JPH04245225A

JPH04245225A - 液晶表示素子

Info

Publication number: JPH04245225A
Application number: JP1082691A
Authority: JP
Inventors: Akio Murayama; 昭夫村山
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1991-01-31
Filing date: 1991-01-31
Publication date: 1992-09-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子に係わり
、さらに詳しくは、製造の際に、液晶組成物をセル（外
囲器）内に短時間でかつ均一に注入することができる液
晶表示素子に関する。

【０００３】

【従来の技術】近年液晶表示素子は、軽量、低消費電力
の利点を生かして、テレビジョン、ワードプロセッサ、
パーソナル・コンピュータ等のディスプレイとして数多
く市場に出回るようになっている。

【０００４】このような液晶表示素子は、第４図に示す
ように、互いに平行に配置され対向面に透明電極（図示
を省略。）が形成された２枚の電極基板１、２を、エポ
キシ樹脂系等の接着剤３により貼り合わせてセル（外囲
器）を形成し、このセル内に液晶組成物を封入して構成
されている。なお、このようなセルにおいては、接着剤
３による封止部の一部が開口されており、液晶組成物を
注入するための注入口４となっている。

【０００５】従来からこのようなセルの内部に液晶組成
物を注入充填するには、以下に示す方法が採られている
。すなわち、真空槽内で真空吸引装置によりセルの内部
を真空減圧状態とした後、セルの注入口に液晶組成物が
接するように導き、真空槽内を大気圧または加圧状態に
戻す。そして、セル内外の圧力差により、液晶組成物を
セル内に注入（圧入）充填する方法が行われている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の方法
で液晶組成物をセル内に注入充填する場合には、セル内
の排気と注入口からの注入という２段階を要していた。そして、排気と注入の各段階にそれぞれ時間がかかるた
め、Ａ４サイズ程度のセル内に液晶組成物を注入充填し
ようとすると、セル内部の排気に２〜４時間、液晶組成
物の充填に１〜２時間、合計で３〜６時間と長い時間を
要し、生産性が非常に悪いという問題があった。

【０００７】また従来の方法で得られた液晶表示素子に
おいては、セルの注入口４付近で液晶組成物の比抵抗が
低下したり、あるいは注入口４付近とその他の部分とで
液晶の組成が異なる、いわゆるクロマトグラフィ現象が
発生しやすいという問題があった。

【０００８】さらに、液晶組成物の注入に要する時間を
短縮するには、注入口４の径を大きくすることが効果的
であり、従来からそのような試みもなされている。しか
し、注入口４を大きくした場合には、その分だけ製造過
程での封止部の長さが短くなるため、セル厚に不均一を
生じてしまうという問題があった。

【０００９】本発明はこれらの問題を解決するためにな
されたもので、製造工程で液晶組成物をセル内に短時間
で、かつクロマトグラフィ現象等を生じさせることなく
均一に注入充填することができる、液晶表示素子を提供
することを目的とする。

【００１０】［発明の構成］

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示素子は
、互いに平行に配置された一対の電極基板の間に、液晶
組成物を挟持し、その周りに封止部を設けてなる液晶表
示素子において、前記封止部のうちの少なくとも一部を
、連続空孔を有する多孔性の内層と、その外側に設けら
れた無孔性の接着層とにより構成してなることを特徴と
している。

【００１２】

【作用】本発明の液晶表示素子においては、封止部の少
なくとも一部が２層構造を有し、内層が連続空孔を有す
る多孔性物質で構成されているので、外側の無孔性の接
着層を設ける前に、内層の連続空孔を通して液晶組成物
をセル内に能率的に注入し、特性の良好な液晶表示素子
を製造することができる。

【００１３】すなわち、例えばセルの一辺に相当する封
止部を、多孔性の内層を有する２層構造とものとし、残
りの封止部を通常の無孔性の接着剤で構成した液晶表示
素子においては、多孔性の内層だけを設けた状態で、こ
の部分が従来からの注入口と同様の機能を果たし、セル
内の排気と液晶組成物の注入を行う開口部となる。そし
て、この多孔性内層の連続空孔を通して液晶組成物の注
入が行われた後、その外側に無孔性の接着層が設けられ
て完全に封止される。

【００１４】また、封止部のうちの少なくとも２ヵ所以
上を、連続空孔を有する多孔性の内層を有する２層構造
とした液晶表示素子においては、少なくとも１か所の内
層部が液晶組成物の注入口として機能し、残りの内層部
がセル内の排気口として機能する。

【００１５】このように本発明の液晶表示素子において
は、多孔性内層の連続空孔を通して液晶組成物がセル内
に注入されるので、この部分を大きくとっても、セル厚
の不均一が生じることがなく、全面に亘って均一性が保
持される。

【００１６】また、多孔性内層の空孔の形状やあるいは
この部分の長さ等を、比較的任意に選択できるので、従
来に比べて注入に要する時間を容易に短縮することがで
きる。

【００１７】特に、封止部のうちで少なくとも２ヵ所以
上に多孔性内層が設けられている場合には、セル内の排
気と液晶組成物の注入とを同時に行うことができるので
、注入時間は画期的に短縮される。

【００１８】さらに、本発明においては、多孔性の内層
を通してセル内に液晶組成物が注入されるので、液晶組
成物中の汚染物質等がこの層に吸着されてセル内に侵入
することがない。したがって、注入口付近における液晶
の比抵抗の低下や、あるいはクロマトグラフィ現象が発
生することがなく、特性の良好な液晶表示素子が得られ
る。

【００１９】

【実施例】以下、本発明に係る液晶表示素子の実施例を
図面に基づいて説明する。

【００２０】図１は、本発明の液晶表示素子の一実施例
を示す断面図である。

【００２１】図において　　符号５、６は互いに平行に
配置された２枚のガラス基板を示し、これらのガラス基
板５、６の対向面には、それぞれ透明電極７、８が形成
されており、その上には配向処理が施された配向膜９、
１０がそれぞれ形成されている。また、このような２枚
の電極基板１１、１２の間には、液晶組成物１３が配向
膜９、１０に接して挟持されており、その周りには封止
部が形成され、基板が貼り合わせられるとともに内部が
気密に封止されている。そして、これらの封止部の大部
分は、無孔性の接着層１４からなり、封止部の一部が、
内外部を連通させる連続的な空孔１５を有する多孔性の
内層１６と、その外側に設けられた無孔性の接着性封止
層１７とから構成されている。なお、図中符号１８は、
基板間隔を均一に保持するための間隙材を示す。

【００２２】このような構造の液晶表示素子を、次のよ
うな方法で製造した。

【００２３】実施例１外形が２３０ｍｍ　×１８５ｍｍ　の透明ガラス基板５
、６の表面に、ＩＴＯ（インジウム−錫酸化物）膜を形
成し、これをエッチングして透明電極７、８を形成した
。またその上に、ポリイミド膜を形成した後ラビング処
理を行い、配向膜９、１０を形成した。次いで、第２図
に示すように、一方の電極基板１１上の３辺に配向膜９
の周辺に沿って、封止用の接着剤ＰＣ−４０１（吉川化
工社製）１９をそれぞれ印刷形成した。さらに、前記接
着剤のＰＣ−４０１にアルコール水を１　％加えたもの
２０を、電極基板１１上の残りの１辺に印刷形成した。

【００２４】次いで、もう一方の電極基板１２上に、間
隙材１８として直径７μｍのガラス繊維を分散散布した
後、これら２枚の電極基板１１、１２を貼り合わせ、２
０Ｋｇ／ｃｍ２　の圧力を加えながら１５０　℃、１時
間の加熱を行い、無孔性の接着剤からなる封止部を形成
した。またこのとき、アルコール水が加えられた接着剤
の塗布層は、加熱時にアルコール水が蒸発して多数の連
続的な空孔が形成された。こうして、多孔性の内層１６
が形成された。

【００２５】次に、こうして得られたセルを、真空吸引
装置を備えた真空槽内に配置し、槽内を１０−３ｔｏｒ
ｒの真空度に減圧することにより、セル内の排気を行っ
た後、多孔性の内層１６の外周面を液晶組成物１３に接
して配置し、この状態で真空槽内を大気圧に戻しして、
セル内に液晶組成物１３を注入充填した。このような注
入工程に要した時間は、セル内の排気時間が１時間、液
晶組成物の注入充填時間が約３０分の合計１時間３０分
であった。

【００２６】次いで、セル内に液晶組成物１３を充填し
た後、多孔性の内層１６の外側に紫外線硬化型接着剤等
を塗布した。そして、これを硬化させて接着性封止層１
７を形成し、液晶組成物１３を外部雰囲気から完全に遮
断した。

【００２７】こうして作製された液晶表示素子において
は、注入口付近の液晶の比抵抗の低下やクロマトグラフ
ィ現象が見られなかった。

【００２８】実施例２実施例１と同様に形成された電極基板１１、１２の一方
の上に、第３図に示すように、封止用の接着剤ＰＣ−４
０１１９の層と、これにアルコール水が１％加えられた
接着剤２０の層とが、それぞれ対向する２辺を形成する
ように塗布した。次いで、２枚の電極基板１１、１２を
貼り合わせ、圧力を加えながら１５０　℃、１時間の加
熱を行い、無孔性の接着剤からなる封止部と多孔性の内
層とをそれぞれ形成した。

【００２９】次いでこうして作製されたセル内の排気を
、実施例１と同様に真空槽内で１０−３ｔｏｒｒの減圧
状態で行った後、一方の多孔性内層の外周面に液晶組成
物を接触させ、真空槽内を大気圧にして液晶組成物をセ
ル内に注入充填した。

【００３０】このとき、液晶組成物の注入充填に要した
時間は、約１時間であった。次いで、実施例１と同様に
して、多孔性の内層の外側に紫外線硬化型接着剤等を塗
布して硬化させ、液晶組成物を外部雰囲気から完全に遮
断した。

【００３１】こうして作製された液晶表示素子において
は、実施例１と同様にクロマトグラフィ現象等の発生が
見られなかった。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように本発明の液晶表示素
子によれば、製造の際にセル内への液晶組成物の注入に
要する時間が大幅に短縮され、生産性が向上する。

【００３３】また、クロマトグラフィ現象等の発生がな
く、液晶組成の均一性に優れた液晶表示素子が得られる
。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶表示素子の一実施例を示す断面図
である。

【図２】実施例１の液晶表示素子製造におけるセルの作
製工程を示す斜視図である。

【図３】実施例２の液晶表示素子製造におけるセルの作
製工程を示す斜視図である。

【図４】　　従来の液晶表示素子のセルの構造を示す模
式的上面図である。

【符号の説明】

５、６…ガラス基板７、８…透明電極９、１０…配向膜１１、１２…電極基板１３………液晶組成物１４………無孔性の接着層１５………空孔１６………多孔性の内層１７………接着性封止層１８………間隙材１９………封止用接着剤２０………アルコール水が加えられた接着剤。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　互いに平行に配置された一対の電極基
板の間に、液晶組成物を挟持し、その周りに封止部を設
けてなる液晶表示素子において、前記封止部のうちの少
なくとも一部を、連続空孔を有する多孔性の内層と、そ
の外側に設けられた無孔性の接着層とにより構成してな
ることを特徴とする液晶表示素子。