JP2849481B2 - 亜鉛めっき鋼板の点溶接法 - Google Patents

亜鉛めっき鋼板の点溶接法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は点溶接法、詳しくは亜鉛
めっき鋼板の溶接性及び作業性を改善した点溶接法に関
する。
【0002】
【従来の技術】鋼板の少なくとも一面に亜鉛を主体とす
るめっきが施された亜鉛めっき鋼板は、自動車や洗濯機
のボディ用材料として広く使用されている。この亜鉛め
っき鋼板は点溶接、プロジェクション溶接、シ−ム溶接
等の重ね抵抗溶接によって接合されるのが普通である
が、めっき層を有しない裸鋼板に比較して亜鉛めっき鋼
板は溶接性に難がある。これは、亜鉛の電気抵抗が比較
的小さく、しかも軟弱であることから、互いに接合され
るべき亜鉛めっき鋼板同士が押しつけられたときのなじ
み性が良好なため、合せ面の接触電気抵抗が小さくなっ
て十分な発熱が得られないからてある。そのため、例え
ば亜鉛めっき鋼板の点溶接では通常の鋼板に比較して溶
接電流を25〜50%、溶接時間を50〜100%それ
ぞれ大きく設定するのが普通であり、必然的に電力の消
費が増大する。しかも溶接により形成されるナゲットの
大きさが一定せず、溶接強度が不安定となるとともに、
電極と鋼板との接触面における発熱が多くなって電極の
損耗が激しく、また、電極に付着した亜鉛の排除作業も
頻繁に行わなければならず、生産性の低下に加えてコス
トの増大が避けがたい。
【0003】亜鉛めっき鋼板の耐食性は主として亜鉛の
犠牲腐食作用によるものであるため、耐食性を高める上
ではめっき層を厚くすることが望ましいのであるが、こ
の場合には、上記の傾向が助長されて一層溶接性が劣化
する。そのため、自動車ボディ用材料について言えば、
路面に融雪剤が撒かれる北米や北欧向けを除いては、耐
食性を犠牲にしてでもできる限り亜鉛の被着量の少ない
鋼板に需要が傾いているのが実情であり、また、比較的
薄いめっき層で良好な耐食性が得られるように改善され
た、合金亜鉛めっき鋼板、亜鉛系合金めっき鋼板、多層
亜鉛めっき鋼板も使用されている。
【0004】このように、めっき層が比較的薄い亜鉛め
っき鋼板では、溶接性に幾分良化の傾向がみられるもの
の、めっき層を有しない裸鋼板に比較すれば未だ十分で
なく、一層の改善が望まれているのが現状であり、とく
に高度の耐食性を要求される北米や北欧向けの自動車ボ
ディに用いられる亜鉛被着量の多い鋼板においては、溶
接性の改善が強く求められている。
【0005】一方、近ごろでは亜鉛めっき高張力鋼板も
多用される傾向にあり、例えば自動車等では安全性の向
上や車体の軽量化といった観点から極めて有用ではあ
る。ところが点溶接では母材が高張力鋼であるにかかわ
らず、溶接部の強度が軟鋼なみの低い値にとどまり、ま
た、高張力鋼を用いることによって板厚を薄くすれば継
手剛性が低下するといった問題も生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の問題に鑑み本発
明者等は、さきに継手合せ面の形成ナゲットと対応する
領域に介在させた粒体群と、該粒体群を保持し、かつ該
粒体群の周囲に拡張域をもつ導電性薄膜と、該拡張域に
あって該粒体群を囲包する難導電性薄膜とを重装させて
行なう点溶接法を提案し、同法によって溶接性の著しい
向上を達成した。
【0007】しかしながら、上述の抵抗増大要素を板間
の所定の位置に貼付し、かつその中心を電極中心と整合
させて精度よく打点することはかなり難しく、そのため
には高度の貼付技術及び打点技術を必要とする。本発明
は、上記抵抗増大要素を改良し、通常の打点技術でも簡
易に溶接でき、かつ溶接性の向上に加えて継手強度の高
い接合部を得ることを解決すべき技術課題とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題解決の
ため、亜鉛めっき鋼板の点溶接に先立ち、継手合せ面の
形成ナゲットと対応する領域に介在させた抵抗増大粒体
群と、少なくとも一つの該粒体群を保持し、かつ該粒体
群の周囲に拡張域をもつ導電性薄膜とを配置するととも
に、上記各導電性薄膜の拡張域を含んで上記粒体群を囲
包し、かつ溶接線に沿って一体的に延在する難導電性シ
−トを重装させるという技術手段を講じている。
【0009】本発明は、さらに上記難導電性シ−トが継
手合せ面の接着機能を有するものであるという技術手段
を講じている。上記粒体としてはセラミックス粒を使用
することもできるが、溶接後ナゲットに融合される程度
の融点をもつ例えばフェロマンガン又は溶接中に気化す
るマグネサイト等が適宜用いられ、接合界域における合
せ面の密着を妨害して抵抗の増大に過不足なく機能する
空隙を確保するためには、該粒体の粒径は20μm以上
であることが望ましい。なお、該粒体は難導電性材料で
あることが好ましいが、板間に隙間を確保して抵抗増大
に寄与するものであれば、導電性材料であってもこれを
除外するものではない。
【0010】上記導電性薄膜としては例えば導電剤を添
加したプラスチックフィルムが好ましく、一つ若しくは
それ以上の上記粒体群は該フィルム自体の接着特性若し
くは押捺された接着剤によって該フィルムの所要領域に
保持され、該フィルムは保持した粒体群の数に応じてそ
の周囲に環状又は長枠状の拡張域を備えている。そして
該フィルムは上記接着特性又はその背面に塗布された接
着剤によって継手合せ面の必要箇所に貼着される。そし
て、上記各導電性薄膜の拡張域を含んで該粒体群を囲包
し、かつ溶接線に沿って一体的に延在する難導電性シ−
トがさらに重装貼着される。
【0011】本発明は、全ての亜鉛めっき鋼板に適用す
ることが可能である。すなわち、通常の両面若しくは片
面亜鉛めっき鋼板はもとより、亜鉛めっき層をFe−Z
n合金化処理して塗料との密着性、抵抗溶接性を改善し
た合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛めっき鋼板の耐食性向上
を目的として合金元素を添加したZn−Ni、Zn−C
o−Cr、Zn−Al−Sn系等の合金めっき鋼板、耐
食性の向上のみならず、溶接性やプレス成形性などを改
善したZn/Mn系、Zn/Ni系などの多層亜鉛めっ
き鋼板等に本発明を適用することが可能である。
【0012】
【作用及び発明の効果】本発明に係る点溶接法は接合す
べき2枚の亜鉛めっき鋼板の合せ面にその密着を妨害す
る粒体を精度よく介在させて行うものであり、これによ
って接合界域の電気抵抗が増大するため、低電流及び短
い時間で溶接することができる。したがって電極と鋼板
との接触面における温度上昇が少なく、電極の消耗が低
減して安定した溶接作業を行なうことが可能となる。同
じ理由で点溶接部表面に生ずる圧痕部における亜鉛層の
消失が少なく、防錆性能の低下も回避し得る。
【0013】また、発熱が継手合せ面の限られた部分に
集中する結果、ナゲット厚さ及び熱影響域が小さくな
り、溶接に伴うへこみや変形の発生も少なくなるため、
溶接部の強度低下が抑えられる。同じ理由で合せ面以外
の部位にナゲットが形成され難くなる。比較的薄い板と
厚い板とを点溶接する場合には、厚い板の厚さ方向の中
間部にナゲットが形成され、必要とする合せ面に形成さ
れないことがあるが、粒体の介在によって合せ面の電気
抵抗が増大する結果、このような状態の発生は巧みに回
避し得る。
【0014】しかも上記電流の低減によって電力消費が
少なくて済む効果が得られることは勿論であるが、溶接
時間も短縮されて溶接作業の効率が向上し、さらにチリ
や爆飛の発生を回避しつつ適正なナゲットを形成し得る
適正電流範囲が広くなるので、溶接条件の管理も容易と
なって不良率も低下するという効果も得られる。さらに
ナゲット径を越えて拡張した主として有機物からなる導
電性薄膜及びマグネサイトのような粒体群は比較的低温
で気化膨張し、溶融したナゲット内への空気の流入を阻
止するとともに、次いで溶融気化した亜鉛を巧みに外部
へ排出するため、これが板間抵抗の増大に一層効果的に
作用する。また、酸化チタン粒を用いれば、溶接中にイ
オン化して安定した電流に保つ効果がある。なお、粒体
群として適切な融点をもつ上記フェロマンガン、フェロ
シリコン等を採用すれば、粒体群は溶接中に溶解して該
粒体群の残留を全くみない極めて安定したナゲットを得
ることができ、しかもナゲット中に溶融したマンガン、
ケイ素は、共に合金元素として作用し、ナゲットの脱酸
などにも効果的な役割を果たす。また、上記粒体群を囲
包する難導電性シ−トの重装により、該難導電性シ−ト
が抵抗体として働き、電流が加圧力の高い電極中心部す
なわちナゲット形成領域に集中してナゲットの早期形成
を助勢する。
【0015】とくに上記難導電性シ−トに両面接着性を
付与したものでは継手合せ面の接着効果が得られ、接着
性能が常温で硬化するものであれば、溶接に先立ち板間
の溶接線に沿って、難導電性シ−トの開口又は切欠を形
成されるナゲットに対応させて貼付することにより、構
造物の接着仮組立てが可能となり、通常の点溶接で必要
とされる鋼板相互の位置関係を保持するための治具及び
その作業が不要となる。また、接着剤が構造接着機能を
有するものであれば、溶接継手の強度増大に寄与するだ
けでなく、継手剛性をも向上させうる。そして該シ−ト
を溶接線に相当する長さにすれば、継手の防振、防音、
防食、水気密性の向上に効果的である。
【0016】さらには該シ−トとして軟硬複層接着剤を
用いれば、溶接しようとする鋼板を重ねた場合発生する
合せ不良に対しても、外側の軟質部分が好適に変形順応
してこの問題の対策としても有効である。難導電性シ−
トとしてホットメルト形の接着剤を用いれば、溶接時に
ナゲット周辺の接着剤が軟化することにより、ナゲット
内に発生する板厚方向の応力緩和に役立ち、また、ナゲ
ット周辺の母材によくなじみ、ナゲットを包み込んで防
食効果の一層の向上に寄与し、さらには溶接熱を効果的
に利用して、溶接終了と同時に接着も完了するので、こ
の種の接着剤において通常必要とされる接着工程を省略
することができる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の実施例に係る抵抗増大要素を
示しており、長手方向に延在する厚さ0.3mmの両面
接着性ポリビニールアルコールシート10には、単打点
用の角穴若しくは丸穴10a又は複数打点用の長穴10
bが形成されており、これら各穴10a、10bの直径
若しくは幅寸法は5mmに設定されている。一方、導電
剤として黒鉛の添加された厚さ20μm、直径若しくは
幅寸法7mmのポリエチレンよりなる薄膜20a、20
bが、その拡張域を上記各穴10a、10bの開口縁と
重合させる形態で上記シート10に貼着される。次いで
上記薄膜20a、20b上の形成ナゲットと対応する領
域に接着剤を押捺して、これに粒径約150μmの酸化
アルミニウムとフエロマンガンとの混合粒体30を被着
させる。そして溶接に先立ち、上記シート10が継手合
せ面に溶接線に沿って貼着される。
【0018】なお、図中30aとして示すように、被着
粒体群を長穴10bの長手方向に拡張して配設すれば、
打点精度に余裕を付与することができ、一層有利であ
る。さらに該長穴10bを上記シート10の長手方向全
域にわたって拡延したとすれば、該シート10を対峙し
た平行軌条に飛躍させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る抵抗増大要素を示す説明
【符号の説明】
10は難導電性シート、20は導電性薄膜、30は粒体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】継手合せ面の形成ナゲットと対応する領域
    に介在させた抵抗増大粒体群と、少なくとも一つの該粒
    体群を保持し、かつ該粒体群の周囲に拡張域をもつ導電
    性薄膜とを配置するとともに、上記各導電性薄膜の拡張
    域を含んで上記粒体群を囲包し、かつ溶接線に沿って一
    体的に延在する難導電性シ−トを重装させて行うことを
    特徴とする亜鉛めっき鋼板の点溶接法。
  2. 【請求項2】上記難導電性シ−トが継手合せ面の接着機
    能を有するものである請求項1記載の点溶接法。
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