JPH04242748A - 電子写真感光体基体の表面処理方法 - Google Patents

電子写真感光体基体の表面処理方法

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JPH04242748A
JPH04242748A JP41745290A JP41745290A JPH04242748A JP H04242748 A JPH04242748 A JP H04242748A JP 41745290 A JP41745290 A JP 41745290A JP 41745290 A JP41745290 A JP 41745290A JP H04242748 A JPH04242748 A JP H04242748A
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JP
Japan
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substrate
cutting
electrophotographic photoreceptor
weight
water
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Application number
JP41745290A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kawano
伸一 川野
Kan Miyake
三宅 完
Kunio Shigeta
邦男 重田
Takami Hashimoto
橋本 隆美
Sunao Kawada
川田 直
Masao Gan
雅夫 翫
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体基体の
表面処理方法に関し、詳しくは、アルミニウム系材料か
らなる電子写真感光体基体の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機、デジタルコピア、レー
ザープリンター等においては、回転ドラム状の電子写真
感光体基体(以下適宜「基体」と略称する)上に感光層
を設けてなる電子写真感光体が広く使用されている。か
かる電子写真感光体を構成する基体の材料としては、低
コスト、軽量、加工容易性等の利点から、アルミニウム
系材料が好ましく用いられている。このアルミニウム系
材料からなる回転ドラム状の基体は、一般に、管状素材
の表面を切削加工して仕上げられ、この切削加工時には
、通常、切削液が使用される。この切削液は、冷却作用
、潤滑作用、洗浄作用等を目的として使用されるもので
あり、具体的には、石油系、ポリブテン系、灯油、白灯
油等が使用されている。また、画像欠陥の発生を防止す
るために、基体の切削加工後に、ブラシや研磨剤等を利
用した接触式の洗浄手段により基体の表面を洗浄するこ
とも行われている。
【0003】電子写真感光体基体の表面処理方法に関連
する具体的な技術としては、従来、以下に掲げるものが
提案されている。 (1)油性向上剤および/または極圧添加剤を 1.0
重量%以下含有する切削油を使用して電子写真感光体基
体の加工を行う技術 (特開昭63−307463号公
報) 。 (2)特定範囲の割合のマグネシウムとケイ素と銅とチ
タンとを含有するアルミニウム合金からなる電子写真感
光体基体の表面を、切削部に丸みを有する切削工具によ
って仕上げる技術 (特開昭64− 86151号公報
)。 (3)特定範囲の割合のケイ素と鉄とを含有するアルミ
ニウム合金からなる電子写真感光体基体を用いる技術 
(特開昭64− 86152号公報) 。 (4)特定範囲の割合のマグネシウムとケイ素と銅とを
含有するアルミニウム合金からなる電子写真感光体基体
の表面を、切削部に丸みを有する切削工具によって仕上
げる技術 (特開昭64− 86153号公報) 。 (5)特定範囲の割合のケイ素とマグネシウムと鉄とを
含有するアルミニウム合金からなる電子写真感光体基体
を用いる技術 (特開昭64− 86154号公報) 
。 (6)特定範囲の割合のマグネシウムとケイ素と銅とチ
タンとを含有するアルミニウム合金からなる電子写真感
光体基体を用いる技術 (特開昭64− 86155号
公報) 。 (7)特定範囲の割合のケイ素と鉄とマグネシウムと、
特定割合以下のその他の金属とを含有するアルミニウム
合金からなる電子写真感光体基体を用いる技術(特開平
1−123245号公報) 。 (8)旋盤ユニットと、高圧液噴射加工ユニットと、電
子写真感光体基体の搬送ユニットとからなり、旋盤加工
と高圧噴射加工とが連続して自動的に行えるようにした
表面加工装置を用いる技術(特開平1−172573号
公報) 。 (9)オイルホールを有する回転工具とオイルホールを
有しない回転工具とを備えた主軸を回転自在に支持した
主軸頭を有する特定の切削液供給ノズル装置を用いる技
術(特開昭62−152642号公報) 。 (10)高圧の水の供給源に接続されたノズルの噴射孔
から電子写真感光体基体の表面に高圧の水を噴射させな
がら、このノズルを当該基体の表面に沿って走査させて
当該基体の表面を所定の表面粗さに粗面化する技術(特
開昭63−264764号公報) 。 (11)アルミニウム系材料からなる電子写真感光体基
体の表面を切削油を吹きかけながらダイヤモンドバイト
により切削加工した後、当該基体の表面をブラシや研磨
剤を使用する接触式の洗浄手段により洗浄することによ
り、画像欠陥の発生を防止するようにした技術(特開平
2−201373号、特開平2−191963号の各公
報) 。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術では、切削油を使用して表面加工されたアルミニウム
系材料からなる基体の表面には、アルミニウム切削粉、
ほこりやごみ等の環境異物、さび等が切削油に取り込ま
れた状態で当該基体に強固に付着する場合があり、この
状態が例えば1ヶ月以上の長期にわたり放置されると、
特に夏場の高温高湿下においては、上記の付着物がさら
に強固に固着されるようになり、基体の表面に部分的な
腐食(さび)が発生し、この腐食は目視によっては認識
できない場合もある。
【0005】このような腐食は、有機溶剤や界面活性剤
溶液に浸漬したり、あるいは超音波洗浄や紫外線/O3
 洗浄等の非接触式の洗浄手段によっては完全に除去す
ることができず、従って、かかる腐食が存在する基体の
表面に感光層を設けて電子写真感光体を構成すると、当
該腐食部分に画像欠陥が発生し、特に反転現像方式を採
用した画像形成プロセスに適用すると、得られる画像に
黒点、黒ジマ、局部的カブリが発生する問題がある。
【0006】基体表面の部分的な腐食は、当該基体表面
をブラシや研磨剤を用いた接触式の洗浄手段により洗浄
することによりある程度は除去することができるが、ア
ルミニウム系材料によっては基体表面に却ってキズがつ
いてしまい、当該キズの部分上に形成される感光層特に
キャリア発生層の膜厚が変化しやすいため、感光層の光
感度が変化し、ハーフトーン画像においてコントラスト
が生じて画像欠陥となる問題がある。さらに、表面粗さ
が 0.3〜2.0 μmRmax で、長さが 0.
1mm以内の部分に5〜15個の微小粗さを有するアル
ミニウム系材料からなる基体では、微小粗さの凹部内に
、油、切削粉、環境異物等が入り込み、これが放置され
ると固着し、この固着物はブラシや研磨剤のみでは必ず
しも除去することができないため画像欠陥の原因となり
、良好な品質の電子写真感光体基体が得られない場合が
ある。
【0007】また、従来技術のように切削油を使用して
表面加工されたアルミニウム系材料からなる基体では、
切削油を充分に除去するためには、フロン11、112
、113等のフロン、トリクロルエチレン、1,1,1
−トリクロルエタン、パークロルエチレン、塩化メチレ
ン等の塩素系溶剤を用いて洗浄しなければならず、従っ
て、このような溶剤を多量に使用することは、オゾン層
破壊、発ガン性等の観点から環境汚染、作業安全性に問
題がある。また、上記(10)の技術では、高圧の水を
噴射させながら基体表面の加工を行うものであり、高圧
の水のみでは金属表面の均一な加工を行うことは困難で
あるという問題がある。
【0008】本発明者らは、以上の問題を解決すべく鋭
意研究を重ねたところ、画像欠陥の発生は、基体の表面
加工時に発生した切削粉、環境異物等が切削油をバイン
ダーとして基体表面に固着し、あるいは切削油自体が分
解して強固に固着し、さらには化学反応により強固に固
着することが原因であることを突き止めた。そして、基
体として特定の添加成分を含有してなるアルミニウム系
材料からなる基体を用い、切削油の代わりに水系切削液
を用いて多結晶ダイヤモンド焼結体からなるバイトによ
り切削加工することにより、容易に洗浄することができ
、しかも画像欠陥の少ない品質の優れた電子写真感光体
基体を提供することができることを見出して本発明を完
成するに至った。
【0009】そこで、本発明の目的は、洗浄が容易で、
しかも画像欠陥の少ない電子写真感光体基体を得ること
ができる表面処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真感光体
基体の表面処理方法は、マグネシウム 0.1〜3重量
%、ケイ素0.01〜0.3 重量%、鉄0.01〜0
.3 重量%、マンガン 0.3重量%以下の添加成分
を含有してなるアルミニウム系材料からなる電子写真感
光体基体の表面に水系切削液を供給しながら、当該基体
の表面を多結晶ダイヤモンド焼結体からなるバイトによ
り切削加工することを特徴とする。水系切削液が、純水
、水道水、界面活性剤水溶液、水溶性有機溶剤、有機溶
剤水溶液であることが好ましい。
【0011】
【作用】水系切削液を使用することにより、アルミニウ
ム切削粉、ほこりやごみ等の環境異物等の基体表面への
溶着や固着が有効に防止される。仮に付着物が生じたと
しても強固に固着することがないのでその後の洗浄が容
易となる。従って、洗浄工程数の減少により生産性が向
上し、またブラシや研磨剤を用いて接触式で洗浄する必
要性が少ないので、基体表面にキズを発生させるおそれ
が少ない。しかも、洗浄にはフロンや塩素系溶剤を用い
る必要がないので、環境汚染、作業安全性の問題が生じ
ない。また、基体が、銅の含有割合が0.02重量%以
上、鉄の含有割合が 0.3重量%を超えるアルミニウ
ム系材料、例えばJISで規定されているA3003、
A1100、A1070、A1050合金からなる場合
には、水系切削液により切削加工する際に、添加金属で
ある銅や鉄と水とが反応し、部分的な孔食腐食を発生し
、画像欠陥の原因となるが、本発明では、添加金属の種
類および含有割合を、マグネシウム 0.1〜3重量%
、ケイ素0.01〜0.3 重量%、鉄0.01〜0.
3 重量%、マンガン 0.3重量%以下に規定してい
るので、水系切削液との反応による部分的な孔食腐食が
抑制される。また、水系切削液は油系切削液よりも安価
であり、切削液のコストの低減化を図ることができ、さ
らに水系切削液は、油系切削液に比べて冷却効果が高い
ことからバイトの長寿命化も図ることができる。
【0012】
【実施例】本発明の表面処理方法においては、特定のア
ルミニウム系材料からなる電子写真感光体基体の表面に
水系切削液を供給しながら、当該基体の表面を多結晶ダ
イヤモンド焼結体からなるバイトにより切削加工する。
【0013】本発明においては、基体材料として特定の
アルミニウム系材料を用いる。このアルミニウム系材料
は、マグネシウム(Mg) 0.1〜3重量%、ケイ素
(Si)0.01〜0.3 重量%、鉄(Fe)0.0
1〜0.3 重量%、マンガン(Mn) 0.3重量%
以下の添加成分を含有してなるアルミニウム系材料であ
る。また、その他の添加成分として、銅(Cu)が0.
01重量%以下、その他の金属が 0.1重量%以下の
割合で含有されていてもよい。
【0014】添加成分であるマグネシウム(Mg)は、
被切削性の改善、機械的強度の向上に寄与する。またA
l−Mg金属化合物は、孔食腐食を起こさず、全面腐食
となるため、画像欠陥の原因とはならない。ただし、M
gの割合が 0.1重量%未満では、このような効果が
充分には発揮されない。逆にMgの割合が3重量%を超
えるときは、Mg2 Si相晶出、粒界腐食、応力腐食
が促進される。
【0015】添加成分であるケイ素(Si)は、機械的
強度の向上、耐食性の改善に寄与する。ただし、Siの
割合が0.01重量%未満では、このような効果が充分
には発揮されない。逆にSiの割合が 0.3重量%を
超えるときは、粗大Si相が析出し、表面欠陥となる。
【0016】添加成分である鉄 (Fe) は、機械的
強度の向上に寄与する。ただし、Feの割合が0.01
重量%未満のときは、このような効果が充分には発揮さ
れない。 Feの割合が 0.1重量%を超えると孔食腐食が発生
するが、マンガン(Mn)が 0.1重量%を超えて存
在すれば、すなわちFeとMnとが1:1の割合で存在
すれば、この孔食腐食は実質上防止することができる。 しかし、Feの割合が 0.3重量%を超えるとMnの
存在下でも孔食腐食が発生するようになる。
【0017】添加成分であるマンガン(Mn)は、耐食
性の向上に寄与する。Feの存在下でAl6 〔Mn,
Fe〕で固定され、孔食が防止される。しかし、Mnの
割合が0.3 重量%を超えるときはAl−Mn相とし
て析出し、表面欠陥となる。
【0018】以上のように、Feは水系切削液による切
削加工時に孔食を発生させ、画像欠陥を引き起こす原因
となるが、Mnを微量添加することにより孔食の発生を
抑制することが可能となり、そしてMgは孔食を発生さ
せず、むしろ切削加工時に均一な酸化膜を形成し、放置
しても安定であり、優れた品質の電子写真感光体基体が
得られる。なお、基体を構成するアルミニウム系材料に
おける添加成分の含有割合は、理学電気社製の波長分散
型蛍光X線分析装置「システム3080」を用いて測定
されたものである。基体の形態としては特に限定されず
、回転ドラム状、エンドレスシートベルト状のいずれで
あってもよい。
【0019】切削液としては水系切削液を用いるが、基
体表面への水系切削液の供給は、例えば扶桑精機社製の
「マジックカット」等を用いてミスト状にして行うこと
が好ましい。ミスト状にすることにより、切削加工時に
発生した切削粉や環境異物の基体表面への強固な固着が
有効に防止され、また切削粉等が微小粗さの凹部内に入
ったとしても除去されやすい。さらに、切削粉等が基体
表面に強固に固着しないので洗浄が容易となる。また、
長期間放置されても、切削粉や環境異物が基体表面に強
固に付着するおそれがない。
【0020】水系切削液の供給量は、良好な冷却作用、
潤滑作用、洗浄作用を得る観点から、 0.003ml
/cm2 以上であることが好ましい。水系切削液の具
体例としては、純水、水道水、アニオン系、カチオン系
、非イオン系、両性等の界面活性剤水溶液、アルコール
系、ケトン系溶剤等の水溶性有機溶剤またはこれらと水
との混合物等が挙げられる。
【0021】本発明においては、切削工具として、多結
晶ダイヤモンド焼結体からなるバイトを用いる。荒加工
では、通常の多結晶ダイヤモンド焼結体が用いられるが
、仕上げ加工では、多結晶ダイヤモンド焼結体であって
、粒度が 0.5μm程度であって、ノーズの丸みの半
径Rが20mm以上のバイトを用いることが好ましい。 ノーズの丸みの半径Rが大きいものを使用することによ
り、バイトの送りピッチ内における最大高さRmax 
が小さくなり、加工面が洗浄されやすい形状となる。す
なわち、最大高さRmax は小さくてピッチが大きい
形状となる。また、ノーズの丸みの半径Rを大きくする
ことにより、最大高さRmax が同じ場合、バイトの
送りピッチを大きくでき、タクトタイムにも有効である
。ここで、最大高さRmax は、JIS B0601
−1982に準じて測定されたものである。使用した測
定器は、JIS B0651に規定された触針式表面粗
さ測定器である「表面粗さ測定器SE−30H」(小坂
研究所製)であり、使用した触針の先端曲率半径の呼び
値は2μmである。
【0022】表面加工の条件としては、荒加工では、主
軸回転数が2000〜6000rpm 、切込みが 0
.1〜0.2 mm、送りピッチが 0.2mm/re
v 程度がよく、仕上げ加工では、主軸回転数が200
0〜6000rpm 、切込みが20μm、送りピッチ
が 0.2mm/rev 程度がよい。なお、主軸回転
数は、管状の基体の外径によっても異なるので、一概に
規定することはできない。
【0023】本発明においては、特に、基体の表面粗さ
が 0.3〜1.0 μmRmax となるように切削
加工することが好ましい。また、基体の表面に、バイト
の送り方向において1回転当りの送り長さ(送りピッチ
)当り当該バイトを構成する多結晶ダイヤモンド焼結体
の粒度に起因する5〜40個の微小粗さが存在するよう
に切削加工することが好ましい。ここで、微小粗さは、
上記の最大高さRmax の測定と同様にして測定され
たものであり、使用する触針の先端曲率半径によっても
測定できる微小粗さの細かさが異なってくるが、一例に
おいては先端曲率半径の呼び値が2μmの触針が用いら
れる。
【0024】基体の切削加工に使用できる工作機械とし
ては、特に限定されないが、例えば図1に示す基体加工
用旋盤が挙げられる。図1において、1はドラム状の基
体、2はマグネットベース、3はホルダー、4はアトマ
イザー、5は噴霧ノズル、6は切削液容器、7は操作用
空気弁、8はバイトである。操作用空気弁7を操作者が
足で踏むとエアーがアトマイザー4に送られて、切削液
容器6の噴射ノズル5からミスト状の水系切削液が、バ
イト8と基体1との接触部分に噴射される。切削液の噴
霧装置の具体例としては、「マジックカット」(扶桑精
機社製)が挙げられる。図2は、切削液の噴霧装置の拡
大図である。
【0025】切削加工された基体は、次に洗浄工程に付
されるが、洗浄が容易であるため、純水、界面活性剤水
溶液、水溶性有機溶剤またはその水溶液等からなる洗浄
液を用いて、容易に洗浄することができる。従って、フ
ロンや塩素系溶剤を使用した場合の環境衛生上の問題が
発生せず、またブラシや研磨剤を用いて強く擦った場合
の画像欠陥の問題も発生しない。洗浄方法としては、特
に限定されないが、具体的には下記の方法が挙げられる
。 (1)基体を洗浄液中に浸漬して超音波洗浄する手段。 (2)基体を洗浄液中に浸漬してスポンジやブラシによ
り基体表面を軽く擦る手段。 (3)基体を洗浄液中に浸漬する手段。 以上の洗浄手段は適宜組合せて用いてもよい。洗浄後、
乾燥工程に付されるが、乾燥手段としては特に限定され
ない。例えば温純水引上げ乾燥、イソプロパノール乾燥
、蒸気乾燥等が用いられる。
【0026】本発明の方法により表面処理された電子写
真感光体基体は、電子写真複写機、デジタルコピア、レ
ーザープリンター等に用いられる電子写真感光体を構成
するために使用されるが、かかる電子写真感光体は、例
えば当該基体の表面にキャリア発生層とキャリア輸送層
を含む有機感光層を設けて構成される。
【0027】以下、さらに具体的な実施例について説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。実施例1下記の条件に従って、基体の表面に切削
液を供給しながら、当該基体の表面をバイトにより切削
加工した。 (1)基体 後記表1に示す組成のアルミニウム系材料からなる基体
であって、外径が60mmで長さが 273mmの回転
ドラム状の基体を用いた。 (2)切削液 比抵抗が5kΩ/cmの水道水を用いた。 (3)切削液の供給量 0.003ml/cm2 となるように供給した。 (4)工作機械 切削液の噴霧装置として「マジックカット」(扶桑精機
社製)を備えた、図1に示した基体加工用旋盤を用いた
。 (5)バイト 荒加工では、ノーズRが3mm、粒度が5μmの多結晶
ダイヤモンド焼結体からなるバイトを使用した。仕上げ
加工では、ノーズRが20mm、粒度が 0.5μmの
多結晶ダイヤモンド焼結体からなるバイトを使用した。 (6)加工条件 荒加工では、主軸回転数を3000rpm 、送りピッ
チを 0.2mm/rev 、切込を 0.2mmとし
た。仕上げ加工では、主軸回転数を3000rpm 、
送りピッチを 0.2mm/rev 、切込を20μm
とした。以上のようにして切削加工された基体表面を下
記の2通りの方法によって洗浄して表面処理された電子
写真感光体基体を得た。この基体の表面粗さは2.50
μmRmax であり、バイトの送り方向における送り
ピッチ当りの微小粗さの数は20個であった。 (a)切削加工された基体表面をメタノールにより水分
を置換し、東レエンジニアリング社製のロータリー式洗
浄機を用いて、1,1,1−トリクロロエチレンの3層
式で、温度50℃で超音波洗浄 (周波数28kHz 
) し、次いで温度25℃で超音波洗浄 (周波数40
kHz ) し、さらに温度74.1℃の蒸気により洗
浄した。 (b)純正化学社製の「RBS48S」(界面活性剤水
溶液)を用いて、ソニックフェロー社製の超音波洗浄装
置(600 W) により、超音波洗浄(周波数28k
Hz ) し、次いで同じ装置により純水を用いて、超
音波洗浄 (周波数200 kHz ) し、その後純
水に浸漬し、ソニックフェロー社製の「温純水引上げ装
置」により、引上げ速度 115mm/min 、温度
60℃で温純水引上げ乾燥を行った。
【0028】実施例2〜8 実施例1において、基体を、後記表1に示す組成のアル
ミニウム系材料からなる基体に変更したほかは、実施例
1と同様にして表面処理された電子写真感光体基体を得
た。
【0029】比較例1〜3 実施例1において、基体を、後記表1に示す組成のアル
ミニウム系材料からなる基体に変更したほかは、実施例
1と同様にして表面処理された電子写真感光体基体を得
た。
【0030】比較例4 実施例1において、基体を後記表1に示す組成のアルミ
ニウム系材料からなる基体に変更し、切削液をエクソン
社製の油性切削液「E−110 油」に変更したほかは
、実施例1と同様にして表面処理された電子写真感光体
基体を得た。
【0031】
【表1】
【0032】実写評価 以上の実施例および比較例で得られた電子写真感光体基
体を用いて、下記のようにして、下引層、キャリア発生
層、キャリア輸送層を順に積層して、機能分離型の2層
構成の有機感光層を備えた電子写真感光体を作製した。
【0033】(1)下引層 塗布溶剤として、トルエンと、2−ブタノン(MEK)
とを用い、バインダーとしてエルバックス4260(エ
チレン系共重合体)を用いて、電子写真感光体基体上に
乾燥後の膜厚が 0.2μmの下引層を設けた。
【0034】(2)キャリア発生層 塗布溶剤として2−ブタノン(MEK)を用い、バイン
ダー(溶液)としてKR−5240(シリコーン樹脂)
を用い、キャリア発生物質としてτ型無金属フタロシア
ニンを用いて、上記下引層の上に乾燥後の付着量が4m
g/dm2 のキャリア発生層を設けた。
【0035】(3)キャリア輸送層 塗布溶剤として1,2−ジクロロエタンを用い、バイン
ダーとしてユーピロンZ− 200(ポリカーボネート
BPZ)を用い、キャリア輸送物質としてED−485
  (スチリルトリフェニルアミン系) を用い、酸化
防止剤としてイルガノックス−1010(ペンタエリス
リル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−ターシャリブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕)を用
い、シリコーンオイルとしてKF−54(1/10希釈
液) を用いて、上記キャリア発生層の上に乾燥後の膜
厚が20μmのキャリア輸送層を設けた。
【0036】上記各電子写真感光体をコニカ社製のレー
ザープリンター「LP3115」に搭載して、反転現像
法によりA4サイズの普通紙に画像を形成する実写テス
トを行い、画質を評価した。なお、帯電電圧は、黒点、
黒ジマ、局部的カブリが出やすいように、VH =45
0 Vに設定した。また、画質の評価は、黒点、黒ジマ
、局部的カブリがいずれも発生しない場合を◎、黒点が
若干発生したがカブリのない場合を○、黒点、黒ジマ、
カブリが発生した場合を×とした。以上の結果は表1に
併せて示した。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の表
面処理方法によれば、基体として添加成分の種類および
割合を規定したアルミニウム系材料からなる基体を用い
、切削液として水系切削液を用いるので、アルミニウム
切削粉、ほこりやごみ等の環境異物等の基体表面への溶
着や固着が有効に防止され、洗浄が容易となると共に、
基体の添加成分と水系切削液との反応による孔食腐食の
発生が充分に防止される。従って、黒点、黒スジ、黒ジ
マ、局部的カブリ等の画像欠陥の少ない電子写真感光体
基体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基体加工用旋盤の説明図である。
【図2】切削液の噴霧装置の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1  基体 2  マグネットベース 3  ホルダー 4  アトマイザー 5  噴霧ノズル 6  切削液容器 7  操作用空気弁 8  バイト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  マグネシウム 0.1〜3重量%、ケ
    イ素0.01〜0.3 重量%、鉄0.01〜0.3 
    重量%、マンガン 0.3重量%以下の添加成分を含有
    してなるアルミニウム系材料からなる電子写真感光体基
    体の表面に水系切削液を供給しながら、当該基体の表面
    を多結晶ダイヤモンド焼結体からなるバイトにより切削
    加工することを特徴とする電子写真感光体基体の表面処
    理方法。
  2. 【請求項2】  水系切削液が、純水、水道水、界面活
    性剤水溶液、水溶性有機溶剤、有機溶剤水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体基体の
    表面処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009157193A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Canon Inc 基体洗浄方法及びそれを用いた電子写真感光体の製造方法並びに基体洗浄装置

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