JPH04261871A - サーマルヘッドの抵抗体トリミング方法 - Google Patents
サーマルヘッドの抵抗体トリミング方法Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
抵抗体の抵抗値を調整する抵抗体トリミング方法に関す
るものである。
ヘッドは、ヘッド基板上に複数の発熱抵抗体が形成され
、この発熱抵抗体が選択的に電力付勢されて感熱印画が
行われる。
めに、各発熱抵抗体の抵抗値は均一である必要がある。 このため、発熱抵抗体の形成後に発熱抵抗体に電圧パル
スを印加して抵抗値を低下させ、バラツキを可及的に抑
制するトリミング技術が採用されている。
、サーマルヘッドを製造するにあたり、同一ロット内や
同一基板内では、各発熱抵抗体に同一のトリミングパル
スを印加した際の抵抗値の変化状態に規則性や再現性が
見られる現象に着目し、印加するトリミングパルスの電
圧値と抵抗値Rの変化率ΔR/Rとの間の相関関係すな
わち校正曲線を予め求めておき、この校正曲線に従って
初期電圧V0を決定し、この初期電圧V0を印加するこ
とによって抵抗値を可及的に目標抵抗値に近付ける。 この後、増加分ΔVずつ電圧を増加させたパルスを印加
して抵抗値を漸減させている。
各発熱抵抗体の抵抗値のばらつきを抑制するものである
が、各発熱抵抗体をトリミングして抵抗値を変化させる
目標となる適正な目標抵抗値を決定する方法は知られて
いない。このような目標抵抗値が適正に決定されない場
合、下記の問題が生じる。
低下させるのでトリミング処理以前の初期抵抗値が目標
抵抗値より小さい場合には、トリミング処理が不可能で
ある。
理が、全発熱抵抗体に亘って終了し、サーマルヘッド内
の抵抗値分布が改善された場合であっても、当該サーマ
ルヘッドの平均抵抗値がサーマルヘッドに要求される平
均抵抗値に関する最大許容値と最小許容値との範囲内に
存在しているか否かは不明である。
させる場合に、変化量が過大であれば発熱抵抗体が破壊
される。
る濃度むらなどを生じる抵抗値のばらつきには、下記の
3種類がある。
規格のサーマルヘッドであっても、各ヘッド毎の平均抵
抗値にバラツキが生じる。
のサーマルヘッド内における発熱抵抗体の抵抗値のバラ
ツキである。
単一のサーマルヘッド内の隣接する発熱抵抗体間のばら
つき。
抵抗体はペースト状の抵抗体材料を印刷にて電気絶縁性
基板上に形成するため、抵抗値のばらつきは、この印刷
精度に最も左右され、したがって前記ヘッド内および隣
接ドット間のばらつきが大きく、ヘッド間のばらつきは
ヘッド毎の平均抵抗値のばらつきであるため、比較的小
さくなることが知られている。一方、薄膜のサーマルヘ
ッドの場合、スパッタリングや蒸着などにより、抵抗体
材料層を形成した後、所定のパターン形状にエッチング
して発熱抵抗体として形成する。これにより抵抗値のば
らつきは、隣接ドット間のばらつきとしてたとえば±0
.5%程度と小さく、ヘッド内のばらつきも比較的小さ
いことが知られている。一方、同一膜厚をヘッド毎に毎
回形成することが困難であるため、ヘッド間のばらつき
は比較的大きくなる。
ッド間のばらつきはサーマルヘッドを駆動する電源の仕
様に大きく影響する。すなわちサーマルヘッド毎の平均
抵抗値がばらつくため、同一構成の電源で、このような
サーマルヘッドを駆動しようとすると電源の容量が大き
くなり、またサーマルヘッド毎に駆動電圧を調整する回
路が必要となり、構成が複雑化してしまう。
ド間のばらつきは、たとえば中間調の感熱印画などの高
精度の感熱印画を行う際には、濃度むらを生じるけれど
も、中間調表示を行わない文字や各種キャラクタの印字
動作時には、このようなヘッド内および隣接ドット間の
ばらつきは品質に及ぼす影響が小さくなる。このような
低精度の感熱記録を行う場合のサーマルヘッドの抵抗体
をトリミングするに際して、高速かつ容易な方法が希望
されている。
解消し、適正な目標抵抗値を決定することができ、製造
されるサーマルヘッドの品質を格段に向上することがで
きるサーマルヘッドの抵抗体トリミング方法を提供する
ことである。
均抵抗値のばらつきにのみ着目し、適正な目標平均抵抗
値を決定することができ、高速で容易なサーマルヘッド
の抵抗体トリミング方法を提供することである。
ドの電気絶縁性基板上に直線状に配列された複数の発熱
抵抗体をトリミングする方法において、各発熱抵抗体の
最大抵抗値と最小抵抗値とを計測し、次いで発熱抵抗体
の抵抗値変化曲線における最大抵抗値に基づくトリミン
グの抵抗下限値と、最小抵抗値に基づくトリミングの抵
抗上限値とを求め、しかる後、発熱対抗体のトリミング
を行って各発熱抵抗体の平均抵抗値を予め定められる最
大許容値と最小許容値の範囲内に設定したことを特徴と
するサーマルヘッドの抵抗体トリミング方法である。
配列された複数の発熱抵抗体の最大抵抗値と最小抵抗値
とを計測する。発熱抵抗体の抵抗値変化曲線における最
大抵抗値に基づく最大トリミング処理時における抵抗値
の下限値と、最小抵抗値に基づく最小トリミング処理時
における抵抗値の上限値とを算出する。各発熱抵抗体の
平均値に関して、予め定められる最大許容値と最小許容
値と、前記上限値と下限値とを比較して目標抵抗値を定
めるようにする。
く、最大許容値より小さい必要がある。かつ、前記上限
値より小さく下限値より大きい必要がある。トリミング
処理以前の抵抗値が、上記条件を満足するとき、たとえ
ば、上限値と最大許容値との小さい方を目標抵抗値に選
んでトリミング処理を行う。前記2つの条件が両立する
場合以外の場合は、全てトリミング処理が不可能な場合
である。このようにして、適正な目標値を自動的に決定
することができ、使用性に優れ、かつ製造されるサーマ
ルヘッドの品質を格段に向上することができる。
直線状に配列された複数の発熱抵抗体の抵抗値を計測し
て、平均抵抗値を計算する。この平均抵抗値に基づき、
最小トリミング処理時における抵抗値の下限値と、最小
トリミング処理時における上限値とを算出する。各発熱
抵抗体の平均抵抗値に関して、予め定める最大許容値と
最小許容値と、前記上限値と下限値とを比較して目標平
均抵抗値を定めるようにする。
大きく、最大許容値より小さい必要がある。かつ上限値
より小さく、下限値より大きい必要がある。トリミング
処理以前の抵抗値が、上記条件を満足するとき、たとえ
ば上限値と最大許容値との小さい方を目標平均抵抗値に
選んで、トリミング処理として、この目標平均抵抗値を
実現するような条件のパルスを決め、各発熱抵抗体に1
回のみ印加する。前記2つの条件が両立する場合以外の
場合は、全てトリミング処理が不可能な場合である。こ
のようにして適正な目標値を自動的に決定することがで
き、高速で容易でかつ製造されるサーマルヘッドのヘッ
ド間の平均抵抗値のばらつきを抑制することができる。
される薄膜サーマルヘッド(以下、サーマルヘッドと略
す)21の構成を説明するための断面図である。サーマ
ルヘッド21は、たとえばアルミニウムなどの金属材料
から成る放熱板22を備え、この上にヘッド基板23が
接着剤層32で固着される。ヘッド基板23上には、図
1の紙面と垂直方向に多数の発熱抵抗体24が直線状に
形成され、またこの発熱抵抗体24の配列方向と並行に
配列され、発熱抵抗体24と図示しない電極にて接続さ
れた複数の駆動回路素子25が配置される。これらの駆
動回路素子25は合成樹脂材料から成る保護層26で被
覆される。
印刷などの厚膜技術にて蓄熱層35が形成され、また厚
膜共通電極層27がヘッド基板23の外周に沿って形成
される。蓄熱層35上には発熱抵抗体層34、共通電極
層36および複数の個別電極37が形成され、直線上の
複数の発熱抵抗体24が構成される。発熱抵抗体24は
、たとえばスパッタリングなどの薄膜技術により形成さ
れる耐摩耗層39を介して、プラテンローラ31との間
で感熱紙32に感熱印字を行う。またこの発熱抵抗体2
4は集積回路素子として実現される駆動回路素子25に
より制御される。駆動回路素子25には絶縁層28で被
覆された前記個別電極37が接続されると共に、駆動回
路素子25に発熱抵抗体24を駆動する信号などを入力
し、絶縁層28で被覆された外部接続端子29が接続さ
れ、駆動回路素子25およびその周辺を被覆して合成樹
脂材料などからなる保護層26が形成される。
層34、共通電極36および複数の個別電極37が形成
された段階で、これらによって規定される複数の発熱抵
抗体24毎の抵抗値をトリミングして均一化しようとす
るものである。上記のサーマルヘッド21に対して実験
を行った結果、以下の事実が判明した。
雰囲気中でトリミングパルスを印加する。このときパル
ス幅を適宜選択することにより、発熱抵抗体24の抵抗
値を下げるだけでなく、上げることができる。この実験
結果の概要は図2のグラフに示される。すなわち横軸に
印加電力、縦軸に発熱抵抗体24の抵抗値変化率ΔR/
Rを取ると、印加されるトリミングパルスのパルス幅を
変化させることにより、得られる特性曲線が大きく変化
することが確認された。図2図示のラインL1,L2,
L3は、相互にパルス幅が異なる場合を示しており、対
応するパルス幅をWL1,WL2,WL3(必要な場合
はWLで総称する)で表すとこれらの関係は、
7】
は、ラインL1に示されるように印加電力を増大すると
抵抗値は増大する。一方、パルス幅WLが比較的短い場
合には、ラインL3に示されるように閾値電力Pth未
満の範囲Aでは抵抗値は変化しないが、閾値電力Pth
以上の範囲B程度に印加電力を増大すると抵抗値は減少
する。またパルス幅WL1,WL3の中間のパルス幅W
L2では、ラインL2に示されるように、印加電力Pの
程度によって抵抗値の上昇現象と下降現象との双方が現
れる。すなわち印加電力に関する閾値電力Pth未満の
印加電力の範囲Aでは、抵抗値は印加電力の増大に従い
低下率が次第に増大するが、次第に低下率は減少して0
となる。閾値電力Pth以上の印加電力Pの範囲では、
印加電力Pの増大に従い抵抗値は次第に上昇する。
Lによって、発熱抵抗体24の抵抗値の変化の方向が上
昇または下降のいずれをも取り得る現象は図3を参照し
て、下記のように説明される。すなわちトリミングパル
ス印加によって発熱抵抗体24の抵抗値が変化するのは
、発熱抵抗体層34自身の発熱によるアニール効果、す
なわち発熱抵抗体層34の結晶化と、同じく発熱抵抗体
層34自身の発熱による酸化とによるものである。この
うちアニール効果は、発熱抵抗体層34の結晶化の進行
である点で抵抗値の下降現象として現れ、また酸化は抵
抗値の上昇現象として現れる。
パルスのパルス幅WL1を比較的長くかつ印加電圧を低
く設定したときの発熱抵抗体層34は、印加電圧V1が
比較的低いために温度は急速および大幅な上昇を見せず
、一方、パルス幅WL1が比較的長いため比較的低い温
度が長時間続くことになる。発熱抵抗体層34における
アニール効果の進行状態は温度により決定されるもので
あり、この場合の温度T1はアニール効果を発生させる
温度Taに到達しておらず、前記アニール効果による抵
抗値の下降現象は生じない。しかしながら酸化現象を発
生させる温度Tox以上の温度であり、しかもこの状態
が比較的長時間継続されるので、発熱抵抗体層34に酸
化が進行し抵抗値が上昇する。
(1)に示すように、そのパルス幅WL3が比較的短く
かつ印加電圧V2が比較的高い場合、発熱抵抗体層34
の温度変化は図4(2)に示される状態となる。すなわ
ち発熱抵抗体層34は、急速に昇温し前記アニール効果
が生じる温度Taを越えた温度T2に到達する。一方、
パルス幅WL3が比較的短いため温度T2はほとんど持
続せず、急速に室温に復帰する。この場合、温度T2に
対応してアニール効果が進行し、発熱抵抗体層34の抵
抗値は下降する。一方、前記酸化が生じる温度Toxを
越えている期間が比較的短いため、酸化はほとんど発生
せず、抵抗値の上昇は生じない。
と印加電力とを適宜選択することにより、前述したアニ
ール効果と酸化とのいずれが支配的な現象となるかを制
御することができる。すなわち発熱抵抗体層34の抵抗
値を上昇あるいは下降させる制御を行うことができる。
抵抗体層34において抵抗値の上昇のみを生じさせるパ
ルス幅WL1のトリミングパルスを印加する場合、トリ
ミングパルスのパルス幅WL1を固定しておけばトリミ
ングパルス印加前の抵抗値が発熱抵抗体24毎に異なっ
ていても、同一の印加電力を印加することにより各発熱
抵抗体24は、ほぼ一定の抵抗値変化率を示す。一方、
図4(1)に示すような抵抗値下降のみを生じさせるパ
ルス幅WL3のトリミングパルスを印加する場合も同様
であり、印加電力が同一であればトリミングパルス印加
前の抵抗値が発熱抵抗体24毎に異なっていても、ほぼ
一定の抵抗値変化率を示す。
に関して、図1左右方向の長さ151μm、図1紙面と
垂直方向の幅105μmとし、膜厚が異なり、したがっ
て抵抗値が異なる2種類の発熱抵抗体24に関して、発
熱抵抗体の抵抗値の変化を計測した。印加電圧と抵抗値
変化との関係を図5(1)のラインL6,L7に示す。 このように印加電圧との関係では、抵抗値変化の状態は
大幅に異なることが理解される。
5(2)のラインL8,L9に示す。同図に示されるよ
うに、印加電力が同一であればトリミング前の初期抵抗
値の相異に拘わらず、同一の抵抗値変化を示すことが理
解される。これらを総合すると、図2に示したラインL
1,L3の特性曲線は、各発熱抵抗体24毎の抵抗値に
は依存しないと結論できる。
熱抵抗体層34の抵抗値を変化させる要因であるアニー
ル効果や酸化は、その進行状態は上述したように、印加
されるトリミングパルスの状態に対応した発熱抵抗体層
34自身の図3(2)および図4(2)に示したような
温度変化の特性により決定されるものである。したがっ
てパルス幅WLと印加電力Pとが同一であれば発熱抵抗
体24の抵抗値が相互に異なっている場合であっても、
発熱抵抗体24毎の温度の時間変化の特性は、各発熱抵
抗体24間で同一となり、前述したようにほぼ一定の抵
抗値変化率が得られる。
電力P0のトリミングパルスを印加した後、2回目以降
、印加電力の増分ΔPずつ印加電力を増加させたトリミ
ングパルスを印加することにより、徐々に抵抗値を下げ
ることができる。本件発明者は、前記図1に示され、図
1左右方向の長さ151μm、図1紙面と垂直方向の幅
105μmの発熱抵抗体24に関して、抵抗値の低下す
るパルス幅WLdにおいて1回目のパルスを印加して抵
抗値を低下させた後、2回目以降増分ΔPずつ印加電力
を増加させた際の抵抗値変化を測定した。この結果を、
図6ラインL10,L11に示す。このように抵抗値の
低下の様子は、1回目のパルスの印加電力により異なる
けれども、いずれの場合であっても抵抗値が漸減してい
る。
以降のトリミングパルスを図3に示されるような、比較
的長いパルス幅のトリミングパルスとすることにより、
徐々に抵抗値を上昇することができる。本件発明者は、
前記第3項の説明における相互に異なる抵抗値を有する
複数の発熱抵抗体24に関して、2回目以降、たとえば
50msのパルス幅のトリミングパルスを印加したとき
の抵抗値の変化を計測した。この状態を図7ラインL1
2,L13に示す。図7に示されるように、徐々に抵抗
値を上昇できることが理解される。このとき、ラインL
12は、ラインL13よりも高い印加電力の場合を示し
ている。しかも、印加電力を低めに設定した場合のライ
ンL13に示されるように、1回のトリミングパルスの
印加における、抵抗値変化を非常に小さく設定すること
ができる。これにより、トリミングによる発熱抵抗体2
4の抵抗値の制御を極めて高精度に行うことができる。
ような抵抗値の下降をもたらすアニール効果は、発熱抵
抗体層34内で構成分子の再配列や結晶化を進行させる
。 このため発熱抵抗体24の印加パルス(トリミングパル
スや使用に伴う駆動パルスなど)に対する耐久性は向上
される。一方、抵抗値の上昇をもたらす酸化現象は、発
熱抵抗体24の所定の抵抗値の領域を狭隘化し、したが
って実質的な膜厚を薄くしてしまうことになる。このた
め印加パルスに対する耐久性は劣化してしまう。すなわ
ち発熱抵抗体24の抵抗値を大幅に上昇させる処理は、
発熱抵抗体24を劣化させることになり、寿命が短くな
ってしまう。
場合では、本件発明者は1ms以下のパルス幅では抵抗
値を−70%程度まで低下することができることを確認
した。しかしながら抵抗値を過大に低下させると、発熱
抵抗体24が凝集を起こし、また発熱抵抗体24の直下
の蓄熱層35が熱のために破壊される事態が生じる。こ
れらの点を考慮し、本件発明者はサーマルヘッド21の
信頼性を保持できる限界の最大トリミング量−DR1が
、図8に示されるようにたとえば−40%程度であるこ
とを確認した。
値が下がるパルス幅WLd(例として1ms以下)に固
定し、各発熱抵抗体に同一の印加電力のパルスを1回の
み印加して、サーマルヘッド21の平均抵抗値を、平均
抵抗値に関する最大許容値と最小許容値との許容範囲内
に変化させるトリミング方法の場合、抵抗値の低下の様
子は、前述した通り、発熱抵抗体の抵抗値に依存しない
状態となるが、蓄熱層35の凹凸や発熱抵抗体24の寸
法のばらつきなどに起因して、実際には抵抗値変化率に
はばらつきが生じてしまう。
R/Rとの関係を示すグラフは図9に示されるように、
理想的な対応を示すラインL4に対し、ラインL4a,
L4bで囲まれる範囲の幅を有している。しかし、印加
電力が低く、あまり大きく抵抗値を変化させない時は、
この幅が狭くばらつきが小さく、たいして問題にならな
い。
かで抵抗値変化に限界があり、たとえば−15%程度の
限界値DR3以上抵抗値を変化させると、サーマルヘッ
ドのヘッド内抵抗値ばらつきおよび隣接抵抗値ばらつき
が悪化してしまうことを確認した。
値変化率ΔR/Rの関係には、ばらつきがあり、1回の
パルス印加で精度よく目標抵抗値に近付けることはでき
ない。しかし2回目以降、さらに印加電力を増加させて
、さらに抵抗値を低下させたり、比較的長いパルス幅の
パルスを印加して抵抗値を上昇させることができるので
、精度の上でこのばらつきは、問題にならない。しかし
このばらつきにより、目標抵抗値よりかなり低い抵抗値
になってしまった時、酸化によって大きく抵抗を上昇さ
せる必要性が生じる。この大幅に酸化させることにより
、前述したように発熱抵抗体24の信頼性が低下する。
を低下させすぎると、2回目以降、さらに抵抗値を低下
させるトリミングパルスを印加しても、抵抗値が低下せ
ず逆に上昇して、抵抗値の制御が不可能になったり、逆
に予定した低下量を大きく越えて低下し、発熱抵抗体2
4が凝集を起こしたり、直下の蓄熱層35が熱のために
破壊されたり、最悪の場合、発熱抵抗体24自身が破壊
されたりする。そのため、上述した抵抗値の上昇または
低下制御を行う場合でも、抵抗値変化は、たとえば−3
0%程度の限界値−DR2以上にできないことを確認し
た。
ミングを行わない場合、サーマルヘッド21の使用に伴
って抵抗値がたとえば2〜3%程度低下することを確認
した。これはトリミング処理を行った発熱抵抗体24で
は、前述したアニール効果により印加パルスに対する信
頼性が向上されており、したがって使用時に抵抗値は低
下しない。一方、トリミング処理を行っていない発熱抵
抗体24は、前記アニール効果を有していないため、抵
抗値が低下してしまうためである。このため、単一のサ
ーマルヘッド21内において、使用に伴い発熱量のばら
つきを生じ、濃度むらを生じることになる。このためサ
ーマルヘッド21の全ての発熱抵抗体24は、たとえば
−3%程度の最小トリミング量DR4だけトリミング処
理を行う必要がある。
うな抵抗値の上昇および下降現象を発熱抵抗体24の抵
抗値の調整に応用する手法について説明する。図4(1
)に示されるように、比較的短いパルス幅WL3のトリ
ミングパルスを印加した場合、パルス幅WL3を一定に
すると、印加電力と抵抗値変化率との関係が前述したよ
うに発熱抵抗体24の抵抗値には依存しない状態となる
が、蓄熱層35の凹凸や発熱抵抗体24の寸法のバラツ
キなどに起因して、実際には抵抗値変化率にはバラツキ
を生じてしまう。
抵抗体24の寸法のばらつきに起因して、実際には抵抗
値変化率にはばらつきが生じ、印加電力Pと抵抗値変化
率ΔR/Rとの関係を示すグラフは、図9に示されるよ
うに、理想的な対応関係を示すラインL4に対し、ライ
ンL4a,L4bで囲まれる範囲の幅を有している。こ
のラインL4a,L4bの間のばらつきは、印加電力が
大きくなり、抵抗値変化が大きくなればなる程大きくな
り、従来技術として説明したように、サーマルヘッドを
製造する際の同一ロット内のヘッド基板23や、同一ヘ
ッド基板23内の発熱抵抗体24にトリミングパルスを
印加し、図9ラインL4の校正曲線を得て、この校正曲
線に基づいてトリミングパルスのパルス幅と印加電力と
を決定し、このようなトリミングパルスを発熱抵抗体2
4毎に印加したとしても、高精度の制御は不可能である
。
めに、図9ラインL4の校正曲線から対応する印加電力
P0(−n%)のデータを得て、この印加電力を有する
トリミングパルスを印加した場合、実際には図9に示す
幅δの範囲で抵抗値変化率はばらつく。したがって得ら
れる抵抗値変化率は下限で−n−d2%、上限で−n+
d1%(d1+d2=δ)の間でばらつくことになる。 このばらつきは前述したとおり印加電力が大きく、抵抗
値変化を大きくすればする程大きくなり、図9に示すと
おり、−m%に対応する印加電力P0(−m%)を印加
した時のばらつき+d3,−d4はかなり大きくなる。
るに当たって、1回トリミングパルスを印加した後、さ
らにトリミングパルスを印加することにより抵抗値を上
昇させたり、または下降させる必要がある。このような
処理は下記のような手法で実現できることが確認された
。
らに抵抗値を下降させる場合、前述したアニール効果の
みを進行させればよい。したがって1回目のトリミング
パルスと同一のパルス幅であって、印加電力を所定電力
ΔPだけ増加させたトリミングパルスを印加する。これ
により発熱抵抗体24は1回目のトリミングパルス印加
時よりさらに高い温度に到達するため、さらにアニール
効果が進行し抵抗値はさらに下降する。
に印加電力ΔPだけ電力を増加させてトリミングパルス
の印加を行えばよい。このときパルス幅は比較的短く設
定されるので、上述した酸化現象はほとんど発生しない
が、印加電力ΔPを過小にすると酸化現象が無視できな
くなり、逆に抵抗値の上昇が発生する場合がある。した
がって前記所定の印加電力ΔPは、このような条件を総
合的に勘案して決定される。
を上昇させる場合、前述した酸化現象のみを進行させれ
ばよく、図2ラインL1のような特性を示す図3(1)
図示のような、比較的パルス幅WL1が長いトリミング
パルスを印加する。これにより発熱抵抗体24は、1回
目のトリミングパルス印加後の温度より基本的に降温し
、アニール効果はほとんど進行せず、酸化現象のみが進
行する。これにより発熱抵抗体24の抵抗値を確実に上
昇することができる。またこの時の印加電力P1を比較
的小さく選ぶことにより、トリミングパルス印加毎の抵
抗値の上昇率をたとえば+0.1〜0.2%程度など、
微少程度ずつ変化することができ、発熱抵抗体24の抵
抗値を高精度に制御することができる。
つきのうち、ヘッド間の平均抵抗値のばらつきにのみの
改善であれば、つぎに述べる手法が考えられる。つまり
図9に示すパルス幅一定時の印加電力と抵抗値変化率と
の関係のばらつきが、印加電力を小さくし抵抗値変化率
を小さく押さえた場合には、小さいことを踏まえた上で
、このばらつきが問題にならない程度の印加電力を決め
、サーマルヘッド内のパルスを印加する手法である。
加することで、各発熱抵抗体は同じ程度の抵抗値変化率
を示し、そのばらつきが小さいため、トリミング処理前
とほとんど変わらず、ヘッド間の平均抵抗値のばらつき
のみを押さえられる。
のブロック図である。トリミング装置41は、サーマル
ヘッド21のヘッド基板23に装着され、抵抗体層51
上の共通電極36と個別電極37とに発熱抵抗体24毎
に個別に探針を接触させるプロービング装置42が設け
られ、プロービング装置42は、切換手段43を介して
、抵抗値計測計44およびトリミングパルス発生部45
に接続される。抵抗値計測計44で計測された抵抗値は
、制御装置51内の変化量演算部46と、校正曲線を作
成して記憶する校正曲線作成記憶部47に入力される。
パルス発生部48を含み、発生された基準パルスはパル
ス幅調整部49および電圧調整部50を経ることにより
、後述するようなトリミングパルスとして出力され、前
記切換回路43およびプロービング装置42を介して、
選択された発熱抵抗体24に印加される。
体の工程を説明する工程図である。図7工程a1では、
前記サーマルヘッド21上に厚膜共通電極層27や蓄熱
層35を形成する。工程a2では、サーマルヘッド21
上に発熱抵抗体層34を形成し、工程a3では発熱抵抗
体層34上に前記共通電極36および個別電極37を形
成する。工程a4では、詳細は後述するトリミング処理
が行われ、各発熱抵抗体24毎の抵抗値が均一となるよ
うに調整された後、工程a5で耐摩耗層39が形成され
る。この後、その他の処理を経て、サーマルヘッド21
が完成する。
グ処理方法を説明する工程図であり、図13は図12の
工程中における校正曲線を作成する方法を説明する工程
図である。図12工程b1では、図1図示のように発熱
抵抗体24が配列されたサンプルヘッドを準備し、前述
したようなパルス条件を求める。
線を作成する工程図を参照して説明する。すなわち、サ
ンプルヘッド基板を設定し、これに図10図示のトリミ
ング装置41を用いて、トリミングパルスの印加テスト
を行い下記のパルス条件1〜5を求めておく。
値が下がるパルス幅WLdを工程c1で求め、当該パル
ス幅WLdにおいて、印加電力を種々変更してテストパ
ルスを印加する。このテストパルスの印加による抵抗値
変化率を計測し、図9図示のラインL4に示す校正曲線
を得る。この校正曲線より当該パルス幅WLdにおいて
、抵抗値変化率ΔR/Rが−1%、−2%、…、−n%
となる印加電力P0(−1%),P0(−2%),…,
P0(−n%)を工程c2にて求める。
験で定められ制御装置46に制御データとして記憶され
ている前記最大トリミング量−DR2[%]を工程c3
で読出して決定する。前述したとおり、この最大トリミ
ング量−DR2[%]は、抵抗値の下降の制御が確実に
行えるたとえば−30%程度の限界値である。
Ldにおいて、1パルス印加して抵抗値を下降させた後
、さらに抵抗値をd1%(例として2〜3%)下げるに
必要な増加電力ΔPを工程c4で求める。
上昇するパルス幅WLuを工程c5で求め、当該パルス
幅WLuにおいて印加電力を種々変更したテストパルス
を印加し、これによる抵抗値の変化率を計測し、当該パ
ルス幅WLuにおいて、抵抗値をd2%(例として0.
2〜0.3%)上げるに必要な印加電力P1を工程c6
で求める。
46に制御データとして記憶されている前記最小トリミ
ング量−DR4[%]を工程c7で読出して決定する。
2をトリミングすべきヘッド基板23に装着し、発熱抵
抗体24の初期抵抗値R0を測定する。
3に対し、トリミング装置41を用いて、複数の発熱抵
抗体24の初期抵抗値R0を順次測定する。工程b3で
は初期抵抗値R0の計測が全ドットに亘って終了したか
どうかを判断し、終了していなければ計測作業を続行す
る。工程b3の判断が肯定になると、処理は工程b4に
移る。工程b4では、最大抵抗値Rmaと、最小抵抗値
Rmiとを算出する。またサーマルヘッド21の製品の
規格としての平均抵抗値の最大許容値と最小許容値、ま
たはトリミング処理後の製造工程により、サーマルヘッ
ド21に全体的な抵抗値の変動が生じることが予想され
る場合には、当該変動分を補正した平均抵抗値の最大許
容値Rau、最小許容値RaLとを演算し、制御装置4
6に制御データとして記憶しておく。次に、前記最大抵
抗値Rmaと最大トリミング量−DR2とから、最大ト
リミング処理時における下限値R4
算する。
ング量−DR4とから、最小トリミング処理時における
上限値R3
算する。
24毎に、トリミングが可能であるか不可能であるかの
後述するような判断を行う。工程b6でトリミングが不
可能であると判断されれば、当該発熱抵抗体24を含む
サーマルヘッド21は不良品となり、別途のサーマルヘ
ッド21に対して前述の処理を開始する。工程b6の判
断が肯定であれば工程b7で後述するように、目標抵抗
値Rfを決定する。この後、処理は工程b8に移る。
る。すなわち工程b7で決定された目標抵抗値Rfに関
して、
を演算する。
抵抗値を下げるために、工程b1で求めた条件1のパル
ス幅WLdと印加電力P0(−DR%)とを求める。工
程b10では、初期抵抗値R0と印加電力P0(−DR
%)とから印加電圧V0
パルス発生部48で発生された基準パルスがパルス幅調
整部49および電圧調整部50で調整された後、切換部
43およびプロービング装置42を介して発熱抵抗体2
4に印加される。
計測計44側に切換えられ、1回目のパルス印加後の抵
抗値Rが抵抗値計測計44で計測される。工程b12で
は、この抵抗値Rが目標抵抗値Rfに対して一致したと
見なされる範囲内にあるかどうか、
定ならば、トリミング処理は終了する。否定であれば工
程b13に移り、計測された抵抗値Rが目標抵抗値Rf
より大きいか否かを判断する。この判断が否定であれば
、処理は工程b14に移り、抵抗値を上昇させるための
前述したような比較的パルス幅が長く、かつ印加電力が
低い条件4で求めたパルス幅WLμで印加電力P1の抵
抗値上昇用のトリミングパルスを印加し、処理を工程b
11に戻す。
程b15に移り、抵抗値を低下させるための前述したよ
うに、パルス幅WLdを維持し、印加電力を条件3で求
めたΔPだけ増加させた抵抗値低下用のトリミングパル
スを印加し、工程b11に戻る。
細に示す工程図であり、図16は本実施例の作用を説明
する図である。図15工程d1では、前記上限値R3と
下限値R4とで、
6(1)の場合であり、下限値R3および上限値R4の
大小関係が逆転している場合である。このような場合は
トリミング不可となり、当該サーマルヘッド21は不良
品と判定される。
d2へ移り、上限値R3と最大許容値Rauとの間に、
、処理は工程d3で最大許容値Rauと下限値R4との
間で、
ば図16(2)の場合であり、前記上限値R3および下
限値R4のいずれも、サーマルヘッド21の製品として
の規格を越えており、トリミングが不可能となる。
4)の場合であり、この場合はトリミング可能であり、
目標抵抗値Rfについて、
5に移り、前記上限値R3と最小許容値RaLとの間で
、
6(3)の場合であり、前記上限値R3および下限値R
4のいずれもサーマルヘッド21の製品としての規格か
ら外れており、トリミング不可能と判断される。工程d
5の判断が肯定のときは、図16(5)の場合であり、
処理は工程d6に移り、目標抵抗値Rfについて、
089】
値Rfを自動的に算出してトリミング処理を行うことが
でき、トリミング不可能と判断したサーマルヘッド21
に関しては、トリミング処理を実行せず、処理を停止す
る。
4の限界を越えたトリミングパルスが印加されて破壊さ
れるなどの不具合の発生を防止する。またこの効果によ
り、トリミング処理を行ったにも拘わらず、サーマルヘ
ッド21が破壊されて廃棄されるという時間の無駄を解
消することができる。またトリミング不可能と判断され
たサーマルヘッド21も発熱抵抗体24毎の抵抗値にば
らつきが存する以外は良品であり、別途の用途に向ける
などサーマルヘッド21の製造上の歩留まりが大幅に向
上する。
理を行う場合でも抵抗値変化が小さくなるように選ばれ
ており、トリミング処理中に発熱抵抗体24の特性が不
所望に変化する不都合を可及的に防止するようにしてい
る。
パルス幅WLμ、印加電力P1による抵抗値の変化率は
、0.2〜0.3%程度に選ばれており、極めて微少で
ある。このためサーマルヘッド21における目標抵抗値
への制御性の要求がたとえば±0.3%程度であっても
、高精度に抵抗値のトリミングを実行することができる
。このような処理をヘッド基板23のすべての発熱抵抗
体24に対して行えば、ヘッド基板23間における抵抗
値のバラツキ±0.3%、ヘッド基板23内の抵抗値の
バラツキ±0.3%、隣接する発熱抵抗体24間の抵抗
値のバラツキ±0.6%となる高精度に抵抗値が調整さ
れたサーマルヘッド21を実現できる。
均抵抗値のばらつきのみを抑制し、処理が高速で容易で
ある本発明の第2の実施例のトリミング処理工程を説明
する工程図である。工程e1の詳細は図18に示され、
詳しくは後述する。工程e2,e3は図12の工程b2
,b3と同一である。図17工程e4では各発熱抵抗体
の平均抵抗値Ravを計算する。この処理に引き続く工
程e5〜e7は、詳しくは図19を参照して後述する。 工程e8では、工程e7で求めた各発熱抵抗体全体に共
通の抵抗値の必要変化量−DR%だけ下げるために、後
述する工程f1で求める条件1のパルス幅WLdと印加
電力P0(−DR%)とを求める。工程e9では、各発
熱抵抗体毎の初期抵抗値R0とこの印加電力P0(−D
R%)より第5式に示される印加電圧V0
パルス印加処理が全dotに亘って終了したか否かを判
断し、終了するまで工程e9のパルス印加処理を繰り返
し、終了すれば他のサーマルヘッドのトリミング処理に
移る。
の工程f1,f2,f4は図13の工程c1,c2,c
7と同一である。工程f3では予め実験で定められ制御
装置46に制御データとして記憶されている。前記最大
トリミング量を読出して決定するが、ここでの最大トリ
ミング量は、抵抗値変化率のばらつきが小さくて問題に
ならない限界のたとえば−15%程度の抵抗値変化率−
DR[%]である。
明する工程図である。工程e4では演算した各発熱抵抗
体の平均抵抗値Ravと最大トリミング量−DR3%と
から最大トリミング処理時における平均抵抗値の下限値
R4、
を演算する。
リミング処理時における平均抵抗値の上限値R3
01】
を演算する。
にトリミングが可能であるか、不可能であるかの判断を
行う。
工程d2,d3,d5と同じである。工程g2の判断が
否定であれば、図16(2)の場合であり、前記上限値
R3、下限値R4のいずれもサーマルヘッド21の製品
としての規格を越えており、トリミングが不可能となる
。
4)の場合であり、この場合はトリミング可能であり、
トリミング後の平均抵抗値がRauとなるように必要抵
抗値変化量−DRを定めればよい。すなわち工程g3で
、
3)の場合であり、前記上限値R3、下限値R4のいず
れもサーマルヘッド21の製品としての規格を越えてお
り、トリミングが不可能となる。
5)の場合であり、この場合はトリミング可能であり、
トリミング後の平均抵抗値がR3となるように抵抗値変
化量−DRを定めればよい。すなわち工程g5で、
109】
対象となるサーマルヘッド21の全発熱抵抗体24の平
均抵抗値Ravと、前記下限値R3または最大許容値R
auとの間の偏差量に基づいて、必要抵抗値変化量−D
Rを得ている。すなわちこの実施例では、全発熱抵抗体
24に同じ抵抗値変化量−DRを与える条件のパルスを
1回だけ印加することにより、図20に示すとおり抵抗
値分布の形状はほとんどそのままで、平均抵抗値のみを
変化させる。この時、抵抗値変化量−DRは、トリミン
グ後の平均抵抗値が最適な目標抵抗値Rfと一致するよ
うに選ばれており、前述の実施例で述べた効果と同一の
効果を達成することができる。
リミング処理を行うようにしたが、抵抗値計測計44や
トリミングパルス発生部45を複数組ずつ備えるように
して、複数の発熱抵抗体24に対するトリミング処理を
平行して処理するようにしてもよい。また発熱抵抗体2
4の抵抗値を変化させる手段は、前記トリミングパルス
の印加に限らず、たとえばレーザー光を照射して、レー
ザー光強度と照射時間とにより図2に示した校正曲線を
得るようにしてもよい。
値は、最小許容値より大きく、最大許容値より小さい必
要がある。かつ、前記下限値より大きく上限値より小さ
い必要がある。トリミング処理以前の抵抗値が、上記条
件を満足するとき、たとえば、上限値と最大許容値との
小さい方を目標抵抗値に選んでトリミング処理を行う。 前記2つの条件が両立する場合以外の場合は、全てトリ
ミング処理が不可能な場合である。このようにして、適
正な目標値を自動的に決定することができ、使用性に優
れ、かつ製造されるサーマルヘッドの品質を格段に向上
することができる。
マルヘッドには一切パルス印加処理を施こさないため、
無駄な処理時間を費やすことがなく、実質的な処理速度
が向上する。
ルヘッドでも、抵抗値ばらつきを除けば良品であり、別
の規格としての最大許容値ばらつきを除けば良品であり
、別の規格としての最大許容値、最小許容値を設定し直
せば、トリミング可能となることもあるので、歩留まり
も大幅に向上する。
図である。
の印加電力と抵抗値変化率との関係を示すグラフである
。
と発熱抵抗体24の温度の時間変化とを示すグラフであ
る。
と発熱抵抗体24の温度の時間変化を示すグラフである
。
フである。
する工程図である。
明する工程図である。
を説明する工程図である。
印加電力と抵抗値変化率との関係を示すグラフである。
明する工程図である。
説明する図である。
明する工程図である。
を説明する工程図である。
処理を説明する工程図である。
抗値分布の変化を説明する図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 サーマルヘッドの電気絶縁性基板上に
直線状に配列された複数の発熱抵抗体をトリミングする
方法において、各発熱抵抗体の最大抵抗値と最小抵抗値
とを計測し、次いで、発熱抵抗体の抵抗値変化曲線にお
ける最大抵抗値に基づくトリミングの抵抗下限値と、最
小抵抗値に基づくトリミングの抵抗上限値とを求め、し
かる後、発熱対抗体のトリミングを行って各発熱抵抗体
の平均抵抗値を予め定められる最大許容値と最小許容値
の範囲内に設定したことを特徴とするサーマルヘッドの
抵抗体トリミング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3005294A JP2810243B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | サーマルヘッドの抵抗体トリミング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3005294A JP2810243B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | サーマルヘッドの抵抗体トリミング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04261871A true JPH04261871A (ja) | 1992-09-17 |
JP2810243B2 JP2810243B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=11607229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3005294A Expired - Lifetime JP2810243B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | サーマルヘッドの抵抗体トリミング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2810243B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-21 JP JP3005294A patent/JP2810243B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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