JPH0424032A - 耐寒水性消火剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は消火剤に係り、特に−２７°Ｃにおいても結
晶の析出沈澱の生じない耐寒安定性にすぐれな中性の液
体消火剤に関する。

〔従来の技術〕

従来容器に詰装されている消火薬剤は粉末消火薬剤（＾
、Ｂ、Ｃ粉末消火薬剤−リン酸アンモニウム硫酸アンモ
ニウムな−ど・・・）、（Ｂ、Ｃ粉末消火薬剤重炭酸ソ
ーダ・・・）等が主体であったが、火災現場における燃
焼面に対する浸透性が水系消火薬剤に対して著しく弱く
、そのために再燃の危険性があり火災現場における透視
性の悪いことによる消火作業の困離等の問題が指摘され
ている。

水系消火薬剤として強化液消火薬剤（炭酸カリウム、炭
酸水素カリウムの水溶液）が現在背反しているが、強ア
ルカリ性で、しかも消火能力は３１以上使用して一般火
災Ａ−１級程度と、その消火能力は極めて小さく、大量
の放出が必要である。

又、強アルカリ性（ＰＨ１１〜１３程度）のため人畜に
対して必ずしも安全とはいえない。そのため中性強化液
消火薬剤が要望されて開発されているが、中性でしかも
消火能力の高い消火薬剤は長所もあり、短所もあって、
実用に当っては解決しなければならない問題点も多い。

中性消火薬剤として適しているリン酸アンモニウムは水
に対する溶解性も良く、その水溶液のＰＨはほぼ中性（
ＰＩＩ６．５〜８程度）を示し、中性消火液の主要薬剤
として理想的に考えられるが低温下く氷点下５℃以下）
において不安定な性状を示す欠陥がある。すなわち、省
令に規定されている耐寒性は一２０’Ｃでも使用できる
条件であるから、この条件を満すためには一２３℃でも
流動性を有していなければならないので、これを満足さ
せるために大量の不凍剤、凝固点降下剤の添加が必要と
なる。ところが、不凍剤、凝固点降下剤としては第四類
第二石油、第三石油類に属する危険物質が使用されてい
ることから、省令で規定される使用温度範囲一２０°Ｃ
〜４０°Ｃにて使用される条件には揮発、発火という点
での難点があり、消火薬剤として火災発生時の使用にお
ける能力低下の点で難点がある。

従ってリン酸アンモニウムは水系消火薬剤として使用さ
れにくく、もっばら粉末消火剤として使用されているの
が現状の技術である。

〔発明か解決しようとする課題〕

前記したように、粉末消火剤には火災現場の燃焼物に対
する水の冷却による温度低下作用と湿潤浸透性がないた
め、再燃焼等の問題点かあり、水系消火薬剤は一２０℃
でも使用できる耐寒性差ひに不凍剤、凝固点降下剤の燃
焼性に問題がある。またアルカリ性の強いものにおいて
は人畜に対する支障がある等の間頭があった。

この発明はこれらの実情に鑑みて一２０’Ｃにおける耐
寒性にすぐれた中性水系消火剤を提供することを目的と
して開発されたものである。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は前記課題を解決し目的を達成するなめに、 （１）リン酸アンモニウム水溶液に耐寒安定剤として、
苛性カリで中和したアミノトリメチレンホスホン酸を添
加した消火剤。

（２）リン酸アンモニウム水溶液に、不凍剤、としてエ
チレングリコールとジメチルトリグリコールとを添加し
た消火剤。

（３）リン酸アンモニウム水溶液に不凍剤としてエチレ
ングリコールとジメチルトリグリコールとを添加し、離
燃剤としてスルファミン酸グアニジン並びに臭化アンモ
ニウムを添加した消火剤。

という技術的な手段を講じた。

すなわち、この発明においては、リン酸アンモニウムを
水系消火剤として選択しながら耐寒性、難燃性、防災性
、中性でかつ消火効率増大を図ったものである。

〔作用〕

上記のように構成されたこの発明においては次のような
作用を有している。

リン酸アンモニウムを消火薬剤として７〜１２重量％、
水に溶解した水溶液は中性（ＰＨ６，５〜８）であり火
災燃焼部に付着浸透して温度を降下させ、かつＮ　Ｈ４
イオンによる真触媒作用と熱分解と水による冷却作用で
温度を降下させ、かつ酸素を奪って消火作用をする。

苛性カリで中和したアミノトリメチレンホスホン酸は１
．５〜２．５重量％添加することによってリン酸アンモ
ニウム水溶液の低温度下における結晶成長を抑止し流動
性状を安定化させる作用かある。

エチレングリコールはリン酸アンモニウム水溶液の低温
下における凝固を抑止し流動性を保持させる作用がある
。

スルファミン酸グアニジン並びに臭化アンモニウムは併
用添加によって前記不凍剤の４０°Ｃ以上において、燃
焼物の防炎効果、不凍剤等を不燃性、難燃性にする作用
かある。

〔実施例〕 この発明の詳細な説明する。

基礎実験（イ） 各種薬剤とその透明化を試みた結果 ◎エチレングリコール　　５ｍｌ　／’　１０００１１
で透明◎グリセリン　　　　　　　同上 ◎プロピレングリコール　　同上 ○ポリエチレングリコール　ＰＥＧ　２００３００，４
００゜６００、１００何れも白濁 ○カルボキシメチルセルローズｆｃＭｃ）低濃度で白濁 ◎ジメチルトリグリコール　透明 基礎実＠（ロ） 界面活性剤として、ベタイン型両性活性剤とＦ光活性剤
による透明化と凍結試験結果は次の表のとおりである。

以下余白 基礎実験（ハ）・・・・・・耐寒性実験単品又は混合の
耐寒性実験結果は次表のとおりである。

以上、Ｋ、Ｃｏ、ＫＨＣＯ，を除き、いずれも耐寒性は
不良であるが、ＣＨ）ＣＯＯＮＨ，、ＣＨ，Ｃ００Ｋに
ついては透明なゲル化を示す。

従って無機系凝固点降下補助剤として、脂肪族系有機薬
品ＣＨ，Ｃ００ＮＨ，、ＣＨ３Ｃ００ＫＣＨ，Ｃ００Ｎ
ａ３Ｈ２０はほぼ中性で不燃性溶解度大な塩類であるこ
とから有効な凝固点降下補助剤であ゛ることが確認され
た。

基礎実験（ニ） 実験（ロ）の配合に凝固点降下剤、不凍剤添加による耐
寒試験結果は次表のとおり。　　（×凍結）前記の結果
、ＥＧとＤＭＴＧの併用か最良と思われる。Ｅ　Ｇ　２
０ｍ１　／　１００　ｍｌの配合比が耐寒性は良好であ
るか、省令に規定された規格を満足させることはＥＧ単
体では不可能であり、粘度か非常に高くなり間Ｕも多い
。従ってＤＭＴＧ　（ジメチルトリグリコール）を併用
することにより、−２０’Ｃを確保し粘性も低くするこ
とか可能となった。

基礎実験（ホ） よる性状安定と耐寒試験は次のとおり。

（１１）（ジメチルトリグリコール） 基礎実験（へ） リン酸アンモニウム濃度別凝固点測定値は次の〔実験値
の検討〕 以上の基礎実験の結果からも判るように、リン酸アンモ
ニウムの使用量は水溶液対１２重量％か一つの濃度の限
界を示すものと考えられる。凝固点降下剤及び不凍側の
使用量も２０重量％（−１８°Ｃ）かやはり一つの濃度
の限界と考えられる。

基礎実験（ハ）において、酢酸アンモニウム、酢酸カリ
ウム、リン酸カリウム等が凝固点降下及び消火薬剤の補
助剤として有効なことが確認された。

リン酸アンモニウム１．５モルに対して、酢酸アンモニ
ウム、リン酸カリウム、酢酸カリウム０．８５モル〜１
．１５モルを混合添加することにより、凝固点降下と消
火能力が、その相乗効果により著しく向上することが判
った。

従って、アミノトリメチレンホスホン酸がリン酸アンモ
ニウム水溶液を一２０℃以下の低温度条件で加水分解に
対する結晶成長抑制剤、解膠剤、分散剤等の用途に多く
の可能性のあることに着眼し、アミノトリメチレンホス
ホン酸０．４〜０．５モルに対して苛性カリ０．２〜０
．３モルで中和添加すると消火性能、凝固点降下、性状
安定性ともに優れることが確認され、加えて無機系、有
機化合物、酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、リン酸カ
リウムを補助剤として併用すればより効果的であること
が判った。

一方脂肪族系有機薬品スルファミン酸グアニジン（ＣＨ
，ＮＳ　Ｈ３Ｏ３ＮＨ２）と臭化アンモニウム（ＮＨ，
Ｂ　ｒ　）か、凝固点降下剤として使用するエチレング
リコールメタノール　ジメチルトリグリコールの難燃剤
、防炎剤として著しい効果のあることも確認された。次
に界面活性剤とじてアニオン系、Ｎ−アシル−Ｎ−メチ
ル−β−アラニネート系、（ＲＣＯＮ　（ＣＨｓ　）　
ＣＨ２ＣＨ２ＣＯＯＮａ）と硫酸エステル塩系（Ｒ＞Ｃ
Ｈ３Ｓ元 ０、Ｎａ）を添加すれば、尚−層の安定した性状と油火
災（Ｂ火災）に対する消火性能を向上させられる。又少
量のＦ系界面活性剤、パーフルオロアルキルカリウム系
は消火泡展開剤としてすぐれ、燃焼物に対する強力な浸
透性促進剤として二塩基主成分とするアニオン系活性剤
を０．１〜１％添加配合すると一般火災（Ａ火災）の消
火性能を一段とすぐれたものに向上させることができる
ことか認められた。

ジメチルトリグリコールを５〜１０重量％重量工程レン
グリコールに併せ添加すると、粘度も低くなり液状中性
消火薬剤の流動性と浸透性の向上も著しい効果かあるこ
とも認められた。

前記アラニネート系十Ｆ系十二塩基性エステルスルホン
化物干ジメチルトリグリコールによる相乗効果は、表面
張力（１８ｄｙｒｌ／ａｍ以下）、界面張力（２ｄｙｎ
／ａｍ以下）の低下による消火性能の向上である。

本発明における最も効果的な配合実施例を示せば次のと
おりである。

前記配合実施例に示す消火剤の性状は次のとおりである
。

ＰＨ（２４℃）７．４ 比重　　　　　　１．１５２ 粘度　　　　　　３〜５ｃｓｔ 表面張力　　　　１８ｄｙｎ／Ｑ以下 界面張力　　　　２ｄｙｎ／■以下 拡散係数　　　　５ 消火能力　　　　Ａ−２／３Ｎ Ｂ−５／３Ｊｌ 使用温度範囲　　−２５°Ｃ〜４０℃ １５０時間凍結、類似する現 象なし。

結晶析出温度　　−２８℃ 以上の如く、この消火剤はほぼ中性で人畜への影響はな
い。消火能力も３．ｌｌ″Ｃ″Ａ−２並びにＢ−５の火
災に対応できる高性能を示している。結晶析出も　−２
８℃まで低下させることができ、耐寒性にすぐれている
。

以上実施例を要約すれば、次のとおりである。

１、リン酸アンモニウムの低温下に於ける、不 安定性をアミノトリメチレンスルホン酸、］ｌ ＣＨ １−ヒドロキシエチリデン−１，１− ジホスホン酸エチ ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジ
エチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、エチレ
ンジアミンテトラ酢酸ＥＤＴＡ（ＨＯＯＣＣＨ２）２　
Ｎ　（ＣＨ２）　２Ｎ　（ＣＨ２ＣＯＯＨ）　２分子量
２９２．２５を、１−ヒドロキシエチリデン−１，１−
ジホスホン酸に対し、Ｎａに相当するモル比を添加する
ことにより、解消したこと。

２、脂肪族系有機薬品ＣＨ，Ｃ００ＮＨ，、ＣＨ，Ｃ０
０Ｋ添加による凝固点降下と消火性能向上に著しく相乗
的に作用させたこと。

３、エチレングリコールとジメチルトリグリコールの併
用効果による粘度低下、凝固点降下、流動性の向上を可
能にしたこと。

４、スルファミン酸グアニジン（ＣＨ，Ｎ、Ｈ２Ｏ，Ｎ
Ｈ２）　、臭化アンモニウム（ＮＨ，Ｂｒ）の添加によ
り、エチレングリコール、ジメチルトリグリコール、メ
タノール、アラニン系界面活性剤等に対し、難燃性とＡ
、Ｂ火災双方の再燃防止と防炎効果、双方を効果的にし
たこと。

５、二塩基酸エステルスルホン化物と硫酸エステル系、
パーフルオロアルキルカリウムの併用による浸透性の向
上と付着効果とを可能にしたこと。

６、アラニン系Ｎ−アシル−Ｎ−メチル−β−アラニン
ナトリウムと硫酸エステル系、Ｆ系パーフルオロアルキ
ルカリウムによる、表面張力の著しい低下による濡れ効
果の促進。

７、モリブデン酸ナトリウムとベンゾトリアゾールにイ
ンヒビター剤として、Ｈ−１２を添加することによる防
錆効果。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、この発明は次のようなすぐれた効
果を有している。

（１）消火薬剤としてすぐれたリン酸アンモニウムを選
定し、水溶液に苛性カリで中和したアミノトリメチレン
ホスホン酸を耐寒安定剤として添加したので一２０’Ｃ
以下の低温下においても結晶析出を抑止し安定した性状
の中性水溶性消火剤とすることができる。

（２）リン酸アンモニウム水溶液に不凍剤としてエチレ
ングリコールとジメチルトリグリコールを添加したので
一２０℃の低温下においても耐寒性でしかも低粘度のた
め、流動性の良い極めて性状の安定した耐寒性中性水性
消火剤とすることができる。

（３）不凍剤としてエチレングリコールとジメチルトリ
グリコールを添加した消火液に難燃剤としてスルファミ
ン酸グアニジン並びに臭化アンモニウムを添加したので
４０℃以上の高温時においても消火剤が離燃性、防炎性
にすぐれている。

特許出願人　　　株式会社ジー・ティ・エル代理人　弁
理士　　　高　　　木　　八　　　次−二

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）リン酸アンモニウム水溶液に耐寒安定剤として苛
   性カリで中和したアミノトリメチレンホスホン酸を添加
   したことを特徴とする消火剤。
2. （２）リン酸アンモニウム水溶液に不凍剤としてエチレ
   ングリコールとジメチルトリグリコールとを併用添加し
   、凝固点と粘度の低下、流動性の向上を可能にしたこと
   を特徴とする消火剤。
3. （３）リン酸アンモニウム水溶液に不凍剤としてエチレ
   ングリコールとジメチルトリグリコールを添加し、難燃
   剤としてスルファミン酸グアニジン並びに臭化アンモニ
   ウムを添加したことを特徴とする消火剤。