JPH04224955A - 印刷物の色調自動制御装置 - Google Patents
印刷物の色調自動制御装置Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
するため、印刷機械のインキ供給装置に適用される自動
制御装置に関する。
や印刷機械のローラの発熱による温度変化等の影響によ
り、インキの粘度、印刷圧力、インキ中の湿し水の含有
量等が変化し、その結果、印刷物の色調が経時変化する
。この色調の変化が大きくなり、見本刷り(例えば、校
正刷り)との色の差が極端になると、色調不良と見なさ
れる。この色調不良を防止する為、印刷中にオペレータ
は常時印刷物の全面を監視し、色調を保持する為の調整
を行わざるを得なかった。
調を制御する装置が幾つか提案されている。提案されて
いる装置は大別して、次の2つに分類できる。一つは、
印刷監視ストリップを用いるものである。これは、印刷
物の余白に各使用インキ色のベタパッチなどを含む印刷
監視用の特殊ストリップを同時に印刷し、このストリッ
プ上の各パッチの色濃度や色座標を計測し、その値が目
標のものに一致するように各色のインキ供給量を調整す
るものである。例えば、特開昭63−141745号公
報、特開昭63−145035号公報、特開昭63−1
66541号公報、特開平01−53845号公報など
に記載された発明がこれに該当する。
用いないものである。これは、刷り上がった印刷物の色
濃度ろ色座標を直接に計測し、その値が目標のものに一
致するように各色のインキ供給量を調整するものである
。例えば、特開平01−218835号公報などに記載
された発明がこれに該当する。
用いるものは、次の3つの問題点があり、広く普及して
いない。 (1) 印刷会社では用紙の有効利用の為、用紙の全
面を使って印刷されることが多く、ストリップを入れる
余白が無い事が多い。 (2) 余白にストリップを入れる事自体、印刷の前
工程である製版工程において余分な作業時間を必要とし
、能率上好ましくない。 (3) 上記(1)項の理由から、ストリップの面積
は小さくならざるを得ないが、広い印刷面の色調をこの
小さな計測対象のストリップから推定するという不正確
さを含んでいる。
には、上記の3つの問題点はないが、黒インキによる色
の変化分の分離がほとんど不可能であるという大きな問
題がある。印刷においては黒、藍、紅、黄の4色のイン
キですべての色を再現する為、絵柄上では藍、紅、黄の
各インキの刷り重ねによる黒と墨インキ単独による黒と
が混在している。このような場合、従来の方法による赤
、緑、青の3つの色濃度の単純な計測によれば、藍、紅
、黄の各インキの適当な刷り重ねによる黒の部分でイン
キ供給量が変化した時の3つの色濃度検出値の変化と、
墨インキによる黒の部分でインキ供給量が変化した時の
色濃度検出値の変化とが同じ様に生じる。
が原因によって生じたかの区別がほとんど不可能となる
。従って、4つのインキ修正量を見つける事が不可能で
ある。一般的に云えば、任意の箇所のO.Kシートとの
青、緑、赤の3つの色濃度(ΔB,ΔG,ΔR)は墨、
藍、紅、黄の4つのインキ膜厚変化(ΔK,ΔC,ΔM
,ΔY)により生じている。数式表現すれば次のようで
ある。
おのおの青、緑、黄の色濃度変化に関係づける関数であ
る。 制御においては、上式とは逆にΔB、ΔG、ΔRからΔ
K、ΔC、ΔM、ΔYを求める必要があるが、明らかに
、未知数(4個)に比べて方程式の数(3個)が少なく
、解けない。この為、この方式のもので実用化している
ものは無い。
時に生じる上記の問題点を解決した色調制御装置を提供
することを目的にするものである。
面を仮想的にn分離(n≧2)したそれぞれの分割区間
において、青、緑、赤のおのおのの色毎に、その分割区
間での平均色濃度を印刷中に検出する手段を設ける。 (2) この各分割区間毎に求められた色濃度と基準の
色濃度の差(3×n個)と、予め計測により求められる
印刷に使用されている複数(通常は墨、藍、紅、黄の4
色)のインキ色毎の上記の各分割区間における画線率(
使用インキ色数×n)とを基に、時々刻々得られる印刷
物の色濃度を記憶された基準色濃度に一致させるに必要
な各色のインキ供給膜厚の修正量を重回帰分析の手法に
より演算する手段を設ける。
1)項の採用により得られる色濃度情報が、従来の3個
から3n個に増加する。その結果、得られる数式関係の
数(3n個)が未知数であるインキ膜厚変化の数(4個
)より多くなる。即ち、次に示す様である。
間の色濃度と関係であることを示す。今度は、逆に未知
数に対して数式の数が過剰であるが、前記(課題を解決
するための手段)の(2)項に記載した重回帰分析の手
法(例えば(株)日科技連出版社発行に記述されている
。)を応用した演算装置により、精度良く、未知数であ
るインキ膜厚の変化量、即ち、インキ膜厚の修正量(変
化量の正負の符号を反転したもの)が推定できる。
装置には、インキ色毎の各分割区間における画線率をも
入力するが、これによって数4式に示す関数FB1〜F
Rnが定量的に決定される。
至図5について説明する。図1は本発明に係わる色調制
御装置の構成を示す側面図、図2は図1のブロック線図
で、図3は印刷紙の上面から見た様子を示したものであ
る。色の検出は、最終色の圧胴14上の印刷紙16に対
して行う(図1参照)。
は、光ファイバー11を通って印刷紙16の表面(印刷
面)を照射する。なお、12は版胴、13はブランケッ
ト胴、15は排紙胴、17は電源を示す。光ファイバー
11は印刷機内部の限られた狭い空間に光を導き、かつ
カラーラインカメラ1の検出領域に合った帯状光源を作
る役目も持っている。図1に示す様に、印刷面からの法
線方向に対して約45度の角度で照射するように光ファ
イバー11が設置される。一方、カラーラインカメラ1
は印刷面からの法線方向の反射光を受光すべく設置され
、図3に示す様にその検出領域は幅方向には全幅、走行
方向には1mm〜数mmである。即ち、1ラインの検出
領域は、(印刷用紙幅)×(1mm〜数mm)である。 カラーラインカメラ1の内部には、青色、緑色、赤色フ
ィルタが付された3つの受光部があり、それぞれ印刷紙
の1〜数1mmの微小領域の青、緑、赤色の色濃度の大
小に応じた電気信号を各ライン毎に発生する。ライン毎
の各微小領域(約1,000個)の青、緑、赤色濃度の
大小に応じた電気信号は順次、色濃度検出装置2に送ら
れ、そこで各インキキー領域毎に割り振られ、各インキ
キーの青、緑、赤の3つの「現在値メモリ」の所定の位
置に記憶される。印刷紙16の走行に従い、カラーライ
ンカメラ1の検出領域は順次変化し、結果として印刷紙
16の全面を基盤目状の検出単位に分割して、対応する
インキキーの3つの色の「現在値メモリ」(図4の19
,20,21)に記憶できる。機械速度が変わるなどの
外乱に対しても印刷紙のある位置の信号がいつも同一の
メモリ位置に記憶されるべく同期装置が必要である。同
期信号は、例えば最終色の圧胴軸に取り付けたロータリ
エンコーダ(R/E)(図3参照)から作り出せる。R
/Eは、1パルス/回転と1,500パルス/回転の2
種のパルス信号のものを準備し、それぞれ入力スタート
信号(紙の前端に合わせる)と細分割同期信号とする。 このような同期信号を用いた一般的な方法により紙面上
において約1mmピッチで信号を取り込み、機械速度が
変わっても取り込み位置がずれることは無い。
を基に、平均色濃度演算装置4では、各インキキー毎に
印刷方向(印刷紙の走行方向)に印刷面を仮想的にn分
割(n≧2)したそれぞれの分割区間での平均色濃度を
算出する。この平均色濃度の算出は青、緑、赤それぞれ
の色濃度に対して行われる。図5に示したある1つのイ
ンキキー領域の「現在値メモリ」(青)からの算出を例
にとり説明する。この場合、n=4であり、それぞれの
分割区間の微小領域での色濃度検出装置(Bi)のメモ
リ数はM個であるので、各分割区間での平均色濃度(B
1 ,B2 ,B3 ,B4 )は次の様になる。
,3,・・・とした。残る2つの色濃度についても数5
式に準じて同様に算出される。このように平均色濃度演
算装置4で算出された平均色濃度信号は、それが制御の
基準となるべき良好な印刷物(O.Kシート)に対して
のものであれば、図2に示すスイッチ5はA側に接続さ
れて基準色濃度記憶装置6に格納される。一方、算出さ
れた平均色濃度信号が制御の対象となっている印刷物に
対してのものであれば、スイッチ5はB側に接続されて
色濃度差演算装置7に送られる。尚、このスイッチ5は
例えば色見台上に設置され、印刷オペレータにその切り
替えが委ねられる。スイッチ5がA側に接続されると自
動的にスイッチ05は0A側に接続されて色濃度差演算
装置7と離され、インキキーの開閉による調節は行われ
ない。一方、スイッチ5がB側に接続されるとスイッチ
05は自動的に0B側に接続され、格納されている基準
色濃度の信号が色濃度差演算装置7に送られる。制御期
間中の動きに注目すると、スイッチ5,05がそれぞれ
B,0Bに接続されており、制御の対象となっている印
刷物の各分割区間毎の平均色濃度(B1 〜Rn )信
号とそれに対応する区間の基準色濃度(0B1 〜0R
n )信号がそれぞれ色濃度差演算装置7に送られる。 色濃度差演算装置7では、上の2つの色濃度の差が算出
される。
厚修正量の演算装置8に送られる。次に、このインキ供
給膜厚修正量の演算装置8での演算の内容について説明
するが、その前に、インキ供給膜厚と色濃度の関係につ
いて述べる。この関係を定量化する数式として、次のY
ule−Nielsen 式がある。(例えば、馬渡力
・国司龍郎共訳「カラーレプロダクションの理論」印刷
学会出版部発行に記述されている。)
率(0≦a≦1.0)、Ds はベタ部(a=1.0の
部分)インキ濃度、そしてmはスクリーン線数及び紙の
種類に従うところの、紙中の光拡散の量を考慮した係数
である。ここで、ベタ部インキ濃度Ds は紙面上のイ
ンキ供給膜厚Tが大きく変化しない範囲内では次式で表
される。
ころの定数である。数8式を数7式に代入すると、
029】
においては、ある目標色濃度からの微小な変動にのみ注
目すれば良いので、テーラー展開を利用して線形化でき
る。ある目標色濃度点での濃度とインキ供給膜厚をD0
,T0 とし、その目標点からの微小な変動、それぞ
れΔD,ΔTを考えれば、
ーラー展開し、(ΔT)2 以上の項を微小量として省
略すれば、微小変動分ΔD,ΔTに対する下記の関係式
が得られる。
部分で成立するものであるが、網点面積率aの代わりに
前述の各分割区間の平均画線率gB1〜gYn、又色濃
度差ΔDの代わりに各分割区間での平均色濃度差ΔB1
〜ΔRn を考える事により、各分割区間での色濃度
差とインキ供給膜厚差の関係式と考え得る。一例として
、分割区間1の青色濃度についてのものを示せば、
035】
の墨,藍,紅,黄インキの青色濃度に関する数8式で示
される定数 qBK,qBC,qBM,qBY:おのおの墨,藍,紅
,黄インキの青色濃度に関する数8式で示される定数g
K1,gC1,gM1,gY1:おのおの墨,藍,紅,
黄色の分割区間1での平均画線率(0≦g≦1.0)T
0BK,T0BC,T0BM,T0BY:おのおの墨,
藍,紅,黄インキの青色濃度に関する目標インキ供給膜
厚mBK,mBC,mBM,mBY:おのおの墨,藍,
紅,黄インキの青色濃度に関する数7式で示される定数
ΔK,ΔC,ΔM,ΔY:おのおの墨,藍,紅,黄イン
キの目標インキ供給膜厚からの差 この式の右辺の膜厚差ΔK,ΔC,ΔM,ΔYの係数を
おのおのFBK1,FBC1,FBM1,FBY1 と
すれば、
関する議論であったが、n分割区間の3つの色濃度につ
いて拡張すれば次式の様となる。
厚差ΔK,ΔC,ΔM,ΔYの正負の符号を反転したも
のであるので、インキ供給膜厚差を求める必要がある。 本発明では前述の様に数14式に重回帰分析の手法を用
いる事により求める。具体的には、数14式の各式を次
の重回帰モデルの3n個の
の説明変数とし、ΔDを目的変数とし、数14式の3n
個のデータ群に対して重回帰分析を行う事により、求め
るインキ供給膜厚差ΔK,ΔC,ΔM,ΔYは、4個の
偏回帰係数として算出される。インキ供給膜厚修正量の
演算装置8では、この重回帰分析を行いインキ供給膜厚
差ΔK,ΔC,ΔM,ΔYを算出し、その符号を逆転し
、インキ供給量(インキキー開閉)調節装置10に、そ
の信号を送る。もちろん、重回帰分析を行う前に、説明
変数FDK〜FDYを数12式に基づき演算している。 この為に予め、その印刷条件に適した数12式に示す各
定数(p,q,T0 ,m)が入力されている。この入
力データは、インキ、紙、スクリーン線数が大幅に変化
しない限り、変更する必要は無い。また、平均画線率計
測装置9からは各色の、各分割区間での平均画線率(g
)が入力される。(図2参照) このデータは印刷絵
柄が変わる毎に更新される。インキ供給量(インキキー
開閉)調節装置10は、例えばPID調節器に類するも
のであり、送られてきたインキ供給膜厚修正量(−ΔK
,−ΔC,−ΔM,−ΔY)を偏差信号として受け、基
準色濃度との偏差を零とするインキキーの開閉信号を演
算し、これによりインキキーを開閉し、実用上十分な精
度で印刷紙面の色調を常に基準値に一致させ得る。
、藍、紅、黄の4色であるが、色数に関係なく同様に色
調の制御が可能である。但し、重回帰分析を使用してい
る事から、分割区間の数をnとした場合、次の条件を満
たす必要がある。 3n>色数 また、場合によっては、上述の実施例の様にインキ供給
量を自動制御する事なく、インキ修正量をオペレータに
表示するだけのものも考えられる。この場合、図2のイ
ンキ供給量調節装置10に代えてインキ修正量の表示装
置が必要となる。
は、印刷方向に印刷面を仮想的に複数に分割したそれぞ
れの分割区間において、青、緑、赤のおのおのの色等に
、その分割区間での平均色濃度を印刷中に検出する手段
と、制御の基準となる印刷物について、前記の各分割区
間毎に検出された色濃度を基準色濃度して、記憶する手
段と、制御期間中、時々刻々、前記検出手段により検出
された色濃度と前記記憶手段により記憶された基準色濃
度とを比較し、その差を演算する手段と、前記の各分割
区間毎に演算により求められた色濃度の差と予めの計測
により求められる印刷に使用されている複数のインキ色
毎の上記の各分割区間における平均画線率を基に、時々
刻々得られる印刷物の色濃度を記憶された基準色濃度に
一致させるに必要な各色のインキ供給膜厚の修正量を重
回帰分析の手法により演算する手段と、前記インキ供給
膜厚の修正量を偏差信号として受け、この偏差を零とす
べく、インキの供給量を調節する手段を有する、とを具
えたことにより、次の効果を有する。
常に基準のそれに自動的に一致させる事が可能となる。 この結果、印刷オペレータは頻繁に色調を検査する作業
から解放される。また、本発明によれば印刷監視ストリ
ップを印刷物の余白に入れる必要がなく、これに伴う余
分な作業時間や印刷用紙が不必要となる。
。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】印刷方向に印刷面を仮想的に複数に分割し
たそれぞれの分割区間において、青、緑、赤のおのおの
の色毎に、その分割区間での平均色濃度を印刷中に検出
する手段と、制御の基準となる印刷物について、前記の
各分割区間毎に検出された色濃度を基準色濃度として、
記憶する手段と、制御期間中、時々刻々、前記検出手段
により検出された色濃度と前記記憶手段により記憶され
た基準色濃度とを比較し、その差を演算する手段と、前
記の各分割区間毎に演算により求められた色濃度の差と
予めの計測により求められる印刷に使用されている複数
のインキ色毎の上記の各分割区間における平均画線率を
基に、時々刻々得られる印刷物の色濃度を記憶された基
準色濃度に一致させるに必要な各色のインキ供給膜厚の
修正量を重回帰分析の手法により演算する手段と、前記
インキ供給膜厚の修正量を偏差信号として受け、この偏
差を零とすべく、インキの供給量を調節する手段とを具
えたことを特徴とする印刷物の色調自動制御装置。
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