JPH0425673Y2

JPH0425673Y2 -

Info

Publication number: JPH0425673Y2
Application number: JP92887U
Authority: JP
Priority date: 1987-01-09
Filing date: 1987-01-09
Publication date: 1992-06-19
Also published as: JPS63109681U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は、地中に存在する異物・異材層など
の地中物標をモノパルス波レーダで探知する地中
探査装置に関するものである。

〔従来の技術〕

こうした装置は、レーダの波長としては比較的
長い波長のパルス波、例えば、0.1〜1GHzの0.5〜
１サイクル程度に相当するモノパルス波などの電
波をアンテナから送受波して地中に存在する異
物・異材層などの地中物標から得られた反射波の
受信信号を、操作パネル面の操作により指定され
る条件に従つて、信号処理して得られる探知情報
を前記アンテナの移動距離に対応した表示画像、
例えば、Ｂスコープ状のカラー表示像によつて表
示するように構成されている。

そして、送受波回路を内蔵したアンテナ部に、
そのアンテナ送受波面を地面に沿わせて移動させ
るための小型の車台または滑板（そり）を施し、
また、この移動動作をやりやすいようにした長い
ケーブルで表示部と連結された構成とされ、ま
た、表示部は、例えば、ワゴン車のような自動車
内に装備し、動作用電源を自動車のバツテリーま
たはガソリンエンジン発電機から得るように構成
したもの、または、送受信機と表示器を手押し台
車に載せた構成のものが、電子通信学会／宇宙航
行エレクトロニクス研究会試料SANE79−40
（1980年１月25日発表）・光電技報No.．１（昭和57
年６月１日株式会社光電製作所発行）などによ
り、また、そのアンテナ部のアンテナを電波吸収
体で覆つて遮へいした構成のものが、実開昭57−
176710などにより周知である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のような地中探査装置では、アンテナ部を
移動させるアンテナ側操作者と表示部を観測・調
整する表示部側操作者との２人の操作者によつて
探知作業が行なわれ、アンテナ部側操作者は表示
部側操作者の口頭・指差しなどによる連絡指示に
従つてアンテナ部を移動させている。

こうした連絡指示ではアンテナ側操作者の細部
の行動までが表示部側操作者の観測状況に対する
考察どおりにはいかず、また、Ｌ字状に曲がつた
道路などでは、連絡指示自体が思うように行き届
かないなどのため、探知作業が手間取り、あるい
は、細部の探知情報を見落とし、アンテナ位置の
わずかのずれで重要な物標を見逃して、予想外の
失敗をするなどの実用上の不具合をかこつている
という問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記の電波吸収体覆で遮へいした
アンテナ部の上面側に、各部の動作用電源を内蔵
した表示部をに組み付け、さらに、アンテナ部の
取つ手を操作する姿勢で、表示部の表示面がほぼ
操作者の視線に向けて位置づけられ、また、表示
部に操作パネルを操作者が手が届く高さに位置づ
けられるように取つ手を利用して傾斜保持できる
構成とする手段により、表示部の操作者が観測操
作をしながら自分でアンテナ部を移動操作できる
ようにして、上記の問題点を解決し得るようにし
たものである。

〔実施例〕

以下、実施例を図面により説明する。

図において、説明の都合上、図の右側を前方
側、図の左側を後方側という。

そして、第１図Ａは表示部３を傾斜状態に保持
した使用状態における配置を、第１図Ｂは表示部
３の傾斜保持状態を解いて折り畳んだ格納・運搬
状態における配置を示し、また、第１図Ｃは第１
図Ａの使用状態における斜視配置を示している。

第２図Ａは第１図Ａの状態における縦断面を、
第２図Ｂは第１図Ｂの状態における平面を示して
いる。

アンテナ部１は、下面側（探知する地面側）に
アンテナ１Ａを設け、その上方と周囲とを電波吸
収体覆１Ｂで覆つてある。

アンテナ１Ａは、例えば、底面側を電波の送受
波に悪影響を与えないプラスチツク板1Hとし、
その上に金属板でアンテナ１Ａを形成したもの
で、アンテナ１Ａは送波用と受波用とを個別のア
ンテナで形成したものと、送受波を１つのアンテ
ナで兼用するものとがあり、個別のアンテナの場
合には各アンテナ間にも電波吸収体の仕切り覆が
施されている。

送受波回路１Ｃは、探知のための送受波とそれ
によつて得られる受信信号を前処理して表示部３
に与える信号を作る部分であり、アンテナ１Ａに
対して電気的な平衡が確保できるアンテナ１Ａの
中央位置に縦方向に配置するか、または１C′で示
したように電波吸収体覆１Ｂの上外側に配置す
る。

この回路部分に必要な電圧は、後記の表示部３
から与えられる１つの直流電圧をもとにして、こ
の回路内でつくられている。

アンテナ部ケース１Ｄは、アンテナ部１の送受
波面（下面側）を除く、全体を保護するための覆
である。

取つ手１Ｅは、アンテナ部ケース１Ｄの外側の
後方側に、ヒンジ支点１Ｆを介して取り付けてあ
る。

車輪１Ｇは、アンテナ部ケース１Ｄの前後の外
側に取り付けられ、操作者側（後方）２輪・前方
１輪の３輪車型または前後各２輪の４輪車型など
に配置してある。

表示部３は、アンテナ部１から与えられる信号
を操作パネル面３Ｂの操作によつて指定される条
件により信号処理して得た情報をアンテナの移動
距離に対応した表示画像にして表示面３Ａに表示
する部分であり、このための信号処理回路３Ｄと
各部の動作に必要な電圧を与えるための電源回路
（図示せず）とその電源２を、表示部ケ−ス３Ｃ
に保護収納してある。

電源２は、２次電池などの可搬型電源で、表示
部ケース３Ｃの上側の一部に蝶番２Ａによつて開
閉できる扉２Ｂを設けて、交換のための出し入れ
が可能にしてある。

表示部ケーツ３Ｃの表示面３Ａ・操作パネル面
３Ｂが設けられた側と反対側、つまり、前方側の
下側部分を、例えば、蝶番などのような回転可能
な取り付け具４Ｂを設けてアンテナ部ケース１Ｄ
の上側に組み付けるなどにより、表示部３をアン
テナ部１の上側に止停してある。

また、表示部ケース３Ｃの表示面３Ａ・操作パ
ネル面３Ｂが設けられた側、つまり、後方側の下
側部分に支桟６Ａを適宜の取り付け具で固定し、
その両端に止溝６Ｃを設け、この止溝６Ｃを受け
止めるための受止具６Ｂを取つ手１Ｅの中途部分
に設けて。表示部３を傾斜状態で保持できるよう
にしてある。

この傾斜状態は、第１図Ａのように、操作者が
取つ手１Ｅを操作してアンテナ１Ａを移動操作す
る姿勢において、その表示面３Ａ（例えば、ブラ
ウン管表示面）をほぼ操作者の視線５に位置する
ように、また、その姿勢において、操作パエネル
面３Ｂが操作者の手に届く高さに位置するように
配置される状態にしてある。

以上の構成において、アンテナ部１・電源２・
表示部３は、各部の重量を考慮し、車輪１Ｇの配
置に対して重心がなるべく中心で低く、取つ手１
Ｅによる移動が安定に行なえるように配列してあ
る。

そして、支桟６Ａ・受止具６Ｂによる傾斜保持
状態を解いて、表示部３を下に降ろし、取つ手１
Ｅを前方の押し倒すと、取つ手１Ｅが表示部３の
上側にまたがり、第１図Ｂの格納・運搬状態にな
り、表示部３の後方側とアンテナ部１の上側と
を、例えば、掛け金式止め金具などのような接離
可能な取り付け具４Ａによつて固定できるように
してある。

なお、車輪１Ｇの後方側のものの配置を第３図
のようにアンテナ部ケース１Ｄの後方側面に取り
付けるなどによつて車輪１Ｇによる占有幅をアン
テナ部１の内側に収め、また、取つ手１Ｅも同様
の位置に取り付けるとともに適宜の形に曲折させ
るなどによつて占有幅を同様にアンテナ部１の内
側に収めて構成することは、周知の技術を用いて
できることであり、説明を要さないことである。

〔考案の効果〕

この考案によれば、上記のように、アンテナ
部・電源・表示部が一体に構成され、使用状態で
は表示面と操作パネル面とが操作者の観測とパネ
ル操作がしやすい位置に配置できるので、アンテ
ナの移動操作と表示部の観測操作とを１人で行な
え、従来のアンテナ部側操作者と表示部側操作者
との連絡不行き届きによる重要な探知物標の見落
としや探知作業の非能率が同時に解消できるほ
か、格納・運搬状態ではアンテナ部１・取つ手１
Ｅがアンテナ部の上側に折り畳み込まれて小型に
できるので、簡単に運搬でき、小さなスペースで
格納できるなどの便利さをもつた地中探査装置を
提供することができるなどの特長がある。

【図面の簡単な説明】

図面は実施例を示し、第１図Ａ・第１図Ｂは側
面図、第１図Ｃは斜視図、第２図Ａは側面縦断面
図、第２図Ｂ・第３図は平面図である。１……アンテナ部、１Ａ……アンテナ、１Ｂ…
…電波吸収体覆、１Ｃ……送受波回路、１Ｄ……
アンテナ部ケース、１Ｅ……取つ手、１Ｆ……ヒ
ンジ支点、１Ｇ……車輪、２Ａ……電池、２Ｂ…
…電源部ケース、３……表示部、３Ａ……表示
面、３Ｂ……操作パネル面、３Ｃ……表示部ケー
ス、４Ａ，４Ｂ……取り付け具、５……視線、６
Ａ……支桟、６Ｂ……受止具。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】アンテナを移動させながら電波を送受波して地
中に存在する異物・異材層などの地中物標から得
られた反射波の受信信号を、操作パネル面の操作
により指定された条件に従つて信号処理し、得ら
れた探知情報を前記アンテナの移動距離に対応し
た表示画像によつて表示面に表示する構成をもつ
地中探査装置であつて、ａ電波吸収体覆を施した前記アンテナと前記送
受波のための送受波回路とをケース（以下、ア
ンテナ部ケースという）内に収納したアンテナ
部と、ｂ各部の動作用電源と前記信号処理用回路とを
ケース（以下、表示部ケースという）内に収納
し、前記表示面と前記操作パネル面とを１面に
設けた表示部と、ｃ前記表示部ケースの前記１面と反対側面の下
側を、回転可能な取り付け具によつて、前記ア
ンテナ部ケースの上側に組み付ける表示部止停
手段と、ｄ前記アンテナ部ケースの前記１面が位置する
側に、回転可能な取り付け具によつて、基部を
組み付けた取つ手と、ｅ前記表示部ケースの前記１面側の下側に支桟
を設け、また、前記１面側を持ち上げた位置で
前記支桟を支えるための受止具を前記取つ手の
中途部分に設ける表示部傾斜保持手段とを具備することを特徴とする地中探査装置。