JPH04237574A - 亜鉛めっき鋼板の点溶接法 - Google Patents

亜鉛めっき鋼板の点溶接法

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JPH04237574A
JPH04237574A JP3003422A JP342291A JPH04237574A JP H04237574 A JPH04237574 A JP H04237574A JP 3003422 A JP3003422 A JP 3003422A JP 342291 A JP342291 A JP 342291A JP H04237574 A JPH04237574 A JP H04237574A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は点溶接法、詳しくは亜鉛
めっき鋼板の溶接性及び作業性を改善した点溶接法に関
する。
【0002】
【従来の技術】鋼板の少なくとも一面に亜鉛を主体とす
るめっきが施された亜鉛めっき鋼板は、自動車や洗濯機
のボディ用材料として広く使用されている。この亜鉛め
っき鋼板は点溶接、プロジェクション溶接、シ−ム溶接
等の重ね抵抗溶接によって接合されるのが普通であるが
、めっき層を有しない裸鋼板に比較して亜鉛めっき鋼板
は溶接性に難がある。これは、亜鉛の電気抵抗が比較的
小さく、しかも軟弱であることから、互いに接合される
べき亜鉛めっき鋼板同士が押しつけられたときのなじみ
性が良好なため、合せ面の接触電気抵抗が小さくなって
十分な発熱が得られないからてある。そのため、例えば
亜鉛めっき鋼板の点溶接では通常の鋼板に比較して溶接
電流を25〜50%、溶接時間を50〜100%それぞ
れ大きく設定するのが普通であり、必然的に電力の消費
が増大する。しかも溶接により形成されるナゲットの大
きさが一定せず、溶接強度が不安定となるとともに、電
極と鋼板との接触面における発熱が多くなって電極の損
耗が激しく、また、電極に付着した亜鉛の排除作業も頻
繁に行わなければならず、生産性の低下に加えてコスト
の増大が避けがたい。
【0003】亜鉛めっき鋼板の耐食性は主として亜鉛の
犠牲腐食作用によるものであるため、耐食性を高める上
ではめっき層を厚くすることが望ましいのであるが、こ
の場合には、上記の傾向が助長されて一層溶接性が劣化
する。そのため、自動車ボディ用材料について言えば、
路面に融雪剤が撒かれる北米や北欧向けを除いては、耐
食性を犠牲にしてでもできる限り亜鉛の被着量の少ない
鋼板に需要が傾いているのが実情であり、また、比較的
薄いめっき層で良好な耐食性が得られるように改善され
た、合金亜鉛めっき鋼板、亜鉛系合金めっき鋼板、多層
亜鉛めっき鋼板も使用されている。
【0004】このように、めっき層が比較的薄い亜鉛め
っき鋼板では、溶接性に幾分良化の傾向がみられるもの
の、めっき層を有しない裸鋼板に比較すれば未だ十分で
なく、一層の改善が望まれているのが現状であり、とく
に高度の耐食性を要求される北米や北欧向けの自動車ボ
ディに用いられる亜鉛被着量の多い鋼板においては、溶
接性の改善が強く求められている。
【0005】一方、近ごろでは亜鉛めっき高張力鋼板も
多用される傾向にあり、例えば自動車等では安全性の向
上や車体の軽量化といった観点から極めて有用ではある
。ところが点溶接では母材が高張力鋼であるにかかわら
ず、溶接部の強度が軟鋼なみの低い値にとどまり、また
、高張力鋼を用いることによって板厚を薄くすれば継手
剛性が低下するといった問題も生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の問題に鑑み本発
明者等は、さきに粒体群をあらかじめ継手合せ面の接合
界域に介在させて行なう点溶接法を提案し、同法によっ
て亜鉛めっき鋼板の溶接性は著しく改善された。しかし
ながら、粒体の所定量を求める接合界域に精度よく配置
させることはかなり難しく、したがって形成ナゲットよ
り極端にはみ出た粒体が溶接後溶接線の周辺に残留した
り、又はその一部が溶接時の加圧力によって継手の端部
から飛散するといった不具合も伴う。
【0007】この点を改善するため、本発明者等は継手
合せ面の形成ナゲットと対応する領域に介在させた粒体
群と、これを保持する導電性薄膜とを重積させるという
技術手段をさらに提案した。しかしながらこの手段は、
時として導電性薄膜の一部若しくは熱によるその変質物
がナゲットの周辺に残留することがあり、また、導電性
薄膜のほとんどは溶接中に気化してナゲット部分より排
除されるが、そのために導電性薄膜を用いない場合に比
べて余分の熱量を必要とする。
【0008】本発明は、継手合せ面の形成ナゲットと対
応する領域に、板間抵抗を増大させる粒体群を精度よく
介在させ、一方、ナゲット周辺の残留物をなるべく少な
くして継手強度の一層の向上を図ることを解決すべき技
術課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題解決の
ため、亜鉛めっき鋼板の点溶接に先立ち、継手合せ面の
形成ナゲットと対応する領域に抵抗増大粒体(以下、単
に粒体という)を分散被着した適数条の繊維を介在させ
るという技術手段を講じている。本発明は、さらに上記
粒体群を囲包する開口を備えた難導電性シ−トを併在さ
せ、上記繊維端を該開口縁に接着させるという技術手段
を講じている。  本発明は、さらにまた上記難導電性
シ−トが溶接線に沿って一体的に延在され、かつ継手合
せ面の接着機能を有するものであるという技術手段を講
じている。  上記粒体としてはセラミックス粒を使用
することもできるが、溶接後ナゲットに融合される程度
の融点をもつ例えばフェロマンガン又は溶接中に気化す
るマグネサイト等が適宜用いられ、接合界域における合
せ面の密着を妨害して抵抗の増大に過不足なく機能する
空隙を確保するためには、該粒体の粒径は20μm以上
であることが望ましい。なお、該粒体は難導電性材料で
あることが好ましいが、板間に隙間を確保して抵抗増大
に寄与するものであれば、導電性材料であってもこれを
除外するものではない。
【0010】上記繊維としては例えば銅の細線又はセル
ロ−ズ等が好ましく、上記粒体は接着剤によって該繊維
の所要部分に分散被着され、繊維は必要に応じて両端に
塗布された接着剤によって継手合せ面の必要箇所に貼着
される。なお、上記粒体群を囲包する開口を備えた難導
電性シ−トを併在させたものでは、該難導電性シ−トを
抵抗体として作用させることにより電流の集中化を図る
こともできる。
【0011】さらに両面接着性を付与した上記難導電性
シ−トを溶接線に沿って一体的に延在させ、これに随意
の開口又は切欠を配置すれば接着効果とともに打点精度
上に余裕を付与することができる。本発明は、全ての亜
鉛めっき鋼板に適用することが可能である。すなわち、
通常の両面若しくは片面亜鉛めっき鋼板はもとより、亜
鉛めっき層をFe−Zn合金化処理して塗料との密着性
、抵抗溶接性を改善した合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛め
っき鋼板の耐食性向上を目的として合金元素を添加した
Zn−Ni、Zn−Co−Cr、Zn−Al−Sn系等
の合金めっき鋼板、耐食性の向上のみならず、溶接性や
プレス成形性などを改善したZn/Mn系、Zn/Ni
系などの多層亜鉛めっき鋼板等に本発明を適用すること
が可能である。
【0012】
【作用及び発明の効果】本発明に係る点溶接法は接合す
べき2枚の亜鉛めっき鋼板の合せ面にその密着を妨害す
る粒体を精度よく介在させて行うものであり、これによ
って接合界域の電気抵抗が増大するため、低電流及び短
い時間で溶接することができる。したがって電極と鋼板
との接触面における温度上昇が少なく、電極の消耗が低
減して安定した溶接作業を行なうことが可能となる。同
じ理由で点溶接部表面に生ずる圧痕部における亜鉛層の
消失が少なく、防錆性能の低下も回避し得る。
【0013】また、発熱が継手合せ面の限られた部分に
集中する結果、ナゲット厚さ及び熱影響域が小さくなり
、溶接に伴うへこみや変形の発生も少なくなるため、溶
接部の強度低下が抑えられる。同じ理由で合せ面以外の
部位にナゲットが形成され難くなる。比較的薄い板と厚
い板とを点溶接する場合には、厚い板の厚さ方向の中間
部にナゲットが形成され、必要とする合せ面に形成され
ないことがあるが、粒体の介在によって合せ面の電気抵
抗が増大する結果、このような状態の発生は巧みに回避
し得る。
【0014】しかも上記電流の低減によって電力消費が
少なくて済む効果が得られることは勿論であるが、溶接
時間も短縮されて溶接作業の効率が向上し、さらにチリ
や爆飛の発生を回避しつつ適正なナゲットを形成し得る
適正電流範囲が広くなるので、溶接条件の管理も容易と
なって不良率も低下するという効果も得られる。とくに
本発明方法では、継手の密着を妨害する粒体群が形成ナ
ゲットと対応する領域に局限されて繊維上に安定して保
持され、該繊維はその端末を直接又は併在された難導電
性シ−トを利用して粒体群を乱すことなく簡便に必要箇
所に貼着しうるので、ナゲット周囲に介在する余剰粒体
の残留や飛散に伴う不具合を一掃でき、しかも継手合せ
面に対する上記繊維の貼着に際しても全く随意の作業姿
勢でこれを行なうことができる。
【0015】さらに上記繊維として有機物例えばセルロ
−ズ、また、上記粒体として例えば溶接中に気化するマ
グネサイトを用いれば、これらは比較的低温で気化膨張
し、溶融したナゲット内への空気の流入を阻止するとと
もに、次いで溶融気化した亜鉛を巧みに外部へ排出する
ため、これが板間抵抗の増大に一層効果的に作用する。 また、酸化チタン粒を用いれば、溶接中にイオン化して
安定した電流に保つ効果がある。なお、粒体群として適
切な融点をもつ上記フェロマンガン、フェロシリコン等
を採用すれば、粒体群は溶接中に溶解して該粒体群の残
留を全くみない極めて安定したナゲットを得ることがで
き、しかもナゲット中に溶融したマンガン、ケイ素は、
共に合金元素として作用し、ナゲットの脱酸などにも効
果的な役割を果たす。また、上記粒体群を囲包する開口
を備えた難導電性シ−トを併在させたものでは、難導電
性シ−トが抵抗体として働き、電流が加圧力の高い電極
中心部すなわちナゲット形成領域に集中してナゲットの
早期形成を助勢する。
【0016】とくに上記難導電性シ−トに両面接着性を
付与したものでは継手合せ面の接着効果が得られ、接着
性能が常温で硬化するものであれば、溶接に先立ち板間
の溶接線に沿って、難導電性シ−トの開口又は切欠を形
成されるナゲットに対応させて貼付することにより、構
造物の接着仮組立てが可能となり、通常の点溶接で必要
とされる鋼板相互の位置関係を保持するための治具及び
その作業が不要となる。また、接着剤が構造接着機能を
有するものであれば、溶接継手の強度増大に寄与するだ
けでなく、継手剛性をも向上させうる。そして該シ−ト
を溶接線に相当する長さにすれば、継手の防振、防音、
防食、水気密性の向上に効果的である。
【0017】さらには該シ−トとして軟硬複層接着剤を
用いれば、溶接しようとする鋼板を重ねた場合発生する
合せ不良に対しても、外側の軟質部分が好適に変形順応
してこの問題の対策としても有効である。難導電性シ−
トとしてホットメルト形の接着剤を用いれば、溶接時に
ナゲット周辺の接着剤が軟化することにより、ナゲット
内に発生する板厚方向の応力緩和に役立ち、また、ナゲ
ット周辺の母材によくなじみ、ナゲットを包み込んで防
食効果の一層の向上に寄与し、さらには溶接熱を効果的
に利用して、溶接終了と同時に接着も完了するので、こ
の種の接着剤において通常必要とされる接着工程を省略
することができる。
【0018】一方、難導電性シ−トの開口は通常長方形
又は円形を用いるが、必要に応じて溶接線に沿った長穴
とすることもできる。これによって同一開口中に複数個
の打点も可能となる。
【0019】
【実施例】(その1)図1(A)に示すように、直径1
0μmの銅線繊維14に接着剤を用いて粒径約300μ
mのアルミナ粒体12を4個2mm間隔で被着させ、該
銅線繊維14の3条を継手合せ面のナゲット形成領域に
配置し、その端部を板面に貼着する。
【0020】なお、図1(B)は上記銅線繊維14を溶
接線に沿って延在させて複数打点としたものであり、図
1(C)は板厚0.15mm、5mm角の両面接着性ポ
リエチレンフィルム30で各短小銅線繊維14を中継保
持したものである。さらに図1(D)は該フィルム30
を帯状とし、各短小銅線繊維14を片持状に保持したも
のである。
【0021】(その2)図2(A)に示すように、板厚
0.3mmの両面接着性エポキシ樹脂シ−ト40に6.
5mm角の開口42を設け、図1(A)に示した銅線繊
維14(4条)の各端部を該開口42の縁部に接着する
。なお、図2(B)は上記エポキシ樹脂シ−ト40を溶
接線に沿って一体的に延在させたものである。図2(C
)は上記開口42を丸穴42a又は長穴42bに形成し
、一方、図2(D)はへり継手用として該開口42を切
欠42cに形成したものである。
【0022】そして銅線又はセルロ−ズなどからなる粒
体被着繊維14は、溶接線又はこれと直交する向きに平
行配置されるものに限らず、図2(C)に例示のように
網目状に斜交配置してもよく、また、一つのナゲット形
成領域に異種の粒体を積極的に混在させることもできる
。さらに上記平行又は斜交状をなす粒体被着繊維14を
上記長穴42bの長さ方向に拡張して配設すれば、打点
精度に余裕を付与することができ一層有利である。なお
、該長穴42bを難導電性シ−ト(エポキシ樹脂シ−ト
)40の長手方向全域にわたって拡延したとすれば、該
難導電性シ−ト40を対峙した平行軌条に飛躍させるこ
とも可能である。
【0023】(その3)板厚0.8mmの軟鋼板の両面
にドブ漬法によってそれぞれ1m2 当たり60gの亜
鉛めっき層が形成された。溶融亜鉛めっき鋼板を重ねて
点溶接を行なうに先立ち、抵抗増大要素として上記実施
例(その1)で示した粒体被着繊維14の4条を2mm
間隔で平行に並べ、その端部をアラビアのりを用いて粒
体群12が形成ナゲットの中心にほぼ一致するように継
手合せ面の接合界域には貼着し、しかるのち下記の条件
で点溶接試験を行った。
【0024】 使用電極直径    :16mm(先端直径6mm)加
圧力          :220kgf溶接電流設定
値  :11KA 通電時間        :2サイクル実験結果を第3
図に示す。
【0025】第3図のグラフは横軸を通電時間、縦軸の
上段は溶接中の電極間抵抗の変化(4サイクル通電試片
)を、同下段は形成されたナゲット径をそれぞれ示した
もので、図中白丸印は抵抗増大要素を使用した結果であ
り、同黒丸印は比較のために併記した抵抗増大要素を用
いない通常溶接法の結果である。同図から明らかなよう
に、継手合せ面の接合界域に抵抗増大要素を介在させた
場合は、通常の溶接の場合よりも少ない通電時間でナゲ
ットが形成される。これは通電初期、詳しくは亜鉛層の
溶融気化に基づく急激な抵抗値の高まりによって接合界
域の発熱量が著しく増大するためである。
【0026】次に本発明方法の特質を第4図を参照して
さらに詳しく説明すると、10は両面に亜鉛10aの被
着された亜鉛めっき鋼板からなる継手であって、該継手
10の合せ面の接合界域に介在させる粒体群12は、あ
らかじめその所要量が繊維14に被着されて、形成され
るナゲットと対応する領域にのみ配置されるよう、該繊
維14を手操作で又は別途機械的な手法を借りて一方の
継手10の合せ面上に貼着するだけで、接合界域に抵抗
の増大に過不足なく機能する空隙16が確保される。継
手10を電極18で加圧して溶接する際、粒体群12の
継手10への食い込み及び同継手10の撓みにより、図
5に示すように粒体12の周囲に空隙20を残しながら
継手10相互に部分的な接触が起こり電流が流れる。
【0027】この間粒体12を被着保持した繊維14は
微細であるためなんらの支障も生じない。電気抵抗は合
せ面で最大であり、亜鉛10aの融点は低いので、まず
合せ面にある亜鉛10aが溶融気化する。溶融気化した
亜鉛10aは空隙20を通って巧みに外部へ排出される
。このように亜鉛10aが排除されると板間には亜鉛1
0a層に空隙が新たに形成され、この空隙には亜鉛蒸気
が充満して通電は許すが抵抗は高い。したがって接合界
域の電気抵抗は急速に高くなり。同部に激しい発熱を誘
起する。その結果継手10の合せ面に沿った母材の溶融
が進行して薄いナゲットが形成される。ナゲットの形成
が進につれて抵抗値は低下する。
【0028】これに対し通常の継手の場合では、継手を
重ねたときの亜鉛同士のなじみ性が良好なために電気抵
抗が小さく、従って通電初期は発熱量が少なくナゲット
が形成されない。通電時間が長くなると、いわゆる体積
抵抗によって継手の広い範囲にわたって温度が上昇する
。継手の温度が高くなれば付随的に抵抗値も高くなり、
これにより発熱量の増大も加わって、遂には継手の一部
が溶融しナゲットが形成される。なお、このようにして
ナゲットが形成されるとき、継手は広い範囲にわたって
高温となっているため、僅かな電流値の変動によっても
チリが起こり易い状態にあり、また、比較的厚いナゲッ
トが形成される。
【0029】上述したように、本発明方法によって形成
されるナゲットはこれと対照的に薄く、したがってその
総容積が小さいことは、それだけ接合に要する熱エネル
ギが少なくてすむことを示している。さらに加熱範囲が
狭いことは、溶接中の変形、残留応力並びに継手の変質
部が小さくなり、この点からも優れた溶接部といえる。
【0030】なお、図3から明らかなように、本発明方
法による場合はナゲットの形成につれて電極間抵抗は急
速に低下する。したがって、この安定した特徴を利用し
て従来不可能とされていた溶接と同時の結果検定、つま
り溶接品質モニタを実現させることができる。一方、電
極18と継手10との接触面における電気抵抗及び熱電
導は、通常の点溶接法による場合と本発明方法による場
合とでとくに変わるところはないが、本発明方法では少
ない電流で、又は同じ電流でも短い時間に溶接が完了す
るので、結果として電極18と接触するめっき層の温度
は通常の場合と比べて一段と低くなり、従って電極18
と接触した部分での継手10の亜鉛消失量が少なく耐食
性が向上するうえ、電極18の損耗も低減する。
【0031】なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲
で種々の変形、改良を施した態様で実施しうるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る粒体被着繊維の各態様を
示す説明図
【図2】難導電性シ−トと粒体被着繊維の各結合態様を
示す説明図
【図3】本発明実施例の溶接実験結果を示すグラフ
【図
4】本発明方法において電極による加圧前の継手接合部
を模式的に示す説明図
【図5】加圧後の同継手接合部を拡大して示す説明図
【符号の説明】
10は継手、12は粒体群、14は繊維、18は電極、
20は空隙、40は難導電性シ−ト、42は開口。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】継手合せ面の形成ナゲットと対応する領域
    に、抵抗増大粒体を分散被着した適数条の繊維を介在さ
    せて行うことを特徴とする亜鉛めっき鋼板の点溶接法。
  2. 【請求項2】上記抵抗増大粒体群を囲包する開口を備え
    た難導電性シ−トを併在させ、上記繊維端を該開口縁に
    接着させたことを特徴とする請求項1記載の点溶接法。
  3. 【請求項3】上記難導電性シ−トが溶接線に沿って一体
    的に延在され、かつ継手合せ面の接着機能を有するもの
    である請求項2記載の点溶接法。
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