JPH0425743Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、例えば道路標識等の表示装置に関
し、表示面内に光反射面でなる標識パターンを持
ち、この標識パターンの周囲に発光素子を配置し
た表示装置において、発光素子の配置領域を光無
反射面とすることにより、自動車ライト等が照射
された場合にも、発光素子が反射光で打消される
ことがないようにしたものである。

＜従来の技術＞ 従来、道路標識等の表示装置においては、標識
パターンを光反射面として形成し、夜間に自動車
ライトが照射された場合に、その反射光によつて
運転者が標識パターンを認識できるようになつて
いた。しかし、表示装置が道路のカーブ等のよう
に、自動車ライトが届かない位置におかれている
場合には光反射がないので、標識パターンを認識
することができない。

このような問題点を解決する手段として、第１
図に示すように、表示板１の表示面内に光反射面
でなる標識パターン２を所定のパターンとなるよ
うに形成すると共に、この標識パターン２の外周
に沿つて、高輝度の発光素子３を適当な間隔で多
数個を配置した表示装置が提案されている。発光
素子３は、図示しない駆動回路によつて、例えば
標識パターン２の周囲を回りながら点滅するよう
に駆動される。

標識パターン２、発光素子３の配置されている
領域４及びその回りの面５は異なる着色となつて
いるが、共に同じ光反射面として形成されてい
る。

＜考案が解決しようとする課題＞ しかしながら、上述のように、光反射面となつ
ている領域４内に、発光素子３を配置する構造で
あると、自動車ライトが照射されないうちは、発
光素子３の配置パターンによつて標識パターン２
が間接的に表示されるが、自動車ライトが照射さ
れると、発光素子３の背景となつている光反射面
による反射光によつて、発光素子３の発光が打消
されてしまい、発光素子３を設けて表示機能を向
上させた意味がなくなつてしまうということが解
つた。

そこで、本考案の課題は、上述する従来の問題
点を解決し、自動車ライン等が照射された場合に
も、発光素子が反射光で打消されることのない表
示機能の高い表示装置を提供することである。

＜課題を解決するための手段＞ 上述する課題を解決するため、本考案は、表示
板の面内に標識パターンを形成し、前記標識パタ
ーンの外周に沿つて多数の発光素子を配置した表
示装置であつて、 前記標識パターンは、光反射シートによつて構
成され、前記光反射シートは光透過シートの一面
に反射膜を有し、前記反射膜が下側になるように
して前記表示板の表面に接着されており、 前記発光素子は、光無反射パターンの面内に配
置され、前記光無反射パターンは、光透過シート
を前記表示板の表面に接着して構成されているこ
と を特徴とする。

＜作用＞ 標識パターンは光反射シートによつて構成さ
れ、発光素子は光無反射パターンの面内に配置さ
れているから、自動車ライトが照射された場合で
も、発光素子の配置領域での光反射が起きない。
従つて、発光素子から発する光が反射光内に埋没
して打消されてしまうことがない。

光反射シートは光透過シートの一面に反射膜を
有し、反射膜が下側になるようにして表示板の表
面に接着されており、光無反射パターンは光透過
シートを表示板の表面に接着して構成されている
から、標識パターンと、光無反射パターンとの間
で明確な反射光のコントラストを得ることができ
る。このため、光反射シートによる標識パターン
の視認性が高まる。

しかも、光無反射パターンを得る場合、光反射
シートから反射膜を取除いて表示板に接着するだ
けでよい。このため、標識パターン用光反射シー
トに僅かな加工を施すだけで光無反射パターンを
得ることができ、製造組立が容易になる。

＜実施例＞ 第１図は本考案に係る表示装置の平面図、第２
図は第１図A₁−A₁線上における断面図であり、
表示板１の表示側の面上に光反射面でなる標識パ
ターン２を所定のパターンとなるように形成する
と共に、この標識パターン２の外周の全周に沿つ
て、適当な間隔ｗで、光無反射パターン６を形成
し、この光無反射パターン６内に発光素子３を多
数個配置してある。光無反射パターン６の外側の
面５は、光反射面として形成してもよい。

自動車ライト等が照射されていない状態では、
発光素子３が点滅し、それによつて間接的に標識
パターン２が認識できる。

自動車ライトが照射されると、標識パターン２
で光が反射されるので、その反射光より標識パタ
ーン２が認識できる。

しかも、標識パターン２の外周に沿つて形成さ
れた光無反射パターン６では、光反射が起きない
ので、発光素子３の点滅状態も明確に認識でき
る。

標識パターン２は、第３図に示すように、光透
過着色シート８の一面にガラスビーズを混入させ
た反射膜７を積層して設けた光反射シートを使用
し、これを標識パターン２のパターンに従つて打
抜き、反射膜７が下側になるようにして表示板１
の表面に接着する。光無反射パターン６は、第３
図において反射膜を持たない光透過シート８を使
用し、これを所定のパターンで打抜いて表示板１
の表面に接着させることにより形成する。標識パ
ターン２は実施例に示すパターンに限らず、種々
の任意のパターンを取り得る。

標識パターン２を構成する光反射シートは光透
過シート８の一面に反射膜７を設け反射膜７が下
側になるようにして表示板１の表面に接着して構
成されており、光無反射パターン６は光透過シー
トを表示板１の表面に接着して構成されているか
ら、標識パターンと、光無反射パターン６との間
で明確な反射光のコントラストを得ることができ
る。このため、光反射シートによる標識パターン
２の視認性が高まる。

しかも、光無反射パターン６を得る場合、光反
射シートから反射膜を取除いて表示板１に接着す
るだけでよい。このため、標識パターン用光反射
シートに僅かな加工を施すだけで光無反射パター
ン６を得ることができる。

＜考案の効果＞ 以上述べたように、本考案によれば、次のよう
な効果が得られる。

(a) 標識パターンは光反射シートによつて構成さ
れ、発光素子は光無反射パターンの面内に配置
されているから、自動車ライト等による照射光
がない場合は勿論のこと、自動車ライトが照射
された場合でも、標識パターンを明確に認識で
きる表示機能の高い表示装置を提供できる。

(b) 光反射シートは光透過シートの一面に反射膜
を有し、反射膜が下側になるようにして表示板
の表面に接着されており、光無反射パターンは
光透過シートを表示板の表面に接着して構成さ
れているから、標識パターンと光無反射パター
ンとの間で明確な反射光のコントラストを得る
ことができ、光反射シートによる標識パターン
の視認性の高い表示装置を提供できる。

(c) 光反射シートは光透過シートの一面に反射膜
を有し、反射膜が下側になるようにして表示板
の表面に接着されており、光無反射パターンは
光透過シートを表示板の表面に接着して構成さ
れているから、標識パターン用光反射シートに
僅かな加工を施すだけで光無反射パターンを得
ることの可能な製造組立の容易な表示装置を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る表示装置の平面図、第２
図は第１図A₁−A₁線上における断面図、第３図
は光反射シートの断面図、第４図は従来の表示装
置の平面図である。 １……表示板、２……標識パターン、３……発
光素子、６……光無反射パターン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 表示板の面内に標識パターンを設け、前記標識
   パターンの外周に沿つて多数の発光素子を配置し
   た表示装置であつて、 前記標識パターンは、光反射シートによつて構
   成され、前記光反射シートは、光透過シートの一
   面に反射膜を有し、前記反射膜が下側になるよう
   にして前記表示板の表面に装着されており、 前記発光素子は、光無反射パターンの面内に配
   置され、前記光無反射パターンは光透過シートを
   前記表示板の表面に装着して構成されていること を特徴とする表示装置。