JPH04239530A - 自動車用ポリアミド成形体 - Google Patents

自動車用ポリアミド成形体

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JPH04239530A
JPH04239530A JP589791A JP589791A JPH04239530A JP H04239530 A JPH04239530 A JP H04239530A JP 589791 A JP589791 A JP 589791A JP 589791 A JP589791 A JP 589791A JP H04239530 A JPH04239530 A JP H04239530A
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JP
Japan
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polyamide
mol
units
component units
component
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Application number
JP589791A
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English (en)
Inventor
Sanehiro Yamamoto
山 本  実 裕
Akio Ikeda
池 田  秋 夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、自動車用のポリアミド成
形体に関する。さらに詳しくは本発明は、自動車用の部
品として使用される引っ張り強度、曲げ強度、衝撃強度
等の機械的特性に優れていると共に、耐熱性および耐薬
品性に優れたポリアミド成形体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、自動車の燃費向上などを目
的として自動車の軽量化が提唱されており、従来金属で
形成されていた部品に代わり、樹脂性の部品が使用され
るようになってきている。一般的な樹脂成形体とは異な
り、自動車用部品には、非常に高い耐熱性および機械的
強度が要求されると共に、例えばガソリンなどと長時間
接触してもその特性が低下しにくいという耐薬品性が要
求される。また、自動車部品は、路面の凍結防止のため
に散布される塩化カルシウムなどと接触することから、
塩化カルシウム等の凍結防止剤との繰り返し接触によっ
てもクラックなどが発生しにくいという耐薬品性も必要
になる。さらに、こうした自動車部品は、例えば圧縮成
形あるいは射出成形などにより高い寸法精度で量産でき
ることが必要である。
【0003】従来、このような自動車用部品には、耐熱
性を考慮して例えばフェノール樹脂あるいはポリイミド
樹脂のような硬化樹脂の使用が検討されているが、これ
らの樹脂は成形性に問題があるため、近時、熱可塑性樹
脂を使用することが試みられている。熱可塑性樹脂の中
で6ナイロンあるいは66ナイロンのような脂肪族ポリ
アミドは、良好な成形性を有していると共に、ある程度
の耐熱性を有しているので、自動車用部品形成材料とし
て使用されている。
【0004】しかしながら、上記のような脂肪族ポリア
ミドは、吸水率が高く、例えばラジエター内の水と接触
すると比較的短時間で劣化する傾向がある。また、塩化
カルシウム等の凍結防止剤との繰り返し接触によっても
樹脂劣化がおこりやすい。
【0005】ところで、上記のような脂肪族ポリアミド
とは別に、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸のよう
な芳香族ジカルボン酸を使用した芳香族ポリアミドが知
られている(例えば特開昭62−156430号公報参
照)。
【0006】このような芳香族ポリアミドは、耐熱性な
どの特性に優れているが、このような芳香族ポリアミド
が、全て自動車用部品として必要な機械的特性、耐熱性
、耐薬品性および成形性など特性をバランスよく備えて
いるわけではなく、その組成比および重合度によって芳
香族ポリアミドの特性が異なる。本発明者は、このよう
に種々の芳香族ポリアミドの中で、特定の組成および極
限粘度を有する芳香族ポリアミドの成形体が特に自動車
用部品として必要な特性を有していることを見いだした
【0007】
【発明の目的】本発明は、機械的特性、耐熱性、耐薬品
性および成形性など特性に優れた自動車用ポリアミド成
形体を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明の自動車用ポリアミド成形体は、
テレフタル酸成分単位とヘキサメチレンジアミンを主成
分とするジアミン成分単位とからなる繰返し単位45〜
95モル%、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成
分単位とヘキサメチレンジアミンを主成分とするジアミ
ン成分単位とからなる繰返し単位0〜50モル%、およ
び炭素原子数8〜12の直鎖状α,ω−ジカルボン酸成
分単位とヘキサメチレンジアミンを主成分とするジアミ
ン成分単位とからなる繰返し単位2〜25モル%から構
成され、かつ30℃濃硫酸中で測定した極限粘度が1.
0〜1.6dl/gの範囲内にある芳香族ポリアミドと
、該芳香族ポリアミド100重量部に対して、10〜2
00重量部のガラス繊維とからなることを特徴としてい
る。
【0009】上記のような組成および極限粘度を有する
本発明のポリアミド成形体は、自動車用部品に必要とさ
れる機械的特性、耐熱性、耐薬品性および成形性など特
性を有しており、特に凍結防止剤等との接触によっても
、機械的特性および耐熱性等の特性が低下しにくい。
【0010】
【発明の具体的説明】次に、本発明の自動車用ポリアミ
ド成形体について具体的に説明する。本発明の自動車用
ポリアミド成形体は、少なくとも二種類の繰り返し単位
から形成されている。
【0011】第1の繰り返し単位は、テレフタル酸成分
単位と、ヘキサメチレンジアミンを主成分とするジアミ
ン成分単位とからなる繰返し単位である。この繰り返し
単位のうち、ジアミン成分がヘキサメチレンジアミンで
ある繰り返し単位は、次式[1]で表すことができる。
【0012】
【化1】
【0013】・・・[1]本発明の成形体を形成するポ
リアミドは、この式[1]で表される繰り返し単位を、
45〜95モル%、好ましくは50〜90モル%、さら
に好ましくは60〜80モル%の量で有している。
【0014】本発明のポリアミドを形成する第2の繰り
返し単位は、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成
分単位と、ヘキサメチレンジアミンを主成分とするジア
ミン成分単位とからなる繰返し単位である。この繰り返
し単位のうち、ジカルボン酸成分がイソフタル酸であり
、ジアミン成分がヘキサメチレンジアミンである繰り返
し単位は、次式[2]で表すことができる。
【0015】
【化2】
【0016】・・・[2]本発明の成形体を形成するポ
リアミドは、この式[2]で表される繰り返し単位を、
0〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、さらに好
ましくは10〜30モル%の量で有している。
【0017】本発明のポリアミドを形成する第2の繰り
返し単位は、セバシン酸成分単位と、ヘキサメチレンジ
アミンを主成分とするジアミン成分単位とからなる繰返
し単位である。この繰り返し単位のうち、ジカルボン酸
成分がセバシン酸であり、ジアミン成分がヘキサメチレ
ンジアミンである繰り返し単位は、次式[3]で表すこ
とができる。
【0018】
【化3】
【0019】・・・[3]本発明の成形体を形成するポ
リアミドは、この式[3]で表される繰り返し単位を、
2〜25モル%、好ましくは5〜25モル%、さらに好
ましくは10〜20モル%の量で有している。
【0020】このように式[1]で表される繰り返し単
位、式[2]で表される繰り返し単位および[3]で表
される繰り返し単位を上記のような比率で有することに
より、本発明の成形体は、自動車用部品として必要な機
械的特性、耐熱性および耐薬品性を有するようになる。 さらに、このような組成を有することにより、成形体自
体の吸水率も低下する。殊に、式[1]および[2]で
表される芳香族系の繰り返し単位の合計の含有率と、式
[3]で表される繰り返し単位の含有率とのニモル比が
([1]+[2]:[3])=70:30〜95:5の
範囲内にあるポリアミドから形成された成形体は、塩化
カルシウムと接触させながら加熱冷却を繰り返してもク
ラックが発生しにくく、特に優れた耐薬品性を示す。
【0021】本発明の成形体における上記のような組成
は、例えば13C−NMRで成形体についてスペクトル
を測定することにより確認することができる。上記のよ
うな組成を有するポリアミドは、さらに30℃の濃硫酸
中で測定した極限粘度[η]が1.0〜1.6dl/g
の範囲内のものであることが必要である。すなわち、こ
のような極限粘度を有するポリアミドを使用することに
より、機械的特性に優れ、寸法精度のよい溶融成形体を
連続的に製造することができる。殊にこの極限粘度[η
]が1.0〜1.5dl/gの範囲内にあるポリアミド
は、良好な成形性を有すると共に、耐熱性も特に優れて
いる。極限粘度[η]が1.0に満たないポリアミドか
ら製造された成形体は、機械的強度が自動車用部品とし
ては低くなる傾向があり、1.6dl/gより高い極限
粘度を有するポリアミドを用いると成形性が悪くなる。
【0022】また、本発明の成形体を形成するポリアミ
ドの融点(毎分10℃の昇温速度で示差熱分析により求
めた値)は、通常は280〜350℃、好ましくは30
0〜330の範囲内にある。また、このポリアミドは、
通常は結晶性であり、X線回折法により測定した結晶化
度は、通常は10〜30%の範囲内にある。
【0023】このようなポリアミドは、テレフタル酸成
分単位を形成し得るテレフタル酸系単量体と、テレフタ
ル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位を形成し得る芳
香族系ジカルボン酸単量体と、特定のα,ω−ジカルボ
ン酸成分単位を形成し得る脂肪族ジカルボン酸系単量体
と、ヘキサメチレンジアミン成分単位を形成し得るジア
ミン系単量体とを、例えば、溶液重縮合法、界面重縮合
法、溶融重縮合法および固相重縮合法などの方法を利用
して重縮合させることにより製造することができる。
【0024】ここで使用されるテレフタル酸系単量体と
しては、テレフタル酸の他、テレフタル酸ジハライドお
よびテレフタル酸ジエステルなどを挙げることができる
。また、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸系単量
体としては、イソフタル酸、2−メチルテレフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸およびビフェニルジカルボン酸
を挙げることができる。これらのうちでは、イソフタル
酸が好ましい。さらに、炭素原子数8〜12の直鎖状α
,ω−ジカルボン酸系単量体は、化合物中の全炭素原子
数が8〜12である脂肪族ジカルボン酸およびその誘導
体であり、この化合物中においてはカルボキシル基はア
ルキレン基の両末端に結合している。この脂肪族ジカル
ボン酸系単量体の具体的な例としては、セベリン酸(オ
クタン二酸)、セバシン酸(デカン二酸)、ウンデカン
二酸およびドデカン二酸を挙げることができる。これら
の中で特にセバシン酸が好ましい。なお、上記テレフタ
ル酸以外の芳香族ジカルボン酸系系単量体および脂肪族
ジカルボン酸系単量体としては、ジカルボン酸自体の他
、ジカルボン酸のジハライドおよびジカルボン酸のジエ
ステルなどを使用することもできる。
【0025】また、これらの単量体は、塩の形態であっ
てもよい。例えば、テレフタル酸とヘキサメチレンジア
ミンとから形成される塩、イソフタル酸とヘキサメチレ
ンジアミンとから形成される塩、セバシン酸とヘキサメ
チレンジアミンとから形成される塩などである。さらに
、ジアミン系単量体としては、ヘキサメチレンジアミン
の他、ヘキサメチレンジアミンと(ジ)カルボン酸とか
ら形成される塩などを使用することができる。なお、本
発明で使用されるジアミン系単量体は、ヘキサメチレン
ジアミンを主成分とするものであるが、本発明の自動車
用ポリアミド成形体の特性が維持される範囲内で他のジ
アミンを使用することもできる。この場合において、ヘ
キサメチレンジアミンは、全ジアミン系単量体の使用量
に対して、通常は90重量%以上、好ましくは95重量
%、さらに好ましくは98重量%以上使用される。
【0026】上記のような原料を使用したポリアミドの
製造方法の例を以下に示す。溶液重縮合は、例えば、上
記のような原料を溶解する溶媒(例:ベンゼン、トルエ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン)中で、−5〜80℃の反応
温度で、0.5〜5時間反応させる方法である。この方
法で、原料としてジハライドのようなハロゲン化物を使
用する場合には、トリエチルアミンのようなハロゲン化
水素捕捉剤の存在下に重縮合反応を行うことが好ましい
【0027】界面重縮合法は、例えば、相当するジアミ
ンとハロゲン化水素捕捉剤とを水に溶解させ、この水溶
液にラウリル硫酸ナトリウムのような界面活性剤を0.
1〜5重量%程度添加し、別に有機溶媒(例:ベンゼン
、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム)にジカルボ
ン酸ジハライドを溶解した有機溶媒溶液を用意し、上記
水溶液と有機溶媒溶液とを攪拌下に混合して−10〜5
0℃の温度で0.5〜2時間反応させる方法である。
【0028】溶融重縮合法は、ジカルボン酸系単量体お
よびジアミン系単量体の合計量100重量部に対して0
.5〜40重量部の水の存在下に、原料を240〜30
0℃に加熱し、0.5〜5時間反応させてまず[η]が
0.05〜0.3dl/g程度のオリゴマー(低次縮合
物)を調製し、次いで、このオリゴマーを押出機あるい
はニーダーのようなオリゴマーを溶融状態で混練しなが
ら反応させる反応装置に導入し、280〜360℃程度
の温度に1分〜3時間(押出機を用いた場合には通常は
1分〜30分程度)加熱して、原料を溶融状態で反応さ
せる方法である。なお、溶融状態で反応させる際に水が
生成するが、反応の際に生成した水は系外に除去される
。また、この方法において、オリゴマーを調製する際に
は、リン酸、次亜リン酸ナトリウム、リン酸オクチルお
よび塩化銅等の触媒、さらに安定剤などを添加してもよ
い。
【0029】固相重縮合法は、例えば、上記のような種
々の方法で調製したポリアミドあるいはオリゴマーを、
固体状態を維持しながら、250〜300℃程度に加熱
して減圧条件(例えば0.1〜10mmHg程度)ある
いは不活性雰囲気(例えば窒素気流中)でさらに反応さ
せる方法である。
【0030】本発明で使用されるポリアミドは、いずれ
の方法により調製されたポリアミドであってもよい。本
発明の自動車用成形体は、上記のような特定のポリアミ
ドとガラス繊維とからなる。
【0031】ここでガラス繊維としては、平均長さが、
通常は、0.1〜20mm、好ましくは0.3〜6mm
の範囲にあり、アスペクト比が、通常は10〜2000
、好ましくは30〜600の範囲にあるものが使用され
る。このようなガラス繊維を配合することにより、熱変
形温度などの耐熱特性、引張り強度、曲げ強度等の機械
的特性が良好な成形体を得ることができると共に、特に
塩化カルシウム等の凍結防止剤と繰り返し接触してもク
ラックが発生しにくくなる。このようなガラス繊維は、
ポリアミド100重量部に対して、10〜200重量部
の量で、好ましくは20〜180重量部の量で、さらに
好ましくは40〜150重量部の量で配合される。すな
わち、上記のような量でガラス繊維を配合することによ
り、自動車用成形体のように複雑な形態を有する成形体
を製造するのに充分な成形性を確保できると共に、機械
的特性および凍結防止剤との接触による耐クラック性な
どの特性が向上するのである。
【0032】本発明の自動車用成形体は、上記のような
ポリアミドとガラス繊維とを混合した後、例えば圧縮成
形、射出成形および押し出し成形などの溶融成形法を利
用して製造することができる。
【0033】本発明の自動車用ポリアミド成形体は、上
記のようなポリアミドをそのまま使用して、例えば圧縮
成形、射出成形および押し出し成形などの溶融成形法を
利用して製造することができるが、さらに、このポリア
ミドにガラス繊維を配合することにより、機械的強度お
よび耐熱性等が向上するほか、特に塩化カルシウムとの
接触によってもクラックが発生しにくくなる。
【0034】本発明の自動車用成形体の具体的な例とし
ては、シリンダーヘッドカバー、タイミングベルトカバ
ー、オイルリザーバータンク、ラジエタータンク、ヒー
ターコアタンク、ウォーターポンプインペラー、サージ
タンク、オイルパン、ギア、ヒューズケース、コネクタ
ー、冷却ファン、クラッチスペーサー、ベアリングリテ
ーナー、キャブレター、温水コネクター、バッファロッ
ド、ブッシュケース、フロントエアサスペンションチャ
ンバー、ハンドルラックガイド、エアインテイクパイプ
およびペダルなどを挙げることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の自動車用ポリアミド成形体は、
テレフタル酸成分単位を含む繰り返し単位と、テレフタ
ル酸以外の芳香族ジアミン成分単位を含む繰り返し単位
および特定の脂肪族ジカルボン酸成分単位を含む繰り返
し単位から形成されるポリアミドと、特定量のガラス繊
維とから形成されているので、機械的強度および耐熱性
などの特性に優れていると共に、特に凍結防止剤との繰
り返し接触によってもクラックが発生しにくく、自動車
用部品として特に優れた特性を示す。
【0036】次に本発明の実施例を示して本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定的に
解釈されるべきではない。なお、以下に示す実施例およ
び比較例における物性の測定は、下記の方法によって行
った。
【0037】・引張特性:ASTM−D−638に準じ
て、4号ダンベル(厚さ2mm)を用い、破断点強度お
よび伸びを求めた。 ・曲げ強度:ASTM−D−790に準じて、サイズ3
.2mm×12.7mm×127mmの試験片を用いて
曲げ試験を行って曲げ強度及び曲げ弾性率を求めた。
【0038】・耐熱性:耐熱性の評価は試験片の熱変形
温度を測定して評価した。熱変形温度は、ASTM−D
−648に準じて、18.6kg/cm3の曲げ応力が
加えられたサイズ6.4mm×12.7mm×127m
mの試験片を毎時2℃で昇温させ、たわみ量が0.25
4mmに到達した時の温度とした。
【0039】・アイゾット衝撃強度(ノッチ有り):A
STM−D−256に準拠して測定した。 ・耐塩化カルシウム性:4×120×130mmの角板
からゲートに対して直角方向に幅10mmの試験片を切
り出した(サイズ4×120×10mm)。この試験片
を80℃の水中で24時間前処理した後、第1図に示す
ような治具を用いてこの試験片1に応力を付与した。こ
の治具は第1図に示すように、100mmの間隔で配置
された二個の支点(曲率半径R2)と、この二個の支点
の中間点に配置された支点(同R5)とからなり、この
治具に上記試験片を装填することにより、試験片にはR
5の支点により4mmの歪が与えられる。上記のように
治具に装填された試験片の凸面2に飽和塩化カルシウム
水溶液を塗布し、100℃に2時間加熱した後室温で1
時間放置するヒートサイクルを1サイクルとして、この
試験片にヒートサイクルをかけた。試験片の表面状態、
すなわちクラックの発生の有無を目視で判断した。
【0040】
【実施例1】テレフタル酸(TA)255.8g(1.
54モル)、イソフタル酸(IA)73.1g(0.4
4モル)、セバシン酸(SA)44.5g(0.22モ
ル)、ヘキサメチレンジアミン(C6HA)256.8
g(2.21モル)、次亜リン酸ナトリウム0.47g
(4.4×10−3モル)、安息香酸3.36g(2.
75×10−2モル)およびイオン交換水146gを容
量1リットルのオートクレーブに仕込み、窒素ガスで充
分置換した後攪拌下に4時間かけて280℃まで昇温し
た。 さらに密閉状態のまま、280℃で1時間反応を行った
後、攪拌を止め、オートクレーブの底部から反応生成物
を抜き出した。
【0041】この反応生成物を窒素気流中、100℃、
100mmHgの減圧下に、一昼夜乾燥させて低次縮合
物を得た。次いで、この低次縮合物を二軸押出機(スク
リュー径30mm、L/D=42、シリンダー温度35
0℃、第4、第6および第8ゾーンは大気解放ベント、
回転数80rpm、低次縮合物供給量=2kg/時間、
排気は窒素パージ)を用いて、溶融状態で重縮合反応を
行い、極限粘度(30℃の濃硫酸中で測定)[η]が1
.08dl/gのポリアミドペレットを得た。
【0042】   このポリアミドの組成および物性は次の通りである
。 TA成分単位とC6HA成分単位との繰り返し単位含有
率  ・・・      70モル%IA成分単位とC
6HA成分単位との繰り返し単位含有率  ・・・  
    20モル%SA成分単位とC6HA成分単位と
の繰り返し単位含有率  ・・・      10モル
%極限粘度[η]                 
                      ・・・
  1.08dl/g融点(10℃/分の昇温速度で示
差熱分析により求めた値)  ・・・    320℃
上記のようなポリアミドペレット100重量部に対して
67重量部のガラス繊維(平均長さ=3mm、アスペク
ト比=230、日東紡績(株)製、旭ファイバーグラス
(株)製、チップドストランド03MAFT2A)とを
ベント付き二軸押出機(池貝鉄工(株)製、PCM−4
5)を用いてストランド状に押し出し、約3mmのペレ
ットを調製した。
【0043】こうして調製されたペレットを射出成形機
(東芝機械(株)製、IS−50)を用いて下記の条件
で試験片を射出成形した。 [射出成形条件] シリンダー温度(℃)=330/340/340/34
0射出圧力(Kg/cm2):一次/二次=1000/
800金型温度(℃):120 この試験片の引張強度、破断伸度、IZ衝撃強度、HD
Tおよび耐塩化カルシウム性を測定した。
【0044】結果を表1に記載する。
【0045】
【実施例2】実施例1において、重縮合条件の内、C6
HAの使用量を258.2g(2.22モル)に変えた
以外は同様にして極限粘度[η]が1.25dl/gの
ポリアミドを調製した。
【0046】このポリアミドの組成および物性は次の通
りである。 TA成分単位とC6HA成分単位との繰り返し単位含有
率  ・・・      70モル%IA成分単位とC
6HA成分単位との繰り返し単位含有率  ・・・  
    20モル%SA成分単位とC6HA成分単位と
の繰り返し単位含有率  ・・・      10モル
%極限粘度[η]                 
                      ・・・
  1.25dl/g融点(10℃/分の昇温速度で示
差熱分析により求めた値)  ・・・    320℃
このポリアミドを用いた以外は実施例1と同様にして試
験片を調製し、この試験片について引張強度、破断伸度
、IZ衝撃強度、HDTおよび耐塩化カルシウム性を測
定した。
【0047】結果を表1に示す。
【0048】
【実施例3】実施例1において、重縮合条件の内、C6
HAの使用量を259.2g(2.23モル)に変えた
以外は同様にして極限粘度[η]が1.47dl/gの
ポリアミドを調製した。
【0049】このポリアミドの組成および物性は次の通
りである。 TA成分単位とC6HA成分単位との繰り返し単位含有
率  ・・・      70モル%IA成分単位とC
6HA成分単位との繰り返し単位含有率  ・・・  
    20モル%SA成分単位とC6HA成分単位と
の繰り返し単位含有率  ・・・      10モル
%極限粘度[η]                 
                      ・・・
  1.47dl/g融点(10℃/分の昇温速度で示
差熱分析により求めた値)  ・・・    320℃
このポリアミドを用いた以外は実施例1と同様にして試
験片を調製し、この試験片について引張強度、破断伸度
、IZ衝撃強度、HDTおよび耐塩化カルシウム性を測
定した。
【0050】結果を表1に示す。
【0051】
【実施例4】実施例2において、重縮合条件の内、IA
を36.5(0.22モル)、SAを89.0(0.4
4モル)に変えた以外は同様にして極限粘度[η]が1
.47dl/gのポリアミドを調製した。
【0052】このポリアミドの組成および物性は次の通
りである。 TA成分単位とC6HA成分単位との繰り返し単位含有
率  ・・・      70モル%IA成分単位とC
6HA成分単位との繰り返し単位含有率  ・・・  
    10モル%SA成分単位とC6HA成分単位と
の繰り返し単位含有率  ・・・      20モル
%極限粘度[η]                 
                      ・・・
  1.29dl/g融点(10℃/分の昇温速度で示
差熱分析により求めた値)  ・・・    323℃
このポリアミドを用いた以外は実施例1と同様にして試
験片を調製し、この試験片について引張強度、破断伸度
、IZ衝撃強度、HDTおよび耐塩化カルシウム性を測
定した。
【0053】結果を表1に示す。
【0054】
【比較例1】実施例1において、重縮合条件の内、C6
HAの使用量を255.6(2.2モル)に変えた以外
は同様にして極限粘度[η]が0.94dl/gのポリ
アミドを調製した。
【0055】このポリアミドの組成および物性は次の通
りである。 TA成分単位とC6HA成分単位との繰り返し単位含有
率  ・・・      70モル%IA成分単位とC
6HA成分単位との繰り返し単位含有率  ・・・  
    20モル%SA成分単位とC6HA成分単位と
の繰り返し単位含有率  ・・・      10モル
%極限粘度[η]                 
                      ・・・
  0.94dl/g融点(10℃/分の昇温速度で示
差熱分析により求めた値)  ・・・    320℃
このポリアミドを用いた以外は実施例1と同様にして試
験片を調製し、この試験片について引張強度、破断伸度
、IZ衝撃強度、HDTおよび耐塩化カルシウム性を測
定した。
【0056】結果を表1に示す。
【0057】
【比較例2】実施例1において、ガラス繊維を30重量
%含有する市販の脂肪族ポリアミド(ナイロン66、C
M3001N、東レ(株)製)を使用して、射出成形シ
リンダー温度(℃)を270/280/280/280
、金型温度を80℃にした以外は同様にして試験片を調
製した。
【0058】この試験片について引張強度、破断伸度、
IZ衝撃強度、HDTおよび耐塩化カルシウム性を測定
した。結果を表1に示す。
【0059】表  1
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、成形体の耐塩化カルシウム性を測定す
るための治具を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1  ・・・  試験片 2  ・・・  凸面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  テレフタル酸成分単位とヘキサメチレ
    ンジアミンを主成分とするジアミン成分単位とからなる
    繰返し単位45〜95モル%、テレフタル酸以外の芳香
    族ジカルボン酸成分単位とヘキサメチレンジアミンを主
    成分とするジアミン成分単位とからなる繰返し単位0〜
    50モル%、および、炭素原子数8〜12の直鎖状α,
    ω−ジカルボン酸成分単位とヘキサメチレンジアミンを
    主成分とするジアミン成分単位とからなる繰返し単位2
    〜25モル%から構成され、かつ30℃濃硫酸中で測定
    した極限粘度が1.0〜1.6dl/gの範囲内にある
    芳香族ポリアミドと、該芳香族ポリアミド100重量部
    に対して、10〜200重量部のガラス繊維とからなる
    ことを特徴とする自動車用ポリアミド成形体。
JP589791A 1991-01-22 1991-01-22 自動車用ポリアミド成形体 Pending JPH04239530A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265398A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Toray Ind Inc 耐不凍液性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材

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JP2006265398A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Toray Ind Inc 耐不凍液性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる水回り部材

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