光学密度の波長依存性を第三図に示し
た。+1.2vから−0,6vへ電位を変化させると、
吸収スペクトルの吸収端はより短波長側へシフトし、5
OOn厘以上での吸収が増加し、黄色から濃青第一図は
実施例で得られた五酸化バナジウム薄膜のX線回折結果
を示す。
、e vにおける光学密度の波長依存性を第三図に示し
た。+1.2vから−0,6vへ電位を変化させると、
吸収スペクトルの吸収端はより短波長側へシフトし、5
OOn厘以上での吸収が増加し、黄色から濃青第一図は
実施例で得られた五酸化バナジウム薄膜のX線回折結果
を示す。
第二図は実施例で得られた五酸化バナジウム薄膜のサイ
クリックポルタモグラムの結果を示す。
クリックポルタモグラムの結果を示す。
第三図は実施例で得られた五酸化バナジウム薄膜の光学
密度の波長依存性を示す。
密度の波長依存性を示す。
Claims (1)
- 五酸化バナジウムと還元剤を溶解した有機溶媒溶液を
基板上に塗布し、これを加熱処理することを特徴とする
五酸化バナジウム薄膜の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12665490A JPH0426517A (ja) | 1990-05-18 | 1990-05-18 | 五酸化バナジウム薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12665490A JPH0426517A (ja) | 1990-05-18 | 1990-05-18 | 五酸化バナジウム薄膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0426517A true JPH0426517A (ja) | 1992-01-29 |
Family
ID=14940569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12665490A Pending JPH0426517A (ja) | 1990-05-18 | 1990-05-18 | 五酸化バナジウム薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0426517A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006169025A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-06-29 | Taki Chem Co Ltd | 酸化バナジウム溶液及びその固形物 |
KR100605289B1 (ko) * | 2006-04-06 | 2006-07-28 | 송건화 | 이산화바나듐 막의 제조방법 및 그 막을 구비한 정온온도스위치 |
CN105384191A (zh) * | 2015-10-08 | 2016-03-09 | 同济大学 | 一种六角片状的五氧化二钒纳米材料及其制备方法和应用 |
US9858957B2 (en) | 2014-05-28 | 2018-01-02 | Sony Corporation | Recording control apparatus and method, drive controlling controller and method, recording medium, and program |
-
1990
- 1990-05-18 JP JP12665490A patent/JPH0426517A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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