JPH04249569A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH04249569A
JPH04249569A JP41870290A JP41870290A JPH04249569A JP H04249569 A JPH04249569 A JP H04249569A JP 41870290 A JP41870290 A JP 41870290A JP 41870290 A JP41870290 A JP 41870290A JP H04249569 A JPH04249569 A JP H04249569A
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JP
Japan
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copolymer
chemical formula
component
resin composition
weight
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Application number
JP41870290A
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English (en)
Inventor
Akihiro Saito
明宏 斎藤
Hideyuki Itoi
糸井 秀行
Kenichi Isawa
石和 健一
Tomohide Fujiguchi
藤口 智英
Hiroshi Miyake
浩 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SABIC Innovative Plastics Japan KK
Original Assignee
GE Plastics Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート系樹
脂を含む熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂とABS系樹脂
とを含む樹脂組成物は、耐衝撃性および寸法精度等の物
性が優れており、自動車の内装・外装をはじめ、OA機
器のハウジング等に広く採用されている。特に、各種機
器のハウジングは、近年における機器のコストダウンや
軽量化の要請に答えるため、肉薄化指向が強まりつつあ
る。それに対応するには、溶融樹脂材料の流動性の改良
が強く望まれる。従来、流動性改良の手段として、マト
リックスとなるポリカーボネート系樹脂の分子量を低く
する等の方法が採られていたが、この方法では成形品の
耐衝撃強度が低下するので好ましくない。
【0003】また、ポリカーボネート系樹脂とABS系
樹脂とを含む樹脂組成物に、無機充填材、例えばグラス
ファイバーを配合し、剛性、寸法精度等の物性を改良す
る試みも多くなされている。このようにして得られた樹
脂組成物は各種OA機器のシャーシ材等に採用されてい
る。このような用途の内、ベースシャーシのような外装
部品を形成する用途にあっては、外観が優れていてかつ
任意色彩に着色可能であることが要求される。しかしな
がら、ポリカーボネート/ABS樹脂の樹脂組成物にあ
っては、添加された無機充填材が表面に出てくる、いわ
ゆる「浮き」により表面の平滑性が劣り、外観を良好に
維持することができない欠点があった。この対策として
成形時の金型温度を上げることが考えられるが、成形サ
イクルが長くなり、好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、溶融
流動性に優れかつ耐衝撃性にも優れている、ポリカーボ
ネート系樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】本発明はさらに、無機充填材で強化されて
いても成形品の表面外観を良好に維持でき、かつ溶融流
動性にも優れた、ポリカーボネート系樹脂を含む熱可塑
性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はまず第1に、(
A)次式(化3):
【0007】
【化3】 および次式(化4):
【0008】
【化4】 上記式中、RおよびR−はそれぞれ独立して、ハロゲン
原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり
、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O−
、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または−
C(=O)−であり、nおよびn−はそれぞれ独立して
0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二価
の脂肪族基であり、bは0または1である、で示される
構造単位を有し、かつ前記(化4)の構造単位の量は(
化3)および(化4)の構造単位の合計量の2〜30モ
ル%を占めるところのコポリエステルカーボネート、な
らびに (B)b−1)(a)ゴム質重合体、(b)芳香族ビニ
ル単量体成分および(c)シアン化ビニル単量体成分を
、共重合体の構成成分として含む共重合体、および/ま
たは b−2)(b)芳香族ビニル単量体成分および(c)シ
アン化ビニル単量体成分を、共重合体の構成成分として
含む共重合体 を、(A)1〜99重量部に対して(B)99〜1重量
部の割合で含む熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【0009】本発明で使用するコポリエステルカーボネ
ートは、上記式(化3)および(化4)で示される構成
単位を有することが必要である。まず、(化3)で示さ
れる構成単位はジフェノール成分およびカーボネート成
分よりなる。ジフェノール成分を導入するために使用で
きるジフェノールを次式(化5)に示す。
【0010】
【化5】 上記式中、R、R−、W、n、n−およびbは、先に示
したのと同義である。RおよびR−について、まずハロ
ゲン原子としては、例えば塩素原子または臭素原子等が
挙げられる。一価の炭化水素基としては、炭素数1〜1
2を有するアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、デシル基等;炭素数4〜8を有するシクロア
ルキル基、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基
等;炭素数6〜12を有するアリール基、例えばフェニ
ル基、ナフチル基、ビフェニル基等;炭素数7〜14を
有するアラルキル基、例えばベンジル基、シンナミル基
等;または炭素数7〜14を有するアルカリール基、例
えば、トリル基、クメニル基等が挙げられ、好ましくは
アルキル基である。また炭化水素オキシ基の炭化水素基
は前記した炭化水素基を挙げることができる。そのよう
な炭化水素オキシ基としては、アルコキシ基、シクロア
ルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ
基またはアルカリールオキシ基であり、アルコキシ基お
よびアリールオキシ基が好ましい。
【0011】また、Wが二価の炭化水素基の場合には、
炭素数1〜30を有するアルキレン基、例えばメチレン
基、エチレン基、トリメチレン基、オクタメチレン基等
、炭素数2〜30を有するアルキリデン基、例えばエチ
リデン基、プロピリデン基等、または、炭素数6〜16
を有するシクロアルキレン基、例えばシクロヘキシレン
基、シクロドデシレン基等もしくはシクロアルキリデン
基、例えばシクロヘキシリデン基等である。
【0012】本発明において有効なジフェノールとして
は、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン(いわゆるビスフェノールA);2,2−ビス(
3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
;2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン;1,1−ビス(3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン;1,4−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;1,1−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シ
クロドデカン;4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル;4,4−チオジフェノール;4,4−ジヒドロキシ
−3,3−ジクロロジフェニルエーテル;および4,4
−ジヒドロキシ−2,5−ジヒドロキシジフェニルエー
テル等が挙げられ、その他に米国特許明細書第2,99
9,835号、第3,028,365号、第3,334
,154号および第4,131,575号に記載されて
いるジフェノールが使用できる。
【0013】またカーボネート成分を導入するための前
駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネ
ート等が挙げられる。
【0014】次に、(化4)で示される構成単位は、ジ
フェノール成分および二価酸成分からなる。ジフェノー
ル成分の導入については、上記したのと同様のジフェノ
ールを使用できる。二価酸成分を導入するために使用す
るモノマーとしては、二価の酸またはその等価物質であ
る。二価の酸としては例えば炭素数8〜20、好ましく
は10〜12の脂肪族二酸である。この二価の酸または
その等価物質は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであっ
ても良い。脂肪族二酸は、α、ω−ジカルボン酸が好ま
しい。そのような二価の酸としては例えば、セバシン酸
(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オ
クタデカン二酸、アイコサン二酸等の直鎖飽和脂肪族ジ
カルボン酸が好ましく、セバシン酸およびドデカン二酸
が特に好ましい。また、等価物質としては、上記した二
価の酸の、例えば酸クロリドのような酸ハライド、例え
ばジフェニルエステルのようなジ芳香族エステル等が挙
げられる。ただし、エステルのエステル部分の炭素数は
、上記した酸の炭素数には含めない。上記した二価の酸
またはその等価物質は、単独でも良く、また2種以上の
組合せであっても良い。
【0015】成分(A)のコポリエステルカーボネート
は、(化3)(化4)で示される上記した2種の構成単
位を次の割合で有している。すなわち、(化4)で示さ
れる構成単位の量が、(化3)および(化4)の合計量
の2〜30モル%、好ましくは5〜25モル%、さらに
好ましくは7〜20モル%である。(化4)の量が2モ
ル%より少ないと転移温度(Tg)の低下が不十分であ
るので、流動性の改良効果がみられない。また、30モ
ル%より多いと従来のポリカーボネートと同等の優れた
物性、例えば機械的強度、耐熱性等が得られない。
【0016】成分(A)のコポリエステルカーボネート
の重量平均分子量は、通常10,000〜100,00
0、好ましくは18,000〜40,000である。こ
こでいう重量平均分子量とは、ポリカーボネート用に補
正されたポリスチレンを用いて、GPC(ゲル浸透クロ
マトグラフィー)によって測定されたものである。(ま
た、メチレンクロリド中、25℃で測定した固有粘度が
、0.35〜0.65dl/gであるものが好ましい。 )成分(A)のコポリエステルカーボネートは、公知の
ポリカーボネートの製造方法、例えばホスゲンを用いる
界面重合法、溶融重合法等によって製造できる。例えば
、クイン(Quinn)の米国特許第4,238,59
6号明細書ならびにクインおよびマルケジッヒ(Mar
kezich)の米国特許第4,238,597号明細
書に記截された方法で製造することができる。具体的に
は、まず、エステル形成基とジフェノールとの反応に先
立ち酸ハライドを形成し、次いでホスゲンと反応させる
。なお、ゴールドベルグ(Goldberg)の塩基性
溶液法(米国特許第3,169,121号明細書)では
、ピリジン溶媒が使用でき、またジカルボン酸が用いら
れる。α、ω−ジカルボン酸(例えばセバシン酸)のジ
エステル、(例えばジフェニルエステル)を使用する溶
融重合法もまた使用できる。好ましい製造方法は、米国
特許第4,286,083号明細書のコカノウスキー(
Kochanowski)の改良法である。この方法で
は、アジピン酸のような低級の二酸をあらかじめ塩の形
(好ましくはナトリウム塩のようなアルカリ金属塩)に
しておき、ジフェノールが存在する反応容器に添加する
。ホスゲンとの反応中、水相をアルカリ性のpH、好ま
しくは約pH8〜9に保持し、次いでホスゲンとの反応
の残り最小限約5%のところで、pH10〜11に上げ
る。
【0017】界面重合法、例えばビスクロロフォーメー
ト法による場合には、ポリカーボネートやコポリエステ
ルカーボネートの合成において良く知られている一般的
な触媒系を使用するのが好ましい。主な触媒系としては
、第3級アミン、アミジンまたはグアニジンのようなア
ミン類が挙げられる。第3級アミンが一般的に使用され
、その中でもトリエチルアミンのようなトリアルキルア
ミンが特に好ましい。
【0018】また、成分(A)のコポリエステルカーボ
ネートは、その末端がフェノールであっても十分な耐衝
撃強度を有するが、p−t−ブチルフェノール、イソノ
ニルフェノール、イソオクチルフェノール、m−または
p−クミルフェノール(好ましくはp−クミルフェノー
ル)、クロマニル化合物、例えばクロマンのような、よ
りかさ高い末端基を導入すると、より低温衝撃性が優れ
たコポリエステルカーボネートを得ることができる。
【0019】次に成分(B)について述べる。(B)成
分は、b−1)および/またはb−2)である。まず、
b−1)は、(a)ゴム質重合体、(b)芳香族ビニル
単量体成分および(c)シアン化ビニル単量体成分を含
む共重合体である。
【0020】本発明で使用される(a)ゴム質重合体と
しては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−
ブタジエンのランダム共重合体およびブロック共重合体
、該ブロック共重合体の水素添加物、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合
体などのジエン系ゴム、エチレン−プロピレンのランダ
ム共重合体およびブロック共重合体、エチレン−ブテン
のランダム共重合体およびブロック共重合体、エチレン
とα−オレフィンとの共重合体、エチレン−メタクリレ
ート、エチレン−ブチルアクリレートなどのエチレン−
不飽和カルボン酸エステルとの共重合体、アクリル酸エ
ステル−ブタジエン共重合体、例えばブチルアクリレー
ト−ブタジエン共重合体などのアクリル系弾性重合体、
エチレン−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルと
の共重合体、エチレン−プロピレン−エチリデンノルボ
ルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ヘキサジエン
共重合体などのエチレン−プロピレン非共役ジエンター
ポリマー、ブチレン−イソプレン共重合体、塩素化ポリ
エチレンなどが挙げられ、これらを1種または2種以上
で使用する。好ましいゴム質重合体としてはエチレン−
プロピレンゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンタ
ーポリマー、ジエン系ゴムおよびアクリル系弾性重合体
であり、特に好ましくはポリブタジエンおよびスチレン
−ブタジエン共重合体であり、このスチレン−ブタジエ
ン共重合体中のスチレン含有率は50重量%以下である
ことが好ましい。
【0021】本発明で使用される(b)シアン化ビニル
単量体成分としては、例えばアクリロニトリル、メタク
リロニトリル等を挙げることができ、これらを1種また
は2種以上使用する。
【0022】本発明で使用される(c)芳香族ビニル単
量体成分としては、例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、o−,m−もしくp−メチルスチレン、ビニルキシ
レン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブ
ロモスチレン、ジブロモスチレン、フルオロスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニ
ルナフタレン等を挙げることができ、これらを1種また
は2種以上使用する。好ましくはスチレン、α−メチル
スチレンである。
【0023】本発明における成分(B)のb−1)には
、上記の成分(a),(b)およびの(c)他に、(d
)これらの成分と共重合可能な単量体を本発明の目的を
損なわない範囲で使用することができる。そのような共
重合可能な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸
等のα,β−不飽和カルボン酸、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ
)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルメタク
リレート等のα,β−不飽和カルボン酸エステル類;無
水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和ジカ
ルボン酸無水物類;マレイミド、N−メチルマレイミド
、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N
−o−クロロフェニルマレイミド等のα,β−不飽和ジ
カルボン酸のイミド化合物類;等を挙げることができ、
これらの単量体は1種または2種以上で使用される。
【0024】成分b−1)において、各成分(a),(
b)および(c)の組成比は特に制限はなく、用途に応
じて各成分が配合される。
【0025】成分b−1)の共重合体としては、(a)
ゴム質重合体の存在下にその他の成分がグラフト共重合
したグラフト共重合体等が好ましく、さらに好ましくは
ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−エチレン
−プロピレン−スチレン共重合体)、ACS樹脂(アク
リロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体
)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリル系弾性重
合体−スチレン共重合体)である。
【0026】成分b−1)の共重合体の製造法に関して
は特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重合
、懸濁重合、乳化重合など通常公知の方法が用いられる
。また、別々に共重合した樹脂をブレンドすることによ
って成分b−1)を得ることも可能である。
【0027】次に、成分(B)のb−2)は、(b)芳
香族ビニル単量体成分および(c)シアン化ビニル単量
体成分を含む共重合体である。これらの具体例としては
、上記のb−1)において(b)および(c)として示
したものが挙げられ、これらの組成比は特に制限されず
、用途に応じて選択される。好ましいb−2)としては
、SAN樹脂(スチレン−アクリロニトリル共重合体)
である。また、成分b−2)の共重合体の製造法につい
ても、上記のb−1)と同様の方法が使用できる。
【0028】好ましい成分(B)としては、(a)ゴム
質重合体の存在下にその他の成分がグラフト共重合した
グラフト共重合体とb−2)の共重合体とのブレンド物
である。
【0029】上記した成分(A)および(B)の配合比
率は、(A)1〜99重量部に対して(B)を99〜1
重量部、好ましくは(A)10〜95重量部に対して(
B)を90〜5重量部である。
【0030】本発明は第2に、上述した熱可塑性樹脂組
成物に、前記(A)および(B)の合計100重量部に
対して200重量部以下の量で、さらに無機充填材を含
む熱可塑性樹脂組成物を提供する。無機充填材の量は、
200重量部を超えると、流動性が損なわれる。
【0031】本発明で使用できる無機充填材としては、
特に限定されず、慣用の全ての無機充填材を挙げること
ができる。具体的には、グラスファイバー、グラスフレ
ーク、グラスビーズ、ミルドグラス、タルク、クレー、
マイカ、カーボンファイバー、ウォラストナイト、チタ
ン酸カリウムウィスカー、酸化チタン、酸化亜鉛ウィス
カー等が挙げられる。
【0032】本発明の樹脂組成物はいずれも、上記した
成分のほかにさらに、その物性を損なわない限りにおい
て、その目的に応じて樹脂の混合時、成形時に、慣用の
他の添加剤、例えば顔料、染料、耐熱剤、酸化劣化防止
剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、流動性改
良剤、帯電防止剤等を添加することができる。
【0033】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
【0034】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例においては各成分として以下のも
のを用いた。 成分(A)   CPEC:以下のようにして製造したコポリエステ
ルカーボネート;ドデカン二酸(DDDA)7.2g(
31ミリモル)およびNaOH錠剤2.7g(68ミリ
モル)を水180mlに溶解し、DDDAのジナトリウ
ム塩を製造した。次に、底部に試料取出し口を備え、上
部に5つの口を持つ2000mlのモルトンフラスコに
、撹拌羽根、pH測定端、注入管およびドライアイスコ
ンデンサー付きのクライゼンアダプターを装着した。こ
の重合フラスコに、ビスフェノールA71g(311ミ
リモル)、トリエチエルアミン0.9ml、p−クミル
フェノール2.0g(9ミリモル)、メチレンクロリド
220mlおよび先に製造したDDDAのジナトリウム
塩を仕込んだ。引き続いて、このフラスコに、ホスゲン
を2g/分の速度で注入した。このとき、50%NaO
H水溶液を注入管より追加しながら、溶液をpH8に1
0分間維持した。その後、さらにホスゲンの注入を続け
ながら、50%NaOH水溶液を注入管より追加して溶
液のpHを10.5とし、10分間このpHに維持した
。 使用したホスゲンの量は全部で40g(400ミリモル
)であった。反応終了後、溶液のpHを11〜11.5
に調整して、有機溶媒相を水相から分離した。有機溶媒
相を2%の塩酸300mlで3回、次いでイオン交換水
300mlで5回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、濾過した。これをメタノール1500ml中に
投入して重合物を沈殿させた。得られた重合物を濾過に
より分離し、メタノール500mlで1回、次いでイオ
ン交換水500mlで4回洗浄した後、110℃で15
時間乾燥した。かくして次式(化6)および(化7)の
構造単位を、90:10のモル比で有するコポリエステ
ルカーボネートを得た。この固有粘度(メチレンクロリ
ド中25℃で測定)は0.46dl/gであった。以下
ではこれをCPECと略記する。
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】 PC−1:比較のために使用した、ビスフェノールAの
ポリカーボネート、商標LEXAN(日本ジーイープラ
スチックス(株)製)、クロロホルム中、23℃で測定
した固有粘度0.48dl/g PC−2:比較のために使用した、ビスフェノールAの
ポリカーボネート、商標LEXAN(日本ジーイープラ
スチックス(株)製)、クロロホルム中、23℃で測定
した固有粘度0.38dl/g 成分(B) b−1:ABS樹脂、商標UX  050(ウベサイコ
ン(株)製) b−2:SAN樹脂、商標SR  30B(ウベサイコ
ン(株)製) 無機充填材   グラスファイバー、商標FT  116(旭ファイ
バーグラス(株)製) 実施例1および比較例1〜2   各成分を表1に示す割合(重量比)で混合し、26
0℃、150rpm、15kg/時間(押出速度)に設
定した2軸押出機(30mm)で押出し、ペレットを作
成した。樹脂組成物のメルトインデックス(MI)をA
STM  D790にしたがって、260℃、5kg荷
重で測定した。次いで、このペレットを、80トンの成
形機を用いて、設定温度260℃、金型温度80℃で射
出成形した。得られた成形品についてアイゾット衝撃強
度および熱変形温度(HDT)を測定した。結果を表1
に示す。
【0037】なお、アイゾット衝撃強度は、ASTM 
 D256に従い、1/8インチ  ノッチ付アイゾッ
ト衝撃強度を測定した。また、熱変形温度はASTMD
648に従って、荷重18.6Kgで測定した。
【0038】 実施例2〜3および比較例3〜5   表2に示した成分を実施例1と同一の条件にて押出
してペレットを得、次いで射出成形して成形品を得た。 樹脂組成物および成形品について、実施例1と同様の評
価を行った。さらに、成形品の表面外観についても評価
を行った。結果を表2に示す。
【0039】なお表面外観は、60°における光沢度お
よび表面粗さにより評価した。表面粗さは、表面粗さ計
(表面情報処理機能付万能表面形状測定器モデルSE−
3H、(株)小坂研究所製)を用いて測定し、JIS 
 B0601に従って、最大高さ(R−max)、10
点平均粗さ(R−z)および中心線平均粗さ(R−a)
を求めた。測定距離は2.5mmとし、3回測定の平均
値をとった。数値が小さいほど、表面が平滑であること
を示す。
【0040】
【0041】
【発明の効果】本発明により、優れた耐衝撃性を維持し
つつ溶融流動性が改良された熱可塑性樹脂組成物を提供
できる。さらに無機充填材を含む本発明の樹脂組成物で
は、それに加えて表面外観を良好にすることができる。 よって、本発明の樹脂組成物はより広い用途に使用でき
、工業的に有用性が高い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)次式(化1):【化1】 および次式(化2); 【化2】 上記式中、RおよびR−はそれぞれ独立して、ハロゲン
    原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり
    、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O−
    、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または−
    C(=O)−であり、nおよびn−はそれぞれ独立して
    0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二価
    の脂肪族基であり、bは0または1である、で示される
    構造単位を有し、かつ前記(化2)の構造単位の量は(
    化1)および(化2)の構造単位の合計量の2〜30モ
    ル%を占めるところのコポリエステルカーボネート、な
    らびに (B)b−1)(a)ゴム質重合体、(b)芳香族ビニ
    ル単量体成分および(c)シアン化ビニル単量体成分を
    、共重合体の構成成分として含む共重合体、および/ま
    たは b−2)(b)芳香族ビニル単量体成分および(c)シ
    アン化ビニル単量体成分を、共重合体の構成成分として
    含む共重合体 を、(A)1〜99重量部に対して(B)99〜1重量
    部の割合で含む熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  前記(A)および(B)の合計100
    重量部に対して200重量部以下の量で、さらに無機充
    填材を含む請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0628600A2 (en) * 1993-05-28 1994-12-14 General Electric Company Fibre reinforced, impact modified polyester-carbonate compositions
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