JPH04230943A - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
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- JPH04230943A JPH04230943A JP3081046A JP8104691A JPH04230943A JP H04230943 A JPH04230943 A JP H04230943A JP 3081046 A JP3081046 A JP 3081046A JP 8104691 A JP8104691 A JP 8104691A JP H04230943 A JPH04230943 A JP H04230943A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)この発明は、イオンビームを基板
上に走査させ、その基板にイオンを注入するイオン注入
装置に関するものである。
上に走査させ、その基板にイオンを注入するイオン注入
装置に関するものである。
(従来の技術)従来のイオン注入装置は、第11図に示
すようにイオン源Aと、質量分離器Bと、加速管Cと、
収束レンズDと、イオンビームをY方向(垂直方向)に
偏向させる平行平板型静電偏向器Eと、イオンビームを
X方向(水平方向)に偏向させる平行平板型静電偏向器
Fと、基板Gとで構成され、イオン源Aより引き出され
たイオンビームは質量分離器Bで同一質量数のイオンよ
りなるイオンビームにされてから、加速管Cで加速され
、そして収束レンズDで収束された後、平行平板型静電
偏向器EでY方向(垂直方向)に偏向されてから、平行
平板型静電偏向器Fで更にX方向(水平方向)に偏向さ
れ、基板Gに注入されていた。したがって、従来のイオ
ン注入装置では、まず、平行平板型静電偏向器Eに、例
えば、167Hzの三角波電圧を印加して、イオンビー
ムをY方向(垂直方向)に掃引偏向させ、その次に、平
行平板型静電偏向器Fに、イオンビームを約7°だけオ
フセット偏向させるオフセット電圧と、例えば、833
Hzの三角波電圧とを印加して、イオンビームをオフセ
ット偏向させると同時に、X方向(水平方向)に掃引偏
向させていた。
すようにイオン源Aと、質量分離器Bと、加速管Cと、
収束レンズDと、イオンビームをY方向(垂直方向)に
偏向させる平行平板型静電偏向器Eと、イオンビームを
X方向(水平方向)に偏向させる平行平板型静電偏向器
Fと、基板Gとで構成され、イオン源Aより引き出され
たイオンビームは質量分離器Bで同一質量数のイオンよ
りなるイオンビームにされてから、加速管Cで加速され
、そして収束レンズDで収束された後、平行平板型静電
偏向器EでY方向(垂直方向)に偏向されてから、平行
平板型静電偏向器Fで更にX方向(水平方向)に偏向さ
れ、基板Gに注入されていた。したがって、従来のイオ
ン注入装置では、まず、平行平板型静電偏向器Eに、例
えば、167Hzの三角波電圧を印加して、イオンビー
ムをY方向(垂直方向)に掃引偏向させ、その次に、平
行平板型静電偏向器Fに、イオンビームを約7°だけオ
フセット偏向させるオフセット電圧と、例えば、833
Hzの三角波電圧とを印加して、イオンビームをオフセ
ット偏向させると同時に、X方向(水平方向)に掃引偏
向させていた。
(発明が解決しようとする課題)従来のイオン注入装置
は、上記のように平行平板型静電偏向器Eでイオンビー
ムをY方向(垂直方向)に掃引偏向させてから、平行平
板型静電偏向器Fでオフセット偏向と掃引偏向とを同時
に行っていたが、平行平板型静電偏向器Fより流出する
イオンビームの方向が常に一定でなかったため、基板G
へのイオンビームの入射角が基板Gの場所によって異な
っていた。そのため、基板Gの直径が、例えば、6イン
チの場合には、基板Gの端に入射するイオンビームの入
射角と、基板Gの中心に入射するイオンビームの入射角
とでは2.7°の差異が生じ、また、8インチの場合に
は、基板Gの端に入射するイオンビームの入射角と、基
板Gの中心に入射するイオンビームの入射角とでは3.
6°の差異が生じていた。これを基板Gの端と端とで比
較してみると、基板Gの直径が6インチの場合には、2
.7°×2=5.4°の差異となり、また、8インチの
場合には、3.6°×2=7.2°の差異となる。この
ような差異は、基板Gに注入されるイオンの入射条件が
基板Gの場所によって異なることを示しており、特に、
基板Gの集積度を4Mビット、16Mビットと向上させ
、基板Gの寸法を6インチから8インチへと移行させる
ときには、シャドウイグ、注入均一性の劣化あるいはチ
ャネリング等により、イオン注入された基板Gの特性が
低下する問題があった。この発明の目的は、従来の問題
を解決して、基板に入射されるイオンビームの入射角を
、基板の場所によって異なることなく一定にし、イオン
注入された基板の特性を低下させないイオン注入装置を
提供することにある。
は、上記のように平行平板型静電偏向器Eでイオンビー
ムをY方向(垂直方向)に掃引偏向させてから、平行平
板型静電偏向器Fでオフセット偏向と掃引偏向とを同時
に行っていたが、平行平板型静電偏向器Fより流出する
イオンビームの方向が常に一定でなかったため、基板G
へのイオンビームの入射角が基板Gの場所によって異な
っていた。そのため、基板Gの直径が、例えば、6イン
チの場合には、基板Gの端に入射するイオンビームの入
射角と、基板Gの中心に入射するイオンビームの入射角
とでは2.7°の差異が生じ、また、8インチの場合に
は、基板Gの端に入射するイオンビームの入射角と、基
板Gの中心に入射するイオンビームの入射角とでは3.
6°の差異が生じていた。これを基板Gの端と端とで比
較してみると、基板Gの直径が6インチの場合には、2
.7°×2=5.4°の差異となり、また、8インチの
場合には、3.6°×2=7.2°の差異となる。この
ような差異は、基板Gに注入されるイオンの入射条件が
基板Gの場所によって異なることを示しており、特に、
基板Gの集積度を4Mビット、16Mビットと向上させ
、基板Gの寸法を6インチから8インチへと移行させる
ときには、シャドウイグ、注入均一性の劣化あるいはチ
ャネリング等により、イオン注入された基板Gの特性が
低下する問題があった。この発明の目的は、従来の問題
を解決して、基板に入射されるイオンビームの入射角を
、基板の場所によって異なることなく一定にし、イオン
注入された基板の特性を低下させないイオン注入装置を
提供することにある。
(課題を達成するための手段)上記目的を達成するため
に、この発明は、イオンビームを基板上に走査させ、そ
の基板にイオンを注入するイオン注入装置において、第
1の多重極静電偏向器の各電極に、イオンビームを一定
の角度だけオフセット偏向させる電圧と、イオンビーム
を掃引偏向させる電圧とを重畳して印加すると共に、第
1の多重極静電偏向器でオフセット偏向だけされたとき
のイオンビームの軸線上に配置された第2の多重極静電
偏向器の各電極に、イオンビームを掃引偏向させる電圧
のみを印加し、第2の多重極静電偏向器より流出するイ
オンビームの方向を基板に対して一定の角度にして、常
に同じ方向から基板にイオンを注入することを特徴とす
るものである。なお、この発明は、第1の多重極静電偏
向器の中心軸を、入射するイオンビームの軸線に対して
、オフセット偏向される向きと同じ側に平行移動して、
第1の多重極静電偏向器を配置したものであってもよい
。
に、この発明は、イオンビームを基板上に走査させ、そ
の基板にイオンを注入するイオン注入装置において、第
1の多重極静電偏向器の各電極に、イオンビームを一定
の角度だけオフセット偏向させる電圧と、イオンビーム
を掃引偏向させる電圧とを重畳して印加すると共に、第
1の多重極静電偏向器でオフセット偏向だけされたとき
のイオンビームの軸線上に配置された第2の多重極静電
偏向器の各電極に、イオンビームを掃引偏向させる電圧
のみを印加し、第2の多重極静電偏向器より流出するイ
オンビームの方向を基板に対して一定の角度にして、常
に同じ方向から基板にイオンを注入することを特徴とす
るものである。なお、この発明は、第1の多重極静電偏
向器の中心軸を、入射するイオンビームの軸線に対して
、オフセット偏向される向きと同じ側に平行移動して、
第1の多重極静電偏向器を配置したものであってもよい
。
(作用)この発明においては、第1の多重極静電偏向器
の各電極に、イオンビームを一定の角度だけオフセット
偏向させる電圧と、イオンビームを掃引偏向させる電圧
とを重畳して印加すると共に、第1の多重極静電偏向器
でオフセット偏向だけされたイオンビームの軸線上に配
置された第2の多重極静電偏向器の各電極に、イオンビ
ームを掃引偏向させる電圧のみを印加し、第2の多重極
静電偏向器より流出するイオンビームの方向を基板に対
して常に一定の角度にして、常に同じ方向から基板にイ
オンを注入するようにしているので、基板に入射される
イオンビームの入射角は、基板の場所によって異なるこ
となく一定となり、イオン注入された基板の特性が低下
しなくなる。また、この発明では、第1の多重極静電偏
向器や第2の多重極静電偏向器における均一電場の形成
される範囲は直径の70%以内であるが、特に、直径の
60%以内では電場の均一度が高い。そのため、第1の
多重極静電偏向器内を通過するイオンビームを電場の均
一度の高い直径の60%以内の範囲に収めることが必要
になる。そこで、この発明において、第1の多重極静電
偏向器の中心軸を、入射するイオンビームの軸線に対し
て、オフセット偏向される向きと同じ側に平行移動して
、第1の多重極静電偏向器を配置したならば、第1の多
重極静電偏向器の出口におけるイオンビームも均一度の
高い直径の60%以内の範囲に収まるようになり、特に
、基板へのイオン注入の均一性がよくなる。
の各電極に、イオンビームを一定の角度だけオフセット
偏向させる電圧と、イオンビームを掃引偏向させる電圧
とを重畳して印加すると共に、第1の多重極静電偏向器
でオフセット偏向だけされたイオンビームの軸線上に配
置された第2の多重極静電偏向器の各電極に、イオンビ
ームを掃引偏向させる電圧のみを印加し、第2の多重極
静電偏向器より流出するイオンビームの方向を基板に対
して常に一定の角度にして、常に同じ方向から基板にイ
オンを注入するようにしているので、基板に入射される
イオンビームの入射角は、基板の場所によって異なるこ
となく一定となり、イオン注入された基板の特性が低下
しなくなる。また、この発明では、第1の多重極静電偏
向器や第2の多重極静電偏向器における均一電場の形成
される範囲は直径の70%以内であるが、特に、直径の
60%以内では電場の均一度が高い。そのため、第1の
多重極静電偏向器内を通過するイオンビームを電場の均
一度の高い直径の60%以内の範囲に収めることが必要
になる。そこで、この発明において、第1の多重極静電
偏向器の中心軸を、入射するイオンビームの軸線に対し
て、オフセット偏向される向きと同じ側に平行移動して
、第1の多重極静電偏向器を配置したならば、第1の多
重極静電偏向器の出口におけるイオンビームも均一度の
高い直径の60%以内の範囲に収まるようになり、特に
、基板へのイオン注入の均一性がよくなる。
(実施例)以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。第1図はこの発明の実施例を示して
おり、同図において、1はイオン源、2はイオン源1よ
り引き出されたイオンビーム8の中から同一質量数のイ
オンだけを分離する質量分離器、3は質量分離器2で分
離されたイオンビーム8を加速する加速管、4は加速管
3で加速されたイオンビーム8を収束させる収束レンズ
、5は収束レンズ4で収束されたイオンビーム8を、一
定の角度、例えば7°だけオフセット偏向したうえ、更
に、X方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同時
に掃引偏向させる第1の8重極静電偏向器、6は第1の
8重極静電偏向器5でイオンビーム8を7°だけオフセ
ット偏向したときにおけるその軸線上に配設され、第1
の8重極静電偏向器5で掃引偏向されたイオンビーム8
を更にX方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同
時に掃引偏向して、後述する基板に対して常に一定の角
度で同じ方向より流出させる第2の8重極静電偏向器、
7は第2の8重極静電偏向器6より常に同じ方向で流出
したイオンビームを注入する基板である。第2図は第1
の8重極静電偏向器5、第2の8重極静電偏向器6及び
基板7の配置状態を示した斜視図である。第1及び第2
の8重極静電偏向器5、6の各電極に印加する電圧をど
のようにするかを決定するに前に、便宜上、第3図に示
される半径roの円筒状静電偏向器10を考え、その内
部のY方向(垂直方向)に一様な電場V/roを発生さ
せるには、その円周上にどのような電圧を印加すればよ
いかを考えてみる。X方向(水平方向)に対して角度θ
をなす半径OPを考え、P点の電圧をφとすると、その
φは次式で示される。
しながら説明する。第1図はこの発明の実施例を示して
おり、同図において、1はイオン源、2はイオン源1よ
り引き出されたイオンビーム8の中から同一質量数のイ
オンだけを分離する質量分離器、3は質量分離器2で分
離されたイオンビーム8を加速する加速管、4は加速管
3で加速されたイオンビーム8を収束させる収束レンズ
、5は収束レンズ4で収束されたイオンビーム8を、一
定の角度、例えば7°だけオフセット偏向したうえ、更
に、X方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同時
に掃引偏向させる第1の8重極静電偏向器、6は第1の
8重極静電偏向器5でイオンビーム8を7°だけオフセ
ット偏向したときにおけるその軸線上に配設され、第1
の8重極静電偏向器5で掃引偏向されたイオンビーム8
を更にX方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同
時に掃引偏向して、後述する基板に対して常に一定の角
度で同じ方向より流出させる第2の8重極静電偏向器、
7は第2の8重極静電偏向器6より常に同じ方向で流出
したイオンビームを注入する基板である。第2図は第1
の8重極静電偏向器5、第2の8重極静電偏向器6及び
基板7の配置状態を示した斜視図である。第1及び第2
の8重極静電偏向器5、6の各電極に印加する電圧をど
のようにするかを決定するに前に、便宜上、第3図に示
される半径roの円筒状静電偏向器10を考え、その内
部のY方向(垂直方向)に一様な電場V/roを発生さ
せるには、その円周上にどのような電圧を印加すればよ
いかを考えてみる。X方向(水平方向)に対して角度θ
をなす半径OPを考え、P点の電圧をφとすると、その
φは次式で示される。
φ=−V/ro・rosinθ=−Vsinθ即ち、円
筒状静電偏向器10の円筒面上に−Vsinθの電圧分
布を印加すると、円筒状静電偏向器10内のY方向(垂
直方向)に一様な電場V/r0が生じるようになる。同
様に、円筒状静電偏向器10の円筒面上に−Ucosθ
の電圧分布を印加すると、円筒状静電偏向器10内のX
方向(水平方向)に一様な電場U/r0が生じるように
なる。したがって、第4図のように、円筒状静電偏向器
10の円周上に−Vsinθ−Ucosθの電圧を印加
した場合には、円筒状静電偏向器10内において、X方
向(水平方向)の一様な電場U/r0と、Y方向(垂直
方向)の一様な電場V/r0とを重ね合わせた一様な電
場E1が得られるようになる。そこで、この円筒状静電
偏向器の円周上に印加する電圧ヘの考察を参照しながら
、第1の8重極静電偏向器5の各電極に印加する電圧を
決定する。その場合、第1の8重極静電偏向器5の8本
の電極は、第5図に示されるように等間隔で円形に配置
され、最上部の電極より時計方向に符号が5a、5b、
5c、5d、5e、5f、5g、5hと付されているの
で、イオンビーム8を、X軸(−U方向)に一定の角度
、例えば7°だけオフセット偏向させるための電圧は、
第1の8重極静電偏向器5の電極5aに0、電極5bに ×Uo、電極5cにUo、電極5dに ×Uo、電極5eに0、電極5fに− ×Uo、電極5gに−Uo、電極5hに−(1/×Uo
がそれぞれ印加される。そして次に、イオンビーム8を
X方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同時に掃
引偏向させるための電圧は、オフセット偏向させるため
の電圧に重畳して、第1の8重極静電偏向器5の電極5
aに−V、電極5bに ×(U−V)、電極5cにU、電極5dに×(U+V)
、電極5eにV、電極5fに×(−U+V)、電極5g
に−U、電極5hに、×(−U−V)がそれぞれ印加さ
れる。一方、第2の8重極静電偏向器6の8本の電極も
、第6図に示されるように等間隔で円形に配置され、最
上部の電極より時計方向に符号が6a、6b、6c、6
d、6e、6f、6g、6hと付されているが、この第
2の8重極静電偏向器6はイオンビーム8をオフセット
偏向させることなく、X方向(水平方向)及びY方向(
垂直方向)に同時に掃引偏向させるだけであるから、イ
オンビーム8を掃引偏向させるための電圧は、第2の8
重極静電偏向器6の電極6aにV’、電極6bに(1 ×(−U’+V’)、電極6cに−U’、電極6dに×
(−U’−V’)、電極6eに−V’、電極6fに×(
U’−V’)、電極6gにU’、電極6hに×(U’+
V’)がそれぞれ印加される。なお、上記Uoはイオン
ビーム8をオフセット偏向させるための電圧であるから
、一定値であるが、U、V、U’、V’はイオンビーム
8をX方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同時
に掃引偏向させるための電圧であるから、時間とともに
変化する値となる。第7図は第1及び第2の8重極静電
偏向器5、6で偏向されたイオンビーム8が基板7上を
矢視のように走査されたときの軌跡を示してている。次
に、動作原理について説明する。第8図及び第9図に示
すように、第1の8重極静電偏向器5の直径をd1、長
さをl1、第2の8重極静電偏向器5の直径をd2、長
さをl2、第1及び第2の8重極静電偏向器5、6間に
おけるイオンビームの曲線に沿った距離をL、イオンビ
ームをオフセット偏向させるために第1の8重極静電偏
向器5の電極に印加された電圧によって発生する電場を 、イオンビームを掃引偏向させるために第1の8重極静
電偏向器5の電極に印加された電圧によって発生する電
場を 、イオンビームを掃引偏向させるために第2の8重極静
電偏向器6の電極に印加された電圧によって発生する電
場を とし、更に、第1の8重極静電偏向器5に入射するイオ
ンビームの進行方向と一致するように設定された第1の
8重極静電偏向器5の中心軸の方向にz軸、第1の8重
極静電偏向器5のオフセット偏向のための電場の方向を
x軸、z軸及びx軸に直角にy軸をとり、右手座標系の
O−xyzを定め、また、第2の8重極静電偏向器6に
入射するイオンビームの進行方向と一致するように設定
された第2の8重極静電偏向器6の中心軸の方向にz’
軸、上記y軸に平行にy’軸、z’軸及びy’軸に直角
にx’軸をとり、右手座標系のO’−x’y’z’を定
める。第1の8重極静電偏向器5内でイオンビームに作
用する電場ベクトルは、 とのベクトル和となるが、 とはz軸に垂直であるため、このベクトル和もz軸に垂
直となる。第1の8重極静電偏向器5に入射するイオン
のエネルギをu0エレクトロンボルト、速度をV0m/
秒、イオンの質量をmkg、イオンの電荷をeクーロン
とすると、第1の8重極静電偏向器5内でのイオンの運
動方程式はMKS単位系で次式のようになる。但し、E
1x、E1yはE1のx及びy成分である。
筒状静電偏向器10の円筒面上に−Vsinθの電圧分
布を印加すると、円筒状静電偏向器10内のY方向(垂
直方向)に一様な電場V/r0が生じるようになる。同
様に、円筒状静電偏向器10の円筒面上に−Ucosθ
の電圧分布を印加すると、円筒状静電偏向器10内のX
方向(水平方向)に一様な電場U/r0が生じるように
なる。したがって、第4図のように、円筒状静電偏向器
10の円周上に−Vsinθ−Ucosθの電圧を印加
した場合には、円筒状静電偏向器10内において、X方
向(水平方向)の一様な電場U/r0と、Y方向(垂直
方向)の一様な電場V/r0とを重ね合わせた一様な電
場E1が得られるようになる。そこで、この円筒状静電
偏向器の円周上に印加する電圧ヘの考察を参照しながら
、第1の8重極静電偏向器5の各電極に印加する電圧を
決定する。その場合、第1の8重極静電偏向器5の8本
の電極は、第5図に示されるように等間隔で円形に配置
され、最上部の電極より時計方向に符号が5a、5b、
5c、5d、5e、5f、5g、5hと付されているの
で、イオンビーム8を、X軸(−U方向)に一定の角度
、例えば7°だけオフセット偏向させるための電圧は、
第1の8重極静電偏向器5の電極5aに0、電極5bに ×Uo、電極5cにUo、電極5dに ×Uo、電極5eに0、電極5fに− ×Uo、電極5gに−Uo、電極5hに−(1/×Uo
がそれぞれ印加される。そして次に、イオンビーム8を
X方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同時に掃
引偏向させるための電圧は、オフセット偏向させるため
の電圧に重畳して、第1の8重極静電偏向器5の電極5
aに−V、電極5bに ×(U−V)、電極5cにU、電極5dに×(U+V)
、電極5eにV、電極5fに×(−U+V)、電極5g
に−U、電極5hに、×(−U−V)がそれぞれ印加さ
れる。一方、第2の8重極静電偏向器6の8本の電極も
、第6図に示されるように等間隔で円形に配置され、最
上部の電極より時計方向に符号が6a、6b、6c、6
d、6e、6f、6g、6hと付されているが、この第
2の8重極静電偏向器6はイオンビーム8をオフセット
偏向させることなく、X方向(水平方向)及びY方向(
垂直方向)に同時に掃引偏向させるだけであるから、イ
オンビーム8を掃引偏向させるための電圧は、第2の8
重極静電偏向器6の電極6aにV’、電極6bに(1 ×(−U’+V’)、電極6cに−U’、電極6dに×
(−U’−V’)、電極6eに−V’、電極6fに×(
U’−V’)、電極6gにU’、電極6hに×(U’+
V’)がそれぞれ印加される。なお、上記Uoはイオン
ビーム8をオフセット偏向させるための電圧であるから
、一定値であるが、U、V、U’、V’はイオンビーム
8をX方向(水平方向)及びY方向(垂直方向)に同時
に掃引偏向させるための電圧であるから、時間とともに
変化する値となる。第7図は第1及び第2の8重極静電
偏向器5、6で偏向されたイオンビーム8が基板7上を
矢視のように走査されたときの軌跡を示してている。次
に、動作原理について説明する。第8図及び第9図に示
すように、第1の8重極静電偏向器5の直径をd1、長
さをl1、第2の8重極静電偏向器5の直径をd2、長
さをl2、第1及び第2の8重極静電偏向器5、6間に
おけるイオンビームの曲線に沿った距離をL、イオンビ
ームをオフセット偏向させるために第1の8重極静電偏
向器5の電極に印加された電圧によって発生する電場を 、イオンビームを掃引偏向させるために第1の8重極静
電偏向器5の電極に印加された電圧によって発生する電
場を 、イオンビームを掃引偏向させるために第2の8重極静
電偏向器6の電極に印加された電圧によって発生する電
場を とし、更に、第1の8重極静電偏向器5に入射するイオ
ンビームの進行方向と一致するように設定された第1の
8重極静電偏向器5の中心軸の方向にz軸、第1の8重
極静電偏向器5のオフセット偏向のための電場の方向を
x軸、z軸及びx軸に直角にy軸をとり、右手座標系の
O−xyzを定め、また、第2の8重極静電偏向器6に
入射するイオンビームの進行方向と一致するように設定
された第2の8重極静電偏向器6の中心軸の方向にz’
軸、上記y軸に平行にy’軸、z’軸及びy’軸に直角
にx’軸をとり、右手座標系のO’−x’y’z’を定
める。第1の8重極静電偏向器5内でイオンビームに作
用する電場ベクトルは、 とのベクトル和となるが、 とはz軸に垂直であるため、このベクトル和もz軸に垂
直となる。第1の8重極静電偏向器5に入射するイオン
のエネルギをu0エレクトロンボルト、速度をV0m/
秒、イオンの質量をmkg、イオンの電荷をeクーロン
とすると、第1の8重極静電偏向器5内でのイオンの運
動方程式はMKS単位系で次式のようになる。但し、E
1x、E1yはE1のx及びy成分である。
1/2mv02=eu0・・・・・・・・(1)md2
x/dt2=e(EOFF+E1x)・・(2)md2
y/dt2=eE1y・・・・・・・・(3)md2z
/dt2=0 ・・・・・・・・(4)したがっ
て、(4)式よりdz/dt=一定=V0となり、イオ
ンが第1の8重極静電偏向器5内を通過するにようする
時間t1はl1/v0となる。そして、第1の8重極静
電偏向器5の出口におけるイオンビームのx方向及びy
方向の速度成分を(dx/dt)out、(dy/dt
)outとすると、これらは(2)式及び(3)式を時
間tで積分して次式のようになる。
x/dt2=e(EOFF+E1x)・・(2)md2
y/dt2=eE1y・・・・・・・・(3)md2z
/dt2=0 ・・・・・・・・(4)したがっ
て、(4)式よりdz/dt=一定=V0となり、イオ
ンが第1の8重極静電偏向器5内を通過するにようする
時間t1はl1/v0となる。そして、第1の8重極静
電偏向器5の出口におけるイオンビームのx方向及びy
方向の速度成分を(dx/dt)out、(dy/dt
)outとすると、これらは(2)式及び(3)式を時
間tで積分して次式のようになる。
そこで、第1の8重極静電偏向器5内にオフセット偏向
のための電場 のみが存在する仮定した場合、第1の8重極静電偏向器
5の出口におけるイオンビームのz軸に垂直な速度ベク
トルを とすると、それは次式のようになる。
のための電場 のみが存在する仮定した場合、第1の8重極静電偏向器
5の出口におけるイオンビームのz軸に垂直な速度ベク
トルを とすると、それは次式のようになる。
一方、第1の8重極静電偏向器5内に掃引偏向のための
電場E1のみが存在する仮定した場合、第1の8重極静
電偏向器5の出口におけるイオンビームのz軸に垂直な
速度ベクトルを とすると、v1は次式のようになる。但し、x軸、y軸
、z軸方向の単位ベクトルはそれぞれi、j、kである
。
電場E1のみが存在する仮定した場合、第1の8重極静
電偏向器5の出口におけるイオンビームのz軸に垂直な
速度ベクトルを とすると、v1は次式のようになる。但し、x軸、y軸
、z軸方向の単位ベクトルはそれぞれi、j、kである
。
e/m・E1x・l1/v0i+ e/m・E1y・
l1/v0j=e/m・l1v0・(E1x・i+E1
y・j) したがって、第1の8重極静電偏向器5内にオフセット
偏向のための電場 と、掃引偏向のための電場 との双方が存在した場合、第1の8重極静電偏向器5に
入射するイオンビームの速度ベクトルをとすると、第1
の8重極静電偏向器5の出口における速度ベクトル は次式のようになる。
l1/v0j=e/m・l1v0・(E1x・i+E1
y・j) したがって、第1の8重極静電偏向器5内にオフセット
偏向のための電場 と、掃引偏向のための電場 との双方が存在した場合、第1の8重極静電偏向器5に
入射するイオンビームの速度ベクトルをとすると、第1
の8重極静電偏向器5の出口における速度ベクトル は次式のようになる。
しかしながら、第1の8重極静電偏向器5内において、
イオンビームを7°だけ偏向するオフセット偏向のため
の電場 のみが加えられてい場合、第10図に示されるように、
第1の8重極静電偏向器5の出口におけるイオンビーム
の速度ベクトル は次式のようになる。
イオンビームを7°だけ偏向するオフセット偏向のため
の電場 のみが加えられてい場合、第10図に示されるように、
第1の8重極静電偏向器5の出口におけるイオンビーム
の速度ベクトル は次式のようになる。
そして、その速度ベクトル
の大きさは次式のようになる。
v0’=v0/cos7°=1.00751
v0・・・・・(11)次に、第2の8重極静電偏向
器6について検討する。第2の8重極静電偏向器6では
、オフセット偏向による電場の影響がないため、イオン
ビームのz’軸方向の速度ベクトルの大きさは上記(1
1)と同様にV0’=1.00751v0となるから、
第2の8重極静電偏向器6を通過するに要する時間Δt
2’は次式のようになる。
v0・・・・・(11)次に、第2の8重極静電偏向
器6について検討する。第2の8重極静電偏向器6では
、オフセット偏向による電場の影響がないため、イオン
ビームのz’軸方向の速度ベクトルの大きさは上記(1
1)と同様にV0’=1.00751v0となるから、
第2の8重極静電偏向器6を通過するに要する時間Δt
2’は次式のようになる。
Δt2’=l2/v0’=l2/v0・cos
7°
=l2/v0・0.9925・・・(12)そして、
第2の8重極静電偏向器6には、イオンビームを掃引偏
向させるための電場 のX’成成分 、y’成分 が次式を満足するように加えられる。
7°
=l2/v0・0.9925・・・(12)そして、
第2の8重極静電偏向器6には、イオンビームを掃引偏
向させるための電場 のX’成成分 、y’成分 が次式を満足するように加えられる。
E1x・l1/v0=−E2x’・l2/
v0’・・・(13) E1y・l1/v0
=−E2y’・l2/v0’・・・(14)この(13
)式及び(14)式は、第3図と第4図とにおいて、電
極の断面形状と間隔を相似形として、長さだけを変え、
l2=l1・d2/d1・1/cos7°とすると、V
’、U’をそれぞれV Uと等しくし、そして、V’
とV、−V’と−V、U’とU、−U’と−U、 ×(U’+V’)と ×(U+V)・・・を同一の信号源、等しい電圧増幅率
の増幅器より供給し、第1の8重極静電偏向器の電源は
U0、−U0、 ×U0、−(1/ ×U0というオフセット電圧を中心にして振れるよう供
給したならば、 |E1|=λV/d1、|E2|=λV/d2となり、
したがって |E1|/E2|=d2/d1 であり、 l2/d2=l1/d1・(v0’/v0)=1.
00751 l1/d1 となるから、(13)式及び(14)式は満足されるこ
ととなる。次に、第2の8重極静電偏向器6内でのイオ
ンの運動方程式はMKS単位系で次式のようになる。
v0’・・・(13) E1y・l1/v0
=−E2y’・l2/v0’・・・(14)この(13
)式及び(14)式は、第3図と第4図とにおいて、電
極の断面形状と間隔を相似形として、長さだけを変え、
l2=l1・d2/d1・1/cos7°とすると、V
’、U’をそれぞれV Uと等しくし、そして、V’
とV、−V’と−V、U’とU、−U’と−U、 ×(U’+V’)と ×(U+V)・・・を同一の信号源、等しい電圧増幅率
の増幅器より供給し、第1の8重極静電偏向器の電源は
U0、−U0、 ×U0、−(1/ ×U0というオフセット電圧を中心にして振れるよう供
給したならば、 |E1|=λV/d1、|E2|=λV/d2となり、
したがって |E1|/E2|=d2/d1 であり、 l2/d2=l1/d1・(v0’/v0)=1.
00751 l1/d1 となるから、(13)式及び(14)式は満足されるこ
ととなる。次に、第2の8重極静電偏向器6内でのイオ
ンの運動方程式はMKS単位系で次式のようになる。
md2x’/dt2=eE2x’・・・・
・・(15) md2y’/dt2=eE2
y’・・・・・・(16) md2z’/d
t2=0 ・・・・・・(17)そして、第1の8重
極静電偏向器5でオフセット偏向されたイオンビームが
第2の8重極静電偏向器6内に入射するときのイオンビ
ームの入射速度ベクトルは次のように計算される。
・・(15) md2y’/dt2=eE2
y’・・・・・・(16) md2z’/d
t2=0 ・・・・・・(17)そして、第1の8重
極静電偏向器5でオフセット偏向されたイオンビームが
第2の8重極静電偏向器6内に入射するときのイオンビ
ームの入射速度ベクトルは次のように計算される。
v0’はx’軸およびy’軸に垂直であるから、(dx
’/dt)in= x軸とx’軸とは7°の角度をなすから、(dx’/d
t)in=e/m ・E1x ・l1/v0・co
s7゜・(19) y軸とy’軸とは平行だから、 但し、 は速度ベクトルv1と、z’軸方向の単位ベクトルk’
とのスカラー積である。次に、第2の8重極静電偏向器
6の出口におけるイオンビームの速度成分(dx’/d
t)out、(dy’/dt)out、(dz’/dt
)outは(15)式、(16)式及び(17)式を時
間tで積分して、次のようになる。
’/dt)in= x軸とx’軸とは7°の角度をなすから、(dx’/d
t)in=e/m ・E1x ・l1/v0・co
s7゜・(19) y軸とy’軸とは平行だから、 但し、 は速度ベクトルv1と、z’軸方向の単位ベクトルk’
とのスカラー積である。次に、第2の8重極静電偏向器
6の出口におけるイオンビームの速度成分(dx’/d
t)out、(dy’/dt)out、(dz’/dt
)outは(15)式、(16)式及び(17)式を時
間tで積分して、次のようになる。
(dx’/dt)out=e/m・E1x ・l1/
v0・cos7゜+e/m
・E2x・l2/v0’(13
)式より、 そこで、6インチウエハにイオンを注入するために、実
際の装置において、d1=10cm、l1=36cm、
E1x ma x≒12.5KV/10cm、u0
=200Kエレクトロンボルトとすると、v1x/v0
=0.1125となり、また、第2の8重極静電偏向器
6の出口におけるイオンビームがz’軸となす角度θ2
は、 ∴θ2=−0.047°となる。
v0・cos7゜+e/m
・E2x・l2/v0’(13
)式より、 そこで、6インチウエハにイオンを注入するために、実
際の装置において、d1=10cm、l1=36cm、
E1x ma x≒12.5KV/10cm、u0
=200Kエレクトロンボルトとすると、v1x/v0
=0.1125となり、また、第2の8重極静電偏向器
6の出口におけるイオンビームがz’軸となす角度θ2
は、 ∴θ2=−0.047°となる。
それゆえ、0.05゜以下の誤差で平行なイオンビーム
が得られることになる。次に、この発明のその他の実施
例においては、第1の8重極静電偏向器5の中心軸を、
入射されるイオンビームの軸線に対して、オフセット偏
向される向きと同じ側に平行移動して、第1の8重極静
電偏向器5を配置してもよい。このようにすると、第1
の8重極静電偏向器5の出口におけるイオンビームは、
第1の8重極静電偏向器5の直径の60%以内の均一度
の高い磁場範囲内に収まり、特に、基板へのイオン注入
の均一性がよくなる。なお、上記各実施例は、第1及び
2の8重極静電偏向器の電極は8本であるが、静電偏向
器の電極の数は、5本以上であれば、いかなる数であっ
てもよく、また、基板上を走査するイオンビームの軌跡
は、円形や四角形等の多角形であってもよい。
が得られることになる。次に、この発明のその他の実施
例においては、第1の8重極静電偏向器5の中心軸を、
入射されるイオンビームの軸線に対して、オフセット偏
向される向きと同じ側に平行移動して、第1の8重極静
電偏向器5を配置してもよい。このようにすると、第1
の8重極静電偏向器5の出口におけるイオンビームは、
第1の8重極静電偏向器5の直径の60%以内の均一度
の高い磁場範囲内に収まり、特に、基板へのイオン注入
の均一性がよくなる。なお、上記各実施例は、第1及び
2の8重極静電偏向器の電極は8本であるが、静電偏向
器の電極の数は、5本以上であれば、いかなる数であっ
てもよく、また、基板上を走査するイオンビームの軌跡
は、円形や四角形等の多角形であってもよい。
(発明の効果)この発明は、第1の多重極静電偏向器の
各電極に、イオンビームを一定の角度だけオフセット偏
向させる電圧と、イオンビームを掃引偏向させる電圧と
を重畳して印加すると共に、第1の多重極静電偏向器で
オフセット偏向だけされたイオンビームの軸線上に配置
された第2の多重極静電偏向器の各電極に、イオンビー
ムを掃引偏向させる電圧のみを印加し、第2の多重極静
電偏向器より流出するイオンビームを基板に対して常に
同方向かつ一定の角度にしているので、基板に入射され
るイオンビームの入射角は、基板の場所によって異なる
ことなく一定となり、イオン注入された基板の性能が低
下しなくなる。更に、多重極静電偏向器を使用している
ので、従来の平行平板型静電偏向器に比べて、電場の有
効範囲が広範囲となり、特に、第2の多重極静電偏向器
を小型化するこが可能になると共に、基板に入射される
イオンビームの入射角を高精度で一定にすることが可能
になる。また、三角波で掃引する電源の出力インピーダ
ンスをR、負荷の静電容量をC、三角波の周波数をFと
すると、出力波形の正確な三角波に対する歪は、F×C
×Rとともに増大する。負荷容量は電極の面積に比例す
るから、多重極の場合は電極の幅が小さいので真空容器
との間の静電容量がきわめて小さくなり、現在の技術で
作れる電源でも1KHzの三角波で掃引することができ
る。また、第1の8重極静電偏向器の中心軸を、入射さ
れるイオンビームの軸線に対して、オフセット偏向され
る向きと同じ側に平行移動して、第1の8重極静電偏向
器を配眉した場合には、第1の8重極静電偏向器の出口
におけるイオンビームは、第1の8重極静電偏向器の直
径の60%以内の均一度の高い磁場範囲内に収まり、特
に、基板へのイオン注入の均一性がよくなる。
各電極に、イオンビームを一定の角度だけオフセット偏
向させる電圧と、イオンビームを掃引偏向させる電圧と
を重畳して印加すると共に、第1の多重極静電偏向器で
オフセット偏向だけされたイオンビームの軸線上に配置
された第2の多重極静電偏向器の各電極に、イオンビー
ムを掃引偏向させる電圧のみを印加し、第2の多重極静
電偏向器より流出するイオンビームを基板に対して常に
同方向かつ一定の角度にしているので、基板に入射され
るイオンビームの入射角は、基板の場所によって異なる
ことなく一定となり、イオン注入された基板の性能が低
下しなくなる。更に、多重極静電偏向器を使用している
ので、従来の平行平板型静電偏向器に比べて、電場の有
効範囲が広範囲となり、特に、第2の多重極静電偏向器
を小型化するこが可能になると共に、基板に入射される
イオンビームの入射角を高精度で一定にすることが可能
になる。また、三角波で掃引する電源の出力インピーダ
ンスをR、負荷の静電容量をC、三角波の周波数をFと
すると、出力波形の正確な三角波に対する歪は、F×C
×Rとともに増大する。負荷容量は電極の面積に比例す
るから、多重極の場合は電極の幅が小さいので真空容器
との間の静電容量がきわめて小さくなり、現在の技術で
作れる電源でも1KHzの三角波で掃引することができ
る。また、第1の8重極静電偏向器の中心軸を、入射さ
れるイオンビームの軸線に対して、オフセット偏向され
る向きと同じ側に平行移動して、第1の8重極静電偏向
器を配眉した場合には、第1の8重極静電偏向器の出口
におけるイオンビームは、第1の8重極静電偏向器の直
径の60%以内の均一度の高い磁場範囲内に収まり、特
に、基板へのイオン注入の均一性がよくなる。
第1図〜第10図はこの発明の実施例を示しており、第
1図は装置の全体を示す説明図、第2図は第1及び第2
の多重極静電偏向器と基板との配列を示す斜視図、第3
図及び第4図は半径r0の円筒状静電偏向器における電
場の発生を示すための説明図、第5図は第1の多重極静
電偏向器の電極の配置を示す説明図、第6図は第2の多
重極静電偏向器の電極の配置を示す説明図、第7図はイ
オンビームが基板上を走査それたときの軌跡を示す説明
図、第8図及び第9図は第1及び第2の多重極静電偏向
器でイオンビームを偏向するときの動作原理を示すため
の説明図、第10図は第1の多重極静電偏向器の出口に
おけるイオンビームの速度ベクトルを示す説明図である
。第11図は従来のイオン注入装置の全体を示す説明図
である。図中、 5・・・・・・・第1の多重極静電偏向器5a・・・電
極、 5e・・・電極5b・・・電極、
5f・・・電極5c・・・電極、
5g・・・電極5d・・・電極、
5h・・・電極6・・・・・・・第2の多重極
静電偏向器6a・・・電極、 6e・・
・電極6b・・・電極、 6f・・・電
極6c・・・電極、 6g・・・電極6
d・・・電極、 6h・・・電極7・・
・・・・・基板 8・・・・・・・イオンビーム
1図は装置の全体を示す説明図、第2図は第1及び第2
の多重極静電偏向器と基板との配列を示す斜視図、第3
図及び第4図は半径r0の円筒状静電偏向器における電
場の発生を示すための説明図、第5図は第1の多重極静
電偏向器の電極の配置を示す説明図、第6図は第2の多
重極静電偏向器の電極の配置を示す説明図、第7図はイ
オンビームが基板上を走査それたときの軌跡を示す説明
図、第8図及び第9図は第1及び第2の多重極静電偏向
器でイオンビームを偏向するときの動作原理を示すため
の説明図、第10図は第1の多重極静電偏向器の出口に
おけるイオンビームの速度ベクトルを示す説明図である
。第11図は従来のイオン注入装置の全体を示す説明図
である。図中、 5・・・・・・・第1の多重極静電偏向器5a・・・電
極、 5e・・・電極5b・・・電極、
5f・・・電極5c・・・電極、
5g・・・電極5d・・・電極、
5h・・・電極6・・・・・・・第2の多重極
静電偏向器6a・・・電極、 6e・・
・電極6b・・・電極、 6f・・・電
極6c・・・電極、 6g・・・電極6
d・・・電極、 6h・・・電極7・・
・・・・・基板 8・・・・・・・イオンビーム
Claims (2)
- 1.イオンビームを基板上に走査させ、その基板にイオ
ンを注入するイオン注入装置において、第1の多重極静
電偏向器の各電極に、イオンビームを一定の角度だけオ
フセット偏向させる電圧と、イオンビームを掃引偏向さ
せる電圧とを重畳して印加すると共に、第1の多重極静
電偏向器でオフセット偏向だけされたときのイオンビー
ムの軸線上に配置された第2の多重極静電偏向器の各電
極に、イオンビームを掃引偏向させる電圧のみを印加し
、第2の多重極静電偏向器より流出するイオンビームの
方向を基板に対して常に一定の角度にして、常に同じ方
向から基板にイオンを注入することを特徴とするイオン
注入装置。 - 2.上記第1の多重極静電偏向器の中心軸を、入射する
イオンビームの軸線に対して、オフセット偏向される向
きと同じ側に平行移動して、上記第1の多重極静電偏向
器を配置していることを特徴とする請求項1記載のイオ
ン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3081046A JPH04230943A (ja) | 1990-02-20 | 1991-01-20 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4059590 | 1990-02-20 | ||
JP2-40595 | 1990-02-20 | ||
JP3081046A JPH04230943A (ja) | 1990-02-20 | 1991-01-20 | イオン注入装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04230943A true JPH04230943A (ja) | 1992-08-19 |
Family
ID=26380066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3081046A Pending JPH04230943A (ja) | 1990-02-20 | 1991-01-20 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04230943A (ja) |
-
1991
- 1991-01-20 JP JP3081046A patent/JPH04230943A/ja active Pending
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