JPH04223411A - 光ファイバの融着接続構造および融着接続方法 - Google Patents
光ファイバの融着接続構造および融着接続方法Info
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- JPH04223411A JPH04223411A JP41377390A JP41377390A JPH04223411A JP H04223411 A JPH04223411 A JP H04223411A JP 41377390 A JP41377390 A JP 41377390A JP 41377390 A JP41377390 A JP 41377390A JP H04223411 A JPH04223411 A JP H04223411A
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- optical fibers
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Landscapes
- Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバの融着接続に
おいて、接続部分の損失の低減を目的としたもので、特
に、モードフィールド径が異なる2本の光ファイバを接
続する場合や、偏心の大きな光ファイバどうしを接続す
る場合の接続損失の低減を目的としている。この技術は
特に光増幅用ファイバのように伝送線路に使用している
ファイバとパラメータの大きく異なるファイバを、伝送
路ファイバに融着接続する場合に有用である。
おいて、接続部分の損失の低減を目的としたもので、特
に、モードフィールド径が異なる2本の光ファイバを接
続する場合や、偏心の大きな光ファイバどうしを接続す
る場合の接続損失の低減を目的としている。この技術は
特に光増幅用ファイバのように伝送線路に使用している
ファイバとパラメータの大きく異なるファイバを、伝送
路ファイバに融着接続する場合に有用である。
【0002】
【従来の技術】実質的に単一モード伝送が可能なファイ
バをここでは単一モードファイバと呼ぶことにする。例
えば、屈折率分布がステップ型のファイバでは、以下の
数1で示される正規化周波数Vが2.4以下のものを単
一モードファイバという。
バをここでは単一モードファイバと呼ぶことにする。例
えば、屈折率分布がステップ型のファイバでは、以下の
数1で示される正規化周波数Vが2.4以下のものを単
一モードファイバという。
【0003】
【数1】
【0004】上記数式においてλは光の波長、aはコア
半径(μm)、nはコアガラスの屈折率、Δはコアとク
ラッド間の相対屈折率差(比屈折率差、%)である。し
かし実際には、V値が3.2程度であっても第2次モー
ドは長距離伝搬せず、実質的に単一モード伝送となるの
で、この程度のV値を有するファイバを含めて単一モー
ドファイバと考える。
半径(μm)、nはコアガラスの屈折率、Δはコアとク
ラッド間の相対屈折率差(比屈折率差、%)である。し
かし実際には、V値が3.2程度であっても第2次モー
ドは長距離伝搬せず、実質的に単一モード伝送となるの
で、この程度のV値を有するファイバを含めて単一モー
ドファイバと考える。
【0005】また上記単一モードファイバを伝搬する基
本モードの大きさをモードフィールド径と称する。モー
ドフィールド径(MFDp)の定義は、国際標準では、
次の数2により与えられる。
本モードの大きさをモードフィールド径と称する。モー
ドフィールド径(MFDp)の定義は、国際標準では、
次の数2により与えられる。
【0006】
【数2】
【0007】この数式において、Φ(r)はコアの光の
電界分布である。この数式で与えられるモードフィール
ド径(MFDp)は、近似的には、ファイバの端面にお
けるニアフィールドパターン(近視野像、NFPと略記
される。)においてピーク光強度の1/e2を与える直
径MFDNと数%〜数10%の誤差で一致している。
電界分布である。この数式で与えられるモードフィール
ド径(MFDp)は、近似的には、ファイバの端面にお
けるニアフィールドパターン(近視野像、NFPと略記
される。)においてピーク光強度の1/e2を与える直
径MFDNと数%〜数10%の誤差で一致している。
【0008】そして、モードフィールド径の異なる2本
の光ファイバを接続すると、その接続損失SL(dB)
は、次の数3により与えられる。
の光ファイバを接続すると、その接続損失SL(dB)
は、次の数3により与えられる。
【0009】
【数3】
【0010】通常はモードフィールド径の大きく異なる
光ファイバ間の接続を行なうことは難しく、せいぜい数
%以内のモードフィールド径の差を有する光ファイバ同
士を接続することが普通であった。
光ファイバ間の接続を行なうことは難しく、せいぜい数
%以内のモードフィールド径の差を有する光ファイバ同
士を接続することが普通であった。
【0011】上記数3より、モードフィールド径が10
%異なる光ファイバ間の接続を想定してみると、これに
よる接続損失は、0.05dB程度であり、いわば許容
範囲にある。
%異なる光ファイバ間の接続を想定してみると、これに
よる接続損失は、0.05dB程度であり、いわば許容
範囲にある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】昨今注目されている光
ファイバ技術として、希土類添加光ファイバによる光の
直接増幅がある。図8は、その増幅技術の一例を示すも
のであって、この図に示された増幅器は、希土類添加光
ファイバ1(特に有望なものとしては、波長1.55μ
m帯の光増幅を目指したエルビウム添加単一モードファ
イバである。)に、光カプラ2を用いて励起光源3から
の励起光と信号光4とを入射し、励起光で励起された希
土類イオンのエネルギーが誘導放出によって信号光に与
えられ、増幅された光がファイバ通信路5に伝送される
構成になっている。
ファイバ技術として、希土類添加光ファイバによる光の
直接増幅がある。図8は、その増幅技術の一例を示すも
のであって、この図に示された増幅器は、希土類添加光
ファイバ1(特に有望なものとしては、波長1.55μ
m帯の光増幅を目指したエルビウム添加単一モードファ
イバである。)に、光カプラ2を用いて励起光源3から
の励起光と信号光4とを入射し、励起光で励起された希
土類イオンのエネルギーが誘導放出によって信号光に与
えられ、増幅された光がファイバ通信路5に伝送される
構成になっている。
【0013】ここで、希土類添加光ファイバ1のコア径
は、かなり小さく設定されることが多い。その理由は、
希土類添加光ファイバのコアの希土類イオンを、コアの
半径方向にむらなく、かつ十分な励起をさせるためには
、希土類添加光ファイバのパラメータとして、コアとク
ラッド間の比屈折率差を大きく設定すること、コア径は
小さく設定すること、及びコア内における光の電磁界の
強度を高く設定することが望ましいからである。
は、かなり小さく設定されることが多い。その理由は、
希土類添加光ファイバのコアの希土類イオンを、コアの
半径方向にむらなく、かつ十分な励起をさせるためには
、希土類添加光ファイバのパラメータとして、コアとク
ラッド間の比屈折率差を大きく設定すること、コア径は
小さく設定すること、及びコア内における光の電磁界の
強度を高く設定することが望ましいからである。
【0014】この結果、通常の光ファイバの1.55μ
mにおけるモードフィールド径が10.5μm程度と大
きく設定されるのに対して、希土類添加光ファイバでは
5〜6μm程度と非常に小さなモードフィールド径が設
定されることが多い。
mにおけるモードフィールド径が10.5μm程度と大
きく設定されるのに対して、希土類添加光ファイバでは
5〜6μm程度と非常に小さなモードフィールド径が設
定されることが多い。
【0015】このモードフィールド径の大きな差によっ
て、これら2種のファイバを接続した場合の接続損失は
非常に大きなものとなる。例えば、10.5μmのモー
ドフィールド径の光ファイバと、5.5μmのモードフ
ィールド径の光ファイバとを接続すると、その接続損失
は1.7dBとなる。さらに光ファイバ増幅器では、図
8に示すように、希土類添加光ファイバ1の両端に通常
の光ファイバとを接続し、入射側の接続部6と出射側の
接続部7の双方で接続損失を受けるために、合計損失は
倍の3.4dBとなってしまう。
て、これら2種のファイバを接続した場合の接続損失は
非常に大きなものとなる。例えば、10.5μmのモー
ドフィールド径の光ファイバと、5.5μmのモードフ
ィールド径の光ファイバとを接続すると、その接続損失
は1.7dBとなる。さらに光ファイバ増幅器では、図
8に示すように、希土類添加光ファイバ1の両端に通常
の光ファイバとを接続し、入射側の接続部6と出射側の
接続部7の双方で接続損失を受けるために、合計損失は
倍の3.4dBとなってしまう。
【0016】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、光ファイバの接続における損失を低減させることが
可能な光ファイバの融着接続構造と融着接続方法の提供
を目的としている。
で、光ファイバの接続における損失を低減させることが
可能な光ファイバの融着接続構造と融着接続方法の提供
を目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による融着接続構
造は、2本の光ファイバの各端面を突き合わせ融着した
融着接続部近傍でのモードの伝搬状態を、クラッドを含
むファイバ全体がコアとなり、その周囲の空気がクラッ
ドとなるように形成することによって上記課題を解消し
た。
造は、2本の光ファイバの各端面を突き合わせ融着した
融着接続部近傍でのモードの伝搬状態を、クラッドを含
むファイバ全体がコアとなり、その周囲の空気がクラッ
ドとなるように形成することによって上記課題を解消し
た。
【0018】また2本の光ファイバのうちの一方は、モ
ードフィールド径が他方の光ファイバよりも小さく、そ
のコアには希土類を含むものであってもよい。
ードフィールド径が他方の光ファイバよりも小さく、そ
のコアには希土類を含むものであってもよい。
【0019】また接続すべき光ファイバが実質的に単一
モードファイバであってもよい。
モードファイバであってもよい。
【0020】また上記融着接続構造の形成方法としては
、2本の光ファイバを融着接続した後、融着接続部近傍
を加熱して、光ファイバのコアとクラッド間の屈折率差
を維持しているドーパントを拡散させ、実質的にコアと
しての導波能力を消失させ、融着接続部近傍でのモード
の伝搬状態を、クラッドを含むファイバ全体をコアとし
周囲の空気をクラッドとする方法が望ましい。
、2本の光ファイバを融着接続した後、融着接続部近傍
を加熱して、光ファイバのコアとクラッド間の屈折率差
を維持しているドーパントを拡散させ、実質的にコアと
しての導波能力を消失させ、融着接続部近傍でのモード
の伝搬状態を、クラッドを含むファイバ全体をコアとし
周囲の空気をクラッドとする方法が望ましい。
【0021】また融着接続方法としては、2本の光ファ
イバを融着接続した後、融着接続部近傍を加熱しながら
光ファイバを長手方向に引っ張り、接続部のファイバ径
を細めると同時にコア径も細め、実質的にコアとしての
導波能力を消失させ、融着接続部近傍でのモードの伝搬
状態を、クラッドを含むファイバ全体をコアとし周囲の
空気をクラッドとする方法でもよい。
イバを融着接続した後、融着接続部近傍を加熱しながら
光ファイバを長手方向に引っ張り、接続部のファイバ径
を細めると同時にコア径も細め、実質的にコアとしての
導波能力を消失させ、融着接続部近傍でのモードの伝搬
状態を、クラッドを含むファイバ全体をコアとし周囲の
空気をクラッドとする方法でもよい。
【0022】
【作用】本発明の融着接続構造では、2本の光ファイバ
の各端面を突き合わせ融着した融着接続部近傍でのモー
ドの伝搬状態を、クラッドを含むファイバ全体がコアと
なり、その周囲の空気をクラッドとした構造としたので
、接続された両方のファイバのモード分布が強制的に一
致させられ、これによって接続損失の低減が図れる。
の各端面を突き合わせ融着した融着接続部近傍でのモー
ドの伝搬状態を、クラッドを含むファイバ全体がコアと
なり、その周囲の空気をクラッドとした構造としたので
、接続された両方のファイバのモード分布が強制的に一
致させられ、これによって接続損失の低減が図れる。
【0023】
【実施例】図1は本発明による融着接続構造の一実施例
を示す図である。この融着接続構造は、モードフィール
ド径が相対的に小さい第1の光ファイバ10と、モード
フィールド径が相対的に大きな第2の光ファイバ11の
それぞれの端面を融着接続するとともに、融着接続部分
12を加熱し、双方のファイバのコア13とクラッド間
の屈折率差を維持しているドーパントを拡散させて実質
的にコアとしての導波能力を消失させ、融着接続部分1
2でのモードの伝搬状態がクラッドを含むファイバ全体
をコアとし、周囲の空気をクラッドとするように構成さ
れている。
を示す図である。この融着接続構造は、モードフィール
ド径が相対的に小さい第1の光ファイバ10と、モード
フィールド径が相対的に大きな第2の光ファイバ11の
それぞれの端面を融着接続するとともに、融着接続部分
12を加熱し、双方のファイバのコア13とクラッド間
の屈折率差を維持しているドーパントを拡散させて実質
的にコアとしての導波能力を消失させ、融着接続部分1
2でのモードの伝搬状態がクラッドを含むファイバ全体
をコアとし、周囲の空気をクラッドとするように構成さ
れている。
【0024】これらの光ファイバ10、11は、単一モ
ードファイバが使用され、モードフィールド径の小さな
第1の光ファイバ10は、希土類添加光ファイバを使用
することができる。
ードファイバが使用され、モードフィールド径の小さな
第1の光ファイバ10は、希土類添加光ファイバを使用
することができる。
【0025】これらの光ファイバ10、11の端面を融
着接続し、融着接続部を酸水素バーナで加熱してコアと
クラッド間の屈折率差を維持しているドーパントを拡散
させることにより、融着接続部分12近傍では、コア1
3,14とクラッドとの境界が無くなっている。そして
融着接続部分12近傍では、クラッドを含むファイバ全
体がコアとなり周囲の空気がクラッドとなっている。
着接続し、融着接続部を酸水素バーナで加熱してコアと
クラッド間の屈折率差を維持しているドーパントを拡散
させることにより、融着接続部分12近傍では、コア1
3,14とクラッドとの境界が無くなっている。そして
融着接続部分12近傍では、クラッドを含むファイバ全
体がコアとなり周囲の空気がクラッドとなっている。
【0026】また図2は、本発明に係わる融着接続構造
の他の実施例を示す図である。この融着接続構造は、第
1の光ファイバ10と第2の光ファイバ11の端面を融
着接続し、この部分を加熱しつつ長手方向に引っ張って
延伸を加え、ファイバ径を細めた延伸部分15を形成し
て構成されている。
の他の実施例を示す図である。この融着接続構造は、第
1の光ファイバ10と第2の光ファイバ11の端面を融
着接続し、この部分を加熱しつつ長手方向に引っ張って
延伸を加え、ファイバ径を細めた延伸部分15を形成し
て構成されている。
【0027】この延伸部分15では、それぞれの光ファ
イバ10,11が延伸されて細められ、それぞれのコア
13,14も細められ、これにより双方のファイバのモ
ードフィールド径が増大している。そしてこの延伸部分
15近傍では、クラッドを含むファイバ全体がコアとな
り、周囲の空気がクラッドとなっている。
イバ10,11が延伸されて細められ、それぞれのコア
13,14も細められ、これにより双方のファイバのモ
ードフィールド径が増大している。そしてこの延伸部分
15近傍では、クラッドを含むファイバ全体がコアとな
り、周囲の空気がクラッドとなっている。
【0028】ところで、モードフィールド径の異なる2
本のファイバを接続する場合には、(1)接続部分近傍
のファイバのコアを大きくかつクラッドの屈折率差を無
くしてしまうか、もしくは(2)ファイバを延伸するこ
とによりコアを十分に細め、もはや光がコアに閉じ込め
られなくすることにより、モードの広がりを十分に大き
く、かつその広がりの範囲をクラッドと空気との境界に
まで広げることにより、強制的にモードフィールド径の
一致を図り、接続損失を減少させることが可能となる。
本のファイバを接続する場合には、(1)接続部分近傍
のファイバのコアを大きくかつクラッドの屈折率差を無
くしてしまうか、もしくは(2)ファイバを延伸するこ
とによりコアを十分に細め、もはや光がコアに閉じ込め
られなくすることにより、モードの広がりを十分に大き
く、かつその広がりの範囲をクラッドと空気との境界に
まで広げることにより、強制的にモードフィールド径の
一致を図り、接続損失を減少させることが可能となる。
【0029】すなわち、単一モードファイバでは、いわ
ゆるディプレスト・クラッド形やW形と呼ばれる構造を
とらないファイバ、すなわちマッチト・クラッドファイ
バではコアを細くしたり、光屈折率差を小さくしたりす
ると、モードは最初のコア領域から広がっていって、も
はやコアに光が閉じ込められているとは言い難い状態に
なる。
ゆるディプレスト・クラッド形やW形と呼ばれる構造を
とらないファイバ、すなわちマッチト・クラッドファイ
バではコアを細くしたり、光屈折率差を小さくしたりす
ると、モードは最初のコア領域から広がっていって、も
はやコアに光が閉じ込められているとは言い難い状態に
なる。
【0030】このときファイバに被覆がないと、ファイ
バはいわゆるエアークラッドとなる。このエアークラッ
ドファイバでは、ファイバガラス全体がコアとして振舞
い、周囲の空気がコアとなる。この状態では、基本モー
ドの電磁界分布はかなり高い近似で零次のベッセル関数
となる。すなわち、接続された両方のファイバのモード
分布は強制的に一致させられるので、接続損失の低減が
図られることになる。以上のように、本発明での融着接
続構造では、2本のファイバの融着接続部で精密に整合
させる必要は全くない。
バはいわゆるエアークラッドとなる。このエアークラッ
ドファイバでは、ファイバガラス全体がコアとして振舞
い、周囲の空気がコアとなる。この状態では、基本モー
ドの電磁界分布はかなり高い近似で零次のベッセル関数
となる。すなわち、接続された両方のファイバのモード
分布は強制的に一致させられるので、接続損失の低減が
図られることになる。以上のように、本発明での融着接
続構造では、2本のファイバの融着接続部で精密に整合
させる必要は全くない。
【0031】図3および図4は、図1に示した融着接続
構造の形成方法を説明するための図である。この方法で
は、まず、第1の光ファイバ10と第2の光ファイバ1
1のそれぞれの端面を突き合わせ、図3に示すように2
本の電極16間に設置し、アーク放電によって融着接続
を行なう。
構造の形成方法を説明するための図である。この方法で
は、まず、第1の光ファイバ10と第2の光ファイバ1
1のそれぞれの端面を突き合わせ、図3に示すように2
本の電極16間に設置し、アーク放電によって融着接続
を行なう。
【0032】次に、図4に示すように融着接続部分を酸
水素バーナ17で加熱しつつ、バーナ17をトラバース
して融着接続部近傍を加熱し、コアとクラッド間の屈折
率差を維持しているドーパントを拡散させ、コアとクラ
ッドの境界を無くす。
水素バーナ17で加熱しつつ、バーナ17をトラバース
して融着接続部近傍を加熱し、コアとクラッド間の屈折
率差を維持しているドーパントを拡散させ、コアとクラ
ッドの境界を無くす。
【0033】この際の加熱時間は、接続部分の損失をモ
ニターして、接続部分の損失が最も低くなる程度とされ
る。この加熱処理を行なうことによって図1に示す融着
接続構造が形成される。
ニターして、接続部分の損失が最も低くなる程度とされ
る。この加熱処理を行なうことによって図1に示す融着
接続構造が形成される。
【0034】図5は、図2に示した融着接続構造の形成
方法を説明するための図である。この方法では、先の形
成方法と同様に第1,第2の光ファイバ10,11を融
着接続し、この後図5に示すように酸水素バーナ17で
加熱しつつ、引っ張り力を加え、加熱した接続部分を延
伸しファイバ径を細めた延伸部分15を形成する。
方法を説明するための図である。この方法では、先の形
成方法と同様に第1,第2の光ファイバ10,11を融
着接続し、この後図5に示すように酸水素バーナ17で
加熱しつつ、引っ張り力を加え、加熱した接続部分を延
伸しファイバ径を細めた延伸部分15を形成する。
【0035】この延伸部分の延伸量は、接続部分の損失
をモニターして、接続部分の損失が最も低くなる程度と
される。この延伸処理を行なうことによって図2に示す
融着接続構造が形成される。
をモニターして、接続部分の損失が最も低くなる程度と
される。この延伸処理を行なうことによって図2に示す
融着接続構造が形成される。
【0036】(実験例1)
実験例1では、表1に示す構造パラメータを有するファ
イバ■およびファイバ■を用意した。
イバ■およびファイバ■を用意した。
【0037】
【表1】
【0038】これらの2本のファイバを図4に示すよう
に通常の操作により融着接続をした後、融着接続部を加
熱した。この加熱はアークではなく図5に示すように酸
水素バーナ(水素量約80cc/分、酸素量約40cc
/分)で行なった。加熱温度は約1600℃、加熱時間
は130秒であった。ファイバ■の両端にそれぞれファ
イバ■を融着接続し、ドーパント拡散のための加熱処理
を行なった。加熱中の接続損失の変化をモニターした結
果を図6に示す。
に通常の操作により融着接続をした後、融着接続部を加
熱した。この加熱はアークではなく図5に示すように酸
水素バーナ(水素量約80cc/分、酸素量約40cc
/分)で行なった。加熱温度は約1600℃、加熱時間
は130秒であった。ファイバ■の両端にそれぞれファ
イバ■を融着接続し、ドーパント拡散のための加熱処理
を行なった。加熱中の接続損失の変化をモニターした結
果を図6に示す。
【0039】この図からわかるように、加熱の初期段階
では、接続損失が低減するどころか、むしろ増加傾向を
示すこともある。これはファイバ■とファイバ■では、
コアのドーパントの広がりが異なることと、さらに、ド
ーパントの拡散によりコアが実効的に大きくなっても、
モードフィールド径の変化は必ずしもコア径の変化に追
従しないため、十分な拡散が行なわれるまでは、モード
フィールド径のミスマッチは逆に増大したためと考えら
れる。しかしドーパントが広く拡散して、どちらのファ
イバにおいても、もはや、コアに光がトラップされてい
るとはいえない状態に達すると、接続点近傍でのファイ
バはいわゆるエアークラッドファイバ状態となり、2本
のファイバのモードフィールド径のミスマッチは実質的
に零となる。この結果、接続部の損失は、当初、2箇所
合わせて3.8dBあったのが、ドーパントの拡散を行
なうことにより0.3dBに減少した。
では、接続損失が低減するどころか、むしろ増加傾向を
示すこともある。これはファイバ■とファイバ■では、
コアのドーパントの広がりが異なることと、さらに、ド
ーパントの拡散によりコアが実効的に大きくなっても、
モードフィールド径の変化は必ずしもコア径の変化に追
従しないため、十分な拡散が行なわれるまでは、モード
フィールド径のミスマッチは逆に増大したためと考えら
れる。しかしドーパントが広く拡散して、どちらのファ
イバにおいても、もはや、コアに光がトラップされてい
るとはいえない状態に達すると、接続点近傍でのファイ
バはいわゆるエアークラッドファイバ状態となり、2本
のファイバのモードフィールド径のミスマッチは実質的
に零となる。この結果、接続部の損失は、当初、2箇所
合わせて3.8dBあったのが、ドーパントの拡散を行
なうことにより0.3dBに減少した。
【0040】ここで注意すべき点は、融着接続部の加熱
をあまり狭い領域で行なうと融着接続部を挟んで、ファ
イバ軸方向のモードの形状変化があまりに急激となり、
融着接続部でエアークラッドファイバのより高次のモー
ドにモード変換が行なわれ損失が生じてしまうので、融
着接続部を挟んである程度広い範囲で加熱する必要があ
る。この目安としては、外径5〜6mm以上の長さにわ
たって加熱するとよい結果が得られる。
をあまり狭い領域で行なうと融着接続部を挟んで、ファ
イバ軸方向のモードの形状変化があまりに急激となり、
融着接続部でエアークラッドファイバのより高次のモー
ドにモード変換が行なわれ損失が生じてしまうので、融
着接続部を挟んである程度広い範囲で加熱する必要があ
る。この目安としては、外径5〜6mm以上の長さにわ
たって加熱するとよい結果が得られる。
【0041】また融着接続部の近傍は、エアークラッド
ファイバ状態を維持することが必要であるので、図7に
示すようにファイバを両端で支えるような補強器が必要
である。この例では内径2mmφ、外径4mmφの石英
ガラス製パイプ18内にファイバ10,11の融着接続
部分12を収容し、それぞれのファイバ10,11の被
覆19とパイプ18とを接着剤などの封止剤20で接着
固定するとともにパイプ18内に空気21を封止した。
ファイバ状態を維持することが必要であるので、図7に
示すようにファイバを両端で支えるような補強器が必要
である。この例では内径2mmφ、外径4mmφの石英
ガラス製パイプ18内にファイバ10,11の融着接続
部分12を収容し、それぞれのファイバ10,11の被
覆19とパイプ18とを接着剤などの封止剤20で接着
固定するとともにパイプ18内に空気21を封止した。
【0042】(実験例2)
この実験例では、表1とほぼ同じ構造パラメータを有す
るファイバ■,■を準備した。先の実験例と同様に通常
の操作によって融着接続した後、融着接続部を加熱しな
がらファイバを長さ方向に引っ張って延伸し、ファイバ
外径が125μmから32μmに減少させた。先の実験
例と同様にファイバ■の両側にそれぞれファイバ■を接
続し、この2箇所の融着接続部に対し上記延伸操作を加
えた。
るファイバ■,■を準備した。先の実験例と同様に通常
の操作によって融着接続した後、融着接続部を加熱しな
がらファイバを長さ方向に引っ張って延伸し、ファイバ
外径が125μmから32μmに減少させた。先の実験
例と同様にファイバ■の両側にそれぞれファイバ■を接
続し、この2箇所の融着接続部に対し上記延伸操作を加
えた。
【0043】その結果、接続部の損失は、当初2箇所合
わせて3.5dBあったが、延伸操作後の損失は0.2
5dBに減少した。
わせて3.5dBあったが、延伸操作後の損失は0.2
5dBに減少した。
【0044】この例では先の実験例1と異なり融着接続
部の加熱時間が短いので(約10秒)、融着延伸部での
ドーパントの拡散は少ないと考えられ、モードの形状を
クラッド・空気の境界まで広げるのは、延伸に伴うコア
径の減少によっている。コア径は延伸操作により約1/
4になっており、このため接続部近傍のV値は0.5程
度に低下している。この値では、もはや光はコアにトラ
ップされているとは言い難く、クラッド・空気の近傍ま
で広がっていると考えられる。
部の加熱時間が短いので(約10秒)、融着延伸部での
ドーパントの拡散は少ないと考えられ、モードの形状を
クラッド・空気の境界まで広げるのは、延伸に伴うコア
径の減少によっている。コア径は延伸操作により約1/
4になっており、このため接続部近傍のV値は0.5程
度に低下している。この値では、もはや光はコアにトラ
ップされているとは言い難く、クラッド・空気の近傍ま
で広がっていると考えられる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モードフィールド径の異なる実質的に単一モード伝送を
目的とする2本のファイバの接続損失を大きく低減する
方法を提供することができ、またモードフィールド径を
実質的に極限まで広げてしまう点で、細かな制御が要ら
ないため、非常に簡便でかつ接続損失の低減効果に優れ
ている。
モードフィールド径の異なる実質的に単一モード伝送を
目的とする2本のファイバの接続損失を大きく低減する
方法を提供することができ、またモードフィールド径を
実質的に極限まで広げてしまう点で、細かな制御が要ら
ないため、非常に簡便でかつ接続損失の低減効果に優れ
ている。
【図1】本発明に係わる融着接続構造の一実施例を示す
要部側面図である。
要部側面図である。
【図2】本発明に係わる融着接続構造の他の実施例を示
す要部側面図である。
す要部側面図である。
【図3】本発明に係わる融着接続方法を説明するための
図で、2本のファイバの融着接続工程を示す要部側面図
である。
図で、2本のファイバの融着接続工程を示す要部側面図
である。
【図4】本発明に係わる融着接続方法を説明するための
図で、融着接続部部分を加熱してドーパントを拡散させ
る工程を示す要部側面図である。
図で、融着接続部部分を加熱してドーパントを拡散させ
る工程を示す要部側面図である。
【図5】本発明に係わる融着接続方法を説明するための
図で、融着接続部分を延伸する工程を示す要部側面図で
ある。
図で、融着接続部分を延伸する工程を示す要部側面図で
ある。
【図6】本発明に係わる実験例での結果を示し、融着接
続部分の加熱時間と接続損失との関係を示すグラフであ
る。
続部分の加熱時間と接続損失との関係を示すグラフであ
る。
【図7】同実験例で作製した融着接続構造の側面断面図
である。
である。
【図8】本発明の融着接続構造を適用させるのに好適な
光増幅器を示す概略構成図である。
光増幅器を示す概略構成図である。
10,11 光ファイバ
12 融着接続部分
13,14 コア
15 延伸部分
Claims (4)
- 【請求項1】 2本の光ファイバの各端面を突き合わ
せ融着した融着接続構造において、融着接続部近傍での
モードの伝搬状態を、クラッドを含むファイバ全体がコ
アとなり、その周囲の空気がクラッドとなるように形成
したことを特徴とする光ファイバの融着接続構造。 - 【請求項2】 2本の光ファイバのうちの一方は、モ
ードフィールド径が他方の光ファイバよりも小さく、そ
のコアには希土類を含むものであることを特徴とする請
求項1記載の光ファイバの融着接続構造。 - 【請求項3】 2本の光ファイバを融着接続した後、
融着接続部近傍を加熱して、光ファイバのコアとクラッ
ド間の屈折率差を維持しているドーパントを拡散させ、
実質的にコアとしての導波能力を消失させ、融着接続部
近傍でのモードの伝搬状態を、クラッドを含むファイバ
全体をコアとし周囲の空気をクラッドとすることを特徴
とする光ファイバの融着接続方法。 - 【請求項4】 2本の光ファイバを融着接続した後、
融着接続部近傍を加熱しながら光ファイバを長手方向に
引っ張り、融着部の径を細めると同時にコア径を細め、
実質的にコアとしての導波能力を消失させ、融着接続部
近傍でのモードの伝搬状態を、クラッドを含むファイバ
全体をコアとし周囲の空気をクラッドとすることを特徴
とする光ファイバの融着接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41377390A JPH04223411A (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 光ファイバの融着接続構造および融着接続方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41377390A JPH04223411A (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 光ファイバの融着接続構造および融着接続方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04223411A true JPH04223411A (ja) | 1992-08-13 |
Family
ID=18522343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP41377390A Withdrawn JPH04223411A (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 光ファイバの融着接続構造および融着接続方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04223411A (ja) |
-
1990
- 1990-12-25 JP JP41377390A patent/JPH04223411A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980312 |