JPH04218770A - 多層分析素子及び分析方法 - Google Patents

多層分析素子及び分析方法

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JPH04218770A
JPH04218770A JP8427891A JP8427891A JPH04218770A JP H04218770 A JPH04218770 A JP H04218770A JP 8427891 A JP8427891 A JP 8427891A JP 8427891 A JP8427891 A JP 8427891A JP H04218770 A JPH04218770 A JP H04218770A
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JP
Japan
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layer
analytical element
galactosidase
porous
reagent
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JP8427891A
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English (en)
Inventor
Shinji Matsumoto
晋治 松本
Toshio Tsuji
稔夫 辻
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体試料中の特定成分
を分析する為の分析素子、特に生物学的流体試料中の特
定成分を測定する分析方法及び分析素子に関するもので
ある。
【0002】
【発明の背景】生物学的流体試料中に極微量含有される
物質を検出する方法として、各種の分析法の開発がなさ
れて来た。この分析方法として免疫反応をその原理とす
るものがある。そして、この原理を用いる測定法として
種々のものが開発されて来たが、最も精度が高いものと
して免疫測定法が知られている。
【0003】免疫測定法は、1958年、ベルソン(B
erson)とイアロウ(Yallow)が、放射性ヨ
ードで標識したウシインシュリンと糖尿病患者血清中の
抗インシュリン抗体を用いて、血清中のインシュリンを
測定することに成功して以来、放射免疫測定法が広く用
いられて来た。これ以後、標識物質として放射性同位元
素以外のものも種々開発されてきた。例えば、酵素、酵
素基質、補酵素、酵素阻害物質、バクテリオファージ、
循環反応体、金属及び有機金属の錯体、有機補欠分子族
、化学発光性反応体及び螢光性分子等が挙げられる。
【0004】臨床検査、診断分野においては、各種生体
内物質の定性、定量分析を行うに当たり、酵素反応を利
用する測定法が広く用いられている。特に、抗原抗体反
応を利用する酵素免疫測定法が一般的であり、標識物質
として酵素を用いることにより、その活性量又は活性量
の変化を指標として試料中の解析物質の測定が行われる
。標識酵素としてはグルコースオキシダーゼ(GOD)
、ペルオキシダーゼ(POD)、アルカリホスファター
ゼ(ALP)、β−ガラクトシダーゼ(β−GAL)な
どが挙げられるが、体液中の極微量含有される物質を検
出する場合はβ−Galなど体内にほとんど含有してい
ない酵素が適している。尚、経済性、感度の面からβ−
D−ガラクトシダーゼが広く使用されている。
【0005】例えば、D−ガラクトースの測定は加水分
解酵素であるβ−ガラクトシダーゼ等を作用させ、生成
する非糖成分(アグリコン)の呈色反応を用いて定量さ
れる。β−D−ガラクトシダーゼの酵素反応に使用され
る基質は該酵素による作用により解析手段(一般的には
物質)を与える化合物が対象とされ、通常呈色反応が解
析手段として選ばれる。
【0006】しかしながら、一般に、基質は反応性が十
分でない場合が多く、極微量のものを測定する必要があ
ることから、その感度が大きいことが必要である。例え
ば、ジゴキシンの有効血中濃度は低く、又、その濃度域
が狭いことから高感度の分析法を必要とする。β−D−
ガラクトシダーゼを標識酵素とした酵素免疫測定法(E
IA)は今までに数多く行われているが、螢光法や発光
法を用いない場合に、高感度の測定をする為には吸光係
数の大きい物質を使わなければならない。
【0007】β−ガラクトシダーゼの主な基質としては
o−Nitrophenyl−β−D−galacto
pyranoside、Chlorophenolre
d−β−D−galactopyranoside、5
−Bromo−4−chloro−3−indolyl
−β−D−gaolactopylanoside(X
−Gal)などがある。これらの基質は自己顕色試薬で
、夫々つぎのように反応する。
【0008】
【化2】
【0009】しかしながら、これらの生成物の最大吸収
波長はは400−600nmの間に位置し、血清中のビ
リルビン及びヘモグロビン(溶血時)の吸収波長域と重
なってしまうという欠点がある。前記一般式(1)で表
される化合物については、特開平1−131192号公
報に記載されている。その中で、この基質を濾紙のよう
な吸収性材料に含浸させる方法が記載されており、試験
紙タイプのものとして上記基質が用いられている。
【0010】溶液系における分析反応は、用手法と呼ば
れる全く機械を用いない分析方法から近年病院の臨床検
査室等において多用されている自動定量分析装置まで多
様なものが知られている。このうち、特に、自動定量分
析装置は、血液等の分析に有用に用いられている。例え
ば、米国特許第2797149号明細書に記載された連
続流れ分析に基づく分析装置はこの代表的なものである
。これらは、流体試料、希釈剤及び分析試薬を混合し、
分析装置内へ移送し、分析反応及び定量測定を行うとい
うものである。
【0011】しかしながら、このような連続分析装置は
複雑、かつ、高価であり、熟練した操作技術を必要とし
、又、分析操作の後には必ず繰り返し洗浄操作が必要と
され、これを行うには多大な時間と努力を浪費し、かつ
、これらの廃液は必然的に環境汚染を起こすという欠点
が有る。一方、固相の分析反応を用いる分析法も広範に
用いられている。
【0012】又、従来、流体試料中の特定成分を分析す
る方法は多数開発がなされて来たが、それらは大別して
溶液内での反応系と固相の反応系の二種類に分けられる
。例えば、米国特許第3050373号明細書、同30
61523号明細書等に記載の如く、濾紙の如き吸水性
担体に試薬溶液を含浸させ、乾燥して作られるものであ
る。
【0013】これらは、一般に、分析試験紙、又は単に
試験片上に流体試料を滴下するか、又は流体試料中へ試
験片を浸漬させ、試験片の色変化又は濃度変化を肉眼判
定か又は反射濃度計により測定し、流体試料中の特定成
分の濃度レベルを決定するものである。これらの試験片
は取り扱いが簡便であり、かつ、直ちに結果が得られる
ので有用であるが、その構成上から半定量又は定性分析
の領域にとどまっているものである。
【0014】又、反応は十分な色素量を生成しないまま
に飽和に至る。かつ、その呈色は不安定で、室温30分
の放置で褪色し、生体物質中の極微量成分の測定を目的
とする酵素免疫分析法においては測定誤差の要因となる
ことが考えられる。
【0015】
【発明の開示】本発明の目的は、β−D−ガラクトシダ
ーゼの酵素活性分析法及びβ−D−ガラクトシダーゼを
標識物質として用いる酵素免疫分析法において、ノイズ
とは異なった色調を有し、しかも呈色濃度が十分であり
、かつ、呈色安定性が良好で、定量精度の高い分析素子
及び分析法を提供することにある。
【0016】上記本発明の目的は、非通液性の支持体上
に順次夫々少なくとも一層の試薬層と、その上方に多孔
性展開層を積層した多層分析素子であって、前記試薬層
及び多孔性展開層のうちの少なくとも一層にβ−D−ガ
ラクトシダーゼの基質を含有し、かつ、多孔性展開層に
親水性バインダを含有することを特徴とする多層分析素
子によって達成される。
【0017】又、非通液性の支持体上に順次夫々少なく
とも一層の試薬層と、その上方に多孔性展開層を積層し
た多層分析素子であって、前記試薬層及び多孔性展開層
のうちの少なくとも一層に下記一般式(1)で示される
色原体酵素基質化合物を含有することを特徴とする多層
分析素子によって達成される。一般式(1)
【0018
【化3】
【0019】〔式中、R,R’はアルキル基又はアリー
ル基を表し、R,R’は同じであっても異なっていても
よく、更に互いに結合してシクロヘキサジエン或いはヒ
ドロキシシクロヘキシルの残基を形成してもよい。〕尚
、前記一般式(1)のR,R’が共にメチル基である7
−β−D−ガラクトピラノシルオキシ−9,9’−ジメ
チル−9H−アクリジン−2−オンであるものが好まし
い。
【0020】そして、前記本発明の多層分析素子を用い
ることにより、例えば
【0021】
【化4】
【0022】の反応が行われ、自己顕色性のジメチルア
クリジノン(λmax:634nm)を生成し、長波長
側の色調、高濃度の安定な呈色によって、精度高くβ−
D−ガラクトシダーゼの活性を測定できる。本発明は、
試験紙タイプとは異なり、多孔性展開層を形成し、液体
試料をより均一に展開することが可能となった。それに
より、試験紙タイプと比較して、より高い精密性を有す
る分析素子を作ることが出来た。
【0023】前記一般式(1)における「アルキル」は
、一般式CnH2 n+1の直鎖及び分岐鎖形態の非置
換炭化水素残基、好ましくはメチル、エチル、プロピル
、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキ
シル、及びベンジル、ジアルキルアミノメチル(ジメチ
ルアミノメチル)又はハロゲン化メチル(ブロムメチル
)及びこれらの置換形態であるが、これらに限定される
ものではない。
【0024】「アリール」は、水素原子を除去するこに
よって芳香族炭化水素又は環系から誘導される有機残基
を包含し、又、フェニル及びナフチルのような非置換炭
化水素残基及びその置換形態を包含することを意味して
いる。アリール基としては、ナフチル、フェニル、p−
クロルフェニル、2,4−ジメトキシフェニルなどが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】本発明における前記一般式(1)で表され
るβ−D−ガラクトシダーゼの基質は、β−D−ガラク
トシダーゼとの反応生成物アクリジノン類の最大吸光係
数が他の従来の基質とβ−D−ガラクトシダーゼとの反
応より生じる生成物、例えばo−ニトロフェニル、クロ
ルフェノールレッド、5−ブロム−4−クロル−3−イ
ンドール等の最大吸光係数と比べて大きく、又、β−D
−ガラクトシダーゼとの反応性は、例えばo−ニトロフ
ェニル−β−D−ガラクトピラノシド、クロルフェノー
ルレッド−β−D−ガラクトピラノシド、5−ブムロ−
4−クロル−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノ
シド等に比べて非常に大きい。
【0026】本発明における前記一般式(1)で表され
る基質とβ−D−ガラクトシダーゼとの反応により生じ
るアクリジノン類は、600nm以上の長波長域に最大
吸収波長を持っている。生体体液試料の特定成分を測定
する際には、全血、血清、血漿を用いる場合には、これ
ら試料中のある成分、例えばヘモグロビンやビリルビン
などは吸収波長域として400ないし600nmの範囲
でもっているので、これら妨害物質の影響を考慮する必
要がある。しかしながら、前記一般式(1)で表される
基質ではこのような妨害物質の影響は少ない。
【0027】さらに、乾式の分析素子中に基質を含有さ
せて用いる場合には、液体試料が水分を多く含んでいる
為、基質は、反応時、水にできるだけ迅速に溶解するこ
とが必要である。その点、本発明で用いられている前記
一般式(1)で表される基質は水に対する溶解性が大き
く、有利である。多孔性展開層の繊維のバインダとして
は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなど
の親水性バインダや、スチレン、スチレン−グリシジル
メタクリレート共重合体(重合比9:1)、ポリビニル
ピロリドン−酢酸ビニル共重合体(重合比2:8)など
の疏水性バインダが用いられるが、β−D−ガラクトシ
ダーゼと基質の反応性を高めるような効果を持つ親水性
バインダ、特にポリビニルピロリドンが好ましい。
【0028】前記発色反応試薬は、水あるいは有機溶媒
に溶解し、容易に後述の検出層に含有させることができ
る。又、必要に応じて発色反応試薬及び形成された色素
の安定化に特開昭58−87461号公報に記載されて
いるようなカルボキシル基を有するポリマーを含有させ
てもよい。標識物質に起因した信号は、吸光度法(比色
法)を用いて検出することができ、測定法としては信号
の経時的変化を測定するレート測定法又は一定時間後の
信号を測定するエンドポイント測定法で測定することが
できる。好ましくは吸光度法であり、吸光度法(比色法
)では、紫外光、可視光、近赤外光を利用することがで
き、例えば流体試料として血清及び血漿を用いる場合に
は、血清及び血漿による吸光の影響を小さくする為に、
緑色光、赤外光、又は近赤外光を利用するのが好ましい
【0029】本発明による多層分析素子は、透明、かつ
、非通液性支持体の上に順次試薬層、その上に多孔性展
開層を積層して製造することが好ましく、本発明で使用
しうる支持体としては、例えば酢酸セルロース、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリビニ
ル化合物(例えばポリスチレン)のような高分子化合物
或いはガラスのような透明無機化合物等が挙げられる。
【0030】本発明において、繊維質その他の多孔性展
開層は、流体試料溶液を展開し、反応層(検出層)に均
一に供給する為の層であり、その素材としては、例えば
パルプ、粉末濾紙、綿、麻、絹、羊毛、キチン、キトサ
ン、セルロースエステル、ビスコースレーヨン、銅アン
モニアレーヨン、ポリアミド(6−ナイロン、66−ナ
イロン、610−ナイロンなど)、ポリエステル(ポリ
エチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン(ポリ
プロピレン、ビニロンなど)、ガラス、石綿などの繊維
、例えば植物性、動物性、鉱物性或いは合成、半合成、
再生の繊維を用いることができ、更にこれらを混合して
用いても良い。又、吸水性の洋紙、和紙、濾紙、ブラッ
シュポリマー、あるいは前記の繊維類などを単独あるい
は混合して製造した繊布、不繊布、合成紙などを用いる
こともできる。
【0031】又、非繊維質多孔性展開層を形成させる場
合、自己結合性を有しない粒状体粒子は適当な接着剤を
用いて粒子同士が点接着する形で製膜することができ、
例えば特開昭49−53888号公報、同55−908
59号公報、同57−67860号公報等の方法を適用
することができる。自己結合性を有する有機ポリマー粒
子は、特開昭57−101760号公報、同57−10
1761号公報、同58−70163号公報等に記載の
方法により同様に製膜できる。繊維又は繊維−粒子混合
物については、特開昭57−125847号公報、同5
7−197466号公報に記載された繊維分散液を塗布
することにより、多孔性層を形成できる。又、特開昭6
0−173471号公報に記載されている方法のように
、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコ
ールのような親水性バインダを使用した繊維及び/また
は粒状体分散液を塗布して形成させることができる。 親水性バインダは、必要量を自由に適用できるが、粒状
体及び/又は繊維の重量に対して0.1ないし25wt
%、好ましくは1.0ないし20wt%用いられる。
【0032】使用可能な代表的な界面活性剤の例として
は、トライトンX−100(ロームアンドハース社製の
オクチルフェノキシポリエトキシエタノール)、サーフ
ァクタント10G(オリーン社製のニルフェノキシポリ
グリシドール)等の非イオン性界面活性剤及びイオン性
界面活性剤がある。これらの界面活性剤は、その使用量
に格別な制限はないが、粒状体及び/又は繊維の重量に
対して20wt%ないし0.005wt%、好ましくは
15wt%ないし0.1wt%用いることができる。更
に、別の方法として、該繊維及び粒子単位と液体キャリ
アの超音波処理、物理的混合、及び物理的攪拌処理、p
H調整がある。これらは前記の方法と組み合わせること
により、さらに有用である。
【0033】本発明の分析素子の構成層には、他の添加
剤、例えば緩衝剤、保恒剤、界面活性剤、媒染剤等を目
的に応じて添加することができる。緩衝剤は、特異的結
合反応、酵素反応、発色反応等に適したpHする為に含
有される。用いることができる緩衝剤としては、日本化
学会編「化学便覧基礎編」(東京、丸善株式会社、19
66)pp1312ないし1320、N.E.Good
等;Biochemistry(vol  5、p46
7(1966))、今村、斎藤;化学の領域、vol 
 30(2)、p79(1976)、W.J  Fer
guson等、Anal.Biochem.、vol 
 104、p300(1980)等の文献に記載されて
いるものを挙げることができる。具体的な例としては、
クエン酸塩、硼酸塩、燐酸塩、炭酸塩、トリスバルビツ
ール、グリシン、グッド緩衝剤等が挙げられる。これら
の緩衝剤は必要に応じて反応層、検出層以外の層に含有
させてもよい。
【0034】本発明で用いる反応系のpHは6ないし8
.5が好ましく、pH8.0付近がより好ましい。緩衝
剤としては、特に限定はされないが、pKa8付近のグ
ッド緩衝剤が好ましく、具体的にはN−トリス(ヒドロ
キシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸(p
Ka=7.50)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジ
ン−N−2−エタンスルホン酸(pKa=7.55)、
N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−ヒドロキ
シ−3−アミノスルホン酸(pKa=7.7)、  N
−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−ヒドロ
キシプロパン−3−スルホン酸(pKa=7.90)、
N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−3−プロ
パンスルホン酸(pKa=8.00)、トリス(ヒドロ
キシメチル)メチルグリシン(pKa=8.15)、N
−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロ
パンスルホン酸(pKa=8.40)などがあるが、中
でもN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−
ヒドロキシプロパン−3−スルホン酸、N−2−ヒドロ
キシエチルピペラジン−N’−3−プロパンスルホン酸
、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N−2−エタ
ンスルホン酸がより好ましい。
【0035】本発明で用いる基質は、展開層及び試薬層
のどちらかに含有してもよいが、緩衝剤と異なる層に添
加した方が保存性という点でより好ましい。尚、これに
限定されるものではない。保恒剤は、基質発色試薬の保
存安定化の為に含有され、酸化防止剤などがある。又、
層中に含有させる基質等の安定性保持の為に、固定化酵
素、アフィニティクロマトグラフィの吸収体、固定化抗
体、及び蛋白質や酵素等の保存に用いられる保恒剤が含
有される。その物質としては、日本生化学会編「生化学
実験口座I,蛋白質の化学I」(東京化学同人株式会社
  1976)pp66ないし67、実験と応用「アフ
ィニティクロマトグラフィ」pp16ないし104、特
開昭60−149927号公報などに記載されているも
のが挙げられる。
【0036】具体的な例としては、ゼラチン、ゼラチン
分解物、アルブミン、シクロデキストリン類、非還元糖
類(シュクロース、トレハロース)、ポリエチレングリ
コール、アミノ酸、各種イオン、アジ化ソーダ等が挙げ
られる。ゼラチンやゼラチン誘導体のような親水性コロ
イドからなる高分子物質層には硬膜剤を添加することが
でき、硬膜剤としては写真業界で多用させている物質を
用いることができ、T.H.James編「The  
Theory  of  the  Photogra
phic  Peocess)(4th)pp77ない
し87に記載されているものを挙げることができる。具
体的な例としてはアルデヒド類、活性オレフィン類、活
性エステル類等が挙げられる。
【0037】界面活性剤としては前述のものが挙げられ
る。その他の層中に含有される試薬としては、溶解助剤
、ブロッカ試薬などがある。これらの添加剤は、必要に
応じて適当量添加する。媒染剤は、酵素活性測定の為の
検出物質を検出層に集中的に集めたり、検出物質が色素
の場合には吸光度係数を高めたり、波長をシフトさせる
物質であり、検出物質と強い相互作用を示す。カチオン
性ポリマー、アニオン性ポリマー及びこれらのポリマー
のラテックスが用いられる。
【0038】本発明の多層分析素子は、さらに流体試料
が血液(全血)の場合に有用な血球分離層、必要に応じ
て設ける接着層、保護層、タイミング層といった補助層
を設けることができる。これらの層はその機能に応じて
設けられるべき位置が容易に決定される。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明がこれら実施例によって限定される
ものではない。
【0040】
【実施例1】1−1  〔β−ガラクトシダーゼ活性測
定用分析フィルムの作製〕透明ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(厚さ175μm)の上に下記組成の塗布
液を約300ml/m2 で塗布、乾燥し、試薬層(R
L)を形成した。     RL(試薬層)塗布液組成(100g当たり)
    ゼラチン                 
                         
    6.2g    1,2−ビス(ビニルスルホ
ニル)エタン                0.0
35g    水                 
                         
        86.0g    MgCl2   
                         
               40.6mg    
EPPS(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’
−3−プロパンスル              ホン
酸)                       
             7.5g    TX−1
00                       
               250mg次に、この
上に下記組成の塗布液を670ml/m2 の割合で塗
布、乾燥し、展開層(SL)を形成した。
【0041】     SL(展開層)塗布液組成(100g当たり)
    D繊維                  
                         
   18.1g    ポリビニルピロリドン   
                         
      2.5g    ブタノール      
                         
           67.4g    7−β−D
−ガラクトピラノシルオキシ−9,9’−ジメチル−9
H−アク    リジン−2−オン(DMAG)   
                   200g  
  トライトンX−100             
                     1.8g
    メタノール                
                         
 10.0g以上のようにして、血清中ジゴキシン濃度
測定用分析フィルムを作製し、1.5cm×1.5cm
に断裁し、中央に8mmの孔を有するプラスチックマウ
ントに封入し、ジゴキシン分析素子とした。
【0042】1−2  〔β−D−ガラクトシダーゼの
定量〕β−D−ガラクトシダーゼのバッファ(クエン酸
、燐酸バッファ)溶液を前記ジゴキシン分析素子に滴下
して、β−D−ガラクトシダーゼ及びDMAGの相互作
用から生じる色の形成割合をCLINISTAT(MI
LES&KONICA製)を用いて測定した。
【0043】滴下後、3分30秒と7分00秒での60
0nmにおける反射濃度の差△Drを測定した。その結
果を表1及び図1に示した。 1−3  〔血清中ジゴキシン濃度の測定〕ジゴキシン
投与患者の血清30μlをマイルズ製AMES  SA
MPLE  PROCESSORを用いて前処理し、そ
の濾液10μlを前記ジゴキシン分析素子に滴下した。 濾液中のβ−D−ガラクトシダーゼ−抗ジゴキシン抗体
の結合体(CONJUGATE)とジゴキシンの接合体
と前記分析素子中のDMAGの相互作用から生じる色の
形成割合をCLINISTAT(MILES  &  
KONICCA製)を用いて測定した。
【0044】滴下後、3分30秒と7分00秒での60
0nmにおける反射濃度の差△Drを測定した。その結
果を表2及び図2に示した。
【0045】
【実施例2】DMAGを展開層に含有した場合と試薬層
に含有した場合における分析素子の保存性について比較
した。40℃の恒温槽にそれぞれの分析素子を放置し、
1日、4日、7日後に測定した。図3に、強制劣化の日
数に対して△Drの相対値をプロットしている。基質を
展開層に入れた時も試薬層に入れた時も劣化は見られる
が、基質を展開層に入れた時の方が保存性は良い。
【0046】
【実施例3】〔β−ガラクトシダーゼ活性測定用分析フ
ィルムの作製〕実施例1の1−1の展開層塗布液組成中
のDMAGの代わりにo−ニトロフェニル−β−D−ガ
ラクトピラノシド(ONPG)、クロルフェノールレッ
ド−β−D−ガラクトピラノシド(CPRG)、5−ブ
ロム−4−クロル−3−インドリル−β−D−ガラクト
ピラノシド(X−Gal)を用い、それぞれ展開層塗布
液として用いた。
【0047】試薬層塗布液は実施例1の1−1と同じも
のを用いた。これらの液を実施例1の1−1記載の方法
で塗布、乾燥、マウント封入等を行い、β−D−ガラク
トシダーゼ活性測定用分析素子とした。この分析素子と
実施例1で作成した素子について3分30秒、7分00
秒での反射濃度の差△Drを縦軸に、β−ガラクトシダ
ーゼの活性値を横軸にとった検量線を図4に示す。
【0048】
【比較例1】実施例1の展開層のバインダのポリビニル
ピロリドンの代わりにスチレン−グリシジルメタアクリ
レート(9:1)の共重合体を用いて、比較用分析素子
を製造した。
【0049】
【比較例2】比較例1の展開層に含まれているβ−D−
ガラクトシダーゼの基質7−β−D−ガラクトピラノシ
ルオキシ−9,9’−ジメチル−9H−アクリジン−2
−オン(DMAG)を展開層に加える代わりに、試薬層
に加えて比較用分析素子を製造した。
【0050】図5は、β−D−ガラクトシダーゼの活性
値に対して△Drをプロットしたものである。これによ
れば、親水性バインダ(ポリビニルピロリドン)を用い
たものは、疏水性バインダ(スチレン:グリシジルメタ
アクリレートの共重合体)を用いたものより感度が高い
ことが判る。
【0051】
【効果】本発明の分析素子で血液中の特定成分を測定し
たところ、非常に高感度、高精度の測定を行うことが可
能となった。又、血中の他の成分(ビリルビン、ヘモグ
ロビン等)によって測定を妨害されることはなかった。
【0052】例えば、強心剤としてよく用いるジゴキシ
ンの血中濃度を測定する場合、その濃度は極微量であり
、検出することは困難であるが、本発明の分析素子によ
れば、高感度、高精度で妨害物質の影響を受けることな
く、低濃度の血中特定成分を測定することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】β−ガラクトシダーゼの酵素活性(U/ml)
に対して△Drをプロットとしたものである。
【図2】マイルズ社製のサンプルプロセッサを用いてジ
ゴキシンを含む検体の溶液中で前処理反応を行い、ジゴ
キシンの濃度に対して△Drをプロットした図である。
【図3】基質DMAGを含む実施例1の条件で塗布した
乾式分析素子を40℃の恒温槽に放置した後、β−Ga
lを含む水溶液を滴下し、40℃恒温槽中の保存時間(
日数)に対して△Drの相対値(劣化日数0日を1.0
とした。)をプロットした図である。
【図4】基質DMAG、CPRG、X−Gal、ONP
Gを含む乾式分析素子に、ジゴキシンを含む検体を溶液
中で前処理し、ジゴキシンの濃度に対して△Drをプロ
ットした図である。
【図5】展開層のバインダが親水性バインダと疏水性バ
インダの場合の比較図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  非通液性の支持体上に順次夫々少なく
    とも一層の試薬層と、その上方に多孔性展開層を積層し
    た多層分析素子であって、前記試薬層及び多孔性展開層
    のうちの少なくとも一層にβ−D−ガラクトシダーゼの
    基質を含有し、かつ、多孔性展開層に親水性バインダを
    含有することを特徴とする多層分析素子。
  2. 【請求項2】  非通液性の支持体上に順次夫々少なく
    とも一層の試薬層と、その上方に多孔性展開層を積層し
    た多層分析素子であって、前記試薬層及び多孔性展開層
    のうちの少なくとも一層に下記一般式(1)で示される
    色原体酵素基質化合物を含有することを特徴とする多層
    分析素子。一般式(1) 【化1】 〔式中、R,R’はアルキル基又はアリール基を表し、
    R,R’は同じであっても異なっていてもよく、更に互
    いに結合してシクロヘキサジエン或いはヒドロキシシク
    ロヘキシルの残基を形成してもよい。〕
  3. 【請求項3】 
     前記一般式(1)において、R,R’が共にメチル基
    であることを特徴とする請求項2の多層分析素子。
  4. 【請求項4】  前記請求項1ないし3に記載の多層分
    析素子によってβ−D−ガラクトシダーゼの活性を測定
    する生体体液試料特定成分の分析方法。
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