JPH04237582A - レーザ加工機 - Google Patents

レーザ加工機

Info

Publication number
JPH04237582A
JPH04237582A JP3014848A JP1484891A JPH04237582A JP H04237582 A JPH04237582 A JP H04237582A JP 3014848 A JP3014848 A JP 3014848A JP 1484891 A JP1484891 A JP 1484891A JP H04237582 A JPH04237582 A JP H04237582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
workpiece
machining
corner
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3014848A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ito
正樹 伊藤
Yoshihisa Yamaoka
山岡 良久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamazaki Mazak Corp filed Critical Yamazaki Mazak Corp
Priority to JP3014848A priority Critical patent/JPH04237582A/ja
Publication of JPH04237582A publication Critical patent/JPH04237582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の板種、板厚のワ
ークのコーナ部の切断加工を加工不良を生じることなく
適正に行なうことが出来るレーザ加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】図6はワークのコーナ部付近の切断経路
の一例を示す図、図7は従来のレーザ加工機による加工
制御方法の一例を示す図、図8は従来のレーザ加工機に
よる加工制御方法の別の例を示す図である。
【0003】従来、レーザ加工機を用いて、図6に示す
ように、ワークのコーナ部を切断経路PATに沿って切
断加工する際には、主として次の2つの加工制御方法が
採用されていた。即ち、図7に示すように、加工がワー
クのコーナ部に至る少し前に次の指令に係わる制御を開
始して加工を行なう第1の方法と、図8に示すように、
加工がワークのコーナ部に至ったところで加工動作を一
旦停止させた後、加工動作を再開する第2の方法とがあ
った。しかし、第1の方法では、前の指令に関する制御
が完全に終了する前から次の指令についての制御が開始
されるので、ワークのコーナ部近傍において両方の指令
に関する制御が同時に行なわれることから、図6に示す
ように、実際の切断経路PAT’が本来の切断経路PA
Tからずれてワークの形状誤差が生じる不都合があった
。この形状誤差は、両方の指令についての制御が同時に
行なわれる時間T1が長い程、大きくなる傾向がある。 また、第2の方法では、図8に示すように、前の指令に
関する制御が完全に終了してから次の指令についての制
御が開始されるので、必然的に加工時間が長くなるばか
りか、ワークのコーナ部を中心としたコーナ近傍領域A
RE1においてワーク切断速度が遅くなる(ワークのコ
ーナ部に達した瞬間にはワーク切断速度がゼロとなる)
ので、レーザ出力値、レーザ周波数、デューティ等のレ
ーザ出力条件がそのままでは入熱過多が原因で加工不良
が発生する危険性があった。
【0004】そこで、第1の方法と第2の方法の折衷案
として、自動コーナオーバライドと称される第3の加工
制御方法が採用されつつある。この自動コーナオーバラ
イドによる加工制御方法は、図5(b)に示すように、
コーナ近傍領域ARE1においてワーク切断速度を所定
の速度値V2に適宜低下させることにより、両方の指令
についての制御が同時に行なわれる時間T1を任意に設
定し得ることを特徴とする方法である。従って、自動コ
ーナオーバライドによる加工制御方法においては、前記
第1の方法(図7)と比べて前記時間T1が短い分だけ
ワークの形状誤差を小さくすることが出来ると共に、前
記第2の方法(図8)と比べて前記時間T1だけ加工時
間を短縮することが出来る。しかし、コーナ近傍領域A
RE1においてワーク切断速度が低下することから、従
来は、ワーク切断速度に応じてデューティを変更する形
で設定することにより、速度低下に伴なう入熱過多に起
因する加工不良を防止していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、自動コーナオ
ーバライドによる加工制御方法においては、ワークのコ
ーナ部におけるデューティの設定はパラメータ設定であ
り、作業者が該設定値を任意に変更することは出来ない
。従って、加工すべきワークの板種や板厚が変わった場
合には、必ずしも適正なデューティ設定とはならず、入
熱過多又は入熱不足による加工不良が発生する危険性が
あった。本発明は、上記事情に鑑み、加工すべきワーク
の板種及び板厚に応じて該ワークのコーナ部を適正に、
即ち加工不良を生じることなく切断加工することが出来
るレーザ加工機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、入力手
段(23)を有するレーザ加工機(1)において、切断
指令(CUC)の格納された加工プログラム(PRG)
を格納した第1のメモリ手段(25)を設け、前記第1
のメモリ手段(25)に格納された加工プログラム(P
RG)中の切断指令(CUC)に基づく切断動作がワー
クのコーナ部の切断動作であるか否かを判定し、当該切
断動作がワークのコーナ部の切断動作であると判定され
た場合に所定の信号(S1)を出力するコーナ部判定手
段(30)を設け、コーナオーバライド指令を出力する
指令手段(PRG、25)を設け、前記指令手段(PR
G、25)からのコーナオーバライド指令に基づいてコ
ーナ部を加工する際の切断速度を決定するコーナオーバ
ライド制御手段(26、31)を設け、前記コーナ部判
定手段(30)からの信号(S1)に基づいて、前記第
1のメモリ手段(25)に格納された加工プログラム(
PRG)中の切断指令(CUC)に基づくワークのコー
ナ部の切断加工を前記コーナオーバライド制御手段(2
6、31)により決定された切断速度で実行し得る加工
手段(3、11、12)を設け、ワーク切断速度(WC
S)に応じたレーザ出力条件(CD1、CD2、CD3
、CD4、CD5、CD6)が格納された加工条件ファ
イル(PCF)を、加工すべきワークのコーナ部の板種
及び板厚に対応した板種・板厚対応情報(KN、TN)
に対応した形で1個以上格納した第2のメモリ手段(3
3)を設け、ワークのコーナ部加工に際したワーク切断
の実速度(V1)を検出し演算する実速度検出演算手段
(27、32)を設け、前記入力手段(23)を介して
入力された板種・板厚対応情報(KN、TN)に対応し
た加工条件ファイル(PCF)を前記第2のメモリ手段
(33)から読み出し、該読み出された加工条件ファイ
ル(PCF)に基づいて前記実速度検出演算手段(27
、32)により演算されたワーク切断の実速度(V1)
に対応したレーザ出力条件(CD1、CD2、CD3、
CD4、CD5、CD6)を設定するレーザ出力条件設
定手段(26、35)を設け、前記レーザ出力条件設定
手段(26、35)により設定されたレーザ出力条件(
CD1、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6)に
基づいて、前記コーナオーバライド制御手段(26、3
1)により決定された切断速度でワークのコーナ部の加
工を行なうように前記加工手段(3、11、12)に対
して指令する加工制御手段(26、27、29)を設け
て構成される。なお、括弧内の番号等は、図面における
対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記
述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下
の「作用」の欄についても同様である。
【0007】
【作用】上記した構成により、本発明は、ワークのコー
ナ部のコーナオーバライド方式による切断加工に際して
、該ワークのコーナ部の板種及び板厚に適合した加工条
件ファイル(PCF)が選択され、該選択された加工条
件ファイル(PCF)に基づいて、ワーク切断の実速度
(V1)に応じたレーザ出力条件(CD1、CD2、C
D3、CD4、CD5、CD6)が設定されるように作
用する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明によるレーザ加工機の一実施例を示す
斜視図、図2は図1に示すレーザ加工機に装着された加
工制御装置の制御ブロック図、図3は加工条件ファイル
の一例を示す模式図、図4は加工プログラムの一例を示
す図、図5はワークのコーナ部付近のレーザ切断の様子
の一例を示す図で、(a)はワークの切断形状を示す図
、(b)は切断速度の変化を示す図である。
【0009】本発明によるレーザ加工機1は、図1に示
すように、機体2を有しており、機体2には、上部にワ
ーク搭載面3aの形成されたテーブル3がX軸方向であ
る矢印A、B方向に移動駆動自在に支持されている。ま
た、機体2にはコラム5がテーブル3の上方に跨る形で
設けられており、コラム5の前面には制御盤6が装着さ
れている。また、コラム5にはサドル7が、Y軸方向で
ある矢印C、D方向に移動駆動自在に支持されており、
サドル7には加工ヘッド9がZ軸方向である矢印E、F
方向、即ち上下方向に移動駆動自在に支持されている。 加工ヘッド9にはレーザ光伝送装置10が、コラム5内
に格納されたレーザ発振器11と加工ヘッド9を接続す
る形で設けられており、加工ヘッド9の下端には加工ト
ーチ12が設けられている。更に、加工トーチ12の下
部には射出口12aが下方、即ち前記テーブル3のワー
ク搭載面3aに向けて形成されている。
【0010】ところで、レーザ加工機1には、図1に示
すように、加工制御装置20が装着されており、加工制
御装置20は、図2に示すように、主制御部21を有し
ている。主制御部21にはバス線22を介してキーボー
ド等の入力部23、加工プログラムメモリ25、加工制
御部26、軸制御部27、レーザ発振制御部29、送り
速度演算部32、加工条件ファイルメモリ33、レーザ
出力条件設定部35、プログラム解析部30、基準点演
算設定部31及びパラメータメモリ34等が接続してい
る。軸制御部27には、前記テーブル3をX軸方向(矢
印A、B方向)に移動駆動する駆動モータ39が接続し
ており、駆動モータ39にはエンコーダ39aが、該駆
動モータ39の回転角度量を軸制御部27にフィードバ
ックする形で設けられている。また、軸制御部27には
、前記サドル7をY軸方向(矢印C、D方向)に移動駆
動する駆動モータ36が接続しており、駆動モータ36
にはエンコーダ36aが、該駆動モータ36の回転角度
量を軸制御部27にフィードバックする形で設けられて
いる。更に、軸制御部27には、前記加工ヘッド9をZ
軸方向(矢印E、F方向)に移動駆動する駆動モータ3
7が接続しており、駆動モータ37にはエンコーダ37
aが、該駆動モータ37の回転角度量を軸制御部27に
フィードバックする形で設けられている。また、レーザ
発振制御部29には前記レーザ発振器11が接続してい
る。
【0011】また、図2に示す加工制御装置20の加工
条件ファイルメモリ33には、複数個の加工条件ファイ
ルPCFが、加工すべきワークの板種(軟鋼(冷間)、
軟鋼(熱間)、アルミニウム等)及び板厚(0.6mm
、0.8mm、1.2mm等)に基づいて分類されて、
それぞれ特有のアドレスADRを付された形で格納され
ている。以下、加工条件ファイルPCFの一例として、
板種が軟鋼(冷間)で板厚が1.2mmであるワークに
関する加工条件ファイルPCFについて説明するが、他
の加工条件ファイルPCFについても同様である。
【0012】即ち、板種が軟鋼(冷間)で板厚が1.2
mmのワークに関する加工条件ファイルPCFは、図3
に示すように、「SPCC1.2」なるアドレスADR
を有しており、該加工条件ファイルPCFはピアシング
条件表PT及び切断条件表CTから構成されている。ピ
アシング条件表PTには、当該ワーク(即ち、1.2m
m厚の軟鋼(冷間)のワーク)に対してピアシング動作
を行なう際の最適なピアシング条件PDが格納されてい
る。 即ち、該ピアシング条件表PT中の「出力(W)」の桁
にはレーザ出力値PD1として「500」が、「周波数
(Hz)」の桁にはレーザ周波数PD2として「100
0」が、「デューティ(%)」の桁にはデューティPD
3、即ちパルスの周期に対するパルス幅の割合として「
20」が、「パルス」の桁にはパルスの種類PD4とし
て「スーパー」が、「ガス種」の桁にはアシストガスの
種類PD5として「酸素」が、「ガス圧(kg/cm2
)」の桁にはアシストガスの圧力PD6として「2.0
」が、更に「ドゥエル(s)」の桁にはピアシングの完
了待ち時間PD7として「1.0」が、それぞれ格納さ
れている。従って、出力500W、周波数1000Hz
でデューティ20%の「スーパー」なる種類のレーザ光
を圧力2.0kg/cm2の酸素と共に1.0秒間だけ
照射した場合に、レーザ加工機1は前記ワーク(即ち、
1.2mm厚の軟鋼(冷間)のワーク)に対して最適な
ピアシング動作を行なうことが出来ることを示している
【0013】また、図3に示す加工条件ファイルPCF
中の切断条件表CTは、複数行の切断条件ステップCS
から構成されており、各切断条件ステップCSにおいて
は、「速度(mm/min)」の桁に「5000」、「
4500」、……、「500」等の数値がワーク切断速
度WCSとして格納されており、更にワーク切断速度W
CSの図中右方には、当該ワーク切断速度WCSでワー
クの切断を行なう際の最適な切断条件CDが格納されて
いる。例えば、「速度(mm/min)」の桁にワーク
切断速度WCSとして「5000」が格納された第1切
断条件ステップCS1には、「出力(W)」の桁にレー
ザ出力値CD1として「1000」が、「周波数(Hz
)」の桁にレーザ周波数CD2として「1000」が、
「デューティ(%)」の桁にデューティCD3として「
100」が、「パルス」の桁にパルスの種類CD4とし
て「スーパー」が、「ガス種」の桁にアシストガスの種
類CD5として「酸素」が、「ガス圧(kg/cm2)
」の桁にアシストガスの圧力CD6として「2.0」が
、更に「補正(mm)」の桁にビーム径補正値CD7と
して「0.07」が、それぞれ格納されていることから
、前記ワーク、即ち1.2mm厚の軟鋼(冷間)のワー
クを5000mm/minの速度で切断する際には、出
力1000W、周波数1000Hzでデューティ100
%の「スーパー」なる種類のレーザ光を圧力2.0kg
/cm2の酸素と共に、切断経路から0.07mmだけ
オフセットした状態を維持しつつ照射した場合に、レー
ザ加工機1は前記ワークに対して最適な切断動作を行な
うことが出来ることを示している。このことは、切断条
件表CT中の「速度(mm/min)」の桁にワーク切
断速度WCSとして「5000」以外の数値(例えば、
「4500」、「500」)が格納されている切断条件
ステップCSについても同様である。
【0014】レーザ加工機1は以上のような構成を有す
るので、レーザ加工機1を用いて板状のワークの加工を
行なう際には、作業者は、加工すべきワークを図1に示
すレーザ加工機1のテーブル3のワーク搭載面3a上に
載置し、その状態で、図2に示す入力部23を介して、
加工すべきワークに対応したワーク番号WNO(例えば
、「O  0001」)並びに加工すべきワークの板種
及び板厚にそれぞれ対応した板種番号KN及び板厚番号
TNを入力して、主制御部21に対して加工プログラム
PRGの作成及び該加工プログラムPRGに基づく加工
を指令する。すると、主制御部21は、前記入力された
ワーク番号WNOに対応した加工プログラムPRGを加
工プログラムメモリ25から読み出し、該読み出された
加工プログラムPRG中に前記入力された板種番号KN
及び板厚番号TNをパラメータとしてローディングして
、ワークの板種及び板厚に対応した加工プログラムPR
Gを作成する。
【0015】こうして、加工すべきワークの板種番号K
N及び板厚番号TNがローディングされた加工プログラ
ムPRGは、例えば図4に示すように、複数個の加工ス
テップPSから構成されており、図中最上段の第1加工
ステップPS1には、当該加工プログラムPRGに特有
のワーク番号WNOとして「O  0001」が格納さ
れている。第1加工ステップPS1の直下段の第2加工
ステップPS2には、加工条件選択指令PCCとして「
G22I1J4」が格納されており、該加工条件選択指
令PCC「G22I1J4」中の「G22」は、当該第
2加工ステップPS2が加工条件の選択を指令するステ
ップであることを意味する。また、Iコードに続く数字
は、前記入力された板種番号KNであり、「1」なる板
種番号KNは、加工すべきワークの板種が軟鋼(冷間)
であることを意味する。更に、Jコードに続く数字は、
前記入力された板厚番号TNであり、「4」なる板厚番
号TNは、加工すべきワークの板厚が1.2mmである
ことを意味する。更に、第2加工ステップPS2の下方
の第5加工ステップPS5には、自動コーナオーバライ
ドを指示するコードである「G62」が格納されている
【0016】また、図4に示す加工プログラムPRG中
の第5加工ステップPS5の下方には、上から6段目の
第6加工ステップPS6から始まるピアシング指令ブロ
ックPCBが格納されている。ピアシング指令ブロック
PCB内の最上段の第6加工ステップPS6には、ピア
シング指令PLCとして「G76」が格納されているこ
とから、当該第6加工ステップPS6は、第2加工ステ
ップPS2中で指令された板種番号KN及び板厚番号T
Nに基づき、対応する加工条件ファイルPCFを読み出
し、該読み出された加工条件ファイルPCFのピアシン
グ条件表PT中の各数値等をピアシング条件PDとして
読み込み、該読み込まれたピアシング条件PDに基づい
て、図5(a)に示す第1基準点P1においてピアシン
グ動作を行なうことを指示している。
【0017】また、ピアシング指令ブロックPCBの下
方には、上から9段目の第9加工ステップPS9から始
まる切断指令ブロックCCBが格納されており、切断指
令ブロックCCB内の最上段の第9加工ステップPS9
には切断指令CUCとして「G01X20Y30F50
00」が格納されている。該切断指令CUC「G01X
20Y30F5000」中の「G01」は直線補間動作
を意味し、Xコード及びYコードに続く数字はそれぞれ
、直線補間終了点のX座標及びY座標を表わし、更に、
Fコードに続く数字は前記ワーク切断速度WCSを表わ
している。従って、当該第9加工ステップPS9は、前
記ピアシング動作を行なった第1基準点P1から、所定
のプログラム原点を基準としてX軸の正方向、即ち矢印
B方向に20mm、Y軸の正方向、即ち矢印C方向に3
0mmだけ離れた点、即ち図5(a)に示す第2基準点
P2まで5000mm/minの切断速度で直線補間す
ることを指示している。また、図4に示す加工プログラ
ムPRG中の第9加工ステップPS9の直下段の第10
加工ステップPS10には切断指令CUCとして「G0
1Y−15」が格納されている。該切断指令CUC「G
01Y−15」中の「G01」は直線補間動作を意味し
、Yコードに続く数字は直線補間終了点のY座標を表わ
している。従って、当該第10加工ステップPS10は
、前記第2基準点P2から、所定のプログラム原点を基
準としてX軸の正方向、即ち矢印B方向に20mm、Y
軸の負方向、即ち矢印D方向に15mmだけ離れた点、
即ち図5(a)に示す第3基準点P3まで5000mm
/minの切断速度で直線補間することを指示している
【0018】こうして、加工すべきワークの板種及び板
厚に対応した加工プログラムPRGが作成されたところ
で、図2に示す主制御部21は加工制御部26に対して
、該作成された加工プログラムPRGに基づく加工の実
行を指令し、加工制御部26は、前記作成された加工プ
ログラムPRGで指令された加工条件選択指令PCC中
のIコードに続く板種番号KN及びJコードに続く板厚
番号TN(図4に示す加工プログラムPRGの場合には
「1」及び「4」)に対応したアドレスADR(板種番
号KNが「1」で板厚番号TNが「4」である場合には
「SPCC1.2」)を生成する。更に、加工制御部2
6は、該生成されたアドレスADRを有する加工条件フ
ァイルPCFを加工条件ファイルメモリ33から読み出
し、該読み出された加工条件ファイルPCF中に格納さ
れた加工条件、即ちピアシング条件PD及び切断条件C
Dに基づいて、前記読み出された加工プログラムPRG
に基づく加工を実行する。
【0019】即ち、まず、図4に示す加工プログラムP
RG中の第2加工ステップPS2においては、加工条件
選択指令PCCとして「G22I1J4」が格納されて
いることから、加工制御部26は、これから行なう加工
が板厚1.2mmの軟鋼(冷間)のワークに対する加工
であることを認識し、該加工に対応したアドレスADで
ある「SPCC1.2」を検索キーとして、板厚1.2
mmの軟鋼(冷間)のワークに関する加工条件ファイル
PCF、即ち図3に示す加工条件ファイルPCFを加工
条件ファイルメモリ33から読み出す。
【0020】次に、加工制御部26は、図4に示す加工
プログラムPRG中のピアシング指令ブロックPCB内
の最上段の第6加工ステップPS6に格納されたピアシ
ング指令PLC「G76」に基づいて、前記読み出され
た加工条件ファイルPCF(即ち、図3に示す加工条件
ファイルPCF)中のピアシング条件表PT内に格納さ
れた複数個のピアシング条件PD、即ち「出力(W)」
の桁にレーザ出力値PD1として格納された「500」
、「周波数(Hz)」の桁にレーザ周波数PD2として
格納された「1000」、「デューティ(%)」の桁に
デューティPD3として格納された「20」、「パルス
」の桁にパルスの種類PD4として格納された「スーパ
ー」、「ガス種」の桁にアシストガスの種類PD5とし
て格納された「酸素」、「ガス圧(kg/cm2)」の
桁にアシストガスの圧力PD6として格納された「2.
0」及び「ドゥエル(s)」の桁にピアシングの完了待
ち時間PD7として格納された「1.0」をレーザ発振
制御部29に対して出力して、ピアシング動作の開始を
指令する。すると、レーザ発振制御部29はレーザ発振
器11を介して、テーブル3のワーク搭載面3a上のワ
ークに対して前記出力されたピアシング条件PDに基づ
くレーザ発振動作を行ない、その結果、図5(a)に示
すように、ワーク上の第1基準点P1において、これ等
出力されたピアシング条件PDに基づくピアシング動作
が行なわれる。
【0021】こうして、ワーク上の第1基準点P1にお
いてピアシング動作が終了した後、加工制御部26は、
図4に示す加工プログラムPRG中の切断指令ブロック
CCB内の最上段の第9加工ステップPS9において、
切断指令CUC「G01X20Y30F5000」中の
「G01」に基づいて、これから切断動作に移行するこ
とを認識し、プログラム解析部30に対して、これから
行なう切断動作がワークのコーナ部の切断動作であるか
否かを判定するように指令する。これを受けてプログラ
ム解析部30は、第9加工ステップPS9内の切断指令
CUC「G01X20Y30F5000」及びその次の
第10加工ステップPS10内の切断指令CUC「G0
1Y−15」に基づいて切断経路を解析し、該解析結果
に基づき、これから行なう切断動作がワークのコーナ部
の切断動作であると判定し、加工制御部26に対して所
定の信号S1を出力する。
【0022】すると、加工制御部26は、第5加工ステ
ップPS5内に格納されたコード「G62」に基づいて
自動コーナオーバライド方式でワークのコーナ部の切断
加工を行なうべく、基準点演算設定部31に対して、自
動コーナオーバライド方式で切断加工する際に基準とな
る各基準点を演算設定するように指令する。これを受け
て基準点演算設定部31は、第9加工ステップPS9内
の切断指令CUC「G01X20Y30F5000」中
のXコード及びYコードに続く第2基準点P2のX座標
「20」及びY座標「30」に基づいて、前記ピアシン
グ動作が行なわれた第1基準点P1からワークのコーナ
部の頂点である第2基準点P2までの距離L1をL1=
√(202+302)=36.1mmと算出する。次に
、基準点演算設定部31は、第2基準点P2のどれだけ
手前から1回目の減速を開始するのかを指示する距離、
即ち図5(a)に示す第2基準点P2と第1減速開始点
P5との間の距離L2、どの程度に減速するのかを指示
する速度値V2、第2基準点P2のどれだけ手前から2
回目の減速を開始するのかを指示する距離、即ち図5(
a)に示す第2基準点P2と第2減速開始点P7との間
の距離L3、更に、第2基準点P2からどれだけ離れた
ところで加速を開始するのかを指示する距離、即ち図5
(a)に示す第2基準点P2と加速開始点P9との間の
距離L4をパラメータメモリ34から読み出す。次いで
、基準点演算設定部31は、前記算出された第1基準点
P1から第2基準点P2までの距離L1から該読み出さ
れた距離L2を減じて、第1基準点P1から第1減速開
始点P5までの距離L5(=L1−L2)を算出する。 更に、基準点演算設定部31は、前記算出された第1基
準点P1から第2基準点P2までの距離L1から前記読
み出された距離L3を減じて、第1基準点P1から第2
減速開始点P7までの距離L6(=L1−L3)を算出
する。
【0023】こうして、第1基準点P1から第1及び第
2減速開始点P5、P7までの距離L5、L6が算出さ
れたところで、基準点演算設定部31は、これ等算出さ
れた距離L5、L6及び前記読み出された速度値V2、
距離L4を加工制御部26に対して出力する。すると、
加工制御部26は、これ等出力された距離L5、L6、
L4及び速度値V2並びに第9加工ステップPS9内の
切断指令CUC「G01X20Y30F5000」及び
第10加工ステップPS10内の切断指令CUC「G0
1Y−15」に基づいて、自動コーナオーバライド方式
による切断動作を実行していく。
【0024】即ち、加工制御部26は、まず第9加工ス
テップPS9内の切断指令CUC「G01X20Y30
F5000」中のFコードに続くワーク切断速度WCS
「5000」に基づいて、前記読み出された加工条件フ
ァイルPCF(即ち、図3に示す加工条件ファイルPC
F)中の切断条件表CT内に格納された複数個の切断条
件ステップCSの内、「速度(mm/min)」の桁に
ワーク切断速度WCSとして「5000」が格納された
第1切断条件ステップCS1を選択する。次いで、加工
制御部26は、該選択された第1切断条件ステップCS
1の各切断条件CDの内、「出力(W)」の桁にレーザ
出力値CD1として格納された「1000」、「周波数
(Hz)」の桁にレーザ周波数CD2として格納された
「1000」、「デューティ(%)」の桁にデューティ
CD3として格納された「100」、「パルス」の桁に
パルスの種類CD4として格納された「スーパー」、「
ガス種」の桁にアシストガスの種類CD5として格納さ
れた「酸素」及び「ガス圧(kg/cm2)」の桁にア
シストガスの圧力CD6として格納された「2.0」を
レーザ発振制御部29に対して出力して、レーザ発振動
作の開始を指令する。同時に、加工制御部26は、前記
選択された第1切断条件ステップCS1の各切断条件C
Dの内、「補正(mm)」の桁にビーム径補正値CD7
として格納された「007」及び切断指令CUC「G0
1X20Y30F5000」に基づいて、ワーク上の第
1基準点P1から第2基準点P2への切断経路を演算し
、該演算された切断経路に基づく制御指令を軸制御部2
7に対して出力する。
【0025】すると、レーザ発振制御部29はレーザ発
振器11を介して、前記出力された切断条件CDに基づ
くレーザ発振動作を行なうと共に、軸制御部27は、前
記出力された制御指令に基づいて、駆動モータ39を介
してテーブル3をワークと共にX軸の負方向である図1
矢印A方向に適宜移動駆動すると同時に、駆動モータ3
6を介してサドル7をY軸の正方向である図1矢印C方
向に適宜移動駆動する。その結果、テーブル3のワーク
搭載面3a上のワークに対して、図5(a)に示すよう
に、第1基準点P1からX及びY軸の合成方向である矢
印G方向に一直線状に、前記出力された切断条件CDに
基づくワークの切断動作が行なわれていく。この際、ワ
ークの矢印G方向の切断速度は、テーブル3及びサドル
7の慣性等の影響で、直ちに指令値である5000mm
/minで移動することは出来ず、図5(b)に示すよ
うに、第1基準点P1から第2基準点P2に至る途中の
第4基準点P4までは、ワークの切断速度は、ゼロから
5000mm/minまで過渡的に増大する。第4基準
点P4に達した後は、ワークの切断は矢印G方向に50
00mm/minの定速で行なわれる。
【0026】こうして、ワークの切断が、第1基準点P
1から矢印G方向に距離L5だけ離れた第1減速開始点
P5に達したところで、コーナオーバライド制御が開始
され、加工制御部26は、前記出力された速度値V2を
軸制御部27に対して出力して減速の開始を指令する。 これを受けて軸制御部27は、駆動モータ39及び36
を介して、それまでの矢印G方向の切断速度(即ち、5
000mm/min)を該出力された速度値V2に低減
する。この際も、テーブル3及びサドル7の慣性等の影
響で、ワークの矢印G方向の切断速度は、直ちに前記速
度値V2に低下することは出来ず、図5(b)に示すよ
うに、第1減速開始点P5から第2基準点P2に至る途
中の第6基準点P6までは、ワークの切断速度は500
0mm/minから前記速度値V2まで過渡的に減少し
、第6基準点P6に達した後は、ワークの切断速度は該
速度値V2に保持される。
【0027】こうして、ワークの切断が、第1基準点P
1から矢印G方向に距離L6だけ離れた第2減速開始点
P7に達したところで、コーナオーバライド制御部が開
始され、加工制御部26は再度、軸制御部27に対して
減速の開始を指令する。これを受けて軸制御部27は、
駆動モータ39及び36を介して、それまでの矢印G方
向の切断速度(即ち、速度値V2)をゼロに低減する。 この際も、テーブル3及びサドル7の慣性等の影響で、
ワークの矢印G方向の切断速度は過渡的に減少し、該切
断速度が完全にゼロとなるまでに所定の時間がかかる。
【0028】なお、ワークの切断が第2減速開始点P7
に達したところで、加工制御部26は、上記の矢印G方
向の減速開始指令と並行して、第10加工ステップPS
10内の切断指令CUC「G01Y−15」に基づく切
断動作を開始する。それには、加工制御部26は、それ
までのレーザ発振制御部29を介したレーザ発振器11
からのレーザ発振動作を継続したまま、前記選択された
第1切断条件ステップCS1の各切断条件CDの内、「
補正(mm)」の桁にビーム径補正値CD7として格納
された「0.07」及び切断指令CUC「G01Y−1
5」に基づいて、ワーク上の第2基準点P2から第3基
準点P3への切断経路を演算し、該演算された切断経路
に基づく制御指令を軸制御部27に対して出力する。す
ると、軸制御部27は、該出力された制御指令に基づい
て、駆動モータ36を介してサドル7をY軸の負方向で
ある矢印D方向に移動駆動する。すると、サドル7は矢
印D方向への移動を開始するが、このとき、同時にサド
ル7は、既に述べたように、矢印G方向に過渡的に減速
しつつ移動するので、ワークの実際の切断経路PAT’
は、これ等矢印G方向の移動動作と矢印D方向の移動動
作が合成されて、図5(a)に示すように、ワークのコ
ーナ部の頂点、即ち第2基準点P2の内側を曲線状に通
過する形で本来の切断経路PATからずれてしまう。し
かし、実際には第2減速開始点P7、第8基準点P8間
の距離は極めて短く、実際の切断経路PAT’の本来の
切断経路PATに対するずれは、無視し得る程小さいも
のとなる。
【0029】こうして、第8基準点P8に達すると、図
5(b)に示すように、それまでの矢印G方向の移動動
作は完全に停止し、矢印D方向の移動動作のみが行なわ
れるので、第8基準点P8から矢印D方向に一直線状に
、前記出力された切断条件CDに基づくワークの切断動
作がオーバライドされた速度値V2の切断速度で行なわ
れていく。
【0030】こうして、ワークの切断が、第2基準点P
2から矢印D方向に距離L4だけ離れた加速開始点P9
に達したところで、コーナオーバライド制御が終了し、
加工制御部26は、前記第9加工ステップPS9内の切
断指令CUC「G01X20Y30F5000」中にワ
ーク切断速度WCSとして格納された「5000」を軸
制御部27に対して出力して加速の開始を指令する。こ
れを受けて軸制御部27は、駆動モータ36を介して、
それまでの矢印D方向の切断速度(即ち、速度値V2)
を5000mm/minに増大させる。この際も、サド
ル7の慣性等の影響で、ワークの矢印G方向の切断速度
は、直ちに5000mm/minに上昇することは出来
ず、図5(b)に示すように、加速開始点P9から第3
基準点P3に至る途中の第10基準点P10までは、ワ
ークの切断速度は速度値V2から5000mm/min
まで過渡的に増大し、第10基準点P10から第3基準
点P3の手前の第11基準点P11までは、ワークの切
断速度は5000mm/minに保持される。その後、
第11基準点P11から先は、ワークの切断速度は50
00mm/minからゼロまで過渡的に減速され、最終
的には、加工プログラムPRG中の第10加工ステップ
PS10内の切断指令CUC「G01Y−15」で指示
された加工終点である第3基準点P3に至ったところで
ワークのコーナ部の切断加工が完了する。
【0031】このように、自動コーナオーバライド方式
でワークのコーナ部の切断加工を行なうと、切断速度は
、特にコーナ近傍領域ARE1において複雑に変化する
こととなる。その結果、レーザ光の単位切断長さ、単位
時間当りの照射エネルギー量が、ワークの切断速度の経
時的変化に応じて変化し、該照射エネルギー量が一定値
を越えた場合には、入熱過多が原因で加工不良が発生す
る危険性がある。
【0032】そこで、ワークのコーナ部の入熱過多によ
る加工不良の発生を未然に防止するため、ワークの時々
刻々の切断速度に応じてレーザ出力値CD1、レーザ周
波数CD2、デューティCD3、パルスの種類CD4、
アシストガスの種類CD5、アシストガスの圧力CD6
等のレーザ出力条件を適宜変更することにより、レーザ
光の単位切断長さ、単位時間当りの照射エネルギー量を
一定の範囲内に維持した形でワークのコーナ部の切断加
工を実行する。
【0033】それには、図4に示す加工プログラムPR
G中の第9加工ステップPS9に格納された切断指令C
UC「G01X20Y30F5000」及び第10加工
ステップPS10に格納された切断指令CUC「G01
Y−15」に基づく切断動作(即ち、ワーク上の第1基
準点P1から第3基準点P3に至るまでのコーナ部の切
断動作)の実行に際して、加工制御部26は送り速度演
算部32に対して、ワーク切断の実速度V1を経時的に
演算するように指令する。これを受けて送り速度演算部
32は、所定の時間間隔ΔT(但し、第1基準点P1か
ら第3基準点P3に至るまでの時間に比べて大幅に短い
時間間隔)毎に、エンコーダ39aにより検出された駆
動モータ39の回転角度量及びエンコーダ36aにより
検出された駆動モータ36の回転角度量に基づいてワー
ク切断の実速度V1を演算する。
【0034】こうして、ある時点のワーク切断の実速度
V1が演算されたところで、送り速度演算部32は該演
算された実速度V1をレーザ出力条件設定部35に出力
する。これを受けてレーザ出力条件設定部35は、前記
読み出された加工条件ファイルPCF(即ち、図3に示
す加工条件ファイルPCF)に基づいて、前記出力され
た実速度V1に一致したワーク切断速度WCSが格納さ
れた切断条件ステップCS内の各切断条件CDの内、レ
ーザ光の出力に関するレーザ出力条件、即ち「出力(W
)」の桁に格納されたレーザ出力値CD1、「周波数(
Hz)」の桁に格納されたレーザ周波数CD2、「デュ
ーティ(%)」の桁に格納されたデューティCD3、「
パルス」の桁に格納されたパルスの種類CD4、「ガス
種」の桁に格納されたアシストガスの種類CD5及び「
ガス圧(kg/cm2)」の桁に格納されたアシストガ
スの圧力CD6を読み込む。
【0035】なお、図3に示す加工条件ファイルPCF
中に前記出力された実速度V1に一致したワーク切断速
度WCSが格納された切断条件ステップCSが存在しな
い場合には、次のようにして各レーザ出力条件を設定す
る。即ち、レーザ出力条件の内、パルスの種類CD4及
びアシストガスの種類CD5については、前記出力され
た実速度V1に最も近いワーク切断速度WCSが格納さ
れた切断条件ステップCS内の各レーザ出力条件、即ち
パルスの種類CD4及びアシストガスの種類CD5を読
み込む。また、レーザ出力条件の内、レーザ出力値CD
1、レーザ周波数CD2、デューティCD3及びアシス
トガスの圧力CD6については、前後の切断条件ステッ
プCS、CS内の各レーザ出力条件に基づいて比例配分
法によりレーザ出力値CD1、レーザ周波数CD2、デ
ューティCD3及びアシストガスの圧力CD6を算出す
る。 例えば、前記出力された実速度V1が1200mm/m
inである場合には、図3に示すように、ワーク切断速
度WCSが1000mm/minであるときの最適なレ
ーザ出力値CD1が200Wであり、ワーク切断速度W
CSが1500mm/minであるときの最適なレーザ
出力値CD1が300Wであることから、1200mm
/minの実速度V1に対応したレーザ出力値CD1を       {(1200−1000)/(1500−
1000)}                   
           ×(300−200)+200
=240Wと算出する。また、ワーク切断速度WCSが
1000mm/minであるときの最適なレーザ周波数
CD2は200Hzであり、ワーク切断速度WCSが1
500mm/minであるときの最適なレーザ周波数C
D2は300Hzであることから、同様の比例配分法に
より、1200mm/minの実速度V1に対応したレ
ーザ周波数CD2を240Hzと算出する。また、ワー
ク切断速度WCSが1000mm/minであるときの
最適なデューティCD3は20%であり、ワーク切断速
度WCSが1500mm/minであるときの最適なデ
ューティCD3は30%であることから、同様の比例配
分法により、1200mm/minの実速度V1に対応
したデューティCD3を24%と算出する。更に、ワー
ク切断速度WCSが1000mm/minであるときの
最適なアシストガスの圧力CD6は2.0kg/cm2
であり、ワーク切断速度WCSが1500mm/min
であるときの最適なアシストガスの圧力CD6は2.0
kg/cm2であることから、1200mm/minの
実速度V1に対応したアシストガスの圧力CD6を2.
0kg/cm2と算出する。
【0036】こうして、演算された実速度V1に対応し
た各レーザ出力条件が設定されたところで、レーザ出力
条件設定部35は前記設定された各レーザ出力条件を加
工制御部26に出力する。これを受けて加工制御部26
は、該出力された各レーザ出力条件をレーザ発振制御部
29に対して出力して、レーザ発振動作の実行を指令す
る。すると、レーザ発振制御部29はレーザ発振器11
を介して、前記出力された各レーザ出力条件、即ち現在
のワーク切断の実速度V1に適合した各レーザ出力条件
に基づくレーザ発振動作を行なう。
【0037】以下、同様にして、このようなレーザ出力
条件の更新動作を伴なう切断動作をワーク上の第1基準
点P1から第3基準点P3に至るまで前記所定の時間間
隔ΔTで順次実行する。なお、第2減速開始点P7から
第8基準点P8までの切断区間は、既に述べたように、
他の切断区間と異なり、直線状ではなく曲線状に切断加
工される(即ち、ワークの切断方向が時々刻々変化する
)が、X−Y平面上の切断動作であることに変わりはな
いので、該第2減速開始点P7から第8基準点P8まで
の切断区間におけるワーク切断の実速度V1も、エンコ
ーダ39aにより検出された駆動モータ39の回転角度
量及びエンコーダ36aにより検出された駆動モータ3
6の回転角度量に基づいて演算することが出来、従って
、それに基づくレーザ出力条件の更新動作も適正に実行
することが可能である。こうして、ワークがレーザ出力
条件の更新動作を伴ないつつ第3基準点P3まで切断加
工されたところで、図4に示す加工プログラムPRG中
の第9加工ステップPS9に格納された切断指令CUC
「G01X20Y30F5000」及び第10加工ステ
ップPS10に格納された切断指令CUC「G01Y−
15」に基づく切断動作が完了する。
【0038】このように、ワークのコーナ部を自動コー
ナオーバライド方式で切断加工するに際して、レーザ出
力条件の更新動作を所定の時間間隔ΔTで順次実行する
と、加工すべきワークの板種及び板厚に適合した形で、
かつワーク切断の時々刻々の実速度V1に対応した形で
適正なレーザ出力条件を設定し、該設定されたレーザ出
力条件に基づいてワークの切断加工を実行することが出
来る。その結果、従来のパラメータによるデューティ設
定と異なり、加工すべきワークの板種や板厚が変わって
も、入熱過多や入熱不足による加工不良の発生を防止し
つつワークのコーナ部を常に適正に切断加工することが
可能となる。
【0039】なお、上述の実施例においては、図5(b
)に示すコーナ近傍領域ARE1における切断速度を決
定する速度値V2が予めパラメータメモリ34に格納さ
れている場合について説明したが、速度値V2は作業者
が公知のオーバライド指令手段を操作することにより該
速度値V2を適宜設定するようにしてもよいことは勿論
である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力部23等の入力手段を有するレーザ加工機1におい
て、切断指令CUCの格納された加工プログラムPRG
を格納した加工プログラムメモリ25等の第1のメモリ
手段を設け、前記第1のメモリ手段に格納された加工プ
ログラムPRG中の切断指令CUCに基づく切断動作が
ワークのコーナ部の切断動作であるか否かを判定し、当
該切断動作がワークのコーナ部の切断動作であると判定
された場合に所定の信号S1を出力するプログラム解析
部30等のコーナ部判定手段を設け、コーナオーバライ
ド指令を出力する加工プログラムPRG、加工プログラ
ムメモリ25等の指令手段を設け、前記指令手段からの
コーナオーバライド指令に基づいてコーナ部を加工する
際の切断速度を決定する加工制御部26、基準点演算設
定部31等のコーナオーバライド制御手段を設け、前記
コーナ部判定手段からの信号S1に基づいて、前記第1
のメモリ手段に格納された加工プログラムPRG中の切
断指令CUCに基づくワークのコーナ部の切断加工を前
記コーナオーバライド制御手段により決定された切断速
度で実行し得るテーブル3、レーザ発振器11、加工ト
ーチ12等の加工手段を設け、ワーク切断速度WCSに
応じたレーザ出力値CD1、レーザ周波数CD2、デュ
ーティCD3、パルスの種類CD4、アシストガスの種
類CD5、アシストガスの圧力CD6等のレーザ出力条
件が格納された加工条件ファイルPCFを、加工すべき
ワークのコーナ部の板種及び板厚に対応した板種番号K
N及び板厚番号TN等の板種・板厚対応情報に対応した
形で1個以上格納した加工条件ファイルメモリ33等の
第2のメモリ手段を設け、ワークのコーナ部加工に際し
たワーク切断の実速度V1を検出し演算する軸制御部2
7、送り速度演算部32等の実速度検出演算手段を設け
、前記入力手段を介して入力された板種・板厚対応情報
に対応した加工条件ファイルPCFを前記第2のメモリ
手段から読み出し、該読み出された加工条件ファイルP
CFに基づいて前記実速度検出演算手段により演算され
たワーク切断の実速度V1に対応したレーザ出力条件を
設定する加工制御部26、レーザ出力条件設定部35等
のレーザ出力条件設定手段を設け、前記レーザ出力条件
設定手段により設定されたレーザ出力条件に基づいて、
前記コーナオーバライド制御手段により決定された切断
速度でワークのコーナ部の加工を行なうように前記加工
手段に対して指令する加工制御部26、軸制御部27、
レーザ発振制御部29等の加工制御手段を設けて構成し
たので、加工プログラムPRG中で指示された切断動作
がワークのコーナ部の切断動作である場合に、該コーナ
部の切断動作を切断速度を適正に設定した形でコーナオ
ーバライド方式により実行することが出来ると共に、当
該コーナ部の板種及び板厚に適合した加工条件ファイル
PCFを選択し、該選択された加工条件ファイルPCF
に基づいて、経時的に変化するワーク切断の実速度V1
に応じたレーザ出力条件を適宜設定することが可能とな
る。 従って、加工すべきワークの板種及び板厚に応じて該ワ
ークのコーナ部を常に適正に、即ち加工不良を生じるこ
となく切断加工することが出来るレーザ加工機1を提供
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレーザ加工機の一実施例を示す斜
視図である。
【図2】図1に示すレーザ加工機に装着された加工制御
装置の制御ブロック図である。
【図3】加工条件ファイルの一例を示す模式図である。
【図4】加工プログラムの一例を示す図である。
【図5】ワークのコーナ部付近のレーザ切断の様子の一
例を示す図で、(a)はワークの切断形状を示す図、(
b)は切断速度の変化を示す図である。
【図6】ワークのコーナ部付近の切断経路の一例を示す
図である。
【図7】従来のレーザ加工機による加工制御方法の一例
を示す図である。
【図8】従来のレーザ加工機による加工制御方法の別の
例を示す図である。
【符号の説明】
1……レーザ加工機 3……加工手段(テーブル) 11……加工手段(レーザ発振器) 12……加工手段(加工トーチ) 23……入力手段(入力部) 25……第1のメモリ手段、指令手段(加工プログラム
メモリ) 26……レーザ出力条件設定手段、コーナオーバライド
制御手段、加工制御手段(加工制御部)27……実速度
検出演算手段、加工制御手段(軸制御部) 29……加工制御手段(レーザ発振制御部)30……コ
ーナ部判定手段(プログラム解析部)31……コーナオ
ーバライド制御手段(基準点演算設定部) 32……実速度検出演算手段(送り速度演算部)33…
…第2のメモリ手段(加工条件ファイルメモリ)35…
…レーザ出力条件設定手段(レーザ出力条件設定部) CD1……レーザ出力条件(レーザ出力値)CD2……
レーザ出力条件(レーザ周波数)CD3……レーザ出力
条件(デューティ)CD4……レーザ出力条件(パルス
の種類)CD5……レーザ出力条件(アシストガスの種
類)CD6……レーザ出力条件(アシストガスの圧力)
CUC……切断指令 KN……板種・板厚対応情報(板種番号)PCF……加
工条件ファイル PRG……加工プログラム、指令手段 S1……信号 TN……板種・板厚対応情報(板厚番号)V1……ワー
ク切断の実速度 WCS……ワーク切断速度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  入力手段を有するレーザ加工機におい
    て、切断指令の格納された加工プログラムを格納した第
    1のメモリ手段を設け、前記第1のメモリ手段に格納さ
    れた加工プログラム中の切断指令に基づく切断動作がワ
    ークのコーナ部の切断動作であるか否かを判定し、当該
    切断動作がワークのコーナ部の切断動作であると判定さ
    れた場合に所定の信号を出力するコーナ部判定手段を設
    け、コーナオーバライド指令を出力する指令手段を設け
    、前記指令手段からのコーナオーバライド指令に基づい
    てコーナ部を加工する際の切断速度を決定するコーナオ
    ーバライド制御手段を設け、前記コーナ部判定手段から
    の信号に基づいて、前記第1のメモリ手段に格納された
    加工プログラム中の切断指令に基づくワークのコーナ部
    の切断加工を前記コーナオーバライド制御手段により決
    定された切断速度で実行し得る加工手段を設け、ワーク
    切断速度に応じたレーザ出力条件が格納された加工条件
    ファイルを、加工すべきワークのコーナ部の板種及び板
    厚に対応した板種・板厚対応情報に対応した形で1個以
    上格納した第2のメモリ手段を設け、ワークのコーナ部
    加工に際したワーク切断の実速度を検出し演算する実速
    度検出演算手段を設け、前記入力手段を介して入力され
    た板種・板厚対応情報に対応した加工条件ファイルを前
    記第2のメモリ手段から読み出し、該読み出された加工
    条件ファイルに基づいて前記実速度検出演算手段により
    演算されたワーク切断の実速度に対応したレーザ出力条
    件を設定するレーザ出力条件設定手段を設け、前記レー
    ザ出力条件設定手段により設定されたレーザ出力条件に
    基づいて、前記コーナオーバライド制御手段により決定
    された切断速度でワークのコーナ部の加工を行なうよう
    に前記加工手段に対して指令する加工制御手段を設けて
    構成したレーザ加工機。
JP3014848A 1991-01-14 1991-01-14 レーザ加工機 Pending JPH04237582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3014848A JPH04237582A (ja) 1991-01-14 1991-01-14 レーザ加工機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3014848A JPH04237582A (ja) 1991-01-14 1991-01-14 レーザ加工機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04237582A true JPH04237582A (ja) 1992-08-26

Family

ID=11872459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3014848A Pending JPH04237582A (ja) 1991-01-14 1991-01-14 レーザ加工機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04237582A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5585018A (en) * 1994-02-24 1996-12-17 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Laser cutting method eliminating defects in regions where cutting conditions are changed
JP2011025272A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Nippon Steel Corp レーザ切断装置及びレーザ切断方法
CN103028846A (zh) * 2011-10-07 2013-04-10 发那科株式会社 对加工路径上的拐角部进行加工的控制装置
CN108115292A (zh) * 2017-12-30 2018-06-05 大族激光科技产业集团股份有限公司 激光切割工件转角的方法及切割系统
EP3332896A4 (en) * 2016-10-05 2019-06-19 Technology Research Association For Future Additiv 3D PRINTING DEVICE, 3D PRINTING DEVICE CONTROL PROCEDURE, AND 3D PRINTING DEVICE CONTROL PROGRAM

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5585018A (en) * 1994-02-24 1996-12-17 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Laser cutting method eliminating defects in regions where cutting conditions are changed
JP2011025272A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Nippon Steel Corp レーザ切断装置及びレーザ切断方法
CN103028846A (zh) * 2011-10-07 2013-04-10 发那科株式会社 对加工路径上的拐角部进行加工的控制装置
EP3332896A4 (en) * 2016-10-05 2019-06-19 Technology Research Association For Future Additiv 3D PRINTING DEVICE, 3D PRINTING DEVICE CONTROL PROCEDURE, AND 3D PRINTING DEVICE CONTROL PROGRAM
CN108115292A (zh) * 2017-12-30 2018-06-05 大族激光科技产业集团股份有限公司 激光切割工件转角的方法及切割系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111050984B (zh) 激光切断加工装置以及激光切断加工方法
US6870130B2 (en) Laser machining method and apparatus therefor
JP3746019B2 (ja) レーザ加工機
JPH09120310A (ja) 軸移動方法及び軸移動方式
JP3235389B2 (ja) レーザ加工装置および加工方法
JP3768730B2 (ja) レーザ加工機およびその数値制御装置ならびにレーザ加工機の制御方法
JPH04237582A (ja) レーザ加工機
JP2001334379A (ja) ワーク切断方法及びその方法の実施に直接使用するワーク切断装置
JP2002336979A (ja) レーザ加工機及びレーザ加工方法
JP6885974B2 (ja) ワイヤ放電加工機、加工プログラム編集装置、ワイヤ電極の移動方法、および、加工プログラムの編集方法
JPH0363475B2 (ja)
JPS60255295A (ja) 自動レ−ザ加工機
JPH02179373A (ja) レーザ加工機用nc制御装置
JP2885228B2 (ja) ワイヤ放電加工方法及び装置
JP2843399B2 (ja) レーザ加工機の加工条件設定装置
JPH04309483A (ja) レーザ加工機
JP2684480B2 (ja) レーザ加工装置
JPH0486903A (ja) レーザ加工機
JPH08150540A (ja) 工作機械の干渉防止装置
JP2605427B2 (ja) 加工条件設定方法
JPH07136857A (ja) ワイヤ放電加工機
JPH04100686A (ja) レーザ加工機
JPH0761557B2 (ja) レ−ザ加工装置
JP2793614B2 (ja) 折曲げ溶接複合装置
JP2640467B2 (ja) 数値制御装置