JPH04230887A - 多重エネルギー固体放射線検出器 - Google Patents

多重エネルギー固体放射線検出器

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JPH04230887A
JPH04230887A JP3070329A JP7032991A JPH04230887A JP H04230887 A JPH04230887 A JP H04230887A JP 3070329 A JP3070329 A JP 3070329A JP 7032991 A JP7032991 A JP 7032991A JP H04230887 A JPH04230887 A JP H04230887A
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JP
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detector
elements
sub
scintillation
energy
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Withdrawn
Application number
JP3070329A
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English (en)
Inventor
Jeffrey Wayne Eberhard
ジェフリイ・ウェイン・エバーハード
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2018Scintillation-photodiode combinations
    • G01T1/20183Arrangements for preventing or correcting crosstalk, e.g. optical or electrical arrangements for correcting crosstalk

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は多重エネルギー放射線検出器に関するものであ
って、更に詳しく言えば、X線撮影装置において使用す
るためのX線検出器に関する。
【0001】今日のX線検査装置は、直線的に変化する
X線減衰係数を有する画像を生み出す。かかる画像は異
状を検出するために極めて有用であるが、それらが対象
物について与える情報の総量には限界がある。なぜなら
、かかる画像は典型的なX線管において発生されるエネ
ルギースペクトルの全範囲にわたる減衰係数の平均値を
表わすに過ぎないからである。多重エネルギーレベルに
おける撮影(すなわち、分光的な撮影)を行えば、検査
すべき対象物に関して遥かに多くの情報(たとえば、対
象物の化学組成や密度)が得られる可能性がある。この
ような可能性は、これまで利用することのできなかった
新しい非破壊検査(NDE)能力をもたらす。しかしな
がら、最新のX線撮影装置に付随する大きいX線束を取
扱うことのできるエネルギー感受性の検出器が存在しな
かったため、上記のごとき多重エネルギー撮影はこれま
で実現不可能であった。
【0002】詳しく述べれば、現行のX線検出器は2つ
の群に大別することができる。それらは計数型検出器お
よび積算型検出器である。計数型検出器はエネルギース
ペクトルに関する情報を与え得るが、それらの計数速度
は最新の撮影用途において要求される大きいX線束にと
って十分なものではないのが普通である。積算型検出器
は大きいX線束を取扱い得るが、それらはエネルギーを
識別することができない。
【0003】従来、元素同定目的を達成するために二重
エネルギー走査法が使用されてきた。現行の二重エネル
ギー走査装置においては、積算型検出器が使用され、そ
して2種の相異なるエネルギーレベルにおいて同じ部分
が2回走査される。たとえば、アラコア(ARACOR
)社[ジェイ・エイチ・スタンレーおよびジェイ・ジェ
イ・ルパージュ(J.H. Stanley & J.
J.LePage):「新しい放射線腐食検査方法」、
AFWALレポートTR−85−4130、1986年
1月]は、シンチレーション検出器を用いて金属中の腐
食を検出するための装置を開発した。 この装置は、工業用X線管を使用しながら、先ず最初に
420kVp (キロボルトピーク)のレベルで対象物
を走査し、次いで250kVp のレベルで対象物を走
査することによって2つの画像を得るというものである
。この装置を使用すれば、周期律表中において隣接した
元素間の識別が可能であることが主張されている。この
ような技術に付随する主な問題点は、2回の走査が必要
であることに由来する時間、照射線量および位置合せの
問題である。更にまた、画像の記録は2つのエネルギー
レベルにおいてしか行われないから、この技術は真の分
光撮影法とは言えない。
【0004】本発明が一層良く理解されるようにするた
め、従来の積算型多素子固体X線検出器10を図1に示
す。かかる検出器10はX線、β線などのごとき入射エ
ネルギービーム12を検出するものであって、直方体ま
たはその他の形状を有する複数のシンチレーション素子
14a、14b、14c、14d、14e、14fおよ
び14gから成るシンチレータを含んでいる。図中には
7個のシンチレーション素子14が示されているが、実
際には1個から所望の数までのシンチレーション素子を
使用することができる。通例は検出器10を数個のシン
チレーション素子に分割することが望ましい。詳しく述
べれば、入射エネルギービーム12が阻止された場合に
は、円錐形の光ビームが発生する。ただ1個のシンチレ
ーション素子を2個以上の感知素子(後述)と組合わせ
て使用すると、円錐形光ビームの一部が隣接する感知素
子に入射し、従って複数のシンチレーション素子を使用
した場合に比べて空間分解能が低下することがある。シ
ンチレーション素子14は横方向(すなわち、ビーム1
2の方向に対して垂直な方向)に沿って互いに隣接して
配置されており、かつ(図1には示されていないが後記
において説明されるような)特定のコリメータ層および
反射層によって隔離されている。シンチレーション素子
14の寸法は重要でないが、数ミルから数ミリメートル
までの範囲内の幅(すなわち、横方向寸法)を有し得る
。シンチレーション素子14a、14b、14c、14
d、14e、14fおよび14gは、前部入射面20a
、20b、20c、20d、20e、20fおよび20
gと後面22a、22b、22c、22d、22e、2
2fおよび22gとをそれぞれに有している。前部入射
面20および後面22は、長手方向(すなわち、ビーム
12の方向)に沿って整列している。シンチレーション
素子14a、14b、14c、14d、14e、14f
および14gの上部には光学的感知素子(たとえば、ホ
トダイオード)16a、16b、16c、16d、16
e、16fおよび16gがそれぞれ配置されており、ま
た後者は結線17a、17b、17c、17d、17e
、17fおよび17gによって検出器回路18中の増幅
器(図示せず)にそれぞれ接続されている。次いで、検
出器回路18の出力は信号処理回路および画像再構成回
路(図示せず)に送られる。
【0005】動作に当っては、X線源(図示せず)から
発生したX線が撮影すべき対象物(図示せず)を通過す
る。図1中には、こうして得られた透過X線が入射ビー
ム12として示されている。前部入射面20に入射した
ビーム12がシンチレーション素子14に進入して発光
を生じると、その発光が感知素子16によって検出され
る。感知素子16からの出力信号は検出器回路18によ
って増幅される。このような検出器は大きいX線束の検
出能力および比較的高い量子効率を有するが、エネルギ
ー識別能力は有していない。
【0006】それ故に本発明の目的は、大きいX線束を
検出し得ると共に、複数回の走査を必要としないような
多重エネルギー用の検出器を提供することにある。
【0007】
【発明の概要】上記およびその他の目的を達成するため
、本発明に従って簡単に述べれば、(a) 長手方向に
沿って整列した前部入射面および後面を有していて、前
記入射面が入射エネルギーを受入れるために役立つよう
な少なくとも1個の長手方向に伸びるシンチレーション
素子を含むシンチレータと、(b)前記長手方向に沿っ
て互いに隣接して配置されかつ前記シンチレーション素
子に隣接して配置された複数の副素子を有する少なくと
も1個の感知素子を含む光学的感知手段とから成ること
を特徴とする、長手方向に沿って入射するエネルギー用
の多重エネルギー検出器が提供される。
【0008】以下、添付の図面を参照しながら本発明を
一層詳しく説明しよう。なお、図面中においては、同じ
構成要素は同じ参照番号によって表わされている。
【0009】
【詳しい説明】図2には、本発明に基づく検出器10が
示されている。かかる検出器10においては、感知手段
の感知素子16aは長手方向に沿って互いに隣接して配
置された4個の副素子16a−1、16a−2、16a
−3および16a−4を含んでいるが、これらの副素子
はたとえばPN型もしくはPIN型のホトダイオード、
電荷結合素子(CCD)撮像管の画素、などから成って
いる。かかる感知素子16aは、測定することが所望さ
れるビーム12のエネルギーレベルの数に等しい数の副
素子を含んでいる。一般的に述べれば、感知素子16a
はビーム12中における少なくとも2つのエネルギーレ
ベルを測定するために少なくとも2個の副素子を含んで
いる。個々の結線17a−1、17a−2、17a−3
および17a−4は、副素子16a−1、16a−2、
16a−3および16a−4のそれぞれを検出器回路1
8に接続している。同様に、感知素子16b、16c、
16d、16e、16fおよび16gも通例は感知素子
16aの副素子の数と同じ数の副素子(煩雑さを避ける
ために番号を付けてない)をそれぞれに含んでいる。感
知素子16b、16c、16d、16e、16fおよび
16gの副素子もまた、検出器回路18に対する結線(
煩雑さを避けるために図示せず)をそれぞれに有してい
る。検出器回路18中には、感知手段16に含まれる全
ての副素子に対する個々のチャネル(図示せず)が存在
している。
【0010】他方、シンチレーション素子14aは長手
方向に沿って互いに隣接して配置された副素子14a−
1、14a−2、14a−3および14a−4を含んで
いて、それらの上部には感知素子16aの副素子16a
−1、16a−2、16a−3および16a−4がそれ
ぞれ配置されている。同様に、シンチレーション素子1
4b、14c、14d、14e、14fおよび14gも
複数の副素子(煩雑さを避けるために番号を付けてない
)をそれぞれに含んでいて、それらの上部には感知素子
16b、16c、16d、16e、16fおよび16g
の対応する副素子がそれぞれ配置されている。
【0011】上記のごとき実施の態様においては、シン
チレーション素子14aの副素子の数は感知素子16a
の副素子の数に等しく、また残りのシンチレーション素
子の副素子の数および残りの感知素子の副素子について
も同様であるが、このことは必ずしも必要でない。すな
わち、特定のシンチレーション素子については、感知素
子の副素子よりも少ない数の副素子が存在していてもよ
いし、あるいは副素子が全く存在しなくてもよい。とは
言え、シンチレーション素子の副素子の数が少ない場合
には、それぞれの感知素子の副素子間において光学的な
混信が起こり、そのためにエネルギー分解能が低下する
ことがある。
【0012】図3の左端にはコリメータ層24aが示さ
れているが、これは反射層26aに隣接している。その
右側には副素子14a−4が配置されていて、それには
反射層26bが隣接している。次に、コリメータ層24
bおよび反射層26cが配置されていて、後者には副素
子14b−4が隣接している。副素子14b−4の右側
には反射層26dが配置されており、次いでコリメータ
層24c、反射層26eおよび副素子14c−4が配置
されている。このようなパターンが検出器10の前部入
射面20の全体にわたって繰返された後、最後に副素子
14g−4が配置されていて、それの右側には反射層2
6fおよびコリメータ層24dが隣接している。副素子
14a−4、14b−4、14c−4、‥‥および14
g−4の上部には、感知素子の副素子16a−4、16
b−4、16c−4、‥‥および16g−4がそれぞれ
配置されている。当業界において公知の通り、感知手段
16は接着剤(図示せず)によってシンチレータ16に
接合することができるが、そのためには両者間における
屈折率の整合をもたらすような接着剤を使用することが
好ましい。検出器10の下部には反射層26gが配置さ
れている。所望ならば、一層良好なコリメーションを達
成するためにコリメータ層24を前部入射面20の前方
にまで延長することもできる。また、所望ならば、コリ
メータ層24および(または)反射層26a〜26fを
省くこともできる。更にまた、製造上の困難を少なくす
るために1個の大きなシンチレータを使用することもで
きる。とは言え、その場合には空間分解能が低下するこ
とになる。反射層26gを省くこともできるが、その場
合には底面(番号を付けてない)からの光の損失のため
に効率が低下することになる。コリメータ層24は約 
1/8〜 1/4mmの幅を有し得る一方、シンチレー
ション素子の副素子は検出器10の用途に応じて約25
μm 〜3mmの幅を有し得る。通例、NDE用途のた
めには小さい幅が使用される一方、医学的用途のために
は大きい幅が使用される。また、反射層26は約50μ
m の幅を有し得る。
【0013】図4には、同様にして、左から順に反射層
28a、副素子14a−1、反射層28b、エネルギー
フィルタ30a、反射層28c、副素子14a−2、反
射層28d、エネルギーフィルタ30b、反射層28e
などが配置されており、そして最後に副素子14a−4
、反射層28fおよびエネルギーフィルタ30cが配置
されている。上記のごとく、反射層28および(または
)エネルギーフィルタ30は省くことができる。とは言
え、その場合にはシンチレーション素子14の前部入射
面20および後面22からの光の損失のためにエネルギ
ー分解能および効率が低下することになる。エネルギー
フィルタ30は約10μm〜5mmの範囲内の厚さを有
し得る一方、反射層28は約50μm の厚さを有し得
る。また、シンチレーション素子の副素子は約25μm
 〜3mmの範囲内の厚さを有し得る。
【0014】コリメータ層24は、たとえばPb、Wな
どから成り得る。反射層26および28は、エポキシ系
接着剤によってシンチレーション素子14およびそれの
副素子に接合された金属酸化物(たとえばTiO2 )
から成ることが好ましい。反射層26および28の材料
としてTiO2 が好適である理由は、それが白色であ
ってほとんどの色を反射すると共に、散乱光のほとんど
がシンチレーション素子14およびそれの副素子によっ
て吸収されることなしに感知素子16に入射するような
拡散反射性を有することにある。かかる被膜に関する詳
しい説明は、米国特許第4560877および4563
584号明細書中に見出すことができる。なお、TiO
2 の粒子は放射される光子(後述)の波長にほぼ等し
い粒度を有することが必要である。エネルギーフィルタ
30はPb、Al、Cuなどから成り得る。
【0015】シンチレーション素子14の材料は、Y:
Gd系X線吸収体のごとき焼結希土類酸化物セラミック
である。詳しく述べれば、シンチレーション素子14は
約20〜50モル%のGd2 O3 、約1〜6モル%
のEu2 O3 および残部のY2 O3 から成り得
る。更に詳しく述べれば、それは約30モル%のGd2
 O3 、約3モル%のEu2 O3 および約67モ
ル%のY2 O3 から成り得る。所望ならば、約0.
02モル%のPr2 O3 を残光低減剤として添加す
ることもできる。良好なシンチレータであるこのような
材料に関する詳しい説明は、たとえば米国特許第451
8546号のごとき先行特許の明細書中に見出すことが
できる。かかる材料はまた、丈夫であり、化学的に不活
性であり、安定であり、かつ微細機械加工が可能である
。それらはまた、可視域の光に対して実質的に透明であ
る。すなわち、上記のごとき混合物を焼結することによ
り、理論密度にほぼ等しい密度および立方晶系の結晶構
造を有する固体を形成することができる。その結果、透
明度を低下させる光学的散乱の原因となる結晶粒界の欠
陥や屈折率の変化が排除されることになる。従って、シ
ンチレーション素子14は長手方向(すなわち、ビーム
12の方向)の寸法を大きくすることができ、それによ
って光学的感度の実質的な低下なしに良好なX線吸収を
達成することができる。シンチレーション素子14の材
料としてはまた、良好なX線吸収体であるその他の透明
なシンチレータ(たとえばBGdO)を使用することも
できる。更にまた、CsI、CdWO4 、BiGeな
どのごとき材料を使用することも可能である。
【0016】検出器10は、たとえば、回路板(図示せ
ず)上に取付けられたIC(図示せず)によって支持す
ることができる。その場合、ICは感知手段16を成す
のであって、その上にシンチレーション素子14が取付
けられることになる。あるいはまた、検出器10は製造
の様々な段階において使用される顕微鏡スライド(図示
せず)のごとき支持手段に接着剤または取付具(いずれ
も図示せず)で取付けることもできる。
【0017】動作について説明すれば、撮影すべき対象
物によって透過された入射ビーム12は広範囲のエネル
ギーレベルを有するのが通例である。先ず、最も低いレ
ベルのエネルギーの一部がエネルギーフィルタ30cに
よって吸収される。次に、最も低いエネルギーレベルの
X線が前部入射面20に最も近い副素子(すなわち、「
−4」の添字を有する番号の付いた副素子)中において
優先的に吸収される。次いで、2番目に低いレベルのエ
ネルギーの一部がエネルギーフィルタ30bによって吸
収される。次に、2番目に低いエネルギーレベルのX線
が次の副素子(すなわち、「−3」の添字を有する番号
の付いた副素子)中において優先的に吸収される。以下
同様である。このような効果は「ビーム硬化作用」と呼
ばれる。
【0018】X線は、主としてシンチレーション素子1
4中のGd原子によって吸収される。次いで、かかるG
d原子が電子−正孔対を生み出すと、それによってシン
チレーション素子14の副素子が発光を生じる(すなわ
ち、可視光の光子を放射する)。シンチレーション素子
14が上記に記載されかつ前述の特許明細書中に記載さ
れたような材料から作られていれば、それらはEu原子
の存在のために611μm の波長を有する(赤色の)
光を放射する。かかる材料はこの波長の光に対して実質
的に透明であるから、光子はシンチレーション素子14
を通過することになる。かかる光子は幾つかの反射層に
よって反射され、そして最終的には感知素子16の副素
子に入射する。感知素子16は好ましくはSiで作られ
ているから、それらはこの波長の光に対して特に鋭敏で
あり、従って入射光子に応答して電気信号を発生する。 かかる信号は検出器回路18中の増幅器によって増幅さ
れ、次いで信号処理回路および画像再構成回路(図示せ
ず)に送られる。
【0019】上記のごときビーム硬化作用の結果、入射
ビーム中に含まれる最も低いエネルギーレベルのX線が
検出器10の前部入射面に最も近い副素子によって優先
的に検出されると共に、それに続く副素子が順次に高い
エネルギーレベルのX線を検出することになる。このよ
うな効果は顕著なものである。たとえば、5個の副素子
S1〜S5を有するヨウ化セシウム検出器について説明
しよう。この場合、副素子S1は最も前方に配置されて
おり、そしてその他の副素子はビーム方向に沿って順次
に0.1インチ(2.54mm)ずつ後方に位置するも
のとする。420kVp のX線管から得られるスペク
トルに関して単純化のために若干の仮定を設ければ、各
々の副素子中に吸収される平均エネルギーは次のように
なる。 すなわち、副素子S1については79.2keV 、副
素子S2については205.9keV 、副素子S3に
ついては226.5keV 、副素子S4については2
47.0keV 、そして副素子S5については264
.9keV である。
【0020】有用な多重エネルギー画像を得るためには
、完全なエネルギーの識別は必ずしも必要でない。すな
わち、検出器の副素子中に吸収される平均エネルギーが
十分な程度にまで分離されていれば事足りるのである。 なお、エネルギーの識別はその他各種の方法によって向
上させることもできる。第一に、検出器の材料またはそ
れの性質を変えて任意のエネルギーレベルのX線に関す
る平均光路長を変化させ、それによって検出器の副素子
中に吸収される平均エネルギーを変化させることができ
る。第二に、ビーム方向における副素子の長さを変える
ことにより、各々の副素子中に吸収される平均エネルギ
ーを変化させることもできる。第三に、検出器の前方に
各種のビームフィルタを配置して入射ビームのスペクト
ルを調整することにより、検出器の様々な副素子中に吸
収される平均エネルギーを変化させることもできる。こ
れらの随意手段は実質的な融通性をもたらし、それによ
って個々の副素子の応答をほとんど任意の機能形態に適
合するように調整することを可能にする。
【0021】本発明の多重エネルギー検出器は数多くの
利点を有している。第一に、それは対象とする全てのエ
ネルギーレベルにおけるデータの同時収集を可能にする
から、複数の画像を得るために必要とされる余分の照射
線量や時間が削減される。第二に、それはエネルギーの
識別を行うために検出器材料(すなわち、シンチレータ
)自体を使用するから、検出器が異物によって汚染され
る恐れもない。第三に、画像の再構成に先立って副素子
からの信号を加算することもできるから、通常の撮影も
可能である。
【0022】本発明の多重エネルギー撮影技術は広範囲
のエネルギーレベルにわたって有用である。それは二重
エネルギー撮影技術として使用することもできる。この
場合には、各々のシンチレーション素子14に対する感
知素子16が2個の副素子を有する一方、各々のシンチ
レーション素子14は1個または2個の副素子から成る
ようにすればよい。直線的に変化するX線減衰係数が光
電成分およびコンプトン成分から成るような場合にかか
る技術を適用することにより、化学元素の識別が可能に
なる。また、かかる技術をより低いエネルギーレベルに
おいて使用することにより、所定の元素の固有X線の上
下において撮影を行って化学元素の識別を達成すること
もできる。本発明の新規な検出器は、単一の装置であり
ながら、物質同定手段としても非破壊検査手段としても
使用し得るものである。
【0023】上記のもの以外にも、本発明の精神および
範囲から逸脱することなしに数多くの変更態様が可能で
あることは言うまでもあるまい。
【図面の簡単な説明】
【図1】先行技術に基づくシンチレーション検出器の等
角図である。
【図2】本発明に基づく検出器の等角図である。
【図3】図2の線3−3に関する前部断面図である。
【図4】図2の線4−4に関する側部断面図である。
【符号の説明】
10  検出器 12  エネルギービーム 14  シンチレーション素子 14a〜14g  シンチレーション素子14a−1〜
14a−4  シンチレーション素子の副素子 16  感知素子 16a〜16g  感知素子 16a−1〜16a−4  感知素子の副素子17a−
1〜17a−4  結線 18  検出器回路 20a〜20g  前部入射面 22a〜22g  後面 24a〜24d  コリメータ層 26a〜26g  反射層 28a〜28f  反射層

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a) 長手方向に沿って整列した前
    部入射面および後面を有していて、前記入射面が入射エ
    ネルギーを受入れるために役立つような少なくとも1個
    の長手方向に伸びるシンチレーション素子を含むシンチ
    レータと、(b) 前記長手方向に沿って互いに隣接し
    て配置されかつ前記シンチレーション素子に隣接して配
    置された複数の副素子を有する少なくとも1個の感知素
    子を含む光学的感知手段とから成ることを特徴とする、
    長手方向に沿って入射するエネルギー用の多重エネルギ
    ー検出器。
  2. 【請求項2】  前記エネルギーがX線から成る請求項
    1記載の検出器。
  3. 【請求項3】  前記エネルギーがβ線から成る請求項
    1記載の検出器。
  4. 【請求項4】  前記副素子が相等しい長さを有する請
    求項1記載の検出器。
  5. 【請求項5】  前記シンチレーション素子が前記長手
    方向に沿って互いに隣接して配置された複数の副素子か
    ら成る請求項1記載の検出器。
  6. 【請求項6】  前記シンチレーション素子の副素子の
    数が前記感知素子の副素子の数と等しく、かつ前記感知
    素子の副素子は前記シンチレーション素子の副素子にそ
    れぞれ隣接して配置されている請求項5記載の検出器。
  7. 【請求項7】  前記シンチレーション素子の副素子上
    に配置された反射層、および前記シンチレーション素子
    の副素子間に配置されたエネルギービームフィルタが設
    けられている請求項5記載の検出器。
  8. 【請求項8】  前記反射層がTiO2 から成り、か
    つ前記フィルタがCu、AlまたはPbから成る請求項
    7記載の検出器。
  9. 【請求項9】  前記反射層が約50μm の厚さを有
    し、前記フィルタが約10μm 〜5mmの範囲内の厚
    さを有し、かつ前記シンチレーション素子の副素子が約
    25μm 〜3mmの範囲内の厚さを有する請求項7記
    載の検出器。
  10. 【請求項10】  前記シンチレーション素子および前
    記感知素子がいずれも2個の副素子から成る請求項5記
    載の検出器。
  11. 【請求項11】  前記シンチレータが横方向に並んで
    配置された複数のシンチレーション素子を含み、かつ前
    記感知手段が前記シンチレーション素子にそれぞれ隣接
    して配置された複数の感知素子を含む請求項1記載の検
    出器。
  12. 【請求項12】  前記シンチレーション素子上に配置
    された反射層、および、前記シンチレーション素子の間
    に配置されたコリメータ層が設けられている請求項11
    記載の検出器。
  13. 【請求項13】  前記反射層がTiO2 から成り、
    かつ前記コリメータ層がPbまたはWから成る請求項1
    2記載の検出器。
  14. 【請求項14】  前記反射層が約50μm の幅を有
    し、前記コリメータ層が約 1/8〜 1/4mmの範
    囲内の幅を有し、かつ前記シンチレーション素子の副素
    子が約25μm 〜3mmの範囲内の幅を有する請求項
    12記載の検出器。
  15. 【請求項15】  前記シンチレータが約20〜50モ
    ル%のGd2 O3 、約1〜6モル%のEu2 O3
     および残部のY2 O3 から成る請求項1記載の検
    出器。
  16. 【請求項16】  前記シンチレータが約30モル%の
    Gd2 O3、約3モル%のEu2 O3 および約6
    7モル%のY2 O3 から成る請求項15記載の検出
    器。
  17. 【請求項17】  前記シンチレータが約0.02モル
    %のPr2 O3 を更に含有する請求項16記載の検
    出器。
  18. 【請求項18】  前記シンチレータがBGdO、Cs
    I、CdWO4 またはBiGeから成る請求項1記載
    の検出器。
  19. 【請求項19】  前記シンチレーション素子の副素子
    が直方体の形状を有する請求項5記載の検出器。
  20. 【請求項20】  前記感知素子の副素子のそれぞれが
    CCDの画素から成る請求項1記載の検出器。
JP3070329A 1990-03-15 1991-03-12 多重エネルギー固体放射線検出器 Withdrawn JPH04230887A (ja)

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